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2021年9月20日月曜日

【9/20(月・祝)】セントライト記念の全頭評価

[1]①ベルウッドエオ(吉田豊)

 前走の南相馬特別は福島としては珍しい前傾戦で、先行勢に不利な流れの中4角5番手以内での馬では最先着の⑥着と踏ん張りました。土曜の中山を勝ったナリノモンターニュと0.3差でもありますが、自己条件ならともかく流石に低く見積もっても2勝クラス相当のメンバーを相手にしなければいけないここでは家賃が高いです。

[2]②アサマノイタズラ(田辺)

 流石に師匠の手塚師を以てしても嶋田Jのポカをかばい切れなくなったのか、デビュー7戦目にしてようやく乗り替わり。前走のラジオNIKKEI賞はスタートから詰まらんとして外に持ち出すタイミングを窺っていたら後方に置かれてしまい、結局ノーチャンスの位置取りになったうえ4角から直線まで前が開かずちぐはぐな競馬に。減量期間中の若手ならともかく水仙賞以降このようなレースの繰り返しでは、継続騎乗させる言い訳を見つけることの方が難しいです。

 同馬の星野オーナーの活躍馬にはアユサン、ヤングマンパワー、ココロノトウダイなどがいますが、これらすべてが手塚厩舎の管理。同師への信頼も厚く、常にコンタクトを取っている所属の弟子にクラシックのチャンスをという意向も汲んで継続騎乗が許されてきた側面もあるでしょう。手塚師の「非情采配」といえば、ユーバーレーベンやつい先日のマイネルファンロンで奏功しているのは記憶に新しいところです。

 最終はDWで田辺Jがコンタクトし併せ馬。稍重のコンディションながら51.0-11.6と前週よりも大きく時計を詰めており、ここに来ての良化が窺えます。伸びしろで台頭する余地は十二分にあるかと。

[3]③ヴィクティファルス(池添)

 スプリングSまでの3戦は前半1000mが62秒ほどのゆったりした流れを中団から差し込むレース。G1で大敗した2戦は60秒ほどで流れる締まった流れで見せ場を作れませんでした。とはいえ、前走のダービーは13秒を刻む区間もあったりと緩急をつけることが出来た流れで、好位をロスなく進み直線もキレイに前が開いた割に案外だった内容からは距離適性の限界を感じるゆえ、仮に前半が緩んでも2200mではお釣りを残せるか微妙なところです。

[3]④タイムトゥヘヴン(柴田善)

 京成杯の案外なレースぶりやNHKマイルCでの健闘を踏まえれば、この馬の適性距離は2000m未満と見てよさそうです。距離短縮局面で買いたい馬につきこの条件では…

[4]⑤ノースブリッジ(岩田康)

 前走のラジオNIKKEI賞では向正面で掛った分最後止まっても③着でしたが、初めての2000m未満の距離でも自分の形に持ち込めたことは収穫でした。但しその前走はイン前が圧倒的有利になった馬場バイアスもあっての好走で、同様の期待を続けて掛けられるかどうかは難しく…

[4]⑥レインフロムヘヴン(石橋脩)

 距離があった方がいいタイプで2000m以上では大崩れなく走れています。但し前走の青葉賞は外差し有利展開に乗じて着を上げたもので、4着以下が実質1勝クラスのメンバーの中で⑥着ではここで強調できるほどではないと見ます。

[5]⑦タイトルホルダー(横山武)

 距離を気にしてか必要以上に控えたダービーでも⑥着と踏ん張りましたが、やはり行き切ってこそのタイプ。皐月賞の内容を思えばここでは力量上位は明らかですが、先行勢の隊列が読めないここでは何かにやられる可能性も捨てきれずで。

[5]⑧レッドヴェロシティ(M.デムーロ)

 前走の自己条件戦は目標にされた分の敗戦で、勝ったアラタがケフェウスSまで4連勝を決めたとあっては酌量の余地もあるレースでした。但し3走前の水仙賞は超スロー+アサマノイタズラのポカに助けられての勝利で、2走前の青葉賞も外差し有利のコンディション込みでの③着では重賞級の評価はまだ早計かと。

[6]⑨カレンルシェルブル(横山和)

 古馬相手の1勝クラスは斤量面、メンバー的にも相対的に3歳勢が有利になって当然で、ここを勝っての昇級と裏付けに乏しい現状では。

[6]⑩オーソクレース(ルメール)

 骨折休養明け。前走のホープフルSは前を走るランドオブリバティが逸走し、労せずして4角で先頭に立てたもののそこからが案外。当時だけ走ったとしても重賞級かと言われると疑問符で、ましてや完調とまでは言えない現状では。

[7]⑪ルペルカーリア(福永)

 前がかりな気性と体質的な問題から連戦よりも間隔を空けて使った方が走れるタイプで、唯一勝ち切った未勝利戦は中17週での臨戦でした。半兄サートゥルナーリアも2か月未満の間隔では(0,0,0,3)だったように、シーザリオ牝系の特徴と言えるでしょう。

 前走の京都新聞杯は若さを見せ、普通なら惨敗もあり得る掛かり具合ながら0.1差の②着と健闘。中京2200mにして前半1000mの通過が59.9秒というのは明らかなハイペースで、今年同条件で前半が60秒を切ったレースはこれを含め3つ(他の2つは1/16長良川特別、1/31美濃S)ありましたが、そのいずれもで逃げた馬は4秒差以上の大敗を喫しています。いかにルペルカーリアが異次元のエンジンを持っているかが見て取れるラップでした。

 1週前にCWで併せ馬を消化。ビッシリ追われ負荷をかけた調整が出来ている点も好材料で、気性面の問題からプールとの併用で様子見モードだった前回から気性面の成長も感じられます。毎日杯0.5差④着の内容からも通用の素地は持っており、同型が複数いる点も折り合い面ではプラス。菊花賞兄弟制覇に向けここは力を見せてくれるでしょう。

[7]⑫ソーヴァリアント(戸崎)

 失格が無ければもっと早く上のクラスに上がれていた馬で、この夏の連勝は実績を思えば当然と言える内容でした。初の重賞挑戦だった弥生賞は4角通過順がそのまま着順になるようなスローペースを唯一差し込んで0.5差④着でしたが、体重を増やしながら連勝しているようにここに来ての成長は確かでしょう。ペースが流れてほしいタイプでこのメンバー構成なら自分の末脚は使えそうで、権利取りの圏内には押さえる必要があるでしょう。

[8]⑬グラティアス(松山)

 本来苦手である瞬発力勝負となったダービーで0.6差⑧着と健闘しましたが、伸びずバテずのレースぶりは皐月賞同様。先行勢が手薄ならば京成杯の再現もあると見ますが、このレベルの先行勢に割って入って自分のレースをやり切るとなるともう一回りの成長が欲しいところです。

[8]⑭ワールドリバイバル(津村)

 前走のラジオNIKKEI賞は結果的にインを取れた馬が台頭する流れで、緩くなった馬場で後方勢の末脚が削がれたのも味方しました。但し2着に上がれたのはノースブリッジが道中掛かって最後に止まった分であり、実質的には3着相当のパフォーマンスでした。逃げなくても競馬ができるところを示せたのはこの馬自身の成長ですが、斤量増+皐月賞の内容を考えればここでは強調し辛く。

<予想>
◎ルペルカーリア
○タイトルホルダー
▲ソーヴァリアント
△アサマノイタズラ

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