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2023年1月29日日曜日

【1/29(日)予想】根岸S・シルクロードSの注目馬

■東京11R/根岸ステークス ホウオウアマゾン

根岸Sを読み解くうえで重要なのが「前走で使われた距離」と「ローテーション」です。


上記は過去10年の根岸Sにおける「前走距離」と成績の分布ですが、複勝率ベースでみると「短縮>同距離>延長」という相関が見て取れます。過去10年の出走馬の中で最も多く前走として使われたのはカペラSなのですが、出走馬の成績は(2,2,1,26)。一方で武蔵野S組はその半分以下の出走数ながら(3,1,1,6)と堅調で、信頼のおける臨戦過程と言えます。


こちらは前走からの間隔別の成績で、間隔が開くほど好成績となっています。武蔵野Sを使った場合「9~25週(=中8~24週)」に該当するので、前走距離のデータとリンクする内容でもあります。

その武蔵野Sと言えば、昨年はバスラットレオンが逃げ切らんとするところをレモンポップが捕まえに行き、さらにギルデッドミラーがその後ろから差してくるという決着。35.8-35.5というこの条件にしては珍しい後傾戦になりながらバスラットレオンに先着したこの2頭は強かったと言ってよく、ここで人気するのも頷けます。

と、ここまでの理屈を並べればこの2頭のいずれかに◎を打ちたいところですが、「高配当より好配当」というテーマを掲げるこのブログ的には何ともつまらない結論です。そこで、もうひと捻りの要素として「前走クラス(レース格)」を基に考えます。


当たり前ながら前走で重賞を使われた馬が好成績なのですが、注目すべきは「前走G1馬の平均人気と平均着順」。平均5.5人気に対し4.8着と人気以上の成績を挙げており、前走G3馬のそれとは逆の相関を見せています(流石に前走リステッドは1頭しか好走例が無く比較対象としては不適当なため除外)。前走が格上のレースで見た目の着順は悪くても、力のある馬がしっかり走ることで配当妙味を生み出していると考えられます。

これら「距離短縮ローテ」「中8週以上」「前走がG1」に該当するのはタガノビューティーとホウオウアマゾンですが、前者は成長力に疑問符のつくヘニーヒューズ産駒で今回初Bとはいえ4歳シーズンのような末脚は流石に期待できず。ならば芝のG1ですが前走マイルCSで該当するホウオウアマゾンのダート適性に賭ける手はあるでしょう。3歳時まではなかなか強い調教を課すことが出来ず遠征のたびに調子を崩していましたが、古馬になって併せ馬を消化するようになり体質面の強化が伺えます。加えてこの馬は切れ味勝負が苦手で、時計のかかるコンディションで好走するタイプ。現に稍重以下ではアーリントンC勝ちも含め(2,2,0,0)とパーフェクトに走れており、乾いたダートへの適性は見込めると見ます。モズアスコット、バスラットレオン等芝実績馬を条件替わりで復活に導いた矢作師の好判断が、この馬の未来を切り開くキッカケとなることを期待して。


■中京11R/シルクロードS シャインガーネット

斤量に関する改定で「ベース斤量が+1kg」というのは周知の事実ですが、もう1つ、短距離カテゴリにおけるアローワンスの改定というものがあります。

(2022年度)

(2023年度)

これまで、別定戦においては「~1600m」「1700~2100m」「2200m~」の3カテゴリで距離を区分し、距離が長くなるほど若齢馬の斤量恩恵が大きくなるように設定されてきました。しかしながら、3歳勢も早くから古馬スプリント戦に参戦する機会が増えたこともあってか今年から新たに「~1300m」の区分が登場し、「1400~1600m」と比較して斤量を1kg増とする改定がなされました。これにより、1300m以下の別定戦において「4歳1月までは古馬より1kg軽かった」という恩恵が無くなってしまったわけで、今回のシルクロードSに登場する4歳馬は本来「実質2kg増」というわけです。

このようにとらえればマッドクールは54kg相当、ナムラクレアはセックスアローワンスと相殺で56.5kg相当、前走で重賞を勝ったトウシンマカオは56.5kg相当、重賞勝ち+G1②着のウインマーベルの59kgでさえ本来なら57kg相当の評価と考えられ、総じて4歳馬の斤量は甘めと言ってよいでしょう。但しマッドクール・ウインマーベル・トウシンマカオは真ん中より外を引いてしまい、ナムラクレアは3勝全てが平坦コースというタイプにつき急坂の中京には懸念があり、一概に4歳勢に飛びつくのは難しいと考えます。

そもそもこうした経緯もあって、今回のレースでは大半の馬が前走から斤量増となります。ですが斤量減となる3頭(レイハリア、ショウナンバニラ、カイザーメランジェ)はOPでは頭打ちの感が強く、マッドクールを除く据え置きの馬の中でもエイティーンガールは雪により最終追いをダートで余儀なくされた経緯もあって強くは推せません。それならば、前走ラピスラズリS②着と走っておきながら斤量据え置きの恩恵を受けるシャインガーネットを推奨したいです。昨年のこのレースではメイケイエールに0.1差②着と迫った実績もあり、左回りの方が得意ゆえコース替わりでさらなる前進が見込めます。ここが引退レースの予定につき、お釣りを残さない調整過程も好感で好走期待です。

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