今年は牝馬が7頭出走しさながら「残念桜花賞」というメンバー。ご存じの通り今年の桜花賞は近年類を見ない高ボーダーですが、その根源にあるのは現3歳世代が牡馬に混じって賞金を稼げるほどレベルが高いという背景でしょう。
昨年の2歳芝OP以上の牡牝混合戦(九州産限定戦を除く)は25レースありましたが、そのうち牝馬が9勝を挙げています(上図)。特に最初に挙行される函館2歳Sのブトンドールを皮切りに札幌2歳Sのドゥーラに至るまで実に7連勝で、中央所属の牡馬は9レース目に当たる小倉2歳Sのロンドンプランでようやく初勝利と牝馬勢が牡馬を圧倒していました。
上の表はこの指標を近10年を対象に抽出したものですが、最も多かったのは現5歳世代。ソダシ、ジェラルディーナ、ソングラインと既に古馬G1を制した馬を複数輩出する世代で納得です。2014年産(現9歳)と言えばリスグラシュー、ディアドラ、アエロリット。2011年産(現11歳)にもJCを制したショウナンパンドラや香港C②着のヌーヴォレコルト、凱旋門賞に挑戦したハープスター等タレントが揃い、それらに匹敵する期待をかけられる世代と言えるでしょう。
モリアーナは2走前の阪神JFで◎としましたが、ハイペースを追いかけ自滅しての⑫着。前走のクイーンCは一転して控える競馬も抜け出すのが早くて内を通った先行馬に差し返されての③着。鞍上の経験値もありますがこの馬自身が使える脚が長くなく、極端な追い込み競馬が合わなかったと見ています。ここ2戦は内枠を引いたこともあり詰まりの懸念から早めに進路を確保しに行く必要がありましたが、外枠を引けた今回はレースもやり易くなるはずで4角でごちゃつくことが無ければひと脚で足りるでしょう。
■阪神11R/サンケイスポーツ杯阪神牝馬S コスタボニータ
連戦で調子を落とした2走前から3か月の間隔を取って立て直された前走の初音Sを快勝。初の1800m戦に加えスローペースでもしっかりと折り合えたのは収穫で、元々未勝利~2勝クラスを3連勝したように素質の高さは重賞級と見ています。距離短縮となりますがゲートに不安はなく、4角5番手以内なら(4,0,0,0)という馬ですから小頭数は歓迎のクチ。おまけに稍重で(3,0,0,0)と渋った馬場も気にしないタイプで、週末降った雨が抜ける途上の阪神は稍重想定。何が何でもハナという馬はいないだけに先団は数頭で固まりそうで、インで折り合えれば十分チャンスです。
0 件のコメント:
コメントを投稿