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当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2021年7月31日土曜日

【7/31(土)予想】

■新潟11R ハイアーグラウンド

 人気の中心はアネモネS勝ちのアナザーリリックですが、アネモネSはその後自己条件でも通用していない馬が多数でリステッドとはとても呼べず、凡そ1勝クラスのレベルでした。前走のNHKマイルCは完調とは言い切れない中ゴール前に伸びたように見えましたが、後方待機勢が有利になる流れで止まった馬を交わした程度と見ています。即ち、レベルは1勝クラスにも拘らず賞金は1000万入るためこのクラスにいるという状態で、現時点ではクラス相応の力量を持っているとは言い難いと考えます。

 しかしこのレースは力量が拮抗しており、それに代わる軸馬も見つけにくいというのが実情です。それならば通用の目を探りたいのが◎ハイアーグラウンド。ここ2戦は東京コースで小差のレースをしていますが、いずれも伸びない内を突いてのものでした。この馬は前に壁を作って溜めを利かせた方が走れるタイプで、前走は1番枠からイン追走、前々走は15番枠でしたが大野Jが向こう正面で内に入れてしっかり追いました。4着でしたが前が開くのが遅れた分で十分健闘と言ってよく、今の新潟はまだ内も十分に伸びるコンディション。先週日曜の最終のように馬群が広がってスムーズに捌ければチャンスありでしょう。


2021年7月25日日曜日

アリシアン、デビュー戦は4着。課題と適性を探す旅はまだ始まったばかり


 出資馬である広尾TCのアリシアン(牝2、美浦・加藤征厩舎)が日曜函館5Rの新馬戦(芝1800m)に出走。単勝2.5倍の1番人気の支持を受け、4着となりました。

 注目の馬体重は494kg。6月の帰厩前が517kgだったことを思えば型通りに絞れてきた格好で想定内の範囲だったと思います。パドックでも首を使って小気味良く外目を回り、雰囲気の良さを伺わせる立ち振る舞いでした。

 レースではスタートを無難に決め、勝ったトップキャストを見ながらの2番手を追走。前半1000mが60.2とクラスと頭数を思えばかなり流れた中でしっかりレースに参加できていましたが、3角から加速する勝ち馬に対しアリシアンは鞭が盛んに入るもペースアップに対応できず。4角で2着のシンティレーションに交わされ、直線では完全に止まった格好で3着のコスモルーテウスにも抵抗できず4着での入線となりました。

 新馬戦で60秒台で逃げて上りもまとめたトップキャストは強いの一言。元々コース調教でも動けており、2着に入ったシンティレーションも含め順当な結果だったと思います。アリシアンは4着に残したとはいえ3角で早々に脱落した格好で、勝ち馬との着差は3秒5。調教でそれなりにやれていたことを思えばここまで何もできないレースになるとは思えず、レースを理解できていないか適性がここになかったかのいずれかかとは思います。しかしながら、勝ち馬が楽々逃げ切ったうえ3着以下は皆脚が上がってしまった中での結果につき、課題がどこにあるのかさえこの1戦だけではわからないというのが正直なところでしょうか。

 この馬にとって幸いだったのは、こうして早めに実戦を経験できたことで学びの機会を得られたうえ、芝ダートどちらでも可能性を見出せる血統・馬格の裏付けがあるということでしょうか。今後のレース選択含め陣営には難しい舵取りが求められますが、裏を返せばあらゆる選択肢が残されている立場であることも事実。掲示板に載ったことを考えれば思い切って休ませて立て直すこともできますし、手ごろな頭数の内にあらゆる可能性を探るために続戦していくことも可能でしょう。

 何せまだ2歳の夏。可能性を探る長い旅は始まったばかりで、無事に走り続けた先にともに喜べる舞台にたどり着けることを信じてやみません。まずはデビュー戦、本当にお疲れ様でした。

【7/25(日)予想】アイビスサマーダッシュの全頭評価

[1]①バカラクイーン(菅原明)

 先行できるかどうかがカギを握る馬で、周回コースでの好走は全て4角3番手以内で通過した時のものでした。ここ2戦は他の馬も速く積極的に位置を取りにいかなかった分の敗戦で、前傾戦に強いタイプでこのコースでも好走実績があります。但し別定戦につき2勝クラスでも54kg背負わされてしまうのは分が悪く、この枠では1桁番手を取れるかどうかも怪しいので。

[1]②モメチョッタ(城戸)

 2走前にこのコースで1番枠から③着したレースは見事なコース取りでした。但し荒れ馬場+稍重のコンディションにつき決着タイムが57秒8という超低速戦で、必要以上に外に馬が密集し下級条件戦ゆえにそれらがポツポツと脱落する中でうまく風を除けられたのも大きかったです。古馬につき斤量面での恩恵もないここでは。

[2]③ヒロイックアゲン(荻野極)

 昨年10月のルミエールADで重馬場を逃げ切っておきながら、前走の韋駄天Sでは見せ場なく惨敗。ルミエールADでは18番枠から好発を決められたことに加え、この馬の走るコースだけが掘れることなく良い状態を保てていたことも大きかったです。一方韋駄天Sでは開催が進みほぼ土の上を走るようなコンディションで、まさしく雲泥の差がありました。韋駄天Sで力を出せなかった実績馬の評価は難しいところがありますが、この馬に関しては直千適性・夏の実績ともに十分な上、2走前のオーシャンSでも0.3差④着に入っているように力の衰えは皆無でしょう。

 年齢と枠で人気を落とし気味ですが昨夏の稲妻S(3勝C)で1番枠から②着しており、加えて今回は古馬重賞としては史上最低レベルに近いメンバーで別定戦。ここまでメンバーが薄いとオープン馬にとって馬齢重量はむしろ逆ハンデで、うまく捌けさえすれば掲示板以上があっても。

[2]④ジュランビル(松若)

 3歳夏までに3勝しましたがそこから3勝クラスで足踏みが続く現状。小倉を得意としておりHペースの前傾ラップは得意なのですが、前走はダート馬のピアシックを除けば実質6頭立ての3着で強調できる内容ではありませんでした。気になったのは、出ムチをくれてまでハナにこだわった割には最初の11.9-10.4の区間で前に行けなかったうえ、終始インの好位をキープしておきながら逃げたビアイを交わすのがやっとというレースぶり。本質的にはスローの前残りかHペースの前崩れでしか好走と言えるレースをしておらず、最初の2Fが21秒台で流れるここではそもそもレースに参加できるのかが怪しく…

[3]⑤リッチクレマチス(原)

 テンのスピードはそれなりにあるタイプなのですが、ローレルゲレイロに母父メイショウサムソンという明らかなパワー型で2勝はいずれも馬場が渋った前傾戦。それなりに条件の揃った4走前の中山戦でさえ1秒以上負ける現状では…

[3]⑥モントライゼ(川田)

 京王杯2歳Sを勝った時には優秀なスプリンターになると目していたのですが、3歳になってテンが速くなると③⑤着と取りこぼしが続いています。2歳時の2勝はイーブンペースないしは前傾戦を押し切ってのもので、最後に一足が使えるタイプでもないため前に行けないこの枠と馬場状態を考えるとこの人気で手は出し辛いです。

[4]⑦グレイトゲイナー(丸山)

 前走のテレビユー福島賞で1桁番手にいた馬で掲示板を確保したのは②着のこの馬と③着のヴェントヴォーチェ。後者は土曜のTVh杯を快勝しましたが、当時は長欠明けで余裕残しの仕上げで力が違ったという見方ができるでしょう。故に、それに先着したからと言って高い評価はしにくく、むしろグレイトゲイナー自身前半3F33.0というレースは経験したことのないハイペースで、最後アカノニジュウイチに捕らえられたあたりはペースの問題が大きいと見ます。3勝はいずれも逃げか2番手で前半が34秒以上のレースであり、テンだけ速い馬は多数いるのでここでは理想の位置取りを得ることは難しいと見ます。

 余談ですがロボットアニメにありそうな馬名です。但し富野由悠季の作品には「濁点」と「ン」が必ず入るためその要件は満たしておらず。東映あたりの作品で探せば出てきそう、グレイトゲイナー…

[4]⑧タマモメイトウ(津村)

 前走は見事な末脚でしたが、32秒台前半が当たり前のこのコースで上り33.4というのは特筆する数字ではなく、荒れ馬場で先行勢が脱落した利も大きいレースでした。元々周回コースでも末脚が嵌るか否かという極端なレースしかできない馬で、開幕週でまともに斤量を背負うとなると再現性は薄いと見ます。

[5]⑨トキメキ(田辺)

 昇級してペースの壁を打ち破れておらず、連勝中は前半34秒台のレースで好位から差し切ってきましたが3勝クラスで前半33秒台のレースになると着外続き。脚を溜めることが難しいこの舞台では。

[5]⑩アルミューテン(柴田大)

 韋駄天Sは道中最後方で漁夫の利を得ての4着で、このコースでの好走歴がありますがいずれもハナを切れてのもの。元々周回コースでもハナを切れないと好走できない馬で、1200m戦で控えさせてからのこの舞台でハナを切れる確率は低いと見ます。

[6]⑪ロードエース(松山)

 上りのかかる展開に強いダート馬らしく見せ場を作れたのが前走の韋駄天Sでした。ダートでもテンが32秒台になると追走できておらず、まっとうなスピード勝負では分が悪いです。

[6]⑫ライオンボス(鮫島駿)

 荒れ馬場で58kgを背負いまともに先行した韋駄天Sは参考外とできるレースでした。それを除けばこのコースで(4,2,0,0)としており文字通りの「直線番長」。元々ダートを走っていた時の2勝も全て1000m戦で、一息で走り切れる舞台が合っているタイプ。昨年は同様にこのコースを得意としていたジョーカナチャンに足下を掬われましたが、今回は初顔合わせの3歳勢を除けば一通り勝負付けの済んだメンバーでだいぶ与しやすくなりました。直前の調教が軽いのは少し気がかりなのと、流石に31秒台で逃げ切った4歳時と比べるとバリバリ最強というほどではないですが、ここでなら外せない存在でしょう。

[7]⑬ビリーバー(杉原)

 昨年3着となって以降良いところがありませんが、前走のパラダイスSでは32秒台の脚を遣いながら前残り展開に泣かされました。それ自体は3着のホープフルサインと同水準であるものの、前半36.2という明らかなスローペースにも拘らず直線向いてからゆっくり進路を探して400mから追い出すというレースをされては流石に敵いません。元々夏場は動ける馬で、直前手控えましたが1週前に負荷をかけたことを考慮すれば十分でしょう。追い込むにしても好位につけられるこの枠は好都合で、良馬場でやれさえすれば昨年の再現も十分考えられるでしょう。

[7]⑭オールアットワンス(石川)

 この馬も3歳になりテンが速くなると詰めの甘さが露呈し出世が遅れていますが、バテない分着をまとめられています。但し前走の葵Sにしろその前のマーガレットSにしろ、この馬より後ろの着順だった馬は自己条件に帰って全く通用していません。2歳時の2勝も緩めのペースを押し切ったものと考えれば、いくら51kgとはいえこの舞台で持ち味を活かせるタイプとは見えないだけに。

[8]⑮セピアノーツ(藤田菜)

 4走前のこのコースで未勝利戦を勝っていますが、この時の55.7という勝ちタイムは同年の開催では下から数えた方が早いレベルで、良馬場ということを考えてもクラスなりという評価の域は得ません。51kgですしハナを切れれば見せ場は作れると思いますが、流石に1勝クラスの馬が単勝10倍台前半では過剰人気の感もあり、押さえるなら連・複の相手として扱うのが妥当でしょう。

[8]⑯ルドラクシャ(斎藤)

 ロジクライの取り消しで大外枠になりましたが、この舞台で勝った未勝利戦の55.8という時計はさして強調できるものではありません。自己条件の直千でも色々と注文がつく現状ではいくら絶好枠でもこの舞台では手は出し辛く。

<予想>
◎ヒロイックアゲン
○ライオンボス
▲ビリーバー

 16頭中9頭が格上挑戦で、1勝クラスも3頭いるという古馬重賞は見たことがなく、メンバーのレベルだけで言えば史上最低と言っても差支えは無いでしょう。直線競馬という特殊条件に活路を見出したことも考えられますが、土曜の自己条件ではなくここを使ってきている陣営の中には重賞で10着以内でもらえる出走奨励金をアテにしている(=自己条件戦でも勝負になるか)ケースも少なくはないと考えられます。

 先述した通り、枠のせいもあり◎ヒロイックアゲンはかなり舐められた人気になっていますが、枠の有利不利で1勝クラスの馬がOP馬を逆転できるとはさすがに思えず、内枠から好走している実績も踏まえて抜擢した次第です。

 相手も昨年のアイビスSD好走組の2頭で。見た目の印象以上に格下馬が入り込む余地は薄いと見て、印はこの3頭に絞ります。

2021年7月24日土曜日

アリシアン函館デビュー、強敵相手も堂々の走りを


 出資馬である広尾TCのアリシアン(牝2、美浦・加藤征厩舎)が、日曜函館5Rのメイクデビュー函館(芝1800m)でデビューを迎えます。自身4頭目の出資馬デビューとなりますが夏開催でのデビューは初めてで、順調にここまで来てくれた有難さを実感しています。


 エピファネイア産駒、母は中央ダート1勝のベネディーレで半兄に京成杯2着のガンサリュートがいる血統のアリシアンは、募集時からとにかくその馬体の大きさで話題になっていました。6月にチャンピオンヒルズに調整放牧に出た時の馬体重が517kg。調教動画でも併せた僚馬のレイトンヒル(牡3)に全く馬格で負けておらず、その身体を活かしたパワフルなストライドが目につきました。

 パワーのありそうな体つきからダートでのデビューもあるかと思いましたが、速めをやる中で判ったのはかなり跳びの大きなタイプであるということ。時計を見ても水準級のスピードはありそうで、洋芝適性も見込める中函館芝1800m、小頭数のレースでデビューできるのはプラスでしょう。

 レースは1枠1番からのスタート、鞍上には吉田隼人Jを迎えます。内枠が仇となる可能性もあるうえ、外の各馬には好素材がズラリ。同じ函館芝コースでの追い切りで40秒台でまとめてきたシンティレーション(父ロードカナロア、半兄に2戦2勝のブライトギフト)、トップキャスト(父ダイワメジャー)の牝馬2騎に加えて、キタサンブラック産駒でOP馬ソロフレーズの下のオディロンも注目の存在です。あとは個人的には足を向けて寝られないレベルでお世話になったウインクルサルーテの全弟であるソアリングも気になるところです。それでも各媒体では注目馬として挙げられているのもちらほら見る上、専門誌でも混戦の中で一定の評価は受けているようで、俄かには期待を持てる一戦となりました。


 どの出資馬にしても1つ勝ってできるだけ長く現役を続けてもらいたいという思いで出資しているのですが、'19勢の苦境にその難しさも実感する今日この頃。今のアリシアンにとってはこの上ない舞台であるでしょうし、好結果はもちろんですが学び、収穫の多い一戦になってくれたらと思いますし、社台系クラブの強敵にひとつ胸を借りるくらいの気持ちで堂々と走り切ってくれたらと願うのみです。


【7/24(土)予想】

■函館8R ケイアイシェルビー

 前走の1勝クラス戦は微妙にスタートが合わず、内に押し込められキックバックを受け頭を上げて走っていたのに加えてムチでバカつくというめちゃくちゃなレース。立て直すために直線ではだいぶ位置を下げたもののそこからは改めて伸びを見せました。今回は大外枠で揉まれる心配も無く、良馬場でコーナー4回のコースなら追走も問題なし。スムーズならここはアッサリ。


■函館11R チェアリングソング

 函館日刊スポーツ杯からの臨戦が8頭もいるメンバー構成で自ずから同レースの上位勢が人気になっていますが、そこで盛大に詰まって脚を余して負けたのがこの馬でした。元々福島で勝っているようにコーナーの径の小さいコースでも立ち回れるタイプで、今回は外目を回れそうかつ開幕週の前回と比べインの消耗も進んでいることも踏まえれば流れが向きそうです。


2021年7月18日日曜日

【7/18(日)予想】W重賞の全頭評価とねらい目レース(福島テレビOP)

■函館10R

[1]①カフェファラオ(ルメール)

 力の違いで押し切った新馬・ヒヤシンスSを除いて、重賞では「テンのペースが上がると好走⇔落ち着くと凡走」という傾向が見て取れます。

・前半3Fタイムと着順
 ユニコーンS(1着)12.1-10.9-11.2→34.2
 JDD(7着)12.2-11.4-12.3→35.9
 シリウスS(1着)7.2-11.0-10.9-13.1→35.7(1900m戦のため推定)
 チャンピオンズC(6着)12.7-11.1-12.7→36.5
 フェブラリーS(1着)12.5-10.8-11.4→34.7
 かしわ記念(5着)12.0-12.0-12.3→36.3

 かねてから言われているストライドの大きさ故小回りコースでは走りにくいという点も頷けますが、個人的にはこの馬に関しては気性的な部分が大きいと見ています。例えばシリウスSやヒヤシンスSで後方から外を回して勝ったように、あるいはフェブラリーSのように周りに馬がいない環境で速めのラップを折り合うなどしてストレスなく進めるかが鍵になるでしょう。

 その点でいえば、コーナーの径の小さい函館で最内というのは最悪で、もう下げて外を回すしか勝ち目はないでしょう。ペースについても通常は35秒台中盤位の入りになるのですが、今年に関しては確たる逃げ馬が不在で誰かが行くにしてもペースは落ち着いてしまいそうで、気分良く運べる淀みないペースというのは期待が難しいでしょう。

[1]②ハナズレジェンド(藤岡佑)

 使える脚が一瞬で、ギリギリまで馬群の中で溜めて抜け出したいタイプのこの馬にとってはこの枠は歓迎です。但し理想は前が引っ張って直線で団子になる展開ですが、ペースが落ち着いた場合動き出しが早くなることから3~4角で置かれてしまう懸念があり、射程圏で直線を迎えるというのは難しくなってしまいます。かといって追走のためにコーナーで動くと末が甘くなるので、じっとして展開が向くのを待たざるを得ないのが現状です。

[2]③ワールドウインズ(武豊)

 遠征競馬で(3,1,0,1)と結果を残していますが、うち2勝の小倉は直前入厩で滞在では落ち着ぎ過ぎてしまう点があると陣営は語っており、前走の凡走もその点紐づく部分があります。

 但し前走に関してはこの馬が苦手とする馬群の中の競馬を強いられたことも原因と見ています。勝ち上がり以降連対した5回はいずれも逃げか外に馬を置かずに追走できたレースで、逆に馬群の中に入ってしまった六甲Sと前走の巴賞は力を出せませんでした。今回好位につけたい馬は複数おり、フルゲートのハンデ戦でこの枠からうまく外を突ける位置に導けるかが課題です。

[2]④アイスバブル(水口)

 大箱の中長距離戦でしか走れてない上、モレイラ、アブドゥラといった追える短期外人Jの騎乗時に良績が集中しています。ここ3戦の手綱を取った石川Jもどちらかと言えばそっちよりではあるものの、それでもメトロポリタンSで流れ込んでの6着がやっとという現状。あらゆる条件が上向かないここでは。

[3]⑤ジェットモーション(横山武)

 脱腸ののち去勢といろいろと受難続きだったこの馬が、約2年の休養を経て本格化。注意力に欠けるところがあり、ブリンカーを着用の上道中は馬群に入れて直線でひょっこり外に出すという戦法が理想ですが復帰後の3勝はいずれもその形。6着に敗れた京橋Sは小頭数で縦長馬群になりそれが叶わなかったものでした。前走は壁は作れましたがG前で前が狭くなり追えずで参考外。16頭立てでうまく馬群に入れられる可能性は高いうえ、連勝した小倉戦のように速い動きだしにも対応できる脚質につき、立ち回り一つでチャンスはあるでしょう。

[3]⑥タイセイトレイル(菱田)

 500kg級の馬にしては休み明け(0,1,2,2)とまずまず走れていますし、函館は初コースも札幌で(0,0,3,0)と洋芝も問題ないでしょう。但し主戦場は2400m超の長距離で、2000m以下のレースに出るのは実に3年半ぶり(18年12月の芝1600m戦/1勝クラスで⑧着)。矢作厩舎はこの馬しか出さないにもかかわらず所属の坂井Jをレッドジェニアルに譲っている点からもここでの勝負度合いは低そうで、札幌日経OPに向けた叩きと見るのが妥当かと。

[4]⑦ドゥオーモ(勝浦)

 昨年の小倉大賞典も函館記念も、上りのかかる展開を利しての好走でした。ここ5戦は展開が向かずハンデも昨年と据え置きになったのは良かったですが、今回もなかなか前が止まら無さそうで…

[4]⑧トーセンスーリヤ(横山和)

 休み明けは④②②③①⑤と堅実なうえ負けも小差。前に馬を置いて進む形が理想で、前走はハイペースでわずかに残せませんでしたが差し決着を0.1差④着なら十分に走れています。中間は美浦で十分に乗ったうえで、最終のタイミングで函館に輸送しダートで負荷をかけての追切と体調面も問題ないでしょう。但し陣営は熱さの不安を口にしているだけに、最高気温28度の予想が出ている函館はギリギリでしょうか。

[5]⑨サトノエルドール(亀田)

 前走に限らず、この馬の勝ちパターンは3~4角で捲り上げていくスタイルにつきペースが落ち着きそうなここは流れが向きそうな舞台と言えます。カフェファラオの態度がギリギリまで決まらなかったがためにソデにされた格好ではありますが、3場開催でW重賞がある週であることを考えれば亀田Jを確保できたのは良い方だと思います。

 不思議なことに亀田Jの芝での良績は根幹距離に集中しています。


 上記は今年の亀田Jの芝レースの距離別成績ですが、1400、1800といった非根幹距離で芳しくない一方で1200、2000では信頼に足ると言える数字を残しています。藤井Jの真逆とでも言いましょうか…

[5]⑩マイネルウィルトス(丹内)

 元々平坦コースで4角4番手以内を取れれば高い確率で好走する馬であるわけで、ここでも条件は揃うはずです。ただ2走前の壇之浦Sは他馬が外に振られる中インベタで労せずしてポジションを上げられたがための勝利で、前走は直線でのスピードアップが難しいコンディションでうまく風除けしながら進めた分で、色々と恵まれた側面が大きいです。凱旋門賞への壮行戦となり人気もしていますが、休み明け自体が久々というのとここに来て陣営が体重減に言及しており調整が上手くいくかどうかも不透明な状況です。


 上記は2010年以降の宮厩舎の前走間隔別成績ですが、回収率はともかくとして絶対的な勝率他は間隔の短い方が好走できています(5~8週の回収率が良いのは2度の単勝万馬券で数値が跳ね上がっている側面あり)。早めに動き出す展開は丹内Jと手が合っているとも言えますが、現状のオッズがこの馬の実力を真に示しているとは言い難く…

[6]⑪ディアマンミノル(泉谷)

 前走は見せ場なく敗れましたが、4角からずっと狭いところを走らされた分でした。左回りのコーナーリングもスムーズではない様子で、エンジンのかかりが遅い分長く良い脚を使えるのでやはり理想は右回りの大箱(=京都、阪神)コースの低速戦となるわけです。立ち回りが要求される函館では、エンジンがかかる前に終戦する可能性が高そうで…

[6]⑫アドマイヤジャスタ(吉田隼)

 昨年のこのレースにしろ今年の小倉大賞典にしろ、前が流れて脱落した先行勢を拾うレースで台頭している現状です。ペースが落ち着くうえ例年より開催開始が後ろ倒しになった分まだ内が活きている今回、斤量2kg増というのも歓迎材料とは言えません。

[7]⑬ワセダインブルー(大野)

 未勝利~2勝クラスまでは「長距離戦で馬場が渋った時」に勝ち上がっていた馬で、4走前のオホーツクSで洋芝+2000m戦を克服して勝っていますが札幌の開催後半で外差し傾向が出ていたタイミングでの勝利でありました。3走前の福島記念は直線で一瞬前が塞がったうえ位置取りを思えば0.5差6着は善戦の部類かとは思いますが、4角から鞭を入れる動き出しで最後は脚が上がってしまった様子を見るにここではかなり恵まれないとまだ厳しいと見ます。

[7]⑭マイネルファンロン(秋山稔)

 メンバー的にはスンナリ先行できそうな構成で、昨年は体調面の問題もあり全く見せ場が作れませんでしたが今年は休み明けの巴賞をひと叩きして体調上向き。スプリングS3着の実績もあり小回りコースが合っており、60秒前後くらいまでで流れてくれれば一昨年の再現があっても驚けません。

[8]⑮バイオスパーク(池添)

 昨年は外有利馬場を内で先行して3着。今年はその点条件は好転するのですがこの枠を引いてしまったのは大きな痛手です。2桁馬番では(1,1,1,5)で、馬券圏内に入った3度は10番枠or11番枠と「中枠」カテゴリでの好走と内に入れられるかで成績が変わってくるタイプにつき、よほど積極的に運ばない限りはインを取れなさそうで。

[8]⑯レッドジェニアル(坂井)

 良績が京都に偏っているように平坦コースは合っており、京都開催が無くなったうえG2勝ちにつき斤量面で気を遣う必要から適鞍探しに苦労していましたが、久々に平坦コースの重賞に出られるチャンスとなりました。

 但し状態面では明らかに途上で、絞れていないにもかかわらず最終追いが軽いというチグハグな内容。芝コース追い切りで51.6-12.2というのも特に強調できる時計ではなく、ここを叩いて札幌記念…と行きたいところでしょうか。

<予想>
◎ジェットモーション
○マイネルファンロン
▲サトノエルドール
△トーセンスーリヤ
△ハナズレジェンド
△ワールドウインズ

 好位で壁を作って運べそうなジェットモーションから入ります。前ないしは内で運べそうな各馬を相手に。


■小倉11R

[1]①ミスニューヨーク(加藤)

 1800mでは(4,1,1,1)で、唯一の着外は前残り決着を外差しした福島牝馬Sでそれも0.5差⑨着ですから内容のあるレースではありました。小倉や芝の重馬場のように上りがかかる展開を得意としており、理想は一雨ですが良馬場でも立ち回り一つで台頭の余地はありそうです。

[2]②ダノンチェイサー(岩田望)

 骨折明け後は手薄なOPでも勝ちきれない体たらくで、同じ舞台で行われた昨夏の小倉日経OPは後方有利な展開だったとはいえ外に持ち出した割には止まり過ぎという内容。元々きさらぎ賞も前有利展開があっての勝利で、ローカルとはいえ現状ではベストを尽くしても重賞で勝ち負けとまでは。

[3]③アンドラステ(川田)

 前走のマーメイドSでは距離延長でまともに掛かってしまい、外目で壁も作れず最後に止まってしまいました。その点今回はテンも流れるし距離は短くなるしで条件は明らかに好転しますが、馬の特徴なのか厩舎の特徴なのか間隔が詰まると必ずと言っていいほどパフォーマンスを落としており中3週の今回は強調しにくいのも事実です。

[4]④ドリームソルジャー(鮫島駿)

 4走前の阿武隈Sの際にご紹介したのが下記。

 ドリームソルジャーは「平坦」「右回り」「コーナー4回」のコースに良績が集中しており、過去6回の連対歴(3勝②着3回)は全てこの条件に該当します。

 上記に当てはまった阿武隈Sは、鞍上の好騎乗もあり見事に①着。昇級後3戦はパッとしませんがいずれも左回りのうえ「坂あり」か「ワンターン」で好走条件に合致しませんでした。今回久々に適条件に出られるうえ頭数・ハンデも手ごろで、開催上旬で内も活きているコンディション。内を捌ける鮫島駿Jなら直線でインにできたスペースを突いて一発、という期待は十分に持てるでしょう。

[5]⑤ロータスランド(藤岡康)

 台風の日のもみじSでラウダシオンの2着している経歴もあり、小脚が使えるタイプで他馬が苦手とする道悪でもスイスイ走れる強みがあります。この3連勝中は稍重or重でのレースが続きその点も大きかったと見ています。コーナーで加速の付く小倉は大トビ馬よりこのような馬の方が走り易い舞台ではありますが、まともにペースが流れた時の追走力は未知数であるうえムチに敏感なところがあり(前走も鞭を入れるたびに逆方向に飛んでいた)、位置を落とすと直線でかなり追いにくい展開になることが懸念されます。

[5]⑥メイケイダイハード(酒井)

 前走の米子Sは重馬場を思えば58kgを背負い4角2桁番手で唯一掲示板に食い込んだ走りは評価できるものでした。但し輸送で体が減ってしまうタイプにつき遠征競馬で結果を出せていない点が気がかりで、好走歴のほとんどは阪神という点からも昨年と舞台が変わる点はプラスとは言えないでしょう。

[6]⑦アメリカズカップ(松若)

 昨年の小倉記念ではマイル戦のようなハイペースが幸いし、後ろにいたことで漁夫の利を得られた4着でした。前が早くなると言っても今回そこまで捨て身の逃げを打ちそうな馬も見当たらず、現状のコンディションでは後方待機で35秒台の上りでは間に合わないだけに…

[6]⑧カテドラル(福永)

 前走の安田記念ではペースが思ったほど速くならなかった上、結局外を回す形になり良さが生きませんでした。前半が流れ自然と折り合いがつく小倉1800mであれば距離延長も対応可能でしょうし、コースロスを避け内を捌ければチャンスはあるでしょう。

[7]⑨ボッケリーニ(浜中)

 道中でしっかり脚を溜められればキレるタイプで、今年の中日新聞杯を含め前半4Fが48秒以上かかれば(4,0,0,2)に対し47秒台以下だと(1,4,1,2)とやや詰めの甘いところが出てしまいます。ワンターンの新潟外2000mからコーナー4つの小倉1800mに変わる点は好材料ですが、ある程度流れも速くなるので今年の小倉大賞典のように何かに負ける可能性は否定できないかと…

[7]⑩ディアンドル(団野)

 前走のヴィクトリアマイルでは道中のペースが11秒台後半になったことで一息入れることができ、中距離向きの馬に展開が向いたレースでした。コーナー4つの小倉大賞典で3着していることもあり、キャリア序盤は気性面の懸念から短距離戦を使わざるを得なかっただけでこの路線でも十分にやれることを示す近走となっています。当時よりも内が走り易く、他に行きたい馬も居ない今回は自分の形に持ち込めそうで型通り走れば好戦期待。

[8]⑪クラヴェル(横山典)

 前走のマーメイドSは外差しが嵌った格好ですが、牝馬で2000mを走れる馬がそもそも多くないこともあり軽ハンデでスムーズに運べた馬同士の決着ということを考えれば本質的な評価は高くはありません。ハンデキャッパーもそれがわかっての52kgであるわけですが、上りがそれなりに掛かる小倉であれば立ち回り次第で台頭の目はあっても良いでしょう。

[8]⑫アバルラータ(西村淳)

 8走前に勝ったオークランドRCTは丁度1年前に阪神で行われた中京記念の1つ前のレースで、インは砂埃が上がるほどのバッドコンディション。前が流れる展開もありましたが昇級後同様の流れでも通用していない点を考えれば、外有利馬場のお膳立ては欲しいところ。今の小倉はまだそこまでとは言い切れないだけに…

<予想>
◎ドリームソルジャー
○ディアンドル
▲ボッケリーニ
△ロータスランド
△カテドラル
△ミスニューヨーク
△アンドラステ
△クラヴェル

 ハンデ戦らしい混戦が見込まれる故、相手は広く取りたいです。


■福島11R マリアズハート

 良績が「右回りの1200m戦」に集中しており、3戦ぶりに得意舞台に出る格好。その3走前の春雷Sは最内枠から得意のイン突きで伸びましたが、外有利のバイアスもあり②着どまり。馬群の中を運ばせてインを突く戦法が合っており、包まれにくい枠を引き今の福島は内が活きるコンディションと来れば、巻き返しは可能と見ます。


2021年7月17日土曜日

【7/17(土)予想】

■小倉9R ストラトスフィア

 昇級後2走は大敗ですが、2走前はスタートで挟まれノーチャンス、前走は展開が厳しくハナを取れなかったことが災いしました。全2勝はいずれも小倉芝1200mを逃げ切り。未勝利戦で33.3-34.7のラップを勝ち切っており、包まれずに進める外目の枠も好材料。52kgで出られるここは一変まで期待です。


■福島11R アディラート

 外目から砂を被らずに運びたいタイプで、若干注文はつくものの条件が整えばこのクラスで通用する力量は有しています。2走前は重馬場で前が速くなり追走できず、3走前は59kgでこれも追走が苦しくなった分、4走前は1角で包まれ…と近走の敗因はハッキリしており、前走の天保山Sや5走前のマリーンS、7走前の欅Sでは重賞級と好戦しています。騎乗経験のある三浦Jならこの枠からしっかり外目を主張してくれるでしょうし、重賞実績あるのはケンシンコウのみというメンバー構成、57kgであれば十分に勝機でしょう。

2021年7月11日日曜日

【7/11(日)予想】W重賞の全頭評価

■福島11R

[1]①マウントゴールド(岩田望)

 先行できるかどうかが鍵で、4角3番手以内であれば(4,2,2,4)。着外4回の内1回はダート戦で、他3つの芝レースは負けても0.2差以内に走れています。今回は行きたい馬が多く3番手以内は微妙なラインですが、他の先行馬と違い前半60秒を切る流れでも走れている点は強みで、今の内有利のコンディションであれば残り目を期待する手はあるでしょう。

[1]②ロザムール(M.デムーロ)

 必ずしも逃げなくても、というタイプではありますが、2走前の中山牝馬Sは前後半の4Fが50.2-52.2という特殊なペースが奏功してのもので、その前の中山金杯4着にしても前半62.0秒と恵まれたものでした。60秒を切りそうなこの舞台では…。

[2]③ワンダープチュック(津村)

 前走・エプソムCの際にも触れたとおりベストパフォーマンスは3年前の福島TVオープンの2着ですが、仮にそれだけ走れても重賞では足りないという判断です。5走前の長岡S勝ちはいつもの戦法を覆しての先行策で勝ちましたが、マイル戦にして前半3Fが37.0という異常なスローペースに助けられてのもので、前走も後方有利の展開に乗じても0.6差8着がやっととなるとここからの前進は望みにくいでしょう。

[2]④トーラスジェミニ(戸崎)

 ペース不問のイメージですが速い流れで残したのはマイル戦でのもので、コーナー4つのコースで60秒を切る流れで残した経験は無く、同型もそれなりにいるここでは額面通りの信頼は置きにくいのが正直なところです。

[3]⑤ブラックマジック(石橋脩)

 前半62秒以上のゆったりした流れが主戦場で、60秒を切る流れでまともに走った実績がないとなるといきなりの中距離戦で評価はしにくいです。

[3]⑥ショウナンバルディ(岩田康)

 前走の鳴尾記念では同型が少なかったことに加えかなり恵まれたペースに助けられました。ユニコーンライオンが宝塚記念2着したことから力量を認める考え方もできますが、直線向いてからもなお加速したユニコーンライオンに対しこちらは最後後続に迫られて2着に残したという内容につき、勝ち馬と同様の評価はできないというのが正直なところです。他にも先行したい馬が大勢いるここではペースも流れそうで、展開利を味方につけるのは厳しいと見ます。

[4]⑦カウディーリョ(丸山)

 気持ちが入りやすく仕上がりが早い一方で、輸送距離の短い関東圏や滞在競馬の方が結果の出せるタイプです。本来来週の函館記念を予定していましたが賞金が足りない見通しにつき急遽こちらに参戦という事情で、前日入りで対策するとはいえ当日までのテンション維持に不安を残します。仮にそれだけ走れても昨年の夏2戦のパフォーマンスを見る限りここでは微妙な力関係で、1年近くの休養明けを予定を前倒しして使うという点もプラスには捉えにくく。

[4]⑧アールスター(長岡)

 3走前の中山金杯が好内容で、前半62.0秒という先行勢有利の流れを4角13番手から脚を伸ばして5着に持ってきました。前走の日経賞はスタートで挟まれる不利があり終始後方を追走しノーチャンスというレースでしたが、本来やろうと思えば3角で捲るなどしてポジションを上げていくこともできたはずです。この騎乗にも見られる通り、昨年の小倉記念を境に長岡Jは距離ロスを極力なくす騎乗を意識していることが見て取れます。

 今の福島は逃げるにしろ差すにしろ直線は内を進むのが得策で、昨日の阿武隈Sでエフェクトオンが道中最後方から最内を突いて勝ったように、コース形態的に不利と言われる追い込みであっても距離ロスを無くして最内を進めばチャンスがあるコンディションです。今回は幸いなことにアールスターより内の7頭はほとんどが先行タイプで、内がガラ空きになることが想定されます。内にこだわる長岡Jがここもその通りに乗り、ペースが流れて前が垂れる形になれば小倉記念の再現があっても驚けません。

[5]⑨クレッシェンドラヴ(内田博)

 メンバーを思えば昨年の有馬記念0.8差8着は大健闘の部類で、ここでの実績上位は疑いようがありません。1週前にCWで49.8-12.3の猛時計を出しており、7歳にして体調も万全。先行勢が厚い分捲るとなると外に振られる懸念はありますが、コース形態的にも力を出しやすいここでは多少の斤量増では揺るがないと見ます。

[5]⑩クラージュゲリエ(吉田隼)

 前走の鳴尾記念は流石にペースが遅すぎ、速い上がりに対応できませんでした。2歳時は後傾戦のキレキャラでしたが現状では適度にペースが流れ適度に上りがかかるのが良く、平均してレースの上りが36~7秒かかる七夕賞は適条件と言えそうです。前走は+8kgと馬体もやや余裕残しで、調教の遅れは気になりますが型通り絞れてくれば前進はあってもいいでしょう。

[6]⑪スカーフェイス(三浦)

 左回り(0,0,0,7)に対し右回り(3,2,0,2)としているうえ、上りのかかる展開で好走している点はポイントです。一昨年の生田特別は最後の1Fが13.0もかかる消耗戦でしたが、最後まで差を詰めての②着としていました。前半が流れる七夕賞は最後の1Fで13秒前後まで急減速することがここ数年続いており、こうした流れで好走した経験があることは強調材料となりえます。鞍上の三浦Jは昨日の芝レース最後の騎乗となった7Rで人気のロジモーリスに騎乗し4着でしたが、内を突くコース取りで今の福島の戦法を心得ていると見ます。2勝クラスを勝ったばかりの馬がここまで人気というのは過剰ですが、相手には含める必要がありそうです。

[6]⑫ツーエムアロンソ(野中)

 近3走は距離、馬場、ペースと言い訳の効く敗戦でしたが、4走前の関門橋Sでは56kgを背負い終始荒れた内目を通っての0.8差7着なら悲観する内容ではありませんでした。メンバーを考えればそれでもってここで通用するとは言いにくいですが、もともと56kg以上で好走したことがないだけに斤量が53kgになる今回は残せても不思議はないかもしれません。

[7]⑬プレシャスブルー(柴田善)

 前走のエプソムCの際に振れた通り馬体回復が鍵で、前回は442kgと増やしてきたものの見せ場なく13着。やはり好走のボーダーは450kg程度と言えそうです。中間にかなり攻めていることからも一定程度馬体維持が見込め、ギリギリにならないと見定めは難しいですが増やせていれば通用の目はあっても。

[7]⑭ワーケア(田辺)

 2歳時に高いパフォーマンスを見せたのちそれを更新できなかった3歳時という見方が妥当で、骨膜の問題などコンディションは良くても力量的にここで通用するかという点では疑問と言わざるを得ません。元来広いコースのほうが良いタイプでもあるだけに、うまい立ち回りが要求される福島ではいかに田辺Jでも難易度は高いかと…

[8]⑮トラストケンシン(吉田豊)

 戦法が限られるタイプにつき、外差しコンディションで展開を利しての差し決着でないと重賞での台頭は難しいのが現状です。内を突いて一発という狙いがあればよいのですが、吉田豊Jは(実際のコンディションは別として)見た目に荒れている内コースを極端に避ける傾向にあるため、ここも大外を回すことにならざるを得ず…

[8]⑯ヴァンケドミンゴ(酒井)

 言わずと知れたコース巧者で、脚質的に外を回さざるを得ないことからこの枠もマイナスではありません。但し今の内有利の福島では何かに負ける懸念があるため今回に限れば押さえまでという評価に…

<予想>
◎アールスター
○クレッシェンドラヴ
▲マウントゴールド
△ヴァンケドミンゴ
△クラージュゲリエ
△スカーフェイス
△ツーエムアロンソ


■小倉11R

[1]①メイショウワザシ(西村淳)

 必ずしも逃げなければ、というタイプではなく昨夏の阿蘇Sのように前を行かせての好位でもレースできるタイプです。当時は57kgを背負ってオーヴェルニュに先着(2着、オーヴェルニュは56kg)しておりこのコースでは高いパフォーマンスを発揮でき、しかもこの時はアルドーレやメイプルブラザーが差し込んでくる差し有利の展開をこらえての2着ですから額面以上に評価してよいレースでした。相手は強いですが、ハナを譲っても最内からロスなく運べれば見せ場はあっても。

[1]②アヴァンティスト(松若)

 テンが速くないタイプのため労せずして前につけられるペースになることが理想ですが、このメンバーにテンの速い小倉、しかもこの枠ではポジション取りに相当苦労することが見込まれます。

[2]③メイショウカズサ(松山)

 OPのメンバー・ペースではハナを切れても残せない現状。ここも展開は向きそうになく、きっかけ作りの一戦と言わざるを得ません。

[2]④マリオマッハー(森裕)

 エンジンのかかりが遅いため最後に他馬が足を失くすような展開で台頭するタイプですが、脚抜きが良くなるとなかなか前も止まらない上コーナーで加速がつく小倉ではコースロスも懸念され、森裕Jがうまく乗ってどこまで…

[3]⑤ブラックムーン(浜中)

 時計のかかる芝でも好走歴があるだけに侮れないですが、ベストパフォーマンスは4年前のマイルCS~3年前の京都金杯の時期で、このタイミングで重賞で通用するかと言われると未知数でこのメンバーでは手は出しにくく。

[3]⑥トップウイナー(和田竜)

 元々まともに同型が揃うともろいところがあり、気性的にも最近は自分で止めてしまう感じが出ているのが懸念点です。前走の目黒記念は新味を出そうとした参戦ですが、異次元のスローペースにも拘らず4角まで先頭もやはり止めてしまいました。適性もあるとはいえ流石に負けすぎで、ダートに戻っても一筋縄とは行かなさそうです。

[4]⑦ナムラカメタロー(小牧)

 前目でしぶとく脚を使えるタイプで、いかにも小牧Jと手が合いそうな馬と言えます。但し同じダート1700mでも小倉はかなり流れるので、息の入れどころが難しいためどこまでお釣りを残せるかでしょう。普段と違って最終追いがダートという点も強調しきれずで。

[4]⑧ワイドファラオ(福永)

 B着用で進境を見せた前走から距離自体は延長となりますが、テンのスピードは同じかそれ以上になりそうな舞台につき折り合い面の不安は軽減できそうです。もともと芝でも重賞を勝っている馬でスピード比べなら簡単には止まらず、逃げなくても良い今なら。

[5]⑨ウェスタールンド(藤岡佑)

 実績は断然ですし久々も苦にするタイプではありませんが、今回はやや急仕上げという臨戦過程に加えて4コーナーで膨らむ小倉コースではロスが大きく前を捉えきれない懸念があります。この人気で手を出すには躊躇するのが正直なところです。

[5]⑩サンライズホープ(幸)

 ここ2戦は前5Fが63秒くらいかかるスローな流れを押し切ってのもので、適性がかなり異なるここでは一筋縄ではいかないでしょう。但し3走前の鈴鹿Sで後方有利の流れを逃げて2着に残したように地力はあり、ハナにこだわるタイプでもないのでロスなく運べれば。

[6]⑪ペプチドバンブー(富田)

 3走前のような前傾戦になる期待はここでもありますが、当時と違って脚抜きの良い馬場で前もなかなか止まらないこと、また小倉だと4角でロスなく運ぶ難易度が上がる分、この枠でうまく立ち回れるかとなると厳しいでしょう。

[6]⑫ダノンスプレンダー(川田)

 勝ったポルックスSよりも評価したいのが4走前のカノープスS。差し決着を4角2番手で3着に残した内容は、早めに脚を使い始めることが求められる小倉向きと言えます。このコースをわかっている川田Jが駆るのであれば巻き返しがあっても。

[7]⑬タイサイ(中井)

 現状、脚抜きが良く流れる展開では厳しく、恵まれなさそうなこの舞台では。

[7]⑭タイガーインディ(熊沢)

 元々単騎逃げが叶えば、というタイプではあるので前走は度外視するにしても、このメンバーにこの枠では楽なレースはでき無さそうで。

[8]⑮スマートダンディー(秋山真)

 速い流れを差し込むのはこの馬の得意パターンで、展開面では恵まれうる舞台と言えるでしょう。但し最近は位置を取り切れていない印象で、距離延長で一押しを望むにしてもこの舞台では逆に作用しそうで。

[8]⑯メイショウウズマサ(斎藤)

 ハナに立たないと持ち味が出ないタイプで、この枠にこのメンバーではハナを取り切ったとしてもお釣りが残らない懸念があります。

<予想>
◎ダノンスプレンダー
○ワイドファラオ
▲サンライズホープ
△メイショウワザシ

 直前に雨もありコンディションが読み切れず、◎の単勝を中心に連を少々。

2021年7月10日土曜日

【7/10(土)予想】

■福島8R アドアステラ

 9戦連続で手綱を取っていた柴田大Jを差し置いて、ついにこの馬もデムーロJに乗り替わりの時が来ました。人気は3歳勢に譲っても終いは確実で、脚抜き良い馬場で最後に前が止まるようであればチャンスです。


■函館11R クリノフウジン

 小倉や福島と言った小回り1700mに良績が集中しており、3戦ぶりに適条件で走れるここはチャンスと見ます。コースロスなく立ち回れる岩田康Jへの手替わりもプラスで、相手は揃いましたが立ち回り一つで。

2021年7月4日日曜日

キャットウォーク、デビュー戦は13着。走り切れたことが何より


 出資馬である広尾TCのキャットウォーク(牡3、美浦・尾関厩舎)が7/4(日)の福島7R・3歳未勝利戦でデビューを迎え、15頭立ての13着でレースを終えました。


 メンバーでは唯一の初出走。鞍上に木幡育也Jを迎えて挑んだデビュー戦はスタートでアオって後方から。最初の直線から出ムチが入る状況で、苦戦は必至と覚悟しました。道中も集団から離れての後方を追走していましたが、直線では外に出され最後までいっぱいに追われて脚を伸ばし、バテた2頭を交わして結果13着で入線しました。

 騎乗した木幡育Jのコメントでは「道中はコースロスを避けインを進んだが、砂を嫌がる素振りを見せたので直線で外に出したら最後まで走ってくれた」とのことで、まだレースを学んでいないながらも一定のパフォーマンスは示した形。尾形師も「ゲートの音に驚いて後手を踏んだが、普通あれで走る気を失くすところ最後まで走れたのは収穫」と言及しており、十分な調教も詰めていない中で「最悪の形」は免れたレースだったと言えるでしょう。

 この後は「一息入れて様子を窺い、地方交流競走への投票も視野」とのことです。今日の感じからはこの1~2か月で勝ちを意識するレベルに持っていくのは正直厳しいという印象ですが、一度使ってこの馬なりの前進は見込めるでしょう。まずは入厩から今日まで、ゲートに調教に輸送にレースにと初めて尽くしの中頑張ってくれたキャットウォークにお疲れ様を言いたいです。



 また同レースに出走した同じく出資馬のマミリアス(牡3、美浦・根本厩舎)は、外目をソツなく運ぶも最後は脚色が同じになり7着での入線でした。とはいえ勝ち馬から1.2秒という着差はダート参戦後では最小(地方交流を除く)で、勝ち抜けが進みメンバー層が変わる中で前進を見せていることは確実です。こちらも次走は4節程度の間隔を想定して交流競走への投票を目指す模様で、またしても同じレースに出資馬が2頭揃う可能性も。まぁそれは自分の都合でしかないので、それぞれにとってベストな選択をしてくれることを願うのみです。


 キャットウォーク、マミリアスともに残されたチャンスは多くてあと1,2回。無事にデビューを迎えレースを重ねることの大変さに思いを馳せつつ、次も無事で駆けてくれることを願うのみです。厩舎陣営はじめ関係者の皆様、本当にお疲れ様でした。

【2021年上半期の収支報告】

【2021年1月~6月】
的中:31/120R(25.8%)
※本命抜擢馬の確定着順が3着以内となったレースを「的中」としています。

単勝回収率:108.0%
複勝回収率: 77.3%

【本命抜擢馬と結果の一覧】(クリックで拡大します)

 去年は1月からドデカい的中があったので、実は去年の同時期の方が成績が良かったわけです。実際のPATの収支はまたこれとも異なりますし現時点での数字は見劣るものの、個人的には年初より最近のほうが的中に近づけている感覚もあるので、あとはもう少し的中率を上げたいです。手を出すレースを絞っておいて4回に1回しか来ないのではなかなか収益にはならずで…

【7/4(日)予想】W重賞の全頭評価とねらい目レース(函館11)

■小倉11R

[1]①タイセイビジョン(川田)

 前走に関しては位置取りが後ろになってしまい、直線でもなかなか前が開かずでまともに追えませんでした。こうなると前が止まらない流れでは厳しいですが、さほどペースも速くなかったので本来はもう少し積極的に位置を取りに行ってよかったはずで、なすすべなく敗戦したあたりはやはり絶対的な追走力という点ではOPレベルだと厳しいという見方になるでしょう。前半32秒台は必至とみられる今回は32秒台の脚でも使わないと届かなさそうで、57kgはかわいそうですしそもそもそういうタイプでもないだけに…

[2]②メイショウケイメイ(藤懸)

 紅梅S勝ち、フィリーズレビュー0.2差5着、21'京都牝馬S0.7差7着とベストパフォーマンスが発揮できるのは1400m戦。1200mで2勝してはいますがいずれも1分10秒台のレースで、同じ51kgでもこの舞台の適性では他の馬に譲ると見ます。

[3]③ファストフォース(鮫島駿)

 8か月ぶりのレースになりますが中間はじっくり乗られ、2週前の時点で坂路で54.6-11.9、1週前も53.2-11.8と好時計を連発。輸送を控えた当週こそ54.7-12.2といくらかセーブしての仕上げでしたが、この調教過程は昨年の夏に西部スポニチ賞(2勝クラス)を勝った時の流れと合致します。

 その西部スポニチ賞は稍重で1.08.3。同日に行われた北九州記念が1.07.8となると良馬場ならそおそらくもう半分は時計は詰まったでしょうが、仮にそのレベルの脚を持っていたとしても1分6秒台の決着が見込まれるここではもう少し時計を詰められないと厳しそうです。調教過程からはここを目標にしていることが伺えますが、格上挑戦で長欠明けと超えるべきハードルは多くて。

[4]④クリノアリエル(富田)

 形式上は格上挑戦ですが、既に3勝クラスで0.1差の接戦を2回も経験しており現級上位と言えるでしょう。3走前の大濠特別で先着したメリーメーキングは土曜の函館日刊スポーツ杯(3勝クラス)を勝利、2走前はビオグラフィーが逃げ切る流れを差し込んでの3着で価値の高いレースでした。しかも当時はビオグラフィー52kgに対しクリノアリエルが53kgと1kg貰っていた形。逆に3kg貰いとなるここはチャンスであるうえ、4走前にこのコースで1.07.0で勝っている点からも時計対応は問題ないと見ます。頭数もこの条件にしては手ごろで、馬群を捌ければ大金星の可能性も。

[4]⑤クーファウェヌス(酒井学)

 このコースは(1,1,2,2)と安定して走れており、着外の2回は稍重時。良馬場ならパーフェクトです。天気が心配されましたが前日時点での予報では本降りになるのは夕方以降とのことで、レース本番まで馬場は持つ見込みにつきこのメンバーなら1枚押さえは必要かと。

[5]⑥ビオグラフィー(藤岡康)

 前走の京王杯SCでは初の強敵相手もメドの立つレースができました。但し前半34秒台の単騎逃げとなるとG2ではかなり恵まれた方で、32秒台を踏まなければいけない今回はそう楽な競馬は望め無さそうです。古馬戦に使うようになってから掲示板を外した2回がいずれもこのコースで、テンが流れるレースはこの馬の本質的にも苦手と見るべきでしょう。

[5]⑦プリカジュール(角田)

 いくら49kgとはいえ芝で未勝利、下関Sの1.08.7の決着タイムでも残せなかった現状では通用可能性は見出せません。軽ハンデ・格上挑戦という存在がこの馬だけなら舐められて残せる目も考えられますが、色気を持った存在は他にも大勢いるだけに。

[6]⑧メイショウチタン(松若)

 前半が35秒くらいで流れてくれるのが理想で、1200mではそれを望みにくいことから現状良績は1400mに集中しています。但し2走前の鞍馬Sでも4着したように前崩れの展開でも残せており、スピードの持続力のあるタイプにつき望みどおりに前が流れれば残り目は期待できるでしょう。

[6]⑨ヨカヨカ(和田竜)

 スプリント適性の高さは証明済みで、前走の葵Sも位置取りの差を思えば勝ちに等しい内容でした。但しもともと差しが決まるコンディションで比較的後方待機勢に流れが向いたことも事実で、小差で走ったファルヴォーレ、フォイアーロートが次走2勝クラス戦で歯が立たなかったことを考えればこのレースのレベル自体は2勝クラス程度という可能性があります。2着に入ったフィリーズレビュー組のその後も考えれば、押さえる必要性は認めてもここでここまで人気するのはやや過剰に映ります。

[7]⑩アウィルアウェイ(松山)

 馬場状態でパフォーマンスが左右される馬で、良馬場(3,1,2,3)に対し稍重以下では(1,0,1,6)。良馬場で着外の3回の内1回は3歳時の京阪杯④着で不利を受けてのもの、その他2回は適性外のマイル戦ですから、スプリントでは崩れずに走れています。テンが流れるレースは得意で、昨年の北九州記念、スプリンターズSと連続③着は前半32秒台のハイペースを差し込んでのものでした。その北九州記念を基準に考えれば、ここはメンバーが大幅に易しくなるうえ斤量は55.5kgで据え置きですから、順当に走ればここは勝機でしょう。

[7]⑪ピクシーナイト(福永)

 気難しさが顕著になっており距離短縮はプラスで、音無師も語ってる通り3歳重賞を勝っておきながら53kgで出られるのは有難いでしょう。但し近走のレースぶりを考えればこの枠ではテンから飛ばしていってしまう懸念があり、ビオグラフィーの後ろに収まればよいですが前に馬を置けない展開になってしまうと最後まで脚が持つかの不安は残ります。

[8]⑫メイショウカリン(秋山真)

 3走前にこのコースで勝っているとはいえ当時の勝ちタイムは1.08.3で、2走前の北九州短距離Sで1.07.0の決着タイムとなると歯が立ちませんでした。とはいえ当時は内が悪くなっており、脚質的に大外を回される展開になったことも災いしました。OP馬にも拘らず準OPのクーファウェヌスと同じ51kgで出られる点は見逃せず、差しの巧い秋山真Jに手が変わるのであれば押さえは必要でしょう。

[8]⑬ノーワン(荻野極)

 かれこれ2年4か月勝ってないものの、終いは必ず一脚を使えるタイプで着差ほど負けているレースは多くはありません。但し、助走をつけて長く良い脚を使うタイプではなく馬群の中で脚を溜めて最後の一脚で決めるレースが理想で、阪神1400mのようなレイアウトのほうが力が発揮できるだけにこのコース、この枠では脚の使いどころが難しいと見ます。

<予想>
◎アウィルアウェイ
○クリノアリエル
▲メイショウカリン
△メイショウチタン
△ヨカヨカ
△クーファウェヌス
△ファストフォース

 脚質的にアテにしにくい馬であることは確かですが、スローペースは望めないだけに最終的には追い込み勢に流れが向くレースになるだろうという見立てでアウィルアウェイを含め後方待機組を上位にとりました。


■福島11R

[1]①デルマセイシ(菅原明)

 2勝はいずれも中京のマイル戦で、1000mが60秒以上かかる緩い流れを利してのものでした。他レースで大敗している点からも好走条件はかなり限られると見られ、開幕週でそれなりに逃げたい馬も居るここでは。

[1]②ヴァイスメテオール(丸山)

 デビューから3戦は超が付くスローペースで、まともなペースを経験したのは前走が初めてでした。とはいえそれでも東京2000mで前半60.3では前が残るのも仕方なしで、2桁番手から唯一掲示板に入ったレースぶりは評価できます。母のシャトーブランシュはマーメイドSでマリアライトを降すなど良績は6-9月の夏場に集中しており暖かい時期もプラス。なし崩し的に脚を使いたくないタイプだけに今の福島でどうかという点はありますが、食い込みには注意が必要かと。

[2]③アサマノイタズラ(嶋田)

 皐月賞ではまともに掛かってしまい勝負になりませんでした。但しG1のペースでかかってしまうとなるとこれは馬ではなく騎手の側の問題が大きく、嶋田Jにとっては3走前の水仙賞の敗戦が頭にあることは間違いないでしょう。となるとここもうまく壁を作って…というレースは期待できずで、トップハンデを背負うここではプレッシャーのほうが大きいでしょう。

[2]④プレイイットサム(M.デムーロ)

 前走の山藤賞では控える競馬で新味を出しましたが、当時のメンバーは次走自己条件ですらまともに走れておらず、高い評価はつけにくいのが正直なところです。

[3]⑤ボーデン(武藤)

 スプリングSは外を回した差し馬がこぞって上位に入るレースで、内を通ったこの馬の3着は着順、着差以上に強いレースでした。これで今回アサマノイタズラに対し1kgハンデの恩恵があるのであれば前進期待です。

 但し武藤Jはクラスが上がるごとに戦績を落とす傾向が強く、OP級以上で124戦(7/2時点)して未勝利というのは馬以上に騎手にクラスの壁があるように見受けられます。馬質と言えなくもないですが、5番人気以内の騎乗機会も16回ありながらこの数字ですので…


[3]⑥リッケンバッカー(幸)

 NHKマイルCの4着は後方勢に多分に流れが向いたものでしたが、馬群を気にしないタイプでうまく捌くことができた分の好走でもありました。但しこの馬がキャリアで唯一掲示板を外したのがコーナー4回の小倉1800m戦。この時は直線で外に大きく膨らんだかと思えば左ムチで内に飛ぶところを見せ、コーナーリングへの不安を覗かせるレースでした。その後一貫してワンターン、しかも直線の長いのマイル戦を使われている点からも、加速しながらのコーナーリングが求められるここでは能力全開とは行き辛く。

[4]⑦シュヴァリエローズ(吉田隼)

 萩Sを勝ったからという理由で55kgを背負わされていますが本来は1勝クラス相当のレースで、若葉Sでもアドマイヤハダルに0.5差つけられていることを考えればここでは酷な斤量と言えます。ホープフルS5着の実績を考えても押さえまでが妥当かと。

[4]⑧ロードトゥフェイム(木幡巧)

 コーナー4回のコースでは崩れなく走れていましたが、前走のスプリングSでは向こう正面で落鉄し0.8差の8着。ただでさえ走りにくい重馬場に加え馬体減、ソエを気にしながらの調整とマイナスが重なった中ではよく走れていました。この中間は十分な本数を乗られ態勢は整っており、通常の1勝クラス勝ちと同じ53kgで出られる点も好材料。4角から動かしていける脚質もこのコース向きで、台頭あっても驚けません。

[5]⑨スペシャルドラマ(戸崎)

 前走は比較的前有利の流れながら4角4番手通過から6着。使える上りに限界がありキレよりも粘り込みで勝負したいタイプで、適度に時計がかかる今の福島の馬場は合っていると言えるでしょう。但し実質7頭立ての2走前のレベルからはここで強調するには物足りないと言わざるを得ません。

[5]⑩ワールドリバイバル(津村)

 ここ2戦は流石に相手が強かったですが、スプリングSでも不利なインで逃げて0.7差6着なら悲観する内容ではありません。但し黄菊賞で前半62.6と恵まれながら残せなかったあたり上りが使えないタイプのようで「スローで流れてほしいけど一本調子で逃げ切れる」展開が理想で、3走前に小倉で逃げてスローで押し切ったようなレースができれば…という現状でしょうか。流石に重賞でそこまで恵まれる展開は望めないだけに。

[6]⑪タイソウ(三浦)

 道中13秒台の区間を作って息を入れられるペースであれば好走できますが、そうなると2000m未満だと厳しくなってしまいます。コーナー4つは歓迎ですが、この距離の重賞で13秒台の区間はできなさそうで。

[6]⑫アイコンテーラー(亀田)

 前でレースができればしぶとい馬で、前走の早苗賞は47.3-49.9の前傾戦を2番手で押し切る好内容でした。但し昨年の勝ち馬バビットが早苗賞を逃げ切った時が1.47.8で、稍重とはいえ1.49.3では時計対応に不安を残します。

[7]⑬ワザモノ(柴田善)

 前半が36秒以上かかる「スローの短距離戦」でしか勝てておらず、本来このくらいの落ち着いたペースが良いならもう少し長い距離に適性がありそうです。重賞OPでは大敗していますが絶対的なスピード値の差であり、距離さえ持てば紛れはあってもという期待はできるかと。

[7]⑭ノースブリッジ(岩田康)

 コーナー4つの2000m戦で2連勝しておりコース変わりは歓迎ですが、その2勝はいずれも前半63秒台の恵まれた流れであり距離が短くなるうえ時計ももう少し流れるとなると、逃げないまでも追走の面で不安を残します。

[8]⑮グランオフィシエ(大野)

 デビュー戦は不良馬場に脚を取られての4着、2戦目は前半4Fが49秒とスローになりトゥーフェイスの楽逃げを許した分の2着で、この2戦は型通りに実力を発揮して勝ったと言えるでしょう。但しいずれも東京芝2000m戦で、直線向いてのヨーイドンで間に合う舞台だったことも事実。福島芝1800mは3角から加速が始まるコースで、早めに動かしたときにこれまでと同じように脚を使えるかが鍵になるでしょう。2戦目の東京芝1800mの内容を見る限りでは、そちらの流れになると脆さを露呈する懸念の方が大きいです。

[8]⑯ヴェイルネビュラ(田辺)

 前走のNHKマイルCの時にも言及しましたがジュニアCは実質1勝クラスで、この実績を基に55kgを背負わされるのはかわいそうです。スプリングSの5着も外差し勢が有利だった展開を思えばさして強調できる内容ではなく、東京での2戦で敗れているようにキレ勝負にも向かないとなると内枠を取って先行して最後に一脚、というレースが理想ですがこの枠ではそれも望み薄で。

<予想>
◎ロードトゥフェイム
○ボーデン
▲ヴァイスメテオール
△シュヴァリエローズ
★ワザモノ

 落鉄しながらの前走内容を考えれば、ロードトゥフェイムが53kgなら通用の素地はあると考えます。ボーデンは鞍上で割り引きましたが実力通りに走れば対抗一番手は揺るがないかと。


■函館11R マドラスチェック

 まともにOPで走れていない馬の集まりで、実績馬と言えば昨年G3で2着が2回あるドゥオーモが目立つ程度。手ごろな頭数で行きそうな馬がいないとなれば、逃げて良績を残しているマドラスチェックの残り目は無いでしょうか。もともとデビュー勝ちは芝で、クイーンCでもクロノジェネシスから0.5差の6着と善戦していました。洋芝なら絶対的なスピードも補えますし、開幕週でうまく前を取れれば一発が期待できるでしょう。

2021年7月3日土曜日

キャットウォーク7・4初陣、陣営の尽力と当馬の頑張りに敬意を表して


(キャットウォーク/写真:2021年5月、テンコーTCにて。広尾TCWebサイトより)

 出資馬である広尾TCのキャットウォーク(牡3、美浦・尾関厩舎)が7月4日の福島7R・3歳未勝利(ダ1700m)にてデビューを迎えることになりました。

 キャットウォークは父スピルバーグ、母スイートマカロン。天皇賞馬スピルバーグは2017年生まれが最初の世代で、現3勝クラスのウインドジャマーが出世頭ですが産駒の全15勝(7/2現在)の内11勝がダートであり、米国系の母の血が色濃く反映された種牡馬成績となっています。母のスイートマカロンは広尾TCの会員にとってはお馴染みの肌馬で、半兄グランソヴァール(中央3勝)、全姉キャッツアイ(中央1勝、故障引退)も同倶楽部の所属。上の兄弟5頭の内4頭が勝ち上がって(地方交流含む)おり、当初から当馬への期待も高いものがありました。

 実は当馬は私が広尾TCに入会する際に4口無料特典を使って選んだ1頭でしたが、最も期待していたのがこの馬でした。力強さを感じる好馬体が目を引き、順調に使えさえすればダートの条件戦などで息の長い活躍をしてくれるだろうと…。

 この馬のデビューまでの道のりは前途多難でした。2歳の2月にボーンシストを発症し手術を経験。既にキャンターを開始していましたが騎乗の再開は2歳の9月まで時間を要しました。休養が長かった分トモの頼りなさをカバーしながら秋冬をじっくり乗り切ったところ、3歳5月にして今度はソエに悩まされることに。再び調教のセーブを余儀なくされましたが、未勝利戦の終了から逆算して5月末に入厩し尾関師が手元で調教を進めてくれたことで、何とかデビューにこぎつけることができました。

 正直、個人的にはデビューも厳しいと思っていただけに、レースでその姿を見られることは何よりです。ここまで導いてくれた尾関厩舎、テンコーTC、坂東牧場をはじめ関係者の皆様のご尽力に、改めて感謝申し上げます。


 とはいえ、休養期間が長くトモの強化が十分でない中まともに坂路で乗れていない状況につき、実戦に行ってどこまでやれるかというのはあまり強気になれないのが本音です。但しここでタイムオーバーにでもなってしまったら実質的にこの次がラストチャンスになるわけで、何とかレースに参加できるめどを立ててくれれば…というところです。


(マミリアス/写真:2021年6月24日川崎7R。広尾TCWebサイトより)

 加えて同レースには同じく出資馬のマミリアス(牡3、美浦・根本厩舎)も出走。こちらは前走川崎の交流戦で惜しい2着の後で、ここは次走権利取り(5着以内)を目指したいレース。この他にも入着経験のある馬が揃っており決して楽な相手ではないですが、一生に一度のデビュー戦。無事完走と次につながる走りを期待して、TVの前で正座待機します。

【7/3(土)予想】

■福島7R マイネルパリオート

 2走前の中山戦は差し追い込み勢が上位を占める中で、2番手から早め先頭で2着に残す好内容。前走は出脚こそよかったものの、被されまいと気合をつけるとまともに掛かってしまい直線で失速。キレがない分息を入れて運べるコーナー4つのコースのほうが合っており、シゲルシャインなど骨っぽい相手もいますがここは前で運べるこの馬が決める番でしょう。

■福島11R オルダージュ

 スピードを活かして押し切るレースが理想で、開催前半(4日目まで)の芝レースでは(2,0,2,1)。唯一の着外は1400mの新馬戦で、スプリント適性がはっきりした現状ではほぼパーフェクトに走れていると言えます。前走は直千コースの最内枠で参考外。テンの速い馬も居ますが逃げなくてもレースはできるクチで、開幕週のこのメンツならメドが立つ以上のレースが期待できそうです。


2021年6月27日日曜日

【6/27(日)予想】宝塚記念の全頭評価とねらい目レース(東京11)

■阪神11R

[1]①ユニコーンライオン(坂井)

 宝塚記念はコースレイアウトの関係もあり、テンがさほど速くならない傾向にあります。強力な先行馬が居れば話は別ですが、押し出されるように先行するパターンでは62-58程度の後傾戦もあり得ます。この馬もハナにはこだわらないのでマイペースで運べれば通用可能性は見出せますが、流石に余勢を駆っての休み明け4戦目で上積みは望みにくく、隣のレイパパレのプレッシャーを受けながらの先行も楽とは言えません。充実度は評価できてもここでは紐まででしょうか。

[2]②レイパパレ(川田)

 前走は不良に近い重馬場ながら1000mを59.8で逃げ後続を完封。一見強さを見せたように思えましたが、後半で思いっきり時計がかかってもあのコンディションでは誰も脚を伸ばせなかったわけで、椅子取りゲームの側面の強いレースでした。但しどこにいてもそれなりに脚は使えるので、ユニコーンライオンを行かせて番手からプレッシャーをかけて進めば直線入り口で楽に先頭に立つこともできるポジションであることから相手としてはやはり押さえが必要かと。

[3]③メロディーレーン(幸)

 無尽蔵のスタミナが武器で、昨年のような展開になれば最後の最後で浮上の可能性もありますが今回は同タイプのOP馬も複数おり、準OPで1秒以上負けている現状では…

[4]④ワイプティアーズ(和田竜)

 鳴尾記念の時に紹介した通り上りのかかるレースで好走できるタイプ。前走の時は「OPでそこまで恵まれるのは稀」と話をしましたが、近5年の宝塚記念のうちレースの上りが36.0以上かかったのが実に3回。天候次第では恵まれうる舞台でもあります。ただし当初予報より天候が良い方向に運びそうで、良馬場想定でまっとうなキレ勝負になるとやはり分が悪いと言わざるを得ません。

[4]⑤アドマイヤアルバ(酒井)

 前走の目黒記念については位置取りがそのまま着順になるレースで「たまたまそこにいたから」以外の好走理由が見当たらないのが正直なところです。ハンデ戦でもないここでは。

[5]⑥シロニイ(松若)

 阪神大賞典のようにスローで前につけられても大きく離される現状。もう1ハロン長ければ紛れも期待できますが、芝2200m以下では準OPでも苦戦するだけに…

[5]⑦クロノジェネシス(ルメール)

 馬体を増やせるかが好走のカギを握る馬で

 馬体増(5,0,0,0)
 増減なし(0,1,1,0)
 馬体減(1,1,2,1)

 という明らかな傾向が出ています。今回は調教後段階で482kgということですが、前走が海外なのでジャッジが難しいところです。尋常に考えれば海外遠征で大きく馬体を増やすということは考えにくく、良くて2走前の有馬記念(474kg)を維持したと仮定すれば関西圏のレースでもあるここはプラスに持ってこられる計算は立ったと見てよいでしょう。中間はコースでしっかり負荷をかけ仕上がりも問題なく、ライバルも少ないここはやはり中心視。

[6]⑧カデナ(松山)

 上りがかかること自体は歓迎ですが良馬場で走りたいクチで、天候悪化が見込まれる日曜の阪神では不得手なコンディションにならざるを得ず…

[6]⑨アリストテレス(武豊)

 結果的に春2戦の敗戦はステイヤー適性の差と見てよいでしょうが、それを差し引けばメンバーレベルに疑問符の付くAJCCを勝ったのみで、不良馬場に適性の高いモズベッロを除けば前にいた馬同士で決まった椅子取りゲームに過ぎません。3歳時のリステッド好走もおよそ1勝クラスレベルのメンバーで強調できず、中距離一線級の実力の持ち主なのか未知数な段階でこの人気というのはやや過剰に映ります。

 加えて気になるのが、騎乗する武豊Jが今週この馬ではなく札幌の新馬戦に出るヴォルケニックの稽古を優先したこと(ヴォルケニックは4着)。2週前、1週前に跨っているとはいえ、関西のリーディング常連厩舎のグランプリより今年ようやく重賞を勝った関東の厩舎の新馬を取ったということで、よほど高柳瑞師と仲が良いのか…

[7]⑩カレンブーケドール(戸崎)

 勝ち身に遅いタイプではありますが、ここ最近取りこぼしが目立つ背景には爪を気遣って坂路での調整しかできていない点が挙げられます。それでもこれまでは最終まで併せ馬を使ってなるべく負荷をかけようとしていたところ、今回の最終追いは坂路で単走。国枝師の言葉を借りれば「何かあってはまずいので」という意味合いでソフト調教を課されることが多く、それでも掲示板内を確保しているのは強いの一言なのですが、ここまで最終が軽いとさすがに今回は買えても紐までかなと。

[7]⑪モズベッロ(池添)

 最終追いの時計自体は地味でも、2週前にCWで51.1-11.4のハードワークをこなしており予定通りの調整ではありました。36秒台の上りで足りる展開になれば押さえは必要ですが純粋な切れ味勝負では分が悪く、想定より馬場が良くなりそうな状況では手は出しにくいです。

[8]⑫ミスマンマミーア(岩田望)

 前走に関しては逃げ馬が33.2の脚を使うレースで出番がなく、この馬も33.2の脚は使えていました。戦法がどうしても極端になるため流れが向けば台頭は可能ですが、定量戦かつ馬場も重くなるとなると切れ味だけで面倒を見切るのは難しそうで。

[8]⑬キセキ(福永)

 キレる脚がない分持続力があるタイプなので逃げないしはまくりで好成績を収めており、他馬が苦にするような重たい馬場でもタフに走り切れるのが身上。一方で国内で良馬場で好走したのは一昨年の宝塚記念まで遡り、これも先行決着を前目で運んだ分に過ぎず、今の状態では逃げ戦法は望めないだけに後ろから運ぶようでは届いても掲示板がやっとでしょうか。

<予想>
◎クロノジェネシス
△レイパパレ
△カレンブーケドール
★ユニコーンライオン

 馬場が渋ればクロノジェネシス鉄板+穴馬の台頭も期待して買うので良かったですが、降っても小雨程度となると恵まれうる存在が減るうえクロノジェネシスが取りこぼしてもおかしくはないと考えます。オッズ以上に予想難易度の高いレースになりそうで、雨量が増えない限りは個人的には馬券は買わずに観ていようと思います。


■東京11 ビッククインバイオ

 東京芝1400mは全4勝のうち3勝を挙げている得意コース。前走の京王杯SCはスタートで内に押し込められ本来の位置を取れなかったものの、最後は脚を伸ばして0.6差まで詰めてきており力のあるところを見せたレースでした。

 東京はロングラン開催の最終週ですが、昨日のレースを見ても内を差した馬の台頭が目立っており直線部分に関しては内外の差は無さそうです。めぼしい逃げ馬はランスオブプラーナ程度で位置取りの懸念も少なく、人気の差し勢を向こうに回して内を巧く立ち回れれば。

2021年6月26日土曜日

【6/26(土)予想】

■東京9R ソラン

 全2勝はいずれも東京でのもので、切れる脚がない分前半に置かれる中山では厳しく、今回5戦ぶりに東京に戻ってくる点をプラスに捉えたいです。好走するためには前半が36秒以上かかる展開にならないと厳しいですが、今回はリュクスウォリアーに競りかけそうな馬は見当たらず、そのリュクスウォリアーが前走の三浦特別で前半36.1で逃げて2着だったことから、同程度のペースで運びたいとなれば流れは落ち着くと見ます。

 過去休み明けは大敗していますが重馬場でのもの。今日の東京は昼にかけて晴天+30度近い陽気が見込まれ、ダートコースも良への回復が期待できることから、好走条件が揃いそうなここは一発の期待を込めたいです。


■札幌11R タイセイアベニール


 前走の函館SSではスタートで躓いたうえ4角で狭くなり立ち上がるレベルの不利。これで0.5差であれば3~6着の一線とは差はないか上回れるレベルのパフォーマンスと見ています。今回は内枠で再度立ち回りが鍵となりますが、ポジションを取れれば自ずから直線では好位を取れるチャンス。07秒台の高速決着にも強いタイプであり、ワケあり大敗で人気を落とすようならここはチャンスです。


■阪神12R ダノンハーロック

 前走、ラペルーズの勝った1勝クラス戦で5着。当時の2~4着はおろか先着した6,7,10着馬も既に1勝クラスを勝ち上がっており、相当高いレベルのレースでありました。2走前のもちの木賞ではゴッドセレクションに先着しておりクラスでの力量上位は明らか。人気は必至でも信頼に足ると見ます。


2021年6月20日日曜日

【6/20(日)】ユニコーンS&マーメイドSの全頭評価

■東京11R

[1]①ゲンパチフォルツァ(木幡巧)

 切れる脚がないため前目から長く足を使うレースが理想で、現に端午Sでは後方勢の台頭の中1.0差の4着に敗れましたが前走の青竜Sでは先行策で押し切り。同条件で5着だったヒヤシンスSが48.3-48.5のイーブンペースだったのに対し47.3-48.8と1.5秒前傾の流れを2番手で勝ち切った内容は評価できるものでした。行きたい馬もちらほらいるメンバー構成、好位をキープできればここもチャンスありと見ます。

[1]②スマッシャー(坂井)

 流れの向いた前走の端午Sより、2走前の1勝クラス戦を評価したいです。上りのかかるレースで前に行ったもの勝ちの展開をキッチリ差し込んできました。そのレースで同じような位置にいたジョディ―ズマロンもその後1勝クラスを勝ち上がりましたがその差1.0秒。結果的には自己条件では力が違ったという内容でした。

 前走もルーチェドーロとの0.4差は4角での位置の差。今回この枠なので4角から進出するには立ち回りが難しいところですが、追走に苦労するところがあり距離延長は歓迎のクチ。ここもこなす可能性はあるでしょう。

[2]③ティアップリオン(内田博)

 前走は初の東京戦で上り最速の35.9の脚を使い4着に入りましたが、外を回す他馬をよそに内に進路を取り、伸び伸び脚を遣えた中でむしろ突き抜けられなかったのは不満と見ています。もともとダートコースは多くの馬が通ることで走り易くなる内側が有利なのが一般的で、内を利してもこの程度、ということであれば相手強化で大望はしにくいというのが正直なところです。

[2]④ラペルーズ(ルメール)

 前走の敗因について陣営は「スタートで挟まれてやる気を失くした」と語っており、確かに芝での新馬戦を見てもわかるようにピンかパーという気性の持ち主であることは間違いなさそうです。ただ一方で、前走最後までファイトバックしなかったのはルメールJがあえて外に進路を取ったことも影響していると考えます。


 左は前走の青竜S、右は2走前のヒヤシンスSでの直線入り口のパトロールです。似たような陣形で内に進路を取ることもできたはずですが、ルメールJは勝ったヒヤシンスSの時のようには内に入れず外を選択。馬がすでにレースをやめており無理しなかったという見方もできますが、それまでの2連勝がいずれも馬群の中を突いてのものであったことから、あえて外を回して反応がどうなるかを見る狙いがあったのではないかと見ています。

 結果的に垂れた馬を交わす程度の脚しか遣えず大敗しましたが、これで内を回した方が良い馬だということが再確認できたと思います。ヒヤシンスSは上り35.0の脚で差し切ったように能力は十分。東京のダート1600mの3歳戦で良馬場で上り35.0以下だったのはこれを含み3例で、他の2つは20年ヒヤシンスSのタガノビューティー(2着)と15年青竜Sのノンコノユメ(1着)。過去の2例よりも前半のタイムが早いことを思えば、最後に脚を使えるたは高い潜在能力の現われでしょう。外枠を引いたらどうしようと思ってましたが、この枠であればスタートを無難にさえ決めれば中心視。

[3]⑤イグナイター(武藤雅)

 早々にダートで勝ち上がった馬が出番を求めて南関に移籍するのは珍しいことではなく、そこで結果を残せば中央重賞でも優先的に出られる(ダート重賞やクラシックトライアルなどの特別指定交流競走)ことから活用が進んでいる一面もあります。この馬もデビュー戦(昨年11月)では1.1秒差の圧勝劇を見せましたが、当時走った馬は最近になってようやく未勝利を勝ち上がったという馬が多数。ここは直近でOPや1勝クラスで勝ち負けしている馬の集まりであり、捲って返り討ちに遭った1勝クラスの内容を見ても流石にここでは…

[3]⑥クリーンスレイト(田辺)

 前走は45.7-50.7と前後半で5秒もの前傾戦で流れが向いたことは確かですが、唯一の36秒台を使って勝ったことからも能力の高さは疑いようがないでしょう。実際、ユニコーンS自体も重馬場であれば2019年のように4F-4Fが4秒近い前傾になることもあり、それなりに前に行きたい馬が揃っている今回もその再現は考え得るシナリオと見ています。流石に前回のように前の馬がきれいに皆止まってくれるレースにはならないでしょうが、この枠からでも立ち回りをクリアできれば面白い存在です。

[4]⑦ケイアイロベージ(三浦)

 3戦すべて1800m戦で、レースの上りが37秒台では取りこぼし38秒台以上のレースで2連勝となると、ここでの適性を見出すのは難しいです。

[4]⑧サンライズウルス(藤井)

 3戦すべて1400m以下で(2,1,0,0)。本来、距離経験のない馬はここでは不利と考えておりますが、この馬の場合はスピードで押し切るのでなく追い込みで結果を残しており、特に前走の1勝クラス戦が秀逸でした。


 なかなか進路を作れず残り400m地点(左)では10馬身はあろうかという差をあっという間に差し切りましたが、青○が2着のケイツーマルカ。他の馬も脚を使っている中でこの馬だけが違う脚だったというわけで、手元の計測ではおそらく最後の2Fは22秒台後半~23秒前後。連続で11秒台を刻んでいたと推察されます。

 2走前は内に入り進路を探しながらの直線で、脚を余しての2着。前走のパフォーマンスからも今回はしっかり外に出すレースをしてくるでしょう。このメンバーで外を回してどこまで、というのはありますがポテンシャルは相当と見ています。

[5]⑨ブラックアーメット(津村)

 ティアップリオンの項で触れた前走の青竜Sで外を回して3着。キレ不足の感はありますが前走のように中団から運んで好走できたのは収穫で、他の馬を見ながら進める枠でもあり自分のレースができれば自在性で残り目も。

[5]⑩プロバーティオ(M.デムーロ)

 行き切ってどこまで、というレースしかしておらず、一息入れてからもう一つ脚が使えないタイプでここで残すのは難しいと見ます。

[6]⑪ヴィゴーレ(丸山)

 初ダートに加え距離1800m以上しか経験がなく、詰めが甘いタイプというわけでもないので舞台変わりで特に前進を見込める要素には乏しい印象です。

[6]⑫ローウェル(団野)

 前走で逃げなくても勝てたことが大きく、ハナを譲って脚を使う勝ち方は今後の幅が広がったと言えるでしょう。関西ではダートの1600mの番組がないため適性は未知数ですが、上にはラウダシオン、アンブロジオとマイルで実績のある馬が並ぶ血統。恐らくメンバー中最重量(540kg近く?)で出てくるであろうここでは押さえが必要かと。

[7]⑬ピンクカメハメハ(北村宏)

 サンバサウジダービーが行われたキング・アブドゥルアジーズ競馬場はオールウェザーで純粋なダートではなく、この結果を以て日本のダートで走れるとは結論付け難いというのが正直なところです。そもそも芝でももう一つという戦績であり、このメンバーで伍せるかと言われると…

[7]⑭カレンロマチェンコ(松若)

 前傾戦をスピードで押し切る競馬しか経験しておらず、ここで残すにはもう一足使えないと厳しいと見ます。

[8]⑮サヴァ(石川)

 前目で粘り込む競馬でしか勝てておらず、勝ち鞍も1400mのみ。ここでの通用可能性を見出す要素に乏しいです。

[8]⑯ルーチェドーロ(戸崎)

 前走が恵まれたというのもそうですが、関東馬なのにわざわざ3戦連続して関西圏に遠征して1400mを使われ続けたローテからも陣営もベストは1400m以下と判断していると見られます。ここは試金石という意味合いが強く、仮に前走のように前が止まる展開になったとしてもこの馬以上に切れる馬はいっぱいいるわけで…

<予想>
◎ラペルーズ
○サンライズウルス
▲クリーンスレイト
△スマッシャー
△ゲンパチフォルツァ
△ローウェル
△ブラックアーメット

 能力を信じラペルーズを抜擢しましたが、東京ダートは朝の時点で不良にまで悪化。昼過ぎからは晴天+夏日の暖かさで回復が見込めますが、雨が残れば1400m寄りの適性が求められサンライズウルスの逆転まであると見ます。


■阪神11R

[1]①シャムロックヒル(藤懸)

 全3勝は前半5Fが62秒前後の2000m戦を逃げ切りor前目で押し切ったもの。牝馬限定戦で2000mは長距離に区分されるレベルで、基本的に牝馬はこれより短いところを走ってきている馬が殆どなため道中はどんなに緩んでも61秒前後程度にはなりそうで、準OPのペースでも残せていない現状では手は出しにくく。

[1]②アブレイズ(浜中)

 ここ2戦はしっかり脚を使えており、福島牝馬Sはスローで差し届かずでしたがキッチリポジションを取りに行ったメイSは快勝。2桁着順に敗れたレースはG1、不適距離、馬体絞れず、不良馬場、と敗因がはっきりしています。遠征がない分馬体増が心配なのとこの枠で包まれるようなことがなければとは思いますが、ここに入れば力量上位なのは間違いありません。

[2]③ホウオウエミーズ(丸田)

 芝1800mで3勝していますが、いずれも1分50秒台の決着。同様に時計のかかった紫苑Sで0.8差11着だったことを思えばここで強調するのは難しく、初の関西輸送も気がかりで。

[2]④カセドラルベル(和田竜)

 前走の都大路Sは4角通過順がそのまま着順になるような流れで。4番手からの4着に価値は見出せません。しかしながらこの馬は前傾戦を先行して残すレースを得意としており、昨夏に2連勝したのはいずれも芝2000m戦で「58.4-60.5」「58.4-59.5」という流れを番手先行から押し切っています。中間は2週連続で坂路で併せて遅れていますが、16秒台から入ってしまい11秒台というのは丁度2連勝した昨夏と同じ水準の動き。負荷を強めて継続して乗れていることからも体調は良さそうで、自分のレースができればここなら十分狙いは立つと見ます。

[3]⑤シャドウディーヴァ(福永)

 2か月以上の間隔を空けて使われたときは(0,2,2,2)と大崩れなく走れています。但し過去3度の阪神遠征では(0,0,0,3)であるうえ、本来はヴィクトリアMを使いたかったところ骨瘤で回避して不得手の右回りに参戦という臨戦過程。夏場のレースも経験がなく、比較的涼しい時期に好走が集中している点からもここでは不安要素が多いと見ています。

[3]⑥フィリアプーラ(菊沢)

 出していく競馬で進境を見せた前走の福島牝馬Sでしたが、先行馬にとって格好のペースになったことも大きく、長らく差しに回っていて結果を残せなかったことを考えれば前後半のペースがが入れ替わるであろうこの舞台では。

[4]⑦レッドベルディエス(幸)

 東京TCゆかりのレッドファンタジアの一族。母自身がそうであったようにスピードと鋭いキレを身上としており、デイリー杯を後方一気で差し切ったレッドベルジュールを弟に持ちます。そのためか、中途半端に出すレースでは勝ちきれない一方でしっかり溜めれば(届くかは別として)切れる脚は使えます。

 一昨年の紫苑Sが好内容で、先行勢の決着の中道中後方から徐々にポジションを上げ0.3差の4着。フェアリーポルカやカレンブーケドールといった面々と接戦しており、世代の中でも決して見劣らない能力を持っています。ここも中途半端な位置取りでは難しいですが、前傾戦で最後に内前の先行勢の脚が止まるような展開となれば、直線で一刀両断というシーンも十分に狙えるでしょう。

[4]⑧ソフトフルート(横山和)

 昨秋の夕月特別で逃げ馬-2番手の決着になりそうなところを中団からぶっこ抜いて0.7差の圧勝。返す刀で秋華賞3着、エリザベス女王杯6着と健闘を見せました。その後のグレイトフルSは終始荒れた内を走らされ見せ場なく5着、2走前の京橋Sはデビュー以来最少タイの464kg(-12)と馬体を減らして5着と足踏みしましたが、前走では馬体を戻して快勝。マイナス体重で出てきたときは(0,0,0,4)であることからも馬体は増えて出てくることが最低条件ですが、G1での健闘ぶりを考えればここでは力量上位で、押さえは必要でしょう。

[5]⑨イズジョーノキセキ(西村淳)

 前走2着した京橋Sからはソフトフルート、ジェットモーションと2頭が次走で即勝ち上がり。レベルの低いレースでなかったことは確かですが、4角まで引っ張り通しで内で巧みに立ち回り直線では1頭分のスペースを抜けてきたという岩田康Jらしい騎乗のおかげでもありました。本来、比較的ペースが恵まれたここ2戦のいずれかは決めておきたかったはずで、多頭数でレース運びの難易度が上がる今回は立ち回りだけでどうこう言える舞台ではないだろうと見ています。

[5]⑩キングスタイル(高倉)

 スローのまくりでしか結果を残せておらず、本来スローで前が止まるというケース自体下級条件でしか起こりえないもので、流石にOPのここでは。

[6]⑪パッシングスルー(荻野極)

 一昨年の紫苑S以降パフォーマンスが上げられておらず、唯一掲示板に載ったのは交流重賞のみ。前から行って粘れる脚はなく、かといって後ろから行ってもバテた馬を交わす程度には脚は使えますが、他にも切れ者が揃ったこの舞台ではどうにも中途半端。重賞勝っていて斤量を背負わされるのもあり、復調を待ってからでも。

[6]⑫アンドラステ(岩田望)

 間隔を空けてもしっかり走れるのは流石中内田厩舎仕上げ。半年以上の休み明けでも(2,0,0,0)としており、1週前には栗東CWで49秒台をマークし仕上げに不安はないでしょう。揉まれるとカッカするところがありやはり理想は東京や新潟など直線の長いワンターンのコースでしたが、この枠ならスムーズに運べそうで直線の短さを位置取りでカバーできれば十分届くでしょう。

[7]⑬クラヴェル(横山典)

 キレ負けするタイプで、前走のシドニーTも前半62秒台で運んでおきながら残せなかったあたりは牝馬同士のレースにおいては斤量や展開面で恵まれないと厳しいでしょう。ですがここは斤量は51kg、前傾戦が見込まれここ数戦とは明らかに流れが違うレースになる点はプラスで、この枠ですが位置を取れれば残せる目はあると見ます。

[7]⑭サンクテュエール(川田)

 フィリアプーラの項でも触れましたが、福島牝馬Sは展開が向いてのものでこの馬のパフォーマンスが戻ったとは評価できないレースでした。シンザン記念を勝った後のパフォーマンスは調子落ちもありますが、それまで完成度の高さでリードしていたところが成長力で逆転された現状と見るのが今のところ妥当と考えます。

[8]⑮ミスニューヨーク(加藤)

 上りのかかるレースでの好走が多く、これまではクラシック戦線や極度の後傾戦であと一歩という戦績でしたが、今回は牝馬限定の2000m戦で最後に坂を上るレイアウトと流れが向きそうです。重馬場で(2,0,0,0)につき雨が残ればなおよく、外を回し過ぎると絶対的な上りの速さが足りず届きませんが立ち回り一つで争覇圏まであると見ます。

[8]⑯アッシェンプッテル(太宰)

 太宰Jは昨年9月から芝で109連敗中。この馬自身は軽いダートのほうが良いので芝でもやれそうではありますが、ダートの実績でここで54kgを背負うのでは流石にかわいそうです。

<予想>
◎カセドラルベル
○アンドラステ
▲ミスニューヨーク
△ソフトフルート
△アブレイズ
△レッドベルディエス
△クラヴェル

 例年と違い阪神は今週が開幕週。内が活きていることを考えればポジションを取れる馬が有利と考えカセドラルベルを上位に取りました。

2021年6月19日土曜日

【6/19(土)予想】

■東京9R タケルラスティ

 前走は久々の芝戦を叩いて7着でしたが、最内枠でスタートタイミングが合わず後手を踏んたレースでした。道中で脚を使った分坂上で垂れましたが、0.6差に踏みとどまったあたりは調子の良さをうかがえました。今回はそこからダートに戻し距離延長となればハナは叩けるはずで、加えて他に先行馬が居ないメンバー構成。遠征競馬で過去結果が出ていない点がどうかですが、矢作厩舎の短期続戦ローテでもありここは好戦期待と見ます。


■東京11R サトノティターン

 このコースは(4,1,2,1)。1000m級のレースや芝ではコロッと負けてしまうように、ゆったり運べるコース条件は合っています。ヒロイックテイルはじめ他にもこのコースで高いパフォーマンスを発揮する馬は多いですが、今回は展開が鍵になると見ます。

 恐らくはメイショウワザシがハナを切り、バンクオブクラウズ、ヒロイックテイルが番手につける展開。これらにタイサイ、バスカヴィルあたりが続いていくものと見られますが、東京はすっきりしない天気でおそらく馬場は稍重~重で行われると見られます。こうなるとある程度道中は流れ、2分8秒台の決着になる可能性があると見ています。

 このコースで2分8秒台のタイムを持っているのはサトノティターン(2.08.0、重)とハヤヤッコ(2.08.8、良)の2頭のみ。但しハヤヤッコは割と極端なレースをしないとスパッと切れないタイプで、10頭前後くらいのレースでシンガリ一気が理想。今回は少し頭数が揃い過ぎました。対してサトノティターンは中団から運べるタイプで、外目の枠も引けた今回は位置取りに苦労することはないでしょう。

 加えて今回は石橋脩Jに手替わり。大型馬の扱いを心得ているという件については以前マーチSの展望で触れたとおりですが、ダート戦での体重別の生涯成績もなかなかのものです。


 馬体重と成績が比例するのはダート戦の常ですが、超大型馬であれば買い続けて(ほぼ)儲かるレベル。少なくとも580kg台で出てくるであろうこの馬とはマーチSの勝利も含めて(3,0,0,3)で、敗れた3回は「芝レース」「2000m未満レース」「内で包まれ追い出し遅れ」と敗因が明確。59kgでは昨年のこのレースで3着しており、エルデュクラージュ、マスターフェンサーと先着を許した2頭は交流重賞でも好走できるレベルの馬。8歳ですがまだ18戦しかしておらず、直近2戦の大敗で人気を落とすうえ相手関係的には昨年と同様か若干薄くなる今年のメンバーなら妙味ありと見ます。

2021年6月13日日曜日

【6/13(日)予想】W重賞の全頭評価とねらい目レース(東京6)

■東京11R

[1]①プレシャスブルー(柴田善)

 前走の福島民報杯は不良馬場にも拘らず前半58.9とペースが流れ、バテ合いの様相の中後方で力を温存した馬が残るという特殊な展開。本来1.8秒も負けてたらシンガリでもおかしくないわけで、悪い意味で度外視するべきレースと考えます。とかくこの馬は馬体の増減が激しく、3走前の昨夏の函館記念では-20kg、前走は+10kgと2桁増減を繰り返しています。その中でも3勝クラス昇級以降では440kg以上に乗せられるかが好走のカギとなっており、3着した昨年の新潟大賞典時は過去最高の450kg。中間暑い日が続いたので微妙なところですが、少なくとも馬体増で出てこない限りは通用の目は薄いかと。

[1]②マイラプソディ(武豊)

 前走は4角通過順がほぼそのまま着順になる展開で流れ込んだだけのレース。3歳以降の戦績から同世代との力量差も明らかで、2歳時の賞金でここに出られてこそいますが昔なら1600万下に降級していたわけで、往時のキレを見せられていない現状では。

[2]③ヴェロックス(浜中)

 好位からスッと伸びることのできる馬でそれがクラシックでも好走できていた要因だったのですが、2走前の中日新聞杯は割とペース的に恵まれたにもかかわらずキレ負けし伸びきれませんでした。大トビなタイプで広い東京コースは合いますが、インが有利とも言えないコンディションでもあり粘り込みは厳しいと見ます。

[2]④セダブリランテス(石川)

 脚元の問題があり休み休み使われていますが重賞2勝。ウインブライトやスワーヴリチャードといったG1馬と好戦してきた戦歴からも実績はこのメンバーでは抜群でしょう。但し、最終追いが坂路だったというのは評価の分かれるところ。過去好走時は最終はCWでしっかり負荷をかけており、今回は美浦坂路で52.7-12.7となるとさして強調できる内容ではありません。叩き2戦目でこの程度で十分という見方もできますが、そもそも長欠明けの前走も最終は坂路での調整だったことを考えれば本来の力を出せる出来ではない可能性もあり、地力頼みの一戦になりそうです。

[3]⑤エアアルマス(三浦)

 この馬は被されると走る気を失くすタイプで、外に馬を置かない形で追走できれば高いパフォーマンスを見せてくれます。久々の芝レースとなった前走は最悪の1番枠でなすすべなし。芝でも条件戦時代にはサウンドキアラに勝っているように高いポテンシャルを秘めた存在ではありますが、今回ももう少し外が良かったというのが本音であるうえテン乗りの三浦Jがどこまで対応できるかとなると、大きくは狙いにくいのが正直なところです。

[3]⑥ヒュミドール(吉田豊)

 昨秋のノベンバーSは馬群の中を割っての差し切りで、より馬場の良い外を回した馬も抑えて33.4で上りもまとめた好内容。距離よりもペースが好走のカギを握るタイプで、芝でもダートでも道中キレイにハロン12秒前後を刻めるレースではキッチリ走れています。前走の新潟大賞典は前後半で5秒も前傾となるかなり特殊なペースで追走で手一杯という感じでしたが、エプソムCは良馬場で行われる年でもキッチリ36-48-60に近いラップを刻むレースで今年も行くのがアトミックフォースと考えればこの範疇に収まるものと見られます。重賞でも前走を除けば④⑤⑤着と連続好走しており、得意な流れに戻りそうな今回は巻き返しの期待ができそうです。

[4]⑦ファルコニア(川田)

 前走の難波Sは縦長のスローペースを2番手で進んだもので、何より位置取りがモノをいうレースでした。それを中団待機のスマートリアンや追い込みのコマノウインクルに迫られて何とかしのいだというレベルでは、流石に川田Jが選んだとはいえ重賞でどうにかなるレベルにはまだないと見ます。

[4]⑧アルジャンナ(ルメール)

 マイラーズCは前が塞がらなければ勝ちまであったと言える内容で、やはり前が流れやすいワンターンの競馬は合うタイプです。但しそのマイラーズCは33.3-44.5-55.8と自ずから後方待機勢が有利になるペースで進んだ分もあっての好走で額面以上の評価はしにくく、掲示板はあってもこの人気で評価を上げるのは少し躊躇するというのが正直なところです。

[5]⑨ヤシャマル(木幡巧)

 ここ3戦は流れに乗るレースをして3連勝。スローなら前目につけ、流れれば控えるという両方のペースに対応できるのは自在性の高さとキレがあってのもので、ここに来て勝ち切れなさが解消してきた印象もあります。但し流石にここは一気の相手強化で、良馬場開催であればもう2~3枚時計を詰める必要があります。昔のようにハンデ戦ならまだしも別定戦ではいきなりでどこまで、といったところでしょうか。

[5]⑩ワンダープチュック(田辺)

 メイSでは一歩前にいたアブレイズにキレで負けており、OPで好走していた3年前と比べるとさすがに上積みは見られません。仮に当時だけ走れたとしても、平地時代のマサハヤドリームに負けるレベルではここでは通用の見通しは立てられず。最終の坂路では久々に51秒台を記録しましたが見習い騎手を載せてのもので、ラストの伸びがいつもと同じ程度になってることからもこれを以て強調材料にはしにくいです。

[6]⑪ニシノデイジー(江田照)

 ここ最近は直線に入ると止めてしまうようなところがあり、ブリンカー装着で最後まで真面目に走らせたいという意図を感じます。今回は追切からブリンカーを着けて挑みましたが馬が戸惑っているような感じで、やや外に張って走っているのも気になりました。

 余談ですが、ハービンジャー産駒はJRA全体で7%程度の勝率ですが、ブリンカー着用時の勝率は3.2%と半分以下に落ちます。例えばこれがオルフェーヴル産駒ですと、全体勝率8.8%に対し着用時勝率9.0%と効果があることがわかります。こういうデータを以てしても、ブリンカーのみでこの不調を脱せるかとなると少々疑問符で…

[6]⑫ミラアイトーン(菊沢)

 元々1200mを主戦場としていたこともあり、コーナー2回のコースでは安定して走れています。中でも昨夏の関屋記念0.4差⑤着が好内容で、「飛ばし屋」のトロワゼトワルを除けば上位入線馬は中団・後方待機勢が占める流れを2番手から踏ん張って残しました。勝ったサトノアーサーは道中17番手追走だったことを考えれば、高く評価していいレースでした。

 中間はダートでの追い切りでしたがこれは前走同様。ダートを除けば7戦連続して0.4差以内で掲示板を確保している安定株で、出来落ちの心配のない関東圏のレースであれば十分好走は見込めるでしょう。

[7]⑬サトノフラッグ(戸崎)

 好走実績は重馬場か長距離と時計のかかるレースに集中しており、初の1800m戦でしかもワンターンの東京となると道中の追走からして不安が残ります。よほど雨が降らない限りは…

[7]⑭ガロアクリーク(野中)

 スプリングSの末脚のイメージが強いですが、当時は前半4Fが50.5もかかった特殊なペースでその分脚が溜まったというのもありました。本質的にはコーナー4回で息を入れられる展開のほうがよく、淀みなく流れるうえ最低でも34秒台の脚が求められるここではもう一押し足りないと見ます。

[7]⑮ザダル(石橋脩)

 昨夏の関越Sが秀逸で、1桁番手で進んだ馬としては破格の32.8の上りを使っての勝利。当時の上り2番手、3番手はそれぞれ13番手、11番手を進んだ馬でそれでも33秒台。長い直線でエンジンを温められるコースは合っているタイプでしょう。

 前走の毎日王冠はペースだけ見れば平均ですが、前の2頭が引き離す縦長の展開で実際にはスローに近い流れでした。サリオスをマークする形で控えて進みましたが、結果としてあの流れでは前を捉えられなかったレースでした。8か月ぶりのレースですが中間は本数を乗られ、最終こそソーヴァリアントに後れを取りましたが51秒台で運び、前週に50秒台で走ったことを思えば十分でしょう。得意コースでこのメンバーであれば台頭の余地は十分と見ます。

[8]⑯シュリ(M.デムーロ)

 全成績(6-1-0-3)ですが敗れた4回はいずれも2桁馬番か大外枠(9頭立ての9番)で、前に壁を作って進めないと折り合いに苦慮するタイプです。8枠は歓迎ではないですが、前走馬の気に任せて行かせた分でガス抜きができていること、最近のデムーロJが道中前に壁を作るレースで好成績を収めていること、さらに外に行きたい馬がいることを考えればそう悪い並びではないでしょう。中間の調整も前走以上に時計を出せており、再度の輸送がどうかですがここでもやれる可能性は十分でしょう。

[8]⑰アドマイヤビルゴ(岩田望)

 初輸送でもあり、実質的な最終追いは1週前に済ませていることから中間が軽めであること自体は問題ないと見ます。但しこのように馬体に気を遣いながらの調整を未だに強いられているのは成長が見られないことの裏返しでもあり、現にデビュー時の馬体重(434kg)を上回って出てきたことはなし。ここまでの古馬混合戦は54kgとハンデをもらう立場でしたがそれも無くなり、今回は力試しの意味合いが大きい一戦と言えます。

[8]⑱アトミックフォース(武藤)

 前走は向こう正面でフランツに絡まれた分最後に着を落としましたが、流石にOPであれ以上のスローを許してもらえるほど甘くはありません。昨年の新潟大賞典にしても、ワンターン2000mにして前半59.7で単騎逃げというのはかなり恵まれた部類で、それでも勝ちきれなかったあたりはやはり重賞ではあと一歩、というのが現状であると見るべきでしょう。

<予想>
◎ザダル
○ヒュミドール
▲ミラアイトーン
△アルジャンナ
△シュリ

 多くの馬が外を回す展開となれば馬群の中でも勝負できる差し馬であるザダル、内枠を引けたヒュミドールを上位に取りたいです。


■札幌11R

[1]①アスタールビー(池添)

 いつもスタートは速い馬で洋芝で3勝を挙げており好相性、昨年のキーンランドCも差し決着を4着に残すなど実績的には通用級のものを持っています。但し今年の札幌はエアレーション効果か初日から比較的差しが決まっており、イン前を取らないと勝負にならないというレベルではない中で先行争いに飛び込んでいくとなるとどこまでお釣りを残せるか一抹の不安はありますが…

[1]②マイネルアルケミー(黛)

 好位差しで2連勝を決めていますが、いずれも稍重+荒れ馬場で上りがかかる展開を差し込んでのもので、黛Jもかなりシャカリキに追ってようやく追いついた、という内容でした。直線でスッと外に出せる位置取りであればよいのですが、開幕週の内枠となると馬群が密集するのはほぼ確実で、上りもかかりにくいとなるとここ2戦のように運べるかは難しいところです。

[2]③シゲルピンクルビー(泉谷)

 フィリーズレビューは前傾ラップでスプリント寄りの適性が求められたレースで、道中内に押し込められた上に4角でも一瞬ブレーキを踏むところがあり、前が開いた一瞬で決めました。ヨカヨカやミニーアイル同様に1200mでパフォーマンスを伸ばしてくる期待は持てそうですが、この枠でどうやり過ごすかが課題です。


 上記は泉谷Jのデビュー以来の「芝1400m以下」での枠順別成績です。短距離戦は先行争いが激しく、内枠は距離ロスの面で有利な分手綱さばきに左右される部分が大きいです。泉谷Jは若手らしからぬ差し競馬で実績を重ねていますが、この数字を見る限り短距離戦の内枠は鬼門のようです。これが差し馬であれば思い切って下げて外に回すこともできなくはないですが、それで間に合うタイプの馬ではないだけにどのように運ぶかが鍵になってくるでしょう。

[2]④ジャスティン(坂井)

 芝での勝ち鞍は1400m以上。1200m戦では一本調子にならざるを得ず、ダートならそれでも良いですが芝ではギアチェンジできる脚力が必要で、成長に期待する手はありますがそれでも一昨年の葵Sで2.0秒負けとなると仮に巻き返せていてもどこまで、という計算は立てにくいのが正直なところです。

[3]⑤ケープコッド(吉田隼)

 1200m戦では崩れていない上、2歳戦だけとはいえ北海道では(2,1,0,0)と洋芝も合っています。速い流れでも前目から脚を使えるタイプで、前走の鞍馬Sも差し決着の中唯一先行勢で掲示板(⑤着)に残しました。但し発馬があまり良いタイプでないため、この枠ではスムーズに運べない懸念があります。

[3]⑥リンゴアメ(秋山稔)

 1200mでは最内枠で出負けした前走を除けば①①④と崩れなく走れてはいます。但し前走の出を見る限りでは古馬重賞で内枠を引くと位置を取れない懸念は大きく、今回ももう少し外枠が欲しかったというのが本音です。函館2歳Sも上りが36.3もかかる展開に助けられてのもので、最低でも34秒台の上りが求められるこの舞台では通用可能性は見出しにくいです。

[4]⑦ミッキーブリランテ(和田竜)

 高松宮記念は大外枠+馬場もあり位置を取れませんでしたが、3走前の阪急杯のように内で良い位置を取れれば終いもしっかり脚は使えます。但し前半33秒台のレースが未経験な分置かれる懸念があるのと、追い切りの動きだけ言えば前走のほうが良かっただけに初の北海道輸送がどう出るかでしょう。

[4]⑧カツジ(岩田康)

 スワンSの激走以降は1秒以上の大敗が続いていますが、そもそもスワンS自体前半3Fが35.5というスローに近い流れでハナを取れたもので、このメンツでハナを切れる脚力はないタイプです。その分終いに賭ければ脚は使えますが、陣営は好位からの競馬を示唆しています。但しそんなことをお構いなしに乗るのが岩田康Jであると言えばそれまであり、買うとすれば指示無視の追い込み策を取る可能性に賭ける、という視点でしょう。

[5]⑨タイセイアベニール(小崎)

 前崩れの展開で最後まで脚を使えるタフさが持ち味で、北海道でも(1,3,0,1)と走れています。前走の3着は前を走るクリノガウディ―が内の馬をきれいに掃除()してくれたおかげもありますが良い頃の末脚が戻ってきており、近2走分の時計だけ走れれば台頭の余地はあると見ます。

[5]⑩ジョーアラビカ(横山和)

 暑い時期に走れておらず、6~8月は(1,1,0,5)。連対は未勝利・500万下といずれも下級条件でのもので、平坦より坂のあるコースが合っている戦歴からもここでは強くは推せないかと。

[6]⑪コントラチェック(丸山)

 札幌は未勝利勝ちもある舞台ですが当時は1800m。前走のオーシャンSは稍重の影響もあり前に行った組がそのまま押し切れるレースでしたが、今回はそこから1枚は時計が早くはなりそうで最後の1Fでどこまで持ちこたえられるかが鍵になりそうです。

[6]⑫ロードアクア(田中健)

 発馬が良いタイプで、内でごちゃつくよりは外目からスムーズに先行できた方が結果を出せています。但し、前走は不利を受けた大敗とはいえクリノガウディーに被された時点で既にお釣りはなく、33秒台以下の入りとなった場合には上りが35秒以上かかることが求められます。昨日の2勝クラスでも33.5-35.1ですから、そこまで恵まれることは考えにくいというのが現状です。

[7]⑬センショウユウト(中井)

 前崩れ専門の差し馬かと思いきや、昨秋の福島の2戦のように前が残す流れを差し込んでくるレースもできる馬です。前走不良馬場を差し切ったこととも関連するのですがエンジンのかかりが遅く4角から加速できる展開にならないと差し届かないタイプで、現に2走前は1番枠に入ってしまいうまく助走をつけられなかった分エンジンがかからず、その前は16番枠で外から加速し3着しています。

 今回は13番枠で外は行きたい馬が揃ったことでスムーズに位置は取れそうです。ここで通用するのかというと微妙なところではありますが、例年の函館と違いコーナーの半径が大きく助走がつけやすいうえ、エアレーションでバンバン差しが決まる今の札幌であれば可能性は見いだせると見ます。

[7]⑭ビアンフェ(藤岡佑)

 去勢初戦で-12kgで出てきた前走のオーシャンSで最後まで見せ場を作っての3着。逃げられないと難しいところはありますが、内の先行馬はハナにはこだわらないタイプでポジション取りはそこまで苦労はしないでしょう。但しこの枠ですのでそれなりに出脚を使うことになり、ゴール前で踏ん張りがきくかは他の先行馬と同様にリスクであると考える必要がありそうです。

[8]⑮アルピニズム(団野)

 33秒台の入りで34秒台の上りを求められるとなるともう一押しが足りない印象で、1200mで1分08秒台のレース経験がない点からもOPではもう少し慣れが必要と見ています。

[8]⑯カレンモエ(鮫島駿)

 スピードの塊という馬で、前が残っても崩れても堅実に走るあたりは血は争えないという戦歴を見せています。出世を妨げているのは最後の一押しで、常に人気を背負い目標にされる存在でもあり最後に何かに差されるというレースが多いのも致し方のないところです。ハナにはこだわらないタイプなのでこの枠でも支障はないですが、前だけで決まらない展開になった場合に踏ん張れるか、ここは真価が問われる一戦になりそうです。

<予想>
◎タイセイアベニール
○カレンモエ
▲センショウユウト
△ビアンフェ
△コントラチェック
△ミッキーブリランテ
△カツジ

 前もそれなりに流れる中で差しを期待するとなると、中団からいい脚を使えるタイプがねらい目と見て中枠を引けたタイセイアベニールを抜擢します。


(ねらい目レース)

■東京6R エレフセリア

 前走は4角通過順がそのまま着順になるような流れを差し込んでの4着と善戦しましたが、ジリ脚タイプで後ろ過ぎても届かないという微妙な匙加減が求められる馬です。今回東京に変わるうえデムーロJに乗り替わるのは大きく、中団で脚を溜めて脚を伸ばすレースができればこのメンバーでも大きく差はないと見ます。

2021年6月12日土曜日

【6/12(土)予想】

■東京7R フィナールショコラ

 前走が前半34.5で逃げての2着。クラスを考えればハイペースの部類で、気分良く逃げて持ち味を発揮できた形でした。勝ったヘライアは次走2勝クラスを連勝しており、メンバーレベル的にも決して低くはないレースでした。今回もこの馬より内の各馬は控えたいクチで、行かせるにしてもチェスナットロールくらいでしょうからインの二番手は十分に伺える位置でしょう。人気の中心の3歳馬は前走ペースに恵まれた馬が多数で、この相手関係なら十分に頭を狙えると見ます。

2021年6月6日日曜日

【6/6(日)予想】安田記念の全頭評価とねらい目レース(高山S)

[1]①サリオス(松山)

 陣営曰く右トモをケアしながらの調整で「一度追った後で疲れが抜けたことを確認して次の時計を出した」というニュアンスの堀師のコメント。それが証拠に1週前に強めに追って直前は馬なり調整。週ごとにしっかりトラックコースで負荷をかけていた前走時に比べるとトーンダウンは明らかで、毎日王冠の圧勝劇からこのコースは合うものの、この調整では食指は動きません。

[2]②ギベオン(西村淳)

 3歳時からパフォーマンスを上げられておらず、前々走はかなり恵まれての逃げ切り、前走は極端な前傾戦で相対的に差し有利の中での0.4差7着と額面ほどの強さではなく、今回さらに斤量が上がる点もプラスとは言えません。

[3]③ダイワキャグニー(石橋脩)

 東京の1800~2000mがスイートスポットでですが、重賞になると一歩足りないのはやはり時計面の課題が大きく、好走した重賞もエプソムCは不良馬場、毎日王冠は稍重馬場と時計のかかるコンディションが奏功した印象です。前走のマイラーズCは速い流れをしのいだように見えますが、ラップ自体は飛ばしたベステンダンク(シンガリ負け)が作ったものでこの馬自身は+1枚半くらいのペースで走っていて、相対的に外側が有利だったコンディションもあり額面通りの評価はしにくいと考えます。仮に雨が降ったとしても、府中のマイルでは位置を取り切るのは難しいと見ます。

[3]④カラテ(菅原明)

 東京新聞杯の1.32.4という勝ちタイムは、近10年ではインディチャンプの勝った2019年の1.31.9に次ぐ好時計でした。ですが今回は中間爪不安で一頓挫あり中間も本数は乗られてるものの普段50秒台をマークする坂路でも最高が53秒台というデキ。地力で見せ場を作れるかという一戦になるでしょう。

[4]⑤グランアレグリア(ルメール)

 中2週で既に態勢はできており、中間に速めをやる必要がないのは明らかですがやはり最終の併せ馬で遅れたのは気になります。相手関係でいえば明らかに前走のほうが「舐めプ」が許される状況だったわけで、詰まった間隔以上に「シーズン3戦目」が初めてである点も不安と言わざるを得ません。

[4]⑥ダノンプレミアム(池添)

 間隔を空けて使われた方が好走できる馬で、2か月以上の休み明けで敗れたのは中間順調さを欠いたダービーのみでそれも0.2差の6着ですから十分に走れていると言えます。

 但し、過去2回の安田記念は⑯⑬着と凡走続き。もともと2歳時にサウジアラビアRCを1.33.0で勝っているように時計対応ができないタイプではないはずで、19年はスタートでアオった上にロジクライに前をカットされたもので言い訳が立ちますが、昨年はイン3番手を進んでおきながら直線で全く伸びず。過去のレースを見たところ、鍵は「直線を向いたときに前が開いているか否か」にあると考えます。


 上段2つは1枠を引いて直線でも押し込められ、エンジンがかかりませんでした。一方で下段の2つのように4角から直線にかけてスムーズに進路を取れた時はしっかりと脚を使っています。この馬はスピードに勝るところがあり、川田Jも道中で意識的に前に馬を置いて折り合わせているシーンが見受けられましたが、学習能力が高いのか直線でもそうなるとスピードをセーブしているようで、直線向いたときにうまく進路を確保できる枠順と展開が必要という結論に達しました。

 それで言うと、トーラスジェミニ・ラウダシオンを行かせさえすればあとの先行勢は内枠に固まっているので番手の外はすんなり取れそうです。昨年池添Jがグランアレグリアで勝った時のような展開に持ち込めれば、十分に台頭が見込める舞台でしょう。

[5]⑦ラウダシオン(M.デムーロ)

 (3,1,0,0)の言わずと知れた東京巧者で、昨年のNHKマイルCは言うに及ばず富士Sでも前半33.8のペースを先行し2着に残しているように、スプリント寄りのスピードはワンターンのこのコースに合っています。コースが変わってもイン受難のレースが続きこの馬に向く馬場状況とは言い切れないものの、トーラスジェミニを行かせて馬場の真ん中に持ち出せればそう簡単には沈まないはずです。

[5]⑧インディチャンプ(福永)

 初のスプリント戦だった高松宮記念で3着したように、スピードに関しては相変わらずG1級でしょう。4歳時と比べるとキレの面では一枚落ちた感は否めないですが距離延長で位置を取るのも問題なく、連・複候補としては抑えが必要な存在と見ます。

[6]⑨トーラスジェミニ(戸崎)

 東京での好走歴は前半だいぶゆったり進んだ百日草特別①着と不良馬場のエプソムC③着のみ。まともな時計になった場合は上りの面で懸念が大きいです。

[6]⑩カデナ(武豊)

 好走歴は中山や阪神内回り、ローカルなど一瞬の脚をうまく活かせる舞台に集中しており、後方から構えたうえで前もなかなか止まらない今回となるとギリギリまで追い出しを待って着狙い、というレースにならざるを得ません。得意条件でも今一つというレースが続く近況では大きな期待は懸け難いです。

[7]⑪ダノンキングリー(川田)

 復調に手間取り久々の一戦となりますが、ここ数週はポリトラックやダートでの調整が続き完調とは言えない状態。もともと57kg以上では勝ち切れていない馬で、斤量面の対応も不安を残します。

[7]⑫ケイデンスコール(岩田康)

 昨秋のポートアイランドSで岩田康Jが乗った時から、馬にやる気が戻ってきたように見えます。このレース自体は不利もあり大敗していますが、その後は順調に着差を詰め重賞を2勝。前が残るレースで前目で進め、後方有利戦でしっかり控えてとここ3戦は位置取りが勝敗に直結している印象ですが、それができるようになった点も含め精神面での成長は目覚ましいと言えるでしょう。左回りワンターンのマイルはG1②着含め得意の舞台で、しっかりポジションを取れれば台頭できる1頭と見ます。

[8]⑬シュネルマイスター(横山武)

 古馬牡馬と比べて4kg減というのは大きいですが、流石に状態は前走がピークだったと見ます。本来前走もソングラインがまともに走っていれば2着だったレースで、時計は優秀でもここではさらに速い上りを使わなければ間に合わない舞台で、もう1段階上を望むのは今回は難しいと見ます。

[8]⑭カテドラル(田辺)

 思い切って末脚に賭けた方が結果の出るタイプで、ここ2戦は中団から運び直線で鋭く伸びるレースで連続②着。特に2走前の東京新聞杯は先ほど挙げたカラテとタイム差なしで走っており、2019年のNHKマイルCでも前半33.9の流れを中団から追走し33.7の上りで3着に食い込む走りを見せるなど、しっかり溜めるレースができればこのコースでは崩れていません。

 振り返れば、そのNHKマイルCではケイデンスコールとともにグランアレグリアを負かしているわけで、テンが流れやすく外差し傾向にある今の東京は向いている舞台でしょう。調教もここ2走以上に好タイムを出しており状態はシーズンで一番。グランアレグリアは被されるのを嫌うのでおそらく外に持ち出すと思われますが、そうなるとその内を突けるタイプの差し勢にチャンスが生まれます。流れが向かなければ出番は難しいですが、馬群の中で脚を溜めた方が良いこの馬にとってそう縦長にならないであろう今回のメンバーも好都合で一発を狙うならここからでしょう。

<予想>
◎カテドラル
○ダノンプレミアム
▲ラウダシオン
△グランアレグリア
△インディチャンプ
△ケイデンスコール

 現にグランアレグリアに先着したことのあるカテドラル。理想としてはダノンプレミアムの後ろに進路を取って叩きあいに持ち込んでもらえたら良さが活きると見ます。グランアレグリアは今年の初戦で大阪杯を使っておきながらマイルで連戦。中距離路線を見据えていたことを考えれば国内G1・8勝に届かせるために急遽参戦したように見え、ペースも激流とまでは行かないこの舞台では他の馬にも付け入るスキはあると見て連下までとしました。


■中京11R ニホンピロスクーロ

 他馬を気にするところがあり、逃げられれば2戦2勝。仮に逃げられなくても前半が60秒を回れば掲示板を外しておらず、程よくテンの時計がかかるレイアウトの中京芝2000mも好都合で。メンバー的には他に行きたさそうな馬はシャイニーゲールくらいで、飛ばす逃げ馬ではないのでうまく目標にして進めればここも即通用の期待は大きいです。

2021年6月5日土曜日

【6/5(土)予想】鳴尾記念の全頭評価

■中京11R

 東海地方では金曜に記録的な大雨がありましたが、朝の時点で稍重まで回復。水はけがよくなったと感じます。

[1]①ブラストワンピース(岩田康)

 馬体回復に時間を要し半年ぶりの復帰戦ですが、陣営は太目残りであることに言及しており「この一追いでどこまで」という状況。ご存知の通り体重が増えやすく減りにくい馬で、直前に急激にシェイプアップすると着を落とす傾向にあります。下記は調教後馬体重と本番の体重を示したものですが、概ね10kg以上の体重減があると凡走する傾向にあります。

20'天皇賞秋 560→550(1.7差⑪着)
20'宝塚記念 558→542(4.5差⑯着)
20'大阪杯  552→542(0.6差⑦着)
19'大阪杯  545→530(0.3差⑥着)
18'有馬記念 540→534(0.0差①着)
18'菊花賞  537→530(0.4差④着)
18'ダービー 539→532(0.2差⑤着)

 昨年のAJCC(①着)が546kg。今回は帰厩時560kgとのことで、そこからあまり絞れてないとなると550kg台前半まで持ってこれているかは微妙なライン。流石にここはメンバーが違うので八分程度でも押し切る可能性はありますが…

[2]②アフリカンゴールド(藤岡康)

 出していくとキレ負けし、かといって溜めても差し切れるほどの脚はないという難しい馬。白富士Sの0.2差4着は評価できるものですが、仮にそれと同じだけ走ったとしてもこのメンバーでは足りないと見ざるを得ません。

[3]③ユニコーンライオン(坂井)

 2走前は最後の一脚で激走しましたが、本来は前走のように前目から押し切る方が合っている馬。長期休養を経て、ソラを使うなど精神面の幼さが解消しており中間も前走同様にしっかり乗り込めているのは好材料。何より矢作厩舎が間隔を詰めて使ってくるときは好調のサインで、2018年以降中2週以内なら単回124/複回95。これが坂井J騎乗時だと単回114/複回113と安定感抜群(しかも該当条件20-20-28-132で断トツの騎乗回数)で、ショウナンバルディを見ながら運べる今回もスンナリ先行が叶いそうで好走の目は十分あると見ます。

[4]④ペルシアンナイト(幸)

 マイルCS、有馬記念ともに0.6差の⑦着に好走しており、このメンバーの中に入れば断トツの実績と言えます。本質的にはスピードを活かしたいタイプで、ここ2走は重馬場に泣かされました。馬場は回復が見込まれ、中間の動きも抜群。左回りさえこなせればアッサリの可能性も。

[4]⑤ワイプティアーズ(松若)

 上りがかかるときに好走するタイプで、芝でレースの上りが36.0以上なら(3,1,0,0)、それ未満だと(1,1,2,18)。後者での好走歴は下級条件時代と前崩れの逆瀬川S(②着)で、やはりOPではそこまで恵まれることは稀と言わざるを得ず馬場も回復しているとなると台頭は難しいと見ます。

[5]⑥ブラヴァス(武豊)

 ペルシアンナイトと同じ臨戦過程につきここ2走の敗因は馬場と見ることができますが、この馬の場合昨年の七夕賞で荒れ馬場&重馬場を2着している実績があり、そこが敗因というのを額面通り受け入れられるかは微妙なところです。金鯱賞は先行勢が恵まれる中3角で手ごたえを失くしずるずると後退。気温の上昇でコンディションを戻している期待もできますが、1週前はコースで併せて遅れ、最終はポリトラックでの調整となると本来の調子を取り戻せているかは疑念が残ります。

[5]⑦サトノソルタス(川田)

 この馬は休み明けでこそ走るタイプで、2か月以上の間隔を開けたレースは(1,2,2,2)に対しそれ以外は(0,0,0,4)。後者に該当する今回は前走以上のパフォーマンスは望みにくく、メンバーも落ちるわけではないここでは大きな期待は懸け難く。

[6]⑧ショウナンバルディ(池添)

 前走や6走前の関ケ原Sのように、前半が60秒を回るような流れで先行できれば残せるだけの力はあります。そういった意味ではスタート後坂になる中京2000mコースは合っている舞台です。同型が居ないここではスムーズに先行できそうで、押さえる必要性はあると見ます。

[6]⑨ヒンドゥタイムズ(福永)

 後ろ過ぎると届かず好位で壁を作りギリギリまで仕掛けを待つやり方が合っている馬で、ペースが落ち着きそうな今回もこの馬向きの陣形になると見ます。同じ舞台で行われた3走前のケフェウスS(④着)は包まれて動きたいところで動けなかったことに加え、相対的に後方外が有利の展開も向きませんでした。2走前のチャレンジCのようなキレ勝負になると厳しいですが、一瞬の脚をうまく生かす展開に持ち込めれば好走できるでしょう。

 但し、陣営が言及しているように中間気温が上がったことにより中間夏負けがあったことは懸念材料。天気が回復し夏日予想のコンディションでは体調面の不安が残ります。

[7]⑩ペプチドオーキッド(富田)

 前走は稍重の割に芝2200m戦で前半59.4秒と流れ、外差し傾向もあり36秒台の脚でも間に合うレースでした。ここ4戦連続連対ですがいずれも前傾戦or重馬場で上りがかかっており、落ち着いたペースで35秒程度の上りが必要となるとここではまだ厳しそうです。

[7]⑪クラージュゲリエ(松山)

 4角6番手以内なら(1,1,2,0)で、いかに好位を取れるかが鍵になる馬です。そのためには道中が60秒以上で流れることが理想で、前走は距離短縮ローテで位置を下げてしまったことが敗因でした。休養明けで太目残りの気はあるものの中間の本数は十分で、急坂で甘くなる懸念はありますが距離延長+今回のメンバーなら位置取りは問題なさそうで、極端なキレ勝負にならなければ。

[8]⑫アメリカズカップ(西村淳)

 他の馬が嫌がるような雨・重馬場でも力を出せる点がセールスポイントですが、なかなかその条件に巡り合わないことから戦績は地味なものになっています。衰えているわけではないですが、晴れの良馬場が見込まれるここでは。

[8]⑬サンレイポケット(鮫島駿)

 左回りは安定していますし長くいい脚を使えるタイプですが、直近の2つの勝ち鞍はいずれも極端に上りがかかったレースでした。前走の新潟大賞典は前半3Fが34.2とマイル戦のような流れで最後は37.6もかかりましたし、昨年のジューンSは大雨の影響でラストが37.8。中京はそれなりに上りがかかりますから好走は可能と見ますが、流れ一つで着を上げ下げしてしまうタイプなだけに極端に流れることはなさそうなこのメンバーでは取りこぼしの懸念もあります。

<予想>
◎ユニコーンライオン
○ペルシアンナイト
▲クラージュゲリエ
△ヒンドゥタイムズ
△サンレイポケット
△ショウナンバルディ

 体調さえ整えばヒンドゥタイムズ中心で問題ないと踏んでいたのですが、天候を考え押さえまでとしました。上位3頭の印を繰り上げる形でユニコーンライオンを中心視。



2021年5月30日日曜日

【5/30(日)予想】ダービー&目黒記念の全頭評価とねらい目レース(むらさき賞)

[1]①エフフォーリア(横山武)

 元々ダービー向きと思われていた中で皐月賞を完勝。内を通って前が上手く開いたうえ馬場も回復していたというのは大きかったですが、0.5差はメンバー間での勝負付けはほぼ済んだと思わせる強さでした。

 但し今の東京は必ずしも内が良いとは言えず、土曜の7R(3歳1勝クラス、芝2400m)では1番枠のジェニーアムレットがハナを切り61.1のペースで運びましたが2.8差の10着(11頭立て)。騎乗した横山武Jも明日の戦法を決める参考にしたはずですが、そうなると今度はいかにして外に出すかが課題になります。

 33秒台前半の脚を繰り出せるエフフォーリアに勝とうと思うなら後ろから差すのは厳しく、バスラットレオン、タイトルホルダーに限らずそれより前の位置を取りたい馬は多いはずです。この「エフフォーリア包囲網」をいかに打破するか、偉業達成への最大のハードルはここにあると見ます。

[1]②ヴィクティファルス(池添)

 それまで3戦後傾戦を差して好成績を収めていましたが、皐月賞では前後半5Fともに60.3-60.3のイーブンペースで位置を下げてしまいました。この日の中山は決して外が伸びないわけではなく、当日1時間前に行われた芝2000m戦は捲り気味に進出した外の馬が差し切っていました。それなりにペースが流れたうえでさらにキレが求められるこの舞台では、パフォーマンスを上げる期待はしにくいかと。

[2]③タイムトゥヘヴン(石橋)

 前走のNHKマイルCでは直線スムーズさを欠きながらも6着と地力を示しましたが、今回はそこから800mの距離延長。京成杯で前半63秒で逃げて残せなかったことが距離に原因があるとすれば、ロードカナロア×キストゥヘヴンでこの舞台での前進期待は難しいと考えます。

[2]④レッドジェネシス(横山典)

 京都新聞杯は暴走気味のルペルカーリアをようやく捉えての勝利で、1勝クラスを勝てない馬も混ざっていたことを思えば高くは評価できないレースでした。前回も今回も直前はポリトラックや芝コースが主体で体に気を遣いながらの調整が続くうえ、この鞍上ではエフフォーリアのアシストとばかりにレースをぶち壊す懸念すらあります。

[3]⑤ディープモンスター(武豊)

 距離は伸びた方がよく東京のような広いコースが向いているのは事実ですが、すみれSは同馬以外は1勝クラスでも勝ちきれない馬の集まりでレースレベルとしては疑問符が付く中力の違いで押し切った印象で、33秒台のギアを隠し持っていれば話は別ですが母系からも上りはかかった方が良い印象で、良馬場想定の現状では推しにくいです。

[3]⑥バジオウ(大野)

 負けて強しの大寒桜賞を経て前走のプリンシパルSは完勝という内容でしたが、やはりレベルとしては1勝クラス程度というのが妥当な見方でしょう。今回は簡単に好位は取れなさそうですが、タイトルホルダーと違って番手でも勝ち切れている点はプラスで、バスラットレオンを追いかけてどこまで粘れるかでしょう。

[4]⑦グラティアス(松山)

 先述の通り皐月賞は外が伸びなかったとは言い切れず、目立った不利も無く道中の位置取りからそのまま流れ込んで6着という内容からは強調材料が見当たりません。これまで3か月おきにレースに使っていたところから初の中5週というローテも未知数で、2.4億という取引価格の割にいつも加藤征師の調子が見られないという点からもここで大望は難しいかと。

[4]⑧ヨーホーレイク(川田)

 この馬には10頭の全兄弟(兄・姉)がいるのですが、そのほとんどが3歳春以降パフォーマンスを伸ばせておらず現に古馬OPを勝った馬はゼロ。世代戦にしても一番の出世株であろうマウントシャスタも毎日杯2着→NHKマイルC6位入線(失格)、カミノタサハラも弥生賞1着→皐月賞4着といった具合で、完成度のリードが無くなることで相対的に着を落とす傾向にあります。この馬も皐月賞は善戦しましたが、それ以上を望むことが難しい一族であるが故、大きくパフォーマンスを伸ばせる期待は薄いと見ます。

[5]⑨ラーゴム(浜中)

 皐月賞では出だしで行きたがるところがあり、4角で既にガス欠というレースでこれを以て実力とするのは早計でしょう。但しその前のきさらぎ賞よりも前半が流れたにもかかわらず気難しさを見せたという点では今回さらに距離が延びることはプラスではなく、タイム差なしの2着だったヨーホーレイクとの比較で考えてもここで伍するのは難しいかと。

[5]⑩シャフリヤール(福永)

 全兄アルアインと同じく毎日杯を好内容で勝った後、陣営はダービー直行を選択。流石にレコードで勝った後で輸送込みの中2週は厳しいと見られるだけにこれは正解でした。中間はじっくり乗られ2週連続でサトノシリウスとの併せ馬で先着。好気配で送り出せる態勢は整ったと見ます。

 但し気になるのが、藤原英厩舎が世代戦で連勝することのハードルが年々高くなっている点。


 上記は同厩舎の3歳世代限定戦における「前走1着だった馬」の成績です。ここ10年ほどは人気馬でしか勝てておらず回収率は低迷トレンド。未勝利→条件戦の臨戦パターンを含め勝ち馬がゼロという年も多くみられます。

 ノーザン主体の構成となった同厩舎にとっては回転を高めるために1戦1戦が勝負となりますが、これが「お釣りを残すことをしなくなった」のか「単純に仕上げが下手」なのかは何とも言えないデータです(一応「中8週以上」でのデータも取りましたが勝率はほとんど変わりませんでした)。立て直す期間を得た今回は変わってくる可能性もありますが、この人気では少々危険かもしれません。

[6]⑪ステラヴェローチェ(吉田隼)

 キレでは劣るもパワーと持続力で勝るというタイプで、荒れ馬場の内を突っ込み3着に来た皐月賞はお見事でした。今の東京の内はそんなに良くはないですからコースロスなく進んでの一発はあるかもですが、外が伸びますのでキレ勝負では分が悪いというのが正直なところです。

[6]⑫ワンダフルタウン(和田竜)

 頓挫があり何とか間に合った青葉賞を快勝。中2週で再度の遠征は楽ではないですが、前走に比べて調教負荷もかけられており体調面の不安はなさそうです。ただその前走はインベタから直線でうまく外に出せての勝利で、同じような位置を取りたい馬が多くなる今回はそう楽はさせてもらえなさそうな展開が予想される故、一筋縄ではいかないと見ます。

[7]⑬グレートマジシャン(戸崎)

 全兄弟にフォイヤーヴェルク、ノチェブランカ、ブラックマジックと芝2000m超を主戦場とする馬が多く、スピード決着は苦手かと思っていましたが毎日杯がレコード勝ちのタイム差なし2着。期待値の高さを思えば当時は物足りなさもありましたが、わざわざ遠征して挑んだ初重賞でこの時計に対応できたのは振り返れば大きく、大箱コース+外伸び傾向と歓迎すべき条件が揃うここは十分台頭が見込めます。ただまだ多分に幼さを残す分道中で我慢が効くかどうか、戸崎Jの腕の見せ所でしょう。

[7]⑭タイトルホルダー(田辺)

 行けないと良さが出ないタイプで、皐月賞も結果的に途中からハナに立ったことが好結果に繋がりました。今回はそれをやろうとするならバスラットレオンを途中で抜かなければならず、後述しますが緩急をつけるタイプの逃げではないため自ら加速しないと抜くことは難しく、かといって2番手で垂れてくるのをじっと待つのでは外差し勢にやられてしまいます。

 可能性があるとすれば、バスラットレオンと2頭して後続を大きく引き離しリードを保って直線を迎えるロジャーバローズパターン。但し例年ほどインが良くないことを考えれば、直線でのコース取りに悩むところです。

[8]⑮アドマイヤハダル(M.デムーロ)

 エリカ賞、若葉Sともにメンバーの戦績から強調できる内容ではなく、前走もイン追走からうまく外に出したかと思いましたが伸びは存外。良馬場で巻き返す期待はありますが、アイビーSの内容からも東京コースではキレ負けの懸念があります。

[8]⑯サトノレイナス(ルメール)

 冒頭、エフフォーリアに勝つためには差すのは厳しいと言及しましたが、唯一後ろからでも勝つ期待を持てるのが桜花賞で32.9の末脚を繰り出したこの馬と見ます。その桜花賞はスピードを持った馬が台頭する流れでソダシを捉えきれませんでしたが、全兄には菊花賞3着のサトノフラッグを持つ血統で距離延長+長く良い脚を使える適性はこの舞台向きと見ます。ルメールJも位置にはこだわらず自分のレースに徹するとコメントしており、外差し競馬で末脚を全うさせる覚悟でいます。

 オークスに出ていたら2倍台の2番人気は確実でしたでしょうが、66歳の国枝師にとってもダービー挑戦のチャンスはもうそう多くないということ、加えて2016年に8cm差で逃したダービーの栄冠に挑まんとする里見治オーナー(サトミHC)の想いを汲めば、桜花賞2着となり牝馬3冠の資格を得られなかった時点でここへの参戦は半ば必然だったとも言えるでしょう。かねてから自分はここに出てくれば重い印を打とうと決めていた1頭であり、この中間の前哨戦の結果からもその結論を変える必要はないと見ています。

[8]⑰バスラットレオン(藤岡佑)

 陣営も鞍上も「本来もっと距離が伸びてよく、切れる末脚を使える馬」という評価は一貫しているのですが、気持ちの面で緩急をつけたレースができないことから現状では一本調子のレースオンリーになってしまいます。ニュージーランドTではスピード能力の違いを見せつけ圧倒しましたが、今回は例年のようなイン有利の馬場とまではいかないだけに逃げてどこまで、というレースにならざるを得ないでしょう。

 尤も、藤岡佑Jがゴールまでまたがり続ければこの馬は(2,0,0,0)ですし、デビュー戦のようにスローに落とせれば終いは33秒台の脚を使えます。要は「ブレーキが使えないタイプ」という話で、他が様子見して平均以下のペースに落とせた時には見せ場を作る期待は十分にあります。


<予想>
◎サトノレイナス
○エフフォーリア
▲グレートマジシャン
△バジオウ
△バスラットレオン

 Cコースに変わっても例年より内が良くないことを踏まえ、外有利の決着を見越してサトノレイナスを本命に抜擢しました。当然エフフォーリアにうまく捌かれればアッサリというシーンもありますが。3着候補は舞台変わりで前進あるグレートマジシャンに加え、先行勢からは行き切るバスラットレオンと番手でも持ち味出せるバジオウを複穴で。



■東京12R

[1]①ムイトオブリガード(横山武)

 前走新潟大賞典はメンバー最速の上りを使って0.4差7着。ひと叩き後の2戦目で動きは良くなっていましたが、ワンターンで平坦の2000mではさすがに道中の追走で手一杯というレースでした。坂を2回上る東京2500mは一昨年のアルゼンチン共和国杯で勝利しており、調教も前走時より格段に動けていることから前進可能と見ます。但しトップハンデで足りるかどうかは微妙なところ。

[1]②トラストケンシン(吉田豊)

 2年間勝利から遠ざかっていますが、一昨年のアルゼンチン共和国杯では格上挑戦の身ながら0.3差の5着に入っています。全3勝はすべて東京で右回りでは難儀する馬なのですが、前走は中山で0.2差5着と復調気配を見せました。中間の調教は馬なりで50.7-12.6と好時計をマーク、展開に左右される部分は大きいですが外差しの効くコンディションで52kgであれば見せ場を作れる可能性はあるでしょう。

[2]③アドマイヤアルバ(北村宏)

 3歳時の京都新聞杯2着をピークにパフォーマンスを更新できておらず、最後に掲示板に載ったのも一昨年の京都金杯の4着まで遡ります。53kgのOPでも1秒前後負ける現状に加え、本質的には1600~2000mが守備範囲と見られ距離もやや長いです。

[2]④サンアップルトン(柴田善)

 昨年のアルゼンチン共和国杯で0.3差3着とコース適性は証明済みで、前走のメトロポリタンSは外に進路を取ろうとしたところ前をふさがれ切り替えるロスがあったもので見直しは可能でしょう。但しここが目標と言っておきながら中間はプールを多用しつつ南ウッドで馬なりの併せ馬。状態維持を最優先にしている状況では前走からの上積みとなると疑問符が付きます。

[3]⑤ウインキートス(丹内)

 前走の日経賞では3角で他馬に寄られ内ラチに接触するアクシデント。これを除けば過去14戦すべて5着以内と堅実さが光ります。但し好走歴は中山、札幌、福島と小回り右回りに集中しており、内が必ずしもいいとは言えない状況で立ち回りだけでやり過ごすのは難しい舞台と見ます。

[3]⑥アドマイヤポラリス(吉田隼)

 純粋な切れ味勝負では分が悪いものの、道中でじわっと進出し直線で前を捉えるレースが得意なタイプでこの2連勝も自分の持ち味を発揮したレースでした。詰めの甘さも解消されつつあり、外回りコースだった2走前の阪神2400m戦で34.2で上りをまとめていることからもここにきての充実度は目を見張るものがあります。ただ今回はスロー必至のメンバー構成で、似たような位置から切れ味を繰り出せる同型馬も少なからずおりどこまで踏ん張れるかが鍵でしょう。

[4]⑦サトノルークス(大野)

 前走は59kgを背負っていたことを思えば0.6差6着は健闘の部類ですが、それ以前の重賞では重馬場だったセントライト記念と長距離戦の菊花賞を除き脚力不足で苦戦が続いています。大雨が降れば別ですが、仮に15時前後から雨が降ったとしても府中の水はけを考えれば良くて稍重程度でしょうからやはりここでは脚が足りないと見ます。

[4]⑧ヒートオンビート(川田)

 後ろ過ぎては届かない一方で、ある程度ペースが流れても前目から良い脚を使えるのがセールスポイント。その分脚の使いどころが鍵で、前走は早めに抜け出した後直線で右へ左へ寄れているうちにミスマンマミーアに差されてしまいました。こうなると本来は直線の長いコースは戦い方が難しくなるのですが、この馬に乗って(2,1,1,0)の川田Jならうまく導いてくれるでしょう。初輸送をクリアできれば。

[5]⑨アイスバブル(石川)

 この馬の好走歴は短期免許の外国人Jが乗った時に集中しており、該当時は(3,3,1,2)なのに対し日本人Jでは(1,2,0,11)。昨年2着も隔離覚悟で来日したレーンJが駆ってのもの。流石に石川Jを「仮想ムーア」と扱うにはまだ早く…

[5]⑩ナムラドノヴァン(内田博)

 初勝利以降は前半5Fが60秒を超えるような低速戦でしか走れておらず、万葉Sも長丁場+軽斤量、阪神大賞典も重馬場と好走できる条件が揃っていました。前走の天皇賞(春)は道中通過順がほぼそのまま着順になる展開でこの馬には向きませんでしたが、今回60秒くらいで流れそうなこの舞台では追走に懸念が残ります。

[6]⑪グロンディオーズ(ルメール)

 1年半ぶりで+28kgと明らかな叩きだった昨年の江の島Sを除き、東京では(4,0,0,0)。他1勝も新潟の外回り2000mと直線向いてゴーサインを出せるコースが向いており、舞台適性は抜群でしょう。この馬もサンアップルトン同様に中間はプールを多用し最終は坂路で馬なり単走でしたが、並行して日に2本ずつの登坂を繰り返しており負荷という意味では十分にかかっています。重賞連勝が期待できる出来と言えそうです。

[6]⑫ダンスディライト(横山典)

 3走前のオリオンSを積極策で押し切ったものの、同舞台の京都記念では見せ場なく0.7差の6着。現状では時計面に課題を残すうえ、さして斤量で恵まれているわけでもないここでは強調材料に乏しいです。

[7]⑬ディアマンミノル(松山)

 前半5Fが61.0秒以上なら(4,1,1,4)、それ未満なら(0,0,2,3)と良績は低速戦に偏っています。ここ3年は59~60秒台で流れていますがペースメーカーがいない今年は61秒台を踏む可能性があり、位置取り次第で台頭は可能な舞台です。

[7]⑭ゴールドギア(田辺)

 前走は直前の動きも良く復調なっての1着でしたが、もともとこのコースは得意としており昨年のこのレースでも5着と健闘しています。出来は良い意味で平行線ですが、昨年から斤量が2kg増える点を考えると着を上げられるかは微妙なところです。

[8]⑮ミスマンマミーア(福永)

 前走はヒートオンビートがふらふら走っていた分間に合ったとはいえ、33.0の末脚は優秀でした。直後の桜花賞でインから伸びたソダシがレコード勝ちしたように外有利というコンディションでもなく、2走前の日経新春杯2着からも坂を2回上がるタフなコースも得意にしています。しまいを伸ばす調教は前走同様で、ヒートオンビートとの斤量差が1kgに縮まる点前進までは厳しいまでも、この中で伍せる力量は十分にあると見ます。

[8]⑯トップウイナー(和田竜)

 前走のオアシスSは直線で競走中止しましたが、陣営曰く「何も異常がないのに止められた」とまるで田辺Jの判断に怒りをぶちまけているかのようなコメント(本来競馬マスコミってこの辺りオブラートに包むはずなんですが)。2走前に2.4秒差の大敗を喫しているうえ、この日は久々のマイル戦でモロに掛かっていたこともあり4角で既に手ごたえを失くしていて、馬が止めてしまったことから大事を取った可能性が高いです。

 馬自身には異常がないとはいえ、昨年のプロキオンS以降走るたびに負け幅を大きくしており、芝は最長で2000mを走って2.0差の9着とここで通用する根拠には乏しい現状です。父バゴ、母父テイエムオペラオーという血統背景だけに大雨でも降れば話は別ですが、上記の通り馬のメンタルの問題と考えられることからここは静観が妥当でしょう。


<予想>
◎ミスマンマミーア
○グロンディオーズ
▲ヒートオンビート
△ディアマンミノル

 タフなコースレイアウトで末脚を伸ばせるミスマンマミーアを軸に。今年重賞を連対している馬が2頭しかいないメンバー構成で額面通り走れればグロンディオーズも外せませんが、▲△にもチャンスありと見て連の相手に。


■東京10R エアファンディタ

 前走は位置取りを下げたうえ内有利の展開で、32.8の末脚でも5着が精一杯でした。距離延長でポジションが取れそうな今回は前進可能で、中団外目から運べれば突き抜ける期待も。

2021年5月29日土曜日

【5/29(土)予想】

■中京11R ファルヴォーレ

 人気どころ+内側に先行タイプが勢ぞろいしたこと、18頭中13頭が距離短縮ローテとなるここは先行争いが激しくなりそうです。中京は今週からBコース変わりとなりますが、仮柵でもカバーしきれない痛みが正面直線に残っており、先週の時点で既に4分どころが良く伸びていたことを思えば極端に内有利のコンディションになる期待も薄そうです。

 ファルヴォーレは前走のファルコンSでほぼ最後方から追い込んでの6着でしたが、掲示板を占めたのは逃げ・先行勢というレースでよく差を詰めてきました。この馬は併せ馬の形になるとエキサイトするためどうしても後ろから行かざるを得ないのですが、道中で抑えが効けば直線は鋭く伸びます。外目の枠を引けたこともプラスで、Hペース+外差し傾向のここでは一発好走の期待が持てそうです。


■東京12R エースレイジング

 前走はほぼ勝ったというところを離れた位置からニュートンテソーロに差されて僅差の2着。それでも他の先行勢にはしっかり差をつけておりますし、今回は大外枠で芝を走る距離が長くなることから楽に先手も取れそうで、再度の好走に期待です。

2021年5月23日日曜日

【5/23(日)予想】オークスの全頭評価と注目レース(東京10R)

■東京11R

[1]①ククナ(横山武)

 3歳になってからレースぶりに進展が見られないのが気になるところです。馬群に入れても怯まないタイプで2歳時はそのレースセンスでリードしていましたが、脚の使いどころが難しいわりにキレ負けする馬でクイーンCを見る限り出していっても中途半端、かといって溜めても差し切れるまでの脚は期待できずで、母がオークス3着馬という点以外に強調すべきところが見当たらず。

[1]②スルーセブンシーズ(戸崎)

 前走のミモザ賞は4角で1頭だけ違う手ごたえで楽勝。ただ前半34秒台の異例のハイペースで、荒れた内を進む先行勢が3角で早めに前を捉えにかかったところを馬なりでごぼう抜きという展開だったわけで、額面以上の評価はし難いというのが本音です。2走前の1勝クラス戦も前崩れの流れをじっくり運んでの台頭で、雨量がさほどでもないと見られる今回は末脚比べとなると分が悪い印象です。

[2]③パープルレディー(田辺)

 2走前のゆりかもめ賞はシンガリ追走からの差し切りで、それも馬群の合間を縫って併せ馬に持ち込み2400mで最後まで足を伸ばしたレースでした。前走のフローラSは距離短縮+内前有利展開に泣きましたが、今回のメンバーで唯一同距離の勝ち鞍がある馬でスタミナの不安なく乗れるのはアドバンテージと言えます。陣営は「インベタ戦法」を示唆していますが、これは距離不安ではなくスタミナを温存する策としての言及であるはずで、それが活きる好位の内から早めに追い出せるレースが叶えば台頭は可能でしょう。

 この馬の全兄にはカツジがおり、同馬の好走パターンは「前走からの脚質転換」がきっかけになっています。

 ・NZT1着…前走3番手先行→今走3角14番手から追い込み
 ・マイルCS4着…前走5番手先行→今走3角15番手から追い込み
 ・スワンS1着…前走11番手追走→今走逃げ切り

 母メリッサ自体が脚質を一変させての勝利が多く、兄弟たちも目先を変えさせることで力を発揮できるタイプと言えます。先行勢が手薄な今回、控えた前走から一転してポジションを取りに行くことができれば一変の可能性は大いに秘める一頭です。但し、今の東京が外差し優位な状況でうまく外に出せるか、また追い切りが2週連続でポリトラックという点で状態がどこまでかは半信半疑な部分も残ります。

[2]④タガノパッション(岩田康)

 スイートピーSはトライアルらしく前半が流れ、先行勢がほとんど残せない中外から差し切ったレースでさして強調する内容ではなかったと感じています。3月のデビューから中3週→中1週→中2週という過密ローテで再度の遠征競馬と超えるべきハードルは大きく、ポテンシャルを秘めた馬とは感じるもののいろいろなバックグラウンドを加味して言えば「どうか無事に回って帰ってきますように」というのが正直な気持ちです。

[3]⑤クールキャット(武豊)

 この血統らしく立ち回りの不器用さを残す馬で、東京では不利のあったアルテミスSを除き2戦2勝、中山では2戦していずれも着外(とはいえフェアリーSは暴走、フラワーCは上手くなだめすかして乗って善戦という評価ですが)。ゆったり運べる距離延長に加えスムーズに好位を取れそうなこの枠はプラスで、最終追い切りも前走からさらに調子を上げており前進の目は大きいでしょう。

[3]⑥ウインアグライア(和田竜)

 状態面が一息だった前走は度外視できるものの、デビュー戦はブエナベントゥーラに注目が集まった分好位からスムーズに運べたぶんの勝利で、OP2勝は稍重の札幌と重の中山と時計のかかる馬場でのもの。本質的には全体時計がかかった時に台頭するタイプで、良馬場見込みのここでは分が悪いかと。

[4]⑦アカイトリノムスメ(ルメール)

 レースセンスが高く自在に立ち回れる点が強みで、前走の桜花賞では内に押し込められ窮屈なレースになりましたがそれでも0.2差の4着と格好をつけました。スッと好位につけられ、前が開いたところで直ぐに反応できる操縦性の高さは多頭数の舞台で活きてきます。もう少し外の方が被されるリスクは少ないですが、この距離なら前半が忙しくならない分自分のポジションは取れるでしょう。

[4]⑧ハギノピリナ(藤懸)

 前回はスローペースを見越しての早仕掛けが嵌った印象で、ペースが緩んだところでうまくポジションを上げた鞍上の好判断が光りました。この舞台では仮にそれができても上りを34秒台に纏めないと厳しく、良馬場が見込まれるここではキレの面で懸念が大きいです。

[5]⑨ユーバーレーベン(デムーロ)

 疝痛明けのフラワーCはギリギリの状態で、前走のフローラSは展開不利を追い込んでいずれも3着と地力は見せました。本来前走で権利が取れないと出走は厳しく、それなりに仕上げられての一戦であったためここへのお釣りがどうかと見られていましたが、追い切りの動きからは当時の状態をキープできていると判断できます。連を取りに行くここ2戦と違って今回は頭を取りに行くレースができる分じっくり構えられるのはプラスで、不利のあったアルテミスSを除けば常にソダシと善戦している実績からもポテンシャルは上位。外差しバイアスに傾いている今の東京なら、差し切るまでの期待を持っても不思議はないでしょう。

[5]⑩エンスージアズム(岩田望)

 前目のポジションを取って前半ゆったり運べた方が良いタイプで、前半4Fが49秒以上なら(2,1,0,0)、それ未満なら(0,0,0,3)とペースによって明暗が分かれています。過去10年のオークスで前半4Fが49秒以上かかったのはソウルスターリングの勝った2017年の1回のみで、今年のメンバーなら無くはないですがそこまで遅くなるならソダシが行ってしまう可能性が高く、47~8秒台を刻む公算が大きいここでは追走に懸念があります。

[6]⑪ソダシ(吉田隼)

 先週のヴィクトリアマイルでランブリングアレーを2着に持ってきた吉田隼J。道中はインでじっと我慢しながら、直線では外に進路を取りグランアレグリアの後ろを通って脚を伸ばしました。今の東京の伸びどころを心得た騎乗であると言え、少なからずオークスのリハーサルとして有意義な一戦でもあったと言えるでしょう。

 但しやはり距離が伸びてよいタイプとは言い切れず、中間も距離に関してはあいまいなコメントに終始しています(「やってみないとわからない」「負けることろは見たくない」「信じて乗るだけ」etc.)。スピードの絶対値で押し切る可能性も十分に考えられますが、早めに先頭に立つ流れになった時に目標にされてしまうリスクもはらんだ存在と見ています。

[6]⑫ミヤビハイディ(吉田豊)

 前走は良馬場の1800m戦にして前半4Fが50.4もかかる特殊なペースながら、外差し馬場の恩恵もあり差し届きました。但しフラワーCで1秒以上負けたアビッグチアとタイム差なしの勝利という点を見れば、このメンバーで即通用の可能性は見出しにくいと考えます。

[7]⑬ファインルージュ(福永)

 桜花賞では距離ロスなく運べましたがやや忙しかった印象で、少し促しながら追走するシーンも見られました。追走が楽になる分ここでは前進が期待できますが、気になるのは状態面。木村師が「何とか良い状態で送り出すことに腐心したい」とコメントしており、今回過去最短となる中5週での参戦は(天栄での)調整期間がどうしても限られるため、その点で不確定要素を残す今回はまだ全幅の信頼とまでは行き辛く…

[7]⑭ストライプ(柴田善)

 母グレイスフラワーは東京2400mで勝ち星がありますが、中央で3戦未勝利の後南関で2勝して戻ってきた経緯からもスタミナというよりは道中の追走力に課題があり1000m台では好走が難しかったというのが実でした。桜花賞は輸送による馬体減が響いてのものでしたが、勝ったクロッカスSにしても後傾戦を内前で押し切ったというもので特に強調すべき点がなく、1勝クラスの内容からはここでの通用可能性は見出しにくいです。

[7]⑮アールドヴィーヴル(松山)

 デビュー以来体重を減らし続けており、前走は輸送がなかったにもかかわらずさらに減ってしまいました。今回の中間は坂路で馬なり単走オンリー。十分に負荷をかけ切れずポテンシャルだけで走っている現状では、一気の距離延長に耐えられるかの不安のほうが大きいです。

[8]⑯ニーナドレス(藤岡康)

 前走の君子蘭賞では前に馬を置けず行きたがっていたところを川田Jがスッと宥めて馬群の中へ。直線では再加速して33.4の脚で前を捉えましたが、前半1000mが61.5もかかっており距離を考えればスローの範疇でした。デビュー戦も小倉の芝2000m戦で前半が63.8という異常なほどのスローペースで、良馬場で時計が出そうなここでは脚を溜めるのが難しいと見ます。

[8]⑰スライリー(石川)

 フローラSは距離延長で好位を取れたことが大きく、また内前有利のレース展開にも助けられました。再度の距離延長でポジションは取れそうですが、当時ほど内が残せる状態ではないだけにどこまで粘れるかでしょう。

[8]⑱ステラリア(川田)

 前走の忘れな草賞自体はメンバーレベルは高くなかったものの、例年そのようなメンバーが集まる中でも過去10年で3頭の勝ち馬を輩出しているレースです。特に忘れな草賞で「上り順位3位以内」を叩き出した馬に絞ればオークスは(3,0,1,4)。この馬も前走は上り1位であり、勝ちタイムの1.58.0は例年より2秒以上速く、例年よりBコース替わりが1週遅かった点を考慮しても上々と言えるでしょう。2歳時には東京のベゴニア賞で青葉賞2着のキングストンボーイとタイム差なしの接戦(2着)の実績もあり、欧州系の母系からもスタミナの不安はなさそう。大外枠でも壁を作って進めれば、外が活きるコンディションで台頭が見込めるでしょう。

<予想>
◎ユーバーレーベン
○アカイトリノムスメ
▲ステラリア
△ソダシ
△クールキャット
△ファインルージュ
★パープルレディー

 フローラSとはコンディションが一変する今回、ユーバーレーベンの末脚が今度は届く可能性を考えたいです。アカイトリノムスメは一番の安定勢力ですが、アパパネの仔では既にこの馬が一番の出世頭となっており、この血統にこれ以上を求めてよいのかという点で対抗までとしました。ソダシのコース取り、パープルレディーの出方にも注目。


■東京10R トオヤリトセイト

 2019年のNHKマイルCはハイレベルの一戦で、0.4差で8着でしたが当時のメンバーはほとんど重賞勝ちorOP入りしており、出走18頭のうち現時点での条件馬はヴィッテルスバッハ(3勝C)、ミッキーブラック(3勝C、抹消)とこの馬のみ。決め手に優れる分展開に左右されやすい脚質が出世を妨げており、2走前もほぼ勝ったところをカイザーミノルに内からもう一伸びされる惜しいレースでした。流石に前走は届かない位置取りでしたが、人気どころに先行したい馬が多いメンバー構成は好都合で、全兄トゥラヴェスーラが先週同じコースの京王杯SCで2着しておりコース適性も問題なし。外差しも届く今の東京ならチャンス大でしょう。