予想記事の段階で見解とその根拠を端折ったので、結果報告で各レースに言及しても後付けの言い訳でしかなくなるのでやる意義はあまりないのですが、唯一このレースだけは当たっても外れても見解の答え合わせをしなければならないと思い、そこだけ書きます。
■京都12R ◎カーンテソーロ→2着
当初、このレースの本命はメラナイトの予定でした。昇級後の2戦とも水準級のメンバーを相手にまずまずの走りをしており、複系の軸としては最適との判断からです。そのつもりで馬柱を眺めていると、不自然な点に気が付きました。
和田騎手(赤枠)はメラナイトの手綱を直近4戦連続して取っており、さかのぼっても同馬の全17戦の内7戦で鞍上を任されている「主戦」と言ってもいいジョッキーです(ちなみに次点はルメールJ・鮫島駿Jで各3回、マエコーらしい起用です)。近走成績を見ればここでも十分人気の一角になるはずでしたが、その和田Jがこの馬ではなく選んだのが昇級初戦・関東からの遠征馬でテン乗りのカーンテソーロというのは理解が出来ませんでした。
この時点で、自分は2つの仮説を立てておりました。
①了徳寺健二氏との関係性の構築
②単純にカーンテソーロが有力で、関西遠征に伴いそれまで乗っていた関東の若手が乗れない日程につき依頼を受諾した
まず、①についてですがこれはこれであながち冗談ではなさそうと考えておりました。
話は逸れますが、了徳寺健二氏と言えば千葉県にある「学校法人了徳寺学園」の理事長として、柔道の代表選手を数多く送り出す了徳寺大学などの経営者として知られています。
あと、マリーンズのファンの方ならこの名前にピンと来ると思います。
馬主としては「テソーロ」の冠名で知られ、最近では珍しく外国産馬の購買にも積極的で、2016年の全日本2歳優駿を制したリエノテソーロも米国生まれ。現在では90頭超の現役馬を有する国内有数の(法人格だけど)個人馬主です。
一方、陣営との意見対立や仲たがいもしばしば報じられ、リエノテソーロをはじめ多くの管理馬を預託されていた武井調教師とは管理方針をめぐって対立し全頭引き上げ(転厩)を断行したり、これまたリエノテソーロの主戦騎手だった吉田隼人Jを自身の主催するパーティーに急遽呼びつけようとしたところ、隼人Jが北海道におり「今からでは飛行機が間に合わない」と断られたことに激高し自身の所有馬に乗せなくなった(18年11月を最後に騎乗なし)等、突っ込みどころの多いエピソードの持ち主としても知られています。
そんなわけで、確たる「お抱え」の居ない状況ではありながら、馬質はいいのでそこそこ勝ち上がれるわけで、騎乗機会・勝利度数を伸ばしたい騎手からすれば関係を構築したいと考えるのも無理はありません。しかしながら、G1・8勝のベテランが今更癇癪持ちの個人馬主の世話になろうと考えるだろうか?という疑問も残ります。
では②の説はどうか。実際本当にそう思っているなら、ここで結果を出せると踏んでの判断だろうし、G1・8勝のベテランが判断ミスを犯すとも思えません。ここは和田Jの感性を信じての本命抜擢となりました。
結果としては、先行策から2着の激走。上記の過程を踏まえればこれは激走でもなんでもなく、馬に力があったと考えるべきなのでしょうが、勝ったアユツリオヤジも昇級初戦の前走は出遅れて大敗と全く競馬になっておらず「実質昇級初戦」と言える状態。この2頭のワンツーについては、勝ち上がった1勝クラスがハイレベルだったのか、はたまたここに集ったメンバーのレベルに難があるのか、検証したいところです。
🎯ワイド10-13 61.1倍
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