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2022年1月30日日曜日

【1/30(日)予想】根岸S・シルクロードSの全頭評価とねらい目レース(巌流島S、中京12R)

■東京11R/根岸S

[1]①オーロラテソーロ(秋山真)

 父マリブムーンはケンタッキーダービー馬オーブ等を輩出したアメリカの名種牡馬ですが、日本においては短距離に良績が集中しています。


 上記が示す通り距離は短いほどよく、逆に長くなるほど期待値は逓減していきます。オーロラテソーロの前走りんくうSはその得意の1200m戦に加え、大外枠で被されることなく先団につけられたことも幸いでした。2走前の大スポ杯では最内枠から行き切れず⑩着と被されるともろい面があり、今回も外からテンの速い馬が襲い掛かってくるであろう最内枠は歓迎できずで。

[1]②レピアーウィット(大野)

 1400mでも(2,1,0,2)と走れてはいますが条件戦時代のもの。OPのペースを考えれば距離はもう少し欲しいところで、近2走得意であるはずの中山ダート1800mで今一つの内容が続いていることからも、今回は刺激を与える意味合いが強いと見ます。被されたくないので一旦下げることになりそうですが、そこから外を回してというロスの大きい競馬で差し切れるほどの末脚を持つタイプでもないだけに…

[2]③[地]モジアナフレイバー(真島大)

 中央参戦は一昨年のフェブラリーS以来。当時は⑥着と健闘を見せましたが、先行勢が総崩れとなった中でケイティブレイブが最後方から大外一気で②着したように流れも味方した格好で額面通りの評価は難しいレースでした。最近では南関重賞でも取りこぼすシーンが目立ち、流石に7歳となり以前のようなキレが見られない現状となると一気の相手強化でどこまで通用するかは疑問符で。

[2]④スリーグランド(岩田望)

 鞍上がまともになってからは脚質の幅が広がった一方で、出していくとキレが鈍る面も見せるように。枠なり、相手なりに走るタイプですので複系の押さえにはしても良いですが、重賞の相手で勝ち切るとなると鞍上ともどももうワンパンチ足りずで。

[3]⑤オメガレインボー(横山和)

 良績は暖かい時期に集中しており、2走前の武蔵野Sも③着ではありましたが不利なく追えた割には最後に止まってしまいエアスピネルに差し返されていました。前走で1200mを使った分行き脚はつきそうですが、厳冬期、実績馬もそろったここでは他の馬との実力差はオッズほど大きくはないと見ています。

[3]⑥ジャスティン(坂井)

 昨春のサウジ遠征以降リズムを崩してしまい、芝を使うなどの打開策も実っていない現状。2走前のクラスターCでは自分の形に持ち込めましたが直線で失速しリュウノユキナからは1.0差の④着。一昨年のカペラSを58kgで制したころの勢いは無く、一本調子なところがあるので一息でレースができる1200mの方が向いている特性からも強調しにくいです。

[4]⑦ヘリオス(武豊)

 行き切るレースで結果を残していますが、OPで勝った3走はいずれも前半3Fが34.6以上かかっておりマイペースで逃げられたもの。今回は1400m戦なら33秒台で逃げるであろうリアンヴェリテがいることから楽な展開にはならなさそうで、逃げずともレースができるタイプとは言え前傾戦のキレ勝負に持ち込まれると分が悪いだけに…

[4]⑧タガノビューティー(津村)

 2走前の武蔵野Sの時にも述べましたが、とかく石橋脩Jと手が合っている馬で同騎手騎乗時が(6,1,1,2)に対しそれ以外(和田竜・松山)だと(0,3,2,3)。まず石橋脩Jが乗れない時点でマイナスと捉えるべきですが、同騎手が騎乗した中で2回の着外は5走前強力メンバーのポラリスS⑤着と前がつかえた2走前の武蔵野S⑥着。酌量の余地があるとはいえ重賞のメンバーでは恵まれないと厳しいというのが今の立ち位置であり、人気も考えれば推せても複系の相手程度が精いっぱいでしょうか。

[5]⑨ソリストサンダー(戸崎)

 交流G1でもあと一歩のところまで来ており実績は上位。前走の武蔵野Sでは前傾戦を利してエアスピネル以下を完封しましたが、チャンピオンズCを自重してここを照準に仕上げてきました。元々間隔が詰まるとよくないタイプなので休み明けは歓迎のクチで、加齢に伴い折り合えるようになったことから距離を伸ばしていますが2~4歳時に1200mを2勝しているようにこの距離も問題は無いはずで、ペースが流れれば型通りに走ってくるでしょう。

[5]⑩リアンヴェリテ(国分恭)

 行き切ってどこまで、という馬で、昨春の連続好走は1400m戦で33秒台で逃げてのもの。ここも注文を付けて行くでしょうがやはり長い直線は目標にされやすく、現状の東京ダートが差しが効く傾向なのもあり今回はペースメーカーとならざるを得ないでしょう。

[6]⑪テイエムサウスダン(岩田康)

 1400mがベストな馬ですが、昨年のこのレースでは特に目立った不利もなく1.1差の⑬着。中央に重賞が少ないのもありますが、最近の好走は実質4~5頭立ての交流重賞ばかりで中央場所の相手関係で恵まれないペースになると考えると重くは扱いにくく。

[6]⑫タイムフライヤー(M.デムーロ)

 重賞勝ちはホープフルSとエルムSでいずれも直線の短いレイアウトのコース。本質的にはキレ勝負の馬ではないのですが、出していくと末が甘くなるため控えさせて一瞬の脚を使う戦法が現状のベストです。前走の霜月Sで詰まり通しで⑨着という内容が評価されていますが、仮にスムーズだったとして長い直線で決め手を発揮するタイプではないだけに…

[7]⑬サクセスエナジー(石川)

 OP昇級後の勝ち星はいずれも平坦コース(京都と地方交流重賞)。本来ウッドとの併用で仕上げられる過程の馬が今回は坂路オンリーという点も気がかりで、実績は認めても舞台と相手関係を考えれば同型の多いここでは。

[7]⑭トップウイナー(横山琉)

 芝を叩いてここに出してくるのは昨年の目黒記念⑯着→プロキオンS②着の時と同じローテですが、あのプロキオンSは重馬場の小倉ダート1700mで前にいた馬が相対的に有利になる椅子取りゲームでした。さすがに東京1400mでは流れ込むだけでは勝負にならずで。

[8]⑮ジャスパープリンス(川田)

 前走はBCダートマイルに挑戦しましたが、もともとマイルに実績のない馬で大敗も度外視。BCデーはスプリント(1200m)かマイルを選ばなければならず、一昨年にスプリントで⑭着という実績から昨年はマイルにしたのでしょうが、本来なら1400mのレースがあると良かったはずです。

 その得意距離では2走前にエニフSを快勝。2番手外目を前半33.9というスプリント戦に近い流れで追走し上がり最速の36.2の脚で後続を抑え切ったのですから、完璧な内容でした。4走前には中山での③着もあり輸送も問題なく、タフさという意味では今回の舞台で最も残せそうな先行馬と言えるでしょう。

 あとはテン乗りの川田Jが乗るという点も気になるところ。日曜の川田Jは東京で2鞍騎乗がありますが、何と言っても一番の仕事は最終R終了後のラヴズオンリーユーの引退式でしょう。根岸Sの他ではラヴズオンリーユーと同じDMMのエールトゥヘヴンに騎乗。これはオーナーサイドの配慮もあっての乗鞍で納得なのですが、引退式の実施が発表されたのが1/13。この後に府中行きが決まったと考えれば、この時点で三浦Jが騎乗予定だったエアアルマスの代役として宛がわれるのが本来筋のはず。後述する理由でこの件は二転三転するのですが、それにもかかわらず川田Jがこの馬に乗るというのは、ある種期待の表れととることができます。

[8]⑯エアアルマス(ルメール)

 元々騎乗予定だった三浦Jがコロナ陽性、代役の予定だった菅原明Jも先週からの体調不良(?)で乗れず。そこにクロラパントゥ除外で空いたルメールJが収まったという顛末で、元々予定していたコンビではないものの注目の1頭に。そもそも出られるかわからないクロラパントゥのためにルメールJが予定を開けていたのも管理する藤沢和師の定年が近いという事情込みなわけで、ここを勝ってフェブラリーSで有終の美、という青写真も描けていただけに残念ではありますが…。

 エアアルマスに話を戻すと、すっかり有名ですが被されるのを極端に嫌う馬でここ1年ずっと内枠を引かされてきただけにこの大外枠は大歓迎というクチ。元々は芝マイルで準OPまで昇級しており、前走で控える形で結果を残せたのも大きいです。唯一、今回距離延長となることで折り合いが心配ではありますがリアンヴェリテがいるのでペースの心配は少なく、あとは鞍上がうまく導いてくれれば。

<予想>
◎ジャスパープリンス
○エアアルマス
▲ソリストサンダー
△オメガレインボー
△ヘリオス


■中京11R/シルクロードS

[1]①レッドアンシェル(和田竜)

 過去何度か取り上げていますが調整が上手くいくかがカギで、3走前に⑤着した北九州記念の時のように直前まで併せ馬を消化できるのが理想。しかし今回は1週前、最終は単走なうえこの中間は坂路オンリーでコースで負荷をかける試みも見られず。現状本調子には今一歩というジャッジです。

[1]②マイスタイル(横山典)

 血統、戦歴から1200mの馬ではないことは誰の目にも明らかなのですが、この馬の場合気持ちが前向きで折り合い難を抱えており短い距離にも対応できているという現状です。前走のタンザナイトSでは初めて1200mを使いましたが、特に注文を付けることなくペースに対応し直線でも追いにくい馬群の中で0.4差の⑧着と善戦。中京はBコース替わりの初週で内の荒れた部分がカバーされ、土曜の準メインも内をついた馬が②着するなどインベタが効くコンディションとなっています。あとは地味にメイケイエールの内側に入れたのも好材料。制御が効かなくなると外に出さざるを得ないですから、内に避難できる位置関係は良いでしょう。皆が外に進路を求めるなら内を掬っての一発があり得ます。

[2]③メイケイエール(池添)

 中間は馬具を変え頭の位置を下げるようにしたことで操縦性が高まったという話。3歳春までは絶対能力で押し切ってきましたが古馬戦ではそうもいかず、スプリンターズSは強力メンバーの中で何とか折り合えた④着でした。そこから相手弱化となるとペースも落ち着き、また折り合い難が顔をのぞかせる懸念があります。

[2]④ルッジェーロ(団野)

 OP特別で小差の好走が続いていますが、TVh賞でタイム差なしの②着したようにベストは平坦。坂があり外伸びとまでは言い切れない今の中京では恵まれる期待は薄くて。

[3]⑤タイセイアベニール(幸)

 エンジンの掛かりが遅いうえスタートに難があるため、末脚でリカバリーの利く大箱の方が合っています。ただしこの枠では後手を踏むと一気に最後方まで下げざるを得ず、2年半ぶりの騎乗となる幸Jがどこまでこの馬の特性を理解して乗れるかは未知数です。

[3]⑥ホープフルサイン(太宰)

 準OPを勝った8走前の雲雀Sも含め直近の好走はすべて東京芝1400m。左回りは合っており今回54kgとハンデが軽くなるのは良いですが、このコースの通算勝率2.2%、最後に勝ったのが5年前という太宰Jのテン乗りというのはポジティブには捉えにくく。

[4]⑦ショウナンバビアナ(川島)

 前走はインをロスなく進むも直線でドン詰まってしまいまともに追えず。スムーズなら見直す手はありますがそもそも4走前に勝ったセプテンバーSのメンバーが低調で、51kgでも背負わされすぎな印象です。

[4]⑧ミッキーワイルド(柴山)

 このコースのロードカナロア産駒は(18,6,9,54)で単回242/複回107とベタ買いで儲かるレベル。この馬は根岸Sを除外になってやむなくこちらに参戦してきましたが、元々は芝で2勝しておりエントシャイデンやワイプティアーズといったOP馬を封じた実績があります。芝でも一概には切れませんがこの馬の場合は前半が35秒台くらいで流れないとついていけず、1400mに良績が集中しているのはそのためでもあります。ビアンフェがいる今回は33秒台は必至で、この馬向きの流れにはなりにくく。

[5]⑨カレンモエ(松山)

 スピードは一級品も一本調子なところがあり、最後にもうひと脚使うということができないタイプです。34秒台前半以下の上りが求められるようなレースでは相対的に着を落としており、このコースで挙行される重賞は多くが34秒台の上がりを求められることからもこの舞台では勝ちきるまでは難しいと見ます。

[5]⑩ナランフレグ(丸田)

 戦法が限られる一方で最近では堅実さも出ており、ここ2走良績の乏しかった阪神で好走を続けているのは目を見張るものがあります。外差しとまで言い切れない現状の中京で間に合うかの懸念はありますが、得意コースに替わって前進は可能でしょう。

[6]⑪レインボーフラッグ(藤井)

 3走前のマイルCSの際にも触れましたが、この馬のベストは左回り1400m。適性からはやや短いうえ急坂もプラスではなく、ここでの前進可能性は見出しにくいです。

[6]⑫レジェーロ(小崎)

 2走前にタンザナイトSで②着がありますが、ボコボコに掘れるコンディションの最内を避けて進み直線では馬場の良い外に出せたことが大きかったです。似たような位置にいたヤマカツマーメイドが③着に残したことからも位置取りがモノを言った好走で、現状の中京ではうまく立ち回ってどこまで、という展開になりそうです。

[7]⑬エーポス(亀田)

 前走のラピスラズリSが初の1200m戦。道中馬群の中で窮屈なところはありましたが、うまくロスを避けて進めたのは大きかったです。元々フィリーズレビューを勝った時も33.4-36.0という前傾戦を差し切ってのもので、流れが向いた側面もありました。それを考えれば今回も前半は流れそうで、うまく捌けさえすれば再度の好走は可能でしょう。

[7]⑭マイネルアルケミー(国分優)

 夏の北海道では小差の好走を続けていましたが、元々平坦に良績が多くここ2戦は苦手な坂コースで着を落としています。外枠でレースがしやすくなるのは良いですがここも急坂の不適条件につき。

[7]⑮ビアンフェ(藤岡佑)

 逃げられれば強く、2走前の函館SS(札幌)では32.8の前半ラップを刻み逃げ切っているようにペースも不問というタイプです。一方で勝ち切った4戦はいずれも平坦コースで、最後の坂が堪えるという戦績からはこのコースでどこまで、という懸念は残ります。

[8]⑯シャインガーネット(田辺)

 2走前のセントウルSでは道中やや窮屈なシーンもありましたが直線で脚を使い0.5差⑥着。折り合いを考えてもベストは1400mですが、スムーズに運べそうなこの枠はかえって好材料。前が止まる流れになればチャンスはあるでしょう。

[8]⑰ジャンダルム(荻野極)

 最近は年齢のせいなのかスタートが決まらず、好走パターンである「4角4番手以内」に持ち込めていません。そのためか今回は末脚にかける戦法を示唆していますが、前走のスプリンターズS時にも指摘したように同じ条件に続けて使われるとズルさを出すタイプで、距離短縮で好走→慣れてくるとジリ貧という戦歴を重ねています。これ以上は短縮のしようがないので仕方ないですが、何か刺激を与えるような方策がないと現状打破は厳しいのでは…

[8]⑱サヴォワールエメ(酒井)

 新馬戦を除き好走は全て5番枠より内を引いたとき。この枠、このメンバーでは好位を取るのは難しく。

<予想>
◎マイスタイル
○シャインガーネット
▲カレンモエ
△ナランフレグ
△エーポス
△ビアンフェ


■小倉11R/巌流島S サンラモンバレー

 1200mは2回使われて0.4差、0.3差と小差の好走を続けています。特に前走のみちのくSでは最後の2Fが11.7→12.8と1秒以上もかかるタフな流れで最後まで脚を使い④着。4角で10番手以下だった馬はこの馬以外は⑨着以下に沈んでおり、最後に減速するラップでの強さを示しました。

 小倉芝1200mは構造上前半が下り坂を走るため流れやすく、福島芝1200mや新潟芝1000mといった最後に減速するラップ傾向を持つコースで好走している馬がよく来ます。昨日の最終で最低人気ながら③着に入ったパラティーノヒルも、昨夏に新潟芝1000mで連続好走した実績があり小倉ラップは得意な馬でした。サンラモンバレーも前走を見ればその資質はありそうで、絞れて出てくるかがカギも一発の魅力を秘めた1頭でしょう。


■中京12R ルーアン

 現級で②着4回、③着3回と通用する実力はありながら、罰ゲームかと言いたくなるような騎手起用が続き現級20戦目。主戦の太宰Jがもう1頭のお手馬であるウーゴに騎乗するため団野Jが回ってきましたが、現状では間違いなく鞍上強化でしょう。

 前走は距離延長の分もあり最後は残せず。2走前に③着したとき同様に再度1200mに距離を詰めて使ってくる今回はきっちり走り切れそうです。この馬含め前走で逃げた馬は5頭いますがうち2頭は前走が名古屋で、ほかの2頭も決してハナにこだわるタイプでもないためマイペースで運べる期待も大きく、手替わりでの一発に期待です。

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