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2022年7月31日日曜日

【7/31(日)予想】アイビスSD・クイーンSの注目馬とねらい目

■新潟11R/アイビスSD スティクス

前走のCBC賞でも◎推奨しましたが、テイエムスパーダがあのペースで逃げてしまい流石についていけずの⑦着。それでもあのハイペースを最後まで走り切ったのはやはり元来のスピード能力の証左と言えるでしょう。その時にも言及しましたが、この馬は被されずに自分の形で行けるかが好走のカギを握ります。決して逃げなければいけないわけではないのですが、短距離戦で単独の2,3番手を取れる馬群になるのはレアケースですから、揉まれないようにしようとなると逃げざるを得なくなります。逆を言えば馬群の中で折り合わせたり併せ馬に持ち込む必要がないからこそ、この枠を引いてしまったからには腹を括ってイン逃げ戦法で行けるところまで行ってほしいという淡い期待を込めての本命抜擢です。

それができると考える理由はいくつかあります。

①野芝オンリーで挙行される新潟は、夏開催が最も芝の生育が進むうえ春の開催で使っていなかったAコースを使用するため、開幕週は内ラチと外ラチの差が小さい。

②スティクスはゲートが抜群な一方、内に入ったライオンボス・オールアットワンスは必ずしもゲートの出で先手を取るタイプではないためポジショニングが容易。

③韋駄天Sでも内目の枠を引きハナを切ったが、外ラチに寄せて脚を使ったこともあり失速した経緯があり、2回目の直線競馬となる今回は戦法を変える可能性が高い。

④藤田Jは今回のメンバー中最多の千直騎乗経験&千直勝利数(下図)を有し、このコースの好走パターンをある程度理解している。


⑤内ラチ戦法が取れる馬は「他の馬が居なくてもちゃんと走れるかどうか」等限られるが、揉まれたくないスティクスの場合この戦法の方が合っている可能性が高い


土曜の新潟最終で④着したケイティレインボーも内ラチ作戦を敢行。ただこの馬は決してテンの速いタイプではなく、残り600mの地点から鞭を入れて走らせないといけないくらいのスピード能力でありながら最後は②着争いの一戦に踏みとどまる健闘を見せました。ゴール前で目標とする馬が居ない内ラチ作戦では、いかに前半に気分良く走らせお釣りを残せるかに成否がかかります。スピード能力ではメンバー随一と言っても良いにもかかわらず枠で人気を落とすのであれば、奇襲前提で狙ってみる価値はあると見ます。


■札幌11R/北海道新聞杯クイーンS メイショウミモザ

展開のカギを握るであろうローザノワールが内枠を引き、ハナをとるのはほぼ確実な情勢。しかし厄介なのが今回丹内Jに乗り替わるスライリーの存在です。ご存じのとおりスライリーは極度の気性難でこれまで14戦すべてで厩舎所属の石川Jが跨ってきましたが、出していくと掛かるしそれを恐れて控えると差し届かず…というレースの繰り返し。前走のメイSでも壁を作り中団待機を試みるも激しく行きたがってしまい、観念して向こう正面で暴走気味にハナに立ち⑥着。HBUのクラブ馬で、メイS後に会員向けに相沢師が語ったところによれば、石川Jの騎乗ミスだとしてお詫びしたうえで鞍上交代に言及したいたため今回の乗り替わり自体は既定路線だったと言えます。

但し、ここからは噂&憶測の域を得ないので話半分に聞いてほしいのですが…石川Jの騎乗を師が謝罪したのはこれが最初ではなく、3歳時のクイーンS⑩着の時にも同様の経緯があり鞍上交代が示唆されましたが結局フローラSでも石川Jが継続騎乗し、②着と結果を出していました。実はメイSの前から陣営は乗り役を探していたものの、田辺、津村、大野Jといった関東中堅に断られてしまい元さやに戻った…という話もあります。この馬の気性難は既に多くの人が知るところである故、気心知れた弟子以外今から他の人が乗るのは難しいという事情もあるでしょうが、クラブ馬である以上「気性難故高い能力を活かし切れていない」という状態で真っ先に採るべきは鞍上の交代であり、石川Jが同日の新潟でオールアットワンスに騎乗する事情も手伝い、結果を出すためというよりかは会員の不満を解消する目的で乗り替わったものと見ています。「2場開催にもかかわらず確保できたのが丹内J」というのはそうした事情を映しているとも取れ…

尤も、気性難の助け舟が丹内Jで良いのかというのは大いに疑問で、先日ヒメゴゼンの時にも言及した通り番手で折り合わせるというのは苦手なタイプ。抑えが効かずにローザノワールにちょっかいを出すことになる可能性が高く、そうなると前が速くなり後続の動き出しが早目になることで、後方待機勢が外を回らされることが考えられます。

こうなるとインへの意識のある人馬が台頭する流れが期待でき、そこから抜擢したのがメイショウミモザ&鮫島駿Jです。2走前の阪神牝馬Sはまさしくその運びが嵌っての①着で、ローザノワールの後ろのインを取れれば前述の事情からも労せずして先頭に立てるはずです。時計のかかる今の札幌芝は距離適性の紛れを生みやすく、高速決着が見込まれないからこそ短めの適性のこの馬にもチャンスがあると見ます。

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