Special Thanks

当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2025年6月29日日曜日

【6/29(日)予想】函館記念・ラジオNIKKEI賞の注目馬とねらい目レース(臥牛山特別・湯の川温泉特別)

■函館11R/函館記念 マイネルメモリー

全4勝のうち3勝が「右回りコーナー4つ」のコースで挙げたもの。長い直線での末脚比べよりは小回りで決め手を活かすレースが向いているのですが、7走前にテレQ杯を勝って以降6戦続けて左回りもしくはコーナー6つ以上のレースに使われ続けており、今回は久々の好走シチュエーションでの出走となります。5走前のアルゼンチン共和国杯では展開に恵まれたとはいえ⑤着と健闘しており、流れ一つで重賞でもいい勝負ができるところを見せてくれました。牝馬2頭が54kgを背負うことから、この馬含めた55kgの牡馬3頭が実質的な最軽量ですが、アウスヴァールの昨年はホウオウビスケッツが蓋をしてくれた部分が大きく、昨年◎を打ったサンストックトンはOPでは頭打ち。マイネルメモリーにとっては今回が妙味ある舞台と見ます。


■福島11R/ラジオNIKKEI賞 アタラシイカドデニ

ハンデ戦ではあるものの、3歳の夏でクラシックに乗れなかった馬しか集まらないため実力でハンデ差をつけることが難しく、実質的には見た目の戦績で斤量を背負わさざるを得ません。基本的に1勝馬は53kg、2勝馬は55kg、リステッド連対馬が56kg、重賞連対馬が57kgといった具合で、ここからレース内容などを勘案し±1kgの調整が入っているイメージです(昨年の勝ち馬オフトレイルも白百合S②着で56kgを背負っていました)。

但し、制度の問題点か「1勝馬=53kg」としてしまったがために恵まれていると思われるのが、転入馬で1勝クラスを勝っていながら53kgに据え置かれたアタラシイカドデニです。スタートに難があるもののなぜか内田博Jが乗ると無難に出せており、同騎手が手綱を取った4走前・3走前に中山マイルで②①着としています。2走前のNZTはスタート失敗、前走の白百合Sも1800m戦にしては最初の3Fが34.0とかなり流れてしまい展開向かずの大敗でしたが何れも度外視できるもので、3走ぶりに手綱が戻った今回自分のペースに持ち込めさえすれば一変があっても。


■函館9R/臥牛山特別 マイバラード

滞在競馬と洋芝が合っており、昨年も函館で⑤③③着と滞在2戦目から連続好走。前走は開幕週で大外枠を引かされての⑥着ですから悲観する必要はなく、昨年同様に中1週で続戦するここは型どおりの前進が期待できそうです。


■函館12R/湯の川温泉特別 マルプリ

どうしても展開の助けが必要になってしまい、前走もインで詰まって全く追えずの⑧着。洋芝は1週ごとの消耗が野芝より大きく、開催3週目のここはもう少しばらけてくれるはずで、再度内枠を引いたここも我慢の競馬が出来さえすればチャンスありでしょう。

2025年6月28日土曜日

【6/28(土)予想】ねらい目レース(青函S)

■函館11R/青函S マイネルレノン

好走実績は外目の枠順に集中。特に8枠を引けたときは②②③着とパーフェクトに好走できています。何が何でもというタイプのいない今回はスンナリ好位を取れそうで、稍重とはいえ1Rの未勝利戦で1.09.4の時計が出ていることを考えればメインは7秒台の決着が見込まれます。高速決着に強いタイプでもあり、馬場の回復も後押しで。


2025年6月22日日曜日

【6/22(日)予想お休みします】

今週は全くもってツキが無く、買った馬は来ず切った馬に来られるのを繰り返しており…良い予想を提供できないと判断しましたので、お休みさせていただきます。

2025年6月21日土曜日

【6/21(土)予想】ねらい目レース(スレイプニルS、東京12R)

■東京11R/スレイプニルステークス リチュアル

左回りが走れるタイプで、昇級後の戦績は左回りでは②④②④に対し右回りでは⑥⑥⑧③⑪となっています。今回は5戦ぶりの左回りで前進が見通せるうえ、差し込みやすい良馬場も好材料。昨年8月の名鉄杯で②着しているように暑い時期も問題なく、このコースで連勝中のカズタンジャーは何れも脚抜きの良い馬場での勝利だったことを踏まえれば、今日のコンディションで逆転まで期待したいです。


■東京12R プロスペクトパーク

前走の1勝クラス戦はダート1800m戦にして最初の入りが36秒を切る厳しいラップを2番手で追走。前が5頭が雁行状態で広がり常にプレッシャーを受ける展開で、向こう正面で勝ち馬たちが捲ってきたところで先行勢は全滅。その中でも0.8差⑥着に踏ん張った内容は評価でき、古馬混合戦でメンバーも楽になるうえワンターンの東京なら変な仕掛けをする馬もいないはずで、再度見直したい局面です。

2025年6月15日日曜日

【6/15(日)予想】宝塚記念の全頭評価とねらい目レース(パラダイスS)

■阪神11R/宝塚記念

[1]①ベラジオオペラ(横山和)

前走の大阪杯はスタートからすべてが完璧に運び、好位から抜け出すこの馬のスタイルで連覇を達成。重馬場はスプリングSで経験済で、前付けが叶えば抜け出す脚は良いものがあるだけに、今回もこの枠から好位集団のインにつけるレースが出来れば好レースでしょう。強いてケチをつけるとすれば勝ち切っているのは2000mまでで、この距離は一寸長いようには見えますが中間が緩む展開になれば心配はないでしょう。もしそういう流れにならなければ厳しいものはあるでしょうか…

[1]②ドゥレッツァ(横山武)

スタミナがある割に、JCでも②着したようにまっとうなキレ勝負でも結果を残せるタイプ。中間区間が緩んでラップの山ができるこのレースへの適性は高いタイプと見てよいでしょう。裏を返せばきれいな走りができるだけに良馬場が理想で雨残るとどうかという点と、ルメールJがアーバンシックを選んだという点で天栄勢の中での評価がさして高くないという現状をどう捉えるか。

[2]③ローシャムパーク(池添→菱田

気持ちの面での難が強くなっており、道中大人しいと伸びを欠き、前進気勢が強いとおさまりが効かない現状。池添Jが負傷で乗れなくなり、この中(鮫島駿、和田竜、吉村誠、田口etc.)では菱田Jは一番「それっぽい」選択ではありますが、そもそもこの馬がルメールJクラスでないと重賞では結果を出せないだけに(なので池添Jのままでも無印の予定でした)。

[2]④プラダリア(高杉)

今年は得意条件の京都記念でも⑥着まで。冬場の方が動ける馬でもあり、夏に近づくことはプラスでもなく。

[3]⑤チャックネイト(レーン)

重馬場以下なら2戦2勝と、他が苦にするレベルの道悪であれば相対的に浮上できます。但し想定より雨の止む時間帯が早まり、稍重以上への回復が見込まれる状況になっています。稍重で行われた前走の日経賞ではモレイラJを擁してもマイネルエンペラーの後塵を拝しているだけに、道悪でなければこの中に入って勝負するのは難しく。

[3]⑥ボルドグフーシュ(内田博)

前走の大阪杯は距離不足と考えられる中でも0.6差⑧着まで押し上げてきました。勝負所で置かれるうえ、内前有利展開を差してのものですから着差程悲観する必要はないでしょう。ただ、休養前は上り最速をバンバンマークするキレ者でしたが、復帰後はキレが無くなっているのが気になるところ。極端な道悪になればエンジンの掛かりの遅さが逆に幸いする可能性もありましたが、内回りコースでよくて稍重程度であるならばそれも望み薄で。

[4]⑦ジャスティンパレス(ディー)

前走の天皇賞(春)は早仕掛けで失速。いろいろと物議を醸した騎乗ではありましたが、本来あそこから体力勝負で残せるのがこの馬の身上だったはず。得意の長距離戦で着外に敗れてしまったのは不本意と言わざるを得ません。一方、この馬の身上であるキレを引き出すためには日本人騎手では力不足という側面も指摘でき(4走前クリスチャンJで上り3位→日本人騎手で3戦連続上り4位以下)、NHKマイルCでチェルビアットをタイム差なしの③着に導いたディーJが駆る点では無視できません。中距離戦で勝ち切れるかは微妙な存在ですが、1週前にはウッドで49秒台をマークするなど意欲的に追われ、今回はブリンカーを装着して走りに集中させる狙いも見えるだけに複穴の期待は持っても。

[4]⑧シュヴァリエローズ(北村友)

稍重以下では(0,0,0,5)。流石に良馬場までは回復しそうにないだけに。

[5]⑨ヨーホーレイク(岩田望)

前走の大阪杯では絶体絶命の位置から直線で進路をこじ開け③着。本来はもう少し前につけて壁を作りたいタイプで、距離延長かつ飛ばす逃げ馬がいるここは上手く好位につけられそうです。純粋なキレ味比べでは分が悪い一方稍重以下では①①⑤①着と崩れなく走れており(⑤着は皐月賞)、相対的にキレが求められない舞台なら。

[5]⑩リビアングラス(坂井)

切れる脚を遣えないうえ、今回はメイショウタバルが飛ばすだけに後ろも早目に被せてくるでしょう。自分の形で可愛がられる期待は持ちにくいだけに。

[6]⑪ソールオリエンス(松山)

重馬場では皐月賞①着と昨年のこのレース②着。ただ想定より馬場が回復しそうなのと、京都開催の昨年とはコースも馬場コンディションも違うだけに、あれと同程度に恵まれる期待は持ちにくく。

[6]⑫メイショウタバル(武豊)

この馬の場合、パンサラッサのように飛ばすことで良さが出るというよりは気性面の問題でどこまで我慢させられるかのせめぎあいの結果逃げているといった方が正しそうです。武豊Jが初めてコンタクトを取った前走のドバイターフではピタリと折り合ってひきつけた逃げを打てていたように鞍上の「折り合わせる能力」に依存する部分が大きく、継続騎乗となるここはもう一段階上の走りが期待できそうです。

[7]⑬アーバンシック(ルメール)

器用さに欠けるだけにきれいな馬場の方が向いていると考えられ、また中団からじわじわ伸びるタイプなので、中長距離戦でもトリッキーな中山よりは動きやすい東京・阪神のような大箱が向いています。ただ評価が難しいのが、レガレイラと違ってこの馬は古馬戦で勝ったことが無いうえ有馬記念時から斤量も2kg増、おまけにスワーヴリチャード産駒は早熟というより「早目に仕上がる」タイプなので、2歳~3歳の成績は基礎能力の高さというより他より完成度が高いことの証左であると思われます。


上の表は現4歳世代のスワーヴリチャード産駒の月次成績です。驚異的な勝ち上がり率を見せた2023年(2歳時)をピークに成績は尻すぼみで、例えばこれがキズナであればずっと勝率2桁、複勝率30%以上をキープしているような分布になるわけで、比較しても早期完成の傾向が見て取れます。3歳より強くなっているかどうかが定かでない中、馬場も込みで前進期待を持てるかというと?

[7]⑭ジューンテイク(藤岡佑)

二度の重賞好走は内枠を引きインを立ち回ってのもの。この枠、このメンバーでは上手く乗っても難しく。

[8]⑮ロードデルレイ(川田)

折り合い面の難しさがあり、ハイペースで引っ張られた方が良い走りができるタイプです。ここ4戦はデシエルトないしはメイショウタバルが引っ張るレースで②②①②着としており、ここもメイショウタバルがキップ良く飛ばせば他の馬が脚が溜まらない中でもしっかり末脚を遣えるはずです。ただ懸念は良馬場でしか走ったことが無い点。2頭の兄は何れもダートで結果を出していますが、この馬自身がそもそも右回りではコーナーリングがぎこちない面があるだけに緩い馬場が堪えるようだと?

[8]⑯ショウナンラプンタ(幸)

長距離を使われたここ2戦はレース上り以上の脚を遣えてなく、高野師の見立て通り距離が長かったと言えそうです。脚の遣いどころが難しいだけに阪神内回りに替わるのはプラスですが、幸Jはどちらかというと粘りや長い脚を引き出すのに長けているタイプで、この枠から外を回すようなレースになると馬の方が脚が持たず、鞍上の良さを引き出せない懸念があります(そういう意味ではワンチャンの末脚を活かせる鮫島駿Jは適任であったと考えています)。

[8]⑰レガレイラ(戸崎)

前走の有馬記念では無難にスタートを決め、それまでの大外一気のルメール戦法を改め道中からじわじわ進出しシャフリヤールとの接戦を制しました。末脚に賭けるイメージがあったもののそれは(母同様に)スタートが悪いので仕方なくという話で、エリザベス女王杯後にルメールJが降板を申し出たことからも、戸崎Jが駆った前走のようなスタイルが一番本来の力を発揮できる乗り方だと言えるでしょう。この中間は有馬記念同様に順調に乗り込まれており、骨折明けを感じさせない状態には持ってこれています。あとはアーバンシックの項で述べた通りスワーヴリチャード産駒の成長力に疑問符が付く中、当時から2kg増の斤量がどう堪えるか。跳びが大きく道悪も向かないだけに…

<予想>
◎ヨーホーレイク
○ベラジオオペラ
▲ジャスティンパレス
△メイショウタバル
△ロードデルレイ
△ドゥレッツァ
△レガレイラ


■東京11R/ウッドバイン競馬場賞パラダイスステークス ゴールデンシロップ

雨が残る馬場ではあるものの前が流れれば外差しが効くコンディション。2走前のオーロCはハンデ戦ではあるものの外に持ち出し末脚を遣う理想的な内容で、1分20秒台の勝ち時計も及第点を与えられる内容。昨年のこのレースはスローに泣いて⑤着でしたが、前目につけたい馬もそろったここは淀みなく流れるはず。年齢と前走で人気しないのであれば得意コースに戻ったここがねらい目と見ます。

2025年6月14日土曜日

【6/14(土)予想】函館スプリントSの注目馬とねらい目レース(三宮S)

■函館11R/函館スプリントステークス ジューンブレア

宝塚記念の移設もあり、今年から函館の開幕初日に開催されることとなりました。痛みの早い洋芝で行われるだけに、たった1日の移設ではありますがこれまで以上に内前有利が加速するものと見られます。ジューンブレアはここまで1枠を引けば(3,0,0,0)とパーフェクト。前走のアクアマリンSでも1枠1番から前半32.7の超Hペースを押し切っており、内目を引いて自分の形に持ち込めた時の強さは重賞級と見ています。追い込み脚質のナムラクレアが人気するなら、同じく1枠を引いたカルチャーデイ共々狙ってみたいです。


■阪神11R/三宮ステークス ヴァンヤール

2走前の総武Sでは重馬場を早目にまくり上げての勝利。これを含め重馬場では(2,1,1,0)とパーフェクトに走れており、まとまった雨量が見込まれる今日の阪神で期待できる存在です。人気のダブルハートボンドはここまで4戦が全て良馬場なだけに、脚抜きの良い馬場への対応や泥被りなど未知数な点が多く、前走だけで人気を落とすのであればこちらから。



2025年6月8日日曜日

【6/8(日)予想】安田記念の全頭評価

■東京11R/安田記念

[1]①シックスペンス(ルメール)

前走の大阪杯は4角まで好位で運ぶも直線でいいところが無く⑦着。横山武Jも語るように、3F通過が34.9秒、4F通過が46.3秒とこの馬自身が経験したことない締まったペースに脚が溜まらなかった模様。そういう意味では距離が長かったというのも確かに言えるのですが、安田記念はこれと同じかそれ以上にペースが流れるレース。流れのきついマイル戦の経験がない現状でいきなり好走できるかと言われると?

[1]②ダディーズビビッド(池添)

前走の六甲Sはこれ以上ない脚の遣いどころで差し切ったもの。完璧な騎乗でようやくリステッドを勝つレベルという現状で、本質的にはマイルは若干長い馬。流石にここに入ってどうこうというのを望むのは酷で。

[2]③マッドクール(坂井)

マイル戦はデビュー以来。スプリンターでも流れがきつくなると対応できず、昨年高松宮記念を勝った時も最初の3Fは34.9という重馬場の低速戦を押し切ったもの。高速馬場、距離延長に加えて熱中症の懸念のある時期に差し掛かったこともあり強くは推せません。

[2]④ウインマーベル(松山)

昨年のマイルCSでは外目の好位を追走し③着。内枠勢がこぞって伸びあぐねるコンディションも味方しましたが、前半3Fが33.8というスプリント戦のようなハイラップになり、1400m寄りの適性を持つタイプの出番があったと見るべきでしょう。ここも1F長いというのは正直なところですが、京王杯SCで2年連続好走しているように東京は得意な舞台。精神面のもろさが解消され内枠でも安定して走れるようになった現状なら押さえは必要。

[3]⑤レッドモンレーヴ(ディー)

極上のキレが持ち味ですが上級戦では届かずの現状。格が上がると前の馬もそうそう止まらないうえ、最後まで伸び続けられるのは1400mまでという現状では展開に恵まれても厳しそうで。

[3]⑥グラティアス(横山和)

切れる脚も無く押し切れるスピードも無く、ただ流れ込むレースが続いています。東京コースはギアチェンジ能力が求められるだけにここでは。

[4]⑦ガイアフォース(吉村誠)

前走の香港は輸送で大きく体を減らしてしまい参考外の一戦。ただ以前はスピードで押し切るレースが身上でしたが、最近は出脚が付かなかったり躓いてしまったりとスタートに難がある状況。陣営は今回ブリンカーを装着し行き脚の改善を図るようですが、仮に行けたとしてもしまいまで脚が持続しなくなっている現状を見るにそろそろ芝のマイルでは厳しいかもしれません。秋の天皇賞などに出てくれば話は違うでしょうが…

[4]⑧エコロヴァルツ(M.デムーロ)

前走の大阪杯はデシエルトが飛ばしたこともあり先行勢が苦しくなったところをうまく立ち回り、ベラジオオペラの後ろで進路を確保しての④着でした。元々気持ちの難しい面がありインで壁を作れたほうが走りやすいタイプで、1桁馬番では①①②⑤⑦③①②と大崩れなく走れており、⑦着だったのはレコード決着で届かなかった皐月賞ですから仕方なし。東京は2回走って⑤⑦着も、何れもこらえきれずに前に行ったレース。マイルでしっかり脚を溜めれば見せ場は作れても。

[5]⑨シャンパンカラー(内田博)

最後に勝ったのは一昨年のNHKマイルC。その当時は稍重馬場を味方につけての勝利だっただけに。まっとうな良馬場では展開に恵まれても厳しいでしょう。

[5]⑩ジャンタルマンタル(川田)

前走の香港マイルは中間熱発で調整過程が狂ったこともあり力を出せずの大敗。高野師曰く「かなりの熱発」と表現するほどの症状で、回復途上で遠征したのも尾を引いて復帰まで時間を取ることになりました。卓越したスピード能力はNHKマイルCで証明済みで、ペースの上がる上級戦でこそ力を発揮できるタイプと見ますが、問題は状態面。ぶっつけになる分もあり、高野厩舎としては珍しく1週前に川田Jが跨りいっぱいに追われましたが、これまでこの馬が計時したことない逆時計でのフィニッシュ。見た目には仕上がっているように見えても心肺機能への影響がある可能性が懸念されますし、この中間川田Jからのコメントも無し。NHKマイルCを勝った際には「マイルの頂点に立てる」とまで評価していた馬に乗るにしてはやけにテンションが低いのが引っ掛かります。

[6]⑪サクラトゥジュール(レーン)

高齢馬らしく連続好走が出来なくなっている一方で、唸るような行きっぷりは年齢を重ねてなお盛んに。それゆえに凡走後や休み明けなど反動のないタイミングでの激走が期待できるタイプです。2走前の京都金杯ではウォーターリヒトやロジリオンを降しており、昨年の東京新聞杯では後にG1で好走するウインカーネリアンやホウオウビスケッツにも勝っています。当時の勝ちタイム1.32.1は一昨年の安田記念のソウルラッシュ(1.32.2:⑨着)より上で、このメンバーの時計勝負であれば十分に対応可能と見ます。うまく内に入れられれば一発があっても。

[6]⑫ロングラン(岩田康)

前走のマイラーズCは少頭数と外差し展開が嵌っての勝利。この馬自身力をつけていることは確かですが、良績は右回りに集中。左回りは3度使われて何れも2桁着順と走れてなく、上り勝負には限界もあるだけに。

[7]⑬ソウルラッシュ(浜中)

前走のドバイターフでロマンチックウォリアーを撃破。クリスチャンJの狙いすました好騎乗もありますが、元々長めの距離を走ってきたこと、また時計勝負になりにくいコンディション(ドバイターフの勝ち時計は1.45.8、一方前走の中山記念③着時の走破タイムは1.45.0、勝ったシックスペンスとは0.2差)という背景も味方した勝利でした。元々上り勝負は得意ではなく、昨年のマイルCSでもレースの上りが34.5という環境で外目をまっとうに走れた分の快勝。この馬自身にケチをつけるつもりはありませんが、サクラトゥジュールの項でも述べた通りこの馬を中心視するのであれば必然的に1分32秒台の決着を見込むことになるわけで、そうなると伏兵勢に十分チャンスが生まれ得る水準となるだけに。

[7]⑭ウォーターリヒト(菅原明)

押せ押せで使われた中であった昨年のNHKマイルCを除けば東京で3戦3勝。そのいずれもが最速の上りを遣っての勝利ですから、戦法的にも府中の大箱は合っています。今回は石橋守厩舎への転厩緒戦で、河内厩舎時代は押せ押せローテの影響もあり坂路オンリーでしたがこの中間はウッドでも負荷をかけられ好時計をマーク。その分ウッドでの時計が控えめになった点がどうかですが、長く脚を遣う必要のある東京コースでそれがプラスに出れば今回のメンバーなら台頭の目が合っても。

[7]⑮ホウオウリアリティ(丹内)

11走前に勝った魚沼Sは不良馬場の2000m戦。適性を探っているのでしょうがそもそもスピードが足りません。

[8]⑯トロヴァトーレ(横山武)

3歳時に柔らかい馬場で取りこぼした弥生賞と距離不適の青葉賞で敗れたのを除けばオール連対。ルメールJがシックスペンスを選んだのはおそらく次のジャックルマロワ賞とセットでの依頼だったからで、ルメール、マーカンド、モレイラとタイプの異なる鞍上で結果を出せている点からも手替わりが問題にはならなさそうです。長く脚を遣うというよりは一瞬の加速に秀でたタイプで本音を言えばもう少し内枠の方が競馬しやすい感はあるものの、飛ばしていきそうな馬が見当たらない今回のメンバー構成であれば好位にはつけられそうで、あとは壁を作って運べるかどうか。それがうまく行きさえすればスピードは十分通用するはずで。

[8]⑰ジュンブロッサム(武豊)

スタートの悪さは解消されてきたものの、跳びが大きく不器用なため大箱で外を回す競馬が向いているクチ。4走前の富士Sはまさに理想的な競馬だったと言えるでしょう。過去3度の8枠発走では④①①着。唯一の着外は少頭数スローの前残りだった3年前の1勝クラス戦でのもので、まっとうに流れて末脚が活きる展開になればチャンスはあるでしょう。

[8]⑱ブレイディヴェーグ(戸崎)

この馬もまた器用さに欠けるので大箱で走りたい上、一走ごとの消耗が大きく続けて使えないタイプ。ヴィクトリアマイルでは前走のドバイターフから中5週しか取れないこともあり、ここに照準を合わせてきました。しかしながらそのドバイでは熱中症になって戻ってきたとのことで、中間は回復に努めながらの調整となってしまったのは割引材料。今回は溜める競馬を示唆していますが、ローズSはそれで取りこぼした前科もあり。そもそも重賞勝ちは牝馬限定戦のみでマイル戦で勝ったこと自体無いにも関わらず、イメージで人気しているのであれば戦略的に軽視したいです。

<予想>
◎サクラトゥジュール
○ソウルラッシュ
▲エコロヴァルツ
△ジュンブロッサム
△トロヴァトーレ
△ウインマーベル
△ジャンタルマンタル
△ウォーターリヒト

2025年6月7日土曜日

【6/7(土)予想】ねらい目レース(東京8R)

■東京8R キョウエイフロイデ

ちょいちょい牡馬混合戦に出るため戦歴は安定しませんが、牝馬限定戦に限れば⑧⑤④①②⑥③③と大崩れせず走れています。前走は牡馬混合戦だったうえ追い込み勢にとって超絶不利な新潟ダート1800m戦で、4角6番手までの馬が①~⑥着を独占する中14番手から直線だけで⑦着まで押し上げてきました。トモの嵌りに時間がかかりワンターンで置かれる懸念はあるものの、直線向いてから脚を遣える東京に替わるのはプラス。相手関係が易化するこのタイミングで狙ってみたいです。


2025年6月1日日曜日

【6/1(日)予想】日本ダービーの全頭評価・目黒記念の注目馬

■東京11R/東京優駿(日本ダービー)

[1]①リラエンブレム(浜中)

前走の毎日杯は直線で全く反応せずの⑦着。陣営も不可解な負けと語るほかないレースでしたが、過去2走は道中前に馬を置いて走れていたのに対し、馬群に入れられず前が開いた状態で走っていたことが一因と考えられます。勝った新馬戦とシンザン記念では前が開くと馬が自分でわかっているかのように加速しており、前向きな気性面もあり道中でしっかり我慢させられるかがポイントになる馬といえるでしょう。そういった意味ではこの枠は絶好。好位のインでファウストラーゼンのまくりの直撃を回避することが出来ればチャンスはあるでしょう。

[1]②ショウヘイ(ルメール)

前走の京都新聞杯はドスローを2番手から押し切った内容。再度スローペースが見込まれるとはいえ、調教負荷も前走以下という臨戦過程では強くは推せず。

[2]③エリキング(川田)

骨折明けを一度使われたとはいえまだ良化はスロー。勝ってきた3戦は何れも10頭立て以下のレースで、不器用な面を残す中この内枠も痛いです。

[2]④ドラゴンブースト(丹内)

2走前の京成杯は位置取りで着を拾ったまで。前走の皐月賞でも全く見せ場を作れず、瞬発力勝負に距離延長と条件はさらに悪くなるだけに。

[3]⑤レディネス(横山典)

2走前の弥生賞は渋った馬場も合わず⑧着。前走のプリンシパルSで一変したように、きれいな馬場で走らせれば相当な末脚を持っています。スワーヴリチャード産駒でもあり左回りの方がパフォーマンスを出せるはずで、前走のように内を突いて伸びてこられる点も強み。まくりで中盤からレースが動く展開になり内が開けば昨年のダノンデサイルの再現も。

[3]⑥ファンダム(北村宏)

3連勝中。前走の毎日杯はガルダイアが逃げ切らんとする流れを次元違いの末脚で差し切り、持てるエンジンは世代でもトップといえるでしょう。一方で気性面が課題で、行きたい馬も見当たらない今回は相当苦労するはず。天栄なら本来ここでルメールJの出番となるところ、デビューから手綱を取る北村宏Jが継続騎乗してきた点にもその懸念が見て取れます。その鞍上も新馬戦後「短いところが合っている」と語っており、辻師も中間は距離不安を吐露。にもかかわらずNHKマイルCではなくここに来たのは、オーナーサイドの意向もあるでしょうが続けて使うことが難しく都度リフレッシュを入れざるを得ない気性面に起因する選択と見られます。折り合いを保てれば最後は脚を遣って来られるだけに、ギリギリまでテンションを見極めて取捨をしたい馬です。

[4]⑦ミュージアムマイル(レーン)

前走の皐月賞は先に動いたクロワデュノールをうまく目標にしたレースで快勝。確かにマイルが短いというのは事実でしょうが、朝日杯のレースぶりを見るにズブさがあり、新馬戦・弥生賞と幸Jで取りこぼしたように日本人には動かし切れないタイプに見えます。その点今回はレーンJに乗り替わることから再度末脚全開の期待は持てますが、皐月賞で着順を上げたのはスタミナ面というより1600mではエンジンがかかりにくかったからということが考えられます。皐月賞の上り34.1という時計はメンバー4番手で、必ずしも脚を長く使うタイプではなく「使える脚が短く点火に時間がかかり、マイルではそれが間に合わない」馬だからこそ「マイル並みのスピードで流れる2000m戦」を勝つことができたと考えられます。長い直線、なおかつ道中からレースが動いて仕掛けどころが難しくなると、やはり長く脚を遣えるタイプの方が有利になるはずで。

[4]⑧エムズ(戸崎)

京都新聞杯ではショウヘイの後ろからつけての②着。前にいた勝ち馬と同じだけの脚しか使えなかった点を見ても上りに限界のあるタイプで、瞬発力勝負の東京では分が悪いです。おそらく戸崎Jもそれがわかっているので積極的なレースをするはずで、ファウストラーゼンの目標にされる点からも難しい立ち回りが要求されます。

[5]⑨ジョバンニ(松山)

前走の皐月賞では向こう正面で挟まれるシーンがありながらも盛り返し④着。立ち回りで着を拾えるメリットを最大限に活かしたレースでした。舞台が変わって広い東京ではそうはいかないのと、長く脚を遣うレースも向いていないだけに。

[5]⑩トッピボーン(岩田望)

前走の京都新聞杯では折り合えず④着。それでも最速の脚を遣って追い込んでいるだけに力はあるのでしょうが、勝った2戦は何れも前が止まる展開を味方につけたものでありました。さらに距離が延びるここは運びが難しいのと、そうした難しさを抱え、かつ松島家の馬にもかかわらず武豊Jが選ばなかったというのも引っ掛かる点で。

[6]⑪ニシノエージェント(津村)

前走の皐月賞は前が止まる展開にもかかわらず見せ場を作れずの⑬着。京成杯のレベルを考えても、距離が伸びてよいタイプには見えずで。

[6]⑫カラマティアノス(池添)

前走の皐月賞では馬群の中で難しいレースにもなり⑩着。勝ち切ってきたのは1桁頭数の少頭数戦という経歴からはごちゃつかない方が走れそうなのですが、前走でも指摘したようにトップスピードに入ると寄れる癖があり、特に直線ではラチ沿いを走らせたいという矛盾。末脚比べの東京は明らかに前走より舞台が悪くなる(だから皐月賞で◎を打ったのですが)うえ、少頭数でばらける展開にならないと好走できないとなれば、自ずからクラシックでの健闘は期待できません。

[7]⑬クロワデュノール(北村友)

前走の皐月賞ではファウストラーゼンのまくりを受けてスムーズさを欠き、前崩れで早目に先頭に押し出されたところをミュージアムマイルに計ったように差されて②着。勝ちに行った分、また目標にされた分の敗戦であり、持てるエンジンの違いは2歳時の3戦で証明済み。成長力の懸念は残るも、他路線組がパッとしない現状では改めて好走が期待できるはずで。

[7]⑭ホウオウアートマン(田辺)

ここ2戦は特殊なコンディションの中で健闘。青葉賞0.3差⑥着に1勝クラス勝ちと目下の充実度は窺えますが、その前走にしても前半62秒の流れから35.0の末脚で押し切ったレースとなると流石にスピード不足は否めず。明日まで雨が残るようなら話は別ですが、そもそも前日これだけ降っても稍重にしかならない府中の水はけを考えると厳しそうで。

[7]⑮ファウストラーゼン(M.デムーロ)

前走の皐月賞ではまくり切った後の抵抗をかわせず⑮着。やることが決まっている馬なので鞍上どうこうでは無いとは思いつつも、上級戦での経験が少ない杉原Jからの手替わりは致し方のないところ。ただ、この舞台ではまくり切ったとてそこから脚を遣う距離が長すぎるうえ、使える上りに限界のあるタイプでは後続を封じるのは相当難しいだけに。

[8]⑯ファイアンクランツ(佐々木)

キング・モレイラ両Jを以てしても伸び負けてしまったここ3戦を見るに、控えても使える脚に限界があるタイプのよう。実際勝ち切った新馬戦は札幌の重馬場で、タフさや体力を活かした消耗戦でこそ力を発揮できるはずです。行儀よく流れるレースになると厳しいものの、逆に今回乱ペースが見込まれることはこの馬にとって吉兆となる可能性も。

[8]⑰マスカレードボール(坂井)

皐月賞では1角の入りでごちゃつくなど道中スムーズにいかない中で直線だけで③着と力を見せました。前走は陣営が散々泣いていただけに舞台替わりのここは見え見えの人気する局面で、テンションに気を使うタイプで地下馬道の懸念や距離の不安はあれど、ここまで東京では明らかに違う走りを見せているだけに、コーナー4つを克服すれば走ってきても。

[8]⑱サトノシャイニング(武豊)

前走の皐月賞では1コーナーの入りでぶつけられるなど不利があった中、直線向いてからの脚は流石という内容の⑤着。コーナーでもたつくところがあり広い東京コース替わりはプラスで、前走からさらに1段階攻め馬を強化できているのも好材料。距離適性よりも絶対能力が問われる舞台でなら、皐月賞からの前進も可能でしょう。

<予想>

◎リラエンブレム
○レディネス
▲マスカレードボール
△クロワデュノール
△サトノシャイニング
△ファイアンクランツ
△ミュージアムマイル
△ファンダム


■東京12R/目黒記念 マキシ

前走は脚を取られる馬場、2走前はスタートの失敗と敗因が明らか。目黒記念はスタート直後に坂を登ることもあってか最初の4Fが50秒近くかかるレースでもあり、スローで前付けして速い脚を遣える性能はこのレースに向いています。輸送減りするタイプですが4走前の六社Sは-12kgと体を減らしながらも勝利しており、中間攻めすぎなかったのもそれを見越してと考えられます。今の東京の芝は3分どころあたりを避けて通るコンディションですがラチ沿いは生きており、他が外に散ってコースロスを避けて走れれば。