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当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2024年12月29日日曜日

【12/29(日)予想】東京大賞典の注目馬

■大井9R/東京大賞典 フォーエバーヤング

こういう結論になった理由は「フォーエバーヤング以外に必ず③着内に入ると思える存在がいない」という観点からです。

先ず、ウィルソンテソーロは一説によると東京大賞典を自重しようとした小手川師と了徳寺オーナーとで意見の相違が生じ、同馬を含め全頭を引き揚げさせたというのが顛末だそうです。秋4戦目、前走のチャンピオンズCもタフな競馬で頑張っただけにここに向けてのお釣りはあまりないと見るべきでしょう。ウシュバテソーロも7歳。今春の引退予定を撤回し走り続けていますが今年は未勝利。叩きの日テレ杯②着からBCクラシックでは⑩着と、往時の勢いにないのは明らかでしょう。今の大井は砂の入れ替えによってだいぶ時計が速くなっており、追走力の面でもベテラン勢には厳しい舞台です。

クラウンプライドはスムーズに運びたいだけに外枠を引けたのは良かったですが、こちらも勝負所での加速についていけていないのが現状。今回はメンバー的にも4角から動きがありそうで、よほどいい位置を取れれば…といったところでしょう。デルマソトガケも3歳春のUAEダービーを最後に勝ててなく、2走前の日テレ杯では56kgと斤量も手ごろだったにもかかわらず残せずの⑤着。展開にも左右されるだけに複軸としての信頼度は?

グランブリッジは距離は合っているとはいえ、全7勝は牝馬限定戦でのもの。帝王賞から比べてメンバーの層も厚くなっており、前進できるかと言われると微妙なところ。地方勢筆頭のサヨノネイチヤは前走の勝島王冠でキングストンボーイの②着。そのキングストンボーイは中央時代はダートではOP②着が最高。ここにいるダート実績勢とは差があると言わざるを得ません。グランデマーレはダート適性を感じず、キングブザナイルは中央1勝クラスで名古屋のA級でも苦戦する現状では…

となると最後の希望はハイレベル3歳世代からもう1頭参戦のラムジェット。早目にポジションを上げていくレースぶりが板についていますが、前走のJDCではフォーエバーヤングにそれが通用せず、逆にはじき返されての④着。ユニコーンS、東京ダービーで②着したサトノエピックの現状からは強調しにくく、前走で+12kgと馬体を増やしてきた中型どおり良くなっていれば前進は可能でしょうが、すべては三浦Jがしまいを我慢させられるかにかかっています。

このようにみるとどの馬も信頼には至らず、たとえ8割でもウッドで50秒を切ってくる異次元のエンジンを積んだフォーエバーヤングは敗けようがない、というのが自分の見解です。

2024年12月28日土曜日

【2024年の狙い馬成績】

今年も1年お付き合いいただき、ありがとうございました。

【当ブログで取り上げた本命馬の年間成績】
的中:37/195R(18.9%)
※本命抜擢馬の確定着順が3着以内となったレースを「的中」としています。

単勝回収率:44.6%
複勝回収率:111.4%

【本命抜擢馬と結果の一覧】(クリックで拡大します)


中山金杯の的中から始まった今年も、目標である「的中率20%」にはあと一歩届かず。複勝回収率も先週の一撃が無ければお寒い状況だったでしょう。もし、私の記事を見て複穴候補の参考にされている方がいらっしゃいましたら、頼りない予想となりましたことをお詫び申し上げます。ちなみにClub JRA-netがまだ締まっていないので確定成績は出ていませんが、今週分を加味した年間回収率は80%ちょいで着地しそうです。

個人的には、こんなにもルメール・川田がG1勝てない=穴党にとって最高なシーズンにも関わらず成績が上がらず、もっと拾えたのではないか?という反省があります。ここ数年、騎乗馬選択が神がかっていた2人なだけに、特に秋シーズンの前半まではそこに引きずられてしまい無駄撃ちするケースもあったと自覚しています。

一方、年々単複の難易度が高くなっていると感じることも増えました。コロナを機にネット投票が爆発的に普及したのは事実で、締め切り直前の大量投票もよく見られるようになりました。その結果、元々の分母が小さい単複(特に単勝)はオッズの急激な変化が増え、例えば締め切り5分前に10倍ついていた単勝が確定票数で5倍台になっていたり(しかも来ない)というケースもありました。

もちろん「来そうと思って買うんだからオッズなんて関係なくない?」という意見もあると思いますが、自分はあくまで力量とメンバー、見込まれた人気を勘案して美味しいと思ったら買う、そうでなければ買わない、というスタンスにつきリターンが見込んでいたより少ないとなると「そもそもここではなく別のレースに投票した方がよいのでは」という判断にもなり得ます。1日の予算を決め少額でやっているので、たとえ効率が悪いとわかっていても複勝の代わりにワイド総流しに切り替えることもできません。データ全盛の時代、まるで資産運用かの如く資金配分を行うようなAIも存在し単複派には世知辛い世の中になりつつありますが、現実的な資金の範囲で最大限のリターンを求めるためにはやはり人力で情報を集めて判断する、これを繰り返すほかないと考えています。

来年も「好配当への最短距離」を目指し精進します。変わらぬお付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします。

【12/28(土)予想】ホープフルSの注目馬

■中山11R/ホープフルステークス リアライズオーラム


一昨年のドゥラエレーデがそうであったように、G1昇格後の2017年以降では「キャリア4戦(今回が5戦目)」が穴馬を輩出するスイートスポットとなっています。同数出走している「1戦1勝馬」と比較するとその差は一目瞭然。理由はいろいろ考えられますが、やはりコーナー4つの多頭数戦となることで経験がモノを言う割合が大きくなることが一因と言えるでしょう。もちろん、経験の浅い馬でもレースセンスが高かったり実力が抜けていたりすれば克服可能ですが、そもそも朝日杯が阪神に移設されたのは冬枯れの中山を嫌う陣営が増えたことも遠因だったはず。この条件にあえて使ってくるということは距離なり輸送なりを経験させたいという来年以降を意識しての起用であり、それがより現時点での純粋な力量だけでは決まりにくいレースを作り上げているとも言えます。

今回キャリア4戦で挑むのはレーヴドロペラとリアライズオーラムの2頭。ただ牝馬同士ならともかく牡馬相手に体力勝負となる2000mを走るとなると流石にレーヴドロペラは苦しく、ここはリアライズオーラムを上に取ります。ここまで4戦何れも違う競馬場で、ハイペースもスローペースも経験。前付けしてひと脚を繰り出すレーススタイルは中山向きで、最終追いもマジックサンズを大きく追走した分の遅れでこの馬自身は早目から加速する攻めた内容で走り切れていました。大本命がいるときの複穴は得てしてこういうタイプかと。

2024年12月22日日曜日

【12/22(日)予想】有馬記念の全頭評価

■中山11R/有馬記念

[1]①ダノンデサイル(横山典)

京成杯は坂上からのひと脚、ダービーはインベタからの突き抜けと、器用さと加速の早さで勝ってきました。前走の菊花賞は出入りの激しい展開となったうえインに閉じ込められ動くに動けず。⑥着に敗れはしたものの悲観する必要はないと考えます。本来中山2500m戦、かつ有馬記念は3コーナーからの加速が求められるためロンスパ適性が必要ですが、インを立ち回って直線でひと脚を遣うレースに持ち込めれば話は別。ペースを乱すような逃げ馬も見当たらず、自分のリズムを守れればここでも通用しておかしくないはずです。

[1]②ドウデュース(武豊) 出走取消

取り消したので予想ではないですが…
「秋古馬三冠」を制したのは20年前のゼンノロブロイが最後。一戦ごとの消耗度が大きい現代競馬ではこれら3つすべてを制すことはおろか、出走することすら難しいのが実情です。仮に無事に出てきていたとしても何かが起こる可能性は否定できないと思っていただけに、残念ではあるもののこの先のことを考えれば「跛行で済んでよかった」というのが個人的な本音です。

[2]③アーバンシック(ルメール)

器用さに欠けるものの、エンジンがかかってからは長くいい脚を遣えるタイプ。春まではゲートに課題がありましたが、秋になって極端なレースをしなくてよくなり能力全開。セントライト記念・菊花賞と動きたいところで動けているのが大きな勝因でしょう。ウィークポイントが解消されつつある現状で、ロングスパート能力が求められるこの舞台も合っているはずであとは相手関係のみ。

[2]④ブローザホーン(菅原明)

前走のジャパンカップ時は宝塚記念時程度には中間動けていましたし、苦手なキレ勝負でも自分の脚は遣えてはいました。ただ、この中間はまた動きが後退。併せ馬では後れを取り坂路でも加速しきれずという内容で、大雨でも降らない限りは厳しいでしょう。

[3]⑤ベラジオオペラ(横山和)

長くいい脚、というよりは前付けしてここぞのタイミングで末脚と勝負根性を活かすレースが向いています。この中間は天皇賞が終わったあとの金曜から乗り出しを開始し、約2か月じっくりと作られてきました。ノメって脚を遣えなかった皐月賞以外は0.4差以内で常に走れており、器用さもあるタイプで位置をしっかりとり切れればここも大崩れなく走れる期待は持てるでしょう。

[3]⑥ローシャムパーク(マーカンド)

折り合わせたい馬御用達のルメール・戸崎の両Jを以てしても一筋縄ではいかない馬。4走前の大阪杯では途中で折り合いを諦めたかのような向こう正面での進出から残しての②着でしたが、相手に恵まれた部分が大きくここで同じことができるとは思えません。加えてアグレッシブ騎乗を是とするマーカンドJへの手替わりとなると…

[4]⑦スターズオンアース(川田)

前走のJCはスローペースを見越して前付けしたものの残せずの⑦着。戦前指摘した追い不足が示す通り、まだ本調子にはなかったと見られます。そこからの上積みがあればとは思いましたが、この中間も大して負荷は増えてなく最終は単走。前走以上は望め無さそうな状況です。

[4]⑧レガレイラ(戸崎)

母譲りのゲートの悪さか、必ず一完歩目に出遅れるため戦法が極端にならざるを得ない現状。それでもホープフルSは直線だけでシンエンペラーなどを差し切りましたし、その後は前残り展開やボコボコの芝、明らかな叩きレースなど敗因がはっきりしています。前走のエリザベス女王杯ではウッドの本数が少ないことから状態を疑いましたが、実際のレースでもルメールJが調子の悪いときに取る馬群に突っ込ませる戦法に出て⑤着とそれを裏付ける結果になりました。今回は従来のルーティーンに戻って週中と週末にウッドを消化する調教を積めており、少なくとも状態面ではこの秋一番と言えるはず。このメンバーで中山で33秒台の脚を遣った経験があるのはアーバンシックとこの馬だけ。前半に急かされない流れになれば自分の脚は遣えるはずで、いかに「我慢の騎乗」が出来るかがカギとなるだけに唯一無二の代打と言えるでしょう。

[5]⑨ディープボンド(幸)

速い脚が使えないのは元からそうで、ロンスパの持久力勝負になればいつでもやれる力は持っています。ここも上りがかかれば十分出番になるかとは思いますが、そのためには好走した21年のパンサラッサのように前半ぶっ放す逃げ馬がいることが理想。流石にシャフリヤールが自滅気味の逃げを打つとは思えず、末脚が求められる流れになることが見込まれるだけに。

[5]⑩プログノーシス(三浦)

能力は認めますが気難しさが同居するタイプで、スムーズに運べるかがカギとなります。それを表すデータとして、川田Jが乗ると(7,1,1,2)なのに対しその他の騎手だと(0,3,1,1)と勝ち切れず。追い切りラップが示すように瞬時のギアチェンジができる馬で、ゆえにコーナー4つの芝2000mがベスト条件。距離・舞台への対応力もさることながら、金鯱賞を勝った時に「今年はG1を勝てる」とまで言い切った川田Jが乗らないというのは…

[6]⑪ジャスティンパレス(坂井)

秋2戦は何れもスローの上り勝負になり④⑤着。差は詰めているものの末脚の限界という負け方で、やはりこの馬が中距離戦で台頭するためには過酷なハイペースで消耗戦になるほかありません。もとより器用に立ち回るのは苦手で、一昨年のこのレースではインから先行して⑦着、昨年は出遅れて最後方から大外を回して④着と中山コースは(0,1,0,3)。コーナーからの加速が難しいタイプでここは難しい運びが要求されるだけに。

[6]⑫シュトルーヴェ(鮫島駿)

かつてエスポワールシチーの主戦だった佐藤哲三元騎手が語っていたエピソードとして、駐立が悪い同馬がゲートで後手を踏まないために「鼻先をゲート下部に押し付ける」ことをしていたのだそう。普通、ゲート内の馬は開いたときに瞬時に対応できるよう極力前を向かせるのがセオリーですが、この馬の場合はこうすることでゲートが開いた瞬間にぐっと前を向いて走りだせるんだそうで、後を受けて8歳シーズンに手綱を取り南部杯・JBCスプリントを勝った故・後藤浩輝元騎手にもこれを教えたとのことでした。

ゲートの悪い馬というのは少なくなく、実際に同馬も逃げ馬にもかかわらずデビュー時点からゲートの課題を指摘されていました。それでも、数々の大舞台で勝利に導いた名手たちは工夫し、時にはこのケースのように「その馬にしかない解」を導き出してきたわけです。大舞台の手綱を任される乗り役というのは、どんな時でもより良い状態でスタートを切らせられる存在だと思います。あれだけ沢山G1に乗っているルメール、川田、武豊といった面々がそうしたトラブルに見舞われることが少ないのは、ゲートが開く前からの行動も違うのだと思っています。ジャパンカップのシュトルーヴェ・阪神JFのクリノメイと、たまたま自分が◎を打った馬が2週連続でスタートで終戦してしまったのは偶然ではないでしょう(反省)。鮫島駿Jは昨日までで今年99勝と、キャリア初の年間100勝に王手をかけて中山に乗り込みます。進路判断と馬を動かす力は間違いなく成長しているだけに、こうした「ゲートが開く前」の作業がレベルアップするともっともっと活躍の機会は増えるはずです。

さて、前置きが長くなりましたがシュトルーヴェは前走のJCが案外という内容。出遅れもそうなのですが、直線で追い出されるもいつもの脚が使えず、ダノンベルーガに差し返されたのは不満です。今年の日経賞を勝っているとはいえ、35秒台の脚で間に合ったのはメンバーレベルによるところも大きかったです。ロングスパートよりギアチェンジというタイプなだけにスタートを決めて直線ひと脚、が出来ればよいのですが、出していくと末が無くなるというのが前走で露見しただけに、ここでは純粋に足りないという評価です。

[7]⑬スタニングローズ(ムーア)

前走のエリザベス女王杯は相当メンバーに恵まれての①着でした。牝馬同士の体力勝負なら十分に伍せるわけですが、さすがに牡馬が相手となると…

[7]⑭ダノンベルーガ(松山)

1800m前後の流れが向いているだけに、さすがに前走のジャパンカップは距離が長すぎました。そこから距離延長とはなるものの、トリッキーな中山2500mコースではスピードも必要なため少なくとも前走よりは前進できるかと思います。但し、小脚の遣えるタイプではないうえに国内で馬券になったのは一昨年の天皇賞(秋)が最後。前走に続いてムーアJにもクリスチャンJにも選ばれなかったというのがこの馬の立ち位置でしょう。

[8]⑮ハヤヤッコ(吉田豊)

道中の追走力に課題があり、かといってスタミナ比べで勝てるわけでもないため大箱でだらっと流れるレースが向いています。前走のアルゼンチン共和国杯は外差しバイアスに得意の左回りという要素もあって勝ち切りましたが、右回り替わり+3角からのペースアップに対応できるかは課題です。

[8]⑯シャフリヤール(C.デムーロ)

昨年は香港で現地入り後に除外となり、直接中山に入厩しての調整。万全とは言えない中でも0.3差⑤着と地力は見せました。とはいえ中間はまともに時計を出したのは先週のウッドのみ、最終は芝コースでの追い切りと本気度を疑う調整内容。これが藤原厩舎と言えばそれまでですし、クリスチャンJが乗ると①④⑤②⑤③②③着と掲示板を外していないだけに来ても不思議はないのでしょうが…

<予想>
◎レガレイラ
○アーバンシック
▲ダノンデサイル
△ベラジオオペラ
△シャフリヤール

2024年12月21日土曜日

【12/21(土)予想】阪神Cの注目馬とねらい目レース(京都8R)

■京都11R/阪神カップ ダノンスコーピオン

今春に京王杯SCで④着しているように、現状では1400mがベストという馬。前走のスワンSも直線で進路をカットされる不利がありながら0.4差⑨着と差を詰めており、スムーズならもっとやれたと思える内容でした。緩急が付く流れよりも一息で走り切る方が向いており、かといって1200mだと忙しすぎるという難しい適性なだけに、前を主張しそうな馬がいるだけにテンが流れそうな1400m戦というのはまさにこの馬向きの流れが期待できます。


■京都8R ハイクライテリア

前走は中央復帰後初めてのダート戦で⑨着。ただ3~4角で内で窮屈になり追い出しを待たされたうえ、直線でも満足に進路が出来なかった中でのレースですから、スムーズならもっとやれたはずです。元々未勝利時代には現級②着2回のナゲットモンスターにも先着しており、ダート短距離でやれる素地は持っています。最内枠が鍵ですがスムーズなら。

2024年12月15日日曜日

【12/15(日)予想】朝日杯FSの注目馬

■京都11R/朝日杯フューチュリティステークス テイクイットオール

先週の阪神JF同様京都外回りでの開催。戦歴が浅いうえこの条件で施行される2歳戦自体が少なく、京都外回りに求められる「4Fの加速力」から適性を導くことを前提に考えます。

後半4F以上の区間で加速(但し、最後の1Fは減速しても11秒台をキープしていればOK)して勝った馬は5頭いますが、その中でスローペースの新馬戦を33.2で差し切ったテイクイットオールは高いマイル適性が伺えます。前走の京都2歳Sは外を回った馬が上位を独占する中ラチ沿いを通って⑥着。距離も一寸長かった印象で、マイルに戻って本来の走りができれば人気ほど差はないはずです。

2024年12月14日土曜日

【12/14(土)予想】ターコイズSの注目馬とねらい目レース(タンザナイトS)

■中山11R/ターコイズステークス セントカメリア

2走前の府中牝馬Sは流石にG1級のメンバーが揃ったうえ、32秒台の脚が無いと厳しいレースで⑫着。前走のアンドロメダS、4走前のマーメイドSは距離延長で引っ掛かってしまい参考外。それでも⑤⑥着と大きく負けていないあたり、OPでも目途を立てる内容と言えるでしょう。3走前の小倉記念(中京)ではレコード決着から0.3差の⑤着と速い流れへの対応は出来ており、ペイシャフラワーが主張するであろう速い流れで折り合えれば末脚でまとめて面倒を見れそうです。


■京都11R/タンザナイトステークス ヤクシマ

展開待ちのタイプですがしっかり我慢すれば末は確実。今年は小倉でOP入りを決め春には鞍馬Sでも⑤着するなど、平坦右回りは現状最も力を出せる舞台でしょう。内回りコースでもあり、外を回らされ過ぎない枠も好材料。前走千直起用で行き脚にも期待でき、ここは好走チャンスと見ます。

2024年12月8日日曜日

【12/8(日)予想】阪神JF・カペラSの注目馬

■京都11R/阪神ジュベナイルフィリーズ クリノメイ
 ※戦歴の浅い2歳戦は全頭評価を割愛させていただきますこと、ご容赦願います。

京都で2歳G1が開催されるのは、前身の阪神3歳S(牡牝混合)が1990年に施行されて以来34年ぶり。当時の勝ち馬はのちにNHK杯(G2)を制し菊花賞②着、春の天皇賞でも③着と活躍したイブキマイカグラでした。当時の騎手の顔ぶれを見ると調教師となったりJRAを追放されたりと既にほとんどがステッキを置いている中、当時デビュー4年目の武豊Jが未だ現役で第一線というのはつくづく驚かされます。そんなわけで、過去の京都開催のデータというのは無いに等しく、また阪神開催とも求められる適性が異なることを踏まえ、持てるポテンシャルと想定人気からの妙味を勘案してクリノメイを狙い打ちます。

デビュー2連勝中の馬が前日時点で14番人気とは舐められたものですが、勝ち方が地味だったり時計が目立たなかったり冠名だったり鞍上だったりと理由はわからなくはありません。実際、新馬→1勝クラスと2連勝してここに来て惨敗した馬はごまんといます。しかしこの馬の場合、普段ウッドではラスト2Fを11秒台でまとめられるだけの鋭い脚を持っていながらレースでそれを出し切れていないところを見ると、単に相手なりに走るタイプだという可能性が考えられます。この手の馬は派手さが無く人気しにくいものの、相手が強くなっても勝負根性でそこそこ走れてしまうケースが少なくありません。実際前走のサフラン賞では前残り必至とみられた流れを外から差し切っており、持てるポテンシャルは水準以上と伺えます。流れに乗ってレースが出来さえすれば台頭の資格は十分でしょう。


■中山11R/カペラステークス ナムラフランク

中山ダート1200mは芝を走る区間の長い外枠が有利というのは定説ですが、このレースは1番枠が(3,3,1,9)で複勝率43.8%と断トツ(カペラSとして12月に開催されるようになった2008年以降。但しガーネットSとして1月開催していた時期を含めても複勝率33.3%)。単回393/複回153と配当面でも優秀で、14年に12番人気で勝ったダノンレジェンド(後の活躍を思えば評価が低すぎただけではありますが)をはじめ穴好走も演出しています。ナムラフランクの前走は好位を立ち回るも直線入り口からゴールまで全く進路が出来ず追えなかったがための⑦着で、先行勢が崩れた中で健闘の部類でした。再度インからうまく立ち回れればここも好走可能でしょう。

2024年12月7日土曜日

【12/7(土)予想】中日新聞杯の注目馬

■中京11R/中日新聞杯 ジェイパームス

左回りでは前走の富士Sを除いて6回走ってすべて掲示板内。その前走は初のマイル戦で位置取りを落としたうえ、直線で進路をカットされる不利もあって⑫着に敗れましたが、再加速しながらも33秒台の脚を遣えており力を示す内容でした。半兄は一昨年のこのレースを勝ったキラーアビリティという血統からも距離が延びるのは好都合で、デシエルトが引っ掛かり気味に逃げそうなここなら外差し勢の出番と見ました。

2024年12月1日日曜日

【12/1(日)予想】チャンピオンズCの全頭評価

■中京11R/チャンピオンズカップ

[1]①クラウンプライド(横山武)

3歳時にUAEダービー勝利など賞金を稼ぎまくったせいもあり、その後は上級戦にしか出られず勝ち切ったのはG3格付けのレースのみ。とはいえその間に敗れたレースも明確な理由があってのもので額面以上に悲観する必要はないのですが、そのかしわ記念は泥んこ馬場で機嫌を損ねたのか4秒差の大敗。一昨年にこのレースで②着した際も気難しさを見せながらのレースで、機嫌を損ねるとやる気をなくす面がネックにつき最内枠でごちゃついてしまうと制御不能になる懸念が。いつもは坂路で済ます最終追いも過去最も軽いポリトラックとなると強くは推せずで。

[1]②レモンポップ(坂井)

引退レース。前走の南部杯は調整過程で不安がささやかれる中何とか押し切りましたが、ここに来てのパフォーマンスの低下は否めません。前走からの状態維持が最優先なのか、OP昇級後ずっと併せ馬でやってきた最終追いが今回は単走。距離とメンバーで何とかなった前走と違い1F伸びる今回は押し切れるかは微妙なところ。

[2]③ハギノアレグリアス(岩田望)

シリウスSを連覇。阪神開催の昨年を勝った時は「前が止まる展開に乗じての差し切り」と見て高く評価はしませんでしたが、中京開催の今年はオメガギネスをマークする形で位置を取って勝ちに行ったもの。しかも直線入り口でカフジオクタゴンにぶつけられ一度進路を阻まれたもののそこから再度伸び返した内容は着差以上で、前付けから馬群を捌くセンスはこのレースで好走するために必要なスキル。7歳にしてこのレースができるというのは流石岡田スタッドの成長力とでも言いましょうか、⑥着だった昨年以上の走りが期待できるでしょう。

[2]④ペプチドナイル(藤岡佑)

年々行きっぷりがよくなっており、最近好走できているのは距離短縮か同じ距離のレースに出た時。フェブラリーSも前半33.9というスプリント戦をも上回るハイペースで折り合いがついたおかげでした。距離延長となるここは行き脚はつくでしょうがコントロールが課題で、前走本調子になかったレモンポップを交わせなかったあたりは現状の限界でしょうか。

[3]⑤ペイシャエス(横山和)

前走の武蔵野Sはドルチェモアが33.8で飛ばす流れを追いかけての④着。そのドルチェモアが10秒差以上の大敗を喫したほか先行勢が総崩れになった展開を考えればよく踏ん張りました。元々ユニコーンSを勝っているとはいえ、息の入るコーナー4つのコースの方が競馬しやすいタイプでここは前進可能ですが、関東の下位厩舎あるあるの「遠征下手」は小西厩舎にも当てはまるようで、関東以北ではだいたい7~8%程度の勝率が中京以西では4%台以下に。グロリアスノアやケンシンコウといった実績馬も含め、開業以来中京以西の重賞で(0,1,0,14)という成績ではここでは強くは推しにくく。

[3]⑥ドゥラエレーデ(ムーア)

レースを決める脚が無く流れ込むだけという特徴は散々指摘した通りですが、体力で走るタイプでスタミナが問われるダートの上級戦でこそ好走できるタイプ。昨年はここと東京大賞典で連続③着しているうえ、元々2歳時にホープフルSを勝っているように冬場は動けます。日曜にはしまい重点ながらウッドでラスト2Fを22.1(11.0-11.1)でまとめるキレを見せており、うまく前目にさえつければ今年も残り目が。

[4]⑦セラフィックコール(C.デムーロ)

暑い時期が苦手なようで、帰厩後状態が整わず白山大賞典を回避。結果的にぶっつけ本番にはなりましたが、元々詰めて使うと走れないだけにこれはかえって正解だったかもしれません。器用さに欠け大味な競馬になってしまう欠点を補うため、今回は位置を取りに行く目的でブリンカーを着用。敗れた3戦は中3週に苦手な夏場と敗因は明確で、まともに走った際に足りる可能性が捨てきれないことからここは押さえておくのがベターかと。

[4]⑧ウィルソンテソーロ(川田)

昨年②着。当時は実質まだ底を見せていなかったにもかかわらず臨戦過程と鞍上で人気を落としすぎていただけの話で、その後も超ハイペースを2番手で追いかけたフェブラリーS⑧着と行きっぷりに乏しかったドバイWC④着を除けばオール連対の安定株です。昨年同様に中3週となる中でもしっかり負荷をかけられており、コンビで(4,2,0,0)という川田Jが跨るとなれば今年も中心視できるでしょう。

[5]⑨テーオードレフォン(三浦)

脚質的に流れ込める展開にならないと厳しく、なおかつ相手がOPレベルであるうちは良いのですが強力な同型も多くペースが流れそうなここでは。

[5]⑩アーテルアストレア(菱田)

基本的な体力が違う牡牝の差が顕著に出るのがダート中距離戦。既に牝馬重賞を3勝しており実績は言うまでもありませんが、得意コースのはずの昨年のこのレースで⑨着と牡馬の壁に阻まれました。昨年名鉄杯を勝ってはいますが、当時のメンバーでその後平地で勝ち星を挙げたのはウェルカムニュースだけというレベルでもありここでの通用可能性を見出すには至りません。

[6]⑪ミトノオー(松山)

ハナを取り切ってこその馬ですが、前走のみやこSは重馬場で前が止まりにくいはずながら3角で早々と競りこまれ⑭着大敗。良いころのような抵抗ができていない現状で、良馬場想定の明日のコンディションで急坂を超えられるかは怪しく。

[6]⑫サンライズジパング(武豊)

そのみやこSでアウトレンジが押し切ろうとするところを、外を回して差し切ったこの馬のポテンシャルは高いと見ています。向こう正面から追い通しに近い競馬になりながらも、最後の1Fが12.9かかる苦しい区間まで走り切れた体力はダートの上級戦で求められる資質そのものと言えます。しかも当時は古馬と1kg差だったところ今回は2kg差とむしろハンデが有利になる条件。ラムジェットが居ない中でも世代レベルの高さを証明する存在としては十分でしょう。

[7]⑬ミックファイア(ルメール)

現3歳世代のダート馬のレベルには疑問符が付くうえ、東京大賞典以降古馬一線級との争いでは差を感じる内容。超ハイペースのフェブラリーSこそ後ろにいた分で⑦着と差を詰めてこられましたが、良馬場でキタノヴィジョンにも先着を許してしまった前走の内容などを見ると流石にこの鞍上でも実力差を埋めるのは難しいと見ます。

[7]⑭スレイマン(斎藤)

姉のジェンティルドンナは全10勝のうち上り最速で勝ったのはわずか3回だけ。それでも抜群の勝負根性で牡馬をねじ伏せてきました。この馬もまた決める脚が無いので前付けして併せ馬に持ち込みたいタイプですが、実は中京ダートでは(3,0,0,1)と崩れていません。唯一⑤着に敗れた三宮Sは中3週での臨戦で、元々トモに疲れがたまりやすく中4週以下だとこれを含め(0,0,0,3)と走れていませんでした。前走のテレ玉杯OSはキャリア初の1400m戦で追走に苦労しながらも最後に脚を遣って②着と進境を見せた内容。この馬の場合集中力に課題があり、上級戦でペースが流れた方が好都合。2走前のプロキオンSでも3角から手が動く展開をヤマニンウルスの②着と粘り通したのは地力強化の表れで、重賞で差のないレースを続けていながらここまで人気が無いようであれば拾う手も。

[8]⑮グロリアムンディ(北村宏)

昨年のこのレースはルメールJが必要以上に控えてしまい、良さを出せずに⑬着と大敗。手が合っていなかったのもそうですが、中京ダートは下り坂で加速する4角から直線で渋滞が起こりやすく、ゆえに器用さが求められる舞台です。前走はゆったり運べる東京2100mのブラジルCだから良かったようなものの、テンも速くなるここでは位置取りを落とし間に合わない懸念が。

[8]⑯ガイアフォース(長岡)

フェブラリーSでは芝レースのような超ハイペースへの適性も奏功し②着。昨秋の天皇賞⑤着、安田記念でも④着しているようにワンターンでスピードを活かす競馬が合っており、いくら大外とはいえコーナー4つのこのコースは良さを活かせる舞台とは思えません。但し長岡Jは過去4回のG1騎乗で3度掲示板に入っており、大舞台で人気以上の働きをするという点においては見限れず。

<予想>
◎スレイマン
○ウィルソンテソーロ
▲サンライズジパング
△ハギノアレグリアス
△ドゥラエレーデ
△ペプチドナイル
△レモンポップ
△セラフィックコール
△ガイアフォース