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2022年4月3日日曜日

【4/3(日)予想】大阪杯の全頭評価とねらい目レース(阪神6)

■阪神11R/大阪杯

[1]①スカーフェイス(岩田康)

最後の1Fでぐっと時計がかかるような消耗戦が得意で、中山や阪神といった右回りの急坂コースで実績を残せています。但しその特徴は「エンジンの掛かりの悪さ」と「絶対的な上がりを使えない」ことの掛け算からきているものであり、直線の短いコースで外を回して立ち回る必要があります。必然的に、メンバーのレベルが上がったり内が良い状態だと届かないリスクと表裏一体なわけで、よほど雨が降って他の馬が脚を取られるような展開にでもならない限りは。

[1]②レッドジェネシス(藤岡康)

京都記念以来ですが、この中間はCWでの併せ馬と坂路で追われ順調に調整できています。但し重賞で好走した2戦はかなり特殊なレースで、京都新聞杯にしろ2着に下したルペルカーリアが自己条件でも苦戦している現状を考えれば、そもそもここで勝負になるレベルには達していないと考えざるを得ません。

[2]③ヒュミドール(M.デムーロ)

前走の中山記念はパンサラッサに付き合ったいわゆる「普通の」先行勢が失速したところを捉えての⑥着で、上位勢と水をあけられた着差からも現状G2クラスでは厳しいという内容でした。ここでどうこうというレベルではまだ無さそうで。

[2]④ジャックドール(藤岡佑)

金鯱賞は自らペースを作り1.57.2という段違いの時計で逃げ切り。前哨戦という性質故、競りかけられない利点もありましたが、近年の金鯱賞で好走した先行馬と違って59.3-57.9と恵まれたわけではないラップで逃げ切った点は評価してよいでしょう。

今回のメンバーにも鈴をつけそうな馬はおらず、この馬のペースで運べる公算が高いです。但しそれは必然的に「G1らしい」ペースを形成するわけで、折り合って運びたいエフフォーリアにしてみれば好都合ともいえます。

[3]⑤アカイイト(幸)

前走の金鯱賞はジャックドールが引っ張る展開でそれなりに締まったペースになり、力のない先行馬は振り落とされる流れでしたがそれでも前2頭は捉えられずの③着。直線で外に進路を取った分もあるでしょうが、明らかに本番に向けてぎりぎりまで仕掛けを待ったレイパパレにも及ばずの内容で、この舞台での逆転となると難しいでしょう。そのレイパパレの上に何頭か強い馬が居ることを考えれば…

[3]⑥エフフォーリア(横山武)

秋の天皇賞、有馬記念と古馬一線級を撃破したここ2戦の内容は文句のつけようがなく、相手関係からすれば負けられない一戦です。昨秋は古馬勢に対し2kgのハンデをもらっており今回からそれは無くなるわけですが、そもそも今回はその座を脅かすような立場の古馬はいません。

むしろこの馬にとって最大の脅威は「強力な逃げ馬」。これまでのレースで相手してきた逃げ馬はいずれもラビット的な存在で、自ら動かずとも下がってきてくれました。今回は自分から捕まえる必要のあるジャックドールとの初対戦ですが、最後の3Fが11.1-11.1-11.4という極限のレースであった天皇賞で完勝していることを思えば克服しても不思議ではありません。100%の出来ではないにせよ、格好をつけなければコントレイル、グランアレグリアにも示しがつきません。

[4]⑦ウインマリリン(松岡)

昨年のエリザベス女王杯以来の実戦ですが、そのエリザベス女王杯は手塚師も戦前語っていた通り中間に肘腫が再発し十分に調子が整わない中でのレースでした。この中間は毎週ウッドでハードな併せ馬を消化し、2週前にはセダブリランテスと併せて50.9-11.7の好時計。状態面の不安はなく臨めそうです。

中山コースで牡馬相手に重賞を2勝している実績が示す通り、立ち回りのうまさを活かして好走するタイプ。特に4走前、昨年の日経賞では最後の3Fが11.8-11.3-11.8と急坂を思えばかなりの速い上りの中を好位から押し切っており、後傾戦になりやすいこのレースに必要な「立ち回り」と「キレ」という点ではエフフォーリアに次ぐ存在と見ています。距離適性からもヴィクトリアマイルというタイプではなくここ一本のはずで、手塚師は「エフフォーリアの前にいたい」と語っており一発の色気を持っての参戦。状況に合わせて立ち回れる松岡Jならチャンスの目はあるでしょう。

[4]⑧ポタジェ(吉田隼)

前走の金鯱賞ではスタートで後手を踏み、外々を回らされる展開もたたって0.8差の④着。元々この馬はキレイな芝を走らせたいタイプで、好走してきたレースはいずれも開催2週目までの良好なコンディションで走れた時。今回は馬場自体は硬めに作られているものの連続開催で芝の傷みは進んでおり、直前の雨予報も踏まえるとパフォーマンスを落とす懸念が大きいです。

[5]⑨アリーヴォ(武豊)

いかにもな小倉巧者ですが、勝った5戦いずれも小倉の割には上りが掛かってなく(不良馬場の柳川特別は除く)前走の小倉大賞典にしても前半5Fは61.0とまっとうなローカル重賞の流れ。上りのかかる展開をものにしてきたならこの舞台での通用可能性も見出せますが、先行有利の舞台設定、ルメールJの急遽のキャンセル含め勢いだけではまだ壁は厚いと見ます。

[5]⑩ヒシイグアス(池添)

調整の難しい馬で、2走前の秋の天皇賞は中山記念からのぶっつけ+中間の頓挫がありながら0.8差の⑤着と地力を見せました。今回もQE2の招待取りやめを受け急遽目標を切り替えた形で状態に疑問がありましたが、1週前にはダービー卿②着のフォルコメンと併せてウッドで51.6-11.2と上々の動きを見せ前走以上のデキにはあります。但しこの馬の場合関西遠征が初めてで、着地後滞在のある香港とはわけが違いますからその点のクリアが課題となります。

[6]⑪ステラリア(福永)

もまれずに運べるかがカギで、外目の枠を引けたのは好都合でしょう。但し重賞での通用実績は2走前のエリザベス女王杯②着のみで、不利を受けたとはいえ外差し展開に乗じての②着ですから、恵まれないであろうこの舞台でメンバーレベルが上がるとなると苦戦は必至でしょう。

[6]⑫ショウナンバルディ(坂井)

ジャックドールが居る今回は自分のペースでの逃げは叶わず、陣営はハナにはこだわらない姿勢を見せていますが控えて良さの出るタイプではないだけに。

[7]⑬キングオブコージ(横山典)

前走のアメリカJCCは後方から運び、マイネルファンロンが同じような位置にいた分目立ちませんが実質ポツンに近いような進出を見せ1年半ぶりの重賞制覇。あれができるのは有力馬不在のG2戦だからであって、流石に強力先行勢の揃ったG1では再現は難しいでしょう。本音を言えば距離ももう少し欲しいところです。

[7]⑭レイパパレ(川田)

アカイイトの項で述べましたが、前走の金鯱賞は本番を見据えてかギリギリまで追い出しを待っての②着。自身の末脚のほどを測る目的もそうですが、ジャックドールを品定めしていた可能性もあります。ただいずれにせよこの馬については従前から繰り返している通り、行き切ったほうが良さの出るタイプと見ています。ジャックドールはスローに落とすタイプの逃げ馬ではないため恐らくは番手に落ち着くでしょうが、ユニコーンライオンに差し返された昨年の宝塚記念を見れば控えて味のないタイプなのは明らかでここもパフォーマンスを上げる期待は持ち辛いです。

[8]⑮アフリカンゴールド(国分恭)

前走の京都記念は前半61.7のペースに落としまんまの逃げ切り。皆怖さはわかっていたはずなのですが結局それを潰せる馬が居なかったという話で、ドバイを見据えていたユーバーレーベンとその他のメンバーレベルに救われた一戦でした。番手でもレースは出来ますが、今回はさすがにエフフォーリアやレイパパレが捕まえに来るはずで楽ではないだけに。

[8]⑯マカヒキ(岩田望)

2走前のジャパンカップが2.26.5の決着時計で1.8差の⑭着。3年前の同レースでは同じ2.26.5の決着時計で0.6差の④着していたのですが、昨年とでは道中のペースが2秒近く違っており、道中が遅くても上りが求められるとついていけないという近況です。流石にG1で前半が60秒回ってレースの上りが36秒以上というのは雨ごいでもしない限り厳しく。

<予想>
◎ウインマリリン
○ジャックドール
▲エフフォーリア


■阪神6R ナムラドン

既に現級では6走前に②着があり、レインカルナティオなど勝ち上がり済のメンツにも先着を果たしています。2走前は着順こそ④着もゴール前で寄られて手綱を引いた分で実質②着相当、前走の三春駒特別は4角で押し込まれ動きたいところで動けずとここ2戦スムーズに運べていませんが、一方で伸びるべき時に伸びられなかったことも事実。6走前は連続開催の新潟で、芝1800mにして最後の3Fが37.4も掛かる消耗戦。最後の3Fが11.9→12.2→13.3とバテ合いの中を好走している実績からもダートは吉と出る可能性があります。本来叩いてからの馬ではありますが、この相手関係ならいきなりがあっても。

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