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2020年2月23日日曜日

ニシノジャガーズ、今回ばかりは流石に心配


全国10,000人のニシノジャガーズを諦めない会の皆様、こんばんは。


今日のレース、横アングルのスタートを見て

「あのニシノジャガーズが目立たない程度にゲートを出ているとは!今日は雪でも降るんじゃないか?」

とお思いの会員の方も少なくなかったのではないでしょうか。


安心してください。
カメラが捉えきれないくらい遅れてただけですから。

この馬の基準にすれば3馬身程度は遅れのうちに入らず、今日のようにバッチリ膠着を決めて初めて「出遅れ」と呼ばれるわけです。それでも最終的に最下位を免れるんですから恐れ入ります、いやはや…

しかしながら、この出遅れを受けてのジャッジは「裁定委員会の議定があるまで出走停止」。想定以上に重いものとなりました。

過去、ニシノジャガーズが出遅れを理由に出走停止処分を受けたのは(自分が調べられた限りで)3回。

2018/12/01 中京6R

2019/04/27 東京12R

2019/06/30 中京10R

但しこれらのケースは全て「30日間の出走停止ののちゲート再審査」で、それをクリアして毎回レースに出てきていました。しかしながら今回は出走停止の期限が無期限、すなわち中央競馬施行規則上「30日を超える出走停止の場合」に相当するケースとなります。

ちなみに直近でこのケースに該当する処分を受けたのは、2018年4月7日阪神12Rのテイエムアンムート。レパードSのボイコットはあまりにも有名ですが、これらの「出遅れ経歴」が勘案されて無期限の出走停止となってしまいました。実はこれ以外にも無期限出走停止自体はあったのですが、そのほとんどは「ゲート内で膠着する」等、出遅れ以前に「出ない」ケースに対する一発レッドカードの意味合いが強く、テイエムアンムートの場合は裁決レポートに「同馬の発進不良履歴を勘案し」の記載が示す通り、イエローカードの累積の側面を覗わせるものでした。

そのテイエムアンムートですが、その後復帰を目指し調教を重ねていたところ、坂路調教中に心臓発作を起こしこの世を去ってしまいました。

このケースは直接の関連がないとはいえ、これ以外に無期限出走停止の処分を受けた馬について調べたところ、いずれもそのレースを最後に競争生活に終止符を打っています。以前のブログにも少し書きましたが、調教再審査は人馬共に労力がかかる上、新天地に活路を求めようにもゲート不良の馬は地方転入を断られるケースも少なくないようです。

すなわち、これは西山オーナーの考え方ひとつではありますが、今日の事案はニシノジャガーズの今後を考える契機の一つとなる可能性があります。具体的には、再度ゲート再審査に向け調教を進めるのか、ここで区切りとするのか…

勿論、競走馬である以上勝利を目指すのは当然ですし、この馬にはこんなところで終わらないであろうポテンシャルがあることは、衆目の一致するところ。しかし、先のブログでも触れたように、義理人情に篤い西山オーナーだからこそ、これ以上岩部Jを危険な目に遭わせるわけにはいかない、という考えに至る可能性も、自分としては否定できないと思えてしまうのです。

続けるにしても、止めるにしても、難しい判断です。誰も辛い思いをしない選択はあり得ず、この辺りは経営者としての判断を重ねてきたオーナーにしか解り得ない世界だとも思うのです。

馬と人、両方がいてこその競馬だと、改めて考えさせられた最終Rでした。

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