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当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2020年6月30日火曜日

【2020年上半期の収支報告】

 丁度先週で上半期の開催が終了。折り返し地点に差し掛かったところで成績をまとめてみようと思い立ちました。自分自身の収支は当然把握しているのですが、それとは別に「このブログで本命抜擢した馬の単複回収率」を考えたいと思いました。

 馬券というのは実に様々な買い方があり、本命から流しても人気薄を拾えれば高配当をゲットできますし、逆に妙味ある馬を見抜いても買い方がまずければ一銭にもなりません。そこで今回は、紐馬の有無に左右されない「単勝・複勝」で純粋な的中率と回収率を割り出し、まやかしのない予想力を曝そうと思います。

【2020年1月~6月】
的中:44/173R(25.4%)
※本命抜擢馬の確定着順が3着以内となったレースを「的中」としています。

単勝回収率:123.8%
複勝回収率: 87.0%

【本命抜擢馬と結果の一覧】(クリックで拡大します)


 全体的に微妙なのですが、特に3~4月が大苦戦。人気馬しか拾えていません。

 単勝の回収率だけ見ればまだ見れた数字ですが、複勝と比べて配当が跳ねることが多く、言うまでもなくウインクルサルーテ(1/13京都10R寿S)が牽引しているのは明らかです。実際これが無ければ単勝回収率は69.6%ですので、真に自分の実力を現した数字にはなっていないと思います(大穴を拾えるという強みを証明することにはなりますが)。

 そして複勝回収率が90を割っている現状を見るに、自分の予想は「妙味」は狙えていても「それが確実に来るかどうか?」が足りないと反省しています。毎週のように万馬券を狙っていた昨年春の悪い癖を引きずり「網を広く張って跳ねるのを待つ」という戦法から脱せていないことから、効率の悪い攻めを繰り返しているのが現実でした。

 事実、これらを基に連系の馬券も買っている自分自身の結果も似たようなものです。


 軸馬が来ていないのですから、3月、4月は当たり前のように急降下しています。それでも5月~6月から元手を絞り、買い方も単複・馬連を軸に手広くいきすぎないようにした結果、軸馬たちの頑張りもあり「的中率20%・回収率100%」を目指すうえで多少なりとも理想形に近づいてきた気がしています。あとは出来心で購入レースを増やし余計な出費をしないこと、でしょうか。自分との戦いですね。

 自分は、真に予想の力量があると思うのは「複勝回収率が高い人」だと思っています。

 上述したように、単勝は跳ねやすいため自分のような素人でも一発当てれば回収が100を超えてしまうものですが、複勝はせいぜい10倍つけばいい方。そうなると10回に1回は大穴を的中させなければいかず、一発逆転の難しい指標です。逆に1番人気の複勝は100円台前半がほとんどですが、1番人気でさえ3回に1回は複勝圏内を外します(2020年の全レースの1番人気の複勝率は63.5%)。確率論で行けば「複勝150円未満をベタ買いするとガミる」わけで、人気馬を狙い続けるでもなく、かといって大穴狙いで振り回し続けるでもなく、的確な軸馬選定が求められる故、ここに予想力の指標を見出す考え方には大いに賛成します。

 連系も言わずもがな、たまたま引っかかっての的中も多分にあり得ますゆえ、特に連系馬券に1点1000円とか突っ込んでたり、何十点も手を広げているような場合、配当の派手さはありますが再現性に乏しく自分のような一般人が真似するには無理があります。この世界で飯を食っている人の中には当たった時だけ大騒ぎする人が多いですが、そうしたショーに踊らされることなく、本質を理解し自分のフィールドで確実に利益を出すやり方を考えることの大切さを、振り返って実感しました。

 馬券もさることながら、下半期最初の来週はパラスアテナの重賞挑戦。競馬を愛する皆さんと、もっともっと楽しんでいきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

2020年6月28日日曜日

【6/28(日)結果】


 刻々と変わる馬場状態。天気が持ってくれた昨日と違い今日は非常に難解でした。

■阪神11R ◎ブラストワンピース→16着

 スタートを決め中団の外へ。ここまでは完璧でした。しかしながら3角から手ごたえが怪しくなり馬群に呑まれ、4角で早くも脱落してしまいました。やはり乗り出しが遅れた影響は否めず、馬体重もこの3日で20kg近く絞る急仕上げぶり。輸送による自然減かと思っておりましたが、やはり詰め込み式の調整では厳しいのがこの馬。適条件と見られた舞台でここまではっきりと負けたことで、この馬は何より調整過程を重視すべき馬だということがわかりました。

 勝ったクロノジェネシスはスムーズな立ち回りもさることながら、体重を10kg増やしビルドアップに成功。坂でも止まらない力強い末脚はこの効果もあったかもしれません。今後も狙ったレースを一つ一つものにしていくローテーションなら、さらにタイトルを増やせそうな雰囲気です。

 キセキは無理に出さず捲り上げていく戦法。菊花賞のようなタフな馬場がハマったこともありますが、4角で馬場の悪い内を通らされた各馬を尻目にスルスルと進出。展開と馬場を冷静に読んでの好判断でした。来週もよろしくお願いします。

 こうなると3着以下は誰が来てもおかしくないという状態に。モズベッロ、メイショウテンゲン共にタフな展開は得意としており、自分のレースに徹した結果が今日の好成績だったと言えるでしょう。サートゥルナーリアは道中馬場の悪い内に押し込められ、動きたくても動けないという最悪の形。4角で外に持ち出し進出を試みますが、やはり長くいい脚を使えるタイプではないだけに最後はモズベッロも捕まえられずの敗戦。気分よく行けなかった時の脆さはダービーで露見していただけに、位置をとりに行けなかったのは馬場の問題もあるのかもしれません。

【6/28(日)予想】大外からの復権<宝塚記念ブラストワンピース>



 競馬ファン歴約20年。最初に好きになり今も一番好きな競走馬が、2002年の宝塚記念の覇者ダンツフレームでした。

 アグネスタキオン、マンハッタンカフェ、ジャングルポケットと種牡馬としても名を馳せる名馬とクラシックで渡り合い、宝塚記念をはじめ重賞3勝を挙げました。脚部不安で5歳の秋に引退し種牡馬入りの予定でしたが、スピード重視の傾向が進んでいた日本競馬においてブライアンズタイムの直系は繁殖としての需要が低下していたこともあり、一転地方競馬で現役を続行。荒尾→浦和と渡り歩くも勝ち星は挙げられず、改めて引退ののち地方競馬教養センターで訓練馬としてトレーニングを積んでいた矢先、7歳の若さで急逝。当時地元の北海道に住んでいた自分は、ついに一度も同馬に会うことは叶いませんでした。

 善戦続きだったダンツフレームがようやく制したG1。思い出深いレースであると同時に、当時に思いを馳せた時、馬券を勝っているでもなく、ましてや出資をしているわけでもないのに、自分の応援している馬が大きなレースを勝ったときの喜びというのを噛み締めていたことの不思議さに気づきました。大人になった今、またそんな馬に出会えたらいいなとふと思い返す時期でもあります。


【ラインナップ】
阪神11R(宝塚記念)/15:40


■阪神11R

 馬場もさることながら、今年は変則開催の影響をどう捉えるかが重要そうです。例年、宝塚記念は開催の最終週に行われ、Bコースに替わってから2週目となりますが、今年は夏の中京開催を阪神で賄うためもう3週開催が続き、コース替わりは今週から。そのため例年より内の状態が良く、内枠先行勢の台頭が見込める、というのが一般的な見解です。

 しかしながら、今年の阪神は3~4月の2回開催時に雨の影響を多く受け、今開催も3・4日目に雨中の挙行となり内側の芝はかなり傷んできています。コース替わりにつきいくらか良くなったとはいえ、昨日の芝レースも直線で外を回した馬の差し脚が目立っており、一概に内有利と言い切れないコンディションに見えます。


 上記は昨日の阪神11R・道頓堀S(3歳上3勝クラス、芝1200m)の直線半ばの様子です。矢印は最終着順で、芝1200m戦らしく4着までは内前の馬が独占していますが、5着のヤマニンペダラーダはかなりの後方から脚を伸ばして0.2差の⑤着に入っています。前半のペースは33.9とクラスを考えればゆったりした方なのですが、内側の各馬の足元で土が掘れている様子が見える一方で外は良い状態をキープしており、この位置を回って来られれば十分勝負になると言えるでしょう。

 ポイントとしては

 ・外目の馬場のいいところを回って来られるか
 ・急坂もあるタフな阪神コースで走り切れる強さがあるか

 この2点を中心に考えてみました。

 ○サートゥルナーリアは金鯱賞を圧勝してからの3か月半ぶりの実戦。テンションが上がりやすいきらいがあり、連戦よりフレッシュなローテの方が力を出せる馬でここに向けた仕上がりは万全です。皐月賞・神戸新聞杯の勝ちを見ても直線が短く、急坂のあるコースも問題ありません。しかしながらある程度いい位置につけたいクチで、前につけたい馬が外に多いことを考えると内に追いやられる可能性が懸念され、そうなったときに外から差してくる馬に足元をすくわれる可能性は無くは無い…と。

 逆転の可能性を託すのは、大外を引いた◎ブラストワンピースです。
 550kgに迫る馬体の持ち主故不器用さと表裏一体で、前走の大阪杯ではスタート後続々と前に入られ位置を下げ、追い出そうとしたところで外からも来られちぐはぐな競馬になってしまいました。今回は大外枠を引けたうえ、これといったペースメーカーもおらず流れが落ち着けば中団の外目を取れそうです。元々稍重の有馬記念を勝った馬でもあり、ハービンジャー産駒らしくタフなコンディションは望むところ。これで大阪杯のように内有利であれば話は別ですが、馬場も味方し逆転まであると見ます。

 春の天皇賞であわやの接戦を演じた▲スティッフェリオも侮れません。元々番手でも運べる馬で、急坂のある中山、そして先行馬受難の小倉でも重賞を勝っており、最後までしっかり走り抜くステイゴールド産駒の良いところを受け継いでいます。キレでは劣りますが、しぶとさを活かしての粘り込みは期待できそうです。

 そして牝馬2騎。△ラッキーライラックは前走進路が開いた幸運もありますが、そのチャンスをものにするキレ脚は牝馬らしさそのもの。タフな馬場はプラスとは言いにくいですが、位置が取れる強みで台頭可能と見ます。△クロノジェネシスも間隔を取ってしっかり仕上げられてきました。京都記念のレースぶりからタフな展開も苦にしませんが、勝ち星が京都・東京・小倉と全て平坦ないしは緩やかな坂のコースというのが気になるところ。坂を上がってもう一押しできれば勝ち負けですが、このメンバーでは3列目で押さえることとします。

 あとはブラストワンピースを買う以上押さえておきたいのが、同じハービンジャー産駒の★ペルシアンナイトです。


 上記は過去20年の宝塚記念の前走別成績(表内「金鯱賞」は5月開催のもののため参考外、大阪杯はG1昇格後のみ)。近年出走数は少ないですが、11番人気で①着したスイープトウショウ(当時はVMがまだなかった)を含め2勝3着1回。中2週でも見た目以上にやれています。不完全燃焼の競馬が続いていますが、元々は皐月賞・大阪杯の2着馬で距離の不安は無いはず。先行勢が少ない今回、流れに乗れれば残ってもおかしくなく、こちらも3列目に押さえます。

単勝18
馬連18-5,15
三連複18-5,15-2,5,11,15,16

2020年6月27日土曜日

【6/27(土)結果】

 この1週間の出来事に負けず劣らず、今日の競馬もいろいろありました。

■東京9R ◎ニシノジャガーズ→競争中止


 数完歩程度の出遅れで済めば…という淡い(?)期待も虚しく、残念ながらゲートを出てさえくれませんでした。

 試験では出るのにレースでは出ない、ということは周りに馬がいるとダメな可能性が考えられますが、そうなるともはや競馬ではありません。既に再度の出走停止が命じられていますが、手を尽くした上でのこの結果、人馬の安全を考えればこれ以上は引き延ばせないというのが正直なところでしょうか。


■函館10R ◎アウステルリッツ→6着

 最後は35.1とメンバー1位の上りを使っているのですが、いかんせん道中もついて行かず3角で押し上げるでも無し。ノーザンF生産馬でいきなりを期待しましたが、ここは試運転でした。


■函館11R ◎シュエットヌーベル→1着 ○イキオイ→6着

 シュエットヌーベルは周りも早いと見るや引いて後方から。一見ロスの多い競馬に見えましたが、ハンデ戦で内がごった返すリスクを考えれば軽量馬の利を活かして直線勝負に賭けるのもまた作戦でした。それにしても内の馬を問題にしない末脚。やはりこの舞台は合っていました。

 イキオイも最後良く伸びてはいるのですが、やはりもう1列前でレースがしたかったというのが本音でしょう。それでも2~5着馬からは0.2差。開催が進んで内が荒れ、雨で時計が掛かるようなレースが函館か札幌であれば一発の期待は出来そうです。

🎯単勝 16.8倍


■東京11R ◎アシャカトブ→1着 ○ゴルトマイスター→3着

 W的中まであと一歩でしたが、2頭ともよく頑張りました。アシャカトブは内でじっと構え、ゴール前で一脚を使わせる戸崎Jらしい勝ち方。こういう戦法は詰まりと表裏一体ではありますが、ダートのオープンは最後前がばらけることが多く、進路を確保できる確信もあったことでしょう。入線後馬が躓いて落馬しましたが騎手は無事(その後馬もラチに挟まれて動けなくなっていたところを救助され立ち上がった)とのことで、次走以降どうなるかはわかりませんが要注目です。


 ちなみにこれは自分のTARGETの画面。
 アシャカトブに「乗」マークを付けている意味は察してください。

 ゴルトマイスターは4角立ち上がっての反応は鈍さを感じさせたものの、三浦Jのムチに応えてゴール前でエンジンがかかり急追。バレッティには及ばなかったものの、デアフルーグをしのいで3着を確保しました。夏場に走れそうなタイプでも無いので恐らくこの後は一休みでしょうが、このクラスで目途を立てられたのは大きかったです。

🎯ワイド2-9 8.8倍

【6/27(土)予想】戸崎なら飛ばない<アハルテケSアシャカトブ>/覚悟のリスタート<清里特別ニシノジャガーズ>他


何か今週はいろんなことがあり過ぎました。予想は振り回し気味です。

【ラインナップ】
東京9R(清里特別)/14:35
函館10R(北斗特別)/14:50
函館11R(湯の川温泉特別)/15:25
東京11R(アハルテケS)/15:45


■東京9R

皆のアイドル◎ニシノジャガーズが4か月ぶりに帰ってきました。3か月の出走停止の間に陣営は去勢を決断。西山オーナーもこの馬の能力を買っていただけに苦渋の決断だったかと思いますが、あの出遅れようでは競走馬生活自体が危ぶまれるためやむを得ません。

一般に去勢した馬は馬体は3か月ほどで戻りますが、ホルモンバランスが完全に戻るまでは1年程度かかると言われています。ノンコノユメも去勢からしばらくは低迷が続きましたが、復帰から約1年3か月でフェブラリーSを制覇。そして今もなお交流G1で上位の活躍を続けています。ニシノジャガーズにとってもこれは第二のスタート。いきなりはどうかですが、ゲートさえ無難に出てくれれば当然にこのクラスでは勝機。

単勝5
馬連5-6,7,12,13,14,15


■函館10R

逃げ切り決着の前走で差し込んで2着の◎アウステルリッツを中心視。ここ2戦の相手はレベルが高く、大崩れはなさそうです。ローカルの相手関係なら3歳馬3頭は軽視できませんし、前走めど立てたアラスカワタシヲマッテルを加えて。

単勝2
馬連2-1,3,5,6,7


■函館11R

得意の北海道で◎シュエットヌーベルの巻き返し。前走は外枠を引いてしまい位置取りが後ろに。流れ込んできただけのレースでしたが0.3差の8着と着差ほど負けていません。今回は内枠を引き斤量も4kg減。昨年も函館滞在で⑧→②着と2戦目で順応を示しておりここはチャンスです。

イキオイは昨年夏の函館で②③着。マツリダゴッホ産駒らしくパワーの要る芝は得意です。近走前に行けなくなっているのは気がかりですが、外枠からスムーズに中団につけられれば通用可能性あっても驚けません。

単勝5
馬連5-11
ワイド5-11


■東京11R

皮肉なことに、今週騎乗停止の武藤Jのお手馬が2頭出走。注目はテン乗り戸崎Jの◎アシャカトブです。スピードで押し切りたいタイプで、先行馬受難の前走京都ダート1900mは不向きでした。一方のゴルトマイスターも長欠明けになりますが十分な乗り込み量。このコースも完勝の実績あり、大型馬の休み明け、と嫌われるならば狙いたいです。

馬連2-9
ワイド2-9

2020年6月24日水曜日

【6/24(水)帝王賞予想】


東京大賞典と違い、普通に平日真っただ中の開催にも拘らずスタンドは立錐の余地がないほどの大盛況。それがいつもの帝王賞でした。スタンド前発走ということで例年なら入れ込む懸念のあった馬も、今年はスムーズに行くでしょうか。

【ラインナップ】
大井11R(帝王賞)

■大井11R

【地方馬の取捨】

まず、帝王賞というのは中央でもダートG1の谷間の時期に開催されるため中央の強いダート馬が集結し、上位人気同士の決着になることが多いです。






過去5年で地方所属馬が複勝圏内に入ったのは2例で、中央所属経験がない馬に限れば2015年3着のハッピースプリント(南関二冠馬、JDD2着)のみとなります。もう1例もJDD勝ちのある元中央馬ノンコノユメですから、G1級の力量を過去に示せてないと厳しいということが言えそうです。

冬の東京大賞典と違う点として

・水分量の少ない冬と違って砂が軽くスピードが出る
・加えて梅雨時の開催のため脚抜きが良く、最後のキレが求められる

ことが挙げられます。

基本的に、勝負になる末脚を持っていれば中央で稼いだ方が得策です。それが出来ない馬や加齢により脚質が変化してきた馬が集まるのが地方のレースで、いかにいいポジションを取って粘り込めるかが求められます。東京大賞典はパワーを要する分上りが掛かり、前目からポジションが取れて粘り込める馬の台頭も可能です。2016年に同レースを制したアポロケンタッキーもそういうタイプで、帝王賞では及びませんでした。

帝王賞は最初の3Fが36秒を切ることが珍しくなく、それでいて最後の上りも36秒台の馬で決まることがざらです。過去入着した地方馬はいずれも「最初の3Fが36秒を切るレースで37秒以下の上りを使って勝った」経験があります。今回これに該当する地方馬はノンコノユメストライクイーグル。モジアナフレイバーはキレ負けする馬で、東京大賞典3着も上述の通りのパワーを要する馬場で台頭したと見るのが妥当と考えます。

【中央勢の取捨】

昨年の上位勢で今年も勝ち星があるオメガパフュームチュウワウィザードは中心視。クリソベリルは前走のダメージと斤量増が鍵ですが、JDDの勝ち馬ですし何よりチャンピオンズCの勝ち方は揉まれ弱いなどの懸念を完全に払しょくしたと言ってよく、まともならこの馬に敵う馬はいないというのが感想です。あとは長い直線でキレを活かせばケイティブレイブの台頭も。

ワイドファラオはそのスピード故、2000mは流石に長いと見ます。追い込みに徹すれば何かが起こらなくもないですが、今回は暴走しそうな馬がいないのでスローが見込め恐らく先行するだろうという見立てと、過去1800m戦でも結果が出せなかったことを踏まえればここは静観が妥当と見ます。

ルヴァンスレーヴは前走が見た目以上にプレッシャーを受ける厳しい競馬であったことは認めますが、3番手追走からギリギリ半馬身差4着だったアルクトスからさらに4馬身も離されたのは流石に…未だに人気ですし、買うのは復調を確認してからでいいと思います。

ミツバはここ数戦の内容に見所がないうえ、3角や向う正面から捲り気味に進出するデッドヒートに強い馬で直線勝負の多い外回りは不向きと見ます。

【印】

◎オメガパフューム
○チュウワウィザード
▲クリソベリル
△ケイティブレイブ
△ノンコノユメ
△ストライクイーグル

オメガパフュームは叩きと見られていた前走が59kgを背負っての完勝。ローテで一頓挫あり上半期のG1はここだけに照準を絞っており必勝態勢。何より安田翔師がデムーロJを信頼していることが日ごろの調教などからもよく見て取れ、騎乗馬とのコンタクトがしっかりとれているここは取りこぼすことは無いと見ます。

チュウワウィザードは本来このようにキレが求められるコースは向いてないですが、位置が取れる安定性、長く脚が使える点はどのコースでも優位に働きます。川崎記念ほど展開が嵌るとは考えにくいですが、複系の軸としては優秀です。

クリソベリルは不安こそあれど、まともに走ればアッサリもあり得、頭まで意識した買い方をしたいです。

ケイティブレイブ、ノンコノユメはスロー想定の今回は差し届かない懸念もあり、それならば前目でレースできるストライクイーグルも1枚加えて。

三連単
11-6=5,8,9,14
8-6,11-6,11

2020年6月21日日曜日

【6/21(日)結果】


金額はショボいですが、予想には満足しています。


■東京11R ◎デュードヴァン→2着

前が速くなると見るやあえてついて行かず、タガノビューティーよりも後ろの後方14番手にまで下げていきました。直線では大外を回し脚を使いまるでノリさんが乗り移ったかのような騎乗ぶり。スタートを決めて好位にいたカフェファラオには及びませんでしたが、地力の高さを示す2着でした。「位置が取れて、いい脚が使える」ことを本命の理由としていましたので展開は想定外でしたが、ここぞの時の冷静な手綱さばきは流石はデムーロ健在、といったところでしょう。

それにしても勝ったカフェファラオは難なく番手追走からの馬なり抜け出し。これは敵いません。レッチェバロックが引っ張り、前半600mが34.2と予想通りのハイペース。これまでの2戦は前半が38秒台、36秒台と緩い流れでしたので対応力は未知数でしたが、走ってみれば何てこともなくアッサリ。「走ったことがあるけど駄目だった」ではなく「走ったことが無いのでわからない」という戦歴では、当たるも八掛当たらぬも八掛。これがあるのでカフェファラオは切ることができませんでした。

同様に、3着のケンシンコウ・5着のキタノオクトパスにも同じことが言えます。どのみち3着狙いの位置づけでしたので残していても馬券は外れていたのですが、彼らも前半34秒台のレースは経験をしていないだけで通用の片鱗は見せていました。既にその経験のあるサンダーブリッツ、サトノラファールを上に取っていたので、自分の取捨選択の問題でありこのレースで求められる適性という意味では見立ては逸れていなかったと思います。

ノリさんそれ4……

2020年6月20日土曜日

【6/21(日)予想】♪6月は砂遊びで酒が呑めるぞ~<ユニコーンSデュードヴァン>


明日のレースを精査していたのですが、函館は自分自身が絶不調、阪神は雨の抜け具合が読めず現時点である程度の自信を持って予想できるレースは東京のみとなりました。それも条件戦はとりあえず3歳買っておけばいいだろ、というレースばかりで正直予想するほどのものでもなく…

【ラインナップ】
東京11R(ユニコーンS)


■東京11R

毎年穴狙いで振り回しては無残に散っているレース。それもそのはず、このレースは過去10年で勝ち馬は全て1~3人気、1番人気の回収率も単118・複123と信頼度が高く、基本的には上位人気馬の取捨から入るべきレースとなっています。

しかしながら、馬連の平均配当こそ2,566円ですが三連複は7,925円、三連単は44,761円と複勝圏内まで話を広げると穴馬の台頭も見込める舞台です。現に6番人気以下の複勝圏内も過去6回(2013年が3着同着につき実績は7頭)あり、例えば2013年3着のサウンドトゥルーは当時8番人気という低評価。人気薄でも通用可能性のある馬を拾うことが出来れば、十分高配当が望めるレースでもあります(それが難しいのですが)。

とはいえ、この時期の3歳ダートはレースの絶対数が少なく、基本的に2勝していれば誰でも出られます(今年は2勝馬が抽選になりましたが)。こうなると、同じ獲得賞金でも力量の格差が大きく発生するため、まずはそこで「厳しいだろう」という馬を絞ることとします。

①(切)1800m以上or1400m以下しか経験していない馬
→過去10年で3着以内ゼロ。この路線は短距離からの参戦も多く前半のペースが速くなり、スピードだけで押し切ってきた馬が厳しいのと、マイル以下のペースに対応できない馬も置いて行かれてしまいます。マカオンブラン、レッチェバロック、サンライズホープ、キッズアガチャーが該当します。

②(切)OP実績のない牝馬
→過去10年で牝馬は3頭(11年アイアムアクトレス①着、13年サウンドリアーナ②着、14年コーリンベリー②着)複勝圏内に台頭していますが、いずれも既にOPないしは重賞を勝っている実績馬でした。今年の牝馬2頭(ラブリーエンジェル、レッチェバロック)はいずれも1勝クラスを勝ったばかりでOP以上の実績はありません。


レッチェバロックが①にも②にも該当してしまいます。前走がノーステッキの圧勝だったことから①はクリアできている可能性がありそうですが、ここから先の要素でもさらに厳しいデータが。


③(切)逃げ馬は「芝重賞経験馬」のみ
→先行馬が厳しい流れになるレースで、逃げ馬が残ったのは過去10年で2回(19年ワイドファラオ①着、14年コーリンベリー②着)。その2頭はいずれも芝の重賞経験がありました。実際のところ何が逃げるのかは当然わからないのですが、「過去、逃げでしか勝てていない馬」と仮定すればレッチェバロックとオーロラテソーロ、あと国内では未勝利の逃げ切り勝ちしかないフルフラットが該当します。

④(切)過去「上り1位」もしくは「上り33秒台」を記録したことのない馬
→過去10年の3着内馬31頭すべてがこれのいずれかの経験があります。今回のメンバーでこれが無いのはマカオンブラン、アポロアベリア、サンライズホープの3頭。


ここまでで残ったのがデュードヴァン、ケンシンコウ、メイショウベンガル、サトノラファール、サンダーブリッツ、タガノビューティー、キタノオクトパス、カフェファラオの8頭。ここからは優先順位付けを考えていきます。


⑤(買)上りタイム1位で前傾ラップ戦を勝ったことのある馬
→過去10年の3着以内馬31頭のうち25頭が該当。①で挙げた通り前半のペースが速くなり最後もキレが求められるため、置かれずについていけるスピードと最後の伸びが求められるレースです。後のG1馬、重賞馬を多く輩出しているのも納得です。これに該当するのはケンシンコウ、キタノオクトパス、カフェファラオを除く5頭。

⑥(買)ダートで「上り37.0以下」を記録した経験のある馬
→過去10年の3着以内馬31頭のうち29頭が該当。非該当の2頭は初ダートだったワイドファラオ(19年①着)とケイアイレオーネ(13年③着)ですが、いずれも芝で34秒台以下の末脚を使ったことのある馬たち。今年のメンバーではメイショウベンガルが該当しませんが、初勝利を挙げた芝1200mの未勝利戦が上り35.4で逃げ切りとなっていて評価に迷うところです。

⑥(買)3歳シーズンで勝ち星を挙げている馬
→過去10年の3着以内馬31頭のうち26頭が該当。上り馬は勿論、2歳のうちに賞金を稼いだOP馬であっても、継続して成長を示せているかが優位に立てるポイントとなってきます。該当はタガノビューティーを除く3頭。

ここまで来ると、後はこのコースおよびOP級での実績で◎デュードヴァンとなります。
対抗は○サンダーブリッツ。前半34秒台でも位置をとれる機動力と末脚があり、ここで求められる適性としてはデュードヴァンに次ぐポテンシャルを有すると見ます。位置取りが後ろになるのが気がかりですが、前走で重賞実績馬を破った▲サトノラファール。ゴールドアリュールは過去10年で唯一複数頭(3頭)の勝ち馬を輩出している点も見逃せません。

以下連下級で。

タガノビューティーは圧巻のプラタナス賞以降、なかなかパフォーマンスを伸ばせていないというのが正直なところ。34秒台の脚は魅力的な一方で、テンに置かれてしまうこと、また砂被りが苦手で位置取りを極端にせざるを得ないことから、能力は認めつつも取りこぼす危険性もあると見ます。

カフェファラオは④の条件で話した通りこれまでの2戦は後傾戦。前半のペースに助けられて間に合っている印象です。前走はテンも上りも2秒以上詰めてきて成長を伺わせましたが、今回はまたさらにテンを2秒は詰めないと勝負にならないため、ゲート難が顔を覗かせなければ…という一抹の不安は残ります。

ケンシンコウ、メイショウベンガル、キタノオクトパスも残っていましたが、今回想定される「前半34秒台-後半36秒台」のレース経験が無いため一枚割引と見て印は回しませんでした。

ちなみにデュードヴァンは「Dieu du vin」、直訳すればフランス語で「ワインの神様」という意味になります。自粛してるんですからこんな時くらい酒の神に愛されてみたいものです。

単勝1
馬連1-10,11
三連複1-10,11-10,11,13,16

【6/20(土)結果】

■函館6R ◎マブルーク→9着

出脚の悪さからスタート直後から追い通しでしたが、コーナーに差し掛かるあたりで行き脚がついてそのまま先頭に立つ形に。溜めてもキレるわけではないので作戦としては良かったですが、4角でついていけなくなり失速。本来ならもっと距離はあった方が良さそうですが、番組の都合上贅沢言ってられない立場ゆえ…


■東京10R ◎スペキュラース→12着

セイウンリリシイはおろか他の馬にも前に入られる展開で、軽量の3歳馬以外は残せず。道中も緩むところがなく、今回は流れも向きませんでした。


■阪神11R ◎ヴェンジェンス→1着

先行勢を行かせて好位の外目を難なく確保。こうなればこの馬の勝ちパターンでした。前半1000mが61.4と適度に流れ、3角から被せににかかる馬がいなかったのも好都合でした。

なお、2着3着が無印につき的中ならず。クリンチャーは夏場の好走実績が無い分評価を下げましたが、心配は無用でした。


■東京11R ◎クレマンダルザス→6着

ペースが落ち着いた上、直線では出すところがなく追い出しを待たされました。それでも最後に一脚を使って見せ場は作れており、次回改めて狙えそうです。

【6/20(土)予想】久々も力量上位<夏至Sクレマンダルザス>/コース実績信頼して<三宮Sヴェンジェンス>他

【ラインナップ】
函館6R/12:45発走
東京10R(相模湖特別)/15:10発走
阪神11R(三宮S)/15:35発走
東京11R(夏至S)/15:45発走


■函館6R

矢作厩舎が連闘や中1週など間隔を詰めて使ってきたら要注意。連騰で挑む◎マブルークは時計勝負に不安ありますが、引き続き乾いたダートなら前進見込めると見ます。

単勝14
ワイド14-10,13


■東京10R


トーセンホマレボシ産駒はこのコースでの回収率(上図)が断トツで、◎スペキュラースもまた全2勝をこのコースで挙げています。同型のセイウンリリシイをどうやり過ごすかが鍵ですが、道悪に難がある相手に対しこちらは渋った馬場もこなせる強みがあり、後続に過度に突かれなければそのまま、という展開も見込めそうです。

単勝4
ワイド4-2,11


■阪神11R

阪神コースで5勝を挙げる◎ヴェンジェンス。58kgならばここでは堅いと見ます。一方で相手探しが難解。この時期に調子を上げてくるノーブルサターン、久々に得意距離に戻ったジュンヴァルカンの食い込みに期待です。

馬連13-1,6,8,12,15


■東京11R

久々でもこのクラス上位の◎クレマンダルザスを狙います。社台G系列の牧場が使える馬は長期休養でも遜色なく走れており、終いを活かせる展開になればここでも決め手は通用すると見ます。

単勝12
ワイド12-1,3

2020年6月14日日曜日

【6/14(日)結果】


的中ゼロの昨日から図ったように差し切って何とか100円勝ち。もっと勝って高知優駿の軍資金にしたかったのですが…


■函館8R ◎アラスカ→3着

4角の手ごたえは抜群で頭まで…と思いましたが、最後に脚が上がってしまったあたりは休み明けも響いたでしょうか。絞って出てきたのでそれなりにここで勝負と踏んでいただけに次走以降上り目があるかは微妙ですが、このコースではしっかり走ってくれることを証明しました。


■函館9R ◎ファンシャン→2着

好スタートでしたが、バカラクイーン等同じく前走直千を使ってきた馬が前に殺到し道中は一旦控える形に。これが出来た秋山稔Jが冷静でした。エアレーション効果で差しも決まることから最後はリゲインに捕らえられましたが、勝ちに等しい騎乗だったと思います。控えてもしっかり一脚使えたことは収穫で、今後の北海道シリーズでも注目できそうです。

リゲインもハナにこだわらず控えて外を回すレース。展開に左右されやすいだけに、自ら展開を味方につける位置取りで勝ちをもぎ取った山田Jが上手く乗ってくれました。

🎯馬連 77.4倍


■阪神11R ◎パルクデラモール→15着

パトロールが観られないと正確な敗因は分析できませんが、1コーナーの手前でエキサイトしてしまっていて勝負になりませんでした。馬が何かに興奮したのか、あるいは位置取り争いでスムーズにいかなかったのか…争うほどの位置ではなかったのですが、見た感じセンテリュオとフィリアプーラの間に挟まれたようにも見えましたし、頭も上がっていましたので、ここで終わったと言わざるを得ません。


■東京11R ◎ソーグリッタリング→2着

インベタでじっくり進んで最後まで伸びました。ソラを使う馬なだけに最後まで併せる形にできたのも大きかったです。1着馬、3着馬共に買っておらず馬券は外れましたが、この馬のレースは出来たと思います。

ダイワキャグニーは東京得意とはいえ戦績にムラがあること、またトーラスジェミニはハイペースの逃げ馬で、この馬場では流石に止まるのではと思っていましたが、いずれもきっちり嵌っての健闘。読みで負けました。

【6/14(日)予想】密を避けて運べる馬を<マーメイドSパルクデラモール>/キレない馬場ならキレない馬<エプソムCソーグリッタリング>他

府中が不良馬場になるほど間断なく雨が降り続いた昨日の関東地方。今朝は小雨ですが、雨が止まってくれれば少なくともズブズブの不良馬場は脱することが出来そうです。

【ラインナップ】
函館8R
函館9R
阪神11R(マーメイドS)
東京11R(エプソムC)

■函館8R

アラスカは昨夏の函館で未勝利を脱出すると、返す刀で昇級初戦も②着。その後は一息ですが、リリサイドの一族は小倉のように加速が続くタフな流れより機動力と加速力を活かしたコースが向いています。



姉のリスグラシューが制したレースの1つに、オーストラリアの大レース「コックスプレート」があります。開催されるムーニーバレー競馬場(上図)は「縦長の長方形」をしており、最後の直線は200mもありません。コーナーから加速できること、そして膨らまずに回れることが求められ、世界の一流レースでそれをやってのけた血統背景からもここは期待のできる舞台と言えます。

馬連8-4,5,7,9


■函館9R

こちらも洋芝でしか走らない◎ファンシャンを狙います。本州以南(0,0,0,7)に対し北海道では(1,1,3,3)。ちなみに唯一本州以南で掲示板に載ったのは19年3月の小倉の1勝クラス。重馬場+オーバーシードでの施行でしたので、やはり適性はこちら側。前走で直千を使ったことで行きっぷりも期待できそうです。

馬連9-1,3,11,12


■阪神11R

過去10年で3勝をマークする藤岡康Jが居ないのが残念ですが、ご多分に漏れず今年も混戦となりました。その過去10年で見ると、決着パターンとして「先行×差し」および「差し×差し」となったのが9回(着順不同)。「先行×先行」となったのは10年前、2010年のブライティアパルス―セラフィックロンプの年で、この時は先手を主張した2頭が4角で後ろを突き放しワンツーというレースでした。流石に最近ではここまで楽に行かせるレースは無くなってきており、先行馬受難の流れとなっています。

即ち、連に絡む馬のうち1頭以上は差し馬が来るうえ、差し馬同士の決着も十分にあり得るレースになっています。いくつか理由は考えられますが、まず牝馬のレースで2000mというのは長距離に分類されるということ。世代限定戦を除けば2000m以上のレースはエリザベス女王杯、愛知杯とこのレースのみとなり、上級条件に駒を進める馬はマイル前後で成績を残しているケースが多く、この距離になると最後に脚が止まるということもままあります。そうなると、この距離カテゴリーで先行して実績を残している馬か、末脚でまとめて面倒みられる馬が台頭しますが、前者は相対的に数が少ないため必然的に後者がこのレースで上位を占めるという構図にあると考えます。加えて、ハンデ重賞らしく多くの年で直線で馬群が密になっており、先行ないしは外を回してソーシャルディスタンスを確保して進める馬にチャンスがあるレースでもあります。

とはいえ、今年は中距離準OPで結果を残してきた先行馬も多く、それらを全切りするのは危険と見ています。ナルハヤエアジーンあたりは準OPでこれだけやれていればここでも期待できますし、前走好内容だったリープフラウミルヒも斤量据え置きで引き続き好勝負可能でしょう。一方で、今回49kgのオスカールビーがハナを主張すると見られ、リュヌルージュ、ナルハヤ、サマーセントあたりも前目につけたいクチ。

最後に前が止まる可能性を踏まえて、本命は◎パルクデラモールとしました。
過去好走実績は全て直線で坂のあるコース(東京・中山・福島)でのもので、そもそもローテーションもそれ前提で組まれている馬です(全22戦のうち平坦コース起用は2回のみ)。上級条件は牝馬限定戦の施行場が限られるため前走は平坦コースを走りましたが、前も止まらず1.0差の9着。坂のあるコースならこの馬の末脚がハマるという算段に加え、勝てなかったことでハンデも50kgと恵まれました。

この馬の母はレディシャツィという馬で、生産国「秘国」って書いてあったので何かと調べたらペルー(秘露)の馬。母国では牝馬にしてダービーを制し年度代表馬にも選ばれた名牝ですが、ペルーはダート開催で血統背景もダマスカス×ボールドルーラーと本格的なダート馬のそれ。平坦の切れ味勝負では分が悪く、パワーの要るコースや展開で台頭するこの馬の個性と何となくリンクしています。2000mという距離、坂のあるコース、軽ハンデ、そして馬場状態とこの馬にプラスになる要素が多く、16番人気ならば喜んで買いたい馬です。

他、差し勢ではセンテリュオミスマンマミーアを押さえます。斤量の差でパルクデラモールを上に取りましたが、末脚比べなら十分に台頭すると見ます。

単勝・複勝12
※ただし複勝の代わりにワイド総流しを買った方が配当が高いのでそちらで
馬連12-3,6,7,8,14


■東京11R

不良馬場の前提で行くのであれば、ステイゴールド系を重視するのが良さそうです。それも踏まえて◎はソーグリッタリングとしました。元々勝ち味に遅いタイプでいつも誰かにやれられるというレースが続いていますが、好位から競馬できる強みとこの馬場で切れ者の台頭を気にしなくてよい点はプラスです。加えて鞍上は1800mの鬼・藤井J。これ以上ない代役と言えるでしょう。

昇級の壁を感じさせないレースを続けるピースワンパラディ、G3級の相手関係なら牡馬と伍せるシャドウディーヴァ、オルフェーヴル牝駒アンドラステが相手候補。穴ではマイネルファンロン。三浦Jらしい思い切った騎乗で前目で運べばチャンスありと見ます。

単勝1
馬連1-5,8,12,16

2020年6月13日土曜日

【6/13(土)結果】

■東京10R ◎エリンアクトレス→16着

逃げなかったことは案外でしたが、直線でズルズル後退する辺りは中身が出来てなかった感。こういう外し方多いんですけど、何を以て中身を判断するべきかわからないんですよね。パドックでも普通に好評だったし。

■東京11R ◎ヘリファルテ→13着

過去1回、不良馬場で走って1着だったのですが、その時は前目からのレースでした。流石に今日の馬場で後方待機ではノーチャンス。

■東京12R ◎バイシュラバナ→14着

スタートで出負けし後方から。今日は調教でした。

【6/13(土)予想】軽量で決め手活きる<三浦特別ニシノホライゾン>/再Bで冷静に運べば<ジューンSヘリファルテ>/スピードを先物買い<東京12Rバイシュラバナ>

一度は変更になった函館の日程が色々あって元通りに。開催終了後トレセンとして使用すること(いわゆる「裏函」)が出来ないなどの制約はありますが、最悪中止も囁かれていただけに開催にこぎつけたことに大きな意義があるでしょう。

【ラインナップ】
東京10R(三浦特別)
東京11R(ジューンS)
東京12R

■東京10R

この馬場とメンバー構成から、思い切った作戦の取れる馬を中心視したいです。

おそらくこのメンバーでハナを切りそうなのは前走1200mで先行した◎エリンアクトレス。過去2勝は重・不良と渋った馬場でスピードを活かしたいタイプ。久々で陣営も完調ではないとのことですが、前に行けてしまえば簡単には止まらないコンディションを思えば、食い込むがあっても良いでしょう。

2走前の1勝クラスで1頭だけ違う末脚を見せた○ニシノホライゾンが対抗。
昇級戦の前走は流れが向きませんでしたが、足下が締まって直線の長い東京コースは今のこの馬には合っているでしょう。3歳馬は54kgで出られるのも大きく、現級好走馬も居ますがここは決め手で勝ると見ます。以下、難しいコンディションで頼れるルメールJのコマノゼニト、自己条件戻る3歳馬レイテントロアー、現級好走実績あるカーンテソーロウメタロウ。渋った馬場でよく走るカミノコまで押さえて。

単勝9
馬連9-3,5,7
ワイド9-3,5,6,7,10,11


■東京11R

フルゲートの混戦ですが、このコース得意の◎ヘリファルテを狙います。前々走が同じコースで0.6差の5着でしたが、1周目のスタンド前で行きたがったり直線では行き場を失くしたりとちぐはぐな競馬。それでも坂上で最後に前が開くとぐんぐん伸びて掲示板を確保したあたり、適性の高さが見えるレースぶりでした。全成績(4,1,0,6)のうち東京2400mは(3,1,0,2)。久々にブリンカーをして挑む今回はいきなりがあっても驚けません。

単勝15
馬連15-13,14
ワイド11-15
三連複15-13,14-7,10,11,13,14,16


■東京12R

3歳馬が8頭いますがその中でも◎バイシュラバナから。前走は不良馬場で逃げ馬がバタバタになる流れを3番手で進み押し切る強い内容。差してきた2,3着馬はいずれも次走で未勝利を卒業しており、内容、相手共に上々と言える勝利でした。久々で息持ちが鍵ですが、2歳のうちから速い時計の適性を示した好素材として先物買いします。あいては東京ダートで2F目10秒台のラップを刻んで好走した実績のあるキタノユウキルミナスナイトグロリアスホープまで。

単勝3
ワイド3-6,8,14

2020年6月7日日曜日

【6/7(日)結果】


165%だったらもっと喜んでいいはずなのですが、どうもモヤモヤした勝ち方でしかなく…


■阪神3R ◎イデアル→9着

伸びあがってのスタートから数完歩は右往左往。3コーナーから盛んに手が動くも直線でばったり止まってしまいました。ここで変わり身を示せなかったのでは厳しいでしょう。


■阪神11R ◎ステイオンザトップ→12着

元々力量が拮抗しておりどれが来てもおかしくなかったので結果には納得しているのですが、それにしてもステイオンザトップは走らなさすぎでした。決して問題があった道中には見えなかっただけに、このクラスのペースに慣れるのには時間が必要でしょうか。


■東京11R ◎アーモンドアイ→2着

事故っても3着以内はあるだろうという見立ては間違ってなかったのですが、グランアレグリアが完璧でした。折り合いもしっかりつき、水分を含んだ芝も問題なくこなしていました。昨年のNHKマイルCで敗れたのが嘘のような快勝劇。この馬に関しては今後も池添Jで良いのではないのでしょうか。◎を迷ったのは事実ではありますが、結局最後まで稍重発表でしたし、気が勝ったタイプで一気に400mの延長は楽ではないと見て論拠を持って印を下げたので、単純に自分の見立てが誤っていました。

とはいえ、敗れたアーモンドアイも問題ないと判断しての中2週だっただけに、ローテーションを理由にするならオーナーサイドの失策と言わざるを得ないでしょう。昨年の有馬記念の時もそうでしたが、国枝師はこの馬に関して「ローテは自分たちでは決められない」というニュアンスの発言を繰り返しています。これまで最短でも中5週以上の間隔を取って大事に使われてきた馬だったにもかかわらず、調教メニューも気を遣っていた厩舎サイドが中2週を進言するとはとても思えません。もし師の側からローテに関する言及があったならば、そういうことなのでしょう。個人的にはこういう時に声を上げることで「覚悟の競馬論」を示してほしいとも思うのですが。

インディチャンプも3着に残しましたが、あわやノームコアに差されそうというゴール前。やはり前掛かり気味に走るだけに最後がああなってしまうのは懸念が的中した格好。そして高速決着に強いノームコア、復調気配が見えていたケイアイノーテックが4着・5着と大健闘。舞台次第でこれからも出番があるでしょう。

🎯三連複5-6-11 8.4倍


■東京12R ◎パルディエス→10着

相手の1頭・ロジヒューズは代打の内田Jが完璧に乗ってくれました。やはり折り合いに苦慮しないダート短距離では信頼度が高まります。しかしながら肝心のパルディエスは休み明けのせいかセーフモードの騎乗。ロブラリアが外を回して5着まで来られるコンディションでしたから、馬が本調子になかったという判断なのでしょう。こればかりは仕方ありません。

【6/7(日)予想】この頭数なら難易度は低い<安田記念アーモンドアイ>/明日(の財布)を救え<小金井特別パルディエス>他



昨日の開催終了後、東京地方では雷を伴う激しい雨が降りました。府中本町駅(東京競馬場の最寄り駅)周辺では道路が冠水していたとの情報もあり馬場状態への影響が懸念されましたが、朝の時点で芝コースは既に「重」。午後は天気が回復する見通しのため、水はけのよさには定評のある東京競馬場を以てすれば少なくとも稍重以上にはなってくれるでしょう。

【ラインナップ】※今回から発走順にしました
阪神3R/10:50
阪神11R/15:30
東京11R(安田記念)/15:40
東京12R(小金井特別)/16:30


■阪神3R

デビュー2戦全く歯が立っていない◎イデアルですが、新馬戦はスローペースを最後方から、未勝利戦はレベルの割に早かったペースを強引に逃げてのもので酌量の余地はあります。陣営も期待を込める初ダートで一変を期待します。

もう1つ、よく言っている「間隔を詰めた矢作厩舎は買い」の法則が当てはまる馬でもあります。

下記は2018年以降「中3週以下」で出走した馬の全成績。

このうち矢作厩舎の馬だけを抜き出すと…

特に連闘~中2週(間隔3週)で顕著に成績が上がっています。元々厩舎全体での勝率が11%程度なので、訳ありの起用ではなく普段と変わらないアベレージをマークしていることになります。ちなみにこれで所属の坂井Jが乗れば連闘時の複勝回収率271%、等さらに期待値は高まるのですが、期待の2年目団野Jを配したここは勝負の一戦でしょう。

単・複14


■阪神11R

現級実績ある馬が多く混戦モード。ですが現状の馬場を考えれば、それなりにペースが流れた際に差せる馬を狙いたいです。

ステイオンザトップは2勝クラスで惜しいレースを続けていた馬。使える脚に限りがあるため、平均以下のペースになった際にキレ負けしたり直線が長いと最後に甘くなったりしていましたが、今回は開幕週でペースが流れそうなうえ差しが効く馬場状態。中位からの差し展開を得意とするこの馬にとっては絶好の舞台と言えるでしょう。久々の芝がどうかも思い切って逃げられれば☆メイショウギガースの食い込みも。

単15
馬連15-9,14
三連複15-9,14-2,4,8,9,14


■東京11R

ヴィクトリアマイルの逆で今回はハイラップを刻みそうな馬がおらず(ダノンスマッシュの前走も前半35秒台とペースに恵まれましたので)、直線だけで間に合うと見て◎アーモンドアイを中心視します。パンパンの良馬場なら○グランアレグリアにもチャンスありかと見ていましたが、距離延長、馬場状態を考えて1枚割引。昨年の覇者▲インディチャンプも当然候補ですが調教からして前掛かりに走るタイプで、昨年こそ嵌りましたが今年は良くて3番手までと見ます。
とはいえ、○▲が何らかの理由で取りこぼす可能性もなくは無いので、3着候補を手広く。

三連複5-6,11-6,8,9,11,13


■東京12R

ダートは良くて稍重まででしょうか。こうなればポツンしても十分届く◎パルディエスを軸とします。但し頭を望むのは酷なので、末脚確実な4,7,9に流します。
最終レースだけに、明日を救えパルディエス。

馬連15-4,7,9
三連複15-4,7,9

2020年6月6日土曜日

【6/6(土)結果】

■東京7R ◎ファンファン→16着

逃げられず3番手から。自分の形に持ち込めなかったのもありますが、逃げたチェスナットロールが3着に残していることを考えれば、減量騎手起用で直線手も足も出なかったレースぶりを見るに現級では厳しいと言わざるを得ないでしょう。力量を見誤っていました。


■東京9R ◎カナロアガール→2着

どの枠に入ろうともイン突きをやるしかないこの馬にとって今の馬場は幸いでした。想定よりペースは緩み、勝ち馬にもうまく乗られましたが、このクラスの卒業は時間の問題と言えるでしょう。

🎯馬連 11.5倍


■東京10R ◎シセイタイガ→7着

勝ったタガノスカイハイは内を上手く立ち回ってきました。その他の上位がこぞって先行勢だったことからも、あの位置取りで外を回して勝負になる状態ではありませんでした。とはいえ、前走の脚を思えばもっと伸びていいはずで…とりあえず、手替わりすればもう一度買いたいと思います。


■京都11R ◎トリコロールブルー→7着

特筆して速いタイムではなかったですが、先行勢がラヴズオンリーユーのプレッシャーを受ける位置になりラップが速くなる3,4コーナーで加速せざるを得なかったこと、またエアレーションの効果もあり差しが届く展開に。サイモンラムセスが最後方待機から内を縫って4着したように、前受けした馬より先団の2列目以降にいた馬に分があるレースでした。とはいえ、絶好位に居ながら同じような位置にいたレッドガランからも0.3秒離されてしまったレースぶりからは、中身が仕上がっておらずガス欠だった雰囲気も。ここを叩いて北海道に向かうようなら再度楽しみです。

【6/6(土)予想】やり手の逃げ脚に要注意<東京6Rファンファン>/馬場の良い内目を通れば<鳴尾記念トリコロールブルー>他

【ラインナップ】
東京7R/9R(国分寺特別)/10R(由比ヶ浜特別)
阪神11R(鳴尾記念)

■東京7R

ファンファンのデビュー戦は芝の面積が少ない内枠からのスタートで難なくハナを奪っての逃げ切り。ダートコースでの加速が優秀で、オールダートの東京コースでさらに前進見込めると期待していた1頭でした。喉の手術があり久々ですが中間の乗りこみも十分で、3歳馬主体のメンバー構成のここならいきなりがあっても驚けません。前走は相手が強かったプリマジアを交えて。

◎7ファンファン
○13プリマジア
単勝7
ワイド7-13


■東京9R

前走マイル戦で逃げ切ったビバヴィットーリオ、逃げないと勝負にならないミチビキが内におりそれなりにペースは流れそう。直線向いて馬群が広がる展開なら◎カナロアガールの内差しが決まりそうです。最後の1Fがかかるようになれば、末脚のタフなこの馬のチャンスでしょう。2走前が前崩れの流れを4番手から4着に踏みとどまった▲ペルソナデザインなどを絡めて。展開利見込む☆ウエスタンランポも1枚押さえます。

◎13カナロアガール
△2ビバヴィットーリオ、9ペルソナデザイン、12レッドアルマーダ
☆6ウエスタンランポ
馬連13-2,6,9,12
ワイド6-13


■東京10R

ここ2戦がチグハグ+3走前がミナリクJでノーチャンだった◎シセイタイガが今度こそで中1週。前走は前が開かず最後の150mほどのみで脚を伸ばし掲示板確保。幸い今回はハイラップを刻みそうな馬が見当たらず、中団から運べれば好機でしょう。

◎6シセイタイガ
△4ショウナンバニラ、8ロジスカーレット、11ココフィーユ、14タガノスカイハイ、16スズカアーチスト
馬連6-4,8,11,14,16


■阪神11R

開幕週。向こう正面と外回り3コーナーの芝張り替え+エアレーションですので、前に行く馬もそうですが内をロスなく進む差し馬にチャンスが生まれるコンディションと見ます。

トリコロールブルーは約半年ぶりのレースですが2か月以上の間隔を開けての実戦は(3,1,2,1)と得意にしており、内枠を引いた上中枠に先行馬が揃ったここはごちゃつく懸念もありません。久々どうかも56kgで出られる○パフォーマプロミスを相手筆頭に、このコース得意な▲レッドガラン、前走でクラスのめど立った△ドミナートゥス、強敵相手のレースが続いた△レッドジェニアルを押さえます。

ラヴズオンリーユーは押さえまで。ヴィクトリアマイルの時散々懸念材料を述べましたが、距離が延びるのは素直に評価できます。しかしながらデムーロJはこのためだけに阪神で乗るのに、最終追い切りは助手騎乗。矢作師は斤量面(別定戦で1年以上勝ち星が無いため54kgで出られる)を参戦理由に挙げていますが、元々エプソムCという話もあったほどで本音を言えばもう1週伸ばしたかったのではないかと見て取れます。コンディションについても陣営のトーンは上がらず、実績はともかく前走を見る限り紐が精一杯かと見ています。

◎2トリコロールブルー
○1パフォーマプロミス
▲13レッドガラン
△7ラヴズオンリーユー、8レッドジェニアル、12ドミナートゥス
単勝2
馬連2-1,7,8,12,13