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当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2025年4月29日火曜日

【4/29(火・祝)地方競馬予想】羽田盃の注目馬

■大井11R/羽田盃 アメージング

3走前の黒竹賞ではルクソールカフェにびっしり競られて⑤着。確勝を期して早目に仕掛けてきた相手に対し4角から応戦するも直線では失速してしまいました。それでも並みの馬ならバッタリ止まりそうなところ、ルクソールカフェの後ろから一緒に上昇してきたスナッピードレッサとの⑤着争いに踏みとどまったあたりはよく残したと言えるでしょう。前走の京浜盃にしてもリコースパローにハナを譲った分だらしない競馬になったもので、田邊J(NAR表記)もハナに行けなかったことを敗因に挙げているあたり今回はしっかり主張するはずです。スマイルマンボとの兼ね合いが鍵も、前走初の1800mでハナを切って⑤着という結果を踏まえれば向こうは控えて脚を溜めたいところで、行き切った時の強さは4走前、2走前のパフォーマンスを見れば評価できるもの。特に2走前は4角から断然人気のサムシャインにこれまたびっしり競られるも逆に返り討ちにしての勝利で、流石にルクソールカフェと比べればここはメンバーも落ち着くだけに本来の強さを発揮できる舞台と見ます。

2025年4月27日日曜日

【4/27(日)予想】フローラSの注目馬

■東京11R/サンケイスポーツ賞フローラステークス タガノアビー

昨日の東京は芝レースが5R組まれていましたが、ペースの速い遅いにかかわらずすべて差し追い込み勢が勝利。4角先頭の馬は③着が1回あったのみで、先行馬も②③着がそれぞれ1回と先行受難(しかも何れも3番人気以内)のコンディションでした。昨年同様にエアレーション作業を行い差しが効いた部分もありますが、直前の雨でもう少し末脚が削がれると思った青葉賞でさえ外差し決着、好位にいたゲルチュタール(4人気)が外差し2頭に権利を搔っ攫われてしまう展開となれば、先行有利のフローラステークスとて差し勢の台頭に留意する必要がありそうです。

牝馬にとって2000mという距離は長距離戦の部類で、ここに出てくる馬は「距離不足で差し届かなかった馬」と「スピード不足で平均速度の下がる中距離戦で先行して成績をあげる馬」に分かれると考えられます。例えばフラワーカップで言うところのゴーソーファーは前者で、勝ったレーゼドラマは後者だったと言えますが中山だからああいう結果になったという話で、これを東京でやっていたらこの2頭の着順は逆だったかもしれません。2000mを走り切れる馬が多くないという3歳牝馬同士のレースであるが故内枠先行優位に出ていますが、逆に言えば2000mを走り切れるのであればしっかり末脚を遣える馬の方が本来有利なはずで、今の東京のコンディションを考えればそういう馬を探したいと思います。

名前の出たゴーソーファーやエストゥペンダもいいのですが、過去10年の勝ち馬のうち8頭が8番枠以内の内枠。それならば毎回最速の上りを遣いつつ、距離を伸ばしながら成績を上げてきたタガノアビーの伸びしろに賭けたいです。前走の未勝利戦はスタートで挟まれ位置取りを落としたものの外々を回っての差し切り。3角から下り坂で加速する小倉(特に中距離戦)では外を回ると遠心力で余計に振られてしまうため不利なのですが、それを押し切ったのですから見た目以上のパフォーマンスと言えます。隣のロートホルンは逃げるでしょうからゲートで邪魔をされる懸念も小さく、有力どころがこぞって外目を引いた今回狙いたい存在です。

2025年4月26日土曜日

【4/26(土)予想】青葉賞の注目馬

■東京11R/テレビ東京杯青葉賞 ホウオウアートマン

過去10年で差し追い込み勢が8勝と圧倒的な後方有利レースですが、今年から開催が1週繰り上がりフローラSとともに開幕週に行われることに。トライアルという性質を考えればどの馬も行かせたくない舞台で、折り合いの懸念のあるガルダイアも池添Jとなればがっちり抑えて運びたいはず(そもそも気性面でダービーを目指すべき馬ではないと思いますが、国枝厩舎のラストイヤーなのでNHKマイルCで妥協するという選択肢はなかった様子)。一方でホウオウアートマンはここで初ブリンカー。2走前の未勝利戦は向こう正面からのまくりに応戦しながらも最後まで伸び続ける見どころのある内容で、あれを見る限りは前に行って自分のタイミングで脚を遣った方が良さそうなだけに、単騎逃げが可能&次を見据えて控える人馬が多くスローペースが見込め、かつ内前有利のコンディションが期待できる今の東京でならねらい目はあるでしょう。

2025年4月20日日曜日

【4/20(日)予想】皐月賞の全頭評価・福島牝馬Sの注目馬とねらい目レース(野島崎特別)

■中山11R/皐月賞

[1]①ニシノエージェント(津村)

ホープフルSがG1に昇格して以降の施行となる2018年以降の京成杯に顕著なのが「展開を利して勝った馬」と「力の違いを見せつけて勝った馬」の差です。具体的には前者は「先行押し切りor後方一気」で展開に乗じて勝ったケース、後者は中団につけて直線で末脚を繰り出して勝ったケースを指します。

[展開利パターン]4角位置→その後の成績
18年ジェネラーレウーノ(2番手)→皐月賞③着、セントライト記念勝ち
19年ラストドラフト(先頭)→その後平地で勝ち星なし
20年クリスタルブラック(10番手)→その後勝ち星なし(長期休養中、てかまだ抹消してなかったんだ)
21年グラティアス(2番手)→その後勝ち星なし
22年オニャンコポン(10番手)→その後勝ち星なし

[実力パターン]
23年ソールオリエンス(5番手)→皐月賞
24年ダノンデサイル(5番手)→DSC、ダービー

まとめると、極端な位置取りや戦法で展開利で勝った馬はその後多くが奮わず、逆に道中ついていくスピードに加えて脚もしっかり見せた馬はその後も活躍を続けています(ソールオリエンスはカウント上5番手ですが極端な戦法という意味では前者に該当するかも)。ニシノエージェントは4角位置こそ6番手でしたが、早目に先行馬が垂れてきた分番手が繰り上がった格好。3角11番手は実質的に追い込み競馬で勝ったもので、流石に皐月賞に出てくるメンバーはそう簡単に垂れないだけに。

[1]②エリキング(川田)

骨折休養明け。前走の京都2歳Sは川田Jが「無理やり動かした」と語るほど直線での反応が悪く、何とか間に合ったというレース。少頭数戦しか経験がないうえ器用さに欠けるところがあり、中山の内枠というのもマイナスです。

[2]③キングスコール(藤岡佑)

この馬もまた跳びが大きく不器用なところがあり、多頭数戦の内枠はマイナス材料です。前走のスプリングSは落鉄しながら③着と力はあるのですが、ここよりもダービーが楽しみな存在です。

[2]④ジュタ(坂井)

前走の弥生賞は4角でごちゃついたときに馬が止めてしまったとのこと。不器用さと繊細さをはらみ、多頭数戦の内枠では買いにくいです。

[3]⑤ジョバンニ(松山)

若葉Sでもタイム差なしの勝利だったように、常に相手なりで勝ち身に遅いところがありますが器用さと一瞬の脚で京都2歳S・ホープフルSと小回りコースを②着と健闘。立ち回りで着を拾うタイプなだけにゲートの悪さがネックでしたがそれも解消され、1週前には格下相手とはいえウッドで50秒台~しまい2Fにわたって11秒台をマークするなど動きの良さが目立つ中間。ホープフルSは現時点での完成度でクロワデュノールに完敗を喫しましたが、目下の充実度であればその差はもう少し詰まってもよいはずで。

[3]⑥マスカレードボール(横山武)

気持ちの高ぶりやすいタイプであるだけに地下馬道を通る必要が無いのはプラスに働くでしょうが、ホープフルSは荒れ馬場に脚を取られたとの話で跳びの大きいタイプはイコール大箱向きとも言え、陣営が口をそろえて語るように東京の方が良いのは事実でしょう。加えて祖母のビハインドザマスクは現役時代12~1400mを主戦場にしていたスピードタイプで、ワンターンの直線でトップスピードに乗せる走りが得意なクチなだけにここが全力かといわれると怪しく。

[4]⑦フクノブルーレイク(松岡)

重馬場が得意というよりは使える上りに限界があるタイプで、前走のスプリングSは重馬場で切れ味が削がれる展開の中で相対的に浮上できた②着でした。前半1000mが60秒を切る締まった流れを走ったのは新馬戦のみで、キャリア唯一の着外がその新馬戦となるとここは脚が溜まらない懸念が。

[4]⑧ジーティーアダマン(岩田望)

逃げて2連勝。必ずしもペースに恵まれてのものではなく、前走のすみれSは59.5の流れを自ら刻んで上りも35.1でまとめるという好内容でした。とはいえ時計が出たのは開幕初日、しかもただの開幕週ではなく約1年の休催明けという絶好のコンディションで1番枠からのイン逃げだった分もあり。母カウニスクッカも行き切ってこそというタイプだっただけに、逃げ馬クラッシャーがいる今回は楽な戦いにはならないでしょう。

[5]⑨ピコチャンブラック(石橋脩)

前走のスプリングSは結果的にラチ沿いを運んだ先行勢が潰れた上、重馬場で後ろから誰も来なかったというレース。外3番手にいたことが勝因としか言いようのないレースで、やはり本来は控えるよりも行き切ってしまった方が良さが出るタイプです。新馬戦のパフォーマンスからも持てる力は相当なはずですが、いかんせん当日のメンタル次第という馬だけにあてにはしずらく。

[5]⑩クロワデュノール(北村友)

デビューから2戦が前目からの最速上がり、前走のホープフルSは中団から運ぶもファウストラーゼンを追いかけるように4角までで好位につけて直線突き放すレースを見せ、同世代には敗けようがないと感じさせる内容。3か月半ぶりとなるここも1週前の時点で長めから併せてラストに10秒台まで加速する追い切りを見せ、中間の調整に抜かりはありません。2戦目の東スポ杯の時に+24kgと大幅な馬体増を見せた後、ここまでの過程で体重が増えている様子はないだけに成長力という点では他の馬の方が上でしょうが、この先はともかく少なくともこの段階までは現状の力を出せれば勝負になっていいでしょう。

[6]⑪ミュージアムマイル(モレイラ)

モレイラJはこのコースで(4,3,2,1)と複勝率90%。昨年②着に持ってきたコスモキュランダはその後デムーロJに手綱が戻っても今一つな成績が続いているように、プラスアルファの瞬発力を引き出すことに長けていると言え、その点でトリッキーな中山コースは向いているタイプでもあります。ミュージアムマイル自身は3戦目の黄菊賞のパフォーマンスからも距離はこのくらいの方が良く、朝日杯FSも必ずしも適距離と言えない条件でアドマイヤズームに0.4差の②着なら上出来でしょう。弥生賞は重馬場を苦にしての④着で、良馬場で鞍上強化となるここは巻き返し必至と見ます。

[6]⑫ドラゴンブースト(丹内)

京成杯は勝手に前が垂れてきたところを外から交わしての②着。それでいてさらに後ろにいたニシノエージェントに差されていることを考えれば距離が伸びてよいタイプでもなさそうで。

[7]⑬アロヒアリイ(横山和)

2走前は自身のさらに外を回ったゴーソーファーに差されて②着、前走の弥生賞もファウストラーゼンが向こう正面でまくって流れが速くなり前を行く馬が厳しくなったところを最後の最後に脚を遣っての②着。そもそもファウストラーゼンが37秒も上がりかかっているのにそれを差せない時点で上りの限界を露呈した格好で、他に脚を遣える馬がいっぱいいるここでは。

[7]⑭カラマティアノス(戸崎)

前走の共同通信杯は直線ヨレながら走るマスカレードボールに突き放されての②着。レイデオロ産駒らしく陣営はギアチェンジ能力への懸念を口にしており、調教の時も一気に加速するとその反動で苦しくなる様子。指摘されているモタれ癖もそこから来ているようで、左回りというより残り2F目のトップスピード比べとなりやすい東京コースが向いてなく、4角からじわっと加速し坂上でトップスピードになる中山の形態であればモタれずに最後まで走り切れることが期待できます。ダービーよりもここというタイプで、人気が上がり切る前の今がねらい目という考え方も。

[7]⑮ヴィンセンシオ(ルメール)

前走の弥生賞は道中ハナを切って運ぶもファウストラーゼンのまくりに遭い②着。大型馬で緩い馬場のグリップに苦労しながらも道中速くなったところも耐え、後続の追撃を封じたあたりは能力を見せました。ただ体質的に間隔を取って使いたいタイプで、これまでも3か月の間隔でレースを使われてきた経緯もあるだけに中5週で整ったかどうかは気になるところ。陣営も1週前までは前走のダメージからの立ち上げに苦労した旨を語ってもおり、若干間に合わせた感は否めません。

[8]⑯サトノシャイニング(西村淳)

前走のきさらぎ賞は前に馬を置く形をとって差し切り勝ち。②着に降したリンクスティップは桜花賞③着、③着のランスオブカオスは毎日杯を勝つなど、メンバーレベルの高い一戦でした。ただ当時は1800m戦にしてはマイルに近いペースで流れた分もあり今回距離延長で折り合いが課題となるのと、揉まれたくないだけに外目を通るとファウストラーゼンのまくりをモロに受ける懸念もあり、スムーズに走り切れるかも試練となるだけに。

[8]⑰ファウストラーゼン(杉原)

母ペイシャフェリスも前傾ラップを押し切るタイプの逃げ馬で、スタートで出ていかないこの馬が減速ラップを走り切る流れに持ち込むためにはまくりを打つのが最適という現状。やることが決まっているタイプなので結局は対応できる馬の数=道中動いてもなお最後まで脚を遣える馬がどれだけいるかで成績が変わってきます。今まではそれが居なかったかいてもクロワデュノール程度でしたが、今回はじっと我慢して最後に脚を遣えそうな馬がもう少し居そうなのとつられて引っ掛かってしまいそうな馬も出てくる懸念が。

[8]⑱マジックサンズ(佐々木)

骨折明け。前走のホープフルSは行きたがってしまい馬ごみに入れられず、ファウストラーゼンにまくられたあたりでスコーンと抜けてしまったような失速の仕方。コナブリュワーズの仔は気性面の問題が尾を引き頭打ちになるケースが多く、大外枠を引いてしまったのでは折り合いが厳しく。

<予想>
◎カラマティアノス
○ミュージアムマイル
▲クロワデュノール
△ジョバンニ
△サトノシャイニング
△ファウストラーゼン


■福島11R/福島牝馬S ホーエリート

このレースは非主流種牡馬が活躍しやすいレース。過去10年で最多の19頭を送り出したディープインパクト産駒は(0,3,3,13)で何と勝ち星なし。この間の勝ち馬を見てもSS系が4勝に対し圧倒的に出走数が少ない非SS系が6勝と優勢で、うち4勝はルーラーシップが2勝と、同じミスプロ系の種牡馬から出ています。

今回ミスプロ系はルーラーシップ産駒が2頭。中でもホーエリートはフラワーC②着と実績もあるうえ、根幹距離で(0,0,0,5)に対し非根幹距離は(2,2,1,0)と得意にしているクチ。アリスヴェリテにペイシャフラワーが絡み、セキトバイーストも早めの競馬をするとなると動き出しが早い展開になり、最後の最後で脚を遣える馬が浮上しうる流れになりそうなのもプラスでしょう。

■中山9R/野島崎特別 ピンクジン

現級で常に差のない好走を続けながらも、地味な血統と勝負服のせいかなぜか人気しない存在。昨年のこの時期には格上挑戦で福島牝馬S④着するなど立ち回り一つでここを突破できるはずで、内枠を引いたにもかかわらずシンガリ人気で放置されるようならねらい目も。

2025年4月19日土曜日

【4/19(土)予想】アンタレスSの注目馬

■阪神11R/アンタレスステークス ホウオウルーレット

ここは最内を引いた上前走のフェブラリーSで厳しい先行争いを演じたサンデーファンデーに、逃げて結果を残しているマーブルロック、さらに前走で1400mを使ったことで前進気勢が見込めるヤマニンウルスと先行タイプが揃った印象。ひとえに前がよどみなく引っ張りつつこれらの後ろを追いかけるのが理想的なポジショニングになりそうですが、内目の枠を引いたホウオウルーレットが虎視眈々と狙っているはずです。2走前のプロキオンSではインにこだわった結果位置取りを落としてしまい④着に敗れましたが、当時の反省も踏まえ今回はもう一列前を取ってくるでしょう。オメガパフュームの下という血統背景を考えれば引き続き右回りで走れるのもプラスで、実績馬が58kgを背負わされる一方斤量据え置きのここなら前進可能と見ます。

2025年4月13日日曜日

【4/13(日)予想】桜花賞の全頭評価

■阪神11R/桜花賞
※重以下のコンディションになることを想定した予想です。ただそこまで雨が降らない可能性もあるため、良・稍重ですとこの限りではないことをご容赦願います。

[1]①ヴーレヴー(浜中)

前走のエルフィンSはこの馬以外すべて1勝馬というメンバー構成で、結果的には勝って当然というレースでした。エンジンの掛かりが遅いタイプで距離はマイル以上が良さそうであるものの、2走前のファンタジーSの内容からすると馬場が重くなるのはマイナスに作用しそうです。

[1]②エリカエクスプレス(戸崎)

前走のフェアリーSはニシノラヴァンダが速めのラップを刻む中2番手を進み、直線で後続を突き放す圧勝劇。気性の危うさをはらみここまで十分に間隔を取られましたが、1週前追い切りでは単走で48秒台を出すなどここでは持てるエンジンが1段違うでしょう。ミストレスがハナを切りよどみなく流れれば折り合いは問題ないものの、前肢がスイスイ伸びるフォームからは馬場の悪化が気になるところ。特に3角は既に掘れはじめており、まとまった雨量でインを通らされるとノメる懸念が。

[2]③マピュース(田辺)

ドスローで溜めるレースでしか勝ち切れない割に使える脚に限界があり、上級戦では前が止まってくれないとなかなか浮上できない現状。新潟の新馬戦のパフォーマンスからすればもう少しやれていいはずですが、平坦巧者の可能性もありそうで。初の右回り、初輸送と超えるべきハードルは小さくありません。

[2]④ショウナンザナドゥ(池添)

前走のフィリーズレビューは前が止まったところを展開利もあって届いた格好のレース。それまでさんざん勝ちあぐねてきたところを見ると脚の遣いどころがかなり難しいタイプのようで、なおかつミスエーニョの仔となると距離延長でまともに運べるのかは怪しく。

[3]⑤ボンヌソワレ(川田)

前走のフィリーズレビューは速い流れを4番手で追いかけ、先行勢で唯一の上位入着となる③着。前が直線入り口で脱落し早目に先頭に立った分目標にされましたが、差し有利の流れを最後まで踏ん張った内容は強かったと言えます。但し自分でレースを決める脚が無いので流れ込むだけになってしまうのが難点で、美浦での最終追い後の時点で馬体重がすでに前走比マイナスというのも気になるところ。マイルは一寸長いと思われるだけに、身体が減って一押しが利かなくなる懸念が。

[3]⑥ビップデイジー(幸)

阪神JFは外差し有利展開に乗じての②着で、前走のチューリップ賞はスローを先行しおあつらえ向きの展開になったにもかかわらず③着と取りこぼしてしまいました。然るに、ペースが流れ折り合いがつけられる展開の方が走りやすいタイプで、上級戦で締まった流れになり、かつ雨量が増えインが使えないようなコンディションになればパフォーマンスは上げられるでしょう。

[4]⑦エンブロイダリー(モレイラ)


前走のクイーンCは差し決着を2番手から押し切っての勝利。手綱を取ったルメールJ曰く「切れる脚こそないもののエンジンがかかれば良い脚を遣う」とのことで、中山のサフラン賞で取りこぼしたのも頷けます。追って味のあるタイプの能力を引き出すのにかけては右に出る者はいないモレイラJが駆るとなれば無視はできませんが、上の表にあるようにアドマイヤマーズ産駒は芝での勝ち星すべてが良馬場という戦績。自身も馬場が渋るとからっきしだったように、道悪との相性の悪さも遺伝している可能性が高そうなだけに雨予報は歓迎できません。

[4]⑧ウォーターガーベラ(武豊)

馬群を割って脚を遣わせるのが向いているタイプで、前走のチューリップ賞にしても3走前のシンザン記念にしても、直線の混戦に紛れて勝負根性を発揮できるのが強みです。桜花賞の直線は団子状態になりやすく、中枠を引けた今回もうまく直線で併せる形を作れれば浮上の目も。

[5]⑨アルマヴェローチェ(岩田望)

阪神JFはこの馬向きのタフな馬場コンディションと外差し展開に乗じ差し切り勝ち。血統背景からもキレよりはパワーというタイプで良馬場の上り勝負では分が悪いですが、重馬場の札幌2歳Sでも②着しているように雨で力のいる馬場になればこの馬にはプラスでしょう。

[5]⑩トワイライトシティ(松山)

2連勝は何れもスロー戦を前目から押し切ったもの。そこからものすごい脚を遣ったとかであればまだしも、しまいにも特に見るべきところはなく。

[6]⑪ミストレス(坂井)

一本調子なところがありここ2戦はダートを使われたものの、何れも1秒以上離される敗戦。サウジダービーはともかくブルーバードCで3角からついていけなかった内容を見るに、根本的にダートには適性が無かったと見るべきでしょう。阪神外回りというコース形態からはこの手のタイプの台頭は本来難しいですが、馬場が悪化しギアチェンジの必要がそもそもないようなコンディションになった際にはいかに前に行ってそのスピードを維持できるかが重要になります。行き切ってしまえば残り目も期待できるものの、気になるのは走るたびに馬体重を減らし続けている点。デビュー時502kgだった馬体重が2走前のブルーバードCで494kg、さらに今回の調教後の時点で480kgに減っており、しっかり追えていること自体は評価できるもののこの分だと本番は470kg台で出てきそうな気配で、カイ食いの良いタイプにもかかわらず流石にデビューから30kgも減るのは疑問です。これでも出してくるのであれば陣営としては問題ないと考えているのか…?

[6]⑫リンクスティップ(M.デムーロ)

牝馬としてはスタミナとパワーに振れているタイプですが、牡馬を相手に勝ち上がりきさらぎ賞でも②着するなど健闘。特にそのきさらぎ賞で後塵を拝したサトノシャイニングは東スポ杯でクロワデュノールから0.1差の②着していた相手であり、当時③着に降したランスオブカオスは毎日杯を勝利。これら差し勢が台頭する流れを2番手から食い込んだのですから、牝馬相手となるここは力量自体は格上と見るべきでしょう。中間も1週前に好時計をマークしたのち、直前ではそれでも普通のコンディションであればキレ不足が指摘されるところ、馬場が悪化しインが使えない状況になれば話は別。デムーロJお得意の4角まくりが嵌る可能性は大いにあるでしょう。

[7]⑬チェルビアット(北村友)

前走のフィリーズレビューはハイペースの差し有利展開に乗じての②着。1400m以上では未勝利戦も勝ちあぐねた経緯を考えると、距離延長はマイナスでしかなく。

[7]⑭ダンツエラン(団野)

3走前のファンタジーSはギリギリ掘れない外を通っての辛勝。ギアチェンジで脚を遣うというより前目で流れ込むのがスタイルのため切れ味が削がれるコンディションになれば浮上の目はありますが、阪神JFでもスタートでの接触(自らが1完歩目で内によれた分)からカリカリしてしまったように気分良く走らせるハードルが高く、マイルで勝っているとはいえドスローの新馬戦で前目から押し切ったまで。依然としてもたれが解消されない現状では能力全開とまでは?

[7]⑮クリノメイ(酒井)

メンタル面が難儀な馬で、カリカリするうえソラを遣うところがあり乗りこなすのは相当難しい現状。阪神JFはゲートで突進し外枠発走になってしまい⑭着大敗も、それ以外の3戦は鞍上が何とかうまく収めながら上手く併せ馬の形に持ち込んでの勝利。ただこれらは腕もさることながら内枠を引けた分併せに行くハードルが低かったのもありました。ハクサンムーンとのコンビで重賞3勝するなど癖馬を乗りこなすことにかけては一級品の酒井Jですが、スタートからインに殺到するであろうこの舞台でこの枠からとなると収めるのは簡単ではないだけに。

[8]⑯ナムラクララ(西村淳→藤岡佑)

前走のチューリップ賞は初のマイル戦でもあり、あえて前に馬を置くポジションから運ぶも⑤着。その前のつわぶき賞、紅梅Sと違い直線でひと脚を繰り出せず、ナムラクレアの下という血統背景からしてもやはり距離が長かったと見るべきでしょう。おまけにエンブロイダリー同様アドマイヤマーズ産駒で天気の助けも望め無さそうで。

[8]⑰プリムツァール(津村)

新馬戦と前走のアネモネSは何れもトワイライトシティから0.1差の②着。どちらのレースもインを立ち回った相手に対し外を回した分で、内外が入れ替わっていれば何れもこちらが勝っていてもおかしくはありませんでした。ドーブネの下という血統背景から大箱は向くもののひと脚を繰り出せるタイプではなく、前走でも荒れ馬場に脚を取られる局面があり馬場悪化もマイナス。この枠から先行するとなると序盤にかなり脚も使いそうなだけに。

[8]⑱ブラウンラチェット(横山武)

1番人気に支持された阪神JFは428kg(-12)と大幅馬体減に加え、隣のクリノメイにつられテンションが上がってしまったこともあり全く力を出せませんでした。今回、馬体減を気にせず乗り込めるように栗東滞在を選択。木曜時点の馬体重は448kgと一見馬体回復できているように見えますが、栗東移動後の調教は併せ馬でも強い負荷はかけられてなく、馬体減を気にかけながらようやくこの程度というレベル。栗東所属馬の多くは前走時から+10kg程度の水準が多く、栗東から阪神の移動でおおよそ10kgほど減ることが見込まれるだけにアルテミスSの440kgはおろか新馬戦の438kgを維持できるかも怪しい状況です。アルテミスSで見せたエンジンの違いを考えれば能力は通用級ですが、この枠からだと立ち回りも難しく。


<予想>
◎リンクスティップ
○アルマヴェローチェ
▲エリカエクスプレス
△ウォーターガーベラ
△ビップデイジー
△エンブロイダリー
△ミストレス

2025年4月12日土曜日

【4/12(土)予想】阪神牝馬S・NZTの注目馬

■阪神11R/サンケイスポーツ杯阪神牝馬ステークス ソーダズリング

良馬場で行われる年は上り勝負になりやすく、好枠を引きかつ上り勝負に対応できるソーダズリングから入りたいです。近走は中間の坂路で逆時計になるなど調子が上がり切っていない様子でしたが、今回はしっかり順時計を踏んでの調整過程。丁度昨年京都牝馬Sを勝った頃のいい動きが戻ってきたと見ることができ、距離延長で中団くらいの位置が取れればチャンスはあるでしょう。


■中山11R/ニュージーランドトロフィー イミグラントソング

近年のNZTは残念桜花賞の色合いが強く、今年も半数が牝馬。元々桜花賞に向かってマイラーが賞金を稼ぐインセンティブの強い牝馬が多数枠を占める一方で、最初からマイル路線を狙う牡馬であれば阪神開催のチャーチルダウンズC(アーリントンC)に向かうのが普通で、ここに出てくるのはクラシックに行ける望みのなくなった中距離馬か、アドマイヤズームのように明確な目的(遠征と一泊競馬を本番前に経験させる)をもっている馬のいずれかというパターンが大半です。

イミグラントソングは本来なら早く勝ち上がって重賞を使いたかったところでしたが、昇級初戦のひいらぎ賞はデンクマールから0.1差の②着と相手が悪すぎ、前走の平場もスローの前残りを中団から脚を伸ばしての③着とツキがありませんでした。本来ならゆうに賞金を積めていたはずでここでは力量上位。アドマイヤズームが前哨戦のレースをして差し損ねるようなら。

2025年4月6日日曜日

【4/6(日)予想】大阪杯の全頭評価

■阪神11R/大阪杯

[1]①ボルドグフーシュ(吉田隼)

長欠明けを2度使われ④④着。復帰緒戦のチャレンジCはまだ言い訳の利く内容でしたが、前走のアメリカJCCは鞍上も語っていた通り③着は欲しかった内容でした。元々勝負所でのエンジンの掛かりが悪く京都外回りのように4角からエンジンをふかして回れるコースが理想で、阪神や中山のように動き出しが早いコースでは置かれ気味。それを3Fのキレで補ってきた部分があるだけに、それを繰り出せなかった前走の内容からするといい頃のパフォーマンスを望むのは少々酷かと。

[2]②ホウオウビスケッツ(岩田康)

前走の金鯱賞はデシエルトの制御不能の大逃げを早目に捕まえに行った分、最後にクイーンズウォークの差し切りを許す格好に。本来ああいう前傾戦は得意ではなく、後半自らも加速しながら押し切るレースが理想です。今回も同じような隊形になると見られますが、前走の反省を踏まえてデシエルトはハナを叩きこそすれがっちり抑えての運びをするはずで、2番手ないしはアルナシームを前に入れての3番手のインで蓋をできそうな構成です。有力どころがドバイ遠征でごっそり居ないのもいいことに後ろがちょっかいを出さない展開を作れれば、早目のふかしから後続を完封するシーンまで。

[2]③ラヴェル(北村友)

前走の金鯱賞は重馬場にノメった分もあり⑨着。跳びがきれいなタイプで元々馬場が渋るとからっきしなのでこの結果は度外視できるでしょう。ただ不器用さ故、少頭数ないしは外目の枠を引いてスムーズに運ぶのが理想で、この内枠からだと立ち回りは苦労しそうです。

[3]④ソールオリエンス(松山)

スタートの悪さは古馬になるにつれ改善しているものの、かといって出していくと末が使えない難しさ。昨年の宝塚記念のように外差しの効く消耗戦にならないと浮上は難しく、思ったより雨も降らなかった今日のコンディションでは。

[3]⑤ベラジオオペラ(横山和)

立ち回りの上手さが身上で、昨年の大阪杯も含めこのコースは2戦2勝と最も得意とするところ。じっくり乗られてきたわりに先週まで陣営のトーンは低かったものの、最終追いの動きは十分で体制は整ったと見てよさそうです。前付けして切れを活かしたいタイプにつき、デシエルトが大逃げを打つなどで縦長馬群になった時の難しさはありますが、先行組の中では決め手は上位。中団の前目までをキープできれば争覇圏でしょう。

[4]⑥ジャスティンパレス(鮫島駿)

中距離戦では取りこぼしが多く、ひとえにまっとうなキレ勝負になると純粋な中距離適性を持つ馬に負けてしまいます。他方、一昨年の天皇賞(秋)のように超Hペースなどで体力勝負になった際にはその分の適性で浮上し得るタイプで、もしデシエルトにアルナシームが絡んで制御不能のペースになるなどした際には間に合う可能性も考えられます。それでも器用な立ち回りは不得手なタイプであり、勝ち切れるかは微妙なところ。

[4]⑦ヨーホーレイク(岩田望)

折り合いの難しいタイプですが、前走の京都記念は主張するタイプの先行勢が多いメンバー構成もありうまく押さえが利いての勝ち切り。そこから距離短縮となるうえ引っ張る存在も複数いるここは前走よりレースしやすいはずで、インで壁を作って運べればやれる力はあるはずです。

[5]⑧カラテ(和田竜)

馬場が渋った昨年の宝塚記念でも見せ場を作れずシンガリ負け。G2~G3でも2桁着順が続く現状では。

[5]⑨コスモキュランダ(丹内)

アルアインの産駒らしく、コーナー4つの右回りでは(1,4,1,2)で掲示板を外したのは1回だけ。ただその1回が遠征した京都2歳Sの⑧着で、加藤士厩舎自体が遠征を得意としていないのに加え丹内Jも京都・阪神の重賞では(0,0,2,30)と結果を残せてなく。

[6]⑩シックスペンス(横山武)

前走の中山記念はまだ本調子にない中、直線で進路ができるとまっすぐ伸びて着差以上の完勝。1分44秒台のレコードが出たことを考えてもいかに前が止まらない馬場であったかが伺え、それを中団待機から前を捉えたのですからやはりスピード能力は桁違いと言ってよいでしょう。それだけに、毎日王冠を高いパフォーマンスで勝ったことを見ても距離はマイル寄りと見られ、初遠征、初の2000m、初の中4週を考えれば絶対視できるほどの実績にはまだないと見るべきでしょう(割れ気味のオッズもそれを反映しているかとは思いますが)。

[6]⑪デシエルト(池添)

昨秋の2連勝を見るに、気持ちよく行き切った際の強さは本物でしょう。前走の金鯱賞では2角から制御不能になり自滅気味の④着でしたが、ガス抜きが出来てから臨む今回は癖馬請負人の池添Jを手配。前走の反省を踏まえがっちり抑えていくはずで、自分のペースさえ守れれば後ろは横山典・岩田康のベテラン両名が蓋をしてくれる分恵まれうる期待も。

[7]⑫ステレンボッシュ(モレイラ)

桜花賞以降は勝ち切れていないものの、前走の香港ヴァーズでは古馬、牡馬に混ざって③着と健闘。ただ当時は最大4kgの斤量差があった中のレースで、今回は牡馬相手で2kgのハンデがあるのみ。調教でも1週前から猛時計を出し、最終もウッドで49秒台を出すもしまいが鈍くなるなどややオーバーワーク気味で、これが吉と出るか否かは慎重に見極めたいです。

[7]⑬ロードデルレイ(西村淳)

前走の日経新春杯はメイショウタバルが前半57.7の超Hペースで引っ張った分、2000mに近い流れとなり圧勝。元々折り合い難があるだけに流れた方がレースはしやすく、距離も伸びるよりは2000mまでというタイプ。ただコーナーの周りが右回りだとぎこちない部分があり、なおかつコーナー4つも克服が必要。力は認めますが個人的により大きく狙いたいのは秋の天皇賞です。

[8]⑭エコロヴァルツ(M.デムーロ)

前走の中山記念はほぼ完ぺきな立ち回りでこの馬自身もレコードで走っているにも関わらず、シックスペンスに差されての②着。相手が悪すぎました。被されるとやる気をなくすので外枠は良いですが、折り合い面を考えれば距離延長かつ壁を作りにくいこの並びは試練でしょう。

[8]⑮アルナシーム(横山典)

だいぶ常識にかかってきた現状で、好位のインから前が止まったところを捕まえる勝ちパターンが板についてきました。もう少し内枠を取って死んだふりが出来ればよいのですが、この枠でかつデシエルトを前に置くとなると我慢できるかが難しく。

<予想>
◎ホウオウビスケッツ
○ベラジオオペラ
▲ジャスティンパレス
△デシエルト
△ヨーホーレイク
△ロードデルレイ
△シックスペンス
△ステレンボッシュ

2025年4月5日土曜日

【4/5(土)予想】ダービー卿CT・チャーチルダウンズCの注目馬

■中山11R/ダービー卿チャレンジトロフィー マテンロウオリオン

ここはメイショウチタンが主張するところにアサカラキングが絡む形になりそうで、自ずからペースは流れることが見込まれます。前が崩れて直線で早目にトロヴァトーレらが押し出される形になれば仕掛けのタイミングがワンテンポ早くなり、最後の最後で差し勢が届く展開も予想されます。中山マイルは重賞で2回走って②④着と何れも小差で好走。この馬のほかに追い込みタイプが居ない今回は最後方ポツンが嵌る可能性も。


■阪神11R/チャーチルダウンズカップ モンタルチーノ

前走の1勝クラス戦は距離短縮かつかなりのハイペースで流れた分もあり、追走に苦労し⑦着。再度のマイル戦となるここは好位のインでしっかり脚を溜められそうです。ツーエムクロノスが引っ張りフォルテムが付いていきそうな展開ですが、メンバーを見渡すとキレに欠けるため前々で勝負したい馬が多く、逆に直線で勝負したいのはこの馬とランスオブカオスくらいと見られます。Bコース替わり初週ということも踏まえると素直に内枠を引いたこちらから。