<見解>
世代戦を読み解く最大のテーマは「体力面のお釣り(ローテーションのゆとり)」と考えています。先月の桜花賞の上位勢は、スターアニス(阪神JF以来)、ギャラボーグ&ジッピーチューン(クイーンC以来)といずれも前走から2~4ヶ月の間隔を取って臨んだ「ゆとりローテ」の馬たちでした。それだけ今の3歳GⅠは消耗が大きく、ましてや3歳牝馬にとって未知の距離となる東京2400mのタフな舞台を走り切るためには、いかに心身に余力を残してここに臨めるかが時に実力や実績を凌駕しえます。
先週のヴィクトリアマイルを完勝したエンブロイダリーが現4歳世代の牝馬で最強であることは論を俟たないですが、そのエンブロイダリーでさえ昨年は9着と大敗しました。差し勢が台頭する近年のトレンドが物語る通り、ここで必要なのは最低限のキレに加えて淀みない流れを耐え抜いて最後まで脚を使い切る「タフさ」です。
<予想>
◎スマートプリエール
今回のメンバーで最もゆとりのある「中8週(フラワーC組)」というローテーション。2歳時には牡馬を相手に洋芝の札幌2歳Sで3着、前走は中山の急坂をこなして実績を残してきました。東京芝1800mのアイビーS(4着)の敗戦から「左回りのキレ勝負では分が悪い」と世間から軽視されていますが、オークスの2400mはキレではなくスタミナ勝負。ご存じ母は京都大賞典を制したスマートレイアーという血統背景からも、この舞台でこそ真の輝きを放つと見ました。
○ドリームコア
桜花賞は内が止まらない馬場で外枠を引き、壁を作れず外を回らされる競馬になってしまったのが明確な敗因でした。左回りかつ広い東京コースには抜群の実績があり、折り合いの心配もありません。イメージほど長く脚を使える馬ではないと見ていますが、その分じっくり運んで自分のタイミングで追い出せるこの舞台設定はプラス。スムーズに脚を溜める競馬ができれば巻き返しの筆頭です。
▲スターアニス
能力の高さは疑いようもないですが、問題はこれまでスピードで押し切るレースをしてきただけに押さえが効くかどうか。幸いロンギングセリーヌが行けば押し出されるようなレースにはならないと思いますが、他馬の目標にもされる存在なだけに初物尽くしの舞台で過信はできないかと。
△アランカール
前走の桜花賞はゲートのやり直しで気持ちが切れてしまったのがすべて。ただそれ以前に道中の運びやら馬体重やら中間のテンションやら注文の多い馬で、この中間も線の細さは解消せず。最終追いは火曜にポリトラックで軽めの調整としたようにコンディション維持に苦心している現状ですが、大外ズドンでも突っ込んでこられるのがオークスというレース。レジェンドのエスコートでロスなく運び末脚勝負に徹すれば見せ場はあっても。
△ラフターラインズ
フローラSは理想的なレース運びで完勝。きさらぎ賞3着の実績からも侮れない存在ですが、間隔が詰まる点と大外枠、かつスタンド前発走のプレッシャーがどうかという点で評価は下げました。
△エンネ
母ルパンⅡということでファントムシーフやディスペランツァの下にあたりますが、生産の谷川牧場から「期待した成長と乖離」していることを理由に1歳6月でターファイトCの募集が取り下げられた経緯のある馬。それがここまで駒を進めるのですから競馬はわかりません(私の出資馬に3歳5月でまだトレセン入厩もできてない馬が居ますが、臆面もなく募集続けてて少しは見習えと思います、どっちを?)。こちらも間隔が詰まる点を考慮し評価は下げましたが、しまいの伸びを見ればむしろラフターラインズよりもチャンスあるかと思ってしまうほどです。
△ロンギングセリーヌ
スマートプリエールを評価する以上、当時の2着馬だったこの馬にも印を。今回の先行勢が揃って「控える・壁を作る」競馬を示唆している中、単騎大逃げを打った際の残り目に一考。
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