これによって大きく変わったのが、本来小倉開催に向かっていた人馬がこぞって新潟に集中したこと。開催がない以上移動してくるのは当然なのですが、通常美浦所属馬が中心を占める新潟開催でやたらと栗東の人馬が目立つようになりました。ではそれがどのように結果に表れているのか、自分自身の反省も兼ねて考えてみることにしました。
①騎手
■2019年新潟開催・所属別成績
全てにおいて栗東所属騎手が成績上位ですが、昨年は参戦数自体が全体の1割程度でした。
■2020年新潟開催初週(7/25・26)の成績
表中黒字が美浦、青字が栗東所属です。TARGETの集計データが出てないので手計算ですが、
美浦:8勝・17連対
栗東:16勝・31連対
とほぼ倍の成績となっています。
②馬
■2019新潟開催・所属別成績
先ほどの騎手の表とほぼ変わらず。人間は1日に12回まで乗れますが馬はせいぜい2~3週に1回なので、成績の差がつきにくい中ですがやはり栗東所属馬が高勝率でした。
■2020年新潟開催初週(7/25・26)の成績
美浦:7勝・16連対
栗東:17勝・32連対
こちらも騎手成績同様、ほぼ倍の実績差が出ています。出走数は美浦195頭に対し栗東180頭。例年の出走頭数比が9:1程度であることを考えると相当数流入しているわけですが、それでもほぼ互角の頭数にも拘らずここまで差がつくとは思いませんでした。
■特に古馬戦では栗東馬が強い
美浦所属馬が互角に検討しているのは2歳戦で、特に3歳以上のレース(1勝クラス以上)に関しては10鞍あって美浦1勝に対し栗東9勝と圧倒しています。2歳戦、特にキャリアの浅い段階のレースは入厩前の乗り込みが成績に直結しやすいもので、厩舎力が問われる古馬戦に関してはやはり栗東に分があると見るのが妥当でしょう。
■栗東所属馬を狙う注意点
多くの場合、調教施設の整ったトレセンに置いておき稽古を積んだうえで輸送を経てレースに臨むパターンが主流です。そのため、輸送によるストレスを感じやすい馬はコンディションの低下によりパフォーマンスが出せないことも考えられますので、過去輸送・遠征競馬で結果を残せていたか等がチェックポイントとなるでしょう。