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2022年9月25日日曜日

【9/25(日)予想】オールカマーの全頭評価と神戸新聞杯の注目馬

■中山11R/産経賞オールカマー

[1]①ロバートソンキー(伊藤工)

スピードとキレを身上とするタイプですが、2走前の天皇賞(春)では条件馬ながらに⑦着と好走。流石にお釣りは残ってなかったですが垂れてくる先行勢を冷静に捌いて着を拾っており、やはり基礎能力は高い馬です。前走の日本海Sも新潟内回りで4角9番手と絶望的な位置から鮮やかな差し切りを決めたように、長くいい脚を、というよりは鋭い脚が使えるタイプでトリッキーな中山コースは向いているはずです。左回りの方がコーナーワークはスムーズで本線はアルゼンチン共和国杯と思われますが、現状の賞金では出られるか微妙な情勢につきここで加算を目論んでの参戦でしょうし、2週連続で併せ馬で先着しているように状態も万全。馬群の中でレースをさせたいタイプにつき最内も問題にはならないでしょう。

[2]②ジェラルディーナ(横山武)

重賞で僅差の好走が続いていますが、元々折り合い面に難のある馬で前走の小倉記念も福永Jがギリギリ宥めながら我慢させての③着でした。一方でマイルでは溜め切れずに取りこぼすことから現状では1800mがベストであり、さらなる距離延長に加え積極騎乗の横山武Jへの手替わりはこの馬に関しては必ずしもプラスではないと見ています。

[3]③ウインキートス(松岡)

連覇を目指した前走の目黒記念は、昨年ほどではないにしろ前半62.5のスローペースを刻んで逃げて③着。実はデビュー22戦目で逃げたのはこれが初めてでしたが、主張するタイプの逃げ馬が居ない中結果的に4角で前にいた馬が③着内を独占する流れで自分の形に持ち込むには良い判断でした。ただ今回はあくまでエリザベス女王杯を見据えての仕上げであるうえ鞍上も出たなりでのレースを示唆。前付けできないと着を落とすタイプな上、外枠に行きたい馬が勢ぞろいしており位置を落とす懸念があります。

[4]④ソーヴァリアント(川田)

昨年のチャレンジCは好メンバーを相手に強い勝ち方でした。骨折により9か月半ぶりの実戦ですが中間は意欲的に乗られ、3週連続でDWで併せ馬を消化し好時計をマークしており動ける態勢にはあると見ます。もちろん目標は先であり、トリッキーなコースをこなすステイゴールド系の特性を考えれば有馬記念までを逆算してのローテかと思いますが、川田Jがあえてこちらに乗ってきたことも含め格好は付けたいところです。

[4]⑤ヴェルトライゼンデ(戸崎)

大敗を喫したのは中3週で挑んだ皐月賞と菊花賞の2回のみ。ドリームジャーニー産駒故この馬も中山の大舞台から逆算してのローテと推察しますが、前走久々の勝利を飾った鳴尾記念時と同様に中間は坂路で抜群の時計をマーク。幾度となくコントレイルと接戦を演じた力量は疑いようがなく、ここは通用級の1頭です。

[5]⑥クリスタルブラック(吉田豊)

実に2年5か月ぶりの復帰戦。2走前の京成杯は大外を回してスカイグルーヴを差し切る豪快な競馬で勝ったものでポテンシャルの高さは認めるものの、元々足元が丈夫ではなく中間は坂路で3F追いがメインとセーブした内容。時計もさして目立つものではなく、ここは実戦勘を取り戻すための叩きと割り切った方が良いでしょう。

[5]⑦アドマイヤアルバ(原田)

小差の好走は頭数にも恵まれたOP特別でのもの。昨年の目黒記念③着もスローペースで3番手にいたというだけの話で、力で重賞を走れるレベルには現状ないと見ます。

[6]⑧デアリングタクト(松山)

2017年以降の中山芝2200~2500mの重賞全体で牝馬は(6,5,1,28)で勝率15.0%と牡馬(7.4%)の2倍。単回98、複回81と馬券指標で見ても優秀です。中山コースは2200m以上では外回りコースを使用しますが形が非常に特殊で、1コーナーと2コーナーの間がほぼ直線であったり3コーナーの前から下り坂になったりと加減速の頻度が多いことから牝馬らしい俊敏なスピード能力が活きる余地が大きいことが要因と推察されます。現にオールカマーも牝馬の出走の無かった2018・19年を除けば2017・20・21と牝馬が3連勝中。2000m級のレースでの実績がある馬が高い確率で好走しています。

デアリングタクトはこれが秋初戦でエリザベス女王杯から逆算してのローテであることは明らか。前走の宝塚記念は正直タイトルホルダー以外はG2~G3クラスのメンバーで、消耗戦で垂れてきた先行勢を待機策から交わしたまでのレースであったものの、絶対的な距離適性が求められる阪神2200mよりは中山の方がこの馬の操縦性の高さを活かせる舞台であると言えるでしょう。長欠明けを叩かれ半信半疑だった春シーズンと比べれば明らかに状態は良く好戦は必至でしょうが、必ずしも勝ちに行く局面ではないだけに何かに負けるリスクは考慮に入れるべきでしょう。

[6]⑨クレッシェンドラヴ(内田博)

一番良い動きをしていたのは6歳シーズン。年々ズブさに拍車がかかっており立て直しにも時間がかかるようになっているうえ、その6歳シーズンにオールカマーで④着していますがその時から相手も強くなっている分、通用可能性を見出すのは難しいかと。

[7]⑩テーオーロイヤル(菱田)

長距離馬のイメージがありますが、最後の3Fで加速できれば良いダイヤモンドSと800m前後からなし崩し的に脚を使わされる春の天皇賞とでは求められる性質が大きく異なります。テーオーロイヤルは阪神外回りや東京など前者向きの適性で勝ち上がってきた馬で、本質的には中山2200m向きでないと見ています。それでもあえて京都大賞典ではなくここを使ってきたのは力試しの側面に加えアルゼンチン共和国杯を逆算してのことと見られ、目標が先にある前提で不適舞台でパフォーマンスを上げられるかと言われると。

[7]⑪キングオブドラゴン(三浦)

詰めの甘さは相変わらずも、それを積極騎乗でカバーしている昨今。中山にも良績があり行ければ面白いですが、使いながら調子を上げるタイプであるうえ所属の坂井Jを他厩舎のジュンブロッサムに譲っているあたりからも矢作師の勝負度合いは決して高いとは言い切れず、ここを叩いて再来週の京都大賞典が本線と見ています。

[8]⑫フライライクバード(福永)

阪神外回りや東京と言った長くいい脚を使うコースで好走できるタイプで中山は向かないうえ、テンションに気を遣って最終はポリトラックでの仕上げ。坂路で追って東上した前走目黒記念時と比べてもトーンダウンは明らかで。

[8]⑬バビット(横山典)

1年7か月ぶりの実戦ですが、元々気のいいタイプでもあり休み明け自体は苦にしていません。中間もじっくり乗られ追うごとに時計を詰めており、最終追いは横山典Jが騎乗しまさに唸るような動きを披露。坂路52.1-12.3というタイムは休養前でも出ておらず、身体共に仕上がっているようには見えます。何が何でもというタイプもいないだけにハナも楽に叩けそうなうえ、昨日の回復途上のコンディションと違い良馬場でインも活きており、デアリングタクトが負ける可能性があるとすればこういう馬ではないでしょうか。

<予想>
◎バビット
○ヴェルトライゼンデ
▲デアリングタクト
△ロバートソンキー
△ソーヴァリアント


■中京11R/神戸新聞杯 アスクワイルドモア

中京開催に限らず神戸新聞杯は前走ダービー組が優勢。出走頭数も多いですが過去10年で9勝しており、全体でも勝率19.1%、複勝率36.2%と高いアベレージを誇ります。アスクワイルドモアにはそのダービーでも◎を打ちましたが、やはり中2週の東上は容易ではなく陣営も鞍上も状態面を敗因に挙げていました。そこから立て直されてのここは見直せる舞台のはずで、京都新聞杯で先着したヴェローナシチーやボルドグフーシュよりも人気がないとくればねらい目でしょう。

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