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当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2021年11月28日日曜日

【11/28(日)予想】ジャパンC・京阪杯の全頭評価とねらい目レース(オリエンタル賞、カノープスS)

■東京12R

[1]①ムイトオブリガード(柴田善)

 この馬は位置を取りに行って好成績を残してきた馬で、4角通過順が5番手以内なら(5,0,0,4)なのに対しそれ以下だと(1,4,1,14)。前目で一脚を使う戦法に持ち込むのが得意なだけに、ここ最近は出脚が鈍く位置を取れていないのが気がかりです。最終追いはウッドで先着も2歳未勝利馬と併せてのもので強調できる時計でも無く、ここに来てのさらなる良化は望みにくい現状です。

[1]②コントレイル(福永)

 前走の天皇賞ではスタートの後手も響き、エフフォーリアを見ながらの運び。本来自身がやりたかったレースを勝ち馬にされる格好で、それでも上手く目標を前において直線を迎えられましたが、最後はハイペースを前目で運んで止まったグランアレグリアを交わすのが精一杯。前回とのメンバー差を考えればここでは実績上位になりますが、前走が必勝を期して臨んだだけにそこからの上積みは?で、なおかつ距離延長も歓迎材料ではなく。

[2]③ブルーム(ムーア)

 今年のサンクルー大賞(仏G1)を制し、地元アイルランド以外での初めての重賞勝ちがG1となったうえ前走はBCターフ(米G1)で0.1差の②着。地盤が柔らかく時計がかかる欧州に比べ、アメリカの芝は比較的日本に近いスピード馬場で同レースの2400mの決着タイムは2.25.9。同馬が2走前に②着したフォワ賞(仏G2)が2.31.8だったことを考えれば1000mで3秒ほどはタイムの違う馬場を高いレベルで走破しており、能力は一級品でしょう。

 この馬はキャリアで2回だけ2桁着の大敗を喫しているのですが、2走前の凱旋門賞⑪着は悪天候で決着タイムが2.37.6という超スロー。昨年のロングディスタンスC(英G2)⑬着は経験のない12f(3190m)戦でのもので、これ以外のレースは全て⑥着以上に纏めています。欧州外の国際G1で好走しているのはポイントで、父Australia(英)の母ウィジャボードが06年にBCフィリー&メアターフを制し次走のジャパンCでも③着に入るなど高速馬場への高い適性を有しているのも好材料。このメンバーであっても無視できない存在でしょう。

[2]④シャフリヤール(川田)

 前走の神戸新聞杯はやはり雨の影響が大きく、キレを身上とするこの馬にとっては不向きなコンディションで度外視できます。中間は疲労回復ののち立ち上げ、1週前に速めをやって直前は確認程度に留める調整はダービー時と一緒。ダービーを勝っているとはいえ、2400mへの適性で勝ったというよりは能力の絶対値や位置取り、鞍上の舞台経験などが噛み合ってのもの。本来は1800~2000m程度の馬であまり大味な競馬はしたくないはずで、ロスなく立ち回れるこの枠は好材料でしょう。

 但し3戦ぶりに手綱を取る川田Jのテンションはあまり上がらず。「この馬の長所は?」という問いに対し「ダービー馬であること」という、某元環境相を彷彿とさせるような言い回し。普通は「最後のキレ」とかそれっぽいことを言うべきところですし、仮にも毎日杯騎乗時は日本レコードで勝っているにも関わらず、です。「春から成長している」という話もしていましたが、何が?と聞けば「まとまりが出てバランスが良くなった」というこれまたけむに巻いたようなコメント。デビュー時450kgだった馬体は神戸新聞杯でも452kgで目に見えた成長を見せているわけでもなく、曲解すれば「長所らしい長所が無い」と捉えているのかもしれません。

 距離のことも考えればあまり積極的なレースにはならないはずで、キセキが奇跡的にスタートを決めない限りはメンバー的にもスローが予想されます。そうなると前が垂れるというよりかは自分で決めに行く脚が必要なわけで、長く良い脚を使うタイプではないだけに仕掛けどころを見定めている内に前に居る馬に押し切られる可能性も考えなければなりません。

[3]⑤キセキ(和田竜)

 6歳シーズンからゲート難が顕著になり、ここ2戦は出していくも今度は掛かるという問題点が。気分良く行かせることが非常に難しいのですが前走の京都大賞典は久々にまともなレースが出来ての②着でした。但しあのメンバーだから②着で済んだという見方もでき、好走のためにはキレ勝負でなくなし崩し的に脚を使わせるレースになる必要があります。スタートさえ決まれば自ら逃げてその形を作れますが、微妙に内側の枠に入ってしまいスタートにシビアにならざるを得ない点が悩ましく。

[3]⑥グランドグローリー(C.デムーロ)

 仏G1であるジャンロマネ賞を2走前に制しG1初制覇。前走のオペラ賞(仏G1、イカットも参戦し⑬着)でもタイム差なしの②着と充実ぶりが光ります。欧州ではセックスアローワンスが日本より牝馬にきつく、これまでのレースの斤量は56~59.5kg。今回55kgを背負ってレースに出ること自体が初めてで、牡馬との2kg差も欧州に比べれば有利にはなります。

 但しこの馬の場合、勝ち星が2100mまでしかないことに加え芝の良馬場で勝ったことがない点が気がかり。加えて追い込み一手の脚質では今回の流れでは不発に終わる可能性が高く、自分のレースをしてどこまで、という舞台になるでしょう。

[4]⑦オーソリティ(ルメール)

 府中は(3,1,0,0)。コース巧者なのは言うまでもないですが今回は中2週での臨戦がポイント。1週前から時計を出し始め、直前は3頭併せの一番外で52.4-11.6を馬なりでマークしており態勢は整ったと見ます。但し中間が馬なり3本のみという点からはやはり状態維持が最優先となっている背景が窺えるうえ、前走も強いレースでしたがそもそも2着以下は重賞でろくに勝負になっていない馬ばかりで実質G3~OP特別程度のメンバーでした。人気2頭に付け入るすきありと見てかそれなりに人気になっていますが、元々連戦(=天栄仕上げでない)が得意でない木村厩舎の特性を考えても懸念の残る舞台ではあります。


 上記は木村厩舎の連戦時成績(2018年~)。そもそも3連戦以上のローテ自体が極端に少なく、複勝回収率を見れば使うごとに期待値が下がっていくのが一目瞭然です。比較対象として下記に矢作厩舎のデータを載せますが、方針が違うので一概に比較はできないものの馬質に大差のないことを考えればやはり厩舎力という点で差異は小さくないと考えます。


[4]⑧ウインドジャマー(北村宏)

 藤沢和厩舎最後のジャパンCですが、登録があったのはこの馬と繰り上がり次点のゴーフォザサミットの2頭。芝での実績を考えれば後者の方が望みはありそうですが、藤沢師はあえてウインドジャマーを回避させずに出走という判断をしました。

 馬主の多田信尊氏は元大樹ファームのレーシングマネージャーで、同厩舎の活躍馬でもあるタイキシャトルをはじめとした各馬の海外遠征や、セリ市での購買を長年にわたりサポートしている方です。仲介が本業につき自身の持ち馬よりはペルーサ等他の馬主名義の活躍馬の方が有名で、自身の所有馬はマイナーな牧場の生産馬が殆どですがその中でも17年のキーンランドCを9歳にして制したエポワス等がいます。同厩舎を長らく支えた功労者という側面もあり、芝未勝利での参戦には記念出走の側面が無いとは言い切れないでしょう。

 但し時計がかかるようになっている点は好材料で、鞍上の北村宏Jは開催後半の馬場の伸びどころを的確に把握できる騎手でもあります。先週のレースぶりなどを見ていても上手く内から2~3頭目の位置に誘導しようという意図が感じられ、位置を取ることが出来れば掲示板くらいはあっても。

[5]⑨アリストテレス(横山武)

 コントレイルと接戦した菊花賞は完全に向こうの不得意条件で、中距離に戻ればやはりレベル差は認めざるを得ません。前走の京都大賞典にしても最後の1Fが13.0秒かかるタフな流れになったにもかかわらずマカヒキに差されてしまうあたりは現状の限界で、上りが求められるこの舞台に変わるのはプラスではありません。

[5]⑩ロードマイウェイ(三浦)

 2走前の京都大賞典は展開・メンバーに恵まれてのものでそれでも⑤着が精一杯。前走のアルゼンチン共和国杯は引き続いての56kgで前進を見込みましたがやはり道中の追走からして良かったころの姿にはないという判断で、メンバー強化+距離短縮のここでは。

[6]⑪シャドウディーヴァ(横山典)

 前走同様に終いを伸ばす形で「距離は持つ」という話ですが、その前走の府中牝馬Sもアンドラステの仕掛けがワンテンポ早かったために届いた側面もあり、自滅待ちの期待の薄いこのメンバーでは自身のレースをしてどこまで、という舞台になるでしょう。

[6]⑫サンレイポケット(鮫島駿)

 前走の天皇賞では高速上りに対応し33.6の脚を使い④着と健闘を見せましたが、やはりベストなのはワンターンかつ上りのかかる展開。このコースで勝ちがあるとはいえ2.33.1も時計のかかる不良馬場でのもので、まっとうな芝コンディションではもうワンパンチに欠けるところです。

[7]⑬モズベッロ(池添)

 多少時計がかかるとはいえ、良馬場の範疇ではやはり東京コースでは苦手な上り勝負にならざるを得ません。叩かれながらの上昇は認めますが、掛かりやすいタイプで距離延長も歓迎ではないクチで。

[7]⑭ユーバーレーベン(M.デムーロ)

 前走の秋華賞は一頓挫あってのぶっつけであったうえ、明らかに向いていない阪神内回り2000mという条件で度外視できます。舞台変わりと叩いての良化は好感持てるものの、オークスは同世代間での争いで元から2400mではまともに勝負になる馬がほとんどいない中での勝利で、それをこの舞台で通用するよりどころにはなかなかしにくいというのが正直なところです。

[7]⑮マカヒキ(藤岡康)

 前走の京都大賞典は前半61.6秒のスローペースに加え、最後の1Fが13.0と大きく失速したことで結果的に間に合いました。阪神2400mコースで重賞が挙行されるチャンスは少ないだけに、メンバーにも恵まれ上手くチャンスをモノにした格好でした。多少時計がかかるとはいえ、良馬場であれば2分23秒台の決着はほぼ確実で間に合うのは難しいかと。

[8]⑯ユーキャンスマイル(藤岡佑)

 年々追走力が衰えており、昨年は2.23.0の決着についていけず2.0差の⑫着。ここ2年は阪神大賞典でしか馬券に絡めていない点からも、まっとうな流れでは現状苦しいでしょう。

[8]⑰ワグネリアン(戸崎)

 前走の富士Sは壁を作って進めたもののキレで勝負するタイプではないため、もう少し前でレースが出来れば、という運びでした。距離延長で臨む今回はもう少し前で運べそうで、過去距離延長ではダービー①着・JC③着を含め(1,1,1,1)で、唯一の着外は雨が残った昨年の宝塚記念でそれ以外は確実に走れています。

 但し今回は中間で頓挫があり1週前がポリトラックでの追い切り。最終でウッドで併せ馬を消化しましたが格下に遅れを取る内容で、完調とは行かない点が懸念です。

[8]⑱ジャパン(武豊)

 G1を連勝したのは2年前。5歳シーズンはここまでG3を2勝しているのみで、アメリカのG1でタイム差なしの②着があるものの54.5kgで出られたもの。今回は帯同馬としての性質が強く、日本のような高速馬場への適性も未知数です。

<予想>
◎ブルーム
○シャフリヤール
▲コントレイル
△キセキ


■阪神12R

[1]①アウィルアウェイ(荻野極)

 2走前の北九州記念は上滑りする馬場で末脚を活かせず。前走のスプリンターズSは内しか伸びないコンディションでやはりこの馬には向きませんでした。今の阪神の外伸び馬場は向きそうですが、痛恨の最内枠を引いたうえこの夏から急激に体重が増えているのが気になるところ。ひと間隔開くも強めの本数は少なく、番組ありきの参戦に映るのも気がかりです。

[1]②エイティーンガール(秋山真)

 好走パターンは外差し+前崩れ展開でのもので、前走のスプリンターズSはそれが叶わなかった分の敗戦でした。馬場的にはこの馬に向きそうですがインから持ち出すとなるとロスを覚悟する必要があり、鞍上がうまく捌いてどこまで、というレースになるでしょう。

[2]③ラヴィングアンサー(岩田望)

 終いは確かですがどうしても展開頼みになる馬で、上りのかかるレースに好走歴が集中しています。今回は最後の直線の坂で上りのかかる阪神ですから浮上の余地はありますが、その脚質故多頭数の内枠は鬼門。OP入り後の3勝はいずれも8番枠より外でのもので、この枠では立ち回りが難しい懸念も。

[2]④オールアットワンス(石川)

 前走アイビスSDを勝ったものの、元々2走前の葵Sではレイハリア、ヨカヨカに続く③着で力のあるところは見せていました。目立っていく馬も居ないだけにこの馬が主導権を握りそうですが、最後の1Fで1秒近く時計がかかる阪神芝1200mではどこまでこらえられるか、今後トラックコースでの重賞を戦っていくうえで真価の問われる一戦になりそうです。

[3]⑤タイセイビジョン(幸)

 前走のスプリンターズSではスタートしてメイケイエールにぶつけられ最後方からのレースを余儀なくされました。ただでさえ出脚に難があるだけにここは負けても仕方ありません。スプリントの追走力に課題はありますがスムーズなら重賞でもやれてよい馬で、2走前のセントウルSもスタートタイミングが合わず後方からになった分の敗戦で内有利展開を0.5差⑦着なら決して悲観する内容ではありません。捌き一つで巻き返しは可能かと。

[3]⑥シヴァージ(吉田隼)

 前走のスプリンターズSではそれまでと一転して内目でポジションを取る競馬。1番枠で腹をくくった側面もあるのでしょうが、内しか伸びないコンディションも相まってレシステンシアとタイム差なしの③着は十分に評価できるものでした。今回はこの馬本来の戦法の活きる外伸び馬場で条件・相手関係も大きく好転。「出そうと思えば」位置を取れるタイプにつき枠順の不安も少なく、順当に上位争い可能でしょう。

[4]⑦ファストフォース(小崎)

 この夏の連続好走はともに小倉でのもので、前走坂のある中山ではぱったり止まってしまいました。日本レコードで勝ったCBC賞も究極の体力勝負になった面が大きく、まっとうに時計のかかる馬場では恩恵を受けにくく他馬の台頭余地も大きいだけに。

[4]⑧サヴォワールエメ(松若)

 短距離で前付けするレースで2連勝。但し軽い斤量と内目の枠に恵まれた格好もあり、斤量増+8番枠で同様のレースができるかは少々疑ってかかる必要がありそうです。

[5]⑨ミッキーブリランテ(坂井)

 キレはしないものの好位で脚を溜めてじわじわ追い込むタイプで、位置を取るのに苦労しない中枠は歓迎のクチ。但しこの馬というか矢作厩舎は休み明けの成績が芳しくなく、この馬も中2週以下で(3,1,2,2)に対し中3週以上空くと(2,1,2,12)と好走確率がガクッと下がります。ここが勝負というよりは、ここを叩いて阪神Cあたりが理想でしょうか。

[5]⑩レッドアンシェル(団野)

 重賞を2勝しているように力はあり、とにかくこの馬の場合体調が整うかが最大のポイントです。2走前の北九州記念時はCBC賞をコンディション不良で自重しての参戦で、中間2週にわたり坂路で速めと併せ馬を消化し体調は整っていましたが馬場の悪いところに押し込められた上58kgを背負い0.3差の⑤着。斤量差が出やすい短距離戦で勝ったヨカヨカと7kg差とあっては仕方ありません。

 今回は放牧明けで2か月半ぶりの実戦ですが、この馬にしては珍しく中間はウッドも取り入れ3週連続でハードに追われ、体調面の不安は無さそうです。最終こそ格下に遅れを取りましたが時計的には問題なく、その前2週にわたってウッドでしっかり負荷をかけてきており、前走が中2週で本数も少なかったことも思えばコンディションはそれ以上と窺えます。実績もあり外差し展開もプラス。台頭あっても驚けません。

[6]⑪アストラエンブレム(西村淳)

 ズルさのある馬で中距離戦を使っていたころはなかなか勝ち切れず、距離短縮で目先を変えることで馬がやる気になり好走するもそれに慣れるとまた善戦マンに逆戻り、という戦歴を繰り返しています。これで1400m以下のレースに使うのは6戦連続ですが、一番いい走りをしたのはやはり最初に1200mを走った5走前のラピスラズリS。末脚自体は健在ですがやる気を出さないことには好走の目は薄くて。

[6]⑫アイラブテーラー(浜中)

 昨年の高松宮記念に無理遣いをしたことがたたってか、それ以降はゲート難+追走難が付きまとうように。距離を伸ばし1400mに使ったここ2戦は0.4差の接戦でしたが、再度1200m戦となると置かれる懸念が大きく。

[7]⑬シゲルピンクルビー(高倉)

 間隔が詰まると良くないというのもあり、前走のセントウルSは見せ場のない内容に。2走前の北九州記念も荒れた内に押し込められての0.2差④着で、休み明けで立て直された今回は馬の出来としては見直せる機会です。先週のハーフバックをはじめここ最近短距離戦で穴を開けまくっている高倉Jに乗り替わって、馬場の良い外目を通れれば侮れません。

[7]⑭ソーグリッタリング(藤井)

 止める面が出ており、引き続いてブリンカーを着ける上距離短縮で臨む一戦。ただ元々併せないとソラを使う特性があり、集中力が持続しないのは今に始まったことではありません。流石に7歳を迎え体力的な上り目も薄いとなるとこのショック療法でどこまでの伸びしろが見込めるかは…。

[8]⑮レイハリア(亀田)

 33.2-34.9の前傾戦を2番手で押し切った2走前の葵Sが評価できる内容。今回はさらに上りがかかりそうな阪神替わりでプラスではないですが、53kgの斤量で出られるのは好材料。時計勝負では分が悪いだけに適度に掛かる今の阪神も合っており、そういう意味ではこの枠も決して悪くはありません。出たなりでポジションを落とさなければ再度の善戦も。

[8]⑯ライトオンキュー(古川吉)

 鼻出血明けで高松宮記念以来の実戦。陣営は様子を見ながら慎重に調整しており、週ごとに負荷を上げ最終では坂路でイーサンパンサーと併せ51.2-12.2の好時計をマーク。稽古駆けするタイプとはいえ及第点の時計ではありました。但しその分馬体はまだ太目残りの懸念があり、休み明けも苦にしないもののどちらかと言えば平坦コースの方が合っているクチで58kgも酷な印象。今回は無事に走ってどこまで、という舞台でしょうか。

<予想>
◎シゲルピンクルビー
○レッドアンシェル
▲シヴァージ
△レイハリア
△タイセイビジョン
△エイティーンガール


■東京9R メイショウボサツ

 現級でも②着1回③着2回の実績があり昨年の青葉賞でも⑤着している実績馬ですが、気難しさを孕み外目を取って被されずに運ぶのが理想なタイプ。今回はキャリアで初めて8枠をゲット。ワンターンの東京なら序盤にごちゃつく不安も少なく、リズムよく運べればここでも十分やれるはずで。


■阪神11R シャンパンクーペ

 このレースのカギを握るのがまくり芸でお馴染みのエクスパートラン。恐らく一旦下げてから向こう正面で上げていくはずで、前走のみやこSでは同馬の動きでペースが一気に早くなり差し勢が台頭する流れを作りました。シャンパンクーペは元々「最後に前が止まるコース」が得意な馬で、良績は「阪神2000m」「京都・中京1900m」とスタートしてホームストレッチが長く先行争いで脚を使うコースに集中しています。前走の東京戦はその真逆と言ってよいコースでこの馬の持ち味が活かせませんでしたが、今回は得意コースに戻り引き立て役もいるとなればここは一発に警戒です。

2021年11月27日土曜日

【11/27(土)予想】ねらい目レース(阪神8、茨木S、キャピタルS)

■阪神8R ハイパーステージ

 中1週以下だと(2,0,0,1)。唯一の着外は芝でのもので連戦の方が力を出せる馬ですが体質の問題でなかなか理想のローテが実現しませんでした。7か月半ぶりとなった前走は強い勝ち馬に上手く乗られた分の②着で、立ち回りや末脚を見ても勝ちに等しい評価を与えられるレースだったと見ます。中1週で使えるここは前進が見込める上、人気の中心はレベルに疑問符の付く20年もちの木賞組。(1,2,0,1)と実績あるこのコースなら。


■阪神10R メイショウヨカゼ

 このコースで⑥④④②①①③⑤着と大崩れなく走れており、3走前のオークランドRCTでは日本テレビ盃⑤着のメイショウダジンと0.2差と現級の目途は既についている状態です。2走前の柳都Sでは位置を取れずで、4角はブレーキをかけながらの進出。あれでは平坦コースは間に合わないのも当たり前でした。前走の奥羽Sもやはり後方からのレースで、良い脚は見せましたが⑩着。いずれもテン乗りの鞍上だったこともあり不完全燃焼のレースが続いていますが、今回はコンビで(2,2,0,1)の浜中Jに手が戻る上、ゲートの良くないこの馬にとっては外枠は歓迎材料です。

 ここも人気の中心は8R同様もちの木賞組。但しダノンハーロックは今回初めて距離短縮となり、タフさが売りな反面位置が取れないと3走前のようにサッパリ(1勝クラス戦でラペルーズと1.1差⑤着)という可能性も。ハンディーズピークも2走前は実質2頭立てというレースで、前走にしても勝負が決まりかけたところを差し込んできただけで0.9差⑤着を額面通りには評価できず。上位勢が信頼しにくい状況であればこの馬の出番があるのではないかと。


■東京11R スライリー

 前走の秋華賞時に「デビュー時から馬体が増えていない」点を懸念材料として挙げましたが、輸送があってもデビュー時と同じ432kgまで増えてきたのは好感でした。その名が示す通りレースでは2角まで頭を上げるやんちゃぶりを見せるも、直線では馬群の中をしっかり伸びて0.5差⑤着。タイム差なしの⑥着だったステラリア同様ストレスのかかる展開で良く辛抱しましたし、今回は距離短縮でレースもしやすくなるでしょう。

 先週からCコースに変わった東京は例年同様の内前有利馬場となっていますが、現時点で良く伸びるのは内から2~3頭分くらいのラインと見ています。好位の2~3番手につけたいこの馬にとっても絶好のコンディションで、和製ムーア・石川Jの面目躍如に期待です。

2021年11月21日日曜日

【11/21(日)予想】マイルチャンピオンシップの全頭評価とねらい目レース(福島7)

■阪神11R

[1]①ホウオウアマゾン(坂井)

 前走のスワンSでは初の1400mでも行き脚がついてハナを切っての③着。他の先行勢が残せていないことを考えれば額面以上に価値のあるレースでした。ただこの馬の場合間隔を空けて使った方が良く、連戦ローテとなったG1戦は2回走っていずれも⑨着。そもそも前走が半年ぶりで+22kgと余裕を残しながらの参戦でありながら、この中間は1週前に速めを1本乗ったのみ。開催が進み内が残せない馬場になりつつある点もマイナスで。

[1]②クリノガウディー(岩田望)

 前がかりな気性故、古馬になってからは1400m以下を使われておりここでの距離延長はプラスとは言えず。しかも相手強化+右回り替わりに加え、この馬を手の内に入れかけた岩田康Jからの乗り替わりとなっては買える要素は見当たらず。

[2]③シュネルマイスター(横山武)

 前走の毎日王冠は坂上で絶望的な位置からダノンキングリーを捉えての①着。最後の50mでソングラインを捉えたNHKマイルCを彷彿とさせるキレを見せました(あれはソングラインがヨレたのもありますが)。実際最後の3Fは11.3-11.4-11.9と決して前が止まっているわけでもなく、ダノンキングリーも早め先頭から33.7の末脚を使っていただけに決して恵まれたものではないでしょう。

 おまけにこの馬は56kgを背負っての勝利。3歳馬の毎日王冠優勝は19年ダノンキングリー、20年サリオスに続き3年連続でしたが、前2年の2頭は54kgでのものであり、斤量面でも一回り上の評価を与えられるレースでした。今回は春の安田記念から考えればグランアレグリアとの斤量差が-1kg→+1kgとなり決して楽な戦いではないですが、この馬のセールスポイントは「上りのかかる展開で差し込んでくる末脚」にあると見ています。事実敗れた2戦は距離が長くレース上りと同じだけの脚しか遣えなかった弥生賞②着とレース上り自体が33秒台の安田記念③着。今の阪神では高速決着は望むべくもなく、小頭数+スローで上り勝負になった先週のデイリー杯でさえレースの上りは33.8。16頭立てで前も流れるここは34秒以上はかかることが見込まれ、この馬向きの展開になる期待は大きいです。

[2]④サリオス(松山)

 古馬戦では毎日王冠以外馬券になっておらず早熟という見方もできますが、前走の安田記念は右トモを気遣いながらの調整でそもそもまともな状態でなく、2走前の大阪杯は重馬場に脚を取られる格好で最後はラチ沿いをやや苦しそうに走っていました。3走前、昨年のマイルCSはご存知の通りまず届かない位置から末脚だけで⑤着という内容。もし今年昨年と同じレースをすれば嵌る可能性はありますが、今回はブリンカーを装着するとのことで陣営はある程度位置を取るレースを画策していると見られます。時計がかかりそうなコンディション自体は歓迎も、内に押し込められると動きたいところで動けずになる懸念もあります。

[3]⑤サウンドキアラ(武豊)

 前走のスワンSではゴール前鋭い末脚を見せ②着。勝ち馬との差は前が詰まって追い出しが遅れた分で、復調を示すレースでした。一叩きされた今回は最終の坂路で51.7-12.2をマークし、昨年ヴィクトリアマイルで②着したとき(51.6-12.3)に近いデキにまで来ており引き続きこの馬の力は出せるでしょう。ただ当時と同じだけ走れたとしてもアーモンドアイには完敗しているわけで、6歳秋で成長を見込むのが厳しいとなるとそれなりにメンバーの揃ったここでどこまででしょうか。

[3]⑥ケイデンスコール(岩田康)

 前走の毎日王冠では内を突くも進路が開かず、鞍上もろくに追うことなく⑨着。元々2か月以上の間隔が空くと(0,0,0,6)ですから、安田記念以来となったここは織り込み済みだったのかもしれません。

 今回は1週前に坂路で51.8-11.9の好時計をマークし、直前も馬なりで終いを12.0に纏めてきました。前走時に口向きの悪さを指摘しましたが、しっかり動かした1週前は真っすぐ登坂できており力を出せる状態にはあると見ます。とはいえ春に好走した重賞のメンバーはG1ではまるで通用しておらず、紛れなしの阪神で一線級が相手となると敷居は高そうで。

[4]⑦インディチャンプ(福永)

 安田記念からマイルCSへ直行するのは去年と同じですが、陣営としては本来は叩き良化型であることは認識していて「休み明け云々と言われないように仕上げてきた」というニュアンスのコメント。できればどこかを叩きたかったという本音が透けて見えます。

 高松宮記念でも③着しておりスピードは衰えていないと見ますが、キレという意味ではやはり一昨年の頃にはない様子。坂路調教でも前がかりな気性故最後から2F目が最速になることが常態化しており、近年の中では唯一昨年のマイルCS(グランアレグリアから0.1差の②着)の時が加速ラップを踏めていました。事実その時が最高打点であったと考えればその時以下の調教で、時計のかかるコンディションというのもスピードで押し切りたいこの馬にとってはプラスにはならなさそうです。

[4]⑧ダーリントンホール(和田竜)

 発馬に課題を残す馬で、前走の富士Sでもいつも通りスタートでふらつき後手を踏みました。馬群が比較的横に広がり丁度真ん中を進めたことでポジショニングを落とさずに済み、直線では伸びる外を選択し丁度良く前も空いたのでしっかり追えましたがそれでも⑤着。さらにメンバーが強化される今回、初の関西遠征というのも課題です。

[5]⑨グレナディアガーズ(池添)

 NHKマイルC終了後、川田騎手が「秋は別路線になると思います」とコメントしており1600mは長いのかと思われましたが、秋初戦には京成杯AHを選択。控える競馬から直線は外に出してカテドラルと0.1差の②着と見せ場を作りました。

 但しこの時の中山は開幕週に関わらず差しの効くコンディションで、終盤にかけて踏み固められたインが有利な傾向が進んでいったという格好。マイルでもG1勝ちはありますが世代限定戦はスプリント路線からの参戦もあるためペースが流れやすく、事実朝日杯もNHKマイルCも前半3Fは33.7とスプリント寄りの速い流れになり力を発揮できた側面が大きいです。前半35秒前後が見込まれる今回は中距離寄りの適性が求められ、池添Jの手腕を以てしてどこまで。

[5]⑩ロータスランド(田辺)

 前走の富士Sでは内が悪くなった東京で押し出される格好でハナに立たされ、終始つつかれた上轍の上を走る格好に。外に出すこともできず終始消耗の大きい競馬で、輸送も踏まえて+10kgとやや余裕残しだったことも影響したかもしれません。それを考えれば0.9差の⑩着は健闘の部類と言えるでしょう。

 この馬は上りのかかる展開やコンディションを得意としており、入りも上りも35秒を回るくらいが理想と言えます。今の阪神はいずれもに該当するコンディションであり、このコースでも3勝を挙げる巧者ぶり。最終追いは前走と同じく坂路で馬なり調整も、全体時計を大きく詰め型通り良化。一線級との対戦経験が鍵も、時計のかかる今年の阪神は最大のチャンスであるはずです。

[6]⑪カテドラル(戸崎)

 前走の京王杯AHでは後方の内で脚を溜め、コーナーリングで上手くポジションを上げてきました。直線は一瞬前が詰まるシーンもありましたがかえってそこで馬が上手くエキサイトして最後の爆発力に繋がったとも言えるでしょう。開幕週の馬場を思えば本来はコントラチェックが残している展開で、着差以上に強かったレースでした。

 この馬もまたレース自体の上りが33秒台になるようなレースでは厳しく、上りのかかるレースで鋭いキレを見せるタイプ。出していくとダラっと脚を使ってしまうだけに、継続騎乗の戸崎Jが上手く壁を作って運べば再度チャンスでしょう。

[6]⑫グランアレグリア(ルメール)

 昨年のこのレースは緩めのペースを5番手で折り合い完勝。今年は思ったより勝ち星を積み上げられていませんが負けたレースには理由があり、前走の天皇賞にしても出たなりの位置を選択しましたが結果として人気2騎の目標にされる形になってしまいました。それでも似たような位置にいた馬がこぞって脱落する中、後半3Fが11秒台前半を刻み続けるラップでも最後まで持ちこたえたのはやはりスピード能力の高さを証明したと言えるでしょう。

 この馬の場合はやはりローテーションが懸念点。中3週以下では⑤②着といずれも取りこぼしており、春の連戦と違って今回は輸送が発生する点もポイント。追い切りは変わらずに負荷をかけられていますが、2000mのタフなコンディションを走った後の回復具合はやはり未知数ではあります。加えて、10月まで京都開催があり馬場状態が比較的良かった昨年に対しロングラン開催の今年は時計がかかる傾向に。スプリント向きの流れにはなりにくい点も歓迎とは言えず、ラストランとはいえ信頼を置くのはやや心もとない一戦です。

[7]⑬ダノンザキッド(川田)

 マイルに活路を見出そうと参戦した前走の富士Sは着順こそ④着と、骨折明けで+22kgを考えれば及第点でしたが、もともと520kgで東スポ杯を勝った馬ですから526kgが特に太いということはないはずです。終始馬場の良い外を回り直線でも満を持して追い出せたにもかかわらず、後ろにいたソングライン、タイムトゥヘヴンに差されており2歳時からの成長を見せたとは言えない内容でした。やはり促成栽培のツケがここに来て相対的な成長力となって表れている格好で、短距離王国安田隆厩舎を以てしてもこの馬の再生は難しいのではないのでしょうか。

[7]⑭リプレーザ(幸)

 恐らくこの鞍上でなかったら確実にシンガリ人気であったでしょう…芝では1200mの1勝クラス戦を勝ったのみで、兵庫CSで1870m戦を勝っているとはいえ低レベルの3歳ダート戦線で相対的に強かっただけで、距離適性の裏付けとはなりにくいです。前走のカシオペアSでも4F49.4の流れで4角から手ごたえが怪しくなった点からもマイルすら怪しく、本質的には1400mまでの馬と見ます。

[8]⑮サウンドカナロア(藤岡康)

 中央での勝ち星は1200m以下のみ。ハナは切れそうですがここ3戦は1200m戦でハナを切っても大敗する現状で、イン有利というわけでもないこの格上挑戦に勝算は見込めず無事完走して手当ゲットが現実目標でしょう。

[8]⑯レインボーフラッグ(小崎)

 ベストは左回り1400mですが、この路線は登録が殺到するためもう2年半勝っていないこの馬は出走順の算出では不利となり、使いたいレースに使えない現状。近走の成績からも使えることを優先する方針自体は間違っては無く、この馬もまた無事完走+目指せ1桁着順が現実ラインでしょう。

<予想>
◎ロータスランド
○シュネルマイスター
▲グランアレグリア
△カテドラル
△インディチャンプ
△サリオス
△グレナディアガーズ


■福島7R ヒットザシーン

 折り合いに難を抱える馬で、2走前の粟島特別は引っ張り通しの中でひと足を使い0.3差の⑥着。前走の土湯温泉特別は上手く壁を作れていましたが、外枠を引き内が止まらずの⑥着。徐々に成長が窺える中で今回は若手騎手限定競走で森裕Jへの手替わり。昨日の若手騎手競走でも丹内Jからの乗り替わりで11番人気のマイネルタイムリーで見事①着。流石にこちらは人気でしょうが、最終週の時計を要す馬場も合っておりここはチャンスです。

2021年11月20日土曜日

【11/20(土)予想】ねらい目レース(東京12、阪神3)

■阪神3R ヤマニンパンタジア

 人には誰しも「得手不得手」というものが存在します。この馬の前走はスタートで挟まれレースにならずの⑮着。その前走の手綱を取った永島まなみJは、スプリント戦を不得手とする傾向が顕著です。


 唯一1200mで勝ったのはホワイトターフの新馬戦。この時もゲート自体は平均以下でしたが、8頭立てでスタート後のプレッシャーもさほどでもなくすんなり運べました。基本的に下級条件の1200m戦は多頭数であり、ゲートの良さもそうですし馬群を的確に捌く技術が求められます。個人的には「差せる女子」として推したい騎手ではあるのですが、どうしても新人の頃は下級条件の短距離戦が主戦場になる為、成績を伸ばしにくい側面があります。古川奈Jと騎乗馬を総とっかえしたらお互いにぐんといい成績になりそうな気も…

 それはさておき、上記の戦歴から「永島Jで1200m戦を走った馬の次走」の成績を調べると…

【前走距離1200m】
(3,2,2,34)単回62/複回80

+乗り替わり
(3,1,2,26)単回79/複回97

+前走9番人気以内
(3,1,1,13)単回141/複回103

 元々見込まれていなかった馬はともかく、それなりの実力を見込まれていた馬(=9人気以内)の場合乗り替わりによって好成績を収めるケースが多く、今回のヤマニンパンタジアも上記全てに該当します。2走前は3角で行きたがった分お釣りを残せず、3走前の新馬戦では前残り展開を差し込んで0.2差④着。今回は前走で4角5番手以内だった馬が7頭おりペースも流れそうで、スムーズに外を回せれば好機です。


■東京12R ルージュアドラブル

 5か月ぶりの実戦。これまで出走時馬体重が390~392kgだった馬が今回は410kg程度で出られそうとのことで、成長が見込めるコンディションで出てこられそうなのは何よりです。前走は4角で自ら止めてしまうような動きがあり、最後は流しての大敗ですから悲観する内容ではなかったもののどうも明らかに戸崎Jとは手が合わない模様です。2走前にテンバガーと0.1差③着した三浦Jとのコンビ復活で挑む今回は、2週前、1週前とウッドで併せ馬を消化し好時計をマーク。まともに走ればこのクラスなら突き抜ける実力はあるだけに、フルゲートを上手く克服してくれればいきなりも。

2021年11月14日日曜日

【11/14(日)予想】両重賞の全頭評価

■阪神11R

[1]①レイパパレ(ルメール)

 前走のオールカマーでは人気を裏切り④着。最後止まったのは距離という見方もできますが、逃がさなかったことが大きいと見ます。川田Jは教育的観点からも逃がすのに否定的で、前走の宝塚記念も主張する馬が居たので番手から運びましたがユニコーンライオンに差し返されての③着で、前か後か思い切って運ぶレースをした方が良さが出るタイプと見ます。

 今回は絶好枠を引きましたが、ルメールJは「2200mは少し長い、誰かの後ろにつけて末脚を活かせれば」というコメントをしていました。前に行く馬もそれなりにいるメンバー構成で控えることはほぼ確定で、この馬の良さを引き出すレースにはならない懸念があります。

[1]②クラヴェル(横山典)

 前走の新潟記念は牡馬相手に健闘の③着。中団馬群から離しての追走で「準ポツン」が叶ってのレース運びでしたが、トーセンスーリヤを見ながら溜めて運んだ割にはスパッと切れず。斤量差を思えば2着は欲しかったところで、やはり勝ち切れなさと表裏一体の馬ではあります。メンバーレベルの低い条件戦では何とかなっても、一線級との戦いでは中団待機からの末脚では間に合っておらず末脚に賭けるレースが続く最近。それでもG3を勝ち切れないとなると、メンバーの揃ったここで着を上げる期待は懸け難いです。

[2]③アカイトリノムスメ(戸崎)

 前走の秋華賞はオークス以来5か月ぶりのぶっつけ。終始壁を作れず折り合いに腐心しながらのレースになりましたが、戸崎Jは無理に内に入れるのでなくあくまで位置を落とさないように導きました。結果的に包まれることなく動きたいところで動けたことが勝因で、鞍上の腕もさることながら精神面での成長を感じるレースとなりました。

 課題は中3週での再輸送で、前走後も1週間は馬体の回復を優先。速いところは先週、今週の2本のみで流石に前走の時のように50秒台の時計を出すレベルの調教は施せていませんが最終はDWで併せて52.4-11.9の好時計。コンディションの維持はできている様子で、5歳世代の主力がごっそり抜けた今年はここでも食い込めるチャンスはあるでしょう。

[2]④イズジョーノキセキ(和田竜)

 前走の西宮Sは直線で外に出す正攻法も、併せたジェラルディーナに伸び負けての②着。ジェラルディーナは世代戦では阪神JFで0.5差の⑦着、エルフィンSでも0.6差の⑩着と勝ち切れなかった馬で、同馬自身の成長もあるかと思いますがここに出ている3歳馬との力量比較でも強調はできないです。多頭数で馬群捌きの懸念もある現状では。

[3]⑤ステラリア(松山)

 前走の秋華賞では内で囲まれ、1角前では頭を上げるシーンも。それでも何とか折り合いをつけて運び、4角からの手ごたえは見どころもありました。スタート後の入りがスムーズなら掲示板もあったでしょうし、この馬なりの成長は感じられたレースでした。

 ただ今回も前走同様に「多頭数の内枠」となってしまい、スタート後の捌きが課題になります。先行馬が多く縦長の馬群になりそうなのは救いですが、この枠で外からの圧をかわすためにはある程度下げて進めることになるのでうまくやり過ごしたうえで前が止まる流れになってくれるかが鍵となります。

[3]⑥ランブリングアレー(吉田隼)

 前走のオールカマーでは、実績のある中山で休み明けローテと買える条件が揃った中で⑦着。しっかり前に壁を作り直線でも進路が出来ましたが、思いのほか伸びませんでした。ここは距離の問題かもしれず、叩き2戦目、引き続いての2200m参戦でメンバー強化となると買い要素には乏しいです。

[4]⑦シャムロックヒル(団野)

 2走前のマーメイドSは最内枠で50kgという恩恵がやはり大きく、前走のクイーンSは55kgで外枠で前に行けずの敗戦。今回も枠は悪くないですが他に速い馬もおり、さらに斤量増となると手は出し辛く。

[4]⑧テルツェット(M.デムーロ)

 前走のクイーンSでは直前からかなりの雨が降る特殊なコンディションを差し切りました。道中はじっとして脚を溜め、外を回さず馬群を縫って伸びてきたのは詰まりのリスクも考えなければいけませんが、雨によるコンディション変化に加え、手ごろな頭数で捌けると踏んだルメールJの好判断が導いた勝利でした。毎回これをやって勝てるわけではなく、この乗り方を見ればやはり距離は1600mが現状ベストと見るべきでしょうか。

[5]⑨ウインマリリン(横山武)

 前走のオールカマーでは1番枠から絶好位を取って理想通りの運び。一瞬直線で前が狭くなっても問題ありませんでした。キレる脚がない代わりにバテることも無く、馬ごみでもレースができるタフさ故牡馬相手でも良績を残せている面があります。

 ただこの馬は体質の弱さがネックで、昨秋もオークス後の頓挫で秋華賞をぶっつけで戦わざるを得なかった経緯があります。今回も肘腫の話はともかくとして中間熱発で乗り出しが遅れた分陣営のトーンも低めで、1週前にマイネルファンロンと併せて遅れたこともあってか最終追いはウッドで単走。本来もっと仕上げていきたいのであればここは併せ馬であったはずで、輸送を控えてのバランスを考慮しての調整となると今回は微妙に歯車がかみ合っていない印象です。

[5]⑩ムジカ(秋山真)

 末脚は堅実な一方勝ち切れなさを抱えるタイプで、メンバーや流れに恵まれるかどうかで着順が変わってきます。差し馬に流れは向きそうかと思いますが、坂のあるコースでこのメンバー相手ではよほど恵まれないことには。

[6]⑪ソフトフルート(岩田望)

 昨秋は秋華賞③着→エリザベス女王杯⑥着とブレイクのキッカケを作りましたが、その後自己条件に戻ってからが今一つ。8走前、夕月特別での圧勝当時は3歳馬で52kgと斤量にも恵まれたうえ当時のメンバーでその後現級を突破したのは1頭のみと、レベル的には決して協調できないレースでした。2走前のマーメイドSにしても前が残る流れを4角2番手で進んだのに0.8差⑧着と返り討ちに遭っており、昨秋以降パフォーマンスを更新できていない現状では。

[6]⑫デゼル(武豊)

 決め手はあるものそれを引き出すためには道中で溜めを作れるペースになるのが必要で、ワンターンのコースで4勝しているものの本質的には上級戦のマイルでペースが流れると末脚を爆発させられないタイプです。春に連勝した初音S・阪神牝馬Sは入りの3Fが35秒台で落ち着いた一方、2走前のヴィクトリアマイルでは3F34.3-4F46.0と同馬にとって過去最も速い流れで対応しきれませんでした。

 前走の府中牝馬Sはペースは落ち着いたものの出がけから掛かってしまい壁を作れず、やや急仕上げという背景もあってか最後は伸びきれませんでした。ガス抜きして臨む今回は型通りの上昇は見込めますが、阪神牝馬Sでは1週前、最終と馬なりの調整だったのが今回は2週連続で負荷をかけての調整というのがやや気になります。1週前強めに追って併せ馬を消化したのでは足りないという判断で日曜、水曜と一杯に追われたとするならば、まだ完調とまでは行かない可能性も含めてみるべきでしょう。

[7]⑬リュヌルージュ(富田)

 だいぶラップに起伏をつけて運んだ前走の新潟牝馬Sでさえ残せず0.7差⑥着(7頭立て)。重賞での好走はいずれも53kg以下で、まともな斤量を背負う重賞では。

[7]⑭ロザムール(池添)

 今年重賞で2度の②着がありますが、いずれも雨の残る特殊なコンディションでの好走。「他が苦にする馬場を苦にしない」というのが特徴で、皆がフェアに走れそうな良馬場予想のこの舞台では。

[7]⑮ウインキートス(丹内)

 前走のオールカマーでは中団のインを進み、直線でも脚を伸ばしウインマリリンとのワンツー。この馬についてがこれまで散々「目黒記念は恵まれただけ」という見方で全く評価してこなかったのですが、前走で前半60.7と重賞らしいペースで好走したのは想定外で完全に見くびっていました。

 この2頭の着順を分けたのは「進路取り」だったと見ています。


 直線向いて少しのところ(画像上)で、染分帽のウインキートスの前にはグローリーヴェイズがおり進路取りは2つのパターンがありました。①に飛び込めば伸びるインを確保できますが、内で詰まっているウインマリリンを塞いでしまいます。外に出せば安全ですが当時の中山のイン伸び傾向を考えれば得策とは言えません。しかし丹内Jは外=②を選択。結果的に空いた①にはマリリンが飛び込み、馬場の利も活かして勝ち切り。キートスは②着でした。

 これをどう考えるか。単純に勝負師としての判断であったならやはり丹内Jは買えない、ということにならざるを得ないでしょうが、人気差や厩舎などを考えればやはりあそこで①を選ぶのは色んな意味でリスキーだったでしょう。ここで①に飛び込める人が世間的には「勝てる」「上手い」と言われる部分もあって、丹内Jは恫喝したり返し馬で幅寄せして後輩にネチネチ文句を言わない代わりにここには飛び込めない騎手というわけです。

 相手がレイパパレとかグローリーヴェイズとかのG1馬だったわけですから、当然に上位評価できるレースであるのですが、やはり気になるのは騎手も厩舎も「関西慣れ」していない点。丹内Jは年間で数えるほどしか阪神に乗っておらず、通算でも(1,2,6,99)と実績は無いに等しいレベル。送り出す宗像師も関西で重賞を勝ったのは03年鳴尾記念のウインブレイズまで遡り、バランスオブゲームやフェイムゲームといった重賞の常連でも関西遠征では結果を残せていない厩舎です。ウインキートス自身も初の遠征、初の56kgと超えるべきハードルは多く、相手も盤石でない中チャンスがあるのは確かですがこのフォーメーションで阪神のG1となるとベストパフォーマンスを出すのは難しいと見ています。

[8]⑯アカイイト(幸)

 前走の府中牝馬Sでは重賞の壁に跳ね返された印象の⑦着。脚は使えていますが、じっくり行かせても33.4という程度ではポツン騎乗には応えきれずで、現時点ではこのクラスでは力量差があると見るべきでしょう。

[8]⑰コトブキテティス(柴田善)

 ハービンジャー産駒らしく2000m以上で4勝。いずれも牡馬に交じってのものでここに入れば馬力は上位ですが、勝ったのは東京・新潟と左回りで坂のきつくないコースばかり。中山などでは勝ちあぐねていることからも坂で止まる懸念はあり、恵まれて掲示板、というレベルでしょうか。

<予想>
◎アカイトリノムスメ
△ステラリア


■福島11R

[1]①ゴールドギア(永野)

 3走前にメトロポリタンSを勝った時は直前のウッドで50秒、51秒と好時計を連発。出来の良さが成績に繋がるタイプなのですが今回は1週前に一杯に追われて52.0がやっと。本来適鞍であったはずのアルゼンチン共和国杯を自重して不得手な小回りに参戦するのも解せずで。

[1]②ココロノトウダイ(丸山)

 福島では(3,1,0,0)。姉のフェアリーポルカ同様に立ち回りの巧さで着を拾うタイプで、内目の枠を引けたここは中心視できるでしょう。

[2]③ブラヴァス(岩田康)

 春の3戦は精彩を欠く内容。前走の鳴尾記念も直前の併せ馬ではフライライクバードに大きく後れを取る内容で、コンディション面も整ってなかったと見ます。放牧で立て直された今回、復調なれば中心視出来得る存在ですが、最終がポリトラックなのはいつものことで良いのですが前走と違って1週前が単走だったという点で当時以上の出来とはまだ見えず。

[2]④ヴァンケドミンゴ(酒井)

 2走前の七夕賞ではそれまで(4,1,1,0)だった福島で初めて3着を外しました(⑫着)が、雨の影響が残る特殊な馬場で後方待機勢には出番のないレースになってしまいました。前走のカシオペアSはここに向けての叩きでしたが内を掬ってタイム差なしの②着。そこからの中1週は予定通りで、直前もウッドで50.3-12.1で併せ馬を消化するなど体調はさらに上向き。ここに入っても実績は十分で引き続いての好走期待です。

[3]⑤ディアンドル(菅原明)

 中距離に参戦し取り口が安定。3走前の福島牝馬S(新潟)の①着はもとより、2走前のヴィクトリアマイル④着が充実ぶりを示す内容でした。ただ前走の中京記念がハナを切れたものの残せず⑧着という内容で、実質トップハンデとなる55kg(最重量はボッケリーニの57kg)は少々厳しかったでしょうか。重賞を勝ってしまった以上今後もこのハンデを克服しなければならず、牝馬限定戦に再度出てくれば期待と言ったところです。

[3]⑥サトノエルドール(横山和)

 前走のオクトーバーSでは前半に溜めを作れず失速。元々大箱コースの切れ味勝負より小回りでの早めのスパートで結果を残しており、3走前の巴賞はスローペースを捲っての勝利。2走前の函館記念も前が飛ばす中を捲り上げて0.5差⑤着なら悲観する内容ではありません。横山和Jは5走前に乗って勝っており、逃げ馬の揃ったここは折り合い面の不安も少なく見直しが必要でしょう。

[4]⑦モズナガレボシ(西村淳)

 上りのかかる展開、馬場、コースが得意で、前走の小倉記念は53kgの軽量もあり完璧なレースを見せました。但しこの時はスローなのに外差しという特殊な展開で、小頭数で多少もたついても間に合ったという恩恵もありました。フルゲートで芝の状態も良いとなると紛れなしの展開になりそうで、地力の試される一戦となります。

[4]⑧パンサラッサ(菱田)

 重馬場巧者のイメージですが精密機械という言葉がぴったりの馬で、2000m戦ならキッチリ2.00.0前後で走ってきます。事実2.00.0で勝ったことが2回もあり、ハロン12秒を基準としてタイムが±0.5秒程度の範疇なら(2,3,0,0)と好成績。但し今年の福島は春開催休止の影響もあって例年よりも芝の状態が良く、日曜の1勝クラスの時点で2.00.6が出ています。コントラチェック、ディアンドルもいるここは時計が1.59秒台前半以下になるのは必至で、自分のペースを刻むのは難しい舞台と見ます。

[5]⑨ステイフーリッシュ(坂井)

 G3戦に出るのは2年ぶり。その間強い相手と戦って善戦していますが、ここ2戦はまだ調子が戻っていない印象です。今回の最終追いも時計は悪くないのですがアクションの割に伸びず、併走相手を待たせる内容。この馬の良い時にはまだ戻っていないという印象です。

[5]⑩アラタ(大野)

 4連勝中。距離も馬場もコースも違う中で勝ってきたのは価値が高く、4歳秋で身が入ってきたことで自在性の高さが存分に発揮できるようになってきました。スローペースを前目につけての勝利も多く、切れ味勝負でどこまでやれるかという部分は未知数も極端にバイアスのない今の福島なら立ち回りで再度の好戦も可能でしょう。

[6]⑪エフェクトオン(亀田)

 2走前の阿武隈Sは前残りの流れを最内から突き抜けて快勝。当時⑤着だったモズナガレボシも含め後方待機勢が苦戦する中、一瞬の脚で決めきれるタイプで福島は合っています。前走の新潟記念は直線が長くこの馬向きではない上、伸びない内に入ってしまい外差し勢とは脚色に差がついてしまいましたがそれでも0.5差の⑧着と力のあるところを見せました。ハンデが引き続き53kgなのは好材料で、ハンデ戦らしく直線で馬群が広がれば立ち回りで一発の期待も。

[6]⑫ヒュミドール(吉田豊)

 2走前の小倉記念は外差し優位の展開を上手く味方につけての②着。それ以前にも重賞では好戦しており力の下地はあるのですが、吉田豊Jは荒れ馬場を避ける騎手で今の福島だとほぼ間違いなく外を回してくるでしょう。コース形状から早めに進出する馬も多い福島の重賞では直線で馬群が横に広がるため、それで外を回そうものなら相当なロスは覚悟は必要で、見た目の印象ほど外差しというわけではない現状では届かない懸念も。

[7]⑬バイオスパーク(泉谷)

 昨年の勝ち馬。当時からは+2kgとなりますが、同じ57kgを背負った2走前の函館記念で③着。インを取りたい馬なので外枠で軽視しましたが、想定以上にペースが流れ縦長馬群で労せずして好位を取れたことが大きかったでしょう。但しテン乗りとなる泉谷Jは差しで結果を残すタイプで、詰まりのリスクを負う先行策は苦手につきこの起用がマッチするかは微妙なところです。

[7]⑭マイネルファンロン(松岡)

 前走の毎日王冠はG1級のメンバーが揃い、流石に相手が強すぎました。2走前の新潟記念をフロック視する向きもありますが、あくまで展開に合わせた騎乗をした結果の後方一気であり、4走前の巴賞や一昨年の函館記念で②着しているように本来は折り合いさえつけばもう少し前でも問題ない馬です。

 主張したい馬も揃ったここは折り合い面の不安も軽減でき、重賞でも引き続いての56kgは恵まれた方。このレースは3年連続の参戦ですが過去2年はポジション取りを焦って行きたがってしまいレースにならず。外目の枠からソロっと出して折り合えば、松岡Jに快気祝いをプレゼントしてくれるでしょう。ってこれを書いてたら10Rのウインマーベルが勝ったので無いかも…

[8]⑮フェアリーポルカ(三浦)

 前走のクイーンSは4角で前が開きドンピシャの展開かと思われましたが、外差し勢に有利なコンディションであと一歩残せませんでした。とはいえこれまでの古馬重賞に比べればメンバーも分厚く、善戦と言ってよいレース内容ではありました。ただ弟のココロノトウダイ同様に立ち回りの良さで一脚を使いたいタイプで、この外枠は歓迎材料とは言い切れず。

[8]⑯コントラチェック(北村宏)

 先行策が叶うかという点が鍵ですが、この枠に加え同型もいる中どこまでハナを主張するかが難しいところです。北村宏Jは恐らく調教では数多く乗っていると思われますがレースでは初騎乗で、実績のない2000mで強引にでも行くかと言われると…

<予想>
◎エフェクトオン
○マイネルファンロン
▲ヴァンケドミンゴ
△ココロノトウダイ
△アラタ
△サトノエルドール

2021年11月13日土曜日

【11/12(土)予想】武蔵野Sの全頭評価とねらい目レース(奥羽S、阪神12)

■東京11R

[1]①タガノビューティー(石橋脩)

 このコースでは(3,2,1,1)。唯一着外に敗れた昨年のユニコーンSはスタートで躓きリズムを崩したものでそれ以外はパーフェクトで、待ちに待った舞台と言えます。

 3歳シーズンは伸び悩んだ時期もありヘニーヒューズ産駒の成長力の限界かと思われましたが、振り返ってみればデビュー2連勝に導いた石橋脩Jが降ろされた3戦目以降(0,3,2,3)だったのに対し、鞍上を戻してからは(4,2,0,1)。単に手が合っていたか否かという問題だったと見るべきでしょう。重賞級の馬との相手関係が鍵も、適性で見せ場は十分作れるはずです。

[1]②リアンヴェリテ(国分恭)

 勝ち上がって以降は地元戦か滞在競馬の函館でしか好走できていない現状。距離短縮はプラスですが今回は先行勢が多く、単騎逃げが叶っても直線での追い上げを凌ぐのはかなりのハードルでしょう。

[2]③ワンダーリーデル(横山典)

 叩き2戦目に最高打点を叩き出すタイプなのは既に周知のところで、加えて今年は56kgで出られるという点もプラス。グリーンチャンネルCを叩いてここに臨むローテは一昨年にこのレースを勝った時と一緒で、好走の条件は整ったと見てよいでしょう。

 但しその前走が1.4差の大敗。過去、叩き初戦でもほとんど1秒差以内に纏めていたこの馬にとって、不得手な小回りだった昨年の黒船賞(高知・⑤着)以来となる1秒差以上の敗戦でした。いつものポツンで59kgを背負いながら上りは最速だったものの、8歳の秋となりある程度の衰えは織り込まなければいけない段階に差し掛かったと見るべきかも知れません。

[2]④テイエムサウスダン(岩田康)

 勝ち星は全て1400m以下。大箱のマイル戦は明らかに不向きの条件で加えて出足のある先行勢も多いここでは苦戦は免れないでしょう。

[3]⑤ヒロシゲゴールド(亀田)

 前走のマイルCS南部杯では初の1600mにも順応し②着と健闘を見せました。元々短いところを使われておりワンターンの競馬は得意なクチ。近走ではハナを切らなくてもレースのできる自在性を見せており、ここも先行勢は多いですが楽に追走できるという点ではライバルに対し優位なポイントで、近しい相手関係の交流重賞で善戦してきた経緯からもここも注意が必要です。

[3]⑥スリーグランド(津村)

 1600mは初参戦。太宰Jが乗っていたころと違って戦法に幅が出た今ならこなせないことは無さそうですが、うまく流れに乗ることが鍵となります。5走前に勝ったバレンタインSは戦法を一変させての逃げ切りでスムーズに運んだ分再現性に乏しく、先行馬の多いここでどう運ぶか、課題は少なくないと見ます。

[4]⑦レピアーウィット(横山武)

 ヘニーヒューズ産駒ではありますが、被されずに進みたいタイプにつきコーナー4回で息を入れられる中山が向いているタイプです。OP昇級後はこのコースで2戦して⑪⑩着。外枠からスムーズに運べそうなら話は別ですが、中枠で外にも速い馬が揃ったここでは追走に懸念を残します。

[4]⑧バスラットレオン(菅原明)

 札幌の新馬戦で33.6という驚異的な上りを使ったこの馬は、前向きな気性から逃げる競馬で結果を残してきましたが陣営は差しを覚えさせる方向に馴致を施してきました。しかし結果的には気分良く行けないと能力を発揮できない馬であり、前走の富士Sは無理に抑えた結果向こう正面で制御不能に陥り大敗。2走前の京成杯AHは出遅れで見どころ無し、3走前のダービーは流石に距離が長すぎ、4走前のNHKマイルCは落馬とここ最近まともに走れていません。

 そのまともに走った5走前のニュージーランドトロフィーでは富士S③着のタイムトゥヘヴンを0.9秒ちぎる圧勝劇。3歳世代のダート馬の層の薄さは先週のメイショウムラクモの時に紹介した話ですが、芝となれば話は別。あとはこの馬自身にダート適性があるかの話ですが、スピードというよりはパワーで走るタイプで母母のザミリア(=母バスラットアマルのきょうだい)からはザマンダ、ゴールドスミスとダートでの勝ち馬が出ています。スタートで躓かなければ芝スタートでダッシュも容易く、行き切れればこの中では一番強い可能性すらあります。行き切れれば…

[5]⑨スマッシャー(坂井)

 ユニコーンSの勝ち馬で2走前のJDDは明らかに距離が長かったものですが、前走のグリーンチャンネルCでは目立った不利も無い中単純に決め脚比べでの敗戦でした。現状では3歳重賞を勝っても古馬戦で伍せる実力の裏付けにはならず、展開は向いても前走以上の相手になるここでは。

[5]⑩ブルベアイリーデ(丸山)

 前走のシリウスSでは持ち味であり立ち回りの良さを見せ、サンライズホープの後ろを取っての③着確保でしたがやはり距離は微妙に長い印象で、急坂もあり最後は伸びきれませんでした。やはり1400~1600mがベストでしょう。このコースでは④①⑤①②着で負けても0.4差。得意条件に戻るここは前進あるでしょう。

 ただ懸念点は久々の騎乗となる丸山J。


 元々「ローカル」>>>「関東主場」>「関西主場」という成績傾向の騎手ではありますが、ダートではそれが顕著に出ます。相対的に上位騎手が少ないローカルでは社台系の有力馬が宛がわれることが多く馬質の違いという考え方もできますが、日本競馬の王道は「芝中距離」である以上、社台系とのパイプの恩恵を受けにくいダートでここまで成績に差が出ているとなると、単純に「前付けして早めに追い出す乗り方が合っており、大箱の末脚勝負には向かない」という見方が出来ます。

 今回のメンバーを考えればブルベアイリーデは控えざるを得ず、そうなったときに手が合うタイプなのかと言われると…

[6]⑪オメガレインボー(横山和)

 控える競馬が板についてきており、前走のエルムSも勝ったスワーヴアラミスに内を掬われたことを考えれば勝ちに等しい内容でした。ただこの馬の傾向として気温の上昇とともに成績を上げる点があり、4-9月が(4,4,1,3)に対し10-3月が(1,1,0,8)。ここ3戦とは変わって涼しい時期のレースでパフォーマンスを上げられるかは課題です。

[6]⑫ワイドファラオ(柴田善)

 結局中央では2年前のユニコーンS以来馬券になれておらず、前走の南部杯にしても不良馬場で前に行った馬が残る中で3番手追走から足を伸ばせずインティにも差されての⑤着。着差こそわずかですが本来ならもう2つ3つ着順を上げられるはずの内容で、前付けはできてもそこからのひと脚に欠ける現状では。

[7]⑬サトノアーサー(岩田望)

 7歳シーズンを迎え、ややエンジンの掛かりが遅くなっているタイミングでの初ダート。前走は距離が長かったもので、ワンターンの1600mはベストの条件ではあります。但し、前肢の駆動で走るタイプであり不良馬場に苦慮していた点も見るとダートでパフォーマンスを上げられるかと言われると微妙なところで。

[7]⑭エアスピネル(田辺)

 ダート転向後(地方交流除く)は前半3Fが34秒台以下だと(0,2,1,0)に対し35秒以上かかると(0,0,0,2)。前走の南部杯は直線で前が狭くなりまともに追えない不利があっての⑥着で、今回はその南部杯をアルクトスで制した田辺Jに乗り替わります。鮫島駿JもフェブラリーSの②着などよく乗ってはいますがこの馬はいい脚を長く使わせたいタイプで、内を突いて一瞬の脚を活かすことを重視する一方助走をつけて追い出すような乗り方には向いていなかったと言えます。この馬自身、意外にも過去27戦で上り最速だったのは僅か2戦。差しの名手に乗り替わってもう一皮むける期待は持てそうです。

[8]⑮ダイワキャグニー(内田博)

 初ダート。昨年のエプソムCで不良馬場をこなしたように、小脚の使えるタイプでダート自体はこなせそうです。但し先行してナンボ、という馬で同型の多いここでは。

[8]⑯ソリストサンダー(戸崎)

 昨年の②着馬。その昨年は46.1-48.9のかなりの前傾戦で、差し決着に恵まれた点が大きいです。2勝クラス以降勝ち切っているのは全てローカルのダート1700mという成績が示す通り、本質的には切れ味勝負より小回りで早めのスパートから押し切りたいタイプです。ただ今年もかなり先行馬が揃ったメンバー構成につき再度恵まれうる期待も。

<予想>
◎エアスピネル
○ソリストサンダー
▲タガノビューティー
△バスラットレオン
△ヒロシゲゴールド
△ワンダーリーデル


■福島11R ライジングドラゴン

 元々現級でソリストサンダーと好戦するなど通用級の実績があり、夏の北海道2戦は調子を落とすも放牧で立て直されてきました。今回陣営は控えるレースを示唆しており、アルーフクライのまくりで動き出しが早くなりそうなレース展開につきじっくり構えた方が嵌る期待はありそうです。粘り強く追える小牧Jのテン乗りにも期待で。


■阪神12R ヴォイスオブジョイ

 いつも終いは堅実なのですが、ローカルで馬が密集して上手く追えなかったり、短距離戦は多頭数になりがちで捌ききれなかったりと乗り難しさを抱えるタイプ。そこにラフィアン×水野厩舎となるとなかなか騎手起用でも打開策を作れなかったのですが、久々にデムーロJを配したここは1400mの実績で抜けて強いメンバーもおらず立ち回り一つで通用可能。内も外も差しの効く今のコンディションであれば、インで壁を作って直線抜け出す展開に期待です。

2021年11月7日日曜日

【11/7(日)予想】W重賞の全頭評価

[1]①レクセランス(戸崎)

 小頭数のすみれSを勝ち上がってしまい、以降はクラスの壁に跳ね返されている現状。2走前の大阪-ハンブルグCは久々に掲示板を確保しましたが、差し決着の流れを後方待機から流れ込んでのもので展開利もありました。道中置いて行かれるので距離延長自体は歓迎も、再度重賞のメンバーになるここでは。

[2]②オウケンムーン(団野)

 デビュー時に466kgだった体重が6歳秋の前走で440kgと、成長を見せられていない現状。国枝師もその点を気にしてあまり攻め過ぎないようにしている旨言及があり、現に5月のメイS以降馬体を減らし続けている点も気になります。それでも近2走は④⑤着とまとめられていますが、元々勝った18年の共同通信杯は同レースとしては稀な低レベル戦(13~17年まで5年連続で勝ち馬が後にG1を勝つも、この年はこの馬含め出走全馬G1未勝利)で、そこからの成長が無いとなるとやはり古馬重賞でどうこうというレベルではないかと。

[2]③サトノソルタス(大野)

 オウケンムーンの勝った共同通信杯の②着馬。元々休み明けの方が走れるタイプにつき、叩き2戦目のここは前走(オールカマー⑥着)のパフォーマンスを上回る期待は薄いです。

[3]④ロードマイウェイ(岩田康)

 前走の京都大賞典は初めての2400m戦で0.3差⑤着と健闘を見せました。但し陣営は距離延長によって位置を取る競馬を示唆していたものの、結局はそれまでと変わらず最後方に近い位置取りでのレースになったあたり追走力の点で良かったころからの陰りは否定できない現状です。但し東京芝2500mは2回の坂越えがある為前が止まりやすく、前走同様のパフォーマンスを見せられれば仕掛けどころ1つで食い込めるメンバーではあります。

[3]⑤フライライクバード(岩田望)

 阪神2400m、中京2200mといずれも2回の坂越えがあり差しが利くコースを勝ってきており、このコースに求められる適性という点では引けを取りません。但し昨春の青葉賞では0.8差⑧着。関西圏でしか結果を出せていない点も含め、久々の重賞が遠征競馬という点は気がかりです。

[4]⑥アイアンバローズ(石橋脩)

 前走の京都大賞典では1角で強引にヒュミドールに前に入られリズムを悪くしたのは確かですが、そもそも最内から特にポジションを主張するでもなく前に行かなかった時点で、この馬のレースにならなかったというのが本音でしょう。デビュー以来最高となる504kgの馬体はやはりまだ太かったでしょうしキッチリ絞れてくれば変わり身はあっても良さそうですが、前走の時にも触れた通り3歳馬のいない春先の条件戦を連勝したとて力量の裏付けにはなりにくいのが今のレース体系で、ここはまず重賞で見せ場を作るところからでしょうか。

[4]⑦アドマイヤアルバ(吉田豊)

 前走のオールカマーではスタートから促していくもついていけず、4角でペースが早くなるタイミングでも置かれ加減でした。それでも0.7差⑧着に踏みとどまれたのは進んでいかないがためにずっとインでじっとしていた分、最後に外に持ち出した他馬に比べて馬場のいいインの恩恵を最後まで受けられたものでした。極端なバイアスもない上普通に流れれば前付けするのも厳しい現状では。

[5]⑧アイスバブル(三浦)

 3走前の函館記念では不得意と目されていた小回りコースで②着激走。洋芝適性もあったのでしょうが、元々ディープインパクトの直仔の割に「キレより伸び」を身上とするタイプで目黒記念2年連続②着などタフさが求められるコースでの好走歴を思えば納得の走りでした。

 昨年は目黒記念で0.1差②着、京都大賞典で0.5差⑧着とこのクラスでもやれるだけの力は持っており、鞍上にはテン乗りの三浦Jを迎えます。ダービー卿CTの時にも触れた通り三浦Jは「キレより伸び」を引き出すタイプ。実際にアイスバブル自身も好走歴はモレイラ、アブドゥラ、マーフィー、レーン等伸びを引き出す外人ジョッキーの騎乗時で川田、福永、浜中と言った日本のリーディング上位(≒末脚のキレを得意とする)騎手が乗った時は凡戦しており、この人選は当たりの可能性があります。

[5]⑨ディアマンミノル(荻野極)

 前走の京都大賞典では0.3差④着に健闘。流石に開幕週で外差しは厳しかったですが、4角から助走をつけて追い上げる自分の形のレースが出来た分の好走でした。2回坂を超えるコースは良いですが、阪神や中京と比べて上りの絶対値が求められる東京では末脚比べになると分が悪く、春のメトロポリタンSでも理想的なレース運びで③着どまりだったことを思えばこのメンバーで勝ち負けまでとなるとやや厳しい印象です。

[6]⑩オーソリティ(ルメール)

 骨折(1年ぶり2回目)からの半年ぶりの実戦となります。昨年はそのぶっつけでここを勝ちましたが当時は54kg。今回は57.5kgのトップハンデを背負わされる上、今回は久々の分割引が必要と(天栄仕上げの木村厩舎にしては珍しく)休み明けの割に弱気なコメント。そもそも2回も骨折していては理想的な成長曲線を描けないのも無理はありませんし、実績は認めてもここは様子見が妥当かと。

[6]⑪ゴースト(鮫島駿)

 前走の丹頂SではOP昇級後初めて複勝圏内を確保しましたが、縦長馬群でスペースには苦労しなかった割に追い出してからの伸びはもう一つですぐ前に居たボスジラすら捕らえられませんでした。6走前の準OP勝ちもスローペースを味方につけての押し切りで、重賞では恵まれないと現状厳しそうで。

[7]⑫マイネルウィルトス(M.デムーロ)

 このメンバーに入れば前走の札幌記念④着は大威張りできる臨戦過程です。その前走ではペルシアンナイトの後ろを通って進路を作って伸びてきましたがメンバーと動きにくさを考えれば0.4差は健闘の部類で、4角手前でもう少しスムーズにポジションを上げられていれば上の着順もあったかもしれません。

 春の福島民報杯の圧勝で道悪巧者という見方もありますが、元々準OPの頃から良馬場でもランブリングアレーやポタジェと言った重賞の常連と好戦しており、前走では位置を下げても最後に盛り返す末脚を見せ、戦法が限られるタイプでもないことは証明済み。意外にも2000m超えの距離は初となりますが、父スクリーンヒーロー×母父ロージズインメイという血統背景からはこなせないわけは無く、折り合いの関係で長い距離を使えなかった側面が大きいです。さらなる鞍上強化で臨めるここは絶好の舞台でしょう。

[7]⑬ボスジラ(田辺)

 このレースは丹頂Sからの参戦組が5頭いるのですが、アイスバブルやトーセンカンビーナと言った明らかに大箱向きのタイプと違ってこの馬に関しては札幌2600mで(2,2,0,0)としている通り前走がベスト舞台でした。昨年の目黒記念で0.7差⑨着に入っていますが、道中最後方追走から直線で1頭だけ大外に持ち出して伸び伸び走らせた結果で、不利を受けてないばかりか外差し馬場の恩恵を受けて54kgであそこまで、となると56kgを背負わされるわけで、丹頂Sを連覇できなかったことを考えても当時以上のパフォーマンスを繰り出せるかとなると疑問符が付きます。

[8]⑭トーセンカンビーナ(石川)

 最高のパフォーマンスを見せたのは昨春の阪神大賞典②着~天皇賞(春)⑤着のタイミングで、その前の4勝も京都・阪神で2勝ずつという戦歴を考えても4角から助走をつけて追い出すレースがこの馬には合っています。昨秋に東京で2戦していますがいずれも2秒近くの大敗で、解散に伴う移籍なので仕方ないとはいえ関東への転厩は完全に間違いだったと言わざるを得ません。

[8]⑮アンティシペイト(横山武)

 前走でOP入りしたばかりの馬に重賞連対馬と同じ55kgを背負わせるのは少々見込まれた感もありますが、前走のオホーツクSではそれまでの勝ちパターンと違って中団から足を伸ばす競馬で勝ち切りました。それ自体は外差し展開を上手く味方につけた部分もありましたが、自在性の高さを証明する勝ち方でもあったことから今回横山武Jへの手替わりはプラスと言えます。上りの速さでは見劣るものの、メンバー的に強力な先行勢も少なそうな今回はチャンスありでしょう。

<予想>
◎マイネルウィルトス
○アイスバブル
▲アンティシペイト
△オーソリティ
△フライライクバード
△ロードマイウェイ


■阪神11R

[1]①アンセッドヴァウ(池添)

 前走の平城京Sではペースが流れたこともあり後方から運び、前がバッタリ止まる展開を4角まくりでしのぎ切りました。道中ほぼ最後方にいた馬が2,3着に来ていることからも鞍上の好判断でモノにした一戦であり、重賞でそうそう前も止まらないとなると再現性は疑問で。

[1]②ロードゴラッソ(酒井)

 ここ数戦は前に行けなくなっており、良かったころの正攻法の競馬が出来ない現状。かと言って末脚が使えるタイプでもないため追いつかない程度の追い込みしかできず、恵まれても掲示板がやっとでしょう。

[2]③メイショウハリオ(浜中)

 脚質的に嵌り待ちにならざるを得ないタイプですが、前走の太秦Sは先行馬2頭の決着になりかけたところを内を突いて②着。いかにも岩田康Jらしい騎乗のおかげもありました。但し①着のライトウォーリアはそれまでOPで掲示板にも載れてなく、③着だったサンライズソアもこの3年ろくにレースに使えてなかった7歳馬で、ここに割って入ったと言ってもこのメンバーでどうかと言われると…

[2]④ヴェンジェンス(幸)

 この夏に長期休養から1年ぶりに復帰しての2戦はいずれも大敗。エルムSにしろ白山大賞典にしろ不向きな小回りコースでのもので、本来の力を発揮できる舞台出なかったことは事実です。ただそれでもこれまで2度しかなかった1.0差以上での負けを2回も続けている現状を考えると、調子の問題もあるのでしょうが長欠明けの8歳馬というので割引は必要と考えるべきでしょうか。

[3]⑤アナザートゥルース(松山)

 前走のシリウスS当日の中京は最高気温が29度(15時観測)にまで上昇し、暑さに弱いこの馬にとっては厳しいコンディションになりました。元々陣営は白山大賞典ないしは日本テレビ杯を目標にしておりハンデ戦で斤量面の不利が見込まれるここを使うのには消極的でしたが、出走枠が限られる地方交流は出走が厳しく、止む無くここに出たという経緯でありこの敗戦自体は無視できるものでしょう。

 1月の東海Sではオーヴェルニュより1kg重いハンデで0.3差の②着、昨年のアンタレスSではクリンチャーより1kg重いハンデで先着しており、暑くない時期においてはここの人気どころと互角の勝負を演じています。幸い明日の宝塚地方は最高気温20度という予報な上、この馬よりも内枠の各馬は控えるタイプにつき注文通りの位置取りが叶いそうで巻き返すには十分な舞台と見ます。

[3]⑥ロードブレス(坂井)

 前走のエルムSはトップウイナーが飛ばし、48.2-50.2の前傾ラップでタフさが試される展開になりました。ズブいことでお馴染みのスワーヴアラミスで間に合った内容がそれを物語っていますが、ロードブレスは2角と4角で位置取りを落とし鞍上が促してついて行っていた様子でした。函館はコースレイアウト的にコーナーの角度がキツく、距離延長+大箱替わり+斤量減となるこの舞台は見直せる要素は十分です。あとはここに入っての相手関係がどうか。

[4]⑦スワーヴアラミス(松田)

 ズブさが顕著になっており、鞍上も終始追い通しがデフォルトという昨今。この馬を手の内に入れた松田Jの継続騎乗で近走は安定したパフォーマンスを見せており、キレのない分脚抜きが良くなると着を落としますが良馬場見込みの今回はその心配も無さそう。近走は相手関係に恵まれた感もありますが、今の充実ぶりなら台頭可能で押さえは必要かと。

[4]⑧ニューモニュメント(藤岡康)

 追い込み一手につき嵌り待ちである上、脚抜きの良い馬場の方が着を上げるタイプ。飛ばす馬がいて距離がもう1F長ければまだしも、良馬場の阪神ダート1800mでは恵まれにくいと考えます。

[5]⑨オーヴェルニュ(和田竜)

 今年の重賞2勝が強い勝ち方で、先行して直線で突き放すという危なげないパフォーマンス。58kgも平安Sで克服済で当然にここでは中心視してしかるべき存在なのですが、陣営は暮れに向けてのたたき台であることを明言しており完調でないことは明らか。年明けに東海Sを勝った後中3週で挑んだフェブラリーS、平安Sを勝った後に挑んだ帝王賞いずれも大敗しており、連戦ローテを苦手としていることからも今回はG1に向け中身を整えることが目的のはず。福永・川田の両ジョッキーが居ないことを承知の上で使ってくる以上は勝負気配は薄く、地力でどこまで…という一戦でしょう。

[5]⑩メイショウムラクモ(柴田善)

 前走のレパードSでは鞭を落としても勝ってしまうという内容で、今の3歳勢の中では頭一つ抜けている印象です。但し、その3歳ダート戦線(特に牡馬)のレベル自体が今年は相当低く、伏竜Sで先着を許したゴッドセレクションはJDDでキャッスルトップの大駆けを許す体たらく。そもそもキャッスルトップ自体「南関クラシックに乗り遅れた組」で東京ダービーにすら出られておらず、戸塚記念、ダービーGPでは東京ダービーで着外だった馬たちにすら跳ね返されています。

 前走のレパードSにしても、2着でOP入りしたスウィープザボードはブラジルCで0.8差⑧着、3着以下でも自己条件に戻って勝ったのはタイセイアゲインのみ(その後の3勝クラス戦は大敗)という現状で、このレース自体が2勝クラスに毛が生えてるかどうかすら怪しいレベル感。2勝クラスを勝ってここに来ていたメイショウムラクモにとっては勝って当然というレースで、古馬重賞の水準には達していないと見ます。

[6]⑪クリンチャー(武豊)

 芝時代の実績からも力のいる馬場の方が走れるタイプで、前走の帝王賞③着と6走前の太秦S④着は軽いダートで差し勢が台頭する流れになった分でもありました。4走前のチャンピオンズC⑪着にしても元々芝時代から左回りは走れていなかったので度外視できる敗戦。阪神ダートでは(1,3,1,0)と崩れておらず、凱旋門賞以来3年ぶりに武豊Jを鞍上に迎えたここは連覇に向け視界良好でしょう。

[6]⑫ラストマン(小牧)

 後半がかかる条件戦の流れが向いている馬で、前走の日テレ盃もその流れになりましたがサルサディオーネを捉えきれずの④着。一気の相手強化となるここではペース的にも恵まれにくく。

[7]⑬アシャカトブ(秋山真)

 前走のシリウスSの時にも触れましたが、武藤Jは上級戦になると途端に勝てなくなってしまいます。まだ若手ですので馬質の問題とも言えますが、現にこの馬は5走前、武藤Jが騎乗停止につき戸崎Jに乗り替わったアハルテケSでキッチリ勝ち切っており、手替わりで前進が見込める素質の持ち主と見ています。

 元々ノーザン系の外厩でもないため休み明けは絞り切れずに出てくることが多く、2走前のBSN賞はデビュー以来最高の522kgでの出走となり⑪着大敗。前走のシリウスSでは510(-12)kgと額面上は減らせたものの、アハルテケS時(500kg)のフォルムと比較してもまだ絞れそうな体つきでした。休み明けを2度使われ体調は型通りに上向いており、調教でも坂路で仕掛けられると鋭く反応。この馬の力を出せる出来になっており、理想はOP特別程度の相手関係ですが手替わりとなればここで狙ってみたいです。

[7]⑭エクスパートラン(藤懸)

 長岡Jのワンダーエカルテと並んで「向こう正面捲り」のコンビとしてお馴染みの藤懸Jとこの馬。前がバテる条件戦であればこれでも良いですが、重賞で先行勢も手厚い構成となるとなかなか難しく。

[8]⑮ダンビュライト(松若)

 母系を見ればダートを走らせたくなるのも頷けますが、クリンチャーと違って力のいる馬場で成績を落としているのが現状です。戦績からは先物買いとまでは踏み切れず。

[8]⑯プリティーチャンス(藤岡佑)

 脚質的に嵌り待ちのタイプではありましたが、前走の内房Sでは3角から動いて逃げ込みを図るノーブルシルエットを捉えての勝利。展開次第で動ける自在性を見せました。但しこのレースはノーブルシルエット以外の先行勢が止まる前傾戦で、3着以下も差し・追い込み勢が占めるようなレースにつき本質的な評価は高くはありません。マルシュロレーヌの例をはじめ牝馬のダート戦線も年々層が厚くなってはいるものの、ここで伍せるかとなるとまだ様子見が妥当でしょうか。

<予想>
◎アシャカトブ
○クリンチャー
▲アナザートゥルース
△オーヴェルニュ
△スワーヴアラミス
△ロードブレス

2021年11月6日土曜日

【11/6(土)予想】京王杯2歳Sの注目馬とねらい目レース(阪神7、神奈川新聞杯)

■阪神7R メイショウウグイス

 8か月ぶりのレースですが、過去長欠明けでは7か月ぶりで0.6差④着、転入初戦の8か月半ぶりれ1.0差⑧着としています。特に後者(20年7月)の同舞台のレースでは差し・追い込み勢が台頭する中坂の途中まで見せ場十分でした。揉まれずに運びたいクチな上時計を要する流れの方が向いており、ここ4戦は1200m戦で前につけられなかったり脚抜きの良い馬場だったりと展開不向きの舞台が続きました。18年以降の近3年でこのコースでの単回282/複回208と圧倒的な成績を残す藤岡康Jへの乗り替わり+外目の枠+ハナを主張するタイプの少ないメンバー構成を考えればここは走り時と見ます。


■東京9R ナンゴクアイネット

 良馬場の芝1400mでは⑤①③⑪④③とほぼ崩れなく走れており、唯一掲示板を外した昨年の京都戦はコーナーを回り切れず前の馬に接触しそうになるロスがあっての敗戦で度外視できます。ここ4戦は1秒以上の大敗が続いていますが不適の1200m、重馬場、ダートといずれも理由ありの戦歴で、これが理由でハンデ52kgになっているのならだいぶ恵まれたと言ってよいでしょう。


■東京11R ベルウッドブラボー

 前走のダリア賞のラップが「12.8-11.3-11.9-12.1-11.8-11.1-11.0」。ゴールに向かって加速する流れを差し切っての味のある内容でした。過去ダリア賞で最後の2Fが11秒台前半だった勝ち馬は18年のアウィルアウェイ(このレースでも②着)以来で、府中の改修のあった03年以降の京王杯で「前走がゴールに向かって加速+ラスト2Fが11秒台前半で①着」となると15年の勝ち馬ボールライトニングが前走の新馬戦で「12.0-11.4-11.3」で差し切っての臨戦があるのみ。向こう正面よりも直線の方が長い東京1400mでは上りの速さが必要でこの時計の価値は相当高く、中間の調教でも2週続けてウインアグライアと併せて優勢の動き。持っているギアはこのメンバーでは一枚上と見ています。

2021年10月31日日曜日

【10/31(日)予想】天皇賞の全頭評価とねらい目レース(ルミエールAD、オータムリーフS)

■東京11R

[1]①コントレイル(福永)

 強さと実績は語るまでもないので割愛しますが、評価は3番手です。

 昨秋のJCでは菊花賞からの立て直しに苦労しながらもアーモンドアイの0.2差③着と健闘を見せました。但しそのアーモンドアイも本来ベストとは言えない中3週のローテで、前年に大敗した有馬に出すわけにもいかず情勢的に香港にも行けない中で「消去法で選ばれた引退レース」でありました。③着だったデアリングタクトにも言えますが、そのように付け入るスキがあった上同斤だったにもかかわらず勝てなかった点は不満で、今回はアーモンドアイに勝ったことのあるグランアレグリアより2kg背負うとなれば、当然それなりの成長を見せている必要があります。

 大阪杯では+16kgと馬体を増やしましたが、矢作師によれば「成長分かと思ったが結果的には重かった」と語っており、秋に帰厩して追い切りに跨った福永Jも馬体は「特に変わっていない」というニュアンスのコメント。2歳からG1を勝ち続けてきたこともあってか、ここに来ての成長度という点では歯切れの悪さを残しています。しかも1か月後には引退レースのJCを控えているにもかかわらず陣営は「メイチの仕上げ」をアピールしており、ここを勝ちに来ている姿勢を鮮明にしています。裏を返せば仕上げないとこのメンバーで伍すのは難しいと感じているとも取れ、昨秋のパフォーマンスと伸びしろから考えるとどうしても「三強」内の序列としては下になってしまいます。

[1]②カデナ(田辺)

 「良馬場でそこそこ時計がかかるコンディション」が理想なため、昼からの雨でパンパンとまでは行かない東京の今日の馬場はうってつけでしょう。但しそれでもG2で掲示板~G3で勝ち負けというのが現状での精一杯で、ここで食い込むとまでは…。

[2]③モズベッロ(池添)

 時計のかかるコンディションは歓迎も、本質的に上り勝負では分が悪く東京コースは明らかに不向きなクチ。当日からの降雨では東京の水はけならよくて稍重程度で、ひと叩きの上昇は認めても勝ち負けレベルに恵まれるかとなるとどうかでしょう。

[2]④ポタジェ(川田)

 「開幕前半のキレイな良馬場」が好走のキーで、前走の毎日王冠も開幕週で時計の出るコンディションになったことが奏功し、前目から末脚を使う理想的な展開でした。今回は内の痛みが進行し一雨もあるとなると、パフォーマンスを上げられる望みは薄いです。

[3]⑤エフフォーリア(横山武)

 前走のダービーでは折り合いを欠きながらも出来得るベストのレースはできましたが、鞍上も言う通りキレの部分ではさらに上がいるというのが正直なところ。距離が伸びてシャフリヤールに逆転を許したという点からも、適性は2000m位までかもしれません。陣営も「ダービーを勝っていれば菊花賞だったが…」と語っており、気性面、距離適性を考慮しての参戦と相成った次第です。

 皐月賞の勝ち方が示す通り元々操縦性の高さを強みとするタイプで、決め手勝負に持ち込まれると厳しいところも。その点この雨は理想的で、馬体を増やして帰ってきているのも好材料。外差しコンディションにつき何かに負ける可能性はあっても、伸びしろを考えれば争覇圏の1頭と見ます。

[3]⑥トーセンスーリヤ(横山和)

 前走の新潟記念では大外枠を克服しての②着で、馬場を考慮しそれまでと違って中団からのレース運びで進境を見せました。地力強化が窺える夏の2戦の内容でしたが、今回は先行策を示唆しているうえ内受難のコンディションとなると強くは推せないです。

[4]⑦ワールドプレミア(岩田康)

 19年神戸新聞杯③着→菊花賞①着、20年JC⑥着→有馬記念⑤着、21年日経賞③着→春天①着と、休み明けを叩いての好走パターンが続いておりここも休み明け。最終はそれなりにやれていたものの1週前では僚馬に大きく後れを取る調教で、やはり仕上がり途上であることは否定できないでしょう。

[4]⑧サンレイポケット(鮫島駿)

 新潟大賞典を勝っているようにコーナーの少ない左回りは適条件ではあるものの上りはかかった方が良く、水はけのよい東京では37秒台の上りを要するような展開にはなりにくく。

[5]⑨グランアレグリア(ルメール)

 一昨年の桜花賞を勝った後陣営はNHKマイルCを選択(結果は④→⑤着降着)しましたが、流石に「マイルか2400mか」と言われれば前者を取らざるを得ないという話で、大阪杯の内容を考えれば止まったのは馬場の問題で距離自体は守備範囲と見られます。これまで短距離戦線を進んできたのもアーモンドアイとの激突を避ける(ノーザンFの)事情があったためで、同馬が引退した今年は藤沢和師も早くからここを目指す意向を表明していました。

 春の3戦のうち大阪杯は上記の通り馬場の問題、安田記念は初の中2週ローテで疲れを取りけれなかったことが敗因でした。今回はしっかり間隔を取り入念に乗られ、出来の面では問題なく仕上がりました。あとは距離延長で折り合い面がどうかですが、好枠を引いたトーセンスーリヤが引っ張ればスローにはなら無さそうで、予報以上の雨量にならなければ実力を出し切るには十分な舞台でしょう。

[5]⑩カイザーミノル(横山典)

 前走の毎日王冠では久々の1800m戦も0.3差⑤着と善戦を見せました。但し上位2頭が強かっただけで、開幕週でさほどペースも速くなく前が残せる流れではありました。前走はそれまでのパターンを崩して直前も一杯に追われながら格下に後れを取る内容で、叩いての良化が顕著であれば…というところですが中間は本数も少なく時計も目立つものでないとなると伸びしろには少々疑問で、このメンバーで伍せるかとなると。

[6]⑪ムイトオブリガード(柴田善)

 前走の京都大賞典では発馬は悪くなかったものの控える競馬。この馬は前に行けないと好勝負は難しく、テン乗りでもない藤岡佑Jもその点は理解していたはずで、「行かなかった」のではなく「行けなかった」のだと考えられます。休み明けを苦にするタイプでもないですし、流石に7歳でパフォーマンスの衰えは否定できない段階に差し掛かっていると見ます。

[6]⑫ラストドラフト(三浦)

 前走の毎日王冠当日は10月にしてはかなり暑く(当日府中市の最高気温は16時計時の26度)熱中症の症状が見られたとのことで度外視できる敗戦ではありました。今日の天気ならパフォーマンスは上げられそうで調教の動きも抜群ではありますが、昨秋のアルゼンチン共和国杯でオーソリティの②着している点を考えればコントレイルクラスと伍せるかと言われると微妙で、それ以上と見るメンバーも揃ったここでは。

[7]⑬ペルシアンナイト(大野)

 前走の札幌記念はステイフーリッシュやトーラスジェミニの脱落で4角で絶好の位置に出せたことが大きかったです。逆に言えばあそこまでお膳立てされておきながら牝馬2騎に敗れた辺りが現状の限界でしょう。さらに相手強化されるここでは。

[7]⑭カレンブーケドール(戸崎)

 前走の宝塚記念では直前の調教が坂路で単走とかなり軽く、その点を不安視して割り引きましたが結果的に0.8差の④着。昨日のサークルオブライフの例を挙げるまでも無く、やはり理想はコースで併せ馬を消化できてこその国枝厩舎。今回は中間の本数も多く併せ馬を消化デキてはいますが坂路オンリーで、万全なら3着くらいはあってもとは思いますがそうでないとなると…

[8]⑮ヒシイグアス(松山)

 体調が整わず中山記念後の復帰が遅れに遅れ、今回も前週に硬さが見られたとのことで週末の追い切りを自重。動き自体は悪くないものの、陣営も「当日までに心身のバランスを整える」ことを課題として挙げており体調面ではまだ万全とは言えない状態。地力頼みでこのメンバーとなると良くて掲示板でしょうか。

[8]⑯ユーキャンスマイル(藤岡佑)

 左回りでゆったり進めたいクチにつき、前走は右回りで2000mと得意条件のいずれにも該当しない条件で度外視できるレースでした。左回り替わりはプラスですが、最終追いは芝でデビュー前の2歳馬に胸を貸す調教。阪神大賞典②着時にはウッドでやれていただけにしっかり負荷をかけ切れていない点は不満で、本来は距離ももう少しあった方が良いタイプにつきここを使ってJCが本線でしょうか。

<予想>
◎グランアレグリア
○エフフォーリア
▲コントレイル
△ラストドラフト


■阪神10R デンコウリジエール

 叩き良化型かつ間隔を詰めて使える時が良く、過去4勝は連闘で1勝、中1週で2勝、中2週で1勝といずれも連戦でのもの。加えていずれも関西圏(中京2勝、阪神・京都各1勝)のレースで、2走前の東京戦は出がけに掛かってしまいましたが最後まで垂れることなく⑤着に踏ん張りました。前走は直線で前が開かず不完全燃焼の一戦で、連闘で挑む今回は外目の枠も引け巻き返し可能と見ます。


■新潟11R タマモメイトウ

 直千で買いたい鮫島駿Jは東京。次いでこのコースで信頼度が高いのが津村Jで、単回144、複回94とマズマズ。特に近5年(2017年以降)に限れば単回261、複回149と手の内に収めていると言ってよい成績で、タマモメイトウは春の韋駄天Sで豪快に差し切り波乱を演出しましたが直千競馬は3回目の出走で今回初の2桁枠順を引きました。直千実績ある人馬が絶好枠を引いたとなれば逆らう手は無さそうです。


2021年10月30日土曜日

【10/30(土)予想】両重賞の予想とねらい目レース(新潟5)

■新潟5R ミズノコキュウ

 デビュー戦でゲートに難儀したことでここ2戦は柴田大Jが意識して出すようにしていましたが、スタートが無難に決まる代わりに掛かってしまい追って案外、というレースが続いています。今回は4戦目で初めて距離を詰めてのレースで、斎藤Jへの手替わりも折り合いをアシスト。

■東京11R ロムネヤ

 新馬戦では促さずとも前につけられるレースセンスの高さを示し、直線でも②着馬が迫ってくると抜かせない根性を見せました。差しでも楽逃げでもなく③着以下を0.8引き離した内容は評価でき、②着だったロードカテドラルは次走で即未勝利勝ち。中間も3週にわたりコースで併せ馬を消化し馬なりで51秒-11秒台をマークする出来の良さで、ここに入っても上位は必至でしょう。

■阪神11R マイスタイル

 前走は外枠不利な形状の中山マイル戦で行き切れず。3走前は距離延長局面で気難しさもあっての大敗でした。距離短縮ローテで挑める今回は本領を発揮できそうで、特に行きたい馬も見当たらないメンバーにつき展開面も向いてくれそうです。このメンバーなら。

2021年10月24日日曜日

【10/24(日)予想】菊花賞の全頭評価

■阪神11R

[1]①ワールドリバイバル(津村)

 2走前のラジオNIKKEI賞の②着は後方勢には苦しい雨馬場になったうえ、逃げたノースブリッジがかかって失速したり53kgという軽斤量といった要素に恵まれた部分が大きかったです。ノーマークの逃げが叶ってもペースなどの注文が多くつくタイプで、流石にG1ではスローなら早めに来られるまでで恵まれる期待は薄いです。

[1]②アサマノイタズラ(田辺)

 前走のセントライト記念は最後の最後まで追い出しを待っていたら直線では上手く進路ができ、内の大渋滞をよそにスムーズに外を伸びた理想的な内容でした。しっかりと折り合わせた田辺Jの好騎乗の賜物でもありましたが、流石に3000mも走る本番ではそこまでの渋滞は起こりにくいでしょう。

 あとは父ヴィクトワールピサの距離適性の限界だと思います。基本的に3000mに最適化された血統というのは現代では皆無なので、どの馬にとっても未知の領域なのは一緒ですがヴィクトワールピサについては私はマイル寄りの適性を持つ馬だと思っています。それゆえ距離延長はマイナスになり得ますし、アサマノイタズラ自身も中山専用機である以上ここでの前進がどこまでかと言われると…?

[2]③タイトルホルダー(横山武)

 前走のセントライト記念はルペルカーリアが垂れてくることが想定外だったのか、完全に行き場を失くしてしまいました。行き切った方がいいのは解っているはずなので、鞍上の判断ミスというよりかは陣営が本番を見据えて控えさせたという見方が正解かも知れません。

 しかし直前の横山武Jのトーンは上がらず。情状酌量の余地もある敗戦だったにもかかわらず「今回はまずレースに参加したい」と話すにとどまっています。自身の感触としてもこの距離は長いと認識しており、そうなると積極策には出にくいと考えられこの馬の良さを活かせないレースになる可能性が高いです。

[2]④ロードトゥフェイム(丹内)

 父マツリダゴッホと言えば現役時代は中山の鬼として知られ、ダイワスカーレットらを向こうに回して有馬記念を快勝したレースは鮮烈でした。ただ同馬自身はスタミナタイプというわけではなく、立ち回りの良さでトリッキーな中山コースを攻略していたクチでありました。

 産駒もそうなるのかと思いきや、良績は短距離に集中し競馬場別の成績でも特に中山が突出して良いというほどではありません。


 これはマツリダゴッホ産駒の芝での成績で、見事に距離が短くなるほど成績が良くなっているのがわかります。この表で解る通り、2500m以上を勝ったのはロードトゥフェイムの前走・九十九里特別が初のケースでした。父のイメージからか肌馬が比較的スプリント~マイル寄りのケースが多く、母方の特徴を引き出すタイプでもあるのか良績が短いところに集中しています。その点で考えると、母のラドランファーマはクイーンC3着などマイル前後の実績馬につきこの舞台がプラスとなるかは微妙なところです。

[3]⑤レッドジェネシス(川田)

 ディープインパクト産駒ながら母方の血が強く出ており、東京のような純粋なキレが求められる展開よりタフさ、持久力が問われる舞台で良さを発揮するタイプでこの舞台での前進が見込める一頭と言えます。体質の問題から仕上げが難しく、これまで最終追いは芝か坂路での単走でした。それが今回は1週前にウッドでユーキャンスマイルと併せ、最終も単走ながらウッドでしっかり負荷をかけてきました。

 息子の雄姿を特等席で観戦するために使われたダービー以外は大崩れなく走れており、休み明け2走目は(2,0,0,0)。クラシックホース不在のここなら台頭の可能性は十分にあるでしょう。

[3]⑥セファーラジエル(鮫島駿)

 クラシックには乗れず白百合Sを快勝するも、ここでの2着以下は未だに1勝クラスすら勝てておらずとてもリステッドのレベルではありませんでした。母ダークサファイアの兄弟はローガンサファイヤやコーディエライトなどマイル以下の実績馬が多く、父がキズナに替わり多少の延長は対応できてもここまで長くなるとプラスではなく、既成勢力を逆転できるかと言われると疑問符が付くところです。

[4]⑦ディープモンスター(武豊)

 幼さを残し、春先の連勝は素質だけでのもの。すみれSもフラフラしながらなんとか差し切ったというレースで、ダービーでは途中で行きたがってしまいレースになりませんでした。加えて調子の維持が難しく、エリカ賞以降の最終追いは坂路オンリー。しかしながら5か月ぶりの今回は3週連続でウッドで併せ馬。しかもいずれも騎手が乗り、2週前は小崎Jで52.2-12.1、1週前は荻野極Jで52.8-12.0、そして最終は本番にも騎乗する武豊Jを背に51.9-11.7。特に直近2週は仕上がり途上とはいえOP馬のソーグリッタリングと併せいずれも優勢でした。

 この中間は負荷をかけると同時に追走させることで折り合いを確かめる意図もあり、1週前こそやや行きたがったものの最終ではしっかり我慢を利かせて走れていました。距離延長の本番でも同様に抑えが効くかではありますが、ごちゃつきやすい春の2戦と違って馬群のばらける長距離戦の方がレースはしやすいタイプ。春の鬱憤を晴らすチャンスは十分にあると見ます。

[4]⑧エアサージュ(藤岡佑)

 夏の北海道で2連勝するも2戦合計で26kgも馬体を増やし、滞在競馬では体重増に苦労していました。在厩調整で太目残りは解消できそうと語っていますが、その割には直近で併せ馬を行った様子がないのが気になるところ。追い切り順調の実績馬も居る中で伸びしろでどこまで、という舞台になるでしょう。

[5]⑨ヴェローチェオロ(幸)

 前走の三田特別では向こう正面でラップが落ちたタイミングで押し上げていき、早めに前を動かしたことが好走に繋がりました。キレる脚に欠け勝ち切れないもののこうしたスタミナ比べでは良さを発揮できる馬ですが、デムーロJの好騎乗のおかげも大きかったです。兄弟にはハーグリーブスやベルクリアなどスプリンターがズラリと並ぶ血統で、本質的にはこの距離で良さを発揮とはなら無さそうで。

[5]⑩モンテディオ(横山和)

 ペースに応じたレースができるタイプで、2走前のルスツ特別では前傾戦を捲って①着、前走の神戸新聞杯は前半様子見ペースの中で2番手につけ粘り込んでの③着と高い自在性を見せています。ただ夏から使われ4戦目で、追い切りの動き自体は前回の方が良かっただけにそこからの上積みという点では少々物足りなさを感じる故。

[6]⑪ディヴァインラヴ(福永)

 前向きな気性にスピードがついて行かず春は不完全燃焼でしたが、距離を伸ばして2連勝。特に前走の木曽川特別は後半1200mにわたって11秒台が続く流れを3番手からしのぎ切っており、前半が緩みやすいこの舞台に求められるであろうロングスパートの能力を持っていると見られます。直前は3週にわたってウッドで併せ馬を消化し、最終も52.0-12.3と上々のタイムでまとめてきました。同型が多いのが鍵にはなりますが、後半の持久力勝負になれば牡馬相手でも伍せる期待はあるでしょう。

[6]⑫ノースザワールド(和田竜)

 アーリントンCでは前に居た馬が有利な展開の中で16番手を追走、直線だけで0.7差⑥着まで押し上げてきました。ここ2戦は後傾戦を捲り上げる形で連続②着ですが、2走前は菊花賞⑥着の実績あるロバートソンキー、前走もプリンシパルS⑤着のジャックドールと骨っぽいところに勝たれており、いずれも小頭数で前が残る展開だったことも考えれば負けて強しの内容でした。

 これまで最終追いはほとんど坂路でしたが、今回はウッドで負荷をかける形。中2週のローテも考慮し単走だったにもかかわらず、軽快なフットワークで外ラチ一杯を走って50.9-11.5と文句のつけられない内容。中京ダート1900mを勝ちレパードSでも④着と、最後の1Fがかかる展開を得意にしており、持ち味を発揮できる舞台と見ます。

[7]⑬アリーヴォ(M.デムーロ)

 前3勝はいずれも小倉でのもの。2走前は前が止まる流れで冷静に外を回し、前走は豪雨の中を内を巧く立ち回っての勝利で、小倉の勝ち方を知る川田Jらしい好騎乗が目立ちました。中京で負けた後小倉を勝ったとなると、二度坂を上るこのコースで伸びきれるかは微妙なところです。

[7]⑭ステラヴェローチェ(吉田隼)

 重賞2勝はいずれも不良馬場ですが、王道適性の求められるダービーでも0.2差③着と、バゴ産駒にしてはキレを持ち合わせているタイプです。流れとしては後半5~6ハロンにかけて11秒台のラップが続く根競べになりそうで、ダービーに近い展開と考えればこの馬に向きそうな舞台ではあります。

 ただやはり最終追いでヴェローチェオロに遅れたのは気になる部分ではあります。やればやるだけ時計が出るので意図的にセーブしたという考え方も当然できますが、相手は中2週でハードに追われていない条件馬と考えると馬なりであっても並ぶくらいはあってよいのでは、という感触ではあります。3勝は新馬戦と3か月以上の休み明けのもの。連戦よりフレッシュなローテーションの方が力を出せるタイプである点も、この臨戦で不安を抱かざるを得ない理由の1つです。

[7]⑮ヴァイスメテオール(丸山)

 前走のラジオNIKKEI賞では道中しっかりインをキープできたことに加え、直線でうまく前が開けたことが何よりの勝因でした。なし崩し的に脚を使う展開は苦手で、直線向いてスパッと伸びるレースが理想なため福島の短い直線ではどうかと思いましたが、労せずしてこれまでと同じような戦法が叶ったわけですから圧勝も当然と言えるでしょう。流石にここは最後の3Fだけで片付けるのは難しい舞台につき。

[8]⑯グラティアス(松山)

 前走のセントライト記念では直線から手ごたえが怪しくなり、左ムチで思いっきり右に寄れるなどお釣りを失くしたような負け方でした。加藤征師曰く「1コーナーで2頭(ワールドリバイバル、ルペルカーリア)に擦られて馬がエキサイトしてしまった」とのことですが、パトロールを見る限りあの程度の接触であればどんなレースでも起こり得るはずで、それを理由に走る気を無くすのではとてもフルゲートのレースなど走れません。やはり京成杯のようによほど恵まれない限りは今後も厳しいでしょう。

[8]⑰ヴィクティファルス(池添)

 前走のセントライト記念では意図的に控えていき、直線では内の渋滞の影響をもろに受けての⑤着ですから悲観する内容ではありません。但し最後の最後に前が開いたものの伸びたのは一瞬で、ゴール後の流しでも脚が余っている様子は感じられなかったので距離的には2000m未満の馬という印象です。

[8]⑱オーソクレース(ルメール)

 前走のセントライト記念は8か月の骨折休養明け。混雑を避けた分の3着でしたが、直線で案外なのはランドオブリバティが突然消えて進路が出来たのに伸びきれなかったホープフルと相変わらず。ひと叩きされ追い切りの動きは良化しているものの、キレで勝負するタイプではないので追って案外なのは変わらないでしょう。

 ただその分距離延長はプラスに出る可能性があり、母が宝塚記念を制していることを考えても底力勝負になれば大崩れはしなさそう。それだけに、この大外枠はやはり痛恨と言わざるを得ず…「18番、アリガトウゴザイマース」ということになる可能性が。

<予想>
◎ディープモンスター
○レッドジェネシス
▲ノースザワールド
△ディヴァインラヴ
△オーソクレース

2021年10月23日土曜日

【10/23(土)予想】富士Sの全頭評価

[1]①ソングライン(池添)

 前走の関屋記念ではスタートでクリスティが切れ込んできた時に怯んでしまい、道中はカラテに蓋をされる格好。加えて直線では上位勢と内外で離れてしまい、伸びる馬と併せる形を作れず目標を失った結果伸びあぐねてしまいました。

 こういう馬は相手が強く直線びっしり追う形を作った方が自身の力を出せ、メンバーの揃ったここも相手なりのレースはできるでしょう。但し最内は最悪の枠で、思い切って下げて大外を回すような奇策を取れれば話は別ですがまともに馬群の中でレースをしようとすれば、桜花賞の時のように自滅の可能性もはらむと見ています。

[1]②ザダル(石橋脩)

 前走の新潟記念時の見解が下記。

 ローテありきで間隔の詰まった菊花賞以外は崩れずに走れており、今回も2か月の休養ののち先月中旬に帰厩。その時点ではまだ手塚厩舎の管理下でしたが順調に登坂を重ね、大竹厩舎に戻った1週前には南DWで併せ51.6-11.5をマーク。但し、前走のエプソムC(①着)時は1週前の時点で同じ南DWでの併せ馬で50.6-11.8で走っており、自動計時が導入されて以後の時計の出方を考えれば一回りから二回りは物足りない数字です。直前は輸送を考慮しての軽めと割り切っても、斤量が57.5kgに増えることも加味すると前走以上とは?

 結果として見せ場を作れず⑬着。調教に原因を求めるとすれば、今回の最終追いは前走以上に時計が出ておらずここでの上積みは見込め無さそうです。

[2]③マイラプソディ(武豊)

 3歳以降は重賞では歯が立たず、OP特別で善戦するのがやっとという現状。スピードの絶対値で勝るタイプでもない以上この路線で重賞のメンバーに入ると分が悪いというのが正直な感想です。

[2]④バスラットレオン(坂井瑠)

 発馬が決まれば間違いなく強いのですが、NHKマイルCの落馬以降躓くようなスタートが続いているのが不安材料。それでもダービーのように被されない外目の枠ならまだリカバリーも効くのですが、この枠では出遅れは致命傷になりかねません。調教で動くのはいつものことで状態自体は型通りに上向いていますが、逃げを志向しない(=馬の持ち味を発揮することより作戦に忠実な)坂井Jへの手替わりという点でも強調はしにくく。

[3]⑤ロータスランド(田辺)

 時計のかかる展開で好走していた馬で前走の関屋記念ではワンターンの競馬での追走力を疑問視していましたが、好位のインをがっちり確保しペースが流れても対応を見せました。良馬場発表ながらレースの上りは34秒台で、対応できる水準にあったことも大きかったでしょう。

 今回も良馬場ながら昨日までの雨が残るコンディションであるうえ、適度に使われてきたAコースなので極端な上り勝負にはなら無さそうで好走可能な舞台と見ます。但し、外差しの傾向が出てきている点は気がかりで何かに負ける可能性はあると見ています。

[3]⑥ハッピーアワー(荻野極)

 今年は走るたびに着差を詰めておりこの馬なりの復調はうかがえますが、ゲートに難がある上使える脚が一瞬で東京向きのタイプではないでしょう。最終追いをポリトラックで済ませている点からも上積みは見込みにくく。

[4]⑦タイムトゥヘヴン(柴田善)

 2000m以上でピリッとしないレースが続いていますが、3走前のNHKマイルCの内容は評価できるものでした。直線でソングラインとの進路取りに敗れて内に切り替える形になり、デムーロJ曰く「まだこの馬には馬ごみに突っ込むメンタルがない」とのことで不本意なレースでしたが、この距離での適性は示してくれました。

 元々セントライト記念で好走できていれば明日の菊花賞を視野に入れていたはずで、同じスケジュールでの転戦につき追い切りも2週連続でウッドで併せ馬を消化。前走以上の動きを見せており出来も不安なしとなれば、ちょうどいい中枠からポジションを取って見せ場を作る可能性は十分でしょう。

[4]⑧ラウダシオン(M.デムーロ)

 流石に前半が33秒を切ったセントウルSは流れが忙しく、この馬向きの展開にならなかったのが災いしました。京王杯SCを快勝したように欲を言えばベストは1400mですが、ワンターンかつ広い東京コースはこの馬に合っており、好位外目を取れそうなメンバー構成でもあるここは見直せるはずです。

[5]⑨ダーリントンホール(横山武)

 正月の中山金杯以来の実戦ですが、じっくり乗られ調教量としては十分でしょう。但し時計面を見れば前走の方が明らかに動けており(紙面上同水準も自動計測前後では1枚ほど時計が違う)、仮に従前の出来だったとしても共同通信杯でスタートでぶつけられて以降発馬でふらつき位置を下げてしまっている点から後手に回る可能性が高く、この距離の重賞では致命傷になりかねません。

[5]⑩アルジャンナ(ルメール)

 マイラーズCは不利こそありましたが後方有利展開だったことも事実で、前走のエプソムCは好位のインで折り合い直線ではしっかり前が開いたにも関わらず見せ場なしの⑩着。加速にもたつくところがあるので東京マイル自体は良いのですが、パンパンの良馬場が理想なタイプで雨上がりの乾燥途上の馬場では前走同様案外な結果も考えられます。

[6]⑪ボンセルヴィーソ(内田博)

 ここ4戦は距離短縮もあり、前半が33秒台で流れるレースが続いていました。この馬の好走パターンは最低でも前半は34秒以上、できれば35秒くらいでゆったり運べるペースが理想で、シーズンズギフトが暴走した昨年以外は凡そ35秒前後の入りが多いこのレースでならスンナリ先行は叶いそうです。但し、昇級後の良績は右回りに集中しており、大箱の東京では1400mが理想というのもあり能力全開となる適性からはやや外れている印象です。

[6]⑫フォルコメン(大野)

 気性面の課題から3走前の節分S後に去勢を敢行。馬体はそれなりに減っているもののレース自体は進境が窺えます。但し復帰後の2戦も割とメンバーには恵まれた方で、前走の納屋橋Sでも骨折明けのサルファーコスモスに0.1差と迫られての辛勝で、そのサルファーコスモスが秋華賞で見せ場なく敗れたのも含めて、ここでどうかというのはまだ測りにくいです。

[7]⑬ソーグリッタリング(三浦)

 勝ち切れない代わりに大崩れもしない馬でしたが、ここ2戦は1秒以上の大敗。爪不安で半年ぶりのレースになりますが、最終追いでは先行しながらディープモンスターに手ごたえで見劣り先着を許す内容。まだ復調途上というのは否めないでしょう。

[7]⑭ワグネリアン(福永)

 大阪杯以降を休養に充て半年ぶりのレースですが、元々東京では①①⑤③と堅実に走っています。気のいいタイプにつきこの距離短縮も好材料で、休み明けも問題ありません。最終追いは坂路で53.3-12.5をマークしましたが、7か月半ぶりだった2走前の京都記念⑤着時が55.0-12.8の最終追いだったことを思えば状態はそれより上で、久々の得意コースで割り引く材料もないとなると上位候補に。

[8]⑮サンライズオネスト(丸山)

 血統的に東京マイルは合うはずなのですが、この馬の場合遠征競馬で勝ったことが無く全4勝は全て阪神or京都でのもの。いきなりの重賞が過去2回着外の東京で、それなりに同型もいるここで外枠となると超えるべきハードルは多いです。

[8]⑯ダノンザキッド(川田)

 皐月賞ではアサマノイタズラ(というかそれを御せなかった嶋田J)に絡まれマイペースでのレースが叶わず⑮着大敗。前向きさがある上、短距離の才能を開花させることには定評のある安田隆厩舎ですからこの距離延長は吉と出る可能性が高いと見ます。

 但し、パフォーマンスとしてはホープフルSが一番高かったという印象で、2歳の秋にドカンと体重が増えた辺りからも3歳以降は促成栽培のツケが回ってきている感も否めません。どこまでの伸びしろを見せられるか今回は試金石の一戦と見ます。

[8]⑰サトノウィザード(戸崎)

 前走の関越Sは大外に持ち出して長くいい脚を使いましたが、本来オープン特別ともなれば前にもう少し強い馬がいることが普通で、あれで間に合ったというのはメンバーレベルもさほど高くなかったことも影響していると見ます。事実関越S組でその後馬券になったのは障害入りしたアメリカズカップのみで、あのレースの価値を高くは見積もれないとなると東京新聞杯の内容からはここでは届かせるのは難しいと見ます。

<予想>
◎ワグネリアン
○ロータスランド
▲タイムトゥヘヴン
△ラウダシオン
△ソングライン
△ダノンザキッド

2021年10月17日日曜日

【10/18(日)予想】秋華賞の全頭評価とねらい目レース(オクトーバーS)

■阪神11R

[1]①スルーセブンシーズ(大野)

 前走の紫苑Sでは窮屈なコース取りから最後に脚を使って②着。オークスのパフォーマンスからは物足りないという判断でしたが、坂上からの伸びはお見事でした。ドリームジャーニー産駒らしく小回りコースでこその馬と見るべきだったかも知れませんし、オークスの敗因を距離に求めるのか中7週という過去最短のレース間隔だったのかという考え方もできます。テンションに課題を残す馬で、今回は中4週というレース間隔と初めての輸送をいかにこなすか、不安要素も少なくない状況です。

[1]②ステラリア(武豊)

 前走のオークスでは大外枠で壁を作れず、出がけから掛かってしまい直線で失速。スタート後の先行争いをどうやり過ごせるかがポイントなのですが、2走前の忘れな草賞ではスタート後に囲まれそうになり、11頭と落ち着いた頭数ながら福永Jは早々に外に出してスムーズなレースに導きました。器用さに欠け馬群の中でレースがしにくい一方で折り合いの課題を抱えるという難しい馬で、理想は小頭数の中枠。多頭数の内枠では囲まれてパニックになる懸念が大きいです。

[2]③クールキャット(和田竜)

 直前の追切は意欲的な内容でしたがそれはオークス時も一緒。やはり不器用さ故多頭数の内枠では上手く立ち回れずというここ2戦の内容からは、引き続いての内枠で前進の期待は薄いと見ます。

[2]④ソダシ(吉田隼)

 前走の札幌記念では古馬を向こうに回しての快勝でしたが、52kgという軽量、本調子とは言い切れない他の有力馬、ブラスとワンピースのまくりで動き出しが早かったレース展開とすべてが噛み合ったという見方もできます。桜花賞が強い内容だったことも思えば本質的には1800m位までがベストな馬で、最後の坂がどうかというところも考えると勝ち切るまでは?

[3]⑤エイシンヒテン(松若)

 前走のローズSは距離を不安視されたのか誰も鈴をつける馬がおらず、牝馬の中距離戦らしく他の馬が追い出しを我慢した結果残せる流れが出来たという形でした。とはいえソーヴァリアントに早めに来られた藻岩山特別を除けばこの距離で②②着と結果を残せており、そのいずれもが後傾戦。阪神芝2000mはスタート直後に坂を上るコースレイアウトから前半が落ち着きがちで、マイルならともかくこの距離ならソダシもギリギリまで追い出しを待つはずで、内が渋滞しそうなこの舞台なら残り目に注意が必要でしょう。

[3]⑥スライリー(石川)

 スムーズならしぶといですが折り合い面の不安が大きく、前走の紫苑Sは単騎の2番手を追走するも4角で手ごたえが怪しくなり大敗。デビュー時からむしろ馬体を減らしており成長力という観点からも推しにくい状況です。

[4]⑦サルファーコスモス(川田)

 エルフィンS勝利後骨折で戦線離脱。前走の納屋橋Sで7か月ぶりの実戦を②着しての臨戦ですが、その前走は直前を芝コースで追ったのに対して今回は坂路とウッドでしっかり負荷をかけられています。1週前にはウッドで併せ馬を消化し53秒台と上々の出来。相手も強化されますし距離も未経験ですが、全兄コズミックフォースはダービー③着と血統的な裏付けは問題なし。但し今年の3歳世代がG1含めバンバン古馬戦を勝ちまくっている現状にあって、いくら休み明けとはいえ前走を取りこぼしたのは少々不満で、春の勢力図を逆転出来得る存在なのかと言われると?

[4]⑧エンスージアズム(岩田望)

 前走のローズSでは馬群の中でも落ち着いてレースが出来たことは収穫でしたが、伸びない内に入ってしまったこともあり追われてからは案外でした。ポジションを取るレースが理想ではありますが陣営は今回控える戦法を示唆しており、馬の持ち味を活かし切れない懸念があります。

[5]⑨アンドヴァラナウト(福永)

 2走前の出雲崎特別は直線で行くところ行くところ前が塞がり、まともに追えた最後の400mだけでアッサリ抜け出す強い内容でした。前走のローズSではスロー見込みで折り合えるかが鍵でしたが、スパークルの後ろで折り合わせた福永Jの我慢が奏功。完勝と言っていい内容で、精神面の成長も窺える一戦でした。

 ただエアグルーヴの一族は左回りでパフォーマンスを上げる馬が多く、G1級の馬はビッグレースが東京に多いのでともかくとしてブレスジャーニーやグルーヴィット、昨日の白秋Sを勝ったスカイグルーヴなど条件~重賞クラスでもその傾向が強く出ています。右回りに変わる今回でパフォーマンスが上がるかと言われると難しいところで、通用の素地は認めますがセンスの良さでどこまで、という舞台になるでしょう。

[5]⑩アールドヴィーヴル(松山)

 前走のローズSは4角でタガノディアーナに寄られ、直線半ばまで窮屈なポジションに入ってしまい満足に追えませんでした。そこでスッと動けないあたりも含めて大箱コース向きの馬で、能力は認めても内回りの本番でも同様の懸念は残ります。馬体を気にして中間もあまり攻められていない点も気がかりで、ローテありきのクラシックではなく体調に合わせてレース選択のできる今後の方が伸びしろを見せてくれそうです。

[6]⑪ユーバーレーベン(M.デムーロ)

 前走のオークスでは向こう正面で思い切って外に出し、4角で既に先団の外目あたりまで進出できたことが勝因でした。長く良い脚を使えるこの馬の特性を鞍上が把握しており、脚を余さずに走り切ることができました。ここにサトノレイナスが居たらどうかというレースではありましたが、勝ちに行くレースをして勝ち切った内容は十分に評価できるものでした。

 但し周知のとおり屈腱周囲の炎症で一頓挫があっての直行で、陣営も「何とか間に合った」という点を認めています。加えて長くいい脚を使いたい馬で、阪神内回りもプラスとは言い難く。

[6]⑫アカイトリノムスメ(戸崎)

 オークスでは内に押し込められ4角で位置を下げたうえ、伸びない内を通っての2着ですから一番強い競馬をしたと見ます。立ち回りの良さがセールスポイントでもう少し内に入っても良かったくらいですが、小回りコースはこの馬の良さを活かせる舞台でしょう。1週前にはウッドで50秒台の好時計をマーク。戸崎Jなので馬群にこだわり過ぎるきらいはありますが、うまく捌いてこられれば自ずから上位候補でしょう。

[7]⑬ホウオウイクセル(丸田)

 元々桜花賞の時もゲート内の駐立が怪しく、前走の紫苑Sは最悪のタイミングでゲートが開いてしまい走り出す前から終了、というレースでした。立ち回りが上手くここでも内に潜り込めれば、という魅力はありますが、この外枠でゲートにも不安を残す現状となると…

[7]⑭ファインルージュ(ルメール)

 前走の紫苑Sでは状態面の不安も無く、2000mを克服しての快勝。今回は最短間隔となる中3週のローテーションですが、天栄仕上げが前提の木村師時代と違って岩戸厩舎であれば調整の不安も軽減されると見ます。


 先週の東京戦で②着したランドアーティスト(木村厩舎からの転厩馬)。この馬は昇級後間隔が詰まると駄目だったのですが、転厩2戦目の前走で中2週のローテを克服しての好走。中間も2週連続でウッドで併せ馬を消化するなど意欲的な内容ながらしっかり走れており、個体差はあれど少なくとも岩戸厩舎自体が間隔詰まった臨戦を苦手にする様子は見当たりません。木村厩舎時代からついている担当も「春は調整を上手くできず馬にかわいそうなことをしてしまった」というコメントがあり、今回は短期放牧を挟んだのち2週連続でウッドで併せ馬を消化しており調整に不安は見受けられません。

 サトノレイナスの回避によってルメールJに手綱が戻ることになりましたが、ソダシと併せると分が悪いことを理解しており「離れた外を差したい」とは鞍上の弁。ごちゃつきやすい内回りの性質を考えれば戦法としてもベターで、輸送をクリアさえすれば逆転もあり得る馬と見ます。

[8]⑮アナザーリリック(津村)

 アネモネSから桜花賞への臨戦を断念したように、間隔が短いと仕上げにくい馬なので中2か月半という点は問題ありません。但し、見せ場なく⑦着に敗れたNHKマイルCの時同様に一杯に追っても脚色で見劣りする最終追いで、出来は前走の方が上だったことも考えればここでパフォーマンスを上げてくる望みは薄で。

[8]⑯ミスフィガロ(藤岡康)

 前走の紫苑Sは縦長の馬群になり4角でスムーズに外に持ち出せた分、終いをしっかり活かす自分の形に持ち込むことが出来ました。前の2頭が飛ばしたことを思えば実質的にはさほど速いペースではなく、開幕週で内前天国だったことも加味すれば着順以上のパフォーマンスと言ってよいでしょう。ただ輸送があるわけでもないのに最終のポリトラック追いは前走よりも控えめで、やはり馬体細化を懸念しての調整にならざるを得ない点は引っかかるところで、前走以上の出来となると疑問符が付きます。

<予想>
◎ファインルージュ
○アカイトリノムスメ
▲ソダシ
△アンドヴァラナウト
△エイシンヒテン
△サルファーコスモス


■東京11R アトミックフォース

 枠順に関わらず好位を取れるかが好走のカギを握る馬で、前走は長い直線を意識してか控えてしまったことが結果的に逆効果となってしまいました。コンビ3勝の田辺Jに手綱が戻る今回はパンサラッサあたりを行かせてのレース運びが出来そうで、自分の形で勝機に持ち込めるチャンスと見ます。

2021年10月16日土曜日

【10/17(土)予想】府中牝馬Sの全頭評価とねらい目レース(飛翼特別)

■東京11R

[1]①フィリアプーラ(武藤)

 メンバー的に流れは落ち着きそうで、3走前に0.1差④着した福島牝馬S(新潟)に近いポジション取りは期待できそうです。但し当時からメンバーが二回りは強化されているこの舞台では、当時と同じだけ走れてもキレ負けの懸念が。

[1]②スマートリアン(三浦)

 この距離で2勝しており、ワンターンの1800m自体は問題ないです。但し前走時に指摘した通り三浦Jは「キレより粘り」を引き出すタイプの騎手で、東京へのコース変わりで前進できるかと言われると…?

[2]③ローザノワール(国分恭)

 前走のクイーンSでは0.4差⑥着と一応の健闘を見せましたが、コーナーリングの関係で先行馬が有利になり得る函館でこの成績。仮にスムーズに行けたとしても東京替わりで前進の目は薄くて。

[2]④アンドラステ(岩田望)

 前走の関屋記念は初めて中3週続きの連戦で「見えない疲れがあった」(陣営談)とのこと。立て直された今回は走り時ではありますが、気性面の脆さがある馬で距離延長となる今回は折り合いの懸念があること、それを岩田望Jが御せるのかと言われるとマーメイドSの様子を見る限りではまだ望みは薄いと言わざるを得ません。

[3]⑤シゲルピンクダイヤ(和田竜)

 立ち回りの効くタイプではなく、前走函館での敗戦は仕方のないところです。以前のようなキレが鳴りを潜めている一方で折り合いには進境も見られ、好枠からすスムーズに運べれば残り目が合っても。

[3]⑥リアアメリア(丸山)

 前走新潟記念⑨着時の川田騎手「最後も一生懸命走ろうとしていました。今できることを精一杯出せていたと思います」。このコメントが全てなら、仮に条件好転してももう手は出しにくいかと。

[4]⑦シャドウディーヴァ(福永)

 昨年のこのレースはサラキアの②着。現状マイルのペースでは忙しく、この条件は絶好でしょう。ここ2週の調教の動きは抜群で、恐らく左回りで1600~1800mとなるとここが最後のチャンス。位置取りなども噛み合ってほしいところですが、ここは頭までを狙っての参戦と見ます。

[4]⑧サトノダムゼル(石橋脩)

 このコースでは昨春に準OPの初音Sで②着。当時勝ったのはサムシングジャストで、4着5着にはリープフラウミルヒ、サマーセントとその後重賞で好走する馬が複数いたメンバーでした。今回は約半年ぶりの実戦ですが、1週前にウッドで52.6-11.3の好時計をマークしており態勢は整ったと見ます。昨年の新潟記念では0.3差⑤着の実績がある通りこのクラスでやれる素地は示しており、左回りのワンターンは好相性。実績下位でも注意は必要かと。

[5]⑨レッドベルディエス(横山和)

 溜めれば切れますが、前が止まる展開にならないと勝ち切るまでは難しいところ。まだ現状のコンディションでは内前が不利になることも無いため、展開が向くのは厳しそうです。

[5]⑩ミスニューヨーク(M.デムーロ)

 好走歴の多くは上りが35秒以上かかるレースで、前走の小倉日経OPでは34秒台のレース上りでしたがメンバーが手薄だった分③着まで上げてこられました。東京では34秒台の上りはマストでメンバーも揃うここでは、流石に鞍上が変わっただけではまだ足りないかと。これで来るようでは加藤Jとは果たして…

[6]⑪アブレイズ(横山武)

 フラワーCにしろ2走前のメイSにしろ、中距離でやや時計のかかるレースで強さを発揮する牝馬らしからぬ根性の持ち主です。そのメイSの勝ちタイムが1.46.3。ここ数年は良馬場開催では1分44秒台の決着が続いているうえ、そこまでのハイペースが見込まれないここはキレ勝負になる可能性が高く、この馬の良さを生かし切れないと見ます。

[6]⑫サンクテュエール(杉原)

 前走のマーメイドSは逃げたシャムロックヒルの2番手を追走するも直線失速しての⑪着。2走前の福島牝馬S(新潟)のようにペースが恵まれてもメンバーの強いここでは…

[7]⑬マジックキャッスル(戸崎)

 2走前のヴィクトリアマイルはインの内目からロスなく運びましたが、直線では先行勢を捌くのに少し時間がかかりました。ランブリングアレーに伸び負けたのは馬場の分で、伸びない内を進んだことを考えれば2着に等しい内容でした。前走のクイーンSは4角で進路を確保しあとは前を捉えるだけという展開でしたが、外のルメールJにしてやられました。Bコース1週目でしたがコンディションとしては外伸びが効いており、結果的にはワンテンポ早かったわけですが自ら勝ちに行っての結果ですので致し方ありません。

 3歳秋以降ひ弱さが抜け、馬体の成長にも見られる通り安定して力を発揮できるようになりました。但し今回はいつものコース追いではなく坂路での調整になっている点、先を見据えての臨戦を伺わせます。斤量が54kgに戻り実績も上位ですから格好つけられると見ますが、必ずしも頭まで、という舞台でないこともまた確かで。

[7]⑭マルターズディオサ(田辺)

 前走の京成杯AHでは伸びあがるようなスタートで後方からの競馬になり0.4差⑧着。アカノニジュウイチに終始蓋をされる格好にもなり、外に持ち出せたのは直線に入ってから。キレ勝負では分が悪いだけに発馬が最後まで尾を引いたレースでした。本来は休み明けの方が走れるうえ、キレ勝負よりも立ち回りで勝負したいタイプ。この枠では良さを生かし切れない懸念があります。

[7]⑮ドナアトラエンテ(ルメール)

 このコースでは(2,2,1,0)。但し条件戦時代でのもので、当時走っていた馬の多くが今も現級で燻っている中での好成績につき強調はしきれません。前走のクイーンSでは好位2番手を追走も4角から手ごたえを無くし⑪着。陣営は今回は溜める競馬を示唆していますが、これまで先行で結果を残していた馬が脚質転換となると前走の敗因を掴みかねていることの証左でもあり、今回はどちらに振れるか注視が必要な一戦と見ます。

[8]⑯アカイイト(横山典)

 前走の垂水Sはペースも嵌っての豪快な差し切りでしたが、元々末脚の使える馬で現級で好走を続けてきました。2走前に下したクラヴェルはその後重賞で連続好走中、3走前に下したジェットモーションもOP入りと戦歴には好メンバーが揃っています。必ずしも外を回す必要は無く、内を掬っての差しも効く今の東京のコンディションであれば鞍上の魅力込みで一発の期待も可能かと。

[8]⑰デゼル(川田)

 前走のヴィクトリアマイルでは伸びきれず⑧着。同じ位置にいたランブリングアレーにキレ負けしているあたり、エンジンがかかる前に終わってしまった印象です。やはりしっかり緩むレースでないとこの馬には厳しく、ワンターンのマイルは合わないと見るべきでしょう。その点コースレイアウトは変わらずとも200m伸びる今回は中盤で一呼吸おけそうで、この馬にとって走り易い舞台設定で前進が見込めます。

[8]⑱セラピア(内田博)

 姉のサラス、妹のシャムロックヒルがいずれもマーメイドSを制している血統。しかしそれが示す通りこの血統は地元戦に強い一方で遠征で脆く、この馬自身もデビュー2戦目のフローラSでは気難しさを露呈し1番人気を裏切り(そもそも1番人気になったのがおかしいという見方もありますが)、昨年のヴィクトリアマイルでも当日に出走取消。過去、遠征競馬では4回走って掲示板にすら乗れておらず、長い休み明けを考えてもここは叩きの意味合いが強そうです。

<予想>
◎アカイイト
○デゼル
▲マジックキャッスル
△シャドウディーヴァ
△シゲルピンクダイヤ
△サトノダムゼル


■新潟12R クルークヴァール

 新潟千直と言えばこのブログでも散々取り上げている鮫島駿J。通算(6,10,5,31)で単回296、複回216と圧倒的な成績を挙げており、この馬自身もこのコースで④①③着と崩れていません。直前を坂路3Fに留め輸送に備えるスタイルは2走前の驀進特別③着時と同じで、ここを狙っての調整が問題なく進んでいると見て抜擢です。

2021年10月10日日曜日

【10/10(日)予想】W重賞の全頭評価

■東京11R

[1]①シュネルマイスター(ルメール)

 NHKマイルCで1分31秒台の時計に対応し①着、安田記念では今度は上り勝負にも対応し③着と、マイル路線で高い適性を示しました。東京芝1800mはスタート位置が200m後ろになるだけでレイアウトは1400m、1600mと共通しており、開幕週で速い時計の決着になりやすい一方で今開催はエアレーション効果もあり開幕時点でのクッション値が9.1(金曜10時時点)。東京における良馬場のクッション値は大体9~12程度の振れ幅であることを考えればかなりクッションが利き差しやすい馬場と見ることが出来ます(ちなみにNHKマイルCの日は9.2、安田記念は9.5)。

 直前はマイネルファンロンと併せて51.2-11.4をマーク。動きで言えば前走以上と見え、この次に香港マイルを予定していることからも、ここは壮行戦として一定以上のパフォーマンスは見せてくれるでしょう。但し、ここ2年の勝ち馬と違って3歳G1を勝っているため斤量は古馬と同じ56kg。3歳馬の古馬重賞勝利がトレンド化しここも人気は必至ですが、この馬に関しては恩恵無しであることに留意が必要です。

[2]②サンレイポケット(鮫島駿)

 前走の鳴尾記念時の見解が下記です。

 左回りは安定していますし長くいい脚を使えるタイプですが、直近の2つの勝ち鞍はいずれも極端に上りがかかったレースでした。前走の新潟大賞典は前半3Fが34.2とマイル戦のような流れで最後は37.6もかかりましたし、昨年のジューンSは大雨の影響でラストが37.8。中京はそれなりに上りがかかりますから好走は可能と見ますが、流れ一つで着を上げ下げしてしまうタイプなだけに極端に流れることはなさそうなこのメンバーでは取りこぼしの懸念もあります。

 その鳴尾記念は行った行ったの決着で⑥着。戦法の幅がないタイプなので総じて前有利の流れになったことはともかく、懸念していた通り上り勝負になると対応できずやはり着を落としてしまいました。昨年のこのレースで③着したときは雨の残る稍重馬場でレースの上りが35.4かかったため間に合った一面があります。開幕週で時計も速くしかも上りも速いとなるとこの馬向きの流れにはなりにくそうです。

[3]③ラストドラフト(三浦)

 毎年夏場を休養に充てており、今回も半年ぶりの実戦となりますがその休み明けは過去⑧⑦着と走れていません(いずれもOPクラス戦)。ここを叩いてアルゼンチン共和国杯に向かうのが理想と見ます。

[4]④マイネルファンロン(横山武)

 前走の新潟記念はスタートが決まらなくても無理に押さず、中団馬群から離れての追走がかえって馬の気持ちを落ち着けることに成功した要因でしょうか。コース取りの妙はあったとはいえ、必ずしもハイペースとは言えない流れをほぼ最後方からロスを承知で差し切ったのですから、潜在能力を引き出したデムーロJの好騎乗と言えるでしょう。

 折り合えるかが鍵となることから、ある程度テンが流れそうなここも問題は無いでしょう。最終追いではシュネルマイスターに遅れはしましたがこの馬自身も51.9-11.8で走れており、夏の連戦の疲れをリセットできている模様です。横山武Jが駆るだけに変に出していくとかかるリスクはありますが、上手く御せられれば食い込む余地はあるかと。人馬共にお手並み拝見の一戦となるでしょう。

[4]⑤ポタジェ(吉田隼)

 10戦のうち6戦がそのコースの開催替わり初週のレースを使われており、キレイな馬場で走らせたい陣営の意向が窺えます。前肢の掻き込みが強いタイプで、スピードの出るコンディションでこそ力を発揮するタイプでしょう。2走前の金鯱賞は重馬場に脚を取られ③着、前走の新潟大賞典は本来新潟の開幕週であるところ、急遽福島開催が中止になって連続開催の後半となったことで荒れ馬場を走らされる誤算がありながらの②着で悲観する内容ではありませんでした。但し、開幕週と言っても3走前の白富士Sの時のような硬めの馬場ではない点は考慮する必要がありそうで。

[5]⑥カデナ(田辺)

 重馬場より良馬場がいいタイプですが上り勝負は苦手で、好走歴は一瞬の脚を活かせる小回りや直線短いコースに集中しているのがその証左。昨年のようにほどほどに雨が降って恵まれるようなことがあっても相手は当時より強化されており、よくて掲示板とならざるを得ないでしょう。

[5]⑦ダノンキングリー(川田)

 前走の安田記念では最後に纏めて前を交わしましたが、まさに2年前の毎日王冠を勝った時そっくりのレースでした。東京マイルの上級戦となれば前半4Fは45秒台で流れるのが常になりつつありますが、このレースは46.4-45.3と前半がやや緩く中距離戦に近いラップで、上り勝負になったことが有利に働きました。

 状態さえ整えばしっかり上りを使えるのがこの馬の強みで、今回も4か月ぶりの実戦ですが中間はじっくり乗られ、1週前にDWで51.7-11.7をマーク。最終がBコースなのは前走同様で、調整は上々と見ます。ただ前走でG1を勝った馬がまさかここをメイチに仕上げてくるとは考えにくく、お釣りを残して秋の天皇賞かマイルCSというのが定石なはずで、額面通りの強さを発揮する舞台かと言われると何とも言えません。

[6]⑧ダイワキャグニー(石橋脩)

 昨年エプソムC、毎日王冠と連続好走を見せましたがいずれも時計のかかる馬場であったことが大きく作用しました。東京巧者ではあるものの勝ち切れるのはOPまでで、良馬場予想でメンバーの揃ったG2となると一歩足りないです。

[6]⑨ヴェロックス(浜中)

 2走前のエプソムCではコース取りも嵌って④着しましたが、逆を言えば上手く立ち回ってもG3であれが限界というのが現状です。大トビなので開幕週の馬場自体は良いのですが、メンバーが強くなるうえ馬場コンディションが良くどこを通っても伸びる状態では相対的な優位性も見出しにくいです。

[7]⑩ケイデンスコール(岩田康)

 年明けの京都金杯、中山記念と積極策で好走していた中で前走の安田記念は見せ場なく⑩着。パトロールを見る限りですが終始内に刺さるような仕草を見せており、岩田康Jが跨った最終追いでも口向きを修正しながらの登坂。気になったので中京で行われた京都金杯の映像を確認したところ、当時から口向きは課題であったようで直線で鞍上が『右に重心を寄せながら右ムチを入れる』曲芸を披露していました。


 京都金杯では内枠を引け道中ラチを頼って運べたことも大きく、今回のこの枠では安田記念同様にそれを望むのが難しそうです。となると発馬を決めて前に行くしかないのですが、ここ2戦の感じを見るとそこまでの出足もない模様で…舞台は良いはずなのですがこうした細かい点の懸念が拭えずで、買うなら次(マイルCS?)かも知れません。

[7]⑪カイザーミノル(横山典)

 普段は単走メインでじっくり仕上げる馬が、今回の最終は併せ馬で一杯に追われてきました。しかしながら馬なりの格下相手に後れを取る内容で、いくら向こうが稽古掛けすると言っても52.5-38.3-25.3-12.8と自らが失速しているわけで、現時点ではまた途上のデキでしょう。短いところの適性があるので時計の出るコンディションは歓迎ですが、このメンバーで強調できるデキでないとなると少々厳しいかと。

[8]⑫ヴァンドギャルド(福永)

 ワンターンの1800mは守備範囲で、このコースでもウェルカムS①着、東スポ杯③着とキッチリ走れています。ドバイターフ②着以来半年ぶりのレースですが8月末に帰厩しじっくり乗られ、先週・今週と2週連続でウッドで好時計をマークし動ける態勢はできていると見ます。

 何より今回の結果次第で次走はBCマイルに向かう予定とのことで、選出濃厚な情勢とはいえ負けられない一戦。マイル寄りの適性が求められる東京の開幕週なら、額面通りに走れば自ずから結果はついてくるでしょう。

[8]⑬トーラスジェミニ(丸山)

 前走の札幌記念は終始ソダシのプレッシャーを受けながらの逃げで、早めに来られ厳しい展開にもなりました。恐らく今回ダイワキャグニーは控える想定で、ノープレッシャーの逃げが叶いそうな今回は見直す手もあるでしょう。

<予想>
◎ヴァンドギャルド
○シュネルマイスター
▲ダノンキングリー
△ポタジェ
△トーラスジェミニ
△マイネルファンロン


■阪神11R

[1]①アイアンバローズ(岩田望)

 2連勝の余勢を駆っての重賞挑戦ですが、これまでの最高馬体重が498kgという馬が遠征でもないのに木曜時点で514kgというのは流石に太いのでは?と思ってしまいます。最終追いで坂路で一杯に追われていても、ラスト1Fが13.1と失速しているあたりまだ出来は途上と見ます。2400m以上の条件戦はレベルが低く軽斤の3歳馬の草刈り場となることが殆どで、3歳馬のいない春先の連勝に本質的な価値は見出しにくく現状では過剰人気の感も。

[2]②ベレヌス(斎藤)

 前走の博多Sは4角通過順がそのまま着順になるレースでの逃げ切り、2走前の阿武隈Sは内有利コンディションを2番手から運んでの③着といずれも強調できる内容ではありませんでした。そもそも芝2000mのレースで前半63秒のレースというのが珍しい部類で、そこを逃げ切っていきなりG2では家賃も高いです。

[3]③ステイフーリッシュ(川須)

 前走オールカマーの時の見解が以下です。

 前走は心房細動で無念の競走中止。この中間は久々という点も加味し、心肺機能の強化を図ってしっかり負荷をかけてきました。ただ、調教素人の意見としては一杯に追われた割に最後の1Fは動きがやや緩慢に映り、神戸新聞杯に騎乗のない藤岡佑Jが遠征することなくテン乗りの横山和Jを配した点からも、ここを叩いて次走以降が矢作厩舎の本領発揮と見るべきでしょうか。

 横山和Jが大外枠をものともせず上手く内に導き、好位のインを進んで5着。もう一伸び欲しいところではありましたが無事に走り切れたことは収穫でした。そこから中1週でここに使ってきたとなれば買いの局面なのですが、坂路での最終追いは頭が高い走り。最後の1Fで13.3と失速したのは今年の京都記念②着時と同様なので良いとしても、その時とはフォームがまるで違うことからもまだおっかなびっくり走っているように映ります。

 あと今回わからないのが川須Jを配してきた点。この馬には初騎乗です。いくら3場開催で騎手が居ないとはいえ藤岡佑Jに声をかければ乗ってくれたはずで、例えばムイトオブリガードとの二択を迫られたとしても95%の騎手はこっちを選ぶはずで声をかけていたことさえ疑問です。藤岡佑Jはこのレースでムイトオブリガードに乗ること自体はオールカマー前に決まっていましたが、矢作師の中には元々ここを使うプランはあったはずで前走でテン乗りの横山和Jを配してきたのも後腐れなく次走で関西の騎手に乗り替われるようにするためと思っていました。

 あるいは、燻っていた(?)中谷Jを引き上げた時同様に、騎乗技術以外の点の問題があり伸び悩む人材を囲い込む意図があるのかもしれませんが、普段からこの馬の調教をつけているなどの特段の接点は無い様子。仮にも在厩馬の獲得賞金額でラヴズオンリーユー・コントレイルに次ぐ3位にランクインしているこの馬を6年間重賞勝ちから遠ざかっている中堅に宛がうというのは…

[3]④モズベッロ(池添)

 中間夏負けがあり調整が狂ったことを陣営も認めていますが、だからと言ってスライドできるレースが無いこともまた事実。森田厩舎はこういう「負け戦」的な使い方をすることが少なくなく、それで馬柱が汚れた馬がラブカンプーのように大波乱を演出する要因にもなっています。今回はここを叩いての上積みに期待です。

[4]⑤ムイトオブリガード(藤岡佑)

 前走の目黒記念は終始内で蓋をされ動くに動けず。2走前の新潟大賞典はワンターン+平坦の2000mで追走に手いっぱいな中最後方から大外を回すロスの大きい競馬で0.4差⑦着。今回は4か月ぶりの実戦ですが、元々全6勝のうち4勝が2か月以上の間隔を空けてのレースでいきなりからやれるタイプ。例年ならアルゼンチン共和国杯となるところですが、今年は2回の坂越えがある阪神芝2400mでの挙行となるここへ狙いを定めてきました。良績は左回りに集中していますが、昨年の阪神大賞典では0.4差④着しているように、東京の芝2500m同様坂を2回上って道中の追走がしやすいコースで走れるという見立てもできます。

 調教の動き自体は前回も良かったですが、今回は4週連続でウッドで好時計をマークしており体調面の不安も皆無。位置を取れればこのメンバーなら十分に通用すると見ており、56kgに戻るのも好材料。東京専用機のイメージで人気しないのであればここは妙味あり。

[4]⑥ヒュミドール(幸)

 前走の小倉記念は外差し有利の展開をしっかりモノにしての②着。昇級後も差のないレースが出来ており、特に前半が60秒を超えるスローペースなら⑤⑤④②とすべて掲示板内。形の上では格上げ戦でもメンバーは小粒で、日経賞でウインマリリン、カレンブーケドール、ワールドプレミアに続く④着ならばここでもやれる素地はあると見ます。

[5]⑦ダンビュライト(松若)

 5か月ぶりのレースですが、気のいいタイプでいきなりからやれる馬。一昨年のこのレースも半年ぶりで②着、2走前の京都記念(阪神)でも4か月ぶりで③着しておりローテの不安はありません。前走の日経賞は-12kgと馬体を減らしての⑫着で、元々遠征競馬ではなかなか結果を出せていないので度外視できます。坂路でじっくり乗られるのはこの馬のいつものパターンで中間も順調。2走前のメンバーを考えればここでも評価を下げる必要はないかと。

[5]⑧マカヒキ(藤岡康)

 この馬が最後に馬券になったのは一昨年の京都記念③着時。これを含め、5年前のニエル賞以降の好走歴は道中極端に時計がかかるか上りがかかるかのいずれかのパターンに該当するレースで、年々「間に合わなく」なっているというのが正直なところ。開幕週で雨も降らないとなるとここも時計が無いと厳しいです。

[6]⑨アリストテレス(M.デムーロ)

 この馬の評価を難しくしているのが菊花賞~阪神大賞典までの戦歴です。元々距離が延びれば台頭できそうという見立てで菊花賞も4番人気に支持されての②着、そこから今年初戦のアメリカJCCでは不良馬場をものともせず勝ち切り。そこから次走の阪神大賞典では距離も馬場もこの馬に向くとみられた中で2.2差の大敗、その後は春の天皇賞④着、宝塚記念⑨着と尻すぼみの現状で、どちらが本来の姿かというのは判断が分かれるところです。

 神戸新聞杯のイクスプロージョンの項でも述べた通り、近藤英子オーナーの馬はグレースアドマイヤを基礎牝馬としておりそのルーツは欧州系。相対的に力強さを必要とする急坂コースやタフな馬場コンディション、長距離戦で力を発揮する一方キレやスピードという点では課題を持つ馬が多いです(下級条件戦は能力で押し切れても上級戦ではこうした特徴ががモロに出る)。

 しかし阪神大賞典の結果を見れば、この馬の場合あまりにタフさが求められると自身が走り切れないタイプの可能性があります。然るに「長距離」「急坂」「タフな馬場」の3つ全てが該当してしまうと厳しく、上記のうち2つが該当したアメリカJCCや春の天皇賞では好走できても、3つ該当した阪神大賞典、1つしか該当しなかった宝塚記念では走れなかったという考え方ができます。菊花賞も1つしか該当しないながら②着でしたが、正直コントレイルは3000mの馬ではないのは明らか。そこと好戦したからと言って古馬中距離路線でやっていける裏付けにはなり得ないわけで…このメンバーなら通用の余地も考えられますが、ここまで人気する馬ではないというのが正直な感想です。

[6]⑩ディアマンミノル(荻野極)

 理想は「右回りの2200m以上戦」で、助走をつけられる阪神や京都が向いています。ここ4戦は不適条件を使われ続けており、このコースでなら久々に能力全開と行けそうです。併せ馬では昨日の萬代橋特別を③着したケンハービンジャーを相手に馬なりで先着。ペース不問で自分の脚を使える点が強みで、函館記念④着の内容を考えればここは上積みあっても。

[7]⑪キセキ(和田竜)

 前走の宝塚記念では発馬は無難だったものの、出していって掛かってしまい失速。⑤着とはいえ1.2差では完敗と言ってよいでしょう。これまでは発馬が決まらないことが課題でしたが、前走もさほど遅いペースではなかったはずなのに今度は掛かってしまうという新たな問題が。実績から人気するのは仕方のないところですが、まともに走り切るための課題が続々と出てきている現状では…

[7]⑫オセアグレイト(野中)

 日経賞で0.6差⑥着の内容自体は悪くないのですが、内前有利展開に乗じてのこの馬と控えて脚を伸ばしたヒュミドールとが同じ着差となると上位に取りたいのは後者です。そもそもまっとうな中距離戦ではワンパンチ不足と言わざるを得ず、このメンバーとはいえ57kgを背負わされるのは楽ではなく。

[8]⑬ロードマイウェイ(松山)

 前走の関越Sは59kgを背負ったうえに平坦ワンターンの1800mで追走に苦労した面がありました。陣営は近走で位置取りを落としている点を考慮し、距離延長で積極策に出ることを示唆していますが元々56kg以上では勝ち切れていない馬で、2年前に勝ったチャレンジCもメンバー的にはOP特別に毛の生えた程度と言わざるを得ず当時だけ走れてもまだ足りない、という計算につき。

[8]⑭ヒートオンビート(戸崎)

 前走の目黒記念は歴史的なスローペースの中で末脚を伸ばし0.3差③着。長くいい脚を使えるタイプでない上抜け出すとソラを使うため、なし崩し的に脚を使わされる展開にならなかったことが幸いも災いもしたという言い方ができます。後ろ過ぎると届かないのでできればある程度前目につけていきたいのですが、スタートしてすぐに坂がありそこからすぐにカーブに入る阪神芝外2400mは外枠になればなるほど不利が明らかなコースです。おまけに関西重賞では今一つ消極的な戸崎Jが鞍上となると…一瞬の見せ場は作れても上位を賑わすかと言われると微妙なところです。

<予想>
◎ムイトオブリガード
○ダンビュライト
▲ディアマンミノル
△ヒュミドール
△ステイフーリッシュ
△アリストテレス

2021年10月9日土曜日

【10/9(土)予想】

■新潟2R ルミナスナイト

 前走大敗も中京1900mは元々コースレイアウト上テンが速く、後半の失速度合いも大きい牝馬にはキツイコース。勝ったルーチェットも牝馬ですがあちらが中団を追走して直線のみで勝ったのに対し、ルミナスナイトは被されまいと気合をつけて出すと掛かり、蓋をされて外に出すタイミングも失ってしまうチグハグな内容でした。

 元々このコースで現級②着の実績があり、当時勝ったアドマイヤメティスは既に3勝クラスにいる馬。外寄りの枠を引けテンの速い馬も他に見当たらないメンバー構成で、出していける丹内Jなら巻き返しの目はあるでしょう。


■阪神11R ヴェントヴォーチェ

 6戦4勝、敗れた5走前は発馬決まらず+ハイペースを追いかけ前潰れ展開の中で見せ場十分の②着、2走前は1年ぶりで+22kgながら③着といずれも原因は明らかです。タートルボウル産駒で時計対応が鍵になりますが、この距離にしてはテンが落ち着きそうなメンバーで少々発馬を手こずっても番手の外を取るには問題ないと見ます。直前の調教が控えめなのも前向きな気性故で問題なし。ここはキッチリ賞金を積む舞台と見ます。


■東京12R ディーバサンライズ

 太目残りだったデビュー戦を叩いて未勝利、1勝クラスと2連勝。特に前走函館の芝1200m戦でマークした1.08.4は、軽斤の恩恵もあったとはいえ前日の3勝クラスを0.1上回る勝ち時計でした。とはいえ番組の都合で1200m戦しか使えなかっただけで、血統背景を考えれば本来は1400~1600が理想でしょう。先週使う予定が熱発で流れたものの、最終追いはしっかり負荷をかけ格上相手に半馬身遅れは問題なし。素質で見せ場を作る可能性は高いと見ます。

2021年10月3日日曜日

【10/3(日)予想】スプリンターズSの全頭評価とねらい目レース(ポートアイランドS)

■中山11R

[1]①シヴァージ(吉田隼)

 スプリント戦では安定して末脚を繰り出せておりますが、極端な脚質故前崩れの展開にならないと浮上が難しいタイプでもあります。仮に前崩れになったとしてもこの馬の場合外を回して差してくるため、現状の中山では内を掬える差し馬の方が優勢なコンディションにつき内で渋滞が起こらない限りは着を上げるのは難しいと見ます。

[1]②ミッキーブリランテ(和田竜)

 理想は5走前の阪急杯(②着)や3走前の京王杯SC(④着)のように内に潜り込んで立ち回るレースで、2走前の函館SSはやや外を回す形になり差し届かずの③着。それでも上位勢とはタイム差なしですから、スプリント戦の適性を示した一戦でした。前走は過去結果の出ていない休み明けなうえ外を回し4角から鞭が入るチグハグなレースで度外視でき、内枠を引いたここはじっと我慢して一発に賭ける乗り方が出来そうです。

[2]③ラヴィングアンサー(岩田望)

 外差し+前崩れの条件でOPを3勝。逆にこの条件が揃わないと届かないのが現状で、内伸びかつ先行勢が強い今回はどこまで見せ場を作れるか、でしょう。

[2]④ピクシーナイト(福永)

 マイルでは明らかに掛かってしまうため夏以降はスプリント戦に路線変更。スピード能力が高い反面前半に壁を作って進めるかが課題で、ここ2戦は陣営と福永Jの試行錯誤が続いている印象です。前走のセントウルSは15番枠からのスタートで馬の後ろに入れるのに時間がかかってしまい、3角手前でやや行きたがる素振りもありました。それでも最後はレシステンシアとタイム差なしの2着まで詰めており、内枠で外から来る先行勢が揃った今回はテンの折り合いに苦労することは無さそうです。夏以降、3歳上のスプリント重賞では3歳馬が実に4勝。世代交代の旗手となる資格は十分と見ます。

[3]⑤ファストフォース(鮫島駿)

 前走の北九州記念は外からモズスーパーフレアに被されそうになるも、冷静にいったん引いて馬場の三分ところを走ったことが奏功しました。4角でもギリギリ伸びるところを選択しながら加速をつけられたことからも、やはり小倉コースが合っていると言えそうです。坂のある中山コース、斤量増と超えるべきハードルは多く、このクラスでどこまで通用するか今回は試金石となるでしょう。

[3]⑥メイケイエール(池添)

 前走のキーンランドCも結局抑えきれずに途中で先頭に立ちましたが、その瞬間にスイッチが切れてしまい⑦着。直線で垂れなかったのは再び前に馬を置く形になったことで気持ちが入ったためでしょうが、それで再度抜き返すだけの力があるのならともかく並ばれたカイザーメランジェにすら抵抗できなかったとなると、現実的に中央競馬では勝てるレースはもう無いのではないでしょうか…

[3]⑦タイセイビジョン(三浦)

 2走前のCBC賞からスプリント路線に転換してきましたが、そのCBC賞では他馬に寄られる不利があり、前走のセントウルSではゲート内でガチャガチャしているところでスタートが切られ位置を下げてしまいました。内を通らないとどうしようもないコンディションで外から脚を伸ばしての0.5差⑦着は悲観する内容ではなく、発馬が決まってしっかり内を取ることが出来れば終いは確実。ここでの変身可能性はあると見ます。

[4]⑧ビアンフェ(藤岡佑)

 今春に去勢放牧から帰ってきて取り口が安定。前走の函館SSでは自らレースを作りカレンモエ以下を競り落とし、力の違いを見せつける内容でした。但し今回は中間に頓挫がありセントウルSを回避してのぶっつけで、先週、今週と一杯に追われていることからもやや急仕上げの感は否めません。

[5]⑨クリノガウディー(岩田康)

 得意のはずの中京で前走③着。上位2騎とは力量差を感じざるを得ない内容だったのに加え右回りに変わる点もプラスとは言い難く。

[5]⑩エイティーンガール(横山和)

 この馬もまた外差し+前崩れで結果を出しているタイプで、今の中山では流れは向かなさそうです。

[6]⑪ジャンダルム(浜中)

 ここ2戦は出遅れさえなければもっとやれていいはずなのですが、どうも続けて同じ条件に使われるとズルさを出すのかなかなか成績が安定しません。過去この馬が好走しているのは4角4番手以内の時ですが、今回は4~5頭は前に行きたい馬がおり、仮にスタートが決まったとしても理想の位置を取るのは難しそうです。

[6]⑫レシステンシア(ルメール)

 ヴィクトリアマイルのレースぶりを見れば現状マイルは長く、やはりベストは1400mでしょう。スプリントが合っているとまでは言い切れないものの、1400m以下では3着以下がないという内容からも展開に左右されにくいタイプとして押さえは必要でしょう。

[7]⑬アウィルアウェイ(戸崎)

 昨年は時計がかかる馬場だった上外差し傾向が強い中で、4角最後方からのレースでも間に合いました。前走の北九州記念は直前の雨で馬場が渋り不向きな展開になったことが大きく、調教でも動きの良さが目立っていますが今年は同型も多いうえバイアスの利を受けられなさそうなコンディションにつき、自分のレースに徹してどこまで、というところでしょう。

[7]⑭ダノンスマッシュ(川田)

 春の高松宮記念を制したことで、重馬場が苦手ということではなく連戦ローテが苦手(前回重馬場を走った20年の高松宮記念は中2週、今年は2か月半ぶり)ということが判明しました。川田Jも前走のチェアマンズスプリントプライズ(香港G1)の敗因としてその点に言及しており、陣営としてベストな判断として今回もぶっつけを選んだという話でした。

 強めの追切は1週前に済ませており今週は馬なり調整でしたが、軽快な動きで好調をアピール。過去2回のスプリンターズSは間隔を詰めて③②着しており、充電が明けてのここはしっかりと勝ちを意識しての作りができていると判断します。

[8]⑮ロードアクア(田中健)

 3走前にTVh賞を勝ちましたが、当時は追いかけたケイアイサクソニーが垂れたことで4角で自然と先頭に立てた利も大きかったです。同型も多いここでは自分の形に持ち込むのは難しそうで。

[8]⑯モズスーパーフレア(松若)

 前走の北九州記念では最内を逃げあくまで自分の競馬に徹し、馬場の良い外目を通った勝ち馬と2着馬には差されましたがむしろ良く残した方と言えるでしょう。一昨年は早い時計の出る馬場で②着、昨年は時計がかかる+外差しコンディションで⑩着としており、一昨年側に振れるであろう今回はこの馬向きの展開となるでしょう。但し今回最大の難敵が(馬の側が)ハナにこだわりたいメイケイエール。出脚を使う枠順に加えて絡まれてしまうと見た目以上に前半の消耗が激しくなる懸念があり、内有利とはいえ最後までお釣りを残せるかは微妙なうえハナを譲ることがあればこの馬の本領発揮とはならない可能性があります。

<予想>
◎ピクシーナイト
○ダノンスマッシュ
▲タイセイビジョン
△レシステンシア
△ミッキーブリランテ


■中京11R フォックスクリーク

 中京芝1600mは2コーナー奥からのスタートで最初は上り坂が続くレイアウトにつき、逃げ・先行が有利です。


 上記は同コースで今年行われた古馬戦の成績です。能力差で前に行った馬が押し切ることの多い世代限定戦を除いても、15戦で逃げ3勝、先行8勝と多勢を占めています。にもかかわらず今回のメンバーではめぼしい逃げ馬が見当たらずで、ルークズネストも折り合わせたいクチで今回は控えるレースを示唆しています。

 ここは唯一ハナを主張しそうなフォックスクリークを推奨します。OP昇級後の2戦は着外ですがマイラーズCはハナを取れなかった上差し有利の展開、前走もまた外差し有利の展開につき目標にされ苦しいレースでしたが0.9差に踏みとどまったのは悪くない内容でした。ラチ沿いのコンディションも悪くなく、ハナを取り切れれば一発も。

サクソフォン中山デビュー、軽快さ活きる芝での活躍を期待


 出資馬で広尾TCのサクソフォン(牡2、美浦・田村康仁厩舎)が3(日)の中山5R・メイクデビュー中山(芝1800m)で初陣を迎えます。

 サクソフォンは父エイシンフラッシュ、母はレトロクラシック(母の父ディープインパクト)という血統。牝系はウェルシュステラに繋がる倶楽部ゆかりの血統で、母の姉には函館2歳Sを勝ったステラリードがおり、パラスアテナ(3勝C)、カイザーノヴァ(2勝C)、キングエルメス(新馬勝ち)も近親にあたります。募集価格は1,200万(2,000口募集につき1口6,000円)。牡馬としてはやや小ぶりのサイズ感ながらしなやかな脚捌きがかねてから評判で、その軽快さの活きる芝での活躍が期待されています。

 お盆に美浦トレセン入りしここまで相当量の本数を消化。1週前にはDWで併せ馬を行い53.1-12.8とまずまずの時計を出していますが、週によっては終いがバタバタになることもあり、まだ走る上でのメンタルにムラが残る現状です。時計の出方だけを見れば一本調子なタイプの可能性もありますが、こういった出し入れを教え込んでいくのもレースの役割の一つであり、この段階での実戦投入には教育的側面もあるでしょう。田村師も「調教で動けなくてもレースで走れる馬もいる、走ってみないとわからないので予定通りここで実戦を使う」というコメントをしており、一度使ったうえでさらなる成長を促してゆく方針のようです。

 鞍上には横山和Jを迎えます。まず今回は道中の追走としまいにしっかりお釣りを残せるかがポイントになり、エイシンフラッシュ産駒の傾向としてもう少し短い距離で台頭する可能性もありそうです。無事に帰ってきてくれることはもちろん、適性を測る意味でも、今回が自身にとっても周りにとっても実りの多い一戦になることを期待しています。

2021年10月2日土曜日

【10/2(土)予想】シリウスSの全頭評価とねらい目レース(秋風S)

[1]①ダノンスプレンダー(川田)

 ここ2走共に落鉄してしまい不完全燃焼。今回は接着蹄鉄に変えることでその点の心配は軽減されます。加えてメジロ血統の重厚さが活きない重・不良でのレースが3回続き⑨④④着と今一つですが、良馬場の4走前(ポルックスS)はしっかり勝ち切り、その前のカノープスSも先行勢総崩れの流れの中4角2番手から③着に残した内容は評価できます。スタートの不安がありこの枠がプラスでないこと、また追い切りの動きだけで言えば好走時からは物足りなく映る為評価を上げ切るのはもう少し先と見ますが、ここでも押さえは必要かと。

[1]②ブルベアイリーデ(福永)

 善戦こそすれもう一つ勝ち切れないところがありましたが、前走のBSN賞では終始インの3~4番手を追走し、直線でもロスなく内から進路を確保でいたことが大きかったです。新潟は直線が短いので4角で馬群がばらけやすく、インベタが奏功した面もあります。そういった意味では福永Jも良さを活かせる騎乗ができるタイプではありますが、上りのかかる中京は直線向いてのヨーイドンとなることが多いうえ、ズブさも併せ持つ馬で過去6勝の騎手内訳が「M.デムーロ2勝、戸崎2勝、ルメール1勝、松若1勝」となっており「追えるタイプ」が理想。キレを引き出すタイプの福永Jは、本質的にはこの馬には合わない懸念が大きいです。

[2]③ロードリバーサル(吉田隼)

 5走前の2勝クラス戦、前走の甲州街道Sはいずれも好位の内を進みロスなく持ち出せた分の勝利で、立ち回りの良さが生きたレースでした。被されない方が良いタイプにつき内枠に入ると出脚を使わないといけない分、末が甘くなるきらいがあり今回も外にリアンヴェリテがいることを考えればテンの消耗が激しくなる懸念があります。

[2]④エルデュクラージュ(鮫島駿)

 直近の4勝は全て東京ダート2100m。コースレイアウトこそ似てはいますが坂の勾配などは似て非なるもので、実績ある同型馬も多いこことなると楽なレースにはならなさそう。ここを叩いてブラジルCが理想でしょうか。

[3]⑤リアンヴェリテ(国分恭)

 1800m以上では(1,0,0,7)ですが、唯一勝った北山Sは国分恭Jの手綱でのもの。行き切れないと良さが出ないこの馬の性質を知ってのレース運びができるという意味では、一概に距離だけで切るのは危険かもしれません。但し今回はコンディション不良で一頓挫あっての休み明けで、2Fの距離延長となると少々酷と言えるでしょう。

[3]⑥ゴッドセレクション(中井)

 一見成績が安定しているように見えますが、2走前は行きたがるところを御しきれず明らかに距離適性の合ってないリプレーザに差し切られ、前走は控えすぎてキャッスルトップの逃げ切りを許す体たらく。馬の能力に騎手が追いついていない典型例と言えます。中井J自身はこのコース(3,1,4,25)で単回693、複回151と悪くない数値ですが多くが差しないしはまくりでのもので「嵌り待ち」というのが実情です。行き切れなくてもレースはできますが、最初の先行争いに二度の坂越えなど、クリアすべき難所の多いこのコースでこの人馬がどこまでやれるかは未知数な部分が大きいです。

[4]⑦アナザートゥルース(松山)

 前走のアンタレスSでは中間の熱発に加え熱中症と見られる症状もあり大差負け。元来馬は熱さに弱い生き物ですが、この馬の場合夏日クラスでもパフォーマンスを落とす懸念があります。運悪く台風一過の今日の中京は最高気温が30℃に達する予想で、この馬が力を出せるコンディションにはならなさそうです。

[4]⑧サンライズホープ(幸)

 前走のプロキオンSは元々良績の無かった1700mに加えての前傾戦で息が入らず、この馬には不向きな流れとなりました。中京はレイアウト的に中盤で息が入りやすく、13秒の区間を作ることが出来れば粘り込みは可能でしょう。

[5]⑨ケイティブレイブ(内田博)

 前走は1年ぶりのブランクを考えれば0.7差⑥着はまずまずのレースだったと言えますが、良績は地方や東京、京都など大箱で坂が無いか緩やかなコースに集中しています。過去の戦績が示す通り中京は必ずしもプラスとは言えず、賞金的にもここは叩き。末脚に賭けるレースをしたときにどこまで、というレベルと見ています。

[5]⑩ハヤヤッコ(田辺)

 レパードSを含む3度のOP勝ちは全て左回り。展開に左右される面はありますが、位置取りを主張したい馬がそれなりにいるここはじっくり自分の位置で運べそうです。状態としてはここを叩いてもう一段階上積みが見込める段階に見えますが、左回りなら見せ場は作れそうです。

[6]⑪ウェスタールンド(藤岡佑)

 ここ2戦は1700mを使われましたが、位置取りを下げやや忙しい印象でした。距離が延びるのはプラスですが、前走のエルムSは4Fが48.2-50.2という前傾戦を最後方から進んだにも拘らずゴール前で止まってしまった(ロードブレスに差し返され4着)のが気がかりです。併せ馬でソラを使う余地もないとなると、流石に年齢的なものも出てきていると言わざるを得ないでしょう。

[6]⑫サクラアリュール(藤岡康)

 昨年の②着馬。カフェファラオに0.1差という戦績は評価できるものですが、馬ごみを嫌ったカフェファラオが外を回したのに対しこの馬と③着のエイコーンはバイアス的にも有利だった内を突いての好戦で、2着以下でこの後に中央で勝ち星を挙げたのはダノンスプレンダーのみとレベル的にも疑問符が付くメンバーでした。前走のマリーンSは出遅れはあったものの結果的に3着以下は差し・追い込み勢が台頭するレースになったためここも強調は難しく、この枠では立ち回りで着を拾うのも難しそうで。

[7]⑬アシャカトブ(武藤)

 前走は半年ぶりの一戦でデビュー最高体重の522(+11)kg。息が持たなかったのも致し方ありません。1週前の併せ馬では50.9-11.7の時計をマークし状態は上がっていますが、やはり懸念材料は上級戦に極端に弱い武藤Jです。


 未だにOP未勝利(ラインカリーナの関東オークスはありますが)で、条件戦でも平場と特別戦では極端に成績が変わる点が特徴です。アシャカトブ自身も唯一のOP勝ちは戸崎Jの乗ったアハルテケS。この人馬ではここで大望は難しく。

[7]⑭テンザワールド(和田竜)

 このコースでは2勝クラス勝ちがありますがハナに行った馬が飛ばした前崩れ戦で、5走前の雅Sの0.2差④着もまた然り。リアンヴェリテのペース次第では展開利も期待できますが、他にも恵まれうる存在は多くこの馬まで順番が回ってくるかは微妙なところで。

[8]⑮エブリワンブラック(柴山)

 2走前の天の川Sは嵌ったとはいえ強い勝ち方。しかし前走の大敗が不可解ではあります。但し、思えば全兄のキタサンブラックもコロッと負けたかと思えば何事も無かったかのように次走勝つ(ダービー⑭着→セントライト記念①着、宝塚記念⑨着→秋天①着)という馬ではありました。前走で人気を落とすようであれば警戒は必要でしょう。

 ついでに言うと、3戦ぶりに手綱を取る浜中Jはこのコースで(5,3,2,12)。勝率22.7%はこのコース20回以上の騎乗経験がある中ではトップ(2位は武豊Jで21.4%、3位の川田Jは18.8%)と優秀な成績。阪神ダート2000mで3勝していることからも上りのかかるコースは大得意で、このメンバーなら台頭があっても。

[8]⑯サンデーウィザード(荻野琢)

 17年に新潟大賞典を勝った後2年近くの休養を経てダートで戦列復帰するも勝ち星には恵まれず。毎回確実に良い脚は使うもののやはりダートではよほど恵まれないと追い込み一手は厳しく、前崩れで恵まれた時に掲示板があるか、という戦績になっています。1桁着順は見込めてもそこからの前進となると何かのアシストが必要な印象です。

<予想>
◎エブリワンブラック
○サンライズホープ
▲ハヤヤッコ
△ダノンスプレンダー
△ブルベアイリーデ
△ゴッドセレクション


■中山11R ハイアーグラウンド

 前走の佐渡Sで◎抜擢して⑬着。その時の見解が以下でした。

ここ2戦は東京コースで小差のレースをしていますが、いずれも伸びない内を突いてのものでした。この馬は前に壁を作って溜めを利かせた方が走れるタイプで、前走は1番枠からイン追走、前々走は15番枠でしたが大野Jが向こう正面で内に入れてしっかり追いました。4着でしたが前が開くのが遅れた分で十分健闘と言ってよく、今の新潟はまだ内も十分に伸びるコンディション。先週日曜の最終のように馬群が広がってスムーズに捌ければチャンスありでしょう。

 結果的にこの時は掛かってしまい位置を下げ見せ場なく終わりましたが、今回はオパールシャルムが先手を主張しそうで、枠もここならうまく内に潜り込めそうです。内有利の芝コンディションを考えれば、この馬の良さが生きるのはこの舞台という可能性はあるでしょう。