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2021年9月19日日曜日

【9/19(日)予想】ローズSの全頭評価

[1]①イリマ(幸)

 この夏2連勝しましたが、負け残った未勝利戦とレベル的に疑問符の付く古馬混合の牝馬限定戦と強調材料には乏しいです。前走にしてもだいぶスムーズに運べて直線もロスなく外に出せた分の完勝で、勝ちっぷりが評価されて穴人気するようでしたら春の実績勢を重く取りたいです。

[1]②エンスージアズム(岩田望)

 フラワーC②着から参戦した春クラシック2戦は⑧⑱着。桜花賞は道中押っ付ける場面が目立ち、その前に取りこぼした2戦も含めマイルだとやや忙しいと見てよいでしょう。オークスはパドックでは問題なかったもののレースでは発汗が目立ち、向こう正面ではやや行きたがる場面も。おまけに直線の入り口では躓くような場面があり走りのバランスを崩し鞍上も無理をさせずに流してのもので、すべてが嚙み合わなかった敗戦と言ってよいでしょう。

 フラワーCこそ上手く外に出しての②着だったものの、馬群を気にする面があり精神的な課題を克服できなかった春シーズン。今回はそのフラワーカップ以来となる単走での最終追いで、併せ馬は1週前の時点で消化。3頭併せの真ん中に入れカレンルシェルブルには遅れたものの、キングオブコージに先着したのは及第点。直前を軽くしてテンションを程よく保つことに加えブリンカーを装着して挑む今回、変わり身があっても驚けません。

[2]③アイコンテーラー(亀田)

 早苗賞は特に強調できる勝ちタイムでもなく、その早苗賞で克服していたはずの稍重馬場のラジオNIKKEI賞は見せ場なし。メンバーや斤量差も考えれば当時の内容ではここは通用可能性薄くて…

[2]④スパークル(藤岡佑)

 追い切りは好時計で動ける体制にはあるものの1勝クラス、2勝クラスと小頭数戦を先行策で押し切る内容で特筆するレベルではなく、斤量面の恩恵もある古馬戦を勝ったというのみではここで即通用かとなると微妙な部分です。

[3]⑤クールキャット(ルメール)

 メジロ牝系の大型馬らしく立ち回りに不安を残し、2走前のフローラSでは外枠からごちゃつかずに立ち回れた利も大きかったです。今回は再度内枠を引いてしまった上初の遠征、調教の動きも悪くないとはいえ自動計時導入前後の比較で考えればオークス時にはだいぶ及ばない時計で、休み明けは静観すべきタイプと見ます。

[3]⑥メイショウオニユリ(池添)

 負け残りの未勝利戦→古馬混合牝馬限定1勝クラスを連勝しての参戦で、両方ともレベルには疑問符の付くレース。以前は古馬相手に好走すればそれなりの評価を与えられる水準でしたが、降級廃止で条件戦の古馬勢の層が薄くなり特に1勝クラスは以前よりも3歳馬の台頭が容易くなった事情もあり、古馬混合戦を勝ち上がるのは半ば当たり前という状況になった昨今ではよほどのパフォーマンスや相手でもないと、いきなり重賞、という評価は下しにくいです。

[4]⑦ストゥーティ(吉田隼)

 1勝クラスを勝ったばかりですがこちらは桜花賞でHペースを形成し0.8差⑦着と見せ場を作った実績があります。但し、2走前の負けを見るに溜め逃げは性に合ってなく、ある程度飛ばしてキレ勝負に持ち込ませない方が得策なタイプでしょう。形状的にどうしても前半に時計を要しやすい中京では、自分の形に持ち込むのはやや難しいと見ます。

[4]⑧オータムヒロイン(古川吉)

 2走前の1勝クラスはこの馬含め4頭が次走で即勝ち上がるレベルの高いメンバー。そこで唯一4角10番手以下から掲示板を確保した末脚はローカル向きと言えます。但し、スクリーンヒーロー産駒は得意コースと不得意コースの差が激しく、中京2000mは不得意コースに分類されます。


 上記はスクリーンヒーロー産駒における中京芝コースの距離別成績です。何故かこのコースだけ異常なまでに不得意としており、スタート位置が200m4角寄りに伸びる2200mだと何故か勝てているという不思議。これは中京だけの話ではなく…


 東京の数字がこちら。1800mに加えスクリーンヒーロー自身がG1を勝った2400mまでもこの有様な一方で、スタート後の直線が比較的短い1400mやコーナー3つというトリッキーな2000mではベタ買いでも儲かるレベル。根幹・非根幹というわけでもないですし、中山では満遍なく好成績を収めているあたりもまた謎で。とにかく、現時点では(クールキャット含め)スクリーンヒーロー産駒をこのコースで買うのは悪手という判断にならざるを得ません。

[5]⑨タガノパッション(岩田康)

 前走のオークスでは中2週での再輸送と酷なローテーションを克服して0.3差の④着と大健闘を見せました。但しご存知の通りの外差し有利コンディションに加えて、前の馬たちが脚が上がったところを差し込んできてのものですから、強かったというよりは展開をしっかり味方につけたという言い方の方が正しいかもしれません。ここは近2戦のような流れるレースは期待でき無さそうで、賞金自体は足りてもいるので自分の競馬に徹してどこまで、という一戦になるでしょうか。

[5]⑩エイシンヒテン(松若)

 白菊賞を勝ち賞金的には優位な立場で重賞戦線に参戦したものの、その後の好走は実質1勝クラスの忘れな草賞②着のみ。自己条件で逃げても残せない現状では。

[6]⑪プリュムドール(武豊)

 未勝利+古馬1勝クラスの連勝組ですが、4走前の未勝利戦ではプログノーシス(毎日杯③着)から0.2差の②着に健闘しています。先に動いた本馬を目標に、ゴール前で離れた外からプログノーシスが差し切ったというレースで負けるのは止むを得ず、逃げたマイネルジャッカルが1.2差⑤着となる中先行集団から踏ん張った内容は評価できるものでした。

 その次の未勝利戦でも青葉賞④着のテーオーロイヤルの②着。前走は斤量に助けられたとはいえ、0.7差⑤着のシルバーエースが次走で勝ち上がり。キレで劣る分前目につけられればしぶとく、前半が緩みやすい中京は合っているでしょう。内枠に先行タイプが揃った分位置が取れるかが鍵ですが、上り馬の中で一番の惑星ならこの馬かと。

[6]⑫アンドヴァラナウト(福永)

 前走の出雲崎特別は直線で行くところ行くところ前が塞がり、まともに追えたのは400m程度でアッサリ抜け出す強い内容でした。先行勢がほぼ壊滅という流れを終始3番手で進んでの勝利も価値は高いのですが、このレースを含め近4走は1000m通過が60秒を切っており比較的よどみのない流れを好走してきています。中京芝2000mとなると前半は緩むことが多いため、エアグルーヴ牝系がこのペースに耐えられるかという意味では試金石の一戦になるでしょう。

[7]⑬コーディアル(鮫島駿)

 前走は阪神JSの叩き台だったマーニのHペースで後方勢に流れが向いたのに加え、小倉の勝ち方を知っている鮫島駿Jが4角で内を回した好騎乗もありました。全馬が勝負をかけるトライアルとなると流石に話は別で、戦績は安定しているものの上手く乗って掲示板があれば、というところでしょうか。

[7]⑭アールドヴィーヴル(松山)

 この牝系はフランツ、アリストテレス、エスポワールと本来2000m以上で本領を発揮するタイプで、マイルでの3戦は適距離とは言えない中で健闘を見せました。急坂を1.5回上る中京芝2000mコースはこの馬向きの舞台で、あとは春に減らした馬体をどこまで戻せているかがポイントでしょう。

[7]⑮オパールムーン(横山典)

 ファンタジーSでポツン炸裂の②着を見せてからは尻すぼみ。母コパノマルコリーニからは2桁人気で2勝を挙げたクリノコマチや10歳まで現役を続け引退レースの鳴尾記念で④着と健闘したサイモンラムセスといった個性派が出ており、春までの結果だけで見限るのは早計という向きもあります。しかし父のヴィクトワールピサ自身は本来はマイル寄りの適性の持ち主で、小回りでスピードが必要な皐月賞や有馬記念は勝てても大箱で持続力を要するダービーやJCでは③着が精一杯でした。今回の距離延長は少なくともプラスではなく、愛知杯のようなハイラップでポツンが利くような展開にでもならないことには…

[8]⑯タガノディアーナ(和田竜)

 春の内容ではここで強調できるほどの実績とは言えないものの、前走の糸魚川特別で先行有利の流れを差し込んでランドオブリバティの②着した内容は評価できます。2走前の小倉戦でコーナー4つも克服済で位置取りも不問。相手には押さえておきたい1頭です。

[8]⑰オヌール(川田)

 デビューからの2戦はスローを前付けして押し切っての勝利で、前走はいきなり前半5F60.2のまっとうなペースになり位置を下げてしまいました。加えて初輸送を考慮して直前も手控えるなど調整も噛み合わず。今回は最終で川田JがコンタクトしCWで52.0-11.9と上々の動きをマークしており、枠が枠だけに位置取りが鍵ですがスローからの決め手勝負になれば出番はあるでしょう。

[8]⑱レアシャンパーニュ(浜中)

 斤量的に有利であるはずの古馬混合の1勝クラスを2度も取りこぼし。未勝利からの連勝でここに来ている馬も多いこのメンバーでは伍せるとは言い難く…

<予想>
◎エンスージアズム
○アールドヴィーヴル
▲オヌール
△アンドラナヴァウト
△タガノディアーナ
△タガノパッション
△プリュムドール

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