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2021年5月16日日曜日

【5/16(日)予想】ヴィクトリアマイルの全頭評価とねらい目レース(新潟9)

■東京11R

 今回も全頭評価から。

[1]①マジックキャッスル(戸崎)

 特殊馬場の桜花賞以外は全て掲示板内。昨年のオークスも回顧記事で取り上げた通りデアリングタクトとの進路争いに敗れてロスの大きいレースだったもので、現4歳世代では指折りの能力の持ち主と言ってよいでしょう。前走の阪神牝馬Sも終始後方の内で待機し、直線ではやっとできた進路を一度塞がれそうになりながら再度伸びなおしての2着。改めて能力の高さを示した形で、適度に前半が流れる展開になれば再度の台頭の期待は高いでしょう。

[1]②シゲルピンクダイヤ(和田竜)

 3歳春以降、パフォーマンスに成長が見られない点が気がかりです。前走ももう少し走れても良かったはずなのですが、最近では先行して流れ込むパターンでしか好走できていないことも考えると折り合いがつく代わりにズブさが出ている可能性があり、時計が求められるここでは現状厳しいかと。

[2]③クリスティ(斎藤)

 充実一途での参戦ですがこれまで前半のペースが35秒未満のレースでは崩れており、2走前の大敗も前半が34.5で流れたマイル戦でした。時計のかかる馬場になれば浮上の目はありますが尋常な良馬場であれば厳しいペースになることが見込まれます。

[2]④イベリス(酒井)

 マイルでも勝ち鞍はありますが、そのアーリントンCは前半3F35.0というスローでの逃げが叶ってのもので、次走のNHKマイルCでは33.9の流れで逃げてシンガリに沈んでいます。マイルはギリギリで少しでも余裕をもって逃げたいクチで、甘く見積もっても34秒台前半で流れそうなこの舞台で同型も揃うとなると簡単にはいかなさそうです。

[3]⑤デゼル(川田)

 エンジンのかかりがワンテンポ遅い分鋭い末脚が身上で、前走も陣営が「よく間に合った」と驚いたほど。右ムチを入れながら右に寄れる始末で本来的には左回りのほうが良いタイプでもありその点は前進が見込めますが、ワンターンのマイルは流れが速くこの馬の脚力では追走に苦労する懸念があります。

[3]⑥グランアレグリア(ルメール)

 昨年の安田記念が秀逸で、アーモンドアイより前に位置しアーモンドアイより速い上りで勝った完勝と言える内容。前走は馬場の問題と割り切れる敗戦で、当日の天候に問題がなければ最右翼と言える存在です。

 但し今回の「中5週」はデビュー以来2番目に短い間隔になります。「中4週」の一昨年のNHKマイルCでは4着(5着降着)、「中6週」の昨年のマイルCSでは1着でここは判断の分かれるところ。とはいえ、尋常に考えれば昨年のレースぶりからわざわざここに使ってくるということは「名を捨て実を取る」ローテーション選択であると思われ、高速決着もってこいの脚質でもあることから多少の割引があっても争覇圏は外さないと見ます。

[4]⑦マルターズディオサ(田辺)

 気性と馬体維持の難しさから成績が安定しないタイプで、昨年の桜花賞時は馬体減を懸念してのソフト調整での大敗でした(馬場もありましたが)。オークスは距離、秋華賞は押し出されてのハナに立つ競馬でそれぞれ敗因ははっきりしておりそのほかは大崩れなく走れています。前走の高松宮記念にしても初の1200m戦でありながら0.4差7着は健闘の部類で、距離延長でポジションも取れ、関東圏でレースを迎えられる今回は前進が見込めます。

[4]⑧ランブリングアレー(吉田隼)

 前走の中山牝馬Sでは他馬の脚が上がる中最後までしっかり伸びて差し切りましたが、裏を返せばそのような時計のかかる消耗戦でこそ本領を発揮できる馬で本質的には中距離に適性があると見るべきでしょう。ターコイズSは0.5差7着と着差ほどは負けていないですが、良馬場でペースが流れると現状マイルでは追走に苦労する懸念があります。

[5]⑨テルツェット(デムーロ)

 4連勝中、取り消しを除けば(5,0,1,0)とほぼパーフェクトの戦績で、左回りコースでは確実に走れています。但し今回は初斤量、相手強化に加えて過去最短の中5週での出走となります。一戦一戦じっくり間隔を取られての調整が続いているうえもともと馬体も細く、中8週の前走でさえ418(-6)kgと過去2番目に軽い馬体重でした。少なくとも間隔を詰めることでパフォーマンスを上げるタイプではなさそうで、斤量対応も考えるとここは今後への試金石として静観が妥当かと。

[5]⑩レッドベルディエス(石橋)

 このコースで2勝クラスを勝った実績がありますが、36.0-32.8という後傾ラップでの差し切り。流石に今回はそこまで楽はできないメンバーです。

[6]⑪ダノンファンタジー(藤岡佑)

 2歳から3歳春にかけての4連勝はまさしく完成度の違いで、それ以降は休養明け一発目に最高打点をたたき出すタイプになっています。前走の高松宮記念は流石に短すぎましたが、現状でのベストは1400mと見え、2Fの距離延長は折り合いの面からも歓迎とは言い難く…

[6]⑫サウンドキアラ(松山)

 昨年の2着馬で本来なら最右翼に支持されてもおかしくない存在ですが、それ以降不振に。あれだけ連戦連勝で結果を出してきた馬が今年は年内これがようやく2戦目という現状からも、陣営の苦悩が見て取れます。昨年はこのレースが年内4戦目だったのですが、最終の坂路で「51.6-12.3」という好時計を出すほど体調が良かったわけで。今年は「53.1-12.4」と悪くはないものの、終い重点にしてはラストから2F目が最速になってしまうなどややちぐはぐな印象で、昨年以上を期待できないとなると現状では掲示板も危ういと見ています。

[7]⑬プールヴィル(三浦)

 前走の阪神牝馬Sでは余裕残しの仕上げながら0.1差4着と健闘しましたが、4角5番手から流れ込んだだけでデゼルやマジックキャッスルといった候補待機勢と比較するとレースぶりとしては平凡であったと言わざるを得ません。やはりこの馬のベストは1400mで、同距離で(4,4,1,2)に対しそれ以外(といっても1600mしかないですが)は(0,0,0,7)。どうしてもこの1Fは壁になる印象です。

[7]⑭ディアンドル(団野)

 長らくスランプでしたが中距離で復活。特に3走前の愛知杯では先行馬壊滅の流れを1.3差9着とし、浮上のきっかけを作りました。2~3歳時は前向きな気性から短い距離を使われてきましたが、本来血統的には中距離が合うクチで今後もこの距離カテゴリで好走を期待できるでしょう。但し今回は再び激流のマイル戦に戻るという点で、ここ2走のようにスムーズに運べるかどうかでしょう。

[7]⑮アフランシール(大野)

 4勝は全てローカルか小回りコース(函館、中京、京都、新潟内)。比較的後方待機勢が台頭した京都牝馬Sでも1.2差13着だったことを考えれば、ここでの通用可能性は見出しにくく。

[8]⑯リアアメリア(福永)

 昨年のローズS勝ち、オークス4着と世代上位の実績の持ち主ではありますが2歳時に勝ったアルテミスS含め「途中で一呼吸置けるレース」ではしっかりギアを入れて走れる一方、ワンターンのマイルなど息が入らず流れるレースでは苦戦しています。前走の反省からある程度ポジションを取りに来るでしょうが、流石にアルテミスSのような緩い流れは期待できずで。

[8]⑰スマイルカナ(柴田大)

 外目の枠を引いてはしまいましたが、逃げなくてもレースはできるタイプで問題ないと見ます。過去4回掲示板外に敗れた後の次走は(2,1,1,0)で、気持ちの面でのリセットができれば力は出せるわけで連続凡走しないタイプとも言えます。但し今回は(0,0,1,2)の55kgを背負い、マイルの持ち時計ももう3秒ほど詰めないと勝ち負けにならない計算につき、予報以上に雨が降る展開にでもなれば浮上の目はありますが…

[8]⑱レシステンシア(武豊)

 前走の高松宮記念はほぼ勝ちに等しい内容で、やはりけれんみのないペースで運んでこそ真価を発揮できる馬でしょう。淀みないペースで流れるこの舞台は合うはずで、大外枠もむしろほかの馬の具合を見ながら進めるので心配する必要はなさそうです。懸念点としては東京コースが外差し傾向に振れている点。もともと野芝の生育が例年より幾分遅れていたため内側の消耗が早く、昨日の京王杯SCも結果だけ見れば先行勢の台頭でしたがパフォーマンスとして目立ったのは外差しのトゥラヴェスーラで、その他の芝レースでもペース以上に外差しが効いている印象でした。先行勢の中でしっかり残せる期待が大きいのがこの馬というのは確かですが、その先行勢自体に流れが向かない可能性を考える必要もありそうです。

<予想>

◎グランアレグリア
○マルターズディオサ
▲マジックキャッスル
△デゼル
△レシステンシア

 外差し有利傾向の馬場を考えればグランアレグリアの好走確率はより高まったと見てよさそうです。先行勢ではレシステンシアを押さえに、その他は差し・追い込み勢を中心に。


■新潟9R ハニーリン

 千直といえば鮫島駿J。通算(6,8,3,28)で単回342、複回228とベタ買いでもプラスになるほどで、およそ3回に1回は馬券になっている計算です。この馬自身も千直は好走歴があり、太目残りの前走を一度叩いて理想的な仕上げができたここは上位争い必至でしょう。

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