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2021年8月22日日曜日

【8/22(日)予想】W重賞の全頭評価とねらい目レース

■札幌11R

[1]①ステイフーリッシュ(坂井)

 連戦ローテで使いながら結果を出すのが矢作厩舎ですが、この馬は過去6回の休み明けで①⑤③②③④着と崩れずに走れています(元々大崩れしないタイプではありますが)。今回も1週前に坂路でビッシリ追われてから札幌入りし芝で3頭併せを消化。昨年以降取り口が安定しており、出遅れずに運べれば常に重賞戦線で好走できています。勝ちきるにはワンパンチ足りないタイプですが、ここでも上位を窺う力はあると見ます。

[2]②サトノセシル(ルメール)

 欧州血統らしく、前走は雨で上りのかかる展開で浮上してきました。それまで結果を出せていなかった待機策で好走できた点も含め、やや展開に恵まれた印象で再度恵まれてもこのメンバーではさすがに、といったところです。

[3]③マイネルウィルトス(団野)

 前走の函館記念は休み明けの分割引が必要との見解でしたが、陣営が懸念していた通り馬体を減らして(-6kg)の出走となりました。しかし着順は8着とはいえ2着から8着は0.1差の中にひしめいており、コース差を考えれば実質的には2着相当の走りではあったと見ています。団野Jに手替わりになる点は買いたいですが、前走が特に強調できるレースレベルでもなかったことを考えればそこから大きな上積みが無いことにはこのメンバーではどうかというところです。

[4]④ラヴズオンリーユー(川田)

 遠征帰りの久々の一戦になりますが、1週前に併せ馬を消化し直前に単走というパターンは京都記念①着時と同じ調整過程です。こちらも本来連戦で仕上がってくる矢作厩舎でどちらかと言えばこの馬は間隔が空き過ぎない方が成績が良いのですが、今回はBCフィリー&メアターフを見据えての前哨戦であり結果を出す仕上げが見込まれるはず。矢作師の「よくないところが無い」というコメントは完調ではないというニュアンスもうかがわせますが、このメンバーでは一応の格好はつけられそうで。

[4]⑤トーラスジェミニ(横山和)

 丸1年の休養から復帰した3歳秋以降に関して言えば、馬体の増減が結果に直結しているのが現状です。

 プラス体重(0,0,0,6)
 増減なし(2,0,0,2)
 マイナス体重(4,0,1,5)

 傾向として、絞れにくい秋冬にプラス体重で出てきて凡走⇔暖かい時期に絞れて好走という相関が見て取れ、今回の最終追いも「あまりやり過ぎたくなかった」という陣営の意向からダートで単走。当日の馬体重には注意も、型通りに減らしてこられれば再度の好走は期待大でしょう。

[5]⑥バイオスパーク(池添)

 この馬は内枠で立ち回りの良さを活かせる小回りコースだと良く、前走の函館記念もうまく内に入れられた結果の好走でした。条件戦時代も阪神では取りこぼしが多かったように大箱コースでは信頼度は今一つで、コーナー径の大きい札幌替わりで相手も強くなるとなると良くて押さえまででしょうか。

[5]⑦ペルシアンナイト(横山武)

 前走の鳴尾記念は結果的に3角~4角でもう1列ポジションを上げられていれば…というレースでしたが、そもそもスタートで挟まれて後手に回らざるを得ない不利もあり直線でもワンテンポ追い出しを待たされた割にはよく伸びてきました。昨年2着の実績が示す通り洋芝は合っており、昨年のメンバーを考えても今年も通用余地はあると見ます。

[6]⑧ユーキャンスマイル(藤岡佑)

 道中の追走力に難があるタイプで、長距離であったり重馬場などで時計がかかった時に何とか間に合って好走する、という近況です。加えて左回りの方が周りもスムーズで、そのどちらも期待できないこの舞台では。

[6]⑨アイスバブル(水口)

 前走は直線で前が壁になりブレーキを踏む瞬間がありながら鋭く伸びて上り最速をマーク。正直驚きました。洋芝は初めてで、過去2回の稍重馬場でいずれも上り3番手以内の脚を使えていることからも適性が高かったということでしょう。ただそれを差し引いても決して展開が向いたわけではなかっただけに、かなり強い競馬だったと言えます。

 続戦もこの中間はさらに調子を上げており、最終は重たい函館のウッドで54.7-12.6。2歳馬との2頭併せのはずが外を走る他厩舎の馬と実質3頭併せになったのも幸いでした。本質的にはコーナーからの加速がしやすい札幌の方がレースがしやすいはずで、引き続きマークが手薄になるようであれば再度の一発も警戒が必要と見ます。

[7]⑩ディアマンミノル(泉谷)

 この馬もアイスバブル同様距離不足と見られる中での函館記念好走でしたが、前が詰まるシーンのあったアイスバブルとは対照的に4角から外を回し支障なく伸びられた分もありました。札幌替わりは歓迎であるものの、前走を見る限りではやはりもう少し距離があった方が与しやすいタイプなだけに…

[7]⑪ウインキートス(丹内)

 前走は説明不要の超スローペースに助けられての勝利で、不利のあった日経賞以外は大崩れなく走れているとはいえ斤量増でもある今回は強調できる材料には乏しいです。重賞勝ち後で注目を集めるここよりは、評価も落ち着くであろう秋以降のG1で改めて評価したい馬です。

[8]⑫ブラストワンピース(岩田康)

 勝った昨年のこのレースにしろ前走にしろ、1番枠から最高の立ち回りで好結果を残しているのがこの馬の近況です。馬体重については先月末に函館に入厩した時点で562kgとのことで、1か月かけてじっくり絞れていれば心配はありませんが立ち回りの面で不安を残す今回は上手く内に入れてどこまで…というレースになりそうです。

[8]⑬ソダシ(吉田隼)

 壁を作って折り合わせたかったこの馬にとっては最悪の枠を引いてしまいました。先行タイプは何頭かいるので番手は取れそうですが、この距離がどちらに転ぶかは未知数なうえ母ブチコも一度ケチがついた後は結局最後まで気性面の矯正が叶わなかった経緯があるだけに、初黒星の後でキッチリ立て直してこられるかここが試金石でしょう。

<予想>
◎アイスバブル
○トーラスジェミニ
▲ラヴズオンリーユー
△ステイフーリッシュ
△ペルシアンナイト
△マイネルウィルトス
△ソダシ

 水口Jは今年まだ芝で勝てていないのですが、アイスバブルの全妹であるレースガーデンとのコンビで2勝を挙げており、しかもいずれも北海道(函館、札幌で各1勝)でのもの。この血統を手の内に入れていることを踏まえ、実績度外視で本命抜擢。人気の牝馬に勝たれたらその時はごめんなさいということで…


■小倉11R

[1]①ボンセルヴィーソ(富田)

 1200mは2回走って(0,0,0,2)。昨年の淀短距離Sは0.3差5着と一見走れているように見えますが、前半が34.8とマイル戦に近い流れでこの馬でも通用したという事情があり、下手をすれば32秒台になりかねない小倉芝1200m戦では厳しいと見ます。最近のレースぶりからは1400mすら怪しくなりつつある現状ではなおさら…

[1]②エングレーバー(浜中)

 京王杯SCでは見せ場なく敗れましたが、やはりその前の心斎橋Sのほうが出来が良かったことに加えて、その心斎橋Sは4角まで前に壁を作れていましたが前走は終始壁を作れず気持ちのオンオフを切り替えられなかったことも敗因として考えられます。今回は上手く壁を作れそうな内枠に加えてさらなる距離短縮、そして3か月ぶりのレースであり気持ちも入り過ぎないと来ればここは好走のチャンスと見ます。

[2]③コンパウンダー(荻野極)

 このコースで2勝を挙げており相性は良いですが、いずれも小倉の条件戦らしく上りがかかる(=最後に前が止まる)レースでの好走につき重賞で33秒台の上りが求められるとなるとワンパンチ不足の感は否めずで。

[2]④ノーワン(川又)

 基本的には、下記前走の評価通りと見ており、頭数も増えメンバーも同等以上が揃うここでは。

 かれこれ2年4か月勝ってないものの、終いは必ず一脚を使えるタイプで着差ほど負けているレースは多くはありません。但し、助走をつけて長く良い脚を使うタイプではなく馬群の中で脚を溜めて最後の一脚で決めるレースが理想で、阪神1400mのようなレイアウトのほうが力が発揮できるだけにこのコース、この枠では脚の使いどころが難しいと見ます。

[3]⑤ロジクライ(秋山真)

 前走アイビスSDは大事を取っての取り消しでしたが、影響はないとのことでここに参戦。しかしながら芝でまともに走ったのは昨年の春まで遡るうえ、ここ2戦はダートで先行はできていても残せない、というレースを続けており、ハーツクライ産駒で加齢を考えても距離短縮で良さが出るかと言われると…

[3]⑥ファストフォース(鮫島駿)

 CBC賞は行き切ったことが奏功し日本レコードでの快勝。このコースも2戦2勝で相性は問題ないですが、前走は空前のハイラップで体力で劣る牝馬が脱落しての結果でもあり、現に13頭中牡馬の出走は僅か4頭だったにもかかわらずワンツーフィニッシュに加えタイセイビジョンも4着と3頭が掲示板に載っています。流石に今回は昨日の佐世保Sが1.07.8の決着だった上、雨が見込まれることからタイムは落ち着きそう。前走と違い今回は中間で3Fからしか時計を出しておらず、まともに追ったのは最終追いのみ。斤量も55kgに戻るここは割引要素が多く、前走内容で人気するならここは少々危険かと。

[4]⑦ジャンダルム(福永)

 クラシック大敗後はマイル路線に転向しましたが、ムラ駆け傾向があり好走してからの続戦でもコロッと大敗したりしていました。前がかりな気性と併せてこの辺りは母Believe(米国繋養につき横文字ですがあのビリーヴ)の特性とも言える部分でしょう。それが証拠に距離短縮で挑んだ4走前(1400m)と前走(1200m)は前付けからしっかり勝てているうえ、前半ペースが33秒台になると(1,0,1,0)とペースが流れた時に持ち味を発揮しています。好走後の次走がアテにできないタイプではあるものの、前が流れそうなここは再度の好走も可能な舞台でしょう。

[4]⑧メイショウケイメイ(藤懸)

 最後に掲示板に載ったのは2年前のフィリーズレビューの⑤着。賞金はOPなので番組の都合上1400mにこだわると出られるところが無いため適性外のところにも出ざるを得ないという状況で、3歳以降はハンデで恵まれても良いところが無い現状では…

[5]⑨シゲルピンクルビー(和田竜)

 前走の函館SS時は「内枠の短距離戦が苦手な泉谷J」を理由に割り引きましたが、案の定スタートを決められず後手を踏み、前が閊えて最後まで何もできずに終わってしまいました。前傾戦のフィリーズレビューの内容からも適性は短いところにあると見ており、中枠替わりで和田竜Jに戻る今回は見直せる舞台でしょう。

[5]⑩メイショウカリン(酒井)

 今年このコースで3戦していますが、①着だった巌流島Sは32.6-35.7とバッタバタの前傾戦を4角16番手から差し切ったもので、それよりも上りが速くなった北九州短距離S、CBC賞では見せ場なく敗れています。ここも33秒台の上りは必須と見られ、雨で時計がかからない限りは厳しいかと。

[6]⑪アウィルアウェイ(松山)

 前走のCBC賞は32.3-33.7のラップで、末脚を身上にするこの馬にとってしてみれば32秒台を出さないと勝てない状況につき「物理的に間に合わなかった」レースと見るべきでしょう。普通前半が32秒台になるレースは後半が34秒くらいになるはずで、前走が特殊だっただけで本来前傾戦は大得意なクチ。多少馬場が渋ってもメンバー的に前半は流れるはずで、全体時計が緩む今回は前走以上が期待できます。

[6]⑫モズスーパーフレア(松若)

 前走の高松宮記念では先行勢で唯一掲示板に残しました。重馬場が得意というよりかはダッシュ力が段違いな分、追い込みが届かない展開で前に居られるメリットを活かせるレースで浮上するタイプと言えます。32秒台で先行しても残せる点は強みですが、昨年は夏の小倉が短かったのに対し今年の夏は3週のインターバルを置いての連続開催でそれなりに芝の痛みも進んでおり、馬場の恩恵を受けにくい点は若干割引必要かと。

[7]⑬ファンタジステラ(藤井勘)

 直線で詰まった2走前を度外視すれば準OPで連続好走していますが、いずれも好位の内目を取って直線でスッと抜け出すレース。外差し傾向が出ており外枠を引いてしまった今回は得意な形に持ち込むのは少々ハードルが高そうです。

[7]⑭レッドアンシェル(武豊)

 調整の難しさは相変わらずで、今回もCBC賞を目標にしておきながらコンディション不良で立て直しての一戦。その効果もあってか今回は2週前からしっかり時計を出せており、直前は併せ馬を消化し順調に来られています。こういった過程もあり福永Jが乗れない点は残念ですが、大敗後の巻き返しもあり得る出来にあると見ます。

[7]⑮メイショウキョウジ(斎藤)

 福島テレビOP⑯着後は短期放牧に出され立て直しを図られましたが、中間はまだ太目を残している点と陣営曰く覇気に欠ける様子とのことで、コース実績は認めるもののこの距離このメンバーでどうかというところです。

[8]⑯アスコルターレ(藤岡康)

 マーガレットSはその後の過程を見れば2勝クラス相当と見るべきで、斤量を含めて考えても格下感は否めません。母母リッスンという血統背景からも、スピード比べよりは時計のかかった方が良い印象で…

[8]⑰ヨカヨカ(幸)

 前走のCBC賞では内の好位を進みうまく運んだかに見えましたが、直線では右に左にフラフラしておりお釣りが無くなったようでした。5着という結果をどう考えるかですが、この下が長期スランプ馬や条件馬ばかりであることを考えれば額面通りに評価はしにくいのが正直なところです。前回を異次元のペースだったと割り切って評価する考え方もできますが、強かったと言うには物足りない内容につきメンバーも強化される今回、痛恨の外枠もプラスとは言い難く。

[8]⑱ボンボヤージ(岩田望)

 前走のマレーシアCは7頭立ての小頭数な上1分6秒台が出るレースで、物理的に前に居ないとどうしようもないレースでした。確かに小倉は(2,1,0,0)で安定していますが、18頭立ての大外枠となる今回は楽なレースは望め無さそうで。

 加えて気になるのが、コンビで2勝を挙げる川須Jが乗らないという点。川須Jは日曜は新潟なのですが乗鞍は僅かに2鞍で、メインのNST賞でテン乗りのロードラズライトに乗るのと3Rの新馬戦でダイシンアキラという馬に乗るのみ。このダイシンアキラは先月からずっと調教をつけている馬で梅田師の期待も高い1頭なのですが、それにしても近年ジリ貧は否めない同騎手の立場にあって重賞勝ちが狙える鞍ではなく新馬を優先するというのは、前者に見込みがないのか後者によほど期待しているのか…

<予想>
◎シゲルピンクルビー
○アウィルアウェイ
▲エングレーバー
△ジャンダルム
△レッドアンシェル
△モズスーパーフレア


■新潟11R ノンライセンス

 芝に使われた前走と3走前を除けば大崩れなく走れている上、牝馬らしく脚抜きの良い馬場の方が良いタイプ。2走前の京葉S(重)ではダンシングプリンス、ジャスパープリンスとOP実績のある牡馬に交じって2着と好走しており、クラスの目途も立てられている現状でこのメンバーなら。


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