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当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2021年8月29日日曜日

【8/29(日)予想】キーンランドCの全頭評価とねらい目レース(RKB賞、朱鷺S)

■札幌11R

[1]①ロードアクア(団野)

 OP昇級後はパッとしないレースが続いていましたが2走前にTVh賞を勝利。但し当時は追いかけたケイアイサクソニーが垂れたことで4角で自然と先頭に立てた利も大きく、前走はハンデ戦でトップハンデを背負わされたことを考えても同斤のタイセイアベニールと比べると物足りない内容でした。同型も増えるここで斤量据え置きとなると強調はしにくいです。

[1]②ソロユニット(古川吉)

 道営所属で昨年のエーデルワイス賞(Jpn3)の勝ち馬。先日は盛岡で行われた地方全国交流のハヤテスプリント(岩手M2)を勝っており、1200m戦は5戦負けなしと高いスピード能力は折り紙付きです。但し芝は初めてにつき未知数なのと、そもそもアジアエクスプレス産駒は出走数の違いを加味しても圧倒的に芝<ダート、という結果が出ています。

・アジアエクスプレス産駒
 芝  (1-1-3-59)  勝率1.6%/複勝率7.8%
 ダート(23-24-23-231)勝率7.6%/複勝率23.3%

 ちなみに芝の1勝もキモンブラウンの勝ったはやぶさ賞(新潟芝1000m)で、本質的な芝適性を示すものとは言い難く…

[2]③アストラエンブレム(吉田隼)

 ソラを使うところがあり勝ちにくいタイプでしたが、中距離路線からマイルにシフトした谷川岳Sとさらに距離を詰めたラピスラズリSで勝利。但し「併走相手に困らない多頭数で」「さほど時計が速くなく」「それでいて前が止まる」というお膳立てが無いと厳しく、この馬自身も昨年の夏以降パフォーマンスを上げているわけではないため、現状で足りるかとなると…

[2]④タイセイアベニール(藤岡佑)

 この夏は北海道に滞在するも函館をスキップしこれが4戦目。コーナーリングに難があるうえエンジンのかかりに時間を要すタイプにつき、コーナーの緩い札幌を狙ってのローテが組める今年の変則開催はうってつけだったでしょう。函館SS、TVh賞の前半2戦は不利もあり不完全燃焼でしたが、前走は前残りの流れを大外枠から長く良い脚を使い②着。それでも脚を余しましたが…

 このような特性から、外差しに回らざるを得ないのがこの馬。開催が進み外差し優位の今のコンディションは合うはずで、4度目の洋芝で今度こそ、の期待は大きいです。

[3]⑤メイケイエール(武豊)

 元々1200mでも前に馬がいると我慢が利かない馬で、そこを武豊Jがだましだましやってきたのが2歳時のレースでした。チューリップ賞はメンバーレベルに助けられての勝利で、やはり現状では1200mでしか現実的には走らせられないでしょう(返し馬で難儀するので、スタート地点まで1km歩く新潟芝1000mコースはゲートインできない、とのこと)。

 意図的に下げても前に馬がいる限りは抑えが効かず、かといってその気に任せて行かせてしまうと先頭に立った時点でスイッチが切れるという気性の持つ主につき、まともに掛かるロスは覚悟の上で前半は抑えていかないとレースにならないのが現状。1分09秒を切るか切らないか程度の決着と考えれば、小倉2歳Sと同じだけ走ったとしても若干足りない計算で…

[3]⑥カツジ(横山武)

 前走は思い切った最後方からの競馬で目を見張る伸び脚を見せ0.1差⑤着。カツジ復活の立役者である岩田康Jはクラウンドマジックで新潟2歳Sに乗る為不在で、横山武Jは初騎乗となります。陣営は後方もやむなしとしていますが、本来の横山武Jのスタイルとしてはある程度位置を取ってロスなく運びたいクチにつき、また中途半端に位置を取るようでは凡走の目が。

[4]⑦ヒロイックアゲン(秋山稔)

 実は芝1200mに限れば2年以上、13戦にわたって0.3差以内の好走を続けている隠れた善戦マン。1000mでも勝っているようにスピードはあるのですが切れる脚が無いため周回コースでは勝ち切れずにいますが、春のオーシャンSも0.3差④着と好走。函館SSの上位組であったカレンモエ、ビアンフェと接戦しており、7歳になっても衰えは見られません。末脚勝負になると分が悪いですが、それなりに引っ張る馬も居て開催終盤で時計がかかるとなれば浮上の目はあっても。

[4]⑧セイウンコウセイ(勝浦)

 重賞しか走れないため着順の見栄えは悪いですが、行き脚も衰えておらずスタートさえ決まれば粘り込める実力は持っています。但し近年左回りしか使われておらず、右回りを使われるのは1年半ぶり。先行勢の中では実績断然も勝ち切るまでは?

[5]⑨エイティーンガール(横山和)

 外差し展開をうまく活用できた昨年は満点のレースでしたが、展開に左右されるきらいは相変わらず。雨の望みが薄く斤量が+1kgとなる今年はハマってどこまで。

[5]⑩シュウジ(丹内)

 芝で良いパフォーマンスを見せたのは3年前までさかのぼる上、長欠明けに転厩初戦、1年半ぶりの芝と強調材料に乏しいここでは。

[6]⑪ミッキーブリランテ(和田竜)

 発馬が不安定でアテにしにくいところはあるものの、流れに乗れれば最後まで良い脚を使えます。但し古馬になってから休み明けは3回使われていずれも2桁着順。本音を言うとひと叩きが理想につき、ここを使ってセントウルSに出てきたら矢作厩舎の買いパターンと言えますが…

[6]⑫レイハリア(亀田)

 時計勝負への対応を見せた前走は評価できるもので、当時の2着馬・3着馬も次走で重賞勝ちと快進撃の続く葵S組でもあります。同レース組でも牡馬は自己条件ですらまともに走れていない惨状ですが、牝馬は斤量差も活かし古馬重賞で食い込める素地はあると見ていいでしょう。今年の北海道シリーズ、芝1200m戦で【単回162/複回135】の亀田Jが乗るとなれば要注意。

[7]⑬ダイアトニック(池添)

 デビュー以来大崩れなく走っていた中、キーンランドCとスプリンターズSで連続して1秒以上の敗戦。雨中の高松宮記念の後でさえ変わりなく走れていたにも関わらず突然の大崩れは原因を掴みかねるもので、地力は認めても中身も含めて戻っているかは一度静観してもよさそうです。

[7]⑭カイザーメランジェ(菱田)

 重賞ウイナーと言ってもいわゆる「カカオ問題」で僅か7頭で争われた函館SSでのもので、前走はラップの緩んだ4角で上手くポジションを上げられたのが大きかったです。不完全燃焼で終わった他の馬との比較を考えれば、今回56kgを背負わされるのはプラスとは言い難く。

[8]⑮マイネルアルケミー(黛)

 前走は直線で前が開かずろくに追えなかった割には0.3差と小差の善戦。2勝クラス・3勝クラスを勝った時は15番枠・13番枠と外目から運んでいましたが、昇級後の札幌での3戦は2番・1番・4番といずれも内枠で窮屈なレースを強いられたのも大きかったです。外枠替わりは買いたいですが、黛Jは毎年北海道に参戦している割に最後に札幌の芝で勝ったのは2016年。馬質の問題もあるとはいえ流石に勝てなさすぎで厚く買うには。

[8]⑯ジョーアラビカ(大野)

 前走は4角でスムーズさを欠いた分伸びきれませんでしたが、その前の2戦は後方外目から助走をつけて加速する形。着順の違いは時計の違いで、開催前半で時計の出る馬場だと力のない先行勢が脱落する(ビアンフェやカレンモエは別格ですが)分間に合いますが、時計がかかるとそれなりに前も残る為相対的に届きにくくなるという図式です。ここも開催終盤で前走程度の時計が見込まれる舞台につき、嵌り切るかどうかは怪しいです。

<予想>
◎タイセイアベニール
○ヒロイックアゲン
▲セイウンコウセイ
△レイハリア
△マイネルアルケミー


■小倉10R モズピンポン

 2か月半の休み明けを叩いて③着から中1週での続戦。年始の小倉開催でも2か月半の休み明けを叩いて⑤着→中1週の続戦で②着しているように「使いながら仕上げる」矢作厩舎の得意パターンに嵌っており、コース実績もあるここなら。


■新潟10R アフランシール

 左回り芝1400mは(2,0,1,4)ですが着外のうち3度は④⑤⑤着。⑩着に敗れた昨秋のオーロCは鞍上が過剰に外を回すロスの大きいレースで止む無しの敗戦でした。小回りコースで一瞬の脚を活かしたいタイプで、ここ数戦に比べれば相手関係も大幅に楽になるチャンス。人気が外枠勢に集中するなら妙味です。

2021年8月28日土曜日

【8/28(土)予想】

■新潟4R リュヌダムール

 前走の福島戦は内枠が災いし包まれる格好に。その前3走で連続③着しているように、好位外目ないしは行き切れれば最後まで脚は使える馬です。2走前、3走前の②着馬は既に勝ち上がり、3走前の②着馬は惜敗続きのマイヨアポアと、順番待ちの立場であることは明白。内過ぎない枠も引けたので、外の先行勢を行かせて番手を確保できれば。


■新潟7R ピッツベルニナ

 このレース、この時期の未勝利戦にしてはかなりの低レベルで、前走2桁着順の馬が8頭もいる上芝1200mで入着経験があるのは4頭のみ。当然に前を取れる馬が人気するのですが、どの馬も勝ちを急ぐあまり仕掛けが早くなる傾向にあるのがこの時期の未勝利戦の特徴でもあり、これら人気の先行勢を見ながら進める馬に一発の期待を見出したいです。

 ピッツベルニナは今回初めての芝なのですが、デビュー戦は水の浮く不良ダートで全く進まず、前走は乾いたダートで終始キックバックを気にしてレースにならず。コーナーリングに難がある馬でもあり内枠も向いていませんでした。芝替わりないしは外枠を引いてその懸念が和らぐ条件なら期待できると見ていましたがその両方(初芝+7枠13番)に該当するここはチャンスありと見ます。


■札幌11R ココニアル

 人気が予想されるアンティシペイトはスパッと切れる脚の無いタイプで、行き切るか距離長いところに好走が集中していることからも本質的にローカルの2000m前後のレースは不向きと見ています。ソルドラードも10か月ぶりで去勢明け初戦、その他中穴以下も定量戦のここではなかなか推しにくく、舐められた人気になるなら頭の期待が掛けられるこの馬からいきたいです。

 昨夏の北海道でも②①②着とまとめて好走しており、洋芝とコーナー4つコースの適性は証明済み。前走は中1週の滞在競馬ながら+8kgと馬体を増やし、過去最高の馬体重(452kg)で勝ち切っているのも充実ぶりを伺わせます。番組的に今年の北海道はこれがラストになるはずで、休み明けとはいえ勝ち切るまで期待できるでしょう。

2021年8月22日日曜日

【8/22(日)予想】W重賞の全頭評価とねらい目レース

■札幌11R

[1]①ステイフーリッシュ(坂井)

 連戦ローテで使いながら結果を出すのが矢作厩舎ですが、この馬は過去6回の休み明けで①⑤③②③④着と崩れずに走れています(元々大崩れしないタイプではありますが)。今回も1週前に坂路でビッシリ追われてから札幌入りし芝で3頭併せを消化。昨年以降取り口が安定しており、出遅れずに運べれば常に重賞戦線で好走できています。勝ちきるにはワンパンチ足りないタイプですが、ここでも上位を窺う力はあると見ます。

[2]②サトノセシル(ルメール)

 欧州血統らしく、前走は雨で上りのかかる展開で浮上してきました。それまで結果を出せていなかった待機策で好走できた点も含め、やや展開に恵まれた印象で再度恵まれてもこのメンバーではさすがに、といったところです。

[3]③マイネルウィルトス(団野)

 前走の函館記念は休み明けの分割引が必要との見解でしたが、陣営が懸念していた通り馬体を減らして(-6kg)の出走となりました。しかし着順は8着とはいえ2着から8着は0.1差の中にひしめいており、コース差を考えれば実質的には2着相当の走りではあったと見ています。団野Jに手替わりになる点は買いたいですが、前走が特に強調できるレースレベルでもなかったことを考えればそこから大きな上積みが無いことにはこのメンバーではどうかというところです。

[4]④ラヴズオンリーユー(川田)

 遠征帰りの久々の一戦になりますが、1週前に併せ馬を消化し直前に単走というパターンは京都記念①着時と同じ調整過程です。こちらも本来連戦で仕上がってくる矢作厩舎でどちらかと言えばこの馬は間隔が空き過ぎない方が成績が良いのですが、今回はBCフィリー&メアターフを見据えての前哨戦であり結果を出す仕上げが見込まれるはず。矢作師の「よくないところが無い」というコメントは完調ではないというニュアンスもうかがわせますが、このメンバーでは一応の格好はつけられそうで。

[4]⑤トーラスジェミニ(横山和)

 丸1年の休養から復帰した3歳秋以降に関して言えば、馬体の増減が結果に直結しているのが現状です。

 プラス体重(0,0,0,6)
 増減なし(2,0,0,2)
 マイナス体重(4,0,1,5)

 傾向として、絞れにくい秋冬にプラス体重で出てきて凡走⇔暖かい時期に絞れて好走という相関が見て取れ、今回の最終追いも「あまりやり過ぎたくなかった」という陣営の意向からダートで単走。当日の馬体重には注意も、型通りに減らしてこられれば再度の好走は期待大でしょう。

[5]⑥バイオスパーク(池添)

 この馬は内枠で立ち回りの良さを活かせる小回りコースだと良く、前走の函館記念もうまく内に入れられた結果の好走でした。条件戦時代も阪神では取りこぼしが多かったように大箱コースでは信頼度は今一つで、コーナー径の大きい札幌替わりで相手も強くなるとなると良くて押さえまででしょうか。

[5]⑦ペルシアンナイト(横山武)

 前走の鳴尾記念は結果的に3角~4角でもう1列ポジションを上げられていれば…というレースでしたが、そもそもスタートで挟まれて後手に回らざるを得ない不利もあり直線でもワンテンポ追い出しを待たされた割にはよく伸びてきました。昨年2着の実績が示す通り洋芝は合っており、昨年のメンバーを考えても今年も通用余地はあると見ます。

[6]⑧ユーキャンスマイル(藤岡佑)

 道中の追走力に難があるタイプで、長距離であったり重馬場などで時計がかかった時に何とか間に合って好走する、という近況です。加えて左回りの方が周りもスムーズで、そのどちらも期待できないこの舞台では。

[6]⑨アイスバブル(水口)

 前走は直線で前が壁になりブレーキを踏む瞬間がありながら鋭く伸びて上り最速をマーク。正直驚きました。洋芝は初めてで、過去2回の稍重馬場でいずれも上り3番手以内の脚を使えていることからも適性が高かったということでしょう。ただそれを差し引いても決して展開が向いたわけではなかっただけに、かなり強い競馬だったと言えます。

 続戦もこの中間はさらに調子を上げており、最終は重たい函館のウッドで54.7-12.6。2歳馬との2頭併せのはずが外を走る他厩舎の馬と実質3頭併せになったのも幸いでした。本質的にはコーナーからの加速がしやすい札幌の方がレースがしやすいはずで、引き続きマークが手薄になるようであれば再度の一発も警戒が必要と見ます。

[7]⑩ディアマンミノル(泉谷)

 この馬もアイスバブル同様距離不足と見られる中での函館記念好走でしたが、前が詰まるシーンのあったアイスバブルとは対照的に4角から外を回し支障なく伸びられた分もありました。札幌替わりは歓迎であるものの、前走を見る限りではやはりもう少し距離があった方が与しやすいタイプなだけに…

[7]⑪ウインキートス(丹内)

 前走は説明不要の超スローペースに助けられての勝利で、不利のあった日経賞以外は大崩れなく走れているとはいえ斤量増でもある今回は強調できる材料には乏しいです。重賞勝ち後で注目を集めるここよりは、評価も落ち着くであろう秋以降のG1で改めて評価したい馬です。

[8]⑫ブラストワンピース(岩田康)

 勝った昨年のこのレースにしろ前走にしろ、1番枠から最高の立ち回りで好結果を残しているのがこの馬の近況です。馬体重については先月末に函館に入厩した時点で562kgとのことで、1か月かけてじっくり絞れていれば心配はありませんが立ち回りの面で不安を残す今回は上手く内に入れてどこまで…というレースになりそうです。

[8]⑬ソダシ(吉田隼)

 壁を作って折り合わせたかったこの馬にとっては最悪の枠を引いてしまいました。先行タイプは何頭かいるので番手は取れそうですが、この距離がどちらに転ぶかは未知数なうえ母ブチコも一度ケチがついた後は結局最後まで気性面の矯正が叶わなかった経緯があるだけに、初黒星の後でキッチリ立て直してこられるかここが試金石でしょう。

<予想>
◎アイスバブル
○トーラスジェミニ
▲ラヴズオンリーユー
△ステイフーリッシュ
△ペルシアンナイト
△マイネルウィルトス
△ソダシ

 水口Jは今年まだ芝で勝てていないのですが、アイスバブルの全妹であるレースガーデンとのコンビで2勝を挙げており、しかもいずれも北海道(函館、札幌で各1勝)でのもの。この血統を手の内に入れていることを踏まえ、実績度外視で本命抜擢。人気の牝馬に勝たれたらその時はごめんなさいということで…


■小倉11R

[1]①ボンセルヴィーソ(富田)

 1200mは2回走って(0,0,0,2)。昨年の淀短距離Sは0.3差5着と一見走れているように見えますが、前半が34.8とマイル戦に近い流れでこの馬でも通用したという事情があり、下手をすれば32秒台になりかねない小倉芝1200m戦では厳しいと見ます。最近のレースぶりからは1400mすら怪しくなりつつある現状ではなおさら…

[1]②エングレーバー(浜中)

 京王杯SCでは見せ場なく敗れましたが、やはりその前の心斎橋Sのほうが出来が良かったことに加えて、その心斎橋Sは4角まで前に壁を作れていましたが前走は終始壁を作れず気持ちのオンオフを切り替えられなかったことも敗因として考えられます。今回は上手く壁を作れそうな内枠に加えてさらなる距離短縮、そして3か月ぶりのレースであり気持ちも入り過ぎないと来ればここは好走のチャンスと見ます。

[2]③コンパウンダー(荻野極)

 このコースで2勝を挙げており相性は良いですが、いずれも小倉の条件戦らしく上りがかかる(=最後に前が止まる)レースでの好走につき重賞で33秒台の上りが求められるとなるとワンパンチ不足の感は否めずで。

[2]④ノーワン(川又)

 基本的には、下記前走の評価通りと見ており、頭数も増えメンバーも同等以上が揃うここでは。

 かれこれ2年4か月勝ってないものの、終いは必ず一脚を使えるタイプで着差ほど負けているレースは多くはありません。但し、助走をつけて長く良い脚を使うタイプではなく馬群の中で脚を溜めて最後の一脚で決めるレースが理想で、阪神1400mのようなレイアウトのほうが力が発揮できるだけにこのコース、この枠では脚の使いどころが難しいと見ます。

[3]⑤ロジクライ(秋山真)

 前走アイビスSDは大事を取っての取り消しでしたが、影響はないとのことでここに参戦。しかしながら芝でまともに走ったのは昨年の春まで遡るうえ、ここ2戦はダートで先行はできていても残せない、というレースを続けており、ハーツクライ産駒で加齢を考えても距離短縮で良さが出るかと言われると…

[3]⑥ファストフォース(鮫島駿)

 CBC賞は行き切ったことが奏功し日本レコードでの快勝。このコースも2戦2勝で相性は問題ないですが、前走は空前のハイラップで体力で劣る牝馬が脱落しての結果でもあり、現に13頭中牡馬の出走は僅か4頭だったにもかかわらずワンツーフィニッシュに加えタイセイビジョンも4着と3頭が掲示板に載っています。流石に今回は昨日の佐世保Sが1.07.8の決着だった上、雨が見込まれることからタイムは落ち着きそう。前走と違い今回は中間で3Fからしか時計を出しておらず、まともに追ったのは最終追いのみ。斤量も55kgに戻るここは割引要素が多く、前走内容で人気するならここは少々危険かと。

[4]⑦ジャンダルム(福永)

 クラシック大敗後はマイル路線に転向しましたが、ムラ駆け傾向があり好走してからの続戦でもコロッと大敗したりしていました。前がかりな気性と併せてこの辺りは母Believe(米国繋養につき横文字ですがあのビリーヴ)の特性とも言える部分でしょう。それが証拠に距離短縮で挑んだ4走前(1400m)と前走(1200m)は前付けからしっかり勝てているうえ、前半ペースが33秒台になると(1,0,1,0)とペースが流れた時に持ち味を発揮しています。好走後の次走がアテにできないタイプではあるものの、前が流れそうなここは再度の好走も可能な舞台でしょう。

[4]⑧メイショウケイメイ(藤懸)

 最後に掲示板に載ったのは2年前のフィリーズレビューの⑤着。賞金はOPなので番組の都合上1400mにこだわると出られるところが無いため適性外のところにも出ざるを得ないという状況で、3歳以降はハンデで恵まれても良いところが無い現状では…

[5]⑨シゲルピンクルビー(和田竜)

 前走の函館SS時は「内枠の短距離戦が苦手な泉谷J」を理由に割り引きましたが、案の定スタートを決められず後手を踏み、前が閊えて最後まで何もできずに終わってしまいました。前傾戦のフィリーズレビューの内容からも適性は短いところにあると見ており、中枠替わりで和田竜Jに戻る今回は見直せる舞台でしょう。

[5]⑩メイショウカリン(酒井)

 今年このコースで3戦していますが、①着だった巌流島Sは32.6-35.7とバッタバタの前傾戦を4角16番手から差し切ったもので、それよりも上りが速くなった北九州短距離S、CBC賞では見せ場なく敗れています。ここも33秒台の上りは必須と見られ、雨で時計がかからない限りは厳しいかと。

[6]⑪アウィルアウェイ(松山)

 前走のCBC賞は32.3-33.7のラップで、末脚を身上にするこの馬にとってしてみれば32秒台を出さないと勝てない状況につき「物理的に間に合わなかった」レースと見るべきでしょう。普通前半が32秒台になるレースは後半が34秒くらいになるはずで、前走が特殊だっただけで本来前傾戦は大得意なクチ。多少馬場が渋ってもメンバー的に前半は流れるはずで、全体時計が緩む今回は前走以上が期待できます。

[6]⑫モズスーパーフレア(松若)

 前走の高松宮記念では先行勢で唯一掲示板に残しました。重馬場が得意というよりかはダッシュ力が段違いな分、追い込みが届かない展開で前に居られるメリットを活かせるレースで浮上するタイプと言えます。32秒台で先行しても残せる点は強みですが、昨年は夏の小倉が短かったのに対し今年の夏は3週のインターバルを置いての連続開催でそれなりに芝の痛みも進んでおり、馬場の恩恵を受けにくい点は若干割引必要かと。

[7]⑬ファンタジステラ(藤井勘)

 直線で詰まった2走前を度外視すれば準OPで連続好走していますが、いずれも好位の内目を取って直線でスッと抜け出すレース。外差し傾向が出ており外枠を引いてしまった今回は得意な形に持ち込むのは少々ハードルが高そうです。

[7]⑭レッドアンシェル(武豊)

 調整の難しさは相変わらずで、今回もCBC賞を目標にしておきながらコンディション不良で立て直しての一戦。その効果もあってか今回は2週前からしっかり時計を出せており、直前は併せ馬を消化し順調に来られています。こういった過程もあり福永Jが乗れない点は残念ですが、大敗後の巻き返しもあり得る出来にあると見ます。

[7]⑮メイショウキョウジ(斎藤)

 福島テレビOP⑯着後は短期放牧に出され立て直しを図られましたが、中間はまだ太目を残している点と陣営曰く覇気に欠ける様子とのことで、コース実績は認めるもののこの距離このメンバーでどうかというところです。

[8]⑯アスコルターレ(藤岡康)

 マーガレットSはその後の過程を見れば2勝クラス相当と見るべきで、斤量を含めて考えても格下感は否めません。母母リッスンという血統背景からも、スピード比べよりは時計のかかった方が良い印象で…

[8]⑰ヨカヨカ(幸)

 前走のCBC賞では内の好位を進みうまく運んだかに見えましたが、直線では右に左にフラフラしておりお釣りが無くなったようでした。5着という結果をどう考えるかですが、この下が長期スランプ馬や条件馬ばかりであることを考えれば額面通りに評価はしにくいのが正直なところです。前回を異次元のペースだったと割り切って評価する考え方もできますが、強かったと言うには物足りない内容につきメンバーも強化される今回、痛恨の外枠もプラスとは言い難く。

[8]⑱ボンボヤージ(岩田望)

 前走のマレーシアCは7頭立ての小頭数な上1分6秒台が出るレースで、物理的に前に居ないとどうしようもないレースでした。確かに小倉は(2,1,0,0)で安定していますが、18頭立ての大外枠となる今回は楽なレースは望め無さそうで。

 加えて気になるのが、コンビで2勝を挙げる川須Jが乗らないという点。川須Jは日曜は新潟なのですが乗鞍は僅かに2鞍で、メインのNST賞でテン乗りのロードラズライトに乗るのと3Rの新馬戦でダイシンアキラという馬に乗るのみ。このダイシンアキラは先月からずっと調教をつけている馬で梅田師の期待も高い1頭なのですが、それにしても近年ジリ貧は否めない同騎手の立場にあって重賞勝ちが狙える鞍ではなく新馬を優先するというのは、前者に見込みがないのか後者によほど期待しているのか…

<予想>
◎シゲルピンクルビー
○アウィルアウェイ
▲エングレーバー
△ジャンダルム
△レッドアンシェル
△モズスーパーフレア


■新潟11R ノンライセンス

 芝に使われた前走と3走前を除けば大崩れなく走れている上、牝馬らしく脚抜きの良い馬場の方が良いタイプ。2走前の京葉S(重)ではダンシングプリンス、ジャスパープリンスとOP実績のある牡馬に交じって2着と好走しており、クラスの目途も立てられている現状でこのメンバーなら。


2021年8月21日土曜日

【8/21(土)予想】

■小倉7R セラヴィー

 前走は初の芝1200m戦でしたが、4角で前の馬が内に切れ込んできてブレーキを踏まざるを得ず、加えて直線では前が詰まり鞭を1発も使えず流しての入線。2走前はダート、3走前は後方有利展開を4角3番手から進んだもので度外視できます。元々はカバーガールやゴタイリキなどメンバーの揃ったところで差のないレースをしてきた馬。外枠変わりでスムーズに運べれば前進期待です。


■新潟7R ハイレジリエンス

 外傷明けで8か月ぶりのレースですが、頭の高い走りをする馬で前がかりなところもあり休み明け+距離短縮は好材料。前走はモロに掛かってしまい直線でお釣りなく、2走前も前半掛かりっぱなしでしたが向こう正面で捲られるとピタリと折り合い4着に残した内容を見るに、前に馬を置いて折り合える戸崎Jの起用もプラスに働くと見ます。但し実力通りならマイヨアポアがアッサリでもおかしくないレース故、馬券は複勝狙いで。


■新潟10R シャイニーブランコ

 昇級初戦の前走で3着と目途はつけたものの、現状では1400mだとやや末が甘くなるところがあり、ベストは1200mでしょう。3走前に接戦だったデンコウリジエールは既にOP入り。通用級の実力の持ち主であり前走がフロック視されるならここはチャンスと見ます。

2021年8月15日日曜日

【8/15(日)予想】W重賞の全頭評価とねらい目レース(UHB賞)

■新潟11R

[1]①グランデマーレ(藤岡佑)

 2回走った左回りで大敗しているのですが、神戸新聞杯(中京)は10か月の休み明け、そこから続戦の鷹巣山特別(東京)はそれまでの戦法を覆して抑えての道中で力を発揮できずのレースでした。いずれも訳ありの敗戦につきこれら2戦からは決して左回りがダメという結論は下せないのですが、勝ってきたレースはいずれも好位外の2~3番手をスムーズに進めてのもの。この枠で長い直線もあるレイアウトをいかにして被されずに進めるか、舵取りは容易ではないと見ます。

[1]②ベストアクター(柴田善)

 休み明けは苦にしないタイプですが、直前の動きは前走程度でその前走で大きな不利も無く見せ場を作れなかったとなるとプラス評価は難しいところです。マイルに実績が無い点も気になります。

[2]③シャドウディーヴァ(福永)

 左回り得意のイメージが強いですが、前走、前々走と右回りでも小差で走れています。OP昇級後は距離短縮ローテで(1,1,1,1)。折り合いの不安なく臨める点は良く、あとはやや外差しに振れている今の新潟のバイアスをどう活かすか。新潟芝ではほぼ2回に1回は複勝圏に来る福永Jですから、うまくやってくれるとは思いますが。

[2]④ラセット(秋山真)

 脚の使いどころが難しい馬で、キレはあるもののそれを長く使えない面がネックです。阪神や京都のように下り坂があり4Fくらいから加速するコースなら最後の一脚で決めきれますが、東京や新潟のように長く良い脚を使えることが求められるコースでは持たない懸念があります。

[3]⑤アトミックフォース(武藤)

 マイルを使った2戦は④⑤着と着順は悪くないものの、東風Sは行った行ったの決着で残せず0.7差、ダービー卿CTは前崩れのレースを控えての0.6差でさして強調できる内容ではないと見ています。ワンターンのコース自体は合っているものの、マイルに対応できるスピードという点では少々物足りないかと。

[3]⑥ロータスランド(田辺)

 前走の中京記念(小倉)は早々に手ごたえが怪しくなったものの、そこからしぶとさを見せての0.4差⑤着。その前までの連勝の内容からも上りのかかる馬場や展開で上位に来れるタイプとは見ていますが、流石にワンターンのマイルで重賞となるとペースが流れそうで追走力という点では不安が残ります。

[4]⑦ハッピーアワー(丸田)

 前走は⑪着とはいえ久々に1秒差以内に走りをまとめてきました。この馬なりに復調が伺えますが、3歳以降パフォーマンスを上げられていない点は気がかりで。

[4]⑧アンドラステ(岩田望)

 前走は鞍上の好騎乗もありましたが、折り合いに難がある馬で距離短縮局面でしっかり折り合えたことが大きかったです。その点今回はさらなる距離短縮で条件は良いですが、2戦続けて中3週での続戦というのはキャリア初で、気のいい分この臨戦がどう出るかは半信半疑でもあります。

[5]⑨ソッサスブレイ(柴田大)

 ここ2戦が小差の好内容。特に前走の関越Sは新潟外回りのごまかしがきかない舞台でしっかり末脚を伸ばして0.1差③着と健闘しました。但し直線入り口まで壁を作れ、スッと外に出して差すことのできた展開利も大きかったです。再度恵まれればとは思うものの、マイルへの距離短縮に加え相手も一気に強くなる分どうかと…

[5]⑩ブランノワール(丸山)

 ラスト4Fから加速し最後の1Fで他が止まったところを差す形のレースが得意で、4勝中3勝を阪神で挙げているのも3角からの坂を巧く使えるからだと言えます。一方で600m地点でギアチェンジしてゴールまで加速するようなレースは向いておらず、新潟外回りは明らかな後者につき。

[6]⑪ソングライン(池添)

 2走前の桜花賞は向こう正面でメイケイエールの不利を受け、人馬共に気持ちが切れての⑮着。前走のNHKマイルCはスムーズな競馬が叶ったものの、抜け出してソラを使ったところをシュネルマイスターに捕まり惜しい②着。敗因はハッキリしているうえ前走で苦杯をなめたシュネルマイスターは次走の安田記念で③着とし、世代レベルの高さを証明してくれました。

 前走が示す通り勝ちにくいタイプであり頭で狙うのはやや心もとないですが、仮に1頭になるシーンがあったとしてもこれを負かすレベルの末脚を持つ馬がどの程度いるのかという点を考えれば、軸としては最適と言えるでしょう。

[6]⑫サトノアーサー(戸崎)

 昨年は後方待機から進路ができたタイミングでスパッと伸びてきましたが、今年に入ってややエンジンのかかりが遅くなっている印象があります。前走の東京新聞杯にしても、前が開かなかったことはありますが盛んに追われた割に良い伸びを見せたのは最後の200mからでした。その上中間頓挫があってのぶっつけでこことなると、力を発揮してどこまで…というのが正直なところです。

[7]⑬カラテ(菅原明)

 前走は爪不安明けで明らかな調整途上という一戦で参考外でした。今回は最終の坂路で51.5-12.7と、50秒台をマークした東京新聞杯ほどではないにしろ動きは大きく良化してきました。最終2Fに最速となるのは連勝当時のこの馬のいつものパターンで、好位で壁を作り直線で抜け出すパターンを取りやすい新潟コースなら巻き返しの目はあっても。

[7]⑭クリスティ(M.デムーロ)

 テンにゆとりを持てるかが鍵となる馬で、前半3Fが34.9秒以下だと(0,0,0,3)※いずれも掲示板外⇔それ以上かかれば(5,2,0,2)※2回の着外は④⑤着。稍重で開催された2014年を含め、関屋記念は過去10年で7度が前半34秒台以下の入りとなっており、マイスタイルがペースを作りそうな今回も速い方に振れる可能性が高いと見ます。

[7]⑮ミラアイトーン(津村)

 3走前のニューイヤーSではのちに重賞でも連続好走するミッキーブリランテより1kg重いハンデを背負いタイム差なしの③着。前走はスタートの失敗が全てで、昨年0.4差⑤着した実績もあるこのレース。発馬を決めさえできれば圏内の可能性はあるでしょう。

[8]⑯プールヴィル ※出走取消

[8]⑰マイスタイル(横山典)

 折り合い難のある馬で、中長距離戦で逃げる競馬をした後で距離短縮するといずれも好走しています。

 17年菊花賞(3000m)逃げて⑱着→18年福島民報杯(2000m)②着
 18年中日新聞杯(2000m)逃げて⑧着→19年京都金杯(1600m)②着
 19年函館記念(2000m)逃げて①着→19年スワンS(1400m)③着
 21年新潟大賞典(2000m)逃げて⑭着→21年関屋記念(1600m)?着

 1年ぶりのレースとなった前々走のダービー卿CTも果敢に逃げ、外差し決着を0.4差④着に残しており力の衰えは見られません。ムラな面がありアテにしにくい分、ローテーション的に狙える今回は妙味も見込めそうです。

[8]⑱パクスアメリカーナ(内田博)

 左回りは過去2回走って④⑥着。主戦だった川田Jはおろか前走(と言っても一昨年のマイラーズCですが)で騎乗した藤岡佑Jに至っては同レースで別の馬に乗るわけで、テン乗りの内田博Jで明らかに結果の出ていない条件を使われる意図が不明です。乗り込み量は十分ですが直前の動き自体は前走時には及んでおらず、いくら中内田厩舎といえど流石に今回は叩きの側面が強いと見ます。個人的にはG1級の素材であると見込んでいるので、順調にマイルCSまで行ってくれることを願うのみです。

<予想>
◎ソングライン
○マイスタイル
▲シャドウディーヴァ
△ロータスランド
△アンドラステ
△ミラアイトーン
△カラテ


■小倉11R

[1]①アールスター ※出走取消

[2]②ファルコニア(川田)

 前走のエプソムCは3角で内に進路を取った川田Jの好判断が光りました。ここ2戦と同様に良い位置を取れる自在性を強みに、直線ではコーナーワークだけで先団に取りつくことができました。そこから押し切れないのが足りないポイントでもあり、前走だけでOPで通用するとは言い切れないのですが、今回は半分準OPのようなメンバーにつき前回同様に内を捌ければ再度見せ場は作れそうです。

[3]③グランスピード(和田竜)

 前走の不知火Sでは初めてブリンカーを装着し、スタートから真一文字に伸びてハナを取り切りタイム差なしの②着でした。位置を取れなければ脆いですが前走のようにしっかり前付けができれば大崩れは無く、4角3番手以内なら(3,2,1,1)。この頭数、メンバーなら残り目はあるでしょう。

[4]④テーオーエナジー(藤岡康)

 この馬のピークはOPを連勝した3歳冬~4歳春シーズンで既に3年半前の話。その後はダートでも見せ場を作れておらず、先週のエルムSを除外されての参戦で強調はできません。9頭立てになったここは無事完走すれば170万円が手当として入りますので、無理をしない走りに徹するでしょう。

[5]⑤ショウナンバルディ(岩田康)

 結果的に前走も前半が60.8という平均以下のペースでついていけた格好でしたが、控えて脚を伸ばす形で結果を残せたのは大きかったです。今回は何が何でも、というメンバーはおらずペースは落ち着きそうで、ここ2戦とのメンバー差を考えれば押さえは必要でしょう。

[6]⑥ダブルシャープ(酒井)

 追い込み馬ですが純粋なキレ勝負では分が悪く、元々上りのかかる小倉は向いているうえ雨で馬場が重くなればその分さらに時計がかかるので差し届きやすくなるタイプです。天候の回復を考えても準OPと大差ないこのメンバーなら引き続いて警戒必要でしょう。

[7]⑦ヒュミドール(幸)

 ここ2戦は外を回したことが仇となり、前がつかえたり距離ロスが大きいレースになってしまいました。吉田豊Jは開催後半の芝コースではまず内を通さないため、前走のエプソムCもファルコニアのポジションを取れれば2着もあったと見ています。それが幸Jになってどこまで、というのはありますが、日経賞の内容からもOPでやれる素地はある馬でこのメンバーなら要警戒です。

[7]⑧ヴェロックス(浜中)

 デビュー戦を圧勝した舞台ということで小倉が得意なように見られていますが、大トビな馬で4角で加速がつく小回りの小倉は本来この馬には不向きな舞台と見ています。前走のエプソムCでは④着と格好はつけましたが、得意の大箱コースでも伸びきれなかったのを見れば往時のキレには程遠い現状と言わざるを得ず、この馬に関して言えば人気も見込まれるため「このメンバーでも」買いたいとは言いにくいのが正直なところです。

[8]⑨モズナガレボシ(松山)

 芝に転戦後上りのかかるレースばかりを使われていましたが、前走の佐渡Sはレースの上りが初めて35秒以下となるペースにも拘らずそれを克服して③着に残しました。アナザーリリック、ゴルトベルクと後方待機勢が1,2着する中で4角5番手から残した内容は評価でき、2走前の阿武隈Sも直線で進路をカットされる不利があっての敗戦で悲観するものではありません。4kg減の斤量も味方し一押しが効けば下剋上もあり得るでしょう。

[8]⑩スーパーフェザー(武豊)

 年齢を重ねて折り合いがマシになっており、これまで先行かまくりでしか好走できていなかった中で前走は控えて最後に脚を使う収穫のある内容でした。不知火S組の上位3頭がそのまま出てくる格好となり、相手関係を考えれば無視はできないかと。

<予想>
◎モズナガレボシ
○ヒュミドール
▲ファルコニア
△グランスピード
△ショウナンバルディ
△ヴェロックス
△スーパーフェザー

 見た目ほど力量差が無いと考えますが意外と何を買ってもさほど配当は跳ねなさそうなので、軸だけ決めて手広く流そうと。


■札幌11R タイセイアベニール

 前々走の函館スプリントSではスタートでノメった上4角で挟まれる不利があっても0.5差まで脚を伸ばしました。雪辱を期したはずの前走のTVh賞は直線で挟まれまたも0.5差。次は手替わりなら…と思っていたところまさかのルメールJ。実はこの馬の初勝利はこのコースでルメールJが跨った未勝利戦人気は必至ですが昨年のセントウルS④着など実績はここに入れば断然で、この枠なら挟まれようも無く能力全開と来れば頭まで。

2021年8月14日土曜日

【8/14(土)予想】

■札幌9R レコレータ

 間隔を空けた方が良い馬で、唯一掲示板を外したのは中2週で挑んだデビュー2戦目の未勝利戦。前走も中1週でベストとは言えない臨戦過程ながら0.2差2着に踏ん張ったあたりはこのクラスでもやれる素地を示したレースでした。

 中間は函館開催をスキップし中6週でここへ参戦。単走だった前走と違って最終は併せ馬で負荷をかけられており、状態面の不安も無く挑めるここは中心視。


■新潟11R グッドマックス

 ここ2戦はスタートのタイミングが合わず位置を下げての敗戦。元々上りのかかる展開は得意で、3走前のアクアマリンSでは水しぶきの上がる不良馬場を4着に残しています。今日の新潟も雨量が多くコンディションの悪化が懸念され、皆が前に殺到する直千競馬であればこの馬の良さが生きる舞台と見ます。

2021年8月9日月曜日

マミリアス、船橋の交流戦へ。今回ばかりは結果にシビアに


 出資馬である広尾TCのマミリアス(牡3、美浦・根本厩舎)が、10(火)の船橋9Rナイスレイン特別(ダ1600m)に出走。未勝利脱出へラストかもしれないチャンスに挑みます。

 前走、7/4の福島戦(7着)以降は在厩で調整。出走機会が得られることを最優先しての陣営の意向もあり、次走予定が確定しない中でも暑い中緩めずにここまで来ました。この時期は他陣営も考えることは一緒で、月初に予定されていた金沢の交流戦は30頭超の申し込みがあり補欠にすら入れず。そのような状況の中、よく船橋に滑り込めたというのが正直なところです。

 ここまでのマミリアスのレースを見るに、ダートだと1800mはやや長いという感触。前走で試した1700mももう一つ踏ん張り切れなかったことを考えれば、コーナー4つで1600mは丁度こなせそうな範囲でしょうか。逆に言えば今の時期の中央未勝利戦は芝は大渋滞、ダートだと1000,1200,1700,1800の4つしか距離設定が無いため出る番組に困るという状態であったため、この出走が叶ったのも運が味方したと言えます。

 中央からはマミリアス含め7頭が参戦しますが、ほぼほぼ未勝利戦で1秒差で負けている馬の集まりといった感じでしょうか。鞍上は大井の矢野J。前回の交流戦(森J)といい、力量差がなく混戦の中トップ級の騎手を確保できたことは非常に心強いです。



 中央の未勝利戦は9/5(日)で終了。残り4節となり優先権持ち以外は現状でも4節空けないと出られない状況で、出走間隔を考えればこれがラストチャンスでしょう。デビュー戦であと一歩着を拾えていたら…優先権を持って挑んだ中山戦で挟まれなければ…等タラレバを上げればきりが無いですが、それも含めてここまでの結果を甘受すべきなのが競馬であり一口馬主であると考えます。

 次に繋がるレースを、と願ってきましたが、この期に及んでは2着も殿も同じ、としか言いようがありません。これまでの経緯から決して楽観はできない舞台ではありますが、チャンスを持って挑めるということがまずは何より。コンディションや鞍上の手配など陣営のこれまでの尽力がなんとか報われるよう、出資者としてはただ祈るのみという状況。きっとマミリアスは結果で応えてくれると信じています。


 発走は19:05。明日ばかりは早めに上がらせてもらって、未来に繋がる走りを応援しようと思います。

【8/9(月・休)予想】クラスターCの全頭評価

■盛岡10R

[1]①シークザトゥルース(小林)

 あたかもキョウエイトルースの子供っぽい名前ですが全く関係は無く、ビッグレッドFの生産で牝系を辿ればノーザンドライバーがいる血統。中央未勝利、岩手のOPで距離1000m超えでは頭打ちの現状を考えれば計算はしにくいです。

[2]②サマニー(村上)

 中央時代の良績は左回りダートの短距離に集中しており、転出後の3勝もいずれも盛岡ダートですのでこの馬にとっては良い移籍であったでしょう。但しそれでも中央では1勝クラスの馬、加えて最近は位置が取れなくなっているのか1400m以上でないと残せておらず、1分10秒を切るのがほぼ確実のこの舞台では。

[3]③サイクロトロン(松山)

 ダートでは良馬場(4,0,0,1)に対し稍重以下では(0,1,1,4)。降水確率90%のここでは不利なコンディションになることが見込まれるうえ、3連勝中の相手もダート短距離にしてはかなり恵まれた方で、重賞実績馬と伍するにはやや時期尚早の感も。

[3]④ジャスティン(坂井)

 海外を転戦ののち前走は芝を使われ、国内のダートは今年初出走です。前走を見る限り出脚の衰えは無さそうですが、長らく変則的な調教を余儀なくされた分戦える状態にあるのかが不透明です。過去7-8月の出走自体が無いため夏場への対応も未知数な上、58kg自体は勝ち星もあるものの他馬との比較で考えれば有利とはいえない条件です。

[4]⑤レールガン(高橋)

 今回のメンバーの中では地元勢で一番の実力馬となりますが、地元でも重賞を勝てないレベルとなるとさすがにここで勝負になる計算はできないかと。

[4]⑥ウインルーカス(木村)

 毎年夏場に調子を上げてくるタイプですが、昨年ほどのキレを見せられていない現状では一発台頭の望みは薄いと見ます。

[5]⑦スティンライクビー(坂口)

 3歳時に岩手で3連勝し、中央再転入後準OPまで出世した馬ですが準OP時の好走は軽ハンデ(52,52,49kg)でのもの。斤量の恩恵も無いうえ直近は地元で1秒以上の負けが続く現状では。

[5]⑧リュウノユキナ(柴田善)

 元々ムラ駆け傾向の強かった馬なのですが、昨秋からは発馬も安定しそれが好成績につながっているように映ります。前走は平坦コースでヒロシゲゴールドを捉えきれませんでしたが、盛岡は300mの直線に坂があり地方でも随一のタフなコースと言えます。前々走で不良馬場の東京スプリントを勝ったように馬場が渋っても問題なし。55kgで出られるここはチャンスでしょう。

[6]⑨ボタニーク(山本聡)

 前走は末脚勝負で2着に食い込んだとはいえ、6馬身前にいたキラットダイヤは中央2勝クラスで全く歯が立たなかった馬。力量的に計算は立ちません。

[6]⑩ヒロシゲゴールド(幸)

 左回りは(2,2,0,0)とパーフェクト連対中。中央の左回りでダート1200mを取れるのが新潟のみで適鞍が限られるという事情に加え、OP級となるとせいぜい新潟で年1~2回行われるOP特別かクラスターCしかなくなってしまいます。昨年のこのレースを2着した後、中1週の強行軍で新潟のNST賞に出たのも、この馬の得意条件を逃したくないという事情も手伝ったものでしょう。

 それだけにここに向けてはしっかり乗り込まれており、2週連続で栗東坂路で50秒台を出すなど動きは万全。外のマテラスカイは控えてもOKな馬で、自分の形に持ち込めばここも十分好戦は可能でしょう。

[7]⑪メイショウオオゼキ(関本玲)

 地元の条件戦でも2秒差で負けている現状では、よほど恵まれないことには…

[7]⑫マテラスカイ(武豊)

 昨年のこのレースではヒロシゲゴールドに行かせて直線で前を捉えるレースで勝ち切り進境を見せました。元々スピード勝負は望むところで脚抜きの良い馬場もOK。帰国後2か月にわたって乗り込まれており、昨年同様に50秒台を連発しているように状態も問題なくメンバーも大きく変わらないとなれば今年も好勝負は必至と見ます。

[8]⑬ツルオカボルト(菅原辰)

 水沢のOPであればまだ流れ込めますが、直線でのエンジンが必要な盛岡では前走の内容を見る限り地元勢でもやや厳しい近況かと…

[8]⑭ナリタスターワン(高松)

 今回の地元勢では唯一の中央OP馬ですが、岩手転入後の3度の2着は重馬場の水沢850mと盛岡芝1000mが2回。やはり本質的には芝馬で、交流競走でも今回出る中央勢との勝負付けは済んでいると考えます。

<予想>
◎ヒロシゲゴールド
○マテラスカイ
▲リュウノユキナ

 実質5頭立ての上、重賞実績のないサイクロトロンと臨戦過程から不確定要素の大きいジャスティンを除いた3頭で組み立てるとなると、変に紐荒れを狙うより絞った方が良さそうに思えます。

2021年8月8日日曜日

【8/8(日)予想】レパードSの全頭評価とエルムS予想

■新潟11R

[1]①ラヴォラーレ(菅原明)

 東京ダ2100mに転じて②①①着と安定していますが、前走の2勝クラス戦は古馬戦でも低調メンバーで強調材料には乏しく、今回斤量が+5kgとなるのも厳しいかと。

[2]②レプンカムイ(鮫島駿)

 揉まれずに運べるかがポイントの馬で、2勝はいずれも逃げ切り。前走は2番手追走でしたが外枠からスムーズに運べたぶんの好走でした。この枠なので発馬を決めることが大事な上、過去勝ったのはいずれも前半が緩むレース。元々前傾戦になるのがこのレースの常な上先行勢が多数揃ったここで揉まれまいと出していくと、最後に止まってしまう懸念が大きいです。

[2]③タマモブトウカイ(永野)

 1600~1800mで勝ちあぐね、2100mに距離を伸ばしたところテンが63秒台とゆっくりになった分追走が叶った形。実質3勝クラスのここではペース面の不安が大きいです。

[3]④ホッコーハナミチ(浜中)

 前走は前半流れやすい小倉に加えて重馬場、その中で内をロスなく立ち回れた分のレコード勝ちではありました。ただ今回も内目の枠を引けたうえ、前に行きたい馬が多い中一歩引いた位置で脚を溜められそうなのは好材料で、スタートを無難に決めさえすれば上位争いが期待できます。

[3]⑤オセアダイナスティ(川田)

 2走前はスタートタイミングが合わず後方から。包まれずに進めれば3走前、また前走のようなパフォーマンスが期待できる馬で、この枠で同型も多いので立ち回りが難しいですが早めの流れにも対応できるタイプにつきうまく番手の外を取れれば好走可能と見ます。

[4]⑥スマートパルフェ(西村淳)

 2連勝で抽選を潜り抜けましたが、ダートは牡牝差が大きく出る舞台で斤量的にも有利になる古馬混合の1勝クラスを勝ったのみではこの舞台で通用する可能性は見定めにくいです。重馬場を逃げ切って勝っているところからもやはりスピードが活きるレースの方が良く、良馬場想定の今回はタフな流れが見込まれる故…

[4]⑦ロードシュトローム(木幡巧)

 年始に1勝クラスを勝ち上がってからは精彩を欠く内容。その勝ち上がった内容自体は悪くなかったものの、馬場もペースも違うとはいえホッコーハナミチの勝った2勝クラス戦より4秒も遅い勝ちタイムでは、ここに入って伍せるとは考えにくいです。

[5]⑧テイエムマジック(藤懸)

 この時期の1勝クラス戦は3歳同士の方が古馬戦よりレベルが高くなる傾向にある(斤量や勝ち抜け数の違いで)のですが、それでも前走のメンバーは次走古馬戦に行っても振るわない戦績の馬が多く、実質3勝クラス戦のここでは現状格下感は否めません。

[5]⑨ハンディーズピーク(福永)

 前走の西部スポニチ賞は2着はともかく3着以下は現級で苦戦している馬ばかりで、実質2頭立てと言ってもいいレースでした。これで3勝クラスの扱いを受けるのはいいのか悪いのか…馬柱はきれいですがここでは厳しいと見ます。

[6]⑩ルコルセール(石橋脩)

 一部で「伝説の1勝クラス戦」の呼び声も高い2走前の東京戦を制し、前走は明らかに舞台が向いてなさそうな函館で2勝クラスを突破。コーナー4つでも左回りに戻るうえ先行勢を見ながら進めそうなこの枠も好材料。鞍上の石橋脩Jがお手馬のレピアーウィット(エルムS)ではなくこちらに乗りに来る点も陣営の勝負度合いが伺え、上り目はどうかもダートでは3戦全勝というスケールの大きさに賭ける手はあるかと。

[6]⑪ノースザワールド(松山)

 前走が初ダートでしたが躓いて後方から。道中コースロスなく運べたうえ、前が止まりやすい1900m戦で脚抜きが良かった点も有利に働いたと見ます。但し重馬場のアーリントンCが0.7差6着とそこそこ走れており、ダートの適性が高い可能性は否定できません。恵まれて勝ったと片づけるのは早計かと思われ、ここでは押さえが必要かと。

[7]⑫トモジャリア(三浦)

 前走は最内枠からロスなく運ぶ戸崎Jらしい騎乗。上位入線馬のその後を考えればここでは強調は難しく、うまく立ち回って掲示板があればという程度でしょうか。

[7]⑬タイセイアゲイン(松若)

 2歳時に2勝クラスを勝ってますが、自己条件でも特に見せ場がなかった現状を考えれば、ここに入って伍せる可能性は見出しにくいです。

[8]⑭スウィープザボード(津村)

 前走1勝クラスを勝ち上がりましたが、上位入線馬の次走も強調できずタイム的にも「そんなに速くない前傾ラップ」だったことを考えれば、現状は荷が重そうです。

[8]⑮メイショウムラクモ(柴田善)

 正直前走は揉まれずに進めた点が大きく、2着以下も現級成績が振るわない点から人気ほど強調できるかというと微妙ですが、今回も大外枠を引け前を見ながら進めそうな枠を引けたのはプラスでしょう。メンバー的には実質3勝クラスにつき通用級とみてはいますが、他にも2勝クラスを勝った馬が複数いる中では決して1頭抜けているとまでは言えないというのが見立てです。

<予想>
◎ルコルセール
○メイショウムラクモ
▲ホッコーハナミチ
△オセアダイナスティ
△ノースザワールド


■函館11R ソリストサンダー

 現状ではコーナー4回の立ち回りを要求されるコースの方が得意で、前走のかしわ記念も一瞬追い出しが遅れる場面がありながら差のない2着まで追い上げてきました。斤量が1kg減となるここは重賞勝利のチャンスで、外にテンが速い馬がいるのでそれらを遣って好位外を確保できれば重賞制覇のチャンスでしょう。

2021年8月7日土曜日

【8/7(土)予想】

■新潟10R イバル

 レースの上りが38~9秒かかるくらいの前傾戦が得意な馬で、ここ2戦はレース自体が36秒台の上りでこの馬の脚は使っているものの着は上げられずでした。それでも前走が初の1200m戦にしては良く差は詰めており、その前走は中山ダ1200mの5番枠だったのに対し今回は新潟ダ1200mの12/14番枠とテンの流れに乗りやすい外目を引けたのは好材料。金曜、土曜と猛暑日の陽気が続く新潟は含水率が3%を切るパサパサのダートコンディションで、最後の1Fが13秒に突入するような消耗戦なら食い込み警戒です。


■新潟11R ウインドライジズ

 「左回り芝1400m」で「揉まれずに運ぶ」ことが好走条件で、前走は最悪の1番枠を引きましたが積極策で上手く周囲に馬のいない5番手を確保し0.1差④着と踏みとどまりました。出していくと末が甘くなるところがあるだけに前走の内容は収穫で、今回は大外枠を引けたので4走前の奥多摩S(0.1差②着)出たなりで溜めを作れそうです。夏の新潟で(2,0,1,2)と走れており季節・舞台も問題なく、現級通用の実績もあるだけにここは好勝負できておかしくありません。


 

2021年8月1日日曜日

【8/1(日)予想】クイーンSの全頭評価とねらい目レース(関越S)

■函館11R

[1]①クラヴァシュドール(藤岡佑)

 前走は見せ場を作りましたが、重馬場で脚が止まった先行勢に対し追って追ってようやく追いついた程度の3着では復調気配はうかがえません。まともに評価できるのは4走前のニューイヤーSの0.2差5着ですがハンデ差4kgのアルーシャに敗れていることを考えれば、このメンバーではよくて掲示板かと。

[2]②イカット(横山武)

 この枠と頭数なら理想的な位置は取れそうですが、それなりに重賞で走っているメンバーが相手となるとここまでの戦歴から強調はし辛いです。

[3]③フェアリーポルカ(三浦)

 コースレイアウトで巧拙が分かれるタイプで、コーナー径の小さいコース(福島、中山など)に良績が集中しています。ここ2戦は交流重賞で参考外、4走前は外に振られやすい小倉、6走前は東京、7走前は札幌と得意でないコースでのレースばかりでそれを除けばほぼ完ぺきに走れています。この馬にとっては昨年と違っての函館開催は好都合で、ターコイズSでは中京記念を制したアンドラステと好戦しており実績からもここは好勝負可能と見ます。

[4]④ローザノワール(国分恭)

 芝は下級条件含め5回走っていずれも1.0秒以上の大敗。シャムロックヒルがいるここは楽な逃げも望め無さそうで。

[5]⑤ドナアトラエンテ(川田)

 前走は展開が向かず、前々走は異次元の道悪と敗因はハッキリしています。条件戦時代のメンバーからは必ずしも強調できるとまでは行かないものの、牝馬限定戦なら格好はつけられると見ます。

[5]⑥マジックキャッスル(戸崎)

 末脚一手のイメージですが位置を取ってレースをすることも可能で、今回もコースとメンバーを考えれば中団から進めてくるものと思われます。脚質的にどうしても詰まる、包まれるリスクを負いがちですが、この頭数であれば捌く難易度は低そうです。戦歴は牝馬G1級。初コースとごちゃつきさえ克服できれば自ずから上位候補。

[6]⑦マイエンフェルト(川又)

 1勝クラス、2勝クラスの勝ちはそれぞれ軽斤量でのもので、前走も最内の経済コースを進んでの勝利で特に強調できる内容ではありませんでした。格上挑戦でも恩恵のない別定戦のここでは。

[6]⑧ウインマイティー(M.デムーロ)

 陣営は秋華賞以降の不振を「秋華賞で挟まれて怖い思いをしたことが尾を引いている模様」と話しており、メンタル面の影響が大きいという見解を示しています。


 恐らく4角で加速する際にマジックキャッスルとリアアメリアの間に入ってしまった(画像)ことを指しているのかと思いますが、確かにこれ以降の2戦は好位にいても自分で止めてしまうようなところが見えます。大外枠でも引けば一考の余地はあると見ていましたが、この微妙な枠では逃げるしかなさそうで。

[7]⑨テルツェット(ルメール)

 先週のライオンボスやここ数年のオジュウチョウサン(=疲労回復スピードの遅れ、障害馬故の番組の少なさ、オーナー意向の二転三転する起用方針)がそうであるように、和田郎厩舎は「ローテありき」の調整が苦手な一面があります。ゆったり間隔を取ってじっくり仕上げた方が結果の出せる厩舎で、前走のヴィクトリアマイルはキャリア最短の中5週でギリギリという感じの仕上げだった分か気持ちが入り過ぎた故の敗戦と陣営も語っています。半月前から函館に入れる万全の臨戦過程にルメールJを配してきたここは勝負がかりと見てよいでしょう。

 早めの進出でカテドラル以下を封じた前々走のダービー卿CTは完勝と言える内容で、自分から動けるところはこの馬の強み。小頭数かつ外目の枠でスムーズに進出できそうな今回は勝機ありでしょう。

[7]⑩サトノセシル(大野)

 前走の洞爺湖特別の勝ちタイム1.47.0は今開催の同距離で最速のものでした。但し洋芝ゆえ開催が進むにつれ明らかに時計がかかってきていることを考えれば、開幕週の恩恵はかなり大きかったと考えます。格上挑戦で別定戦のここでは同じような形には持ち込みにくそうで。

[8]⑪シャムロックヒル(団野)

 元々団野Jとのコンビで2勝を挙げており、前走はユニコーンSのローウェルに騎乗するため代打で藤懸Jが乗ったものではありました。その前走はやはり最内で50kgという恩恵が大きく、流石に5kg増で8枠のここでは。

[8]⑫シゲルピンクダイヤ(和田竜)

 折り合い面の課題は解消しつつありそれなりの位置が取れそうな半面、ズブさが出てきている昨今。大箱コースではその点をカバーできても小回りではキレ負けの懸念が。

<予想>
◎テルツェット
○フェアリーポルカ
▲マジックキャッスル
△ドナアトラエンテ


■新潟11R インビジブルレイズ

 まともに考えればジュンライトボルトかサトノウィザードのいずれかから行きたいのですが、どちらも間隔が空くと取りこぼすタイプ。それならば昨年の新潟大賞典で5着の実績あるこの馬から入りたいです。前走は不適距離、その前は不良馬場で力を出し切れていませんが、その前の2戦は6着ながら小差に好走しており、内外フラットな今のコンディションならねらい目はあっても。