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2022年7月17日日曜日

【7/17(日)予想】函館記念の全頭評価

■函館11R/函館記念

[1]①ハヤヤッコ(浜中)

ダートでもレパードS以降は距離不足気味で東京2100m以外では勝ち切れず。流石に天皇賞は距離が長すぎましたが、適距離だった2走前の日経賞でもコースロスなく完璧に立ち回って0.4差⑤着。勝ったタイトルホルダーが完調でなかったことを考えれば本来はもっと差が開いていてもおかしくはなく、現状2200~2500mくらいの距離でじっくり運べないと厳しいでしょう。

[1]②ジェネラーレウーノ(丹内)

長欠明け以降は本来のパフォーマンスを取り戻せておらず、加えて元々間隔を空けて使えた方が良いタイプ。中1週で相手も強化されるここでは。

[2]③フェアリーポルカ(武豊)

紫苑S②着、愛知杯④着と2000mで走れないことはないのですが、小回りコースで立ち回りを活かすというこの馬の得意条件を考えればどうしても挙行距離は1800mがメインとなってきます。ここがポイントで、本来牝馬なら無理してここを使わなくてもあと2週待てばクイーンSが行われるのでそれを待てばよいはずですが、切れる脚のないこの馬が自身のセールスポイントで勝ち負けに持ち込むためには(主戦の三浦Jが乗れなくても)コーナー径の大きい札幌より函館を使った方が勝負になるという判断あってのものでしょう。

但し、気になるのがだんだんと末が甘くなっている点。前走の福島牝馬Sでは確かに直線で最後に2回ほどブレーキを踏んだのが直線の敗因でしたが、それ以前に4角から押し上げるでもなく直線に向いてからカタをつけようとしているのでは間に合わず、意図的に溜めるレースをさせてあの結果だった可能性が考えられます(意図しない位置取りだったとしたらもっと焦って早目に追い出すはず)。そもそも絶好の条件だった昨年のクイーンSでも、出して言ったせいか末が甘くなり④着、力量的にはやや陰りが見えていると考えます。キレ勝負になりやすい牝馬戦を避けた意図はここにもあると思われますが、好位のインから抜け出したいこの馬にとっては内が残せる馬場かどうかが取捨のカギとなるでしょう。

[2]④アイスバブル(水口)

昨年②着。その昨年は結果的には勝ったトーセンスーリヤの力が抜けていたわけですが、例年の函館記念の傾向とやや異なり差し有利の決着になった点も後押しでした。カギとなるのは「開催週とコース替わり」です。


表で示したのは函館記念の上位入線馬と開催週およびコース替わりの図です。注目していただきたいのは上位入線馬の位置取りで、開催日程の変更で一昨年はBコース2週目、昨年はAコース3週目の開催となり4角10番手以下の差し勢も台頭するレースになりました(14年、12年も同様)。それまではBコース替わりの最初の週に函館記念が行われており、4角5番手以内でないと上位には来られませんでした。

今年も結局五輪対策を引き継ぎ真夏は2場開催となり、函館2歳Sと函館記念が同じ週に行われるスケジュールも変わらず。Bコース替わり2週目で差し勢の台頭が見込まれる舞台となります。その昨年よりは与しやすいであろう相手に加え、何故か昨年より1kg軽い54kgのハンデも考えれば注意が必要でしょう。

[3]⑤マイネルウィルトス(M.デムーロ)

昨夏までは折り合いの関係で2000m以内を使われてきましたが、その後2500mの重賞で2度の②着。馬の成長、鞍上強化というのは確かですがそれ以上にこの馬の苦手とするキレ勝負に持ち込まれにくい距離だったことも大きいと見ます。決して不器用というタイプではないのですが、現状2000mでは距離不足で追走に脚を使う懸念があり、何かにやられる可能性は懸念しておく必要がありそうです。

[3]⑥タイセイモンストル(高倉)

典型的な叩き良化型で好走歴は中3週以下の臨戦時に集中。ここは叩きで、中2週で臨める札幌日経OPが本線でしょう(昨年のタイセイトレイルの時も同じ話をしましたが…)。

[4]⑦スマイル(坂井)

4勝はいずれも前半が62秒以上かかった時のもの。機敏に動けるタイプでもなく、距離はもう少しあった方が良いでしょう。

[4]⑧スカーフェイス(岩田康)

前走の大阪杯はザ・岩田父という騎乗で0.5差の⑥着でした。元々最後の1Fがかかる展開が得意なわけですが、それは道悪だったり最後の直線に坂があったりで物理的に時計のかかる状況ができた時です。馬場はタフになりそうですが、コース形態的には平坦の函館は本来合う舞台とは言えずで。

[5]⑨アラタ(横山武)

函館で2戦2勝。自在性の高さが売りで昨年の福島記念でも③着に入ったようにペース不問で走れるタイプです。但し裏を返せば重賞で勝ち切るにはパンチ不足は否めずで、重馬場になり決め手を削がれる展開になれば台頭は可能でしょう。逆に決め手が活きるまっとうな馬場になると脆い可能性はありますが…

[5]⑩ウインイクシード(藤岡佑)

賞金不足で満足に使えずにいませんでしたが、ポジションを取れなかった福島民報杯以外は安定して走れています。前走の巴賞では先行馬群から垂れてきた馬を冷静に捌いて④着でしたが、馬場差などを考えれば本来もう少し良い着順であったべきかと思います。流石に8歳を迎え衰えは否めずですが、ブリンカーとひと叩きの効果に期待です。

[6]⑪レッドライデン(丸山)

逃げ切って連勝した2戦はいずれも62秒台のスローペースを逃げ切ってのもの。ハナを切れる可能性こそありますが流石にこのメンバーで62秒で楽逃げできるとは思えずで。

[6]⑫サンレイポケット(鮫島駿)

左回り+上がりのかかる展開が理想で、今回右回りではありますが馬場次第ではタフな上がりは期待できそうです。3走前の京都記念は久々の右回りながらメンバー弱化にも助けられ③着。今回のメンバーを考えれば右回りだからと言って切るのは早計でしょう。

[7]⑬ギベオン(池添)

逃げ切った昨年の金鯱賞は、デアリングタクトにマークが集中して前半が61.4という楽逃げが叶った結果でした。いずれにしても流れが向かないと好走できておらず、今回の追い切りも芝コースで57.2-12.3とまるで追い切りと呼べないレベルの調整でしかなく、本領発揮すら怪しく。

[7]⑭サトノクロニクル(斎藤)

前走の巴賞でも最後に見せ場を作ったように、今もなお条件が嚙み合えば上位台頭は可能な実力の持ち主ではあります。但し斎藤Jの傾向として逃げ先行以外では信頼度がガクンと下がるため、この条件で来るかどうかは相当なギャンブルと言わざるを得ません。

[8]⑮アドマイヤジャスタ(吉田隼)

一昨年の勝ち馬。今年はノドの手術明けを叩いて、当時と同様に鳴尾記念から中5週のローテで臨んできました。外差しが決まる展開であればやれるだけの力はありますが、何分前走が何も出来ずの敗戦で、中間の本数もさして重ねている気配もなく中身が戻ってるかは微妙です。

[8]⑯ランフォザローゼス(柴山)

超ハイレベルメンバーで0.6差⑤着だった3歳時(2019年)の毎日王冠がベストパフォーマンスでしたが、元々切れるタイプというよりしぶとさが売りの馬。ダイヤモンドS②着も長距離戦でその良さが活きた結果でした。前走の巴賞は直線で外に出そうとしたところをロードマックスに阻まれ内に切り返すロスがあり0.4差の⑥着。一瞬のキレに乏しいこの馬にとっては致命的な展開をよく盛り返しました。成績が低迷してからは藤沢和厩舎出身騎手の練習台のような使われ方が多かったですが、粘り強く伸び脚を引き出す柴山Jはこの馬に合っていると言えるでしょう。このメンバーなら展開一つで台頭もあるでしょう。但し今日再び雨が降る予報につき、再度の馬場悪化はプラスではなく…

<予想>
◎アイスバブル
○マイネルウィルトス
▲ランフォザローゼス
△サンレイポケット
△スカーフェイス
△ウインイクシード
△アラタ
△サトノクロニクル

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