Special Thanks

当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2021年9月12日日曜日

【9/12(日)予想】京成杯AHの全頭評価とねらい目レース(中京2、セントウルS)

■中山11R

[1]①グレナディアガーズ(川田)

 前走のNHKマイルCでは先行勢の中で唯一踏ん張りました。道中は折り合いに苦労し、4角でもあえて外を回して控えさせましたが、結果的に内前の先行勢が全滅したことからもあのコース取りは正解でした。

 但し川田Jはレース後「秋は別路線になると思います」とコメントしており、距離適性の限界を示唆していました。タフな流れを残せるスピード能力はある一方で本質的にテン中終いを揃えられるタイプの馬ではないため、トロワゼトワルのように後ろをちぎる逃げを打てるタイプの馬でもいないとこの馬向きの展開にはなりにくい懸念もあります。

[1]②カテドラル(戸崎)

 外枠で壁を作れなかった安田記念から一変、前走の中京記念では後方でしっかり溜めを作るこの馬の好走パターンに持ち込めました。4角でメイケイダイハードに張られたロスもあり、スムーズなら頭までと思わせる内容でした。一瞬の脚を使える強みは中山向きで、この内枠でうまく捌けるかは鍵ですが馬群で溜めさせることにかけては戸崎Jの真骨頂。展開利は欲しいですが相手にはマーク必要と見ます。

[2]③ベステンダンク(武藤)

 流石に9歳となりキレに劣る分、重馬場などで時計がかかった際には台頭できますが開幕週の良馬場となると呑まれる可能性が高いと見ます。

[2]④グランデマーレ(藤岡康)

 前走の関屋記念は左回りのせいか道中終始スムーズさを欠いていましたが、位置をかなり下げた割には直線だけで5着まで押し上げてきました。やはり神戸新聞杯と鷹巣山特別の大敗は左回りと見てよく、右回りで番手外を取るいつものレースができれば当然にパフォーマンスは上げてこられますし、重賞タイトルに手が届く位置にいる馬であることは間違いないでしょう。但し今回は同じ藤岡でも弟の康太Jが初騎乗。関東での経験値が兄とは段違いな上乗り難しさも残すこの馬でテン乗りとなると一抹の不安は残ります。

[3]⑤ステルヴィオ(横山武)

 メンタル面と喉の不調が長引く現状。新味を狙ったダート参戦も不発に終わり、7か月半ぶりの実戦は久々のマイル戦。この距離はおととし6月の安田記念以来となりますが、当時は超豪華メンバーの中で0.4差⑧着と善戦しており、やはりこの馬の最高のパフォーマンスは1600m~1800mだと見ています。

 この中間は追うごとに時計を詰め、毎週の併せ馬で気持ちを乗せることにも努めたと陣営。中身がどうかは走ってからにはなるものの、右回りのこの距離は復活にはうってつけの舞台。これで走れば本当に「岩戸最強」と言っても良いのでしょうが…果たして。

[3]⑥レイエンダ(津村)

 前走のダービー卿CTではスタートで躓いた際に走りのバランスが崩れ、鞍上も無理をさせずに流しただけのレースになりました。気持ちの面で難しいことろがあったことからもこの中間に去勢を施し、今回は5か月ぶり+調教再審査を経ての1戦となりますがもとよりスピード比べは得意ではなく、開幕週の馬場でパフォーマンスを上げられる期待は薄いです。

[4]⑦マルターズディオサ(田辺)

 前走のヴィクトリアマイルでは終始馬群の中で窮屈な運びになってしまい、スパッと切れるタイプではないため位置を上げられませんでした。加えて連戦よりも休み明けのほうが走れる気性で、今回楽に立ち回れる外目の枠が取れればねらい目はあるかと思いましたがこの枠と斤量では少々微妙で、外から行きたい馬もある程度いる今回のメンバー構成で上手く好位外を取れるかがポイントでしょう。

[4]⑧ワイドファラオ(柴田善)

 芝は2年ぶり。元々ニュージーランドTの勝ち馬であり適性を疑う余地はありませんが、前走は久々にこの馬の良さを出せそうかと思った小倉の高速馬場で0.9差⑧着。結局のところ中央のダート重賞ではユニコーンSを勝ったのを最後に馬券になっていません。かしわ記念はいろいろな事情があり恵まれた一戦で、4歳以降のパフォーマンスを見るとここで取捨を検討するレベルにはないというのが見方です。

[5]⑨コントラチェック(大野)

 恐らくは本来なら丸山Jが乗る予定だったのが急遽の乗り替わり。乗り難しい部分があるだけにテン乗りはプラスではなく、前向きな気性故距離短縮で結果を残しているだけに久々の距離延長となるローテも微妙です。

[5]⑩カラテ(菅原明)

 爪不安明けの安田記念は参考外。前走の関屋記念は最終の坂路で51.9-12.7と、50秒台をマークした東京新聞杯ほどではないものの調教でも動けており②着好走と復調を見せました。但し今回は強めに追って53.3-12.9と強調できる時計ではなく、この馬のパフォーマンスを発揮できるかは微妙なところです。

[6]⑪バスラットレオン(藤岡佑)

 ニュージーランドTは実質2勝クラスのメンバーとはいえ、逃げて上り最速をマークする日の打ちようのないレース。馬券に絡めなかったのは「冬場」「不適距離」「落馬」と敗因がハッキリしており、54kgの斤量は相当恵まれたと言ってよいでしょう。陣営は仕上がり途上であることを強調していましたが、最終追いは坂路でミッキーブリランテを突き放し自己ベストの50.2をマークするなどさらなる成長を見せています。控えさせることを示唆しているのでそこで我慢が利けば、という条件付きにはなりますが、力量通り走れば圧勝まであっても。

[6]⑫カレンシュトラウス(池添)

 脚元の不安から攻めきれないジレンマがあり、以前は早い時計は直前に1本出すのが精一杯という状態だったのが、昨冬の休養を経て馬が変わってきました。この連勝中は1週前、最終と負荷をかけて仕上げられており、その中でも体重を増やして勝っているのは好材料。今回は1週前・直前と一杯に追われており状態に不安は無いと見ます。但しここ3戦は後傾戦を速い上りで勝っており、テンが速くなることが必至の今回、重賞のペースでどこまで対応できるかが課題。充実度で突破する可能性も十分にあり得ますが…

[7]⑬スマートリアン(三浦)

 ここ2戦はリステッド戦で連続②着。いずれも勝ち馬には上手く乗られたものでこの馬の力は出せていたと見ています。但し今回久々に三浦Jが騎乗する点はやや気がかり。キズナ産駒のこの馬のキレを引き出すとなると手が合わない可能性も考えられます。


 上記は「2016年以降の芝レースで三浦Jがヘイルトゥリーズン系の父を持つ産駒に乗った際の成績」です。複勝率の上位を占めるのはステイゴールドやSS直系など見事に「非ディープ」の馬ばかり。ディープインパクト産駒自体は能力の元値が高いのでそれなりの数字ですが、キズナ産駒は下から数えた方が早くディープブリランテ・ブラックタイド(ディープの全きょうだい)に至っては下からワンツー。

 元々今年の勝ち鞍も芝14勝(うちディープの仔or孫は3勝)に対しダートで32勝と、粘り強く追った時に味の出るジョッキー。芝のスピード比べに偏重した中央競馬のG1を勝てないのも仕方ないと思える部分もありますが…

[7]⑭マイスタイル(横山和)

 6歳シーズン以降は「休み明け好走→続戦で凡走」のパターンを繰り返しており、前走の関屋記念は休み明けローテも嵌っての0.2差④着好走でした。続戦ローテの今回は望み薄で。

[8]⑮アカノニジュウイチ(横山典)

 それまで3勝は後傾戦を速い上りで制していただけに、スプリントらしい前傾戦となった前走のテレビユー福島賞で勝ち切ったのは意外でした。元々東京芝1400mの新馬戦で1頭だけ違う脚を使って差し切ったように、マイル前後での活躍が期待されていた馬。本来もう少し前半はゆっくり入った方が良く、マイルへの参戦はプラスに働く期待があります。横山典Jの進言でここに使ったというのも不気味で、開幕週となるとどうしてもイメージは逃げ・先行有利ですが前がごった返すと差し追い込み勢の台頭もあり得るのが秋の中山。シャタリング効果でポツンからの大外一気でも届く可能性が。

[8]⑯スマイルカナ(柴田大)

 春2戦は休み明けにもかからわず昨秋より体重を減らしての臨戦で、本来のデキにありませんでした。中間はじっくり乗られ馬体も回復、復調気配をうかがわせる調整過程となっています。逃げ馬にとって中山芝1600mの大外枠はマイナスでしかないですが昨年も大外枠から②着しており、55kgが鍵もハナにこだわらなくていい今なら克服もできるかと。

<予想>
◎アカノニジュウイチ
○バスラットレオン
▲ステルヴィオ
△カレンシュトラウス
△カテドラル
△グランデマーレ
△マルターズディオサ
△スマイルカナ


■中京2R ベルマレット

 前走は結果的に距離が長く、目標にされた分キレ負けする格好に。距離短縮は好材料で、矢作厩舎の中2週×ルメールJで手ごろな人気なら狙う手はあるでしょう。


■中京11R クリノガウディー

 前走後は一息入れて立て直し、最終は坂路で53.5-11.6と態勢は整いました。鞍馬Sの前から岩田康Jがつきっきりで調教をつけ手の内に入れての2連勝。人気上位勢がスプリンターズSへの通過点としてここを使ってくる中この馬は重賞タイトルが欲しいところで、スピードタイプの先行馬も揃ったここなら折り合いの不安も無く運べそうです。ここを勝てば流石にオーバーなガッツポーズをしても許されるはずで。

0 件のコメント:

コメントを投稿