重賞とはいえ世代限定戦。出走できる馬が限られ、春の実績馬と夏の上がり馬という構図はどのレースでも一緒です。とはいえ春の実績馬の場合多くが賞金的には問題がなく、ここで権利取りに躍起になる必要はありません。一方で条件戦上がり、特に2勝クラス(賞金900万円組)の馬の場合は賞金的に微妙なためここでぜひ権利を取っておきたいという位置づけのレースになります。事実ローズSの前走ローテで一番多いのは「前走1勝クラスを勝った」馬で、昨年のアンドヴァラナウトもこれに該当します。
上記は過去10年のローズSの前走クラス別成績ですが、1勝クラス組は母数が多いぶん好走馬も多く輩出していますが、ハズレも多く悩みどころです。一方出走数は半分程度になりますが複勝率ベースでは「前走2勝クラス組」のほうが好成績を収めています。但し好走馬に多いのが「前走2勝クラスを勝てなかった馬」。2勝クラスを勝ち準OPに昇級すれば秋華賞へはほぼ確実に出られるため、ここに出るのが必要なのは2勝クラスを勝てなかった本賞金900万円組が主流となるわけです。
以上の背景を踏まえれば、そもそも前走で2勝クラスを勝った馬がここに出てくること自体がレアであるわけで、夏の上がり馬の中では序列は最上位になり得、今回はメモリーレゾンがその立場となるわけです。ではそれが春の実績馬との力量比較でどうなのかという点ですが、アートハウスについては忘れな草賞が実質1勝クラスというレベルの相手関係で、休み明けにも関わらずオークスのときより調教負荷が軽いという点が気になります。フローラS②着のパーソナルハイにしてもこのコースを逃げ切ったのは前半65秒という超スローペースで、春先は完成度でリードしていたぶん多少無理なローテでも走り切れましたがあれだけ使った後の秋にどれだけ伸びしろがあるのかは懐疑的にならざるを得ません。本質的に急坂が得意でないとも見て取れ、この相手関係ならば上がり馬代表のメモリーレゾンに軍配が上がると見ています。
■中山6R リヴェット
前走は初の1700m戦でしたが、流れが速く脚がたまらずの⑧着。しかしながら1800m戦を主戦場にしてきた馬にとって、1400mに近い流れになるローカルの1700m戦は全くの別物で、度外視できる敗戦でありました。頭数も手頃になったここは見直せます。
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