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2022年2月27日日曜日

【2/27(日)予想】中山記念・阪急杯の全頭評価とねらい目レース

■中山11R/中山記念

[1]①ソッサスブレイ(柴田大)

 重賞やハイレベル戦で惨敗し、舐められた格下戦でエアポケットに入り好走するのがパターン。コーナー4つの1800mは小差で走れていますがさすがに今回は開幕週でそう簡単に好位のインは取らせてくれないでしょう。

[1]②トーラスジェミニ(西村淳)

 前走跨った横山武Jも陣営もメンタル面の問題を指摘。その前走はブリンカー効果もあり行きっぷりこそよかったものの、直線で早々とやめるような形で失速。今回は直前の調教で3頭併せを真ん中から大きく追走し、一杯に追われ最後まで集中力を持続させることを念頭に置いて調整されています。思えば、安田記念⑤着や七夕賞①着時も逃げ馬を追いかける形で好走しており、今回は逃げたい馬が他に何頭かいることから好位のインを取れそうなメンバー構成。最後まで集中して走れる期待はあります。

 加えて、一杯に追われたことによる副次的な効果として馬体が絞れて出てくれば理想です。前走時にも紹介したようにこの馬はプラス体重で出ると好走した試しがなく、それが冬場の不振につながっていると考えます。幾らか暖かくなってきたうえ攻め馬強化となれば少なくとも±0以下では出てこられそうで、4勝を挙げる得意の中山に戻って注意は必要です。

[2]③ガロアクリーク(田辺)

 コーナー4回で息を入れられるか、ゆったり流れるメンバー構成で脚を溜めるレースで好走できる馬。前走のエプソムCはそれが望めないコース形態でもありましたが、本質的には先行勢が手ぬるくなるトライアル戦が合うタイプで、古馬重賞でそこまでペースが恵まれうることは稀で今回もまずスローにはならないだけに。

[2]④ヒュミドール(M.デムーロ)

 重賞となると前半4Fが50秒を超えるようなドスローか、外差し有利の先行馬自滅展開でしか来られていません。逆にパンサラッサとコントラチェックを他の馬も深追いするような展開になれば浮上の目はありそうです。今回は主戦の吉田豊Jがそのパンサラッサに乗ることもありデムーロJがテン乗りとなりますが、流れが向く前提でロスなく運べれば。

[3]⑤パンサラッサ(吉田豊)

 3走前にオクトーバーSを逃げ切ったコンビ再結成となりますが、この馬は急坂を苦手にしており本質的にここは合わないでしょう。加えて吉田豊Jは本来逃げを得意とする騎手ではなく、坂井Jが海外遠征に行っているための代打的な意味合いが強いですが、けれんみのない逃げで活路を開いてきたこの馬と手が合うとは思えず。

 ここで「菱田Jの代打」としなかった理由についてですが、恐らく菱田Jは降ろされたのだと思います。

 広尾TCの近況更新でも乗り替わりの理由には触れられず。菱田Jは小倉で騎乗がありそちらを優先した形ではありますが、今年はG1を目指すという馬がお手馬にいながらG1未勝利の騎手が重賞もない第3場の騎乗を優先するというのは尋常に考えてあり得ないでしょう。関西の騎手だからともいえますが、それならば先週のダイヤモンドSでテーオーロイヤルに乗りに来たことと整合性がつきません。

 降板説を裏付ける状況証拠として、昨年12鞍あった矢作厩舎への騎乗が今年はまだゼロ。元々代打的な使われ方が多いので誤差の範囲とも考えられますが、昨年1月に開聞岳特別で9番人気で穴を開けたホウオウライジンでさえその後の7戦で騎乗させてもらえず。結果を出しているパンサラッサですら乗せてもらえなかったとなると、ヴィクトリアマイルの時に説明したデムーロJを冷遇する理由と同様、何かしら矢作師の逆鱗に触れることがあったのでしょう。まぁ所属騎手の顔ぶれを見ていて真面目なタイプが好きなのは明らかですし(本人は逆なのに)納得と言えば納得ですが…

[3]⑥レッドサイオン(木幡育)

 元々450~460kgで好走していた馬が去勢を経て430kg台に。そろそろ1年半になるので馬体が戻ってきてからでも手を出すのは遅くないでしょうし、そもそもその当時でもOPでは通用してなかっただけに。

[4]⑦ウインイクシード(松岡)

 戦績こそ地味ですが、前走は連続開催の5週目、2走前はAコース4週目+外回り、3走前&5走前は不得意の重・不良馬場で、4走前の関越S②着も本来ならAコース4週目+外回りで不得意なところを地力で②着に残した内容でした。昨年③着が示す通りコーナー4つの開幕週は絶好の舞台設定で、飛ばす馬の影響で後続が控える流れになればこの馬くらいのポジションの馬にチャンスが出てくるでしょう。

[4]⑧マルターズディオサ(戸崎)

 田辺Jに手綱は戻らず。斤量条件は良いのですが、今回は控える競馬を示唆しており、紫苑Sのように同世代同士のバテ合いならまだしも古馬牡馬混合戦では恵まれうる可能性は低くて。

[5]⑨ゴーフォザサミット(北村宏)

 去勢放牧明け。9か月ぶりの実戦のわりには時計を出したのが3本のみで、いくら藤沢和厩舎と言ってもさすがに運動量が足りないと言わざるを得ません。

[5]⑩ルフトシュトローム(石橋脩)

 デビューからの3連勝はいずれも中山マイル。NHKマイルC⑤着以降の3歳秋からは末脚を繰り出せず流れ込むだけのレースが続いています。OPでも通用しない現状では協調できるポイントがなく。

[6]⑪カラテ(菅原明)

 前走の東京新聞杯は完調でなかった分の③着。もう一段出来が上であれば着を上げられた可能性もありますが、④着以下との差を考えても現状の実力どおりに走れたといえるでしょう。マイル超えは久々の挑戦ですが元々初勝利は2000mで、ペースが流れそうな今回は1Fの延長があってもマイルに近い展開になる可能性があり、この挑戦に合理性はあると見ます。但しやはりこの馬は不安なくビシビシやれた時の方が結果を残しており、続戦で手控えた最終追いの様子からも今回は一枚割引が必要かと。

[6]⑫アドマイヤハダル(横山武)

 本質的に東京ではキレ負けするタイプで、前走の白富士S②着もこの馬の適性を考えればよく頑張ったほうです。中山替わりは好材料ですがやはり3歳春の頃が最高打点でここでパフォーマンスを伸ばす期待は薄く、タバサトウショウ一族が軒並み早々と引退している点を踏まえても押さえまででしょうか。

[7]⑬ワールドリバイバル(津村)

 3走前のラジオNIKKEI賞は特殊馬場かつゆったり流れた分の恩恵もあり②着に残せましたが、元々5走前に重馬場のスプリングSで0.7差⑥着したように馬場が渋れば台頭が見込めるタイプです。内前が恵まれそうなコンディションではありますが、まっとうな良馬場では決め手に欠けるだけに。

[7]⑭コントラチェック(丸山)

 パンサラッサが注文を付けなければこの馬が行くでしょうし、距離短縮で最後までしっかり走り切れそうなのはプラスです。ゲートが開くまでわからない部分は大きいですが、行き切れば後続も深追いはしなさそうなだけにこの馬の持ち味が発揮できる公算は大きいです。

[8]⑮ダノンザキッド(川田)

 前走のマイルCSでは2走前の富士Sよりゆったり流れたにも関わらずしっかり折り合い、最後は33.0の脚を繰り出して0.2差③着の健闘を見せました。但し元々前掛りな気性ゆえ、距離延長となるローテがカギです。今回陣営は「今後のローテを占う一戦」と位置付けているだけに折り合わせようとするはずで、下手に抑えて掛かってしまうリスク(+ここで負けても賞金的には問題ない)を考えれば人気ほどの信頼は置けない場面と言えます。

[8]⑭ワールドウインズ(田中勝)

 栗東所属馬ですが遠征の方が力を出せる馬で、加えて気難しさ故逃げるか被されない位置取りが理想です。陣営は「出たなりの競馬」を示唆しており、外から被されるリスクは低いと考えます。但し開幕週で控えてどうかというのと、追い切りの動き自体は前回の方がよかっただけに、ひと叩きの変わり身という点ではまだ薄そうです。

<予想>
◎トーラスジェミニ
○コントラチェック
▲ダノンザキッド
△ウインイクシード
△ヒュミドール
△カラテ
△アドマイヤハダル


■阪神11R/阪急杯

[1]①トゥラヴェスーラ(鮫島駿)

 昨年の高松宮記念④着、京王杯SC②着と直近実績で言えば十分以上。それらレースの時にも紹介しましたが、この馬は「2週前からの意欲的な調教」「壁を作りやすい内~中枠」が好走のカギを握ります。

 先ず調教ですが、年始から入厩しじっくり乗られたうえで2週前に坂路で55.3-11.7、1週前には自己ベストとなる51.1をマークしラストも12.2とまとめており態勢は万全。そして枠は文句なしの1番枠。壁を作れないと行きたがるところがあるため、直線まで我慢させられる位置取りがキーとなるぶんこの枠は好材料です。

 但し、ここはあくまで次走への叩きであること、また昨秋の復帰予定を鼻出血(肺からのもの)で見送った経緯があるだけに、大きく勝負はしにくい局面ではあります。肺からの鼻出血はウオッカの引退の原因になったように再発の危険性が高く、レース中に発生すると出走停止のペナルティーも課されます。残念ですがノド鳴りなどと違い物理的な手術ができないため競走馬の性質上防ぎようがなく、いつ再発してもおかしくないリスクと隣り合わせということは意識して買わないといけません。

[2]②グルーヴィット(団野)

 この馬のベストは「左回り1400m」。今回は右回りに条件が変わり一歩後退するのと過去(0,0,1,3)と苦手にしている距離短縮局面につき、ここでは食指は伸びにくいです。

[3]③リレーションシップ(松田)

 2走前のスワンSで0.3差⑦着と健闘を見せましたが、当時のメンバーで次走好走したのはダノンファンタジー(阪神C③着)とギルデッドミラー(ターコイズS③着)のみ。掲示板に拡げてもホウオウアマゾン(マイルCS⑤着)、アイラブテーラー(京阪杯④着)しかおらず。格下戦に出た馬が多勢を占める中で物足りない成績で、メンバーレベル的に強調しにくくここでの通用の根拠には乏しいです。

[3]④ザイツィンガー(酒井)

 1400mはベストですが、展開的にも恵まれたはずの4走前の朱鷺Sでも0.4差⑤着が精いっぱい。好走要件は重馬場で最後の1Fが掛かる展開が理想で、良馬場の見込まれる今回は厳しそうです。

[4]⑤エイティーンガール(秋山真)

 前走の京阪杯は終始馬場の良いところを通れたうえ、2~3分どころが伸びないコンディションにあって先行勢がこぞってそこに集まったのも好都合でした。距離自体は経験がないだけでこなせる可能性はありますが、現状の馬場コンディションでは恵まれる可能性は薄いです。

[4]⑥リンゴアメ(国分優)

 1400m以上では3回走っていずれも1秒以上の大敗。得意の1200mでもOP特別で恵まれて掲示板がやっとという現状で、根本的に距離適性の面から推奨はできません。

[5]⑦ヴィジュネル(藤岡康)

 2走前にOP入りを決めた奥多摩Sは内前有利展開を利しての勝ち切り。関東の平場では信頼度抜群の戸崎Jにかかれば順当な勝利ではありました。今回は芝での先行競馬に不安を残す藤岡康Jへの手替わりで、この条件で控えて差し切るだけの決めても無いだけに…

[5]⑧サンライズオネスト(武豊)

 2走前のオーロCでは外有利展開を内前で運んで0.3差⑥着と健闘を見せ、距離を縮めて臨んだ前走のカーバンクルSは相手弱化の分もあり勝ち切れたというもの。OP級の実力は持っている馬でここもメンバー的に足りてもおかしくはないですが、距離延長局面では⑧⑪着と走れてなく展開と折り合いがカギです。何が何でも、という馬が居ないだけに…

[6]⑨タイセイビジョン(幸)

 古馬になってからスタートが決まらなくなっており、うまく馬群を捌けるか外差しなど展開が向くかしたときに浮上する近況。ただ展開が向いた2走前の京阪杯でも最後はエイティーンガールに差されたように本質的には決め手勝負に弱く、馬場バイアス的にも有利とはいえないコンディションで。

[6]⑩ダイアトニック(岩田康)

 前走の京都金杯はスムーズに前が空いた割に最後は伸びが鈍っての④着でしたが、やはりベスト距離から1F伸びた分もあったでしょう。得意距離に戻ってパフォーマンスを上げる期待は持てて当然ですが、調教ではしまいに11秒台を出す「岩田流」のトレーニングを施されながらレースでは前に行く予定というのは少しチグハグな気がします。絶好調だった4歳時と比べてキレ自体はさすがに鈍っているだけに、陣営の指示無視で控えると案外という可能性も。

[7]⑪ミッキーブリランテ(和田竜)

 近走は冴えませんが、元々スムーズに流れに乗りたい馬で1200m戦を使われ続けたローテーションのせいもありました。昨年年明けに大穴を開けたニューイヤーSも含め距離延長ローテでは④②①①④着と走れており、スムーズに外目を追走できるこの枠も好材料。今のコンディションで外を回して有利なわけではないですが、前進の目は合っても。

[7]⑫グレイイングリーン(岩田望)

 5走前のNHKマイルCでも評価していた馬なのですが、やはり1F長かったようで1400mを使って昇級。1勝クラスを勝った時に跨った松山Jも大トビである点を指摘しており、大箱コースの良馬場ならキッチリ走れてきます。加えて今回は外枠で取り回しに苦労することも無さそうで、ようやく重賞を勝った鞍上とともに強気に運べればここでも十分通用するはずです。

[8]⑬モントライゼ(藤岡佑)

 スピードの違いもあり、この馬がハナを切ることになりそうです。勝った5走前の京王杯2歳Sは実質1勝クラスのメンバーにつき参考にはなりませんが、元々北九州短距離Sを目標に仕上げられていたこともあり中間の動きは抜群。久々になりますが体は出来ており、自分の形に持ち込めそうなここなら見直す手も。

[8]⑭クリノガウディー(福永)

 元々良績は左回りに集中しているうえ、ゴリゴリの岩田仕様に仕上げられた後の福永Jというのは明らかにタイプが違う故…

<予想>
◎グレイイングリーン
○ダイアトニック
▲トゥラヴェスーラ
△サンライズオネスト
△ミッキーブリランテ
△モントライゼ


■小倉12R ネグローニ

 初勝利を挙げたのが昨夏の小倉芝1800mの未勝利戦で、当時も中2週での続戦でした。休み明けを2回叩かれ動きは良くなっており前回も惜しい④着。当時勝ったエンジェルサークルは昨日の昇級初戦をいきなり③着しておりメンバー的にも十分。間隔を詰めて良化を促すのは矢作厩舎の得意パターンで、ここも順当なら争覇権。

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