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当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2023年5月28日日曜日

【5/28(日)予想】日本ダービーの全頭評価・目黒記念の注目馬とねらい目レース(與杼特別、安土城S)

■東京11R/東京優駿(日本ダービー)

[1]①ベラジオオペラ(横山和)

前走の皐月賞はグラニットの番手で収まろうとしたところでタッチウッドのまくりに遭い被される格好となり、息も入らず3コーナーで脱落。外枠を引いたうえ余計にスタミナを消費させられる馬場も堪えました。本来デビューからの2連勝時のように切れ味で勝負するタイプで東京は歓迎のクチ。血統背景から距離の不安はありますが前走だけではまだ見限れません。

[1]②スキルヴィング(ルメール)

前走の青葉賞はトライアルの性質上動き出しが早くなり、差し勢有利の展開にも恵まれたことも事実でしたがキタサンブラック産駒らしくじわっとアクセルを踏み加速するレースで強さを発揮しました。さらに評価できるのは2走前のゆりかもめ賞で、1角から4角までずっと12秒台が続き最後の直線部分のみの勝負となった中で後方2~3番手からの差し切りを見せ非凡な瞬発力を見せつけました。このどちらのパターンにも対応できるのは大きな強みで、距離の不安が無い分ポジションを取れれば頭があってもおかしくはありません。

[2]③ホウオウビスケッツ(丸田)

ここ2戦は精彩を欠く走りですが、2走前のスプリングSにしても前走の皐月賞にしてもグラニットが居たためハナを取れず、スピードを活かせない重馬場だったこともあり良さを出せませんでした。この馬の真骨頂は3走前のフリージア賞のパフォーマンスで、自ら逃げて「12.7-11.7-12.1-12.5-12.6-11.8-11.6-11.2-11.2-11.8」というラップを刻みました。後傾ラップであることは間違いないのですが、注目すべきは後半5Fずっと11秒台で走っている点。逃げ馬が自ら加速しなおかつ最後まで止まらないのであれば後ろは届くはずが無く、逆にここ2戦は重馬場で急坂の中山でしたのでこういった走りができなかったことも頷けます。近5年のダービー出走馬で同様に「後半5Fすべて11秒台のレースを勝ったことのある馬」は6頭いたのですが、それがそうそうたる顔ぶれ。

2022
イクイノックス②(東スポ杯)
アスクビクターモア③(未勝利@中山)

2021
シャフリヤール①(毎日杯)
バスラットレオン止(NZT)

2020
コントレイル①(東スポ杯)

2019
ニシノデイジー⑤(東スポ杯)

4頭のG1馬+海外G2勝ち馬+JG1勝ち馬というラインナップで、かつ(完走していれば)何れもダービーで掲示板という優秀な成績。ダービーのペースは「玉砕覚悟で逃げるマイラー」が居るかいないかで大きく左右されますが、パクスオトマニカは距離を考えて積極的にはハナを取らなさそうですのでスタートさえ決まればこの馬がハナを奪える可能性は高いです。3戦ぶりに良馬場の大箱で走れる点は間違いなくプラスで、持てるポテンシャルを出し切れれば大駆けがあっても。

[2]④トップナイフ(横山典)

前走の皐月賞ではスタートでトモを落とし後方から。大体ソールオリエンスと同じようなコースを進んで0.9差の⑦着でしたが、結果的には馬場の悪い内目を通った馬たちが全滅した中で終始馬場の良いところを走れたメリットがありました。それで⑦着となるとキレが求められる東京でさらに成績を上げてくるイメージは描けずで。

[3]⑤ソールオリエンス(横山武)

ここ2戦は上がりの掛かる展開を差し切っていますが、元々は東京でのデビュー戦で33.3の脚を使って勝っているだけに一概に中山巧者とは片づけられません。操縦の難しいところもあり大箱コースに替わるのもプラスで、皐月賞がロスの大きい競馬だったことを考えても距離延長にも問題は無いしょう。ただ、しいてケチを付けるとすればそのデビュー戦は②着に下したレーベンスティールの方が速い上りを使えていたわけで、良馬場の東京で前走と同じようなレースをしようと思ったときに果たしてそこまでキレるのか?というのは現時点で裏付けはなく、そのデビュー戦は前半5Fが65.0というドスローで繰り出した末脚。もしかしたら上がりの絶対値がさほど高くないタイプの可能性もあり、実力だけでは決まらないダービーで1倍台の人気となると積極的に買いたい馬ではないと言えます。

[3]⑥ショウナンバシット(M.デムーロ)

前走の皐月賞はスタートは無理に行かずインをそつなく進み、4角で外に進路を取ったレースぶりはドゥラメンテの再来かと見まがうほど。タスティエーラとの併せ馬に持ち込んだところまで完璧でしたが、馬場の悪いところを走った分最後は止まってしまいました。内目を通った馬の中では唯一掲示板を確保しており見た目以上にはコース取りの恩恵を受けたわけではなかったと考えれば善戦と言えます。33秒台の上がりを求められたレースで勝ち切れていないように本質的には東京向きではないのでしょうが、前目につけてひと脚というダービーで穴を開けうる適性は持っており位置を取れれば一概には。

[4]⑦フリームファクシ(吉田隼)

前走の皐月賞は道悪で進みが悪かったことも堪え、内枠から被されたタイミングで頭を上げ制御不能に。ルーラーシップ産駒らしく大トビで大箱の良馬場に替わるのはプラス材料で、前に馬を置く形で折り合えれば見直す手も。

[4]⑧メタルスピード(津村)

前走の皐月賞を含め一連の好走は何れも中山でのもの。東京コースは6走前に未勝利戦で③着していますが、重賞で歯が立たなかったシルバースペードを捉え損ねたもので評価は出来ず、折り合い面からも距離延長はプラスではないでしょう。

[5]⑨グリューネグリーン(石川)

5走前に東京で未勝利戦を勝っていますが、当時はエエヤンが暴走気味に逃げた前傾戦でこの馬が先頭に立った最後の2Fは25.2も掛かっていました。今回も誰かが掛からない限りはこのような特殊ラップになることは考えにくく、4走前の京都2歳Sのように恵まれたとしてもこれ以上の上がりを使える先行馬は多いだけに。

[5]⑩シャザーン(岩田望)

前走の皐月賞は自慢の末脚が繰り出せず⑥着に敗れましたが、やはりそれまでのレースよりも前半が5秒以上早くなったレースでそこまでの溜めを作れなかったと考えます。既にOPに上がってしまった以上、今後前半が64~65秒も掛かることは長距離戦以外では考えられず先行勢がやりあっての自滅展開に嵌るのを待つか、血統的に距離を短くしてスタミナを末脚に振り分けるくらいしかないかと…

[6]⑪ハーツコンチェルト(松山)

母ナスノシベリウスからは5頭JRA出走馬が出ていますが、内3頭がハーツクライ産駒(全きょうだい)+父父ハーツクライのジャスタウェイ産駒が1頭。そのいずれもが2か月以内の臨戦で勝ち星を挙げられていません。この馬は本来東スポ杯で賞金加算が出来ればもっとゆったりしたローテが組めたはずなのでしょうが、まだ成長が追い付いていない様子で止む無く青葉賞からの中3週。元々ダービーを意識していた馬なので意地でも出さざるを得なかったのでしょうが、このローテで結果を出せるのなら元々こんな成績にはなっていなかったはずで。

[6]⑫タスティエーラ(レーン)

前走の皐月賞は道中ギリギリ馬場の良いところを回ってこられましたが、先行勢が4角で止まったことで早めに脚を使わされた分最後は失速。それでも他の先行馬が全滅する流れの中で勝ちに行っての②着は立派でした。ただ共同通信杯で案外だったようにキレ勝負に持ち込まれると厳しく、折り合い面に気を付ける必要もある中で距離延長のこの局面でレーンJへの乗り替わりというのは明らかにマイナス。ここでパフォーマンスを上げる期待は持ちにくいです。

[7]⑬シーズンリッチ(戸崎)

今回の出走馬の中で戸崎Jが騎乗経験があるのはこの馬のほかにはソールオリエンスとメタルスピードのみ。確かに他2頭はここで戸崎Jに手戻りとなったら暴動が起きるレベルですし、絶妙なタイミングで角田河Jが騎乗停止になったこともあってのコンビ復活ですが、百日草特別、共同通信杯と末脚の限界を露呈しての負け方だっただけに再度の東京戻りはプラスとは言えずで。

[7]⑭ファントムシーフ(武豊)

前走の皐月賞は落鉄の影響がありながらの③着。そもそもコーナーを回りながらの加速はやはり苦手なようで、4角時点ではメタルスピードに対し劣勢。ルメールJが馬群を捌くのはよっぽど切羽詰まった時の戦法で、直線だけでよくあそこまで追い上げてきました。2走前の共同通信杯もラスト800-600m区間12.4から次の200mで一気に11.3まで加速するレースをモノにしており、大箱向きのギアチェンジ戦が得意なタイプ。ハービンジャー産駒だけに高速決着には課題を残しますが、距離適性が固まっていない世代限定戦ならば押さえは必要かと。

[7]⑮ノッキングポイント(北村宏)

2400mはおろか2000mの経験すらない中で、陣営はNHKマイルCに登録すらせずここへの参戦を選択。トビが大きいので距離延長の方が力を出せそうとの見解ですが、例えば東京1600→2000とかならまだしも単純にコーナー回る回数が増える2400mへの距離延長は理屈としてどうなのかと。北村宏J自体は良いのですが、急遽参戦が決まったわけでもないのに前走の毎日杯で乗った藤岡佑Jすら確保できなかった点からも本気度は見えません。

[8]⑯パクスオトマニカ(田辺)

前走のプリンシパルSは1996年の施行以来最少の7頭立て。前半62.4という超スローペースで逃げ切ったまでで、ここでどうこう言えるレベルにはないかと。

[8]⑰ドゥラエレーデ(坂井)

2走前のホープフルSは終始2番手を進み、トップナイフとの叩き合いを制し大金星。元々3走前の東スポ杯が差し決着を0.2差④着に残したように、自分の形に持ち込めればしぶといタイプです。キレでは劣るもののペースが落ち着き競り合いが長く続く展開になれば浮上の目も。

[8]⑱サトノグランツ(川田)

ここに来て取り口が安定しての3連勝。前走の京都新聞杯も先行勢がそのまま残そうかというところをまとめて差し切るレースぶりで、高い素質を感じさせる勝ち方でした。一方ここまでは中間もコースで早目の時計を出して追えていましたが、流石に今回は中2週というローテもあり調教は手控え気味。少なくとも前走以上の状態とは言えないうえ大外枠を引いたロスは大きく、菊花賞まで楽しみは取っておいた方が良さそうです。

<予想>
◎ホウオウビスケッツ
○スキルヴィング
▲ソールオリエンス
△ショウナンバシット
△ベラジオオペラ
△フリームファクシ
△タスティエーラ
△ファントムシーフ
△ドゥラエレーデ
△サトノグランツ


■東京12R/目黒記念 アーティット

東京2500mはダービーのスタート地点から100m4角寄りにゲートが移動するわけですが、そこは丁度坂の下。つまりレース中に2回坂を上る必要があり、ただの平坦巧者だと苦戦するコースでもあります。同様の形態を持つコースには中山・阪神の2000m以上戦も該当しますが、より東京に近いのが同じ左回りの中京2200mコース。阪神より下り坂に入るタイミングが早く、かつ中山より直線が長いので良い脚を持続できるかが問われます。故に先行馬は苦戦を強いられることが多いコースですが、アーティットはこのコースで2戦2勝。しかも何れも2番手から勝っており差し有利の恩恵を受けておらず、タフさと末脚を併せ持つタイプでこのコースは向いているはずです。この中間はヒートオンビート、ユーキャンスマイルとともに十分に負荷をかけられ好時計をマークしており出来も問題なし。今の調子と適性を考えればここでも十分にやれるはずです。


■京都9R/與杼特別 キタノセレナード

前走の阪神戦は重馬場発表も、内から乾き始めており実際にラチ沿いは稍重レベルまで回復していました。上位2頭は外の脚抜きの良いところを伸びた分でインを立ち回っての③着は十分に評価でき、おまけに勝ったエナハツホは次走の三条Sを連勝、当時の2~7着馬の次走も(2,1,1,1)とレベルの高いメンバー構成でした。函館で2勝しており平坦コースも問題なく、力量通りなら順当でしょう。


■京都10R/安土城S ルプリュフォール

京都コースは2戦2勝。得意の舞台に戻ってきたうえ折り合い面からも1400mへの距離短縮はプラスです。阪神の1400mは内回りですが京都は外回りで4角で助走をつけて加速できるコース形態も向いており、昨秋のスワンS③着の実績からも決め手は重賞級。距離を延ばしてくるレッドベルオーブが引き離して逃げる隊列が想定され、ゴール前の混戦を断ち切れるキレを持つこの馬の出番と見ます。

2023年5月27日土曜日

【5/27(土)予想お休みします】

朝から出かけるため、予想お休みいたします。帰ったらダービーの全頭評価をば…

2023年5月21日日曜日

【5/21(日)予想】オークスの全頭評価

■東京11R/優駿牝馬(オークス)

[1]①ラヴェル(坂井)

デビュー以来ずっと2桁馬番を引かされ続け、特にここ2戦は多頭数の8枠で壁を作りにくい隊列になったこともあり⑪⑪着。内枠を引け理想的な運びは叶いそうですが、母のサンブルエミューズは現役時代の好走歴はマイル以下。ノヴェリスト産駒の半兄ヴェスターヴァルト、ハービンジャー産駒の半姉ナミュールも勝ち切れたのはマイル以下までのレースで、父がサンデー系に替わるこの馬が距離延長で見せ場を作れる期待は薄く、仮にアルテミスSと同じだけ走れたとしても進路が無く差し損ねたリバティアイランド以外は1勝クラスレベルの相手関係でギリギリ勝ったという内容につき…

[1]②ライトクオンタム(田辺)

前走の桜花賞は多頭数の内枠を引いてしまい、案の定馬群の中に押し込められ折り合いを欠くシーンが。その割にバテずに走り切っての⑧着は悪くはないのですが、元々小頭数の前傾戦という特殊な展開で大味な勝ち方だったシンザン記念の内容を評価できないだけに、G1でどうこうというレベルにはないと見ています。加えて、武幸師の傾向として「短距離馬に育ってしまう」点が挙げられます。開業以来平地のOP競走は重賞3勝を含め7勝していますがうち6勝がマイル以下で、それ以上の距離になると(1,3,3,51)と極端に成績が低下。2000mを超える距離では勝ち鞍自体がありません。折り合わせる調教が苦手なのか成長につれ距離適性が短くなる傾向にあるため、ここも距離延長への対応は難しいでしょう。

[2]③キタウイング(杉原)

前走の桜花賞ではスタートして一旦は外に行こうとするも、中団より後ろの馬たちが内を空けるのを見て切り替えた途端コーナーで各馬がラチ沿いに殺到して押し出されるような格好で後方へ。12年のキャリアでG1騎乗4回目という杉原Jの経験不足と言えばそれまでですが、これまでも立ち回りの良さで勝ってきた馬ですからすべてが裏目に出るとこういうこともあり得るという証左でしょう。未知の距離かつ根本的に体力が持たない馬が多いオークスは最後の直線で外にいる馬がスムーズに伸びて好走するのが恒例パターンになりつつあり、内を回って立ち回りの巧さを活かそうにもこの鞍上では先行勢の屍を越えられない可能性の方が高いかと。

[2]④キミノナハマリア(三浦)

前走のフローラSもそうですが、2000mでは思ったほど切れず。現状1800m以下の方が良いでしょう。

[3]⑤リバティアイランド(川田)

桜花賞のレース後川田Jは「道中全く進んでいかなかった」とコメントしており、あの位置取りは意図したものではなかったことを明かしていました。一方で、焦りはなかったかという問いに対して「彼女が選んだ位置取りなので…」と言葉を濁したりジョッキーカメラでは入線後「お嬢さん、終わったよ」と声をかけていた様子からも、戦前語っていたように気持ちの面が相当難しい馬。結果として異次元の末脚で勝ち切りましたが、あそこまで強い勝ち方をしてからの中5週。これで勝ち切ってしまえば連戦でパフォーマンスを落としたアーモンドアイをも超えられる可能性はありますが…

[3]⑥ゴールデンハインド(菅原明)

前走のフローラSでは久々にハナを切り最後の3Fも34.1でまとめ逃げ切り。1分59秒を切っての勝ち時計自体は20年のウインマリリンに匹敵するものですが、ご存じの通り特に芝の馬場は年々整備技術の向上により時計が出やすくなっていること、ウインマリリンの年は強烈な横風が向こう正面から正面に向かって吹いており内ラチ沿いを進んだ残り400mほどはずっとそれを受けながら走っていたこと、おまけにムチも落としてあの内容ですから単純に勝ち時計の比較でウインマリリンに相当する力量を認めるのは無理があります。急坂の中山・阪神よりはマシでしょうが、ハナにこだわらない姿勢を示している以上誰かにスムーズに行かれてしまっては良さが出ず、この馬が真価を発揮できるのは3年ぶりに京都開催に戻る秋華賞かもしれません。

[4]⑦ヒップホップソウル(津村)

ダンシングキイの一族は気性難が付きまとい、なかなか距離延長に対応できません。レッドガラン、バジオウ等牡馬のOPクラスでも距離は2000mが限界で、この馬にしても前走のフラワーCは不良馬場で外をスムーズに回ってこれたものでここで通用する力量の担保にはなりにくいです。社台F×木村厩舎で津村Jというのも明らかに勝負気配ではなく。

[4]⑧レミージュ(荻野極)

前走のチューリップ賞はスタートまずまずも控えて見せ場を作れず。溜めてもキレなかった内容から現状11秒台が続くような上がりのレースには対応できないため、正攻法で挑んでも跳ね返されるだけでしょう。ゴールデンハインドは前に馬を置いての調教を施されるなどハナにこだわらない姿勢を示しておりこの馬がハナを切る可能性は高そうですが、溜め逃げしても良さが出ないとなるとそれなりに引き離しての逃げを打つ可能性はあります。ここで参考となるのは3走前に逃げ切ったエリカ賞の内容。フォトンブルー(のちに弥生賞⑤着)がまくり気味に進出したおかげでラップが「12.5-10.9-13.2-12.9-12.3-11.5-11.8-11.5-12.0-12.1」と向こう正面の地点が最速になっており、本来こんなところで動かざるを得ないと逃げ馬にとっては相当厳しいはずでした。それを牡馬を相手に逃げ切ったのは評価してよく、当時の②③着馬は既に勝ち上がり済とメンバーレベルも一概には片づけられないものでした。4戦連続で手綱を取る荻野極Jは以前はあまりポジションを取る騎手では無かったですが、昨秋ジャンダルムでスプリンターズSを制して以降重賞でも積極騎乗が見られるようになり愛知杯ではそれまで逃げたことの無かったアブレイズで果敢にハナを切り④着好走。ノースヒルズの信頼を勝ち取ったように見え、ここもこれまでの負け方を踏まえて思い切って乗るようなら怖い存在になるかもしれません。

[5]⑨コナコースト(レーン)

前走の桜花賞は前半3F34.0という通過タイムは近10年では2014のハープスターの年に次ぐ速いペース。それでも残せたのは思ったより内枠勢が競りかけなかったことからインの2番手を確保できたのが大きかったです。最後も止まりかけながらペリファーニアを交わしたのは父譲りの勝負根性で、普通の年なら勝っていました。ただキタサンブラック産駒らしくじわっとアクセルを踏むレースが向いていたことも事実で、上がり勝負の東京では正攻法ではキレ負けの懸念もあるうえ、デビュー以来ずっと手綱を取ってきた鮫島駿Jからこの距離延長局面でわざわざ折り合えないレーンJへのスイッチ。中間も同騎手はコンタクトをとっておらず1週前は見習Jが稽古をつける始末。軽量の見習Jを乗せて速い時計が出るのは当たり前で、デビューからずっと体重が減っており今回も輸送でさらにマイナスが見込まれる点を踏まえても、見かけの調整過程ほど順調には見えません。

[5]⑩ソーダズリング(武豊)

前走のフローラSは内枠から好位を奪い最後まで走り切っての②着確保でしたが、スタート直後前に壁ができるまではかなり怪しい挙動を見せていました。ゴールデンハインドに被される格好になったことで馬ごみの中で我慢が利きましたが、あそこまで隊列に恵まれるのは2番枠を引けたからこそ。この枠からだとまず壁を作るのに苦労しそうなうえ、前走にしても上手く運べた割にはそこまで切れず。新馬・未勝利とそれなりのメンバーの中で好走してきたことを考えれば、ハーツクライ産駒らしく急坂のあるコースの方が強さを発揮できそうです。

[6]⑪ミッキーゴージャス(戸崎)

2連勝は事実ですが、前走の1勝クラス戦は10頭立てとはいえ半分が未勝利馬。上位入線勢もスイートピーSで着外となるようなメンバーばかりでおよそ評価できるレースではありませんでした。デビューの未勝利戦にしても18頭立てでこの馬以外はその後誰も勝てておらず、単にレース選びの上手さで見かけの馬柱がきれいに見えているだけです。血統背景からも過剰人気するでしょうが、少なくとも正攻法で挑む限りはこの舞台においては可能性を見出すのは難しいかと…

[6]⑫ハーパー(ルメール)

クイーンCで-12kg、桜花賞で-4kgと走るごとに馬体重を減らしており、前走は中間の併せ馬で遅れるなどなかなか攻め切れない過程でありながら④着と地力を見せました。今回は中間ウッドで意欲的に追われ、日曜にもユーキャンスマイルと併せて先着。最終追い後の馬体重が前走比+10kgの472kgとなっており、負荷を強めながらも馬体は維持できています。ここ2戦は流れが速く位置取りを落としており、ルメールJも「マイルの馬ではない」と語っている通りやや忙しいレースになっていた分距離延長は歓迎で、ルメールJの乗り方的にも直線外に進路を作ってしっかり脚を使わせられる大箱コースもプラス。キレるタイプでない分大外ズドンは難しいですが、先団から早めに外に進路を確保できれば長く脚を使えるので善戦可能でしょう。

[7]⑬ドゥーラ(斎藤)

ここ3戦はマイルに使われ追走に手いっぱい。札幌2歳Sをまくりで勝ったように一瞬のキレより長く良い脚を使いたいタイプで、距離延長+手替わりで位置取りが改善すれば通用しても良いはずです。ただ陣営は控える競馬を示唆しているだけに、正攻法ではキレ負けの懸念が。

[7]⑭ペリファーニア(横山武)

前走の桜花賞ではスタートも決まりトーセンローリエの後ろで壁を作って進めたことで、理想的なレースが出来③着。まだ素質だけで走っており伸びしろの大きさは期待大ですが、仕方ないとはいえこのタイミングで距離延長となるのは折り合い教育を考えると難しい一戦です。最終追いも3頭併せの真ん中で我慢させたかったのでしょうが行きたがるところを抑えきれず先頭に立ち先着。簡単には追い負けない勝負根性を持っていますが逆に目標や壁が無いと抑えが利かない懸念もあり、ポジションを主張する馬が居ればその後ろについていくので良いですがそれが居ない時の身のこなしが課題です。

[7]⑮エミュー(M.デムーロ)

桜花賞は距離もペースも合わなかった中での⑧着で悲観する必要はないのですが、フラワーC、桜花賞と中2週が連続ししかも前走は初輸送と酷な条件が重なりました。馬体のないこの馬にとって長距離輸送の無い東京戦はプラスですが、この中間は和田郎厩舎にしてはかなり攻めており、普段ウッドで57~8秒程度が常のところ50秒台というのはそうそうお目にかかれないタイム。出来が良いという言い方もできますがやや急仕上げにも映るだけに、テンションに影響しなければ良いのですが。

[8]⑯ドゥアイズ(吉田隼)

前走の桜花賞では前を走るライトクオンタムがふらふらしていたこともあって位置取りを落としてしまい、直線でも前が狭くなる一幕が。最後は馬群を縫って伸びてきていただけに、もう1列前が取れていれば結果は違ったでしょう。距離延長で位置取りが改善すればしぶとく脚は使えるタイプだけにここも要注意です。

[8]⑰シンリョクカ(吉田豊)

スタートでバランスを崩しかけ、立て直して取りつこうとするも後方から。4角で外に進路を求めたこともあり及びませんでしたが、中間難しい調整を強いられ輸送もあったことを考えれば⑥着はよく走れています。元々デビューの東京戦でドスローの上がり勝負を0.6突き放して圧勝しており、舞台替わりは歓迎のクチ。馬群を捌くセンスの高さも阪神JFで証明済で、大外まで持ち出さずとも末脚を使えるのはアドバンテージ。スムーズなら上位争い可能でしょう。

[8]⑱イングランドアイズ(横山和)

前走のフローラSでは14番枠から後方を進んで④着。レース後横山和Jは「外枠ではやれることが限られた」とコメントしておりそれはその通りなのですが、ちょうど1か月前にダノンザキッドの大阪杯(13番枠から③着)でも同じようなコメント。枠の有利不利をよく考えてレースをするタイプで、実際芝コースの枠番別騎乗成績では8枠の連対率・複勝率が最高になっています(下表)。


この馬にとっての理想は新馬勝ちの時のように馬群で折り合わせたいところですが、キタウイングの見解の際も述べましたがオークスは最後に外を突いて伸びてくるのが好走パターンで、今回の大外枠は展開を利するという意味では決して悪いわけではありません。終始大外を回ってしまっては距離ロスの懸念もありますが、うまく馬群に収められれば最後は見せ場を作れるはずです。

<予想>
◎レミージュ
○イングランドアイズ
▲リバティアイランド
△シンリョクカ
△ハーパー
△ドゥアイズ

2023年5月20日土曜日

【5/20(土)予想お休みします】

外出の用があるため、本日分の予想はお休みさせていただきます。オークスの全頭評価は何とかしたい…です。

2023年5月14日日曜日

【5/14(日)予想】ヴィクトリアマイルの注目馬とねらい目レース(栗東S)

■東京11R/ヴィクトリアマイル ロータスランド

前走の高松宮記念は道中で他の馬に前に入られたり狭くなったりで何度か手綱を引く場面もあり⑥着。それでも0.5差ですから大きく負けてはいないのですが、元々雨馬場は苦にしないタイプだけに荒れた馬場が堪えたと見るのが良さそうです。元々昨年のマイルCSでも外差し決着の中4番手追走から一旦先頭に立つ場面を作り0.4差⑧着(③着だったソダシとは0.1差)、安田記念でも0.4差⑩着と一線級のマイラーに混ざって善戦しており、ポテンシャルはG1でも通用すると踏んでいます。中間は単騎放牧を挟みタフなレースの疲れを抜いたうえで、直前はいつも通り1週前ウッドで併せ馬→当週単走で坂路追いというルーティーンを踏めており状態に問題はありません。距離延長+内枠で好位を取れればこのメンバーでも。


■京都11R/栗東S デンコウリジエール

元々荒川厩舎らしく間隔を詰めて使いながら調子を上げるタイプですが、OPを既に2勝しており斤量の関係で適鞍が限られる現状。全6勝は全て1400m以下で挙げたものでここ2戦は明らかに不適距離で使われており、前日輸送も合わないクチで前走は東京遠征もマイナスでした。この後阪神でダ1200m・1400m戦は組まれていますが毎年夏場は休養に充てているため、中2週・叩き3走目で1400m戦に戻ってきたここは狙っていた番組のはずです。坂路で最終追い53秒を切る仕上げは4走前に勝ったギャラクシーSの時と同じ臨戦過程。このデキならば再度の好走があっても。

2023年5月13日土曜日

【5/13(土)予想】京王杯SCの注目馬とねらい目レース(はやぶさ賞)

■東京11R/京王杯スプリングカップ ホープフルサイン

このコースは好相性で過去5回走って②③①④⑧着。着外に敗れた20年の雲雀Sは外差し決着で内を突いたもので0.5差と着順程負けておらず、その他のレースも0.2差以内に走れています。短距離のOPは賞金持ちが多くなかなか思うような番組に使えませんでしたが、3走前に淀短距離Sを勝ち切ったことで賞金面の余裕が生まれようやく適条件での重賞参戦となりました。馬群の中で脚を溜めたいタイプにつき内目の枠を引けたのは歓迎で、前走の春雷Sはゲート内でガチャガチャしたところでスタートが切られ馬込みに入れられなかったのが敗因。速めの流れを経験しての距離延長で位置取りも容易になりそうで、Bコース替わりの東京は午前のレースを見てもインが伸びる状況。ペースも落ち着く想定につき中団勢にチャンスが生まれる流れなら。


■新潟9R/はやぶさ賞 ダンスインザリング

初勝利を挙げた6走前が33,5-39.2、②着した8走前も34.1-38.5という超後傾戦で最後まで脚を使ってのものでした。新潟は先週の雨中の開催で芝の傷みが進行したこともあり時計がかかる傾向にあり、今回は前走4角5番手以内だった馬が16頭中12頭もおり消耗戦となることは必至。好枠から中団で控えるレースが出来れば最後馬群がばらけた隙を狙っての一発は十分期待できるでしょう。

2023年5月7日日曜日

【5/7(日)予想】NHKマイルCの全頭評価・新潟大賞典の注目馬

■東京11R/NHKマイルC

[1]①フロムダスク(横山和)

二の足でハナを奪えるもののゲートに課題があり、サウジダービーから帰国後のこの中間も対策をしながらの調整。ただ仮に行き切れても1400m戦でいずれも終いが甘くなって差されているのを踏まえるとやはり1600mは現状では長いと判断せざるを得ず、京王杯2歳S②着時には直線でも50秒切りの坂路がやれていたことを踏まえると最終追いの時計も控えめで、ここに来ての上積みは厳しいでしょう。

[1]②モリアーナ(横山典)

川崎のヘルシェイクは矢野Jが乗ってはじめて「ヘルシェイク矢野」となるわけですが、この馬も武藤Jが乗ってはじめて物語がスタートする馬でありました。しかしながら超Hペースを追いかけた阪神JFはともかくとして、クイーンC、NZTと使える脚の限界を露呈しての③④着。ロスの大きい競馬になったことは事実ですが、正直脚の使いどころがあまりにも難しすぎ現状ではデビュー2連勝時のようにスローで前付けが叶うようなレースにならないと良さを活かせません。雨でペースが多少緩むうえ鞍上交代で好位のインを取る競馬が出来れば前進は見込めますが、そもそも34秒台の前半を追いかける脚力が備わっているのかが鍵で、もしかしたらオークスに行った方が良かったということも考えられるだけにここは試金石でしょう。

[2]③ウンブライル(横山武)

走りに集中しきれない面があり、前走のNZTからブリンカーを着用。それでも3角から手が動くなど反応がイマイチな中直線だけで②着に食い込んできました。ステルヴィオの全妹にあたる血統でバネの効いた走りをする一方で、やはり理想は良馬場の大箱コース。かなりの降雨量が見込まれる今回、脚元を気にせず集中して走り切れるかは未知数の部分が大きいです。

[2]④ショーモン(鮫島駿)

前走のアーリントンCではユリーシャの後ろにポジションを取ったつもりが、どんどん離され2番手集団の先頭に。壁を作れず、かといって前を潰そうにもユリーシャもエルフィンSの勝ち馬と力はあるわけでやりにくいレースになってしまいましたが、直線では一旦差されたシルヴァーデュークを差し返すなど勝負根性を見せました。切れる脚はないものの長くいい脚を使える上差し返す強さを持っているのは雨の府中では魅力的で、今回は先行馬も多く壁を作ってレースが出来そうなのもプラス。ペース一つで前走の上位勢とは逆転も可能で、このメンバーなら狙いは立つはずです。

[3]⑤シングザットソング(吉田隼)

2走前のフィリーズレビューが速い流れを外から押し切る良い勝ち方でマイルでも、と思わせましたが、前走の桜花賞では直線も伸びず⑦着。現状では流れがタイトな1400m戦の方が向いており、使える脚が長くないため東京替わりもマイナスです。

[3]⑥エエヤン(戸崎)

中山で3連勝中。4走前の東京戦は掛かり気味に暴走した分の⑤着で度外視可能ですし、折り合い重視の戸崎Jに手が替わり同型も多い今回は折り合い面もマシにはなるはずです。決め手勝負では分が悪いですが、これも雨が降れば相殺。あとは3連勝中何れも35秒台だった前半がさらに早くなる分お釣りを残せるかがポイントで、参考としては半姉のカイトゲニーが1600m以下成績(3,1,1,2)のところ前半35秒未満のレースだと(0,0,1,2)と走れておらず、適性という観点からは未知数です。

[4]⑦オールパルフェ(大野)

前走のスプリングSは距離もさることながら馬場も影響したとのこと。かといって東京コースは新馬戦でノッキングポイントの決め手に屈し②着とキレを活かしたいタイプでもなく、どっちに振れてもこのコースの適性は期待できずで。

[4]⑧セッション(団野)

前走のアーリントンCで初のマイル戦を経験し②着。最後はオオバンブルマイに離れた外を差されたまででほぼ勝ちに等しいレースは出来ていましたが、ユリーシャが想像以上のペースで飛ばした分壁を作れなかったのは痛かったです。マイルでも流れに乗れる点は示せましたし、同型が多くなる分レースはしやすく、先行馬群の中でギリギリまで我慢させるレースが出来ればここも善戦あっても。

[5]⑨ナヴォーナ(田辺)

2走前に東京で新馬勝ちしたように決め手は証明済。ただ前走のアーリントンCが明らかに馬場を気にしての負け方だっただけに、再度の雨予報は歓迎ではなく。

[5]⑩オオバンブルマイ(武豊)

唯一敗れた2走前の朝日杯FSはスタートのタイミングが合わなかったうえ、隣のグラニットに前に入られやむなく後ろから運ぶ形となったものでそれ以外の3戦は位置を取りに行って勝ち切っています。重馬場への対応も前走のアーリントンCでこなしましたし、3勝は何れも前半34秒台の速い流れで中団に取りついて脚を使うレース。この東京マイルに求められる適性は高く、あとはマイルになった時に最後の1Fまで11秒台を求められるような馬場状態にならなければここも最後は見せ場を作れるでしょう。

[6]⑪シャンパンカラー(内田博)

前走のNZTではポジションを取ろうとスタートから促すも位置を取れず、向こう正面では挟まれたうえ直線入り口でも一瞬前が塞がる不利。4角から手が動く展開で最後は勝ち馬の内に進路を求めざるを得ない中でも③着を確保したのはマイル適性の高さでしょう。一番見どころのあるレースをしたと言ってよく、2戦2勝の東京に替わる本番は期待大です。但し今回はこれまでよりさらに前半が早くなるうえ、前目にこだわって最初に脚を使いすぎてしまうと重たい馬場で消耗する可能性があります。内田博Jは大井で鍛えた粘り強い追い味が魅力もゲートや短距離戦のポジショニングに課題を残し、マイル以下の重賞を勝ったのは19年NZTのワイドファラオが最後。控えて末脚を使わせるレースをするのであれば期待大ですが、ポジションを取りに行くと返り討ちに遭う懸念も。

[6]⑫クルゼイロドスル(M.デムーロ)出走取消

[7]⑬ドルチェモア(三浦)

2走前の朝日杯FSは好位3番手のインという絶好の位置を取り難なく勝利しましたが、当時のメンバーは明確に敗因のあったオオバンブルマイを除けば次走1勝クラスの勝ち負けすら出来ていない馬が多く、レースレベルには疑問が残ります。加えてその前のサウジアラビアロイヤルCにしても、前半34.8というのは大逃げを打ったグラニットのタイムで2番手のこの馬はそこから2秒ほど離れての追走でしたから、実質デビュー戦の37-35のラップを再度なぞっただけでした。前走のNZTでプレッシャーを受ける展開になりアッサリ敗れてしまったところを見ると、現状ここでは力が足りないと見ます。

[7]⑭ユリーシャ(松山)

前走のアーリントンCは重馬場で34.1の大逃げを打ち⑪着でしたが、道悪自体は4走前に稍重で未勝利戦を逃げ切っているので敗因はペースにあったと見るべきでしょう。ハナを切れないと良さが出ないため行きたいところですが、最内のフロムダスクという難敵を抑えてハナを取ってしまえば自滅の流れにつき。

[7]⑮カルロヴェローチェ(レーン)

折り合い難があり距離を短くしたここ2戦で好内容。前走のファルコンSでは4番手の内で控えさせ、最後はインからの捌きに苦労しながらも②着と結果を残し先を見据えた内容ではありました。しかしながら馬群に入れた道中も頭を上げながらの走りで、武豊Jが御して何とか持たせていたことを考えると距離延長+レーンJへの手替わりは折り合い崩壊の懸念が。

[8]⑯タマモブラックタイ(幸)

前走のファルコンSを含め、連対した4戦は何れも最後の1Fが12秒台と掛かるレース。小倉や中京、北海道と言ったタフなスプリント戦で活躍が見込めますが一方で大箱向きのキレとスタミナは不足気味。牝系の活躍馬にはタマモブリリアンなどが居ますがいずれも勝ち鞍は1400mまでで、自身も6走前に新潟2歳Sで0.8差⑨着だったことを踏まえればここは適性外でしょう。

[8]⑰ミシシッピテソーロ(柴田大)

力んで走ってしまう面があったとのことで、前走のNZTからハミをトライアビットに変えリラックスして走れるように促したところ最後まで脚を使え⑤着。但し上がりの掛かる展開に助けられた分もあったうえ、最後の1Fで甘くなってしまい似たような位置にいたウンブライルとは差を詰められず。東京コースに替わって前進とまでは期待しにくいのですが、今回のメンバーで唯一大外一気を決め込んでいる存在。混戦で最後の一押しが届けば複系の相手には。

[8]⑱ダノンタッチダウン(川田)

前走で皐月賞を使うに至った背景の考察は省略しますが、道悪と距離のダブルパンチで大敗。鞍上曰く「今の精いっぱい」とコメントしていましたが、この中間もプールを併用しながらの調整とダメージが無かったとは言い切れない過程。再度道悪が想定されるのもマイナスで。

<予想>
◎ショーモン
○オオバンブルマイ
▲セッション
△モリアーナ
△エエヤン
△シャンパンカラー
△ミシシッピテソーロ


■新潟11R/新潟大賞典 ロングラン

前走の福島民報杯は3角から狭いところに押し込められ動くに動けずの⑥着。広い新潟コースではその心配もなくなるうえ、雨中の重馬場は4走前のレインボーSで豪快な差し切り勝ちを決めており問題なし。2走前の小倉大賞典でもタフな展開の中最後まで脚を使い0.2差④着とクラスの目途が立つ内容で、今の新潟が外を回して差せる馬場につきこの馬の戦法ともマッチするコンディションならチャンスはあるでしょう。

2023年5月6日土曜日

【5/6(土)予想】京都新聞杯の注目馬とねらい目レース(新潟12R)

■京都11R/京都新聞杯 リビアングラス

3月デビューから連闘→中3週→中2週の臨戦ですが、短期間の連戦は矢作厩舎の得意パターン。とはいえ流石にここからダービーとなるとかなり強行軍となるため、ここで賞金を加算して秋へ、というのが理想のはずです。メンバー的に流れが落ち着きそうな構成の中で、ダービーを見据えている馬も混ざっており後々の折り合いに影響を与えないようじっくり運びたい人馬も多いはずでスローは必至。開催が進んでいるとはいえまだまだ状態の良い京都はインを取れたものが強く、ここで最も恵まれうるのはこの馬と見ています。


■新潟12R ケヴィンズクロス

喉に不安のある馬で、終日雨予報の今日の新潟は最良のコンディション。加えて一息で行き切りたいタイプにつき最近は1200m戦でもコーナーで止めていたとのことで、直線競馬は気性的にも合う期待があります。唯一の勝ち星は新潟ダート1200m戦を逃げ切ったもので、ゴール前に急減速するラップにも対応済。外過ぎない枠も好材料で上手く目標を置いて運べれば一発も。