[1]①クリスマスパレード(石川)
昨日の東京は大雨にもかかわらず、メインの六社Sは外差し決着。驚異的な水はけを前に前有利展開が生まれる余地は小さく、加えて気温上昇や天候回復で馬場が乾いてくるとなるとその恩恵は傾斜の高い外側から出てきます。この枠ですので行くしかないこの馬にとっては厳しい条件が重なるだけに。
[1]②ステレンボッシュ(戸崎)
前走の大阪杯は陣営も首をひねる大敗。輸送を経てマイナス4キロという身体は今思えばギリギリだったのかもしれませんが、仮にも桜花賞を勝った馬が今になって輸送に敗因を求めるのは無理があります。暮れの香港ヴァーズは53kgで出られた分も大きく、デビュー時456kgだった体重は前走でも460kgとほとんど変わらず。完成度と好騎乗でカバーできていた3歳春までの戦歴で人気するようなら疑ってかかりたいです。
[2]③アルジーヌ(レーン)
前走の阪神牝馬Sは後方インを立ち回り直線では上手く前が開いたもののスパッと伸びきれず②着。+12kgといかにも叩きという仕上げもありましたが、元々が立ち回りで着を拾うタイプなので中山や京都、ローカル場の方が向いておりここでは切れ負けの懸念があります。
[2]④サフィラ(松山)
サロミナの仔らしく、被されずに外を立ち回るレースが理想。前走の阪神牝馬Sは好位2番手から直線で上手く馬場のいいインに入り、外枠勢の追撃をしのぐ完璧な立ち回りでした。ただ好走を続けているここ4戦は何れも半マイル48秒くらいの緩い流れを前付けしたもので、ここは下手をすると45秒くらいで流れることも想定されるだけに内取りを落とす懸念があります。そうなるとこの内枠はあだとなる可能性があるだけに。
[3]⑤ラヴェル(津村)
府中のマイルは2歳時にアルテミスSを勝利。世界の強豪に挑み続け香港でそのあまりに短い生涯を終えたリバティアイランドに、牝馬で唯一先着したのがこの馬です。跳びが大きく大箱がベターなタイプなので舞台替わりは見直したいですが、まだ完調手前といったところでテン乗りの津村Jが駆るという点でも本当に狙えるのはここを使ってからの府中牝馬S(旧マーメイドS)でしょうか。
[4]⑦ワイドラトゥール(北村友)
前走の愛知杯は前が止まった流れにも乗じて差し切り勝ち。テイエムスパーダが飛ばし前半が32.7とG1でも見ないような超絶ハイラップになった分恵まれたのは事実ですが、そこについて行って末脚を繰り出す能力が備わっているというのは同様にハイラップが見込まれるこの舞台で評価できるポイントでしょう。世間的にはマイルが長いとも見られがちですが、そもそも新馬勝ちはマイルでのもの。桜花賞も直線で前が開かず進路を探しながらの0.3差、ステレンボッシュとほぼ変わらない上りを遣えていたのは評価するべきで、例によって藤原厩舎らしい舐めた仕上げで人気しないでしょうが前が流れて外差しバイアスが出てくれば格好の走り時。
[4]⑧シンリョクカ(木幡初)
加減速が苦手なようでワンターンが向いており、5走前の新潟記念もワンターンのコースでワンペースの押し切りが叶ったものでした。距離もコースも合ってはいるもののギアチェンジの上でキレが求められるこの舞台では。
[5]⑨アドマイヤマツリ(田辺)
前走の福島牝馬Sでは好位のインを立ち回り直線で外に持ち出す理想的な内容で完勝。レースセンスの高さが光りますがいかんせんマイルは未経験で、ここでハイペースに巻き込まれたときにどこまで脚を遣えるかは未知数です。
[5]⑩ボンドガール(武豊)
キレはあるのですが長くいい脚を遣うタイプではなく、勝ち切るには展開の助けが必要になってきます。ただ今回は前が飛ばして早めに垂れた際に後続がどこで脚を遣うかといったレースになることが予想され、それを心得た鞍上なら浮上の目も。
[6]⑪シングザットソング(斎藤)
前走の愛知杯は得意距離でインをうまく立ち回るも②着まで。外差し展開に泣かされたのは事実ですが、この馬の場合元々1400mでも上手く立ち回ってなんぼというタイプで、ワイドラトゥールなどと違って距離が伸びてよくなるタイプとは言い難く。
[6]⑫シランケド(M.デムーロ)
大事に使われながら3連勝。元々初勝利が1400mだったように短距離自体は問題なく、しまいは必ずいい脚を遣ってきます。2走前の魚沼Sを見る限り、直線いっぱいに脚を遣えるタイプでこの舞台替わりもプラスなはずで、前崩れの際に仕掛けるタイミングが難しくなるのがどうかも外差しが効くコンディションなら押さえは必要ではないでしょうか。知らんけど。
[7]⑬ビヨンドザヴァレー(菱田)
リリーオブザヴァレーの仔は2000m以上の実績が多いのですが、この馬はイスラボニータの影響かマイル前後に適性を有します。ただ使える上りに限界があるようで、位置取りを落とした時に勝ち切れないのもそこから。今回は前付けしたとて末脚が求められる舞台なだけに。
[7]⑭マサノカナリア(横山典)
前走の立雲峡Sは時計的には評価できるものでしたが、好位を立ち回り直線で上手く外に出せた分の勝利でもあります。マイルでは掲示板までという戦歴に加え勝ち上がり後は○×ホースと化しており、今回は凡走の番。
[7]⑮ソーダズリング(坂井)
前走の阪神牝馬Sではスローペースにしびれを切らした後続が早めに上がってきたのに合わせる形で脚がダレてしまい⑥着。折り合いが難しいタイプなだけに、しっかり我慢させて自分のタイミングで動けることが必要です。そういった意味では締まった流れかつ直線でゴーサインを出せるこの舞台は向いており、この中間も前走同様に好調をキープ。フローラSで②着があるように東京コースも問題なく、短距離の差し馬が台頭する今のコンディションなら。
[8]⑯クイーンズウォーク(川田)
左回りは①④①①着。唯一の敗戦は昨年のオークスですからやむ無しでしょう。フランケル産駒の兄グレナディアガーズと違い成長はまだまだこれからといった感じで、雄大な馬体を持て余す分現状は大箱の方が向いておりここは適条件でしょう。ただ久々のマイル戦につき位置取りを落とすことはやむを得ず、不器用故外を回してという競馬になると間に合うかどうかは時の運。
[8]⑰アスコリピチェーノ(ルメール)
前走の1351ターフスプリントは、短いところを使って気合を入れたい陣営の意図もあった模様。勝ち切った以上にスピード競馬への対応を証明した点で、ここに向けてよいステップになったと見られます。京成杯AHで見せたように早目に流れても溜めればキレる脚を持っており、外枠も含めて好材料が揃った今回は上位争い必至でしょう。
[8]⑱アリスヴェリテ(池添)
前走の福島牝馬Sは出たなりの競馬で④着。結局、ぶっ放す戦法は折り合えなかったがための善後策で、その前走は内前有利展開で届かずもがっちり抑えられる騎手が乗れば外を回して脚を遣わせるレースができるということがわかりました。ラヴェルの勝ったアルテミスSで③着した実績からもコース替わりは問題なく、クリスマスパレードをあまり深追いしすぎずがっちり折り合えれば一発も。
<予想>
◎ソーダズリング
○ワイドラトゥール
▲アスコリピチェーノ
△アリスヴェリテ
△ボンドガール
△シランケド
△クイーンズウォーク
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