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2021年6月5日土曜日

【6/5(土)予想】鳴尾記念の全頭評価

■中京11R

 東海地方では金曜に記録的な大雨がありましたが、朝の時点で稍重まで回復。水はけがよくなったと感じます。

[1]①ブラストワンピース(岩田康)

 馬体回復に時間を要し半年ぶりの復帰戦ですが、陣営は太目残りであることに言及しており「この一追いでどこまで」という状況。ご存知の通り体重が増えやすく減りにくい馬で、直前に急激にシェイプアップすると着を落とす傾向にあります。下記は調教後馬体重と本番の体重を示したものですが、概ね10kg以上の体重減があると凡走する傾向にあります。

20'天皇賞秋 560→550(1.7差⑪着)
20'宝塚記念 558→542(4.5差⑯着)
20'大阪杯  552→542(0.6差⑦着)
19'大阪杯  545→530(0.3差⑥着)
18'有馬記念 540→534(0.0差①着)
18'菊花賞  537→530(0.4差④着)
18'ダービー 539→532(0.2差⑤着)

 昨年のAJCC(①着)が546kg。今回は帰厩時560kgとのことで、そこからあまり絞れてないとなると550kg台前半まで持ってこれているかは微妙なライン。流石にここはメンバーが違うので八分程度でも押し切る可能性はありますが…

[2]②アフリカンゴールド(藤岡康)

 出していくとキレ負けし、かといって溜めても差し切れるほどの脚はないという難しい馬。白富士Sの0.2差4着は評価できるものですが、仮にそれと同じだけ走ったとしてもこのメンバーでは足りないと見ざるを得ません。

[3]③ユニコーンライオン(坂井)

 2走前は最後の一脚で激走しましたが、本来は前走のように前目から押し切る方が合っている馬。長期休養を経て、ソラを使うなど精神面の幼さが解消しており中間も前走同様にしっかり乗り込めているのは好材料。何より矢作厩舎が間隔を詰めて使ってくるときは好調のサインで、2018年以降中2週以内なら単回124/複回95。これが坂井J騎乗時だと単回114/複回113と安定感抜群(しかも該当条件20-20-28-132で断トツの騎乗回数)で、ショウナンバルディを見ながら運べる今回もスンナリ先行が叶いそうで好走の目は十分あると見ます。

[4]④ペルシアンナイト(幸)

 マイルCS、有馬記念ともに0.6差の⑦着に好走しており、このメンバーの中に入れば断トツの実績と言えます。本質的にはスピードを活かしたいタイプで、ここ2走は重馬場に泣かされました。馬場は回復が見込まれ、中間の動きも抜群。左回りさえこなせればアッサリの可能性も。

[4]⑤ワイプティアーズ(松若)

 上りがかかるときに好走するタイプで、芝でレースの上りが36.0以上なら(3,1,0,0)、それ未満だと(1,1,2,18)。後者での好走歴は下級条件時代と前崩れの逆瀬川S(②着)で、やはりOPではそこまで恵まれることは稀と言わざるを得ず馬場も回復しているとなると台頭は難しいと見ます。

[5]⑥ブラヴァス(武豊)

 ペルシアンナイトと同じ臨戦過程につきここ2走の敗因は馬場と見ることができますが、この馬の場合昨年の七夕賞で荒れ馬場&重馬場を2着している実績があり、そこが敗因というのを額面通り受け入れられるかは微妙なところです。金鯱賞は先行勢が恵まれる中3角で手ごたえを失くしずるずると後退。気温の上昇でコンディションを戻している期待もできますが、1週前はコースで併せて遅れ、最終はポリトラックでの調整となると本来の調子を取り戻せているかは疑念が残ります。

[5]⑦サトノソルタス(川田)

 この馬は休み明けでこそ走るタイプで、2か月以上の間隔を開けたレースは(1,2,2,2)に対しそれ以外は(0,0,0,4)。後者に該当する今回は前走以上のパフォーマンスは望みにくく、メンバーも落ちるわけではないここでは大きな期待は懸け難く。

[6]⑧ショウナンバルディ(池添)

 前走や6走前の関ケ原Sのように、前半が60秒を回るような流れで先行できれば残せるだけの力はあります。そういった意味ではスタート後坂になる中京2000mコースは合っている舞台です。同型が居ないここではスムーズに先行できそうで、押さえる必要性はあると見ます。

[6]⑨ヒンドゥタイムズ(福永)

 後ろ過ぎると届かず好位で壁を作りギリギリまで仕掛けを待つやり方が合っている馬で、ペースが落ち着きそうな今回もこの馬向きの陣形になると見ます。同じ舞台で行われた3走前のケフェウスS(④着)は包まれて動きたいところで動けなかったことに加え、相対的に後方外が有利の展開も向きませんでした。2走前のチャレンジCのようなキレ勝負になると厳しいですが、一瞬の脚をうまく生かす展開に持ち込めれば好走できるでしょう。

 但し、陣営が言及しているように中間気温が上がったことにより中間夏負けがあったことは懸念材料。天気が回復し夏日予想のコンディションでは体調面の不安が残ります。

[7]⑩ペプチドオーキッド(富田)

 前走は稍重の割に芝2200m戦で前半59.4秒と流れ、外差し傾向もあり36秒台の脚でも間に合うレースでした。ここ4戦連続連対ですがいずれも前傾戦or重馬場で上りがかかっており、落ち着いたペースで35秒程度の上りが必要となるとここではまだ厳しそうです。

[7]⑪クラージュゲリエ(松山)

 4角6番手以内なら(1,1,2,0)で、いかに好位を取れるかが鍵になる馬です。そのためには道中が60秒以上で流れることが理想で、前走は距離短縮ローテで位置を下げてしまったことが敗因でした。休養明けで太目残りの気はあるものの中間の本数は十分で、急坂で甘くなる懸念はありますが距離延長+今回のメンバーなら位置取りは問題なさそうで、極端なキレ勝負にならなければ。

[8]⑫アメリカズカップ(西村淳)

 他の馬が嫌がるような雨・重馬場でも力を出せる点がセールスポイントですが、なかなかその条件に巡り合わないことから戦績は地味なものになっています。衰えているわけではないですが、晴れの良馬場が見込まれるここでは。

[8]⑬サンレイポケット(鮫島駿)

 左回りは安定していますし長くいい脚を使えるタイプですが、直近の2つの勝ち鞍はいずれも極端に上りがかかったレースでした。前走の新潟大賞典は前半3Fが34.2とマイル戦のような流れで最後は37.6もかかりましたし、昨年のジューンSは大雨の影響でラストが37.8。中京はそれなりに上りがかかりますから好走は可能と見ますが、流れ一つで着を上げ下げしてしまうタイプなだけに極端に流れることはなさそうなこのメンバーでは取りこぼしの懸念もあります。

<予想>
◎ユニコーンライオン
○ペルシアンナイト
▲クラージュゲリエ
△ヒンドゥタイムズ
△サンレイポケット
△ショウナンバルディ

 体調さえ整えばヒンドゥタイムズ中心で問題ないと踏んでいたのですが、天候を考え押さえまでとしました。上位3頭の印を繰り上げる形でユニコーンライオンを中心視。



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