[1]①マウントゴールド(岩田望)
先行できるかどうかが鍵で、4角3番手以内であれば(4,2,2,4)。着外4回の内1回はダート戦で、他3つの芝レースは負けても0.2差以内に走れています。今回は行きたい馬が多く3番手以内は微妙なラインですが、他の先行馬と違い前半60秒を切る流れでも走れている点は強みで、今の内有利のコンディションであれば残り目を期待する手はあるでしょう。
[1]②ロザムール(M.デムーロ)
必ずしも逃げなくても、というタイプではありますが、2走前の中山牝馬Sは前後半の4Fが50.2-52.2という特殊なペースが奏功してのもので、その前の中山金杯4着にしても前半62.0秒と恵まれたものでした。60秒を切りそうなこの舞台では…。
[2]③ワンダープチュック(津村)
前走・エプソムCの際にも触れたとおりベストパフォーマンスは3年前の福島TVオープンの2着ですが、仮にそれだけ走れても重賞では足りないという判断です。5走前の長岡S勝ちはいつもの戦法を覆しての先行策で勝ちましたが、マイル戦にして前半3Fが37.0という異常なスローペースに助けられてのもので、前走も後方有利の展開に乗じても0.6差8着がやっととなるとここからの前進は望みにくいでしょう。
[2]④トーラスジェミニ(戸崎)
ペース不問のイメージですが速い流れで残したのはマイル戦でのもので、コーナー4つのコースで60秒を切る流れで残した経験は無く、同型もそれなりにいるここでは額面通りの信頼は置きにくいのが正直なところです。
[3]⑤ブラックマジック(石橋脩)
前半62秒以上のゆったりした流れが主戦場で、60秒を切る流れでまともに走った実績がないとなるといきなりの中距離戦で評価はしにくいです。
[3]⑥ショウナンバルディ(岩田康)
前走の鳴尾記念では同型が少なかったことに加えかなり恵まれたペースに助けられました。ユニコーンライオンが宝塚記念2着したことから力量を認める考え方もできますが、直線向いてからもなお加速したユニコーンライオンに対しこちらは最後後続に迫られて2着に残したという内容につき、勝ち馬と同様の評価はできないというのが正直なところです。他にも先行したい馬が大勢いるここではペースも流れそうで、展開利を味方につけるのは厳しいと見ます。
[4]⑦カウディーリョ(丸山)
気持ちが入りやすく仕上がりが早い一方で、輸送距離の短い関東圏や滞在競馬の方が結果の出せるタイプです。本来来週の函館記念を予定していましたが賞金が足りない見通しにつき急遽こちらに参戦という事情で、前日入りで対策するとはいえ当日までのテンション維持に不安を残します。仮にそれだけ走れても昨年の夏2戦のパフォーマンスを見る限りここでは微妙な力関係で、1年近くの休養明けを予定を前倒しして使うという点もプラスには捉えにくく。
[4]⑧アールスター(長岡)
3走前の中山金杯が好内容で、前半62.0秒という先行勢有利の流れを4角13番手から脚を伸ばして5着に持ってきました。前走の日経賞はスタートで挟まれる不利があり終始後方を追走しノーチャンスというレースでしたが、本来やろうと思えば3角で捲るなどしてポジションを上げていくこともできたはずです。この騎乗にも見られる通り、昨年の小倉記念を境に長岡Jは距離ロスを極力なくす騎乗を意識していることが見て取れます。
今の福島は逃げるにしろ差すにしろ直線は内を進むのが得策で、昨日の阿武隈Sでエフェクトオンが道中最後方から最内を突いて勝ったように、コース形態的に不利と言われる追い込みであっても距離ロスを無くして最内を進めばチャンスがあるコンディションです。今回は幸いなことにアールスターより内の7頭はほとんどが先行タイプで、内がガラ空きになることが想定されます。内にこだわる長岡Jがここもその通りに乗り、ペースが流れて前が垂れる形になれば小倉記念の再現があっても驚けません。
[5]⑨クレッシェンドラヴ(内田博)
メンバーを思えば昨年の有馬記念0.8差8着は大健闘の部類で、ここでの実績上位は疑いようがありません。1週前にCWで49.8-12.3の猛時計を出しており、7歳にして体調も万全。先行勢が厚い分捲るとなると外に振られる懸念はありますが、コース形態的にも力を出しやすいここでは多少の斤量増では揺るがないと見ます。
[5]⑩クラージュゲリエ(吉田隼)
前走の鳴尾記念は流石にペースが遅すぎ、速い上がりに対応できませんでした。2歳時は後傾戦のキレキャラでしたが現状では適度にペースが流れ適度に上りがかかるのが良く、平均してレースの上りが36~7秒かかる七夕賞は適条件と言えそうです。前走は+8kgと馬体もやや余裕残しで、調教の遅れは気になりますが型通り絞れてくれば前進はあってもいいでしょう。
[6]⑪スカーフェイス(三浦)
左回り(0,0,0,7)に対し右回り(3,2,0,2)としているうえ、上りのかかる展開で好走している点はポイントです。一昨年の生田特別は最後の1Fが13.0もかかる消耗戦でしたが、最後まで差を詰めての②着としていました。前半が流れる七夕賞は最後の1Fで13秒前後まで急減速することがここ数年続いており、こうした流れで好走した経験があることは強調材料となりえます。鞍上の三浦Jは昨日の芝レース最後の騎乗となった7Rで人気のロジモーリスに騎乗し4着でしたが、内を突くコース取りで今の福島の戦法を心得ていると見ます。2勝クラスを勝ったばかりの馬がここまで人気というのは過剰ですが、相手には含める必要がありそうです。
[6]⑫ツーエムアロンソ(野中)
近3走は距離、馬場、ペースと言い訳の効く敗戦でしたが、4走前の関門橋Sでは56kgを背負い終始荒れた内目を通っての0.8差7着なら悲観する内容ではありませんでした。メンバーを考えればそれでもってここで通用するとは言いにくいですが、もともと56kg以上で好走したことがないだけに斤量が53kgになる今回は残せても不思議はないかもしれません。
[7]⑬プレシャスブルー(柴田善)
前走のエプソムCの際に振れた通り馬体回復が鍵で、前回は442kgと増やしてきたものの見せ場なく13着。やはり好走のボーダーは450kg程度と言えそうです。中間にかなり攻めていることからも一定程度馬体維持が見込め、ギリギリにならないと見定めは難しいですが増やせていれば通用の目はあっても。
[7]⑭ワーケア(田辺)
2歳時に高いパフォーマンスを見せたのちそれを更新できなかった3歳時という見方が妥当で、骨膜の問題などコンディションは良くても力量的にここで通用するかという点では疑問と言わざるを得ません。元来広いコースのほうが良いタイプでもあるだけに、うまい立ち回りが要求される福島ではいかに田辺Jでも難易度は高いかと…
[8]⑮トラストケンシン(吉田豊)
戦法が限られるタイプにつき、外差しコンディションで展開を利しての差し決着でないと重賞での台頭は難しいのが現状です。内を突いて一発という狙いがあればよいのですが、吉田豊Jは(実際のコンディションは別として)見た目に荒れている内コースを極端に避ける傾向にあるため、ここも大外を回すことにならざるを得ず…
[8]⑯ヴァンケドミンゴ(酒井)
言わずと知れたコース巧者で、脚質的に外を回さざるを得ないことからこの枠もマイナスではありません。但し今の内有利の福島では何かに負ける懸念があるため今回に限れば押さえまでという評価に…
<予想>
◎アールスター
○クレッシェンドラヴ
▲マウントゴールド
△ヴァンケドミンゴ
△クラージュゲリエ
△スカーフェイス
△ツーエムアロンソ
■小倉11R
[1]①メイショウワザシ(西村淳)
必ずしも逃げなければ、というタイプではなく昨夏の阿蘇Sのように前を行かせての好位でもレースできるタイプです。当時は57kgを背負ってオーヴェルニュに先着(2着、オーヴェルニュは56kg)しておりこのコースでは高いパフォーマンスを発揮でき、しかもこの時はアルドーレやメイプルブラザーが差し込んでくる差し有利の展開をこらえての2着ですから額面以上に評価してよいレースでした。相手は強いですが、ハナを譲っても最内からロスなく運べれば見せ場はあっても。
[1]②アヴァンティスト(松若)
テンが速くないタイプのため労せずして前につけられるペースになることが理想ですが、このメンバーにテンの速い小倉、しかもこの枠ではポジション取りに相当苦労することが見込まれます。
[2]③メイショウカズサ(松山)
OPのメンバー・ペースではハナを切れても残せない現状。ここも展開は向きそうになく、きっかけ作りの一戦と言わざるを得ません。
[2]④マリオマッハー(森裕)
エンジンのかかりが遅いため最後に他馬が足を失くすような展開で台頭するタイプですが、脚抜きが良くなるとなかなか前も止まらない上コーナーで加速がつく小倉ではコースロスも懸念され、森裕Jがうまく乗ってどこまで…
[3]⑤ブラックムーン(浜中)
時計のかかる芝でも好走歴があるだけに侮れないですが、ベストパフォーマンスは4年前のマイルCS~3年前の京都金杯の時期で、このタイミングで重賞で通用するかと言われると未知数でこのメンバーでは手は出しにくく。
[3]⑥トップウイナー(和田竜)
元々まともに同型が揃うともろいところがあり、気性的にも最近は自分で止めてしまう感じが出ているのが懸念点です。前走の目黒記念は新味を出そうとした参戦ですが、異次元のスローペースにも拘らず4角まで先頭もやはり止めてしまいました。適性もあるとはいえ流石に負けすぎで、ダートに戻っても一筋縄とは行かなさそうです。
[4]⑦ナムラカメタロー(小牧)
前目でしぶとく脚を使えるタイプで、いかにも小牧Jと手が合いそうな馬と言えます。但し同じダート1700mでも小倉はかなり流れるので、息の入れどころが難しいためどこまでお釣りを残せるかでしょう。普段と違って最終追いがダートという点も強調しきれずで。
[4]⑧ワイドファラオ(福永)
B着用で進境を見せた前走から距離自体は延長となりますが、テンのスピードは同じかそれ以上になりそうな舞台につき折り合い面の不安は軽減できそうです。もともと芝でも重賞を勝っている馬でスピード比べなら簡単には止まらず、逃げなくても良い今なら。
[5]⑨ウェスタールンド(藤岡佑)
実績は断然ですし久々も苦にするタイプではありませんが、今回はやや急仕上げという臨戦過程に加えて4コーナーで膨らむ小倉コースではロスが大きく前を捉えきれない懸念があります。この人気で手を出すには躊躇するのが正直なところです。
[5]⑩サンライズホープ(幸)
ここ2戦は前5Fが63秒くらいかかるスローな流れを押し切ってのもので、適性がかなり異なるここでは一筋縄ではいかないでしょう。但し3走前の鈴鹿Sで後方有利の流れを逃げて2着に残したように地力はあり、ハナにこだわるタイプでもないのでロスなく運べれば。
[6]⑪ペプチドバンブー(富田)
3走前のような前傾戦になる期待はここでもありますが、当時と違って脚抜きの良い馬場で前もなかなか止まらないこと、また小倉だと4角でロスなく運ぶ難易度が上がる分、この枠でうまく立ち回れるかとなると厳しいでしょう。
[6]⑫ダノンスプレンダー(川田)
勝ったポルックスSよりも評価したいのが4走前のカノープスS。差し決着を4角2番手で3着に残した内容は、早めに脚を使い始めることが求められる小倉向きと言えます。このコースをわかっている川田Jが駆るのであれば巻き返しがあっても。
[7]⑬タイサイ(中井)
現状、脚抜きが良く流れる展開では厳しく、恵まれなさそうなこの舞台では。
[7]⑭タイガーインディ(熊沢)
元々単騎逃げが叶えば、というタイプではあるので前走は度外視するにしても、このメンバーにこの枠では楽なレースはでき無さそうで。
[8]⑮スマートダンディー(秋山真)
速い流れを差し込むのはこの馬の得意パターンで、展開面では恵まれうる舞台と言えるでしょう。但し最近は位置を取り切れていない印象で、距離延長で一押しを望むにしてもこの舞台では逆に作用しそうで。
[8]⑯メイショウウズマサ(斎藤)
ハナに立たないと持ち味が出ないタイプで、この枠にこのメンバーではハナを取り切ったとしてもお釣りが残らない懸念があります。
<予想>
◎ダノンスプレンダー
○ワイドファラオ
▲サンライズホープ
△メイショウワザシ
直前に雨もありコンディションが読み切れず、◎の単勝を中心に連を少々。
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