夏の上がり馬も参戦するトライアルということでどうしても近走の馬柱がキレイな馬が人気しがちですが、基本的に春の時点で上級戦に挑んでいた馬が活躍するのが紫苑Sです。
上記は過去10年の出走馬の前走クラス別成績ですが、前走で重賞、特にG1出走馬が最も高いアベレージで走れています。ここで言う「G1」はほぼオークス(4,4,4,20)で、NHKマイルCからの休み明けというのは2000年の創設以降例がありませんが、モリアーナの場合はオークスのボーダーに届かずやむなくNHKマイルCに回った経緯もあり、実質的には前走オークス組と扱ってよいと考えます。
そもそもこういう構図になる根拠としては
・オークスに挑む馬というのは少なくとも1600m以上を走れる適性を持つことが戦歴などからある程度証明されており大崩れしにくい
・夏を休養に充てている分、夏を使ってきた馬と比べて急坂のある2000mを走り切るだけの体力がある
・降級制度の廃止により、世代限定戦と比較して古馬混合の1勝・2勝クラスのレベルが低下した(=夏競馬の勝ち上がりの価値が相対的に下がっている)
ことが挙げられます。ただ、日本においてオッズ形成に大きく影響するのは「競馬新聞の馬柱」であり、直近成績の良い馬が人気しがちなわけです。そのギャップを捉えることがこのレースでは重要と考えれば、その乗り難しさ故2走前までは武藤Jで御しきれず、前走は不本意ながら牡馬混合のG1に出て0.5差⑥着と健闘したモリアーナがここでは最も期待できると見ます。
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