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2021年12月5日日曜日

【12/5(日)予想】チャンピオンズカップの全頭評価とねらい目レース(中京8、ギャラクシーS)

■中京11R

[1]①ソダシ(吉田隼)

 適性や枠の話は他の方にお任せするとして、自分がこの馬を買わない理由は「ゲート難が表れ始めている」ことに尽きます。母ブチコはゲート難により引退に追い込まれた経緯があり、この馬も前走ゲート内で前歯をぶつけて出血しているように、段々と気性的な危うさが顔を覗かせている現状です。そこに初ダートで最内枠、よりによって隣は逃げたい馬となると、かなりの確率で後手を踏む可能性がありそれ自体が不利となってしまいます。

[1]②カジノフォンテン(M.デムーロ)

 中央初参戦。交流G1の2勝はいずれも左回りで、カジノドライヴ産駒もこのコース自体はよく走れています。但しこの馬個体で考えた時に坂のあるコースへの対応力は不透明で、母ジーナフォンテンも中央在籍時の唯一の入着は新潟芝でのもの。先行馬の多いメンバー構成を考えても恵まれにくい展開になりそうで。

[2]③サンライズノヴァ(松若)

 今なら距離自体はこなせるかとは思いますが、良績はマイル以下のワンターンに集中しておりこの舞台自体がそもそも合わないと見るべきでしょう。

[2]④インティ(武豊)

 このコースでは(2,0,2,1)。唯一の着外は苦手としている不良馬場でのもので、乾いたダートならキッチリ走ってきます。ただここ数戦気になるのが、ゲートが開いたときに伸びあがるような仕草を見せる点。それもありかしわ記念・南部杯では控える競馬で③⑤着と着をまとめていますが、いずれも実質的には5~6頭立てのレースであり能力の絶対値的にこのくらいの着順にならないとおかしいという話でもあります。再度内枠を引いた今回、スタートが決まらないことにはここ2年のようなレースは望みにくく。

[3]⑤エアスピネル(藤岡康)

 距離短縮ローテでは(2,3,1,0)とキッチリ走れている一方距離延長時は(0,0,2,6)。適鞍が無いので仕方ないですが、ローテーションからして買えるタイミングではないということ、加えてムーアJを手配していたにもかかわらず急遽乗れなくなり止む無く藤岡康Jがテン乗りという背景も手を出し辛く。

[3]⑥テーオーケインズ(松山)

 JBCクラシックでは④着に敗れましたが、4角で外を取ったミューチャリー・オメガパフュームのワンツーに対し内に潜ったチュウワウィザードとこの馬は馬場差で後れを取った格好で、悲観する内容ではありませんでした。3歳春までは砂被りを嫌う側面もありましたが、ここに来て馬の後ろでもレースができるようになったのは成長で、好位を取りたいタイプにつき自在性を活かせる戦法を取りやすくなったことが好成績につながっていると推察されます。

 一方で、近年のこのレースはレース自体の上りが36秒前後かそれを切るくらいになることが多く、勝ち馬には軒並み35秒台~36秒前半の上りが求められています。この馬が36秒台前半の末脚を使ったのは3回あるのですが、平坦の京都、坂が緩く直線の長い東京とスローペースになった阪神でのもので、中京コースでは2回走って1400m戦の36.7が最高。このレースはテンよし・中よし・終いよしの総合力が問われ、良馬場でよどみなく流れかつ上りを求められる展開では一抹の不安が残ります。

[4]⑦サンライズホープ(幸)

 前走のシリウスSの勝ち時計の1.57.4は、中京ダ1900mの良馬場としては史上2番目に早い時計でした。1番は昨年の白川郷Sでハギノアレグリアスがマークした1.56.3ですが、このレースはまるでスペースシャトルの打ち上げかの如く前が次々と入れ替わる展開で、中団待機していたこの馬が好時計で差し切ったもの。3着以下は1秒以上離されたレースにつき少々特殊な時計で、サンライズホープの上記の時計は2番手から押し切ったレースで十分に評価できます。

 そもそもシリウスSの舞台である中京ダート1900mコース自体が、テンが速くなりやすく先行馬にとって不利なレイアウトですがそれを勝ったという時点で高く評価でき、同じくホームストレッチ一杯に先行争いが繰り広げられる阪神ダート2000mでも4走前に勝っているように自分のポジションを取れれば簡単には崩れません。勝ち方が地味な故人気しにくいですが枠と相手関係から今回も2~3番手が取れそうで、乾いた馬場で内前有利のセオリーならば残り目は大きいと見ています。

[4]⑧スワーヴアラミス(松田)

 前走のみやこSは直線でなぜか馬のいるところに突っ込む謎采配もありましたが、スタートが決まらず後手を踏んだのもあり終始窮屈なレースになってしまいました。6走前の平安Sのようにそれなりに周りも流れるレースになると現状では苦しく、ここも位置を取るのは厳しいと見ます。

[5]⑨オーヴェルニュ(福永)

 間隔を詰めると良くないタイプではありますが、前走のみやこSは陣営もここを意識しての叩きであることを明言しており、中身が出来ていないという感じの失速の仕方で⑫着。そもそも米国遠征で福永・川田の両ジョッキーが居ない中で使う時点で本気度の違いは明白でした。中京では3戦3勝でここに向けての仕上げも順調そのものですが、自らが速い上りを使えるタイプではないため逃げ馬が止まるような高速馬場で良績を残してきました。3走前の平安Sでは重馬場+前が止まりやすい中京1900mで余計に圧勝した側面もあり、1800mで良馬場となるとそこまでのパフォーマンスは期待できないでしょう。

[5]⑩ケイティブレイブ(内田博)

 美浦転厩後4戦目で陣営は状態の良さをアピールしていますが、良かったころの好走歴自体が平坦コースに集中しており坂のある中京に変わることはプラスではありません。前走金沢で行われたJBCクラシックでも流れ込むだけのレースで、このメンバーでも足りるとは言い切れず。

[6]⑪アナザートゥルース(坂井)

 前走のみやこSは気温低下によりコンディションが上向いた分もあり逃げて見せ場たっぷりの③着でした。向こう正面でエクスパートランが捲ってきた時に2番手以降の各馬が速めに動き出したこともあり差し決着になりましたが、その中で唯一手綱を動かさなかったのがアナザートゥルースの松山J。好発から行き切り、直線向いてもギリギリまで追い出しを待った分残た格好で先行勢総崩れの流れの中で残したことは価値は高いですが、ラップ自体は前半にしっかり緩んでおり鞍上の好判断も込みでの結果と評価すべきでしょう。逃げなくてもレースのできるタイプとは言え前走のように流れが向くとは言い切れず、先行勢も強力なここでは。

[6]⑫クリンチャー(川田)

 左回りでは芝も含めて(0,0,0,4)。現状の賞金では東京大賞典に出られないためやむなくここに向かってきたと推察されますが、それだけに賞金加算をもくろんでの参戦だったはずの前走・みやこSで⑥着に敗れたのは不可解でした。アナザートゥルースの項で述べた通り早めに動き出す展開になった分苦しかったのはありますが、この馬の場合そのような持久力勝負をモノにしてきたクチなだけにもう少し残せるかと思っていました。中央の相手関係では少しずつ苦しくなっている現状を伺わせ、左回り替わりとなると強調はしにくいかと。

[7]⑬チュウワウィザード(戸崎)

 昨年のこのレースでは強豪相手に完勝と言えるレースぶり。その前が大井で2戦連続で③着に敗れていたことを考えても、左回りでこその馬と評価できるでしょう。今年もJBCクラシックを叩いての参戦ですが、テーオーケインズの項で述べた通り着差はコース取りの差であり中身のあるレースでした。

 ただその昨年は最終が坂路で併せ馬を消化していたのに対し今年は単走。追い切りの映像を見る限りでは終始右に張っている様子で、まっすぐ走れていた昨年との比較でも状態が前年以上には見えないのが正直なところです。メンバー差を考えればここでも上位争いは必至でしょうが、現状の出来でどこまで、というレースになりそうです。

[7]⑭ダノンファラオ(横山武)

 前走のJBCクラシックは押し出されての逃げで1.9差の⑦着と大敗を喫しましたが、金沢ではご法度とされるラチ沿いを進んでのもの。カジノフォンテンに押し込められたのもありますが道中の位置取りからして単に鞍上が金沢を知らなかっただけと見られ度外視できるでしょう。但しこの馬の良績は左回りと平坦コースに集中しており、左回り替わりは良いものの急坂のある中京は必ずしもプラスとは言えずで。

[8]⑮メイショウハリオ(浜中)

 脚質的に嵌り待ちにならざるを得ず、前走のみやこSも結果的には嵌りましたが、内枠でスタート後窮屈になりそうなタイミングにも浜中Jは引かずにポジションを主張し中団から運びました。3角から追っていた割には最後ようやく届いた、という印象で、中京1900mや阪神2000mでパフォーマンスを上げるタイプと見ます。同じくみやこSで差して上位に食い込んだ中では④着だったプリティーチャンスが先日のクイーン賞で1.2差③着。流れを利しての好走という見方は否定できずでここでも恵まれないことには。

[8]⑯カフェファラオ(ルメール)

 気性的な問題故ペースは流れてほしいですし揉まれないのがベスト。そういう意味ではこの大外枠自体は歓迎ですが、前半3Fが36秒を切るようなペースでないとストレスが溜まってしまいます。強い馬が揃い決着タイムも速かった昨年でさえ36.5という入りで、今年がそれ以上になる期待は薄いです。そもそもその昨年も1角でちゃんと外に持ち出せておきながら不発だったことを考えれば大外枠の効果も限定的と見られ、あとはブリンカーでどこまで変われるか…でしょうか。

<予想>
◎サンライズホープ
○テーオーケインズ
▲チュウワウィザード
△オーヴェルニュ
△カフェファラオ


■中京8R ラフダイヤモンド

 3走前の中京芝2000m戦⑥着がなかなかの内容。牝馬限定戦ながらそれなりにメンバーが揃っており、当時の②,④着馬も既に勝ち上がり済。4角5番手以内の馬が3着までを占める展開で大外18番枠のスタートから脚を伸ばして1.0差まで押し上げてきました。前走はダート、2走前は平坦の新潟で、3走前だけ走れればここでも通用の目はあります。

 中京芝2200mはスタート位置が4角方向に200mズレるだけですが、坂下からのスタートになる上最初の直線が長くなるため先行勢がバテやすく特に下級条件では差しが利くようにもなり得ます。逃げたい馬もおりペースは平均程度が見込まれ、混戦になれば位置取りひとつで食い込みあっても。


■阪神11R バティスティーニ

 このコースで良馬場なら③②②着。いずれもOPでの成績で、特に2走前・3走前は逃げ切り決着を追い込んでの②着と相性の良さを見せています。今回もメイショウウズマサが行き切りそうな構成ですが、積極策で開花したケイアイターコイズをはじめ位置を取りたい馬は多く、最後に前が止まれば今度こそ差し切れるでしょう。


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