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当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2023年11月26日日曜日

【11/26(日)予想】ジャパンCの全頭評価・京阪杯の注目馬

■東京12R/ジャパンカップ

[1]①リバティアイランド(川田)

中5週は既に阪神JF・オークスで経験済。特にオークスは桜花賞で絶体絶命の位置から差し切った異次元のパフォーマンスからの中5週+遠征を乗り切ったという点で高い評価ができるレースでした。古馬とは初対決ですが、ここは古馬牡馬と4kgのハンデ差のある舞台で逆転可能なことに加え、今の東京が「上りの絶対値が求められる舞台」である点も後押ししています。


上記は東京芝レースにおける上り1位の馬の成績(良馬場のみ)を集計したものですが、11月開催における成績は群を抜いて良く、近5年の通年成績も上回っています。上がり最速の馬は東京コースでは確実に上位に入ってくるので連対率・複勝率で見るとさほど大きな差はないですが、勝ち切れているパーセンテージが高いというのが大きいです。他にも上がりの使える馬は居ますが、ここは切れ味と軽斤量を最大限に活かせる舞台と言えるでしょう。

[1]②イクイノックス(ルメール)

前走の天皇賞では3番手追走で先行勢にプレッシャーをかけながら直線でアッサリ交わす横綱相撲。この馬より前にいたジャックドール、ガイアフォースが最後バタバタになっていたのに加え②③着が最後方待機の2頭だったことを見ても、近くにいた馬にとっては相当に脅威だったはずです。栗東滞在で完調とは言えなかった宝塚記念でも勝ち切っており、ここも中3週ではありますが週中のウッドに加え週末にも坂路で時計を出すなど体調面の不安なくやれている様子がうかがえ、能力発揮に不安はありません。

[2]③タイトルホルダー(横山和)

この馬のパフォーマンスの高さは「ラスト1000mで加速できる」という点にあります。通常、逃げ馬というのは離して逃げるか、引き付けて逃げてギリギリのところで二枚腰を発揮するかのどちらかなのですが、菊花賞を「60-63-60」という芸術的なラップで逃げ切ったようにこの馬はロングスパートができるため、後続が気付かないうち(=このペースで行かせるとまずいと気づいた人馬が早目に仕掛けだす前)に逃げ切り態勢に持ち込めるのがセールスポイントです。

とはいえ今回はパンサラッサがおり、自身がペースを作るレースにはならなさそう。そこでもう一つの武器が岡田牧雄氏を唸らせた「横山家の体内時計」です。

群れて走る中団以降の馬たちは周りを見て走っていればよいですが、恐らく明日はパンサラッサが大きなリードを取り、単独の2番手をこの馬が追走、そこからまた離れて3番手以下の集団、という馬群になると見られます。この時一番難しいのが、玉砕覚悟の逃げ馬を2番手から追いかけるタイトルホルダーの仕掛けタイミングですが、上記の通り早目にアクセルを踏める馬ですから恐らく3角手前あたりで加速して捕まえに行くでしょう。距離が長いと見られているパンサラッサを自ら捕まえに行くのは尋常に考えればリスクが大きく、人気2頭を含めて勝手に垂れてくれることを待ちたいのが本音でしょう。しかしその騎手心理にタイトルホルダーのチャンスが生まれるとすれば、垂れたパンサラッサを交わしてもそのはるか前にロンスパ得意のタイトルホルダーが居るという構図になるでしょう。やはり今週の東京は例年のJC週の通りインが活きており、一番コースバイアスの恩恵を受けられる可能性があるはずです。

[2]④スタッドリー(マーカンド)

良績は内回り、小回り、ローカルコースに集中しており東京では2度の重賞挑戦でいずれも1秒差以上の大敗。このメンバーでは恵まれようもなく。

[3]⑤ドウデュース(戸崎)

前走の天皇賞では急遽の乗り替わりの影響もあってか、終始折り合いを欠き自分のレースが出来ませんでした。ただ、そもそもジャックドールが飛ばし気味に逃げた中、馬群の中でレースをさせることに長けている戸崎Jを以てしても折り合えなかったというのは相当気性面が難しい馬だということが露見した格好で、今まで武豊Jが相当うまくやっていたのかもしれませんがいずれにしてもマイナスでしかなく、引き続きキレ勝負の東京で前走以上を見込むのは難しいでしょう。

[3]⑥フォワードアゲン(黛)

良績は右回りの小回りコースに集中しており、唯一左回りで勝った東京の未勝利戦は不良馬場。スピード勝負では分が悪いうえ、1年以上掲示板に入れていない現状では。

[4]⑦[外]イレジン(M.ヴェロン)

G1勝ちは小頭数のものと3100m戦。フランス国内でしか実績が無く、日本の高速馬場への対応は未知数で。

[4]⑧パンサラッサ(吉田豊)

当初は9月のアイルランドチャンピオンSを予定していましたが、繋靭帯炎の影響で復帰が伸びる形に。ギリギリまでチャンピオンズCとの両にらみであったことからも中間の状態面のジャッジにかなり慎重になっていたのが窺えますが、そもそも矢作師の話として「2400mは長いが、かといって日本のダートへの適性に不安もある」という難しい選択を迫られていたことも事実。玉砕覚悟で逃げるここは無事完走が第一目標でしょう。

[5]⑨ヴェラアズール(H.ドイル)

昨年のこのレースを勝って以降は小回り、ダート、内回り、重馬場と末脚を自慢の発揮できない舞台が続いており、久々に適条件に戻ってきたのは好材料です。

但し問題は直前で乗り替わりになったH.ドイルJ。


昨年の来日以降、とにかく逃げでしか成績を残せておらず中団以降からのレースでは壊滅的。この馬の鞍上を託すという意味では適任ではないでしょう。

[5]⑩ダノンベルーガ(モレイラ)

前走の天皇賞ではドウデュースの後ろにつけましたが、直線では思ったほど弾けず。陣営はもう少し長めの距離を走らせたい意向ですが、単純なスタミナどうこうというより現状では2000mのキレ勝負に対応できないというのが実情なのかもしれません。ここは距離は伸びるものの前回以上に切れ者が揃った印象で…

[6]⑪トラストケンシン(荻野極)

比較的後方待機勢に恵まれた昨年のJCで1.3差の⑬着。昨年比でメンバーも大幅に強化され、もう2年掲示板に載れていない現状では。

[6]⑫[地]チェスナットコート(田中学→田辺)

中央重賞で好戦していたのは5年前の話。前走のオールカマーの大敗を見ると現状芝でどうこうというレベルにはなく…

[7]⑬[地]クリノメガミエース(吉村)

勝ち星はダートの新馬戦と笠松の3歳戦のみ。一昨年の札幌2歳Sの内容を見れば芝のペースについていけるかどうかも怪しく、無事完走を祈るのみです。

[7]⑭ディープボンド(和田竜)

3角から手が動くような持久力比べでは押さえが必要ですが、ラスト3Fの勝負になると苦しいです。パンサラッサを早目に交わして無理やりそういう展開に持ち込むことも出来はするのでしょうが、強力な同型もいるだけに。

[7]⑮ショウナンバシット(M.デムーロ)

使える上りに限界があり、切れる脚を使えるのは緩いペースで溜めた時。にもかかわらず皐月賞以降は行けないのか行かないのか後方からのレースばかり。世代限定戦の重賞でもやれていない現状は。

[8]⑯インプレス(三浦)

一瞬の決め手を活かしたいタイプで、好走してきたのは緩く流れる長距離条件戦やイン突きで一瞬の脚に賭けた新潟記念③着のみ。優等生三浦Jにそういう乗り方を期待するのも難しく。

[8]⑰スターズオンアース(ビュイック)

オークスのパフォーマンスだけを比較すれば、馬群を縫って楽に抜け出したリバティアイランドより大外から差し切ったこの馬の方が上と考えることはできます。牡馬相手に②着と善戦した大阪杯も道中進路をカットされる不利や前残り展開のアヤで敗れたまでで、先行勢が上位を占める中で最も強いパフォーマンスでした。ただ今回は爪不安で天皇賞を回避し再仕上げというロスの中、この枠から理想の位置取りに収めるのは難易度が高いでしょう。

[8]⑱ウインエアフォルク(藤田菜)

東京コースは(0,0,0,6)。中央での2勝は何れもローカル2600m戦で後ろから行ってのもので、速い上りの使えることが求められる東京2400m戦では苦しいです。

<予想>
◎タイトルホルダー
○リバティアイランド
▲イクイノックス


■京都12R/京阪杯 エクセトラ

今年に入っての連勝中は何れも中団の外を取り、いつでも動ける態勢を確保していました。一方ここ2戦は馬群に押し込められ動きたいところで動けず、特に前走のスワンSは最内枠で馬場の悪いところを通らされたことも響きました。外枠を引けたのはプラスで、この中間は連勝時同様に逆時計にならずに追い切りを消化できているのも好材料。絶対的な中心馬が居ないメンバー構成でここまで人気を落とすのであれば。


2023年11月25日土曜日

【11/25(土)予想】ねらい目レース(東京2R・京都12R)

■東京2R エウロス

デビュー戦は杉原Jが跨り、最後インからいい脚を見せての⑤着と上々のデビュー戦でした。しかしここ2戦は馬群内で運ばせるのが下手な岩部Jが跨り、掛かる気性も考慮してか最後方から大外を回すロスの大きい競馬で④⑪着。流石に菅原明Jに手が替われば位置取りはまともになるはずで、新馬戦の距離に戻れば見直せます。

■京都12R スマートルシーダ

3走前の湯の川温泉特別の際も取り上げましたが、気のいいタイプで休み明けがねらい目という馬。気性のせいかいつも調教が逆時計になるので毎回人気しないのですが、その3走前はルメールJ騎乗で8番人気②着と好走しています。京都コースは初めてとなるものの良績は平坦コースに集中しており、Cコース替わりで先行タイプは俄然有利に。力量拮抗の混戦模様ですが、位置を取れる松山Jであれば期待大でしょう。

2023年11月19日日曜日

【11/19(日)予想】マイルCSの全頭評価

■京都11R/マイルチャンピオンシップ

[1]①ソウルラッシュ(モレイラ)

純粋な時計比べは苦手ですが、機動力に長け馬場も不問というタイプ。近10年の内京都開催で勝ち馬の最速の上りは2015年モーリスの33.1ですが、これは中間に12.5と極端に緩む区間があった分。次点のトーセンラー(2013年)が33.3で、安田記念や近3年の阪神開催が32秒台の末脚が必要な舞台だったことを考えれば「ここ数年のマイルG1で好走できていなかった馬にもチャンスがある」と考えられます。この馬自身古馬になってからは安定して33.5前後の末脚を毎回使えてはおり、あとは相手関係やペース的にそれで間に合うかというところが着順を左右している現状。ここはセルバーグが絶対ハナ宣言をしており中間が緩むことはまず無さそうで、レースの上がりが34秒台に突入することが見込まれるこの舞台なら台頭可能でしょう。

[1]②ビーアストニッシド(和田竜)


2019年産(現4歳世代)が最初のアメリカンペイトリオット産駒は「2歳>3歳>4歳」という成績の現状。仕上がりが早い一方で早期に稼いだ賞金に見合う成長を見せられておらず、この馬も多分に漏れず展開が嵌った2走前の安土城S以外はスプリングS以降掲示板にすら載れていません。適性はここにあるかと思いますが、この鞍上では巧妙に内を突くようなセコイ騎乗も期待できなさそうで。

[2]③ダノンスコーピオン(団野)

陣営が語る通り、右トモを気にしている様子で近走は成績もついてこず。右回り、坂の上り下りがある京都コースでは現状力を発揮するのは難しそうです。

[2]④エエヤン(M.デムーロ)

3勝は全て中山。その3戦いずれもが前半35秒以上を要する緩い流れのレースで、それを切ると(0,0,0,2)。かといってペースを鑑みて距離を延ばすと脚が使えず。この舞台では苦しいです。

[3]⑤ジャスティンカフェ(坂井)

毎回前週の金曜にしっかり負荷をかけたうえで最終追いに臨むスタイルですが、前回の毎日王冠は折り合い面も重視してか最終追いをソフトに。ただレースではいつもの爆発力が見られず⑦着に敗れてしまいました。距離自体はエプソムCでもこなせているだけに気持ちの問題なのか、陣営は今回あえて最終追いでも気持ちを乗せた追い切りにシフト。ただ個人的にそれ以上に気になるのはこれまでよかった頃は金曜→当週をウッド→ウッドでこなしていたところ坂路→ウッドとしている点。従前ほどびっしりやれなくなっている点を見ると心と体がフィットしていない様子がうかがえ、騎乗経験者も複数いるのにここに来てわざわざテン乗りの坂井Jというのも少々不可解。

[3]⑥ダノンザキッド(北村友)

能力はG1級ですがみなぎる気合が空回りするタイプで、今年も休み明けの中山記念で⑪着と大敗した後連戦となった大阪杯・QE2で③⑤と好走し、中7週で臨んだ宝塚記念は⑬着。休み明けでみなぎっている今回は見送りが妥当でしょう。

[4]⑦エルトンバローズ(西村淳)

前走の毎日王冠は苦手な左回りが懸念でしたが、ラチ沿いを走れたこともあってかスムーズで、後続の仕掛け遅れに助けられた分もあって勝ち切りました。右回り替わりはプラスでマイルにも適性はありますが、上位人気勢が本気で勝ちに来るレースをしていたらどうだったかというレースの結果を基に3番人気になってしまうのは少々押し上げられすぎかと…

[4]⑧ソーヴァリアント(池添)

メンタル面で難しい馬がリングバミとチークピーシーズで素直に走るように。前走の富士Sは初のマイル戦でしたが流れに対応し、直線では外に持ち出しての③着と格好は付けました。ただこのレース自体が最後外を回した馬による上位独占という決着で、ナミュール・レッドモンレーヴとの脚色の差は明らかでした。今回も同様のレースをするはずですが、大箱タイプの大型馬だけに前走以上のパフォーマンスというのは半信半疑です。

[5]⑨シュネルマイスター(ルメール)

持てる脚は一級品。前が開くか、時計勝負になるかというところで惜しいレースも多いですが、いつも自分の脚は使えています。3走前のマイラーズCでは新設コースで時計の速い芝コースで差しきっており、内に閉じ込められる不利がなければここも確実に差しては来るでしょう。ただ、どうしても脚質的に運の要素が強いと言う点では先週のブレイディヴェーグと同様で。

[5]⑩マテンロウオリオン(横山典)

溜めても古馬戦で差しきれるだけの脚はなく、かと言って位置を取りに行くと甘くなる現状。この枠ではインを立ち回るのも難しく。

[6]⑪セリフォス(川田)

前走の安田記念はレーンJが先行策を選択。折り合えてはいたものの外差し有利の馬場には抗えず②着に敗れましたが、あれだけの脚を使えるのであれば京都コースでは間に合ったはずで、今回シュネルマイスターとの比較で前を取れるのはプラス。ただし、あくまでもここは香港マイルへの壮行戦。叩いて良化という概念を好まない中内田厩舎には珍しく「何とか間に合った」という表現をしており、最終追い切り後の川l田Jのコメントも同様でした。力はあるので外せはしませんが、言い訳の立つ一戦であることもまた事実です。

[6]⑫レッドモンレーヴ(横山和)

最終追いを手控えるのは2走前の安田記念⑥着時と同様。エアグルーヴ牝系で左回りの大箱向きという特性からもここでは強調できません。

[7]⑬セルバーグ(松山)

前走の関屋記念は逃げたレースとしては初めて着外に沈む結果に。陣営は引き付ける逃げを打ったことが敗因とコメントしており、今回は後ろに脚を遣わせる狙いから遠慮なく飛ばしていくとのこと。京都は構造上中間が元々緩みにくく、必要以上に飛ばしてしまうと4角の下り坂もあり最後に止まってしまう懸念があります。同型こそ居ませんが二の脚の速いバスラットレオンを意識して飛ばしてしまうと3F目まで10秒台が続く消耗戦になる可能性すらあり、流石にこうなるとマイルでしか逃げきっていないこの馬には苦しいでしょう。

[7]⑭バスラットレオン(鮫島駿)

芝のレースを使うのは2月のサウジ①着以来。昨年ゴドルフィンマイルを勝って以来ダート参戦も増えましたが国内線では芳しくなく、やはり海外の土に近いダートでスピードを活かすのが合っており、本質的にダート馬というわけではないのでしょう。鍵を握るのは6走前の阪神C。3F目まで10秒台が続くスプリント戦に近いラップを先行し0.2差の④着しましたが、今回セルバーグが飛ばせばこのようなラップになることが想定されます。今回のメンバーで同様のラップを経験した馬はこの馬含め3頭(シュネルマイスター/スプリンターズS⑨着、マテンロウオリオン/スワンS⑦着)と少なく、しかも掲示板内に好走したのはバスラットレオンのみ。前走のJBC スプリントは空馬に邪魔されまともにレースができなったこともあり度外視して良く、セルバーグを深追いしすぎずに番手をスムーズに運べれば押しきりも。

[8]⑮イルーシヴパンサー(岩田望)

得意の左回りでも末脚を繰り出せなくなっている現状。立て直しに時間がかかっている様子で、ここも大望は難しく。

[8]⑯ナミュール(藤岡康)

前走の富士Sでは外差し有利展開も相まってきっちり差し切り。ただ元々左回りが得意なタイプで、この舞台代わりだけならまだしもムーアJが乗れなくなってしまったのは完全に想定外。一瞬の切れを活かしたいがゆえ本来の理想は内目の枠でもあり、藤岡康Jにとっては久々のG1チャンスとはいえ乗りこなすハードルは低くありません。

〈予想〉
◎バスラットレオン
◯ソウルラッシュ
▲シュネルマイスター
△セリフォス
△ナミュール
△エルトンバローズ

2023年11月18日土曜日

【11/18(土)予想】東スポ杯2歳Sの注目馬とねらい目レース(キビタキS・東京12R)

■東京11R/東京スポーツ杯2歳S ショウナンラプンタ

前走の新馬戦はコーナー4つの2000m戦で終始外を回らされた中で、スローペースをものともせず仕掛けられると一瞬で前を捉える強い内容。当時②着のサトノシュトラーセは次走で即勝ち上がり、2.0秒離された⑤着のリチャードバローズも次走②着と力を見せており、先行押し切りの勝ち上がりをしてきたメンバーが多い中勝ち方的にもメンバーレベル的にも高く評価できるものでした。ドスローになった時の懸念はありますが、早目に押し上げたいガイアメンテ×マーカンドJという組み合わせもおりヨーイドンのレースにはならなさそうで、脚の使いどころさえ間違えなければ好勝負できるはずです。


■福島11R/キビタキS ドーバーホーク

1200mでは(3,1,0,0)。前走の白秋Sでは久々に1400mを使われたうえ、苦手な高速戦で度外視できる敗戦でした。最終週+稍重のコンディションで福島芝1200mは1分10秒を切るか切らないかくらいの決着時計が予想され、この馬の好走ゾーンに該当する可能性が高く巻き返しは必至でしょう。


■東京12R エンデミズム

普通、デビューから①③②着と来ていて平場の条件戦でルメールJが乗ったら1倍台も覚悟しなければいけませんが、お昼の時点で単勝は6倍もついています。なぜならこのレースには桜花賞③着のペリファーニアがおり、こちらが断然の1番人気となっているためです。しかしながらご存じの通りペリファーニアは折り合いに不安のあるタイプで、上級戦の方がレースがしやすくむしろレベルの落ちる自己条件で制御がつくかという問題があります。しかも思い入れの深い血統のはずの横山武Jが乗らない(おそらくキャロットの意向で乗り替わり)という点でもマイナスで、ここは逆転の余地があると見ます。

2023年11月12日日曜日

【11/12(日)予想】エリザベス女王杯の全頭評価

■京都11R/エリザベス女王杯

[1]①ブレイディヴェーグ(ルメール)

4戦すべてで最速上りをマークしており、前走のローズSはスタート決まらなかったうえ3角で挟まれる不利もあった中32.9の脚を繰り出して②着。ほぼ直線だけでレースをしたものですから、京都2200mコースが合わないことは無いでしょう。ただこれまで十分な間隔を取られて使われてきたところ今回は最短の中7週での臨戦で、そのパフォーマンスの高さ故1戦1戦の消耗が激しいことは想像に難くなく体調面の不安が考えられます。おまけにこれまでの2勝が何れも東京という点からも見える通り器用さに欠けるうえ、取りこぼした2戦が何れも4/13番、5/17番と何れも内目のごちゃつく枠を引いてしまった時。最内の1番枠を引いてしまったのもマイナスで、ルメールJの手腕を以てしてもどこまでリカバリーできるかは展開や運の要素が大きく、軸として信頼に足るタイプではないでしょう。

[2]②ルージュエヴァイユ(松山)

ごちゃつくのを嫌ったり折り合いが難しかったりと気を遣って走らなければいけない馬で、4勝を挙げているとはいえ壁を作りたいタイプの戸崎Jとの相性は必ずしも良くないと考えます。ここ2戦は東京1800mの重賞でいずれもテン乗りの鞍上を迎え連続②着。ここでの手替わり自体は問題無いでしょうが、過去距離延長時は(0,0,0,3)と全く走れておらず、唯一の遠征経験も愛知杯で1.8差の⑫着大敗。内枠+距離延長でコーナー4つの京都コースというのは流石にマイナス要素が多すぎます。

[2]③ハーパー(川田)

牝馬3冠で④②③着と世代ナンバー2の地位を築きつつあります。この馬自身は好位から粘り強く脚を遣わせた方が良いタイプで、直線向いてから脚を遣わせるルメールJとの相性は良くなかったと考えますが地力と成長力で毎回好走を続けてきました。今回4戦ぶりに川田Jに手が戻るのはプラスで、本来の勝負根性を引き出せる騎乗ができるでしょう。ただ1週前にコースで一杯に追われていたここ3戦と違って、遠征も無いのに2週にわたって坂路で馬なり調整という点では前走以上は望みにくく。

[3]④ローゼライト(和田竜)

前走の新潟牝馬Sでは前半62.7と比較的ゆったり流れた中を先行したにもかかわらず、後方待機勢に交わされ③着。京都含む平坦コースは向いていますが切れる脚が無く、重賞で力比べとなると根本的に向いていないでしょう。

[3]⑤イズジョーノキセキ(岩田康)

府中牝馬Sを勝っての参戦だった昨年は主戦の岩田康Jが天皇賞でお行儀の悪いレースをして騎乗停止だったためルメールJが代役騎乗しましたが、内へのこだわり方が中途半端だったうえ雨の中馬場の悪いところを走らされてしまい⑩着大敗。手綱が戻った有馬記念では2番枠から④着に好走しており、乗り方ひとつでこのクラスでもやれる力は示しました。しかしその後は5戦の内4戦が2桁馬番、唯一1桁馬番を引けたのは距離不足のヴィクトリアマイルで、5番枠を引いた今回は久々に好走できる条件が整ったと言えます。特筆すべきはこの中間の動きで、1週前にウッドで速めをやり最終を坂路で仕上げるルーティーンは昨秋の好走時以来。その1週前のウッドでは4Fを51.5でまとめながら最後の2Fで11.4-11.3と極上のキレを披露。今日は終始低い気温でしたが、リニューアル効果か水が順調に抜けて良に回復。今日も降雨の心配はなさそうで、良馬場回復なら一発の期待は十分です。

[3]⑥ディヴィーナ(M.デムーロ)

母のヴィルシーナがそうであったように、駄目なときはトコトン駄目ですが良い時は連続して好走できるタイプです。特にデムーロJに手が替わってからは別馬のような好走を続けており④②②①着とついに重賞を制するまでに。調教での動きの良さは今に始まったことではありませんが、好位を取れるようになりスムーズなレースが出来ていることが好走に繋がっており、血統的にも2200mは守備範囲。今の勢いなら押さえる手も。

[4]⑦ジェラルディーナ(ムーア)

昨年のこのレースでは馬場の悪い内を避けてのコース取りも冴えての勝利でしたが、2走前の宝塚記念では早目に動いた中で唯一の掲示板となる④着。イクイノックス、スルーセブンシーズと0.2差と考えれば改めてG1級の力量を示したレースでした。ただ、この時にしても昨年連続好走したレースにしても阪神・中山と急坂コースでのもの。調教時計自体は出ているもののレースでは昨年ほどの終いのキレを見せられてなく、平坦の京都に替わる点はプラスでは無さそうで。

[5]⑧シンリョクカ(木幡初)

賞金がギリギリ1700万のオープン馬につき、「出たい」レースより「出られる」レースを優先せざるを得ない現状。前走の府中牝馬Sは終始落ち着きを欠き伸びきれずの⑩着で、馬体増自体は成長分も精神面に課題を残しました。オークス⑤着の実績はあれど最後の脚は他の上位勢とは差があり、同世代の体力比べでは相対優位も古馬も含むとまだパワー不足と言った現状です。

[5]⑨アートハウス(坂井)

骨折明けで8か月ぶりの実戦。この中間はウッドで負荷をかけられており、元々体質的に続けて使えないタイプで気性的にも久々は苦にしませんが、この距離延長に対応できるかが鍵です。母からのゆかりのある血統にもかかわらず川田Jがこちらに乗らないという点でも割引は必要で。

[6]⑩ククナ(浜中)

キレはするものの使える脚が一瞬で、だらっと流れる長距離の条件戦か、小回り平坦でインを突く七夕賞のようなレースが得意です。この枠は必ずしも良いとはいえず、外回りコースに替わるのもプラスではなく。

[6]⑪ライラック(戸崎)

以前は気性面の問題から後方待機のレースをせざるを得ず、故に最後に前が止まる急坂コースや重馬場で良績を残していました。しかしながら前走の府中牝馬Sでは5番手を追走し最後も良い脚を見せ③着。これまでと違った姿を見せました。精神面の成長もそうですが、しっかり馬群の中で我慢をさせられる戸崎Jと手が合っていたとも言えます。連続好走できないタイプなのは気がかりですが、1週前に49.6-11.8と抜群の動きを披露。出来なら十分に勝負になってよく、噛み合えば昨年以上も。

[7]⑫ゴールドエクリプス(岩田望)

斤量的にだいぶ恵まれたはずの重賞2戦でいずれも0.6差をつけられ④③着。使える脚の限界も見えた格好で、京都コースは合ってはいますが過去距離延長ローテで(0,0,0,2)といずれも結果を出せていない点からもここでの強調は難しいです。

[7]⑬サリエラ(マーカンド)

前走の新潟記念は挫石明けの復調途上で、ゲートの駐立も怪しくスタートが決まらず⑦着。サロミナ一族らしく揉まれるのもマイナスだったはずで、ルメールJが馬の不調時に見せる「馬群に突っ込ませる形で促していったレースぶり」からも完全に参考外の一戦でした。立て直された今回、外枠を引けたこともあり当然見直しは必要ですが、過去最終調教で(3,0,0,0)となっている「最終が南Wで3頭併せ」ではなかった点(しかも外を回されたククナに後れを取っている)、また積極先行タイプのマーカンドJが溜めるレースができるのかという点で、持てる能力は認めてもここで全開を望むのはまだハードルが高いと見ます。

[8]⑭マリアエレーナ(三浦)

前走のオールカマーではタイトルホルダー、ゼッフィーロにタイム差なしの④着。外枠ながら割とラチに近い位置を取れたことも幸いし、この馬が得意とするしっかり壁を作ってのレースが出来ました。相手関係からはここも期待は出来ますが、圧倒的に遠征競馬の経験が少ない三浦Jが引き続き跨るという点と、本来暑い方が調子の上がるタイプで気温の低下はパフォーマンスにプラスでない分、引き続きの外枠のハンデを跳ね返せるかは不透明です。

[8]⑮ビッグリボン(西村淳)

ルーラーシップ産駒らしく馬場が渋ると力の出せないタイプで、重馬場で行われた前走の京都大賞典は度外視できる敗戦でした。ただこの馬の場合牝馬同士の中距離戦でスタミナを活かしての好走が得意で、上級戦で求められるキレに欠ける分平坦の福島牝馬Sでは伸びきれず②着と取りこぼしています。インが壊滅している状況ならまだ外を回ってのバテ合いで何とかなりますが、そこまでではない現状では恵まれる可能性は低いです。

<予想>
◎イズジョーノキセキ
○ライラック
▲ジェラルディーナ
△サリエラ
△ハーパー
△ディヴィーナ
△ブレイディヴェーグ

2023年11月11日土曜日

【11/11(土)予想】武蔵野S・デイリー杯2歳Sの注目馬

■東京11R/東京中日スポーツ杯武蔵野S タガノビューティー

全6勝のうち4勝を東京で挙げているコース巧者。最近は惜しいレースが続いていますが、左回りのマイルで負けているのはレモンポップ、ギルデッドミラー、デシエルトなどG1馬もしくは無事ならG1に手が届いていたはずの馬ばかり。その他G3クラスのメンバーとは僅差の接戦を続けており、前走の南部杯にしてもJBCスプリントを制したイグナイターから0.2差の④着。位置取りの差を考えれば互角の戦いだったと言ってよいでしょう。人気の中心は3歳馬ですが、近年はダート戦線の層が厚く歴戦の古馬が力を示すケースが続いており、3歳馬の上位入着は2017年②着のサンライズソアまで遡ります。それ以前もノンコノユメ、ゴールドドリーム、ベストウォーリア等G1クラスの勝ち馬ばかり。ここで古馬を逆転するハードルは高く、上級戦で好走しているこの馬に人気の妙。


■京都11R/デイリー杯2歳S カンティアーモ

京都開催のデイリー杯は近3年の阪神開催にもまして速い上りが求められ、2013~19年の7年間で実に5回が「上り上位3頭で③着内独占」という極端な結果に。かといって後方有利とは限らず、後ろにいるにしても前につけるにしても速い上りが求められるのは同様です。こうなると位置取りやペースによる展開有利は望みにくく、純粋に力のある馬が上位に来るレースと考えた方が良いでしょう。

カンティアーモの前走は下した馬の内③④着が次走で勝ち上がり、②⑤着馬も次走②着を確保しているレベルの高いメンバーで、同斤量の牡馬との混合戦で勝ち上がったのも評価できます。ここは牝馬が1kg貰いとなる舞台で、人気上位でもオッズが割れるなら十分妙味です。

2023年11月5日日曜日

【11/5(日)予想】アルゼンチン共和国杯・みやこSの注目馬

■東京11R/アルゼンチン共和国杯 アーティット

東京芝2500mで行われるレースはあまり多くなく、稀に条件戦が組まれることもありますが基本的にはダービーデーの目黒記念とこのレースの年間2鞍のみ。故にペースはメンバーに大きく左右され、先行争いが早々に決着(=ハロン11秒台以下の区間が5.5F目までで終わる)すれば後半5Fにわたって11秒台が続くロンスパ戦に、逆に先行争いが長く(=7.5F目以降まで11秒台区間が続く)なれば直線向いてからの3Fが勝負になります。アフリカンゴールドは行き切れないと良さが出ない一方、ディアスティマは番手からもレースができるので今年は恐らく前者、先行争いは早々に決着し後半5Fにわたって速いラップが刻める馬の台頭が期待できそうです。

今回のメンバーで「後半5Fずっと11秒台のレースを勝った経験のある馬」はゼッフィーロとアーティットの2頭。ともに春の目黒記念に出走しそれぞれ③⑩着でしたが、後方を回し差し有利展開に乗じたゼッフィーロに対し向こう正面でセファーラジエルに交わされ早目に動かざるを得なくなったアーティットは自分のレースが出来ませんでした。前走のケフェウスSにしてもマテンロウスカイがハイペースで飛ばす中を単独3番手で追走する難しい展開で、先行勢で唯一掲示板に残ったのは健闘の部類と言え、自分のタイミングで発進が出来れば巻き返せる余地はあります。この中間は意欲的に追われ状態は前走以上、改めて期待できる舞台です。


■京都11R/みやこS タイセイドレフォン

前走の太秦Sは後方待機組が上位を占めた一方で、終始先団に取りつき0.2差の②着に踏ん張りました。平坦コースは(2,2,0,1)と得意にしており、加えて良馬場で1桁枠順を引ければ(3,4,0,2)でオール掲示板。好走要件が2つ揃ったここは順当に上位争いでしょう。

2023年11月4日土曜日

【11/4(土)予想】京王杯2歳S・ファンタジーSの注目馬

■東京11R/京王杯2歳ステークス アスクワンタイム

2歳戦の内、1400mで施行される重賞は今週の2重賞のみですが東京で行われる京王杯はスピード勝負の色合いが濃く、前走から距離延長で臨んできた馬が好成績を収めています。

同距離(4,2,3,41)勝率8.0/複勝率18.0
距離短縮(1,3,3,26)勝率3.0/複勝率21.2
距離延長(5,5,4,39)勝率9.4/複勝率26.4

中でも優秀なのは小倉2歳S組で、過去11頭が出走し(3,1,2,5)。今回該当は勝ったアスクワンタイムと②着だったミルテンベルクですが、瞬発力勝負になる東京でならより後ろから脚を使えるアスクワンタイムが引き続き有利と見ます。全兄ファンタジストもこのレースを制しており兄弟制覇の期待大でしょう。


■京都11R/KBS京都賞ファンタジーS ピューロマジック

同じ1400mの2歳重賞でも、京王杯と違いこちらは距離短縮組が有利です。

同距離(1,4,3,36)勝率2.3/複勝率18.2
距離短縮(3,3,2,13)勝率14.3/複勝率38.1
距離延長(3,0,2,23)勝率10.7/複勝率17.9

但し、前走でこれを超える距離を使ってきた馬というのはそもそも多くなく、今回のメンバーではヒヒーン、テラメリタ、ワイドラトゥールの3頭のみ。回収率の観点で見れば短縮組が単回69/複回79なのに対し延長組が単回378/複回167と圧倒。馬券妙味を考えれば「激走しそうな距離延長組」を狙うのが近道と言えるでしょう。距離延長=前走芝1200mを使っているとなるとほぼほぼ小倉か北海道に限られるのですが、うち「北海道開催で前走0.6以上千切って勝ってきた馬」は(1,0,1,0)と2例とも好走(17年ベルーガ①着、15年ブランボヌール③着)していました。

それに唯一該当するピューロマジックの前走は、先行勢で唯一荒れた内側を通りながら直線では後ろを振り返る余裕を見せ1.7差の圧勝。馬場が良くなるにつれパフォーマンスを上げている点からも今の京都の馬場は向いており、母メジェルダも15年のこのレースで②着。1400m迄なら守備範囲と見ます。

2023年11月3日金曜日

【11/3(金・祝)予想】JBC4競走の注目馬

■門別11R/JBC2歳優駿 サンライズジパング

2歳戦の早期化が進む一方で、供給が追い付いていないこともあり多くのレースは10頭以下、地方や中央の1勝クラス戦では5~6頭というレースも珍しくはありません。一方このレースは来月の全日本2歳優駿に繋がるステップとして、中央馬VS道営馬の構図となり多くの馬が集まります。前身の北海道2歳優駿の時代を含めた近5年で見ると、それまでに10頭立て以上のレース経験が無かった馬では2018年のミヤケの③着が最高。中央馬にしろ地方(道営)馬にしろ、多頭数の経験がある馬を優先して買いたいレースです。

実質的に中央勢VS道営勢というレースですが、道営勢で人気が予想されるサンライズC組の2頭は何れも9頭以下の小頭数戦しか経験が無く、いきなりの多頭数戦は少々不安。となると中央勢を上に見たいところではあるものの、フォーエバーヤングは矢作厩舎でダートの新馬戦を勝った馬は次走(0,2,0,9)とほぼ壊滅状態の中強くは推しにくく、折り合えない育成の武幸四郎厩舎の2頭はこの距離でどうか、芝の小頭数戦しか勝っていないモアリジットも未知数となれば、大外枠でもサンライズジパングとなるでしょう。当時下したアンモシエラは次走ですぐ勝ち上がりとレースレベルも決して低くなく、4角で膨れたようにまだ若さを見せつつも勝ち切った内容は十分に評価できます。1週前にはウッドで51.4-11.7の好時計でノットゥルノに先着するなど状態も問題なく、軸として信頼。


■大井9R/JBCレディスクラシック ラブラブパイロ

レースクラッシャー・テリオスベルの参戦で一筋縄ではいかなさそうなメンバー構成。人気が予想されるアイコンテーラーを含め、JRA勢の多くは前から行きたい馬ばかりでテリオスベルが行き切った後で3角あたりから動こうとすれば大井の重い砂に消耗する可能性が高いです。唯一アーテルアストレアは控えてレースが出来ますが、菱田J→武豊Jと相次いで怪我で乗れなくなり、運悪く騎乗経験ある騎手全員がアメリカ、門別、先約で乗れずテン乗りのデムーロJに乗り替わり。ベストは左回りでもありここでのパフォーマンスが未知数なだけに、地方馬にもチャンスある舞台と見ます。牝馬大将格はもちろんフェブラリーS⑥着のスピーディキックですが、元々使える脚が一瞬で好位からひと脚というタイプにつき、先行馬が下がってくるのをどう交わすかという課題もあります。

それならば近走で強い競馬が光るラブラブパイロの一発に期待する手はないでしょうか。4走前のベガ賞(B2B3)では37.1の脚を繰り出して1.8差の圧勝でしたが、このレースは向こう正面から先頭に立ってなお最後まで伸び続けたという強い内容。そもそも37.1という上り自体大井では稀にみるレベルの切れ味で、それを1600mのレースで出しているのですから今の充実ぶりは本物でしょう。2走前に2000m戦を勝っており距離も問題なく、馬込みを嫌うタイプですから外枠を引けたのも好材料。基本前に行った時しか好走できない西J(サルサレイアに騎乗)からテン乗りとは言え今節人気薄での好走が目立つ藤田Jに乗り替わりはプラスと見てよく、前半上手く押さえが効けば末脚で台頭余地あると見ます。


■大井10R/JBCスプリント リメイク

ドンフランキーが居ない以上、この条件では不動の軸です。他の馬もリメイク未満のメンバーの交流重賞で力量の限界を露呈している馬ばかりで、「地元じゃ負け知らず」状態の上がり馬も見当たりません。


■大井11R/JBCクラシック ケイアイパープル

コーナー4つ以上の舞台で早めのスパートからタフな勝負に持ち込むのが身上で、砂の入れ替えでタフになった今の大井の馬場はこの馬に味方するはずです。ウィルソンテソーロの位置取りが鍵ですが、これまでは中団から自然にこぼれてくる先行勢を受け止めればよかったのに対しケイアイパープルのような脚の使い方をされると厄介なはずです。メイショウハリオ、テーオーケインズの実績馬も次を見据えたレースでもあり早目に動くことは無いはずで、ワンチャンを狙う他の馬がそれらの動きを待つような展開になればあれよあれよの好走も。