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2021年9月18日土曜日

【9/18(土)予想】

■中山12R マイネルデステリョ

 未明から降り続く大雨の影響を考えると、よくて重、最悪不良馬場で最終レースを迎えることになりそうです。

 マイネルデステリョの父エイシンフラッシュは、国内25戦のうち実に23戦が良馬場でのレースで、その他は稍重が2回あるのみだったのですが皐月賞③着、春の天皇賞②着といずれも好走していました。元々、その父キングズベストの産駒はトーラスジェミニをはじめとし重馬場を得意とするタイプが多く出ますが、このエイシンフラッシュの産駒については明確に「良<稍重<重<不良」という傾向が出ています。


 上記は全期間の成績で、回収率はもとより勝率、連対率、複勝率のすべてで馬場が悪いほど良くなるという珍しいまでにキレイなデータ。能力の基礎値が高くどのようなコンディションでも満遍なく走るディープ系が叩き出す数値と違って、コンディションの良し悪しが買い要素に直結すると言ってよいでしょう。

 なお、マイネルデステリョ自身は稍重以下で(1,1,0,3)。そもそも生涯で1勝しかしていないので適性を語るほどの母数でない上、畠山師は「馬場は悪くならない方がいい」と語っています。但しこの馬は切れる脚が使えずに現級で足踏みしており良馬場歓迎、というほどのタイプではないはずで、前走の札幌戦も丹内Jがのんびり構えていたところ外から先行勢が殺到し包まれ動けなくなってしまったことで位置を下げての敗戦でしたから、やはり2走前のように前前で運んだ方が現状では良さを出せると見ています。

 加えて今回気になっているのが「なぜここに使ってきたのか」という点です。

 ラフィアンのWebサイト(会員でなくても閲覧可能)では前走で北海道4連戦を終えて帰厩し、一旦ビッグレッドF鉾田TCへ放牧に出したうえで10月以降の新潟or福島開催を目指す方針とされていました(9/10時点)。しかし結局鉾田には行かず在厩で調整され、何の予告も無く中1週での中山続戦。陣営は動きが良くなってきたことをアピールしていましたが、そもそも休養予定を覆してレースに使う判断に至った理由に一切触れられていないのが謎で…(ラフィアンではこれが普通なのでしょうか?)

 強いてこれまでと違う点を挙げるとすれば、戸崎Jがこの馬に初めて乗るというところでしょうか。戸崎Jは今年ラフィアン系列(ラフィアン、ビッグレッドF、ウイン名義)の馬に20鞍騎乗していますが(①着は無し)、その8割にあたる16鞍が故・岡田繁幸氏の逝去後にあたる5月以降に集中しています。いわゆる「お抱え騎手」の重用は岡田氏自身の指示ではないと言われているものの、グループ内に絶対的な影響力を持った同氏が不在となったことで柔軟性が出てきたことはやはり事実でしょう。

 ただ、仮に戸崎Jが確保できたことが出走の理由だとしても、これまでのラフィアンの騎手起用の方針からしてそのような物言いは当然できないはずです(フラワーCのユーバーレーベンは直前の騎乗停止という止む無き事情もあるでしょう)。在厩していたのも様子を見たうえで「プランB」の可能性を探っていたからと考えられ、理由なき続戦はひとえに適鞍でトップジョッキーを確保できるチャンスが出来た(丹内JはコスモビューFのロッソモラーレに騎乗)という解釈が妥当ではないかと考えます。メンバー的にも上位勢は力量差が無く、台頭の余地は十分でしょう。

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