[1]①ショウナンバルディ(岩田康)
好走のカギは「前目につけられて」「前半が61~62秒くらいの緩いペース」になるかどうかです。2走前の中日新聞杯は強力な同型もいない中で前半61秒と理想的な流れを刻み強い勝ち方でしたが、今回は先行馬にも有力どころが多く一度逃げ切りを許している手前マークもきつくなりそうで、すんなりと運べなさそうな分だけ割引です。
[2]②ギベオン(西村淳)
このコース自体得意にしており金鯱賞は過去3年連続で出走し⑥④①着。その勝った昨年はデアリングタクトにマークが集まる中での逃げ切りで、今回は両隣が先行馬につき控えざるを得ず、かといって決め手に欠けるだけに脚の使いどころがかなり難しくなりそうです。
[3]③ジャックドール(藤岡佑)
プリンシパルSの後休養に入れたことが功を奏し、馬体がしっかりした中での4連勝は評価できるものでしょう。言っても重賞経験はないですし1倍台にまでなるのは過剰人気ですが、金鯱賞が前有利になる理由の一つには「実績馬が始動戦として使うことが多いため、無理に勝ちにいかずに自分のレースに徹する傾向が強い」ことが挙げられます。
例えば今回アカイイトがエリザベス女王杯で見せたようなまくりを打ってくるかと言われればそうではないはずです。負けても気にしないという立場の実績馬に対しタイトルを取りに行く立場の上がり馬が優位になりえる舞台でもあることから、変に突かれることがなければアッサリの可能性もありますが、一方で藤岡佑Jは「自分のやりたい競馬に徹する」ところがあり、少々ペースが上がってでも前につけはするでしょうから、思った以上に序盤で競るような展開になってしまうと脆い可能性もあります。
[4]④ソフトフルート(岩田望)
ここ3走は牝馬限定戦の2000m級のレースにつき、構造的に前崩れになりやすいレースを差して好走しているだけの現状です。それを勝ち切れない時点で問題なのですが、先行有利の舞台に相手強化と買える要素は見当たらず。
[4]⑤ポタジェ(吉田隼)
ここ2走はひと息も、この馬は元々3走前の毎日王冠でも指摘した通り「開幕週ハンター」。2戦目から毎日王冠までずっと開催2週目以内の芝コンディションが良いタイミングを狙って使われており、昨年もこのレースに出ていましたが重馬場に脚を取られての③着。まっとうな良馬場が望める今年は前進可能で、3走前にシュネルマイスター、ダノンキングリーから0.2差の③着した実績はここでは頭一つ抜けていると言えます。
[5]⑥アカイイト(幸)
前崩れ+外差しの展開で台頭するタイプで、今の中京のコンディションでは恵まれにくいというのが正直なところです。ここは先を見据えた一戦でもあり、無理に勝ちに行かなくてもいい局面につき。
[5]⑦シャドウディーヴァ(福永)
昇級後は2か月以上の間隔を開けると(1,2,2,1)なのに対しそれ以下の間隔では(0,0,0,8)。ここ2戦の連戦ローテはそもそも合っていなかったと見るべきで、2か月半ぶりのこの舞台はヴィクトリアマイルから逆算しても最適と言えるしょう。元々初勝利が2000mでフローラSでもタイム差なしの②着と距離は守備範囲で、例年の金鯱賞よりもペースが流れそうな点を考えれば得意の左回りで間に合う期待は十分にあります。
[6]⑧アラタ(大野)
この馬もまた3歳春から休養に入れたことが奏功し、体がしっかりしてから4連勝でOPまで勝利。但し自在性が高い一方で重賞に入るともうワンパンチ足りない印象で、前走の福島記念もパンサラッサに付き合った先行勢が崩れたところを中団待機から足を伸ばしての③着とすぐに次勝てるか?と言われると微妙な内容でした。ここに向けてじっくり仕上げられているのは良いですが、相手強化の分押さえまで。
[6]⑨シフルマン(荻野極)
スローを前付けして上手く流れ込む形での好走が多く、ペースが落ち着けばノーマークでの一発に警戒は必要ですが十分に同型が揃っているここでは流石に恵まれる期待は薄いです。
[7]⑩レイパパレ(川田)
思ったほど末脚が使えないタイプのようで、前付けして脚を使うよりかは大阪杯のように行き切ってしまった方がよいタイプ。但し陣営も鞍上もそれを良しとしないタイプであり、近走の成績不振もその方針がマイナスに作用しているように見えます。今回も中間は前に馬を置いて最後に追うという形で行っており、この馬の良さを引き出す乗り方にはならなさそうです。
[7]⑪ステラリア(M.デムーロ)
前走のエリザベス女王杯は外差し有利の展開に乗じての②着でしたが、3角では外に膨れたウインキートスとまくり加減に進出してきたアカイイトに挟まれる不利もありそれがなければもっと際どかったでしょう。5番枠からのスタートながら上手く中団の外に誘導し壁を作って進んだ松山Jの好判断もあってのもので、今回も折り合いがカギですがもまれずに運べば再度の好走は可能でしょう。しかしよくデムーロJ空いてましたね…
[8]⑫ランブリングアレー(藤岡康)
本来ならば昨年勝った土曜の中山牝馬Sに出ておかしくない立場なのでしょうが、今回がラストランとなるはずでレース間隔に加え斤量や輸送を考慮しての判断と見られます。但しその中2週のローテでは(0,0,0,2)。元々間隔を空けてじっくり調整された時の方が高いパフォーマンスを出せる馬で、今回は無事に完走が目標でしょう。
[8]⑬サンレイポケット(鮫島駿)
この馬の好走条件は「左回りで上りがかかった時」で、勝ち切った新潟大賞典はワンターン2000mで前半が速くなりやすいうえ異例の連続開催でレースの上がりが37.6も掛かったため間に合ったものでした。中京2000mは構造上上りがかかりやすいとはいえ、いくら何でも良馬場のG2戦で37秒台の上がりを望むのは酷で、自身の脚は使えても勝ち切るまではどうか、でしょう。
<予想>
◎シャドウディーヴァ
○ポタジェ
▲ステラリア
△サンレイポケット
△ジャックドール
△レイパパレ
△アラタ
■中山7R ショウナンワオン
2走前、ダート1200mの未勝利戦を逃げ切っていますがスタート直後の芝部分でのスピードがなかなかのもので、ダートにして前半33.8という芝並みのタイムで逃げ切り。昨日の最終の2勝クラス戦(芝1200m)の前半が34.0だったことを考えても、いかに速いかがわかります。
初戦はマイルで最後はお釣りがなく、前走のオキザリス賞は3角で空馬に進路をカットされたうえ4角で挟まれ戦意喪失といった感じの⑬着。芝向きのスピードを持っているタイプと見ており、適距離に戻った今回は積極策で押し切る期待。
■中山10R/東風S グラティアス
ドスローの京成杯を2番手から差して勝ったものの、到底クラシックで勝負になる内容ではない中で3冠を皆勤。その菊花賞以来となった前走の白富士Sでは好位追走からジャックドールの0.3差③着と好走。キャリアで初めて前半5Fが60秒を切る流れのレースでしたが対応してきたのは大きく、ハーツクライ産駒らしいここに来ての成長力もさることながら短めの距離への適性を示唆する内容であったと見ています。レシステンシアの半弟という血統背景からもこの距離短縮はプラスで、56kgで出られるのも好材料。人気必至でもここはきっちり。
■阪神10R/灘S キタノインディ
前走の摩耶Sはバーデンヴァイラーを追いかけて負かしに行ったところを返り討ちにあっての⑦着。3走前には現級でショウナンナデシコと0.1差の③着するなどクラスの目途は立てており、立て直された今回は巻き返し可能な出来と見ます。阪神ダート2000mは先行馬受難のコースですが、人気どころがこぞって外に固まった中でまくりの直撃を受けにくい内枠を引けたのも好材料。立ち回り一つで争覇圏も見えてきます。
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