坂井Jが中京ダ1800mの未勝利戦に乗ると(5,6,8,12)。勝率16.1%もさることながら複勝率は何と61.3%。人気薄での健闘も多く単回186/複回189と馬券面でも優秀です。この後の今村Jの話とも共通するのですが、「上手い騎手」というのは「焦らない、脚の使いどころを冷静に判断できる騎手」であると私は考えています。
例えば「スタミナを使い切って負けた」場合と「脚を余して負けた」場合があったとして、前者は距離だのメンタルだのを理由にできますが、後者は誰の目にも騎手の仕掛け遅れが原因という見方をされます。そのため多くの騎手は脚を余すことを嫌い、特に経験が浅い騎手は仕掛けが早くなりがちです。よく若手騎手限定競走やYJSのレースで上りのかかる展開を目にしますが、短距離戦では何とかなっても距離が延びるとそうもいきません。川田Jがなぜ平場で勝ち星を量産できているのかというのも、まさしくこういったポイントを押さえた騎乗ができる=実力馬をキッチリ勝たせるスキルに長けているからだと言えます。
さて、話を坂井Jに戻しますが、彼もまた次代のJRAを担う有望株の1人であると考えています。中距離の未勝利戦は勝ちを焦って周りの仕掛けが早くなる傾向がありますが、冷静な取り回しの出来る彼ならばここは上位進出の期待があります。前走は重馬場で前半が64.4という明らかな前残り展開を後方から押し上げての⑤着。乾いた馬場なら前進可能です。
■中京6R クロンヌドラレーヌ
3月デビューにして今年既に12勝を挙げている今村聖奈J。既に父(今村康成元J)の通算平地勝利数(5勝)を上回り、下手をすると障害を含めた通算勝利数(45勝)にも1年目で届いてしまいそうな勢いです。
彼女の持ち味もまた「焦らずキッチリ差し切る」ことの出来る騎乗スタイル。距離別成績にその差が現れています。
短距離では早仕掛け勢を捉えきれないものの、距離が延びると成績が好転。通常新人騎手は減量の恩恵を活かすために前前でレースをするため短距離の方が成績が良くなる傾向がありますが、それとは真逆の実績を示しています。これだけでも通常の新人とは桁違いの実力が伺えます。特に上がりのかかるダートで1800m以上だと(8,3,3,24)。勝率21.1%、複勝率36.8%で単回120/複回126と高水準。いずれバレると回収率は下がっていきますが、いくら人気になろうが腕の良さは変わらないので信頼できる騎手と言えるでしょう。ここは人気しますが、牝馬限定なら現級でもアッサリまで。
■東京12R バーンパッション
前走の東京ダ1300m戦は水の浮く不良馬場(画像)で行ったもの勝ちのレース。それを大外枠から終始水の浮く外を回されたのでは勝ち目も無く、道中は馬の後ろで水を被るキツイ展開でした。
2走前は次走即勝ち上がりが3頭いる好メンバー、3走前はレモンポップが圧勝したレースでメンバーにも恵まれず。4走前~6走前にはこのコースで④④⑥着と大きく負けておらず、上りのかかる良馬場(最終Rまでには回復見込み)も好材料。強いメンバー不在のここなら通用してもおかしくありません。
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