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2022年4月10日日曜日

【4/10(日)予想】桜花賞の全頭評価とねらい目レース

■阪神11R/桜花賞

[1]①ナムラクレア(浜中)

2走前の阪神JFは内で包まれ身動きが取れず、道中外に出したくとも出せない状況で馬群を縫っての⑤着でした。但し初のマイル戦というスタミナの問題からも道中慎重にならざるを得ない側面もあり、それだけに前走1400mに短縮となったフィリーズレビューは勝たなければいけない舞台だったのですがサブライムアンセムの末脚に屈しての②着。小倉2歳Sで0.6秒差つけたアネゴハダとも0.3差に迫られ、目立った不利も無かったことを考えれば冬を超えた成長はいま一つと言えるでしょう。おっかなびっくり乗ったのでは今の阪神では届かず。

[1]②カフジテトラゴン(古川吉)

最後の1ハロンが13秒台に入るような消耗戦で好走⇔12秒台以下の速い上りでは凡走と、いかにもなダート馬。最初の600mを34秒台で走れる脚力はあるのでハナには立ちそうですが、流石にここでは上りが使えないと厳しく。

[2]③アルーリングウェイ(藤岡佑)

エルフィンSを勝ったとはいえ、②着のママコチャは掛かりっぱなし、③着のルージュラテールは最後方待機でそもそも無理ゲーというレースで、その他のメンツを考えれば勝って当たり前という一戦。2走前の万両賞ではマテンロウオリオンとタイム差なしの②着していますが、芝1400mにして前半35.2のペースを2番手で進んでいれば本来勝ててないとおかしいくらいで、ここで強調できる要素には乏しいです。

[2]④パーソナルハイ(吉田豊)

3走前には赤松賞でナミュールと0.3差の②着があり、ここ2戦は出遅れが響いての着外。行き切れれば強い反面スタートに難があるわけですが、そもそも藤岡康Jは芝の先行馬に乗せた時の期待値はとても低く、その赤松賞でしっかり逃がした吉田豊Jに手が戻るのはプラスでしょう。今回の桜花賞は展開を作る馬が居らず、人気どころに後方待機勢が多く先行勢がカフジテトラゴンやクロスマジェスティ等人気下位が予想される馬が顔をそろえており、前方へのマークは薄くなるはず。物差しとなるナミュールがこのコースで鬼門となる大外枠であることを思えば格好の目標にされた赤松賞の0.3差は逆転すら見込め、すんなりとハナを切れた時の残り目というのは考えなければなりません。

[3]⑤ピンハイ(高倉)

前走のチューリップ賞は新馬戦以来5か月ぶりの実戦ながら見せ場十分の②着。経済コースを通ったとはいえ道中は口を割り加減の追走で、直線でも右ムチであからさまに右に寄れていたので素質だけで食い込んだと言えるでしょう。ただやはり現代においてはまともに走ったうえで中4週となるとなかなか仕上げは難しく、この中間も状態維持のための軽めの調整に終始した点は気になるところ。「広義における矢作家」である田中克師は調教師としてはこれがG1初挑戦ですが、流石に前走以上を望むのは難しく。

[3]⑥ウォーターナビレラ(武豊)

前走のチューリップ賞では終始包まれ直線もゴール前50mくらいまで進路が無く、何もできずの⑤着でした。この馬の場合既に賞金はあるのでトライアルとして割り切れた分、仕上がりも100%では無く度外視できる敗戦と言えるでしょう。但し2走前の阪神JFで特に不利も無く③着だったことを考えれば使える脚は短く、ベストは内回りか1400mまでと見られます。

[4]⑦サブライムアンセム(岩田望)

前走のフィリーズレビューは道中で上手く我慢させた池添Jの好騎乗で、4角で上手く持ち出しロスなく脚を使ってナムラクレアを捕らえました。元はと言えば2走前に繰り上がって勝ったのも池添J騎乗のハギノモーリスに進路を妨害されたことが原因で、この2戦は池添Jのおかげで勝ったと言えるでしょう。

3代母にハッピートレイルズのいる一族ですが、この母系の問題点は「上級戦に弱い」ということです。


上記はハッピートレイルズから分岐する同じ母系のクラス別の戦績ですが、重賞はハッピーパスの娘であるチェッキーノのフローラSとサブライムアンセムの前走の2勝のみ。いずれも3歳春の牝馬限定戦と「実質1勝クラス」程度のメンバーレベルであり、条件戦でも3勝クラスになるとぐっと勝率が下がります。総じてこの母系の傾向として「早熟」かつ「弱メン戦でしか勝ててない」点が伺え、「格だけはG2」だった前走から「紛れもないG1」への挑戦となるわけでここの壁はとても大きいと考えます。

[4]⑧スターズオンアース(川田)

重賞で連続②着と好戦が続いていますが、いずれも外差しの利くコンディションで強襲を食らってのもの。4走前に東京で未勝利勝ちした際は、秋開催の開幕日でフラットなコンディションを外差しで勝ち切り、2走前のフェアリーS・前走のクイーンCでは①・③着馬が4角10番手以下の差し勢だったのに対し4角4番手から残した内容はいずれも高く評価できるでしょう。

最終は川田Jが美浦に駆けつけ、ウッドで53.7-11.2と抜群の伸びを披露。この手の馬は脚の使いどころ一つで勝ち負けが左右されるが故、どっしり構えて乗るタイプへの乗り替わりはプラスでしょう。パーソナルハイ同様にナミュールとの位置取り差を考えれば、ここは逆転まで可能な舞台と見ます。

[5]⑨クロスマジェスティ(武藤)

前走のアネモネSは全頭が1勝馬で「名ばかりリステッド」の1勝クラス戦。ヴィズグレイスが掛かり気味に並びかけてきた中凌いだレースぶりは評価できますが、その割に前半が流れたわけでもなく時計も特に強調できるレベルにないことを思えば、ここでの通用可能性は見出しにくいです。

[5]⑩ライラック(福永)

前走のフェアリーSでは差し決着+急坂+連続開催の中山でスタミナのあるこの馬の外差しが決まったというレース。勝った後で相沢師も「本来のこの馬のレースではない」と語っていた通り、本質的にマイルでキレを活かすというタイプではないと見ており狙いは次でしょう。

加えて2代母にブルーリッジリバーを持つこの母系は早枯れの傾向があり、重賞勝ち馬にはブレイブスマッシュ(サウジアラビアRC)とブラックホール(札幌2歳S)が居ますがいずれもその後日本ではパッとせず。これ以外の馬も早期に勝ち上がったのちは条件戦で頭打ちとなっており、成長力と言う点でも不安は残ります。

[6]⑪ラブリイユアアイズ(坂井)

使うごとに体重を減らし、デビュー時448kgあった体重は阪神JF時には428kgに。賞金もあるため前走後はここへの直行を前提に休養に充てられ、調教後馬体重は452kgとしっかり回復させてきました。

その前走の阪神JFではスタート後の先行争いで接触したとたんにカッカしてしまい、最後の最後で伸びを欠き③着。2走前の京王杯2歳Sでも馬群の中で落ち着きを欠く仕草が見て取れ、使える脚に限界があるタイプでもありデビュー2連勝時のように前目でスムーズに運んだ方が良さが出そうです。その点今回は先行争いの難易度は下がるうえ、積極的に運べる坂井Jを確保できたのも大きく、輸送をクリアすれば今回も見せ場は作れそうです。

[6]⑫ベルクレスタ(吉田隼)

唯一着外に敗れた2走前の阪神JFは外枠で壁を作れず、終始行きたがり4角でやむなく早めに進出した結果最後に末を失くしました。姉のアドマイヤリードも内で壁を作って直線割って出るタイプの差し馬でした。それだけにもう少し内目の枠であれば良かったですが、外の有力勢が控えるとポジショニングが難しく、松山Jが乗れないことそれ自体もマイナス要素です。

[7]⑬ラズベリームース(池添)

クロスマジェスティの項で述べた通りアネモネSは1勝クラスの相手で、2走前のように逃げれば話は別ですが控える競馬を示唆している今回は中途半端なレースになりそうで。

[7]⑭プレサージュリフト(戸崎)

デビューからの2戦はいずれも東京コースで外から脚を伸ばしての勝利。この母系はロワアブソリューやデアレガーロ等平坦で上りを求められるコースでは高いパフォーマンスを示すものの急坂への対応力にやや見劣る点があり、それをハービンジャーで補えるかがポイントになるでしょう。後ろから行く以上かなりの脚を使えないと追いつけず、その点では食い込める余地こそ認めますが初輸送+昨日アクシデントで阪神マイルに乗れなかった戸崎J、という未知数の部分が大きく「来てもおかしくはないが、飛んでもおかしくない」タイプでしょう。

[7]⑮アネゴハダ(幸)

4走前の阪神JFでは外目の4番手を折り合って進むも⑨着。やはり現状では1F長いでしょう。

[8]⑯サークルオブライフ(M.デムーロ)

前走のチューリップ賞は内枠でもあり鞍上曰く「意図的に出していって」の③着。外枠を引いた今回は控えるはずで、調教でも前走以上のデキを見せており力は出せるでしょう。あとは展開利との兼ね合いでどこまで前と差を詰められるか。

[8]⑰フォラブリューテ(ルメール)

2走前のアルテミスSでは人気を裏切る格好になりましたが、スタート直後にトーセンシュシュと激しくぶつかり向こう正面で制御不能に陥るシーンが。直線ではお釣りも無く伸びずの⑤着でこれ自体は情状酌量の余地のある敗戦でしたが、前走の紅梅Sがかなりの低レベル戦で下した馬たちは次走で全く勝負にならず。前傾戦を差し切ったレース内容も特に見どころは無く、外差し勢の中でも序列は下位です。

[8]⑱ナミュール(横山武)

出遅れた2走前は参考外。前走のチューリップ賞は確かに鞍上が語る通りチグハグな運びでしたがそれでも勝ててしまうあたりは力の違いと言えるでしょう。ある程度位置を取るレースも可能ですが、前に壁を作って進みたいことを考えれば先行勢が手薄な今回は中団からになるでしょう。他の末脚自慢と比較して位置取りを問わない点はプラスですが、内が活きるコンディションにあっていかにロスなく運ぶか、これで勝てたら間違いなく鞍上の腕でしょう。

<予想>
◎パーソナルハイ
○スターズオンアース
▲ナミュール
△ラブリイユアアイズ
△サークルオブライフ
△プレサージュリフト


■中山4R ポップコーントーン

デビュー戦は前半64.0というドスローを控えて⑥着、2戦目は先行勢が総崩れの流れを2番手で追走して⑪着といずれも展開に抗ってのレースでした。牝馬限定の2000m戦となると間違いなくペースは落ち着くはずで、ペース判断能力に疑問のある柴田大Jからとりあえず積極的に出せる丹内Jへの乗り替わりはまだ良い方と捉えるべきでしょう。300kg台の馬体でなかなか攻めきれなかったのが、この中間しっかり負荷をかけられているのもプラス。この先の成長も見込めますが、先物買いするならここでしょう。


■阪神10R/大阪-ハンブルグC テンカハル

連続好走ができないタイプで、1走ごとに好走と凡走を繰り返す戦歴。前走の御堂筋Sは+12kgと明らかな仕上げ途上の作りで行く気に任せてぶっ放しての④着。今回はその分折り合いもついて馬体も締まるはずで、元々ホープフルSでも0.7差⑥着とやれていた馬。形式上は格上挑戦でもこの相手なら。

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