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2023年12月3日日曜日

【12/3(日)予想】チャンピオンズCの全頭評価

■中京11R/チャンピオンズカップ

[1]①メイクアリープ(幸)

前走のみやこSでは今後のことも考えてか控えるレースをさせようと試みましたが、周囲に馬が居ると露骨に気にする様子を見せスタート後はフラフラ。道中も結局馬の後ろに入れることは出来ず、好位からじわっと進出する形で②着と好走はしましたが気性面の課題は未だくすぶっている様子でした。2走前のように被されるのを嫌って行き切ろうとすればペースを上げざるを得ず、この1枠は試練でしょう。

[2]②メイショウハリオ(浜中)

前走のJBCクラシックは陣営曰く「いかにも休み明けという行きっぷり」だったそうですが、見た目には身体は出来ているように見え、消耗度の大きい大井の砂質も影響した様子でした。右回りの方が良いのは事実な上立ち回りの難しい枠に入りましたが、叩いての上積みが見込めるタイプでもあり押さえは必要でしょう。

[2]③ジオグリフ(ビュイック)

前走の南部杯の敗因を陣営は「速い馬場と小回りが合わなかった」と見ていますが、皐月賞を勝った馬がその言い訳はないでしょうと…ただでさえノド鳴りを抱え冬場は危ないのと、地方より砂の浅い中央のダートで前進できる見込みはないでしょう。

[3]④テーオーケインズ(松山)

昨年のJBCクラシックを勝ったのを最後に取りこぼし続けている現状からは衰えを指摘せざるを得ません。前走のJBCクラシックも休み明けという言い訳は立ちますがノットゥルノに差し返されたのはだいぶ不満で、昨年時より調子が良いことは確かなのでしょうが現状の出来で勝ち切れるかと言われると怪しく。

[3]⑤ドゥラエレーデ(ムルザバエフ)

ローテの都合もあるとはいえホープフルS以降勝ち星なし。末脚のないタイプでもあり流れ込むだけでは古馬ダートG1では通用し得ません。

[4]⑥グロリアムンディ(ルメール)

昨年のこのレースでは2番人気に支持されるも、1番枠から痛恨の出遅れで⑫着大敗。ダート転向後は(6,2,0,1)ですが、敗れたのはこの時と間隔の詰まったアンタレスS②着、それに遠征競馬のコリアC②着と何れも敗因がハッキリしています。繊細なところがあり被されると力を出せなかったり、連戦や遠征が苦手だったりと注文がつきますが、しっかりと間隔を取られて好位~中団で被されないレースが出来れば確実に走れておりここも見直せるでしょう。但しパワータイプでどちらかというと地方の深い砂の方が合っており、ダイオライト記念圧勝のイメージをそのまま中京に持ち込むのは危険かもしれません。

[4]⑦ウィルソンテソーロ(原)

川田Jが乗れないのは仕方ないとして、騎乗経験のある三浦、戸崎、鮫島駿、菅原明J何れも空いていたにも関わらずテン乗りの原Jが鞍上。目を疑うような騎手起用ですが、直近で了徳寺健二HDの馬で穴を開けまくっている実績を買われての抜擢でしょう。重賞は(0,0,0,15)、G1騎乗はこれが2回目と経験不足は否めませんが、一昨年の東風Sで当日急遽乗り替わったトーラスジェミニで逃げ切るなど、位置取りと進路のチョイスにハートの強さが現れています。

この馬もまたダート転向後(7,0,0,2)でオール掲示板。前走の東京大賞典は時計の掛かる馬場に苦慮した様子で、5走前の名古屋城Sはスタートで隣の馬と接触したうえ最初のホームストレッチで何度も接触、進路カットの憂き目に遭いまともにレースが出来ない中の⑤着とやはり敗因はハッキリしています。その2戦の間に交流重賞を3連勝しており、特に3走前のマーキュリーCは重馬場で0.6差の圧勝を見せ時計勝負への対応力を証明しました。馬場の合わなかった前走と鞍上でここまで嫌われるのであれば拾う手も。

[5]⑧アーテルアストレア(横山武)

JCダート時代から数えて23回の歴史の中で牝馬の勝ち馬はサンビスタのみという事実が示すように、一般に体力勝負となるダートでは圧倒的に牡馬優位です。このコースで5戦4勝、牝馬ながらに今春の名鉄杯を制したこの馬は別格と見ることもできますが、昨年のこのレースがそうであった通り基本的に冬の中京はイン有利のため、外差し勢の受けるハンデは小さくありません。

[5]⑨クラウンプライド(川田)

前走のコリアCはグロリアムンディしか相手が居なかったとはいえ圧巻の走り。UAEダービーを制して以降は海外・地方を転戦していますが、陣営も語る通りここに来てようやく完成されてきた印象です。決めきる脚が無いため何かに差される懸念はありますが、3歳にして②着に入った昨年の内容、そして取るべき位置取りをわかっている川田Jが駆るとなれば、ここでは中心を張り得る存在でしょう。

[6]⑩ノットゥルノ(松若)

好走は何れも右回り。前走のJBCクラシックにしても時計の掛かる大井の砂が幸いした格好で、左回りのスピード勝負に戻るここでは。

[6]⑪ハギノアレグリアス(岩田望)

前走のシリウスSでは前残りの流れを唯一36秒台の脚を使い差し切りましたが、阪神2000mコースというのは最初のホームストレッチで先行争いが激化し、最後の坂で差し勢の一押しが決まりやすいコース形態でもあります。先述の通り今の中京はイン有利で外差し勢は受難ですが、コースロスを避けた進路取りが出来れば台頭も。

[7]⑫セラフィックコール(M.デムーロ)

これだけ短期免許勢が来ておきながらよく乗り替わらなかったな…というのが正直な感想です。近年のノーザンFは完全にデムーロJを軽視しており、G1で勝負になりそうな馬に乗ること自体が非常に珍しくなってしまいました。この馬自身は前走のみやこSでそれまでのまくり戦法でなく4角11番手から驚異の末脚で差し切っており確実に成長を見せてはいるのですが、やはり重賞1勝のみでは東京大賞典に出るのは難しいと踏んだのか相手強化+中3週での参戦はプラスとは言えません。繰り返しになりますが差し馬の台頭が難しい今の中京では人気ほどの信頼は置けず、ここで来るようなら完全に化け物としか。

[7]⑬ケイアイシェルビー(藤懸)

2100mでも勝ち星があるように距離自体は守備範囲ではありますが、本来は広いコースのワンターンが理想です。決め脚に欠けるタイプでもあり、最終追いが坂路で逆時計になった点からも坂でもうひと脚が効くかは未知数で。

[8]⑭アイコンテーラー(モレイラ)

先行勢不利のシリウスSで②着と健闘した内容からも、前走のJBCレディスクラシックの圧勝は約束されたようなものでした。ただ当時3kgあった牡馬との斤量差がここでは2kgに縮まるうえ56kg自体も初経験で、レモンポップの出方次第でペースは大きく変わりそう。スンナリ行ければ期待は持てますが、メイクアリープの位置取りも含めて不確定要素が大きいです。

[8]⑮レモンポップ(坂井)

前走の南部杯はスピードの違いでハナに立ち押し切りましたが、元来盛岡ダ1600mコースというのは長い引き込み線を走るワンターンでスプリント戦に近い資質が求められます。今年の②③着馬は何れも1400m以下を主戦場とするイグナイター・レディバグで、22年の②③着馬ヘリオス・シャマル、21年の②着馬ヒロシゲゴールドにも同じことが言え、特に脚抜きの良い馬場になるとなおさらです。すなわちレモンポップが前走で示したのは「スピードの違い」であり、この点は他の追随を許さないにしてもコーナー4つの1800mで同じレースができるかと言われると疑問が残ります。前走を除く8勝は全て東京でのもので、急坂コースの阪神・中京では1400m戦も取りこぼしており、相手強化のここは春からの王座防衛というより改めて力試しと見るのが妥当でしょう。

<予想>
◎ウィルソンテソーロ
○クラウンプライド
▲グロリアムンディ
△ハギノアレグリアス
△メイショウハリオ
△テーオーケインズ
△アイコンテーラー
△レモンポップ
△セラフィックコール

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