盛岡1600mコースは長い引き込み線を走るコース形状もあり、非常に時計が出やすい条件です。一昨年のレモンポップが1.33.8、4年前のアルクトスが1.32.7と芝かと思うような勝ち時計。これらは何れも稍重ですが、良馬場でも2019年のサンライズノヴァが1.34.2で走っています。逆に不良馬場で行われた3年前のカフェファラオは1.34.6、4年前のアルクトスは1.35.2と必ずしも馬場の恩恵を受けるとは限らず、このレースの特性として時計が出ると言えそうです。
このコースはコーナー径がきついうえ4角は下り坂。したがって加速がつくところで後ろや外目を回っていると遠心力で外に振られてしまうため、できれば好位のインを取って下り坂を抑えて下りたいところ。これが中距離戦であれば早目にふかしていくタイプにとって有利なわけですが、長いバックストレッチを走ってさらにコーナーで加速がついてしまうというのはスピードのない馬にとっては厳しい舞台です。加えて、下半期のダート短距離G1はこれとJBCスプリントくらいのため、1200~1400mを主戦場としてきたようなスピード自慢も集まりやすいというメンバー面の影響もあって道中が緩みにくいのもあります。ゆえにスタミナだけのタイプは厳しく、よりスプリント寄りの適性が求められるレースと言えます。過去、ヒロシゲゴールドやレディバグなど1200mで実績のある馬がたびたび穴を開けているのもその証左でしょう(裏を返せば、こことチャンピオンズCを連覇したレモンポップは化け物だったということです)。
リメイクは2年ぶりの国内参戦。マイルは2022年のユニコーンS⑥着があるのみですが、春の2戦の鞍上(川田・デットーリ)からも距離延長の進言があったとのことで、2連覇していたコリアスプリントではなくここに照準を合わせての参戦。スピードは実績的にも申し分ないもののラニ産駒で距離自体はこなせてもおかしくはなく、最内枠から立ち回れる今回はシャマルの後ろで好位のインを確保するのは容易なはず。今の臨戦過程を考えれば船橋1000mで行われるJBCスプリントには向かわない公算が大きく、ここで結果を出しておきたいところです。
以下、リピーターレースであることも加味してスピード勝負に強い○ペプチドナイル。▲シャマルは13勝のうち坂のあるコースで勝ったのは1勝(阪神)のみと不安がありやや割引。あとは帝王賞を自重し久々の△サンライズジパング、昨年のフェブラリーSの二の舞の懸念はあれど川田Jが乗りに来た△ウィルソンテソーロ、御家本Jを確保しわざわざ毎日王冠を蹴ってまでここに出てきた意欲を買って△シックスペンス。地方勢では衰えの見えるイグナイター、古馬相手に通用していないミックファイアよりも一瞬の決め手に魅力ある△エコロクラージュの紛れに警戒。
<予想>
◎リメイク
○ペプチドナイル
▲シャマル
△サンライズジパング
△ウィルソンテソーロ
△シックスペンス
△エコロクラージュ
 
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