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当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2025年9月28日日曜日

【9/28(日)予想】スプリンターズSの全頭評価とねらい目レース(ポートアイランドS)

■中山11R/スプリンターズステークス

[1]①ピューロマジック(松山)

前回のレースぶりに味をしめたのか、それともここに来て精神面が大人になったのか、陣営は控える競馬を示唆しています。この馬自身への評価は後で述べるとして、このレースのペースが結果にどのように関わるのかを考えたいと思います。

<前後半のペースと上位3頭の4角通過順>
24年 32.1-34.9(前傾2.8) ③⑥⑫
23年 33.3-34.7(前傾1.4) ②④⑦
22年 32.7-35.1(前傾2.4) ②⑨⑫
21年 33.3-33.8(前傾0.5) ②④⑤
20年 32.8-35.5(前傾2.7) ⑮④⑯

前半ラップが32秒台を刻むような超ハイペースになると流石に4角2桁番手の馬でも届きますが、基本的には中団までにいないと厳しいレースになっています。近年はこの馬然りモズスーパーフレア然りといったハイペースを刻むタイプの逃げ馬がペースメイクしてきましたが、今年のメンバーでハナを主張しそうなのは大外枠のウインカーネリアンくらい。それもビュンビュン飛ばすというタイプでもなく、単騎で行かせれば33秒台の前半になることはほぼ間違いなさそうです。

ではそうなったときに控えたピューロマジックがうまく脚を使えるのかと言われると、個人的には非常に懐疑的です。そもそも前走自体がこれまで折り合いを欠いてきたこの馬にとって「禁じ手」とも言える千直への参戦で、テイエムスパーダなど相対的に速い馬が多く折り合いに苦労しなかった恩恵が大きすぎました。過去10年で距離延長で臨んだ馬は(0,0,0,3)という相性の悪さもさることながら、もまれ弱さから逃げ戦法を取り続けてきた(前走にしても千直で馬が外に密集する中真ん中を通ってストレスフリーだった)経緯からしても「何が何でも控えろ」となってしまうとスムーズにいかない懸念が。

[1]②ヨシノイースター(内田博)

勝ち切れているのは1分8秒台の決着の時のみ。重賞であと一歩という内容からは最高峰の舞台で強調はしにくく。

[2]③ダノンマッキンリー(横山典)

前走のチェアマンズスプリントプライズは⑬着大敗も鼻出血で参考外。ただ元々がオンとオフの切り替えの難しいタイプで、マイルではかかり1200mでは「オフ」のタイミングを作ることができないという課題があります。重賞2勝が何れも1400mというのは偶然ではなく、スプリント並みのペースとマイル同様のメリハリが求められるカテゴリというのがこの馬に合っていると見ることができ、ワンペースになりやすい中山1200mでは。

[2]④ママコチャ(岩田望)

前走のセントウルSは496kgと、一昨年にこのレースを勝った490kgと比べればまだ皮1枚分厚い感じの中時計にも対応し②着。以前は気持ちが前向きすぎてやむなく距離短縮せざるを得なかった馬が、ここに来て落ち着きを見せ連戦が可能になっているのは成長と見ることができるでしょう。前目から速い脚を使えるのが身上で、今回極端なハイペースにならなさそうな中でこの枠を引けたのは好材料。早仕掛けのきらいがある岩田望Jという点に一抹の不安はありますが、溜めて末脚を使わせるタイプでもないだけに遅れずについていければ今年も上位候補。

[3]⑤カンチェンジュンガ(坂井)

前走のセントウルSはカルチャーデイとテイエムスパーダが前半33.0のハイラップを演出。ママコチャ、トウシンマカオが明らかな叩きという仕上げの中外差しでの勝利は一見恵まれたようにも見えますが、直線では一瞬追い出しを待たされる場面もあった中で馬群を割って伸びており、この馬よりもスムーズに外に進路を取れたティニアが⑧着だったことも考えれば展開利とは言い切れない勝利でした。ただ、昇級後は位置を取ると脚が鈍る面があり、必然的に後方からのレースを強いられている現状。今回の想定ペースを考えればこの馬の位置取りでは厳しいと言わざるを得ません。

[3]⑥ナムラクレア(ルメール)

1回1回全力で走るタイプで、陣営もその対策として昨年の阪神Cからは3か月間隔での臨戦を続けています。このレースも4年連続の参戦で⑤③③着としていますが、過去3年は何れも中4週ないしは中5週でのレースでした。臨戦を工夫し挑む今年はその過去3年ほどにはハイペースにならなさそうな想定で、道中置かれ加減になるこの馬にとってはペースが向きそうな期待が。

[4]⑦サトノレーヴ(モレイラ)

高松宮記念を制した後はチェアマンズスプリントプライズ、QE2ジュビリーS(英国)を転戦し何れも②着。特に今スプリント界では世界最高峰とも言える香港の地で、13連勝中のカーインライジングの②着した香港での走りは日本代表ともいえるパフォーマンス。そもそも来年の免許に影響するので余計に制裁点を稼ぎたくないモレイラJがわざわざ1か月だけ来日(期間中のG1はここだけ)して乗りに来るくらいには力が入っているという見方もでき、中山コース自体も昨年の春雷Sで1.07.1の好タイムで勝利しており問題なし。昨年は超が付くハイペースで物理的に間に合いませんでしたが、33秒台の前半で入れば十分間に合うはずで。

[4]⑧ペアポルックス(松若)

このコースでは①②着。そのいずれもが1.07.2で先頭ないしは2番手で走り切ってのもので、高速決着は得意とするところです。きれいな馬場で走れるかが鍵で、キャリアでも着外に敗れている3度は何れも渋った馬場か最終の荒れ馬場かという戦歴。今回の中山は良馬場想定で問題なく、葵Sでピューロマジックの②着しているように前半のハイペースも経験済。自分で行くかウインカーネリアンを行かせるかはその時の判断でしょうが、いずれにしても自ら1分7秒台前半で走り切れる走力を持っているという点ではここに入っても十分に通用するはずで。

[5]⑨ドロップオブライト(丹内)

前走の京成杯AHはインを通ったもの勝ちのレース。最内を突いたホウオウラスカーズはすべてがうまくいった結果であり、内枠から先行して②着したこの馬にとっては運が無かったというべき内容でした。しかしながらここまで5勝全てが1200mという馬がこのタイミングでマイルを走り連対するとなると、6歳を迎え距離適性は伸びてきていると考えるのが自然でしょう。再度激流のスプリント戦に参戦するとなると位置取りを落とすのは必至で、それでもまだ得意とする左回り×内枠であれば評価の目もありますが…

[5]⑩ラッキースワイネス(リョン)

G1を4勝、23年シーズンには6連勝を記録するなど香港スプリント界のトッププレイヤーの1頭。昨春の故障で休養が長引き、約1年ぶりに復帰してからは⑥④②着と叩かれつつ良化を示しています。日本の高速決着に対応できるかが鍵ですが、前走のハンデ戦でさえカーインライジングの②着と、普段から戦っている相手が違います。能力の素地だけで言えば香港組はやはり1枚上の評価をしなければなりません。

[6]⑪トウシンマカオ(横山武)

器用なタイプではないものの、昨年のこのレースでは内枠からうまく動いての②着。大箱コースか極端な枠が向いているだけに中山でこの中枠は微妙なところですが、どこからでも末脚を使えるのが強み。本質的には右回りの方が良く、高松宮記念からもう一歩上積みがあるとすればここでも有力候補でしょう。

[6]⑫ヤマニンアルリフラ(団野)

2走前の北九州記念は3F通過32.5という超が付くハイペースで、前が止まったところを差してのもの。このメンバーではなかなか前は止まってくれませんでしょうし、芝では平坦コースでしか勝ち星がないのも気になるところ。ここは試金石という位置づけでしょう。

[7]⑬ジューンブレア(武豊)

過去7回の掲示板内は何れも1桁馬番or千直の2桁馬番。内目を通れるかどうかが好走のカギとなる馬で、この枠からだといい位置を取ろうにも脚を使ってしまう懸念が。

[7]⑭カピリナ(戸崎)

この馬もまた勝ち切れているのは1桁馬番の時。前走の函館スプリントSにしても、ジューンブレアがインを開けなければ勝ち筋はありませんでした。この枠からの立ち回りが鍵となるだけに。

[8]⑮ルガル(川田)

前走急遽の乗り替わりでコンビを組んだだけの川田Jがこの秋、ママコチャを蹴ってこの馬とのコンビ継続を決断。西村淳Jが復帰したにもかかわらずです。それだけ鞍上も手ごたえを感じている現れでしょう。昨年のこのレースはピューロマジックの超Hペース逃げを番手で追いかけ、抜け出すタイミングもドンピシャという勝利でした。ただ骨折明けという臨戦過程を考えればそのパフォーマンスは額面以上で、高松宮記念では2年連続で凡走しているように本質的にはスピード比べで能力を発揮できる馬。香港より時計の出やすい中山に帰れば見直せるはずです。

[8]⑯ウインカーネリアン(三浦)

自分で決める脚が無いので短い距離で押し切った方が良いという現状。8歳でも衰えはなくスプリント戦でもハナを切れるだけのスピードはありますが、1分7秒台前半の決着は未経験なだけにこの枠から脚を使って前についたとて残せるかは未知数で。

<予想>
◎ペアポルックス
○サトノレーヴ
▲ルガル
△ラッキースワイネス
△トウシンマカオ
△ナムラクレア
△ママコチャ


■阪神11R/ポートアイランドステークス トゥデイイズザデイ

8番枠を引いたときは①②着。2走前のジューンSが理想的な内容で、外枠からスムーズに先行ししぶとさを見せました。前走はスタートでいけなかったのが全てで、再度得意な外枠を引いた今回は見直せる番です。

2025年9月27日土曜日

【9/27(土)予想】シリウスSの注目馬とねらい目レース(中山6R)

■阪神11R/シリウスステークス ルクスフロンティア

2走前の平安Sでも推奨しましたが、その根拠はこの馬の内枠特性でした(ダートで6番枠以内なら連対率100%)。残念ながら⑩着となりましたが、稍重の馬場にして前半4Fが50秒近くかかるスローペースで出番がありませんでした。それ以前に、最近の岩田康Jはインにこだわるあまり位置取りを疎かにしがちで、流石に4角14番手では勝負になりませんから、その騎乗ぶりもマッチしなかったと見るべきでしょう。ここは再度内枠を引け相性の良い武豊Jに戻っての一戦で、近走大敗続きで人気が落ち着くなら。


■中山6R キョウエイタイコ

ダートに限れば大きく崩れてはなく、前走の1勝クラス戦にしても4角の通過順がそのまま着順になるようなスローペースで仕方なし。牡馬混合戦で牝馬最先着の⑦着だったことは評価してよく、当時シンガリ負けだったリバースザトレンド(牝馬)も次走の牡馬混合戦で0.2差④着に好走しています。牝馬限定戦で相手関係も落ち着いたここなら。

2025年9月23日火曜日

【9/23(火・祝)地方競馬予想】テレ玉杯ASの注目馬

■浦和11R/テレ玉杯オーバルスプリント サンライズフレイム

人気になりそうなのは最内枠のムエックス。ただ本をただせば中央3勝クラスで頭打ちになったのち南関東移籍でOPまで上り詰めた存在。直近の勢いは認めますが、前走のさきたま杯は超が付く不良馬場で位置取りとコース適性が問われたもの。立ち回りを理解した人馬の貢献が大きく、まっとうな馬場で走るとなるとまた話は変わってきます。それならば4歳で上り目もあるティントレットを重く取りたいです。

一方、中央勢はモレイラJが駆るエートラックスが一応の中心。ただ重賞での好走は地方交流競走に限られ、真の実力がどこまでかは未知数の面が大きいです(中央では未勝利勝ちしかないハッピーマンも同様)。ガビーズシスターは良績がダート1200mのみで、初の1400m+周回コースと超えるべきハードルは低くありません。それならば、中央の1400m重賞でもキッチリ入着しているサンライズフレイムが能力的には最右翼と見ることができるでしょう。

中央のダート1400m重賞はわずか2つしかなく(根岸S、プロキオンS→東海S)、必然的にその路線のトップクラスが出走する構図になります。サンライズフレイムが戦ってきた相手もコスタノヴァやエンペラーワケア、ヤマニンウルスなど重賞の常連ばかりで、ここのメンバーの中では経験値が違います。何より額面上の重賞実績が無いため54kgで出られるのはチートと言えるほど恵まれたハンデで、斤量面の後押しも考えればここは勝っておきたい舞台でしょう。

2025年9月21日日曜日

【9/21(日)予想】オールカマー・神戸新聞杯の注目馬とねらい目レース(中山8R)

■中山11R/産経賞オールカマー リビアングラス

トビが大きく器用さに欠け、スムーズに先行できる形が向いています。前走の札幌記念はホウオウビスケッツを見るような形で控えて⑥着。後方待機勢が上位を独占する中で粘り通した方と言ってよく、頭数が手ごろになり強引にハナを主張するタイプも居ない今回は逃げないしは好位を楽に取れそうです。元はと言えばG1馬3頭が上位を独占した菊花賞の④着馬。元値の高さは証明済みで、ホーエリートが蓋をして後ろが大事に乗る形になればチャンスありでしょう。


■阪神11R/神戸新聞杯 ジョバンニ

このレースは23年連続でダービー出走組が連対を果たしており(20勝、②着13回)、昨年も4頭が出走しその中で最先着(⑩着)だったジューンテイクが②着と好走。勝ったのはダービー取消となったメイショウタバル、③着も2番目に着順の良かった(⑭着)ショウナンラプンタでしたから、ダービーにたどり着けたという事実とその実績から組み立てるべきレースと言えます。

今回は1桁着順に好走した3頭が該当。最先着(③着)のショウヘイは好位のインを回って直線だけ外に出すというお手本のような競馬が叶った分でもありました。一方エリキングは後方から脚を伸ばし直線だけで掲示板を確保しましたが、川田Jは「動かす必要があるとき」以外は無理をさせないタイプ。賞金獲得の必要があった京都2歳Sで「無理をして動かしました」と言っていた通り元々ズブさがあり、ダービーも不器用故内枠からうまく立ち回れずあのような位置取りになったと考えられます。今回、少頭数の外枠を引けたのは良かったですが、あくまで本番はこの先(中4週となる菊花賞に行くなら直行でよかったはずで、個人的には次はJCに行くような気がします)。「無理をして動かす必要はない」レースと見て、◎はジョバンニとします。

前走のダービーは鞍上曰く「いつもの反応が無かった」とのこと。陣営も「皐月賞がピーク」と言っていた通り流石に春3戦目でお釣りが無かったうえ、直線でも進路に迷うシーンがありました。今回は休みを挟んで立て直されての一戦。一瞬のキレよりしぶとく伸びるタイプなだけにじわっと加速できる阪神の外回りは向くはずで、ボンドロアが変な逃げさえ打たなければ。


■中山8R イコノスタシス

1枠を引けたときは(1,1,0,1)。唯一の着外だったフィリーズレビューはスタート後手、ボコボコの芝を走らされた上外差し決着と三重苦での敗戦で度外視できます。現級でも2度の掲示板があり、相手関係も落ち着いた今回距離短縮で上手く中団くらいから運べれば。


2025年9月20日土曜日

【9/20(土)予想】イサ殿下来場記念・大スポ杯の注目馬とねらい目レース(阪神6R)

■中山11R/バーレーン王国イサ・ビル・サルマン・アルカリファ殿下来場記念 キョウエイブリッサ

ダートは新馬戦以来。その新馬戦は東京1400mコースで先行して36.9の脚を使って押し切ったレースでした。新馬戦で前目につけた馬が押し切るレースはよくありますが、たいていは最後までしっかり脚を使えていないケースが多く36秒台でまとめたのは地味ながら評価できる内容です。この水準(勝ち時計1.26.6以下、3・4角5番手以内、上り36秒台以下)で良馬場の東京ダ1400m戦を勝ち上がった新馬は2001年のコースリニューアル後でも12頭しかなく、現OP馬のペンヌ、全日本2歳優駿②着のコンバスチョン、昇竜Sを勝ったグレートサンドシーなどのちの活躍馬に匹敵する水準です。

キョウエイブリッサ自身も全4勝を中山ないしは東京で挙げており、坂のあるコースでのパワー比べは歓迎のクチ。ここ2戦は暑さに加えキレが求められるレース(エプソムC、関屋記念)で見せ場を作れませんでしたが、気温が落ち着いた今日の中山であれば問題ないでしょう。過去2回とも②①着と変わり身を見せている休み明け2戦目で一発。


■阪神11R/大阪スポーツ杯 フェルヴェンテ

このコースでは①②②③⑤着。唯一の着外だった4走前の天満橋Sは差し有利展開を先行した分に加え、下がってきた馬の影響で3角をスムーズに運べなかった影響もありました。既に現級で②着2回③着3回とめどは立てており、好調時には連続好走できるタイプ。ここは決めたい番です。


■阪神6R ゴールドダイアー

前走の小倉戦でも推奨しましたが、勢いがついたところで進路が狭くなってしまい不完全燃焼の⑨着でした。現状では小脚を使わせるよりも伸び伸びと脚を使った方が良さそうで、追わせる馬に合っている和田竜Jへの手替わりもプラスと見ます。

2025年9月15日月曜日

【9/15(月・祝)予想】セントライト記念の注目馬

■中山11R/朝日杯セントライト記念 レッドバンデ

ここ3年はG1馬ないしはのちのG1馬が出てくるようになりレースレベルがかなり上がったセントライト記念。レベルは上りの質に繋がってきますが、特に中山のこのコースの場合外回りコースの形状の関係から残り1000m地点からペースアップし、かつレベルの高いレースではそれが最後まで維持される(=止まりにくい)ようになります。近3年の上位③着以内の馬のうち必ず2頭は「中山での勝利経験がある」馬が入っており、コース経験の有無で舞台適性を測るのが得策と言えます。それだけで絞ると6頭該当するのですが、ここから「5F以上減速しないラップを踏んで勝った馬」を選ぶとレッドバンデとエーオーキングの2頭に限られます。

レッドバンデ(未勝利戦:中山芝2200m)
12.6-10.7-12.5-13.0-12.7-12.6-12.6-12.4-11.8-11.5-11.4

エーオーキング(水仙賞:中山芝2200m)
12.6-10.9-12.5-13.1-13.8-13.4-13.0-12.5-12.3-11.3-11.1

エーオーキングは自ら逃げて刻んだラップで、特にラスト3F12.3→2F11.3という加速性能は素晴らしいのですがいかんせん中間に13秒台の区間が多く、サクラファレルもいるここは流石にここまで楽はさせてもらいないでしょう。一方レッドバンデは7Fにかけて減速なしで勝ったこのレースもそうですし、青葉賞も後半5Fが加速するレースを0.1差④着、その後の稲城特別も後半5Fずっと11秒台を刻む流れを3番手から脚を遣って勝っており、ロンスパ能力を証明する戦績を見せています。青葉賞組は出走13頭のうち11頭が次走を経験済でこの馬を含む7頭が勝ち上がり、勝ったエネルジコも新潟記念で②着とレベルの高いメンバーでした。G1馬はいますがここは本番に向けても結果が欲しいところで。


【9/15(月・祝)特別企画】JRAアニバーサリーキャンペーン:全24レースの注目馬<午後11~12R分>

■阪神11R/JRAアニバーサリーステークス エレクトリックブギ

ダート転向後④⑪着。ギアの掛かりが遅いところがあり、前走は福島戦で適応しきれなかった部分もありました。2走前の東京戦で走れているように大箱コースで前進余地あり。

■阪神12R ラフォン

前走の1勝クラス戦は先行馬に厳しい展開となりシンガリ負け。ただ当時4角5番手以内で走っていた馬の次走は②④⑤②着と、先行勢が実力を発揮できなかったレースであったと考えれば悲観する必要はないと見ます。見かけの着順で人気が急落するようなら。

■中山12R ワンダラー

1200mでは①②②着。前走下したメンバーは③④着馬が次走で勝ち上がり、⑦⑧着馬も次走②着とハイレベル。未勝利馬も混ざるメンバー構成のここなら。

※セントライト記念は「重賞注目馬」として別掲いたします。

【9/15(月・祝)特別企画】JRAアニバーサリーキャンペーン:全24レースの注目馬<午後9~10R分>

 ■阪神9R/新凉特別 ヤマニンシュラ

ダートの良馬場では(2,1,3,0)とパーフェクトに走れており、前走のように行き切った方が良いタイプなのであれば大外枠も好都合。競りかけそうな同型馬もいなさそうなここは連勝期待。

■中山9R/鋸山特別 ロッシニアーナ

8枠を引けば2戦2勝。好位外からの運びが叶いそうな今回は引き続き好走期待です。

■阪神10R/2015メモリアルモーリスカップ トーアライデン

気難しいところがあり、前走のWASJではルメールJに当たりながらも抑えきれず。万策尽きたかに思えましたが陣営は距離短縮の荒療治に出ました。マイルでも入着経験がありスピードは問題ないはずで、実質的にまともに勝負になるメンバーが4~5頭しかいないここなら。

■中山10R/2005メモリアルディープインパクトカップ フレミングフープ

じっくり控えた方が脚を遣えるタイプで、前走の長久手特別は仕掛けの早いバデルJも合いませんでした。モレイラJへの手替わりはプラスで本来の動きを取り戻せれば。

※以降のレースは追って更新します。

【9/15(月・祝)特別企画】JRAアニバーサリーキャンペーン:全24レースの注目馬<午後5~8R分>

■阪神5R アイガーリー

モズアスコット産駒の新馬戦回収率は単複100超え(芝184/113、ダート30/209)でベタ買いで儲かる水準です。このレースには2頭いますが、エイシンティザーの上は新馬戦でからっきしなのに対しこちらは上にいる2頭で①④着。ウッドで好時計もマークしておりいきなり動ける態勢と見て。

■中山5R アースヴィンチ

近親にタッチミーノットやピークトラムがいる血統。中間は1週前にしまい重点、直前にテンから飛ばす追い切りを消化し本番で動ける態勢を作ってきたと見ます。父アルアイン、母父ステイゴールドという血統からもいかにも中山で走りそう。

■阪神6R アスクコモンタレヴ

おそらくすぐ隣のオニムシャがハナを主張しそうで、その後ろを取ることは容易でしょう。あとはここぞの末脚を鞍上が引き出してくれれば決められるはず。

■中山6R モーゲンセン

このコースはストームキャット系が好相性。メンデルスゾーンの産駒はまだサンプル数が少なく評価が難しいところですが、管理する斎藤誠厩舎はこのコースでの近3年成績が(10,7,2,58)で単複回収率も100超え。1週前にはウッドで51.5-11.8の好時計をマークしており、態勢は整ったと見ます。

■阪神7R ウィンターガーデン

前走の中京戦は(レースになっていなかったシゲルオトヒメを除けば)実質最後方から直線だけで④着に持ってきたレースでした。元々使いながら良くなるタイプで、叩き2走目の前進に期待。

■中山7R ランスノーブル

前走の函館戦で⑦着。⑥着までの6頭は既に次走を走っており、勝ったライフゲートがFビレッジ特別で③着したのをはじめ2頭が勝ち上がりとなかなかの好メンバー。牡馬混合戦で牝馬最先着を果たしたのは額面以上に評価してよく、牝馬限定戦のメンバーなら。

■阪神8R フェイトライン

昇級戦だった前走で先着を許したインヴォークはその次の2勝クラスを連勝。相手が悪かったと思えばここは再度好走期待。

■中山8R クラッチプレイヤー

前走は返し馬で蹴られての除外。ダメージはなく引き続き再ブリンカーで臨みます。ハイペースを前目から押し切った4走前の未勝利戦の内容が良く、ロンスパ能力が試されるこの条件は合うと見ます。

※9R以降は後程更新します。

【9/15(月・祝)特別企画】JRAアニバーサリーキャンペーン:全24レースの注目馬<午前分>

Club JRA-Netで行われている「JRAアニバーサリーデーキャンペーン」で

「全24レースを各500円以上購入すると1万円分のクオカードが当たる」

という企画があることを発見。

↓これ。


12,000円分の投資で10,000円が当たるチャンス(しかも的中すればその分還ってくる)とあれば、やってみる価値はあると思いチャレンジを決意。全レースで1頭ずつをチョイスし単複を基本線に購入する予定ですが、せっかくなので全24レースの狙い馬を紹介しようと思います(紹介は発走順)。

■阪神1R ヴィンテージボンド

ここは障害2戦目のテーオーリカードが圧倒的人気ですが、ヴィンテージボンドは障害練習から1週間で合格をもらったセンスの良さが魅力。難波Jが継続騎乗のリプレイではなくこちらを選んだのも重視して。

■中山1R ベアアッコチャン

初戦はゲートを出なかったうえに、両隣の馬が目の前で交錯するような出方にもなりポジション取れず。それでも⑥着は頑張った方と言え、2戦目でスタートを覚えればまっとうに前進可能。

■阪神2R アンディムジーク

前走の新馬戦(芝のマイル戦)は前半4Fが51秒という超スローペースで、4角の隊列がそのまま着順になる形。5番手を走っていたこの馬も32.9の上りを遣いましたが及ばずで、まっとうに流れる未勝利戦になれば。

■中山2R ブリサマリーナ


横山典Jからの手替わりは誰であっても妙味あり。単複回収率が100を超えておりベタ買いで儲かる水準です。新馬戦なので単純になりなかった可能性もありますが、レースを覚えてくれば前進ありでしょう。

■阪神3R マイネルホウセン

前走の新馬戦(芝2000m)は前半1000mが67秒という超絶スローペースで、逃げ馬と最内を掬って追い込んだ馬のワンツー決着。それを終始外を回ったのでは厳しいレースでした。川田Jに替わって必勝を期すここは。

■中山3R ジュンビクトワール

流れ込むだけで動ききれていないレースが続いており、こういう馬を動かすことこそモレイラJの真価ではないでしょうか。人気でも仕方ありません。

■阪神4R アメリカンバー

良馬場なら③②②③着とパーフェクト。前走で先着したバルミラクルは一昨日の未勝利戦を勝ち上がっており、ここは決める番。

■中山4R ピースワンジョケル

8月デビューで⑩③着と前進一途。この時期の未勝利戦は使い通しで上げ幅の少ない馬同士のレースになることも少なくない中、伸びしろを見込めるキャリアの馬にルメールJへの手替わりというのは好材料と見たいです。同様にキャリアの浅い馬は他にも何頭かいますが、状態が微妙だったりダートからの転戦だったりと材料に乏しく、距離延長が課題も内目で上手く立ち回れればチャンスありでしょう。

※午後のレース(5R以降)分および重賞予想・ねらい目レースは別途更新します。

2025年9月14日日曜日

【9/14(日)予想】ローズSの注目馬とねらい目レース(仲秋S)

■阪神11R/関西テレビ放送賞ローズステークス テレサ

2年ぶりに阪神1800mでの開催。このコースで開催される年は長い直線での末脚性能が問われるレースになっており、特に近年の特徴としてはラスト3F~4Fにかけて11秒台が続き、かつラスト2F目が後半最速になる上りの刻み方をしています。

2023年(勝ち馬マスクトディーヴァ)
12.4-10.8-11.2-11.3-11.6-11.7-11.2-11.0-11.8

2019年(勝ち馬ダノンファンタジー)
12.8-11.2-11.4-11.7-12.2-11.7-11.0-10.5-11.9

2018年(勝ち馬カンタービレ)
12.7-11.0-11.5-12.3-12.4-12.2-11.0-10.8-11.8

2017年(勝ち馬ラビットラン)
12.4-10.9-11.3-11.8-12.2-12.0-11.6-11.3-12.0

2016年(勝ち馬シンハライト)
12.6-11.2-11.6-12.0-12.5-12.2-11.7-10.9-12.0

2015年(勝ち馬タッチングスピーチ)
12.5-11.0-11.6-11.6-11.7-11.9-11.2-11.5-12.2

近10年のうち阪神開催を抜き出すと6回中5回が「ラスト2F目が後半最速」に該当します。唯一の例外の2015年はレッツゴードンキが逃げて前半58秒4のハイペースを刻んだ年で、それでもラスト3F目に後半最速となっており、直線半ばでの加速性能が問われ得ます。今回のメンバーで「ラスト2F目に後半最速のラップを刻むレースを勝っている」馬はそこそこ居ますが、その中で「ラスト2F目が10秒台」で勝っているのは2頭のみ。

カムニャック(新馬戦:中京芝2000m)
12.9-11.7-13.3-13.0-13.2-13.0-13.1-12.2-10.9-10.9

テレサ(アルメリア賞:阪神芝1800m)
12.4-11.2-11.9-12.4-12.6-12.5-11.7-10.9-11.6

何れも10秒台ですが、前半ユルユルで脚を遣ったカムニャックの新馬戦に対し、テレサの勝ったアルメリア賞は前半60.5という平均ペースを逃げて自ら加速したレース。この舞台に向いている末脚性能の持ち主という意味では後者を重く取りたいです。

先週の紫苑Sも春までの実績馬(桜花賞③着リンクスティップ、阪神JF③着テリオスララ、フローラS③着エストゥペンダ、忘れな草賞①着サヴォンリンナ)が総崩れの中、春は重賞やリステッドであと一歩だった馬(スイートピーS③着のケリフレッドアスク、フラワーC④着のジョスラン、リステッド④⑤着のダノンフェアレディ)が上位を占める結果に。この世代は夏の成長力で既成勢力を逆転できる余地があると考え、2勝クラスを勝ってここに臨むテレサから入ります。


■阪神10R/仲秋ステークス ダズリングブレイヴ

休み明け2走目は①③①①着。前走の長岡Sは休み明けで+12kgながら③着に健闘しており、地元競馬に戻って上積みが望める今回。1400mでは前半が忙しく、かといって1800mでは切れが鈍る現状を考えればベストはマイルで、しっかり溜められるルメールJへの手替わりもプラスです。


2025年9月13日土曜日

【9/13(土)予想】チャレンジCの注目馬とねらい目レース(中山3R)

■阪神11R/チャレンジカップ マイネルクリソーラ

手塚厩舎は騎手起用に勝負度合いが現れやすく、リーディング上位騎手を配するときは勝負になると判断していると見ることができます(逆に脚部不安明けなどリハビリ期間と見られる馬には所属の嶋田Jを乗せることが多い)。今回のメンバーで騎乗経験のある馬が去勢明けのエアファンディタしかいないという事情もありますが、わざわざ関東からの遠征馬かつ非社台の馬にルメールJが乗るのはかなりのレアケース。これを含めても今日は4鞍のみの騎乗で無理やり乗鞍を確保しているようにも見えず、鞍上も勝負になる可能性を考えての判断と思われます。

そのマイネルクリソーラは前走の目黒記念で③着と健闘。前にいた馬のワンツーフィニッシュとなったところをしぶとく脚を遣っての好走でしたが元々キレで勝負するタイプではなく、昨年の中山金杯でも③着したように東京よりも器用さが問われる小回りの方が向いています。阪神内回りで内枠を引けたのは何よりで、他の有力馬が外に回ったのも好都合。ここは立ち回りで着を拾える舞台と見ます。


■中山3R ヨタロー

脚の遣いどころが難しいタイプで距離短縮したここ2戦で結果を残しています。ここまで4戦手綱を取った西村太Jも「脚を遣うのは最後の1Fのみで良い」と語るほどなので、坂を登ってからの最後の一押しで決められる可能性のある中山コースは向いているはず。脚抜きの良い馬場で前が速くなれば最後はバタバタになる展開が予想されるだけに、戦法的に溜めざるを得ないこの馬のようなタイプが浮上すると見て。

2025年9月7日日曜日

【9/7(日)予想】紫苑S・セントウルSの注目馬とねらい目レース(中山8R)

■中山11R/紫苑ステークス セイキュート

近5年の紫苑Sの③着以内馬は何れも「坂のあるコースの勝ち鞍がある」馬たちでした。例えば人気どころで言えばリンクスティップなんかはきさらぎ賞②着も含めて連対は京都のみ。桜花賞③着、オークス⑤着の実績は疑いようはないものの、何れも直線で伸び負けていたことを考えればそもそもの切れ味に加え坂への適性という点で疑問符が付くところ。デムーロJの大味な騎乗が嵌るタイプでもあり、一転して最内枠&トリッキーな中山コースを考えると全幅の信頼は置きにくいです。一方ジョスランは中山で新馬勝ちしているものの、4F52秒-5F65秒というドスローを2番手から押し切ったまででフラワーCで伸びきれなかったあたりはやはり急坂適性に疑問符。エストゥペンダもカーネーションCまでさんざん取りこぼして前走の新潟で圧勝した内容からは平坦向きで、その他の該当馬も夏に平坦の1勝クラスを勝ってきたりドスローを押し切ったのみで強調材料に乏しく、それならば阪神芝2400mの未勝利戦を勝ち上がったセイキュートの可能性に賭けたいです。

前走の矢車賞は少頭数で目標にされた分もあっての②着。とはいえ0.1差先着を許したタガノアビーはオークス③着馬で仕方のないところでした。ここ2戦は積極策で活路を開いており、距離と折り合いを気にして控えたい馬が多くなるトライアルにおいて前に行けるのは強みになります。津村Jも前への意識の高いタイプで、ノーマーク先行が叶えば粘りこみの目も。


■阪神11R/セントウルステークス ジャスティンスカイ

今年は2年ぶりに阪神の開幕週で開催され、純粋なスピード勝負への対応が問われるレースになりそうです。時計の比較で言えば1200mの日本レコード(1.05.8)を持っているテイエムスパーダが断然ですが、当時は48kgを背負いノーマークの逃げが叶ってのもの。同馬にしても一昨年のこのレースを勝って以来1200mでは7回走ってすべて1秒以上負けており、今更この距離でどうこうという状況ではないと見ます。とすれば浮上するのが昨年の鞍馬Sを1.06.9で制したジャスティンスカイになります。

ここ2週は坂路で好タイム。直前にポリトラックや芝コースを取り入れることも多い友道厩舎にしてはしっかり負荷をかけられており、春にモルガナイトSを勝った時の動きに近づいています。前走のCBC賞はイン有利の展開に加え、左回りでいまいち伸びきれなかった分もありました。現状得意の右回りに戻って見直せるタイミングと見ます。


■中山8R ナムラジミー

中山では④④①着と堅実なのに対し東京では⑧⑪着。前走の青竜Sも脚抜きの良い馬場で前が止まらずのシンガリ負けでしたが勝ち馬とは1.2差。当時②着のプロミストジーンや⑥着のシュラザックが即2勝クラスを勝っていることからも水準級のメンバーだったと言え、ここは前走で現級入着馬が4頭しかいないメンバー構成。得意舞台に戻っていきなりから。

2025年9月6日土曜日

【9/6(土)予想】京成杯AH・札幌2歳Sの注目馬

■中山11R/京成杯オータムハンデキャップ ダイシンヤマト

中山マイルは④①①③①①着。全4勝をこのコースで挙げる中山巧者ぶりに加え、馬群で我慢させるレースが向いており内枠は歓迎のクチ。そこにインにこだわる岩田康Jが戻ってきたとなれば買わない手はありません。ここを勝てばサマーマイルシリーズで逆転優勝の可能性が残ってもおり、賞金的にもここを叩いてマイルCSへという意思はないはず。一戦必勝を期したローテーションと見て狙い打ちます。


■札幌11R/札幌2歳ステークス ジーネキング

今年の札幌は先々週と先週はBコースを使用し、最終週のみCコースで挙行。例年Bコースを挟まない運用だったためこのレースはCコース2週目ないしは3週目の実施となっていましたが、今年はインが活きた状態での実施ということで前に行ける馬を中心に考えたいです。

ジーネキングの前走は新潟外回り1800m戦を逃げ切ってのもの。そもそもこのコースは逃げ切りが難しいことは承知の通りですが、2歳戦でこのコースを前半49秒以下で逃げ切ったのは2020年以降ではこの馬を含め3例しかなく、その他の2例がレディバランタイン(OP、春雷S③着)とエンブロイダリー。しかも他2例は何れも夏の開幕週という最もインの良いタイミングでの開催だったのに対し、ジーネキングの未勝利戦は夏の4週目。内回りとの合流点以降は見るからに芝は荒れており、この日の準メインの中郷特別はエストゥペンダが外から豪快に差し切り勝ち。見た目以上に逃げ切りの難易度は高かったはずです。新馬戦ではロスパレドネスに敗れていますが、当時は新馬としてはかなり締まった流れで差し有利の展開。絶好枠から自分のレースが出来ればチャンスありでしょう。