上記は過去5年のAJCCにおける上位入線馬の4角通過順と上がりタイムの一覧。セルの色の黄色はメンバー中1位、水色・緑がそれぞれ2位・3位となります。上がりタイム(右端)を見ると毎年必ず上り一番時計の馬が上位に入線しており、総じて上位の上がりを使える馬が台頭しているレースと言えます。昨年は船橋のキャッスルトップがレースをぶち壊した影響もありズブズブの差し有利展開になりましたが、平年並みのペースでも上がりの使える馬から入るのが得策と言えそうです。
ではここで言う「上りを使える馬」とは誰を指すのか?ですが、一概に東京や新潟で速い脚を使えるタイプとも限らず、表にあるラストドラフトやブラストワンピース、フィエールマンのような「中山>東京」タイプも台頭していることを考えれば「異なる条件を使われ続けても安定して上位の末脚を使える馬」と考えることにしました。基準を「直近5走で上り3位以内を3回以上」で区切ると…
4回…ガイアフォース、エピファニー
3回…レインカルナティオ
となり、人気上位がちゃんとここに含まれる格好に。そのため一旦は堅く収まると見てケンする方向でありましたが、今の中山のコンディションを考えてガイアフォース鉄板ではないかもしれないと考えこの結論に至りました。
ガイアフォースは3走前の国東特別で1.56.8というレコードで圧勝、2走前のセントライト記念でも後の菊花賞馬アスクビクターモアに競り勝つなど、スピード勝負に強いタイプです。一方、今の中山は12月からの連続開催で時計がかなりかかっており、昨日の最終レース(1勝クラス)の芝2200mの勝ちタイムは2.15.4。昨年の同じレースが2.14.2でAJCCの勝ちタイムが2.12.7だったことを考えれば、キャッスルトップの影響で動き出しが早くなったことを差し引いても-2.5秒程度、すなわち2分13秒前後の決着が見込まれます。ガイアフォースのセントライト記念の勝ちタイムは2.11.8ですから、そこからすると1秒以上は時計の遅い決着が想定され、同じ条件だからと言って同じようなレースとはならないと考えます。
ではガイアフォースと同じく近5走で4度上り上位を繰り出しているエピファニーですが、こちらは小頭数戦ばかりの戦績でここで同じパフォーマンスを繰り出せるかは未知数。逆に上に名前の挙がった中でレインカルナティオは時計が速いと対応できないタイプで、前走の中山金杯は直線で挟まれる不利があり最後は流した中で0.7差の⑫着。2走前のアルゼンチン共和国杯も着順こそ⑪着でしたが、上りは33.8とメンバー4位タイで自分の脚は使えています。開催最終週で時計のかかる今のコンディションならば、脚が使える馬の中でもむしろ展開が向くのはレインカルナティオの方ではないかと見ています。
■中京11R/東海テレビ杯東海S スマッシングハーツ
前走のチャンピオンズCではこの馬らしからぬ好位からのレース運びを見せましたが、直線で行き場がなくなり外に切り替えるロスもあって0.7差⑦着。内枠を引いた時点で仕方がなかったとはいえ、本来のじっくり運ぶレースをしなかった中でこれであれば十分とも言えます。+12kgと微妙に太目が残ったこともあり今回は直前もコース追いでしっかり負荷をかけており、メンバー易化のここなら十分主役を張れます。
■小倉11R/豊前S モズピンポン
矢作厩舎の馬らしく使われて調子を上げるタイプで、中1週での小倉遠征は前走で+12kgとなった馬体を引き締める狙いもあると見ます。元々このコースは⑤②②③③着と安定して走れており、直前の調教は見習い騎手が乗って51.8-13.0とバタバタでしたがペース配分を失敗しただけでこの馬自身の動きを不安視する材料にはなりえないでしょう。本来は滞在で続戦となる次が本当の走り頃なのでしょうが、ここで好走されてしまうと次走はたちまち人気してしまいます。ハンデ戦で55kgと恵まれた今回が馬券的には狙い時かと。
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