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2022年6月12日日曜日

【6/12(日)予想】エプソムC・函館スプリントSの注目馬とねらい目レース(恵那特別)

■東京11R/エプソムC トーラスジェミニ

一部では、原JがまだG1に乗れない(30勝していない)ため安田記念を回避してここを使ってきたことが美談チックに語られていますが勝率2%台の騎手の取り上げ方としてそれが正しいのか?という疑問はあります。本来「勝ち星が足りないから乗れない」ってのは騎手としては恥ずべき話のはずです。

ただこれは原Jの腕どうこうというよりは「騎手育成に熱心でないばかりか所属騎手は調教助手かなにかと勘違いしている美浦のリーディング上位厩舎」に問題の端緒は存在します。キムテツの話は極端だとしても、国枝厩舎で鳴かず飛ばずだった中谷Jが矢作厩舎に移籍して多少なりとも出番を得たというエピソードもあるわけで、むしろそういう厩舎が多いせいで「成績は芳しくないが競馬界の将来を想い積極的に弟子を受け入れる良心のある厩舎」(弟子を3人抱える小桧山・根本厩舎等)が割を食い、結果的に下位厩舎が所属に少ない勝ち星を割り振っていく構造ですからそりゃ勝ち星も伸びるはずはありません。預託希望の馬主に「泉谷に乗ってほしくないなら預けるな」とまで迫った本田師のようにとまでは言いませんが、サークル全体で人を育てる気概のあるなしが将来の趨勢を左右するという気がしているのです。

本題とそれましたが、原Jは有力な乗鞍が増えればもっと勝てる騎手だと思っています。トーセンメラニーで散々勝ちあぐねたように差し追い込みの騎乗には課題が残るものの、逃げ先行でのコース取りなどは冷静そのもの。減量騎手にありがちな「行くだけ言ってあとは神頼み」みたいな騎乗とは一線を画す存在と見ています。昨年の東風Sで直前で負傷した田辺Jの代打でトーラスジェミニに騎乗し58kgを背負って鮮やかに逃げ切った時もそうですが、見た目に走りにくそうな荒れた内をコースロスなく運び結果的にそれを嫌った外差し勢を振り切った騎乗ぶりには、見た目やイメージにとらわれずその馬のベストを引き出す感性を感じました。

そのトーラスジェミニと2戦連続のコンビ。前走のダービー卿CTは⑫着大敗も、前傾戦を2番手から自ら捕まえに行くレースを見せ外差し決着を0.8差ならむしろ中身のあった敗戦と言えます。頭数が落ち着き逃げたい馬が居ないメンバー構成なうえ、ここ2週外差しが続き内外はフラットになりつつあります。外差しイメージで有力馬が差し損ねれば、単騎で気分良く行けた際の恐ろしさは鞍上が一番わかっているはずです。


■函館11R/函館スプリントS ヴェントヴォーチェ

昨日の函館開催の特徴は「内有利」「高速決着」の2点に尽きます。1Rの未勝利戦で1番枠のバンデルオーラが勝ちましたが、そのタイムは1.08.5。一昨年(昨年は札幌開催)の同日の1Rに組まれた3歳未勝利が1.09.2だったことを考えてもかなりスピードの出る馬場で、この時計勝負をそれなりに前から勝負できる強さがないと難しいと言えます。

ヴェントヴォーチェの前走の春雷Sは、シャンデリアムーンが33.2で飛ばすかなりの高速戦でした。こうなると差し勢に流れが向きやすいのですが、それを5番手から追いかけ上りも33.1でまとめて突き放す強い勝ちっぷり。1.06.8の勝ち時計もさることながら、ひと月前のオーシャンSと比べても前半も勝ち時計も上回る内容。展開のカギを握るビアンフェが外に回ったのも好都合で、相手に出足を使わせて最後の最後に前を捉える展開が待っているはずです。


■中京9R/恵那特別 メサテソーロ

だいぶ昔にカーンテソーロを推奨したときに説明した了徳寺健二氏の話題。最近ではまた違った意味で注目されることとなりました。


この「関連会社の事業資金」に使ったというのが詳細が掛かれていないので謎なのですが、あくまで個人的な想像として了徳寺健二HDリョーケンファーム(氏の元所有馬が繁殖生活を送る日高町の牧場)に使ったんじゃないかと思います。馬主業というのは製造業と同じで初期投資(=馬代)が莫大で、生産牧場にしても土地の確保や整備で多額の費用が掛かります。○外含め年間30頭ほどをコンスタントに送り出す同氏ですからそのくらいのお金は使っていても不思議はないのですが、こうした好き勝手をいつまでやれるのか…


↑最近めっちゃよく電車内の広告に出てくるウルフ・アロン選手(了徳寺大職員)

それはさておき、今回紹介したいのがこの追徴課税のニュースが流れた5月下旬を境に同氏の馬の成績が急に良くなったという事実。


5月22日週まで3勝しかしていなかったのが、国税の指摘が発覚した5月29日(これが取材日なので実際の指摘はこの少し前にあったと思われる)の週に2勝、先週も2勝を挙げており勝ち星をリョーケン、もとい量産。今週は計5頭がスタンバイするも土曜出走の4頭は⑪②④⑧着。日曜唯一の出走となるこのメサテソーロは、3走前西塚Jを背に積極策に出て13番人気③着と波乱を演出しましたが、元々位置がとれさえすればやれる馬で4角5番手以内なら(2,1,2,2)※2回の着外は④⑤着。オールダートの中京ダ1200mなら内枠で流れに乗れれば問題ないですし、松山Jへの鞍上強化も好感。テソーロ軍団の命運はこの馬に託されました。

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