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当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2025年5月11日日曜日

【5/11(日)予想】NHKマイルCの全頭評価

■東京11R/NHKマイルカップ

[1]①モンドデラモーレ(戸崎)

3走前の札幌2歳Sは向こう正面で先に出てしまった分後ろの目標にされ④着。2走前のジュニアCはスローペースでファンダムの後ろから追いかけて②着、前走のファルコンSは大外枠からのスタートで道中何度か寄られて外に張るロスもありながらの②着と、何れも中身のあるレースをしています。特にジュニアCで好戦したファンダムは(個人的には)ダービーに出てもいい勝負になると踏んでいる存在で、それに迫った内容は評価してよいでしょう。久々に1桁枠番を引けた今回は好位のインから直線で外に出すレースができるはずで、我慢させられる戸崎Jへの手替わりは要注意。

[1]②ショウナンザナドゥ(池添)

前走の桜花賞は柔らかい馬場の影響もあって⑩着。ミスエーニョの仔らしいといえばそれまでですが、そもそもが脚の遣いどころの難しいタイプで東京替わりはプラスでないうえ、大味な競馬の方が向いているだけにこの枠も難しいです。

[2]③チェルビアット(ディー)

桜花賞は後方待機組に展開が向いた中でも⑥着。リンクスティップがまくった時に進路をカットされたシーンはありましたが、ではそれが無ければそこからずっと伸びて勝ち負けだったか?というとそうは見えず。フィリーズレビューの勝ち方を見ても33秒台で長く伸びることが求められる東京は向いていないと見られるだけに。

[2]④ヤンキーバローズ(岩田望)

前走のファルコンSは後方のインから直線入り口で外に進路を切り替え差し切り勝ち。父親ならあそこでインにこだわって詰まることが想定されるだけに、ここら辺は中央の芝レースに上手く順応していると言えます。裏を返せば鞍上が相当上手く乗った分届いたとも言え、ここから1Fの延長、なおかつごまかしの利かない東京となると上昇は?

[3]⑤ランスオブカオス(吉村誠)

昨年の金杯の時にも触れた「東京が苦手なシルバーステート産駒」というのは継続していて、いまだに函館と東京だけ異常に成績が悪いです。


出走数の7割が芝レースなので上記は芝のみ抽出しての比較ですが、全場で唯一複勝率2割以下に沈んでいるのが東京。産駒の出走履歴を見ると、どうやら使える上りに限界のあるタイプが多く600mを伸び続ける適性のない馬が多いことが原因とみられます。前目で脚を遣えるタイプで阪神外回りも勝っているだけにこの舞台が合わないとは言い切れませんが、血統面からは割り引きたい存在です。

[3]⑥イミグラントソング(ルメール)

前走のNZTはアドマイヤズームを射程にドンピシャの仕掛けで差し切り。ただ石川Jも語る通りいかにも中山向きという反応の良さとキレがある一方、東京でそれをやろうとすると直線半ばまで前を射程に入れられる位置で構える必要があります。4走前の未勝利戦がまさにそういう勝ち方でラスト400mだけ加速すればよいレースだったのに対し、2走前の1勝クラス戦はラストの3Fがずっと11秒台前半で流れ取りこぼしています。流石にG1の流れでそんなやわなレースになることは期待しにくく、よほど位置取りがうまくいった上で馬群がばらけるなどすれば浮上の目も。

[4]⑦トータルクラリティ(北村友)

朝日杯FS以降は気持ちの問題がモロに出るようになり結果につながらず。初ブリンカーが刺激になればというところですが、勝った新潟2歳Sにしても伸び返したというより相手が垂れた結果の押し切りといった方が良さそうで、ここで強調できるレベルにはないのではないかという見立てです。

[4]⑧アドマイヤズーム(川田)

母ダイワズームは初勝利に7戦を要し、3歳の春にようやく勝ち上がった後そこから500万下、スイートピーSと3連勝でオークスに駒を進めた(⑪着)経歴の持ち主。この馬自身も新馬戦を取りこぼした後で未勝利→朝日杯FSと連勝するなど叩き良化型のDNAを受け継いでいる模様で、前走のNZTも明らかな叩きと割り切ることができるでしょう。正直最後の3Fの加速の仕方だけを見ればイミグラントソングと大差なく、東京の600mを目いっぱい走り切るのが向いているようには見えません。それでも父モーリス、母父ハーツクライという晩成血統にして現時点でのパフォーマンスの高さは出色で、戦歴以上のポテンシャルを秘めた存在と考えればここも有力視。

[5]⑨マイネルチケット(横山武)

東京での2戦は稍重馬場で速い上がりが求められなかった分の③②着。ダノンバラード産駒が33秒台の上り勝負に対応できるとは思えず…

[5]⑩マジックサンズ(武豊)

前走の皐月賞は4角から早目の進出で見せ場たっぷりの⑥着。骨折休養明けでも折り合い面の進境が感じられ、止まったのは距離と急坂の分と考えれば舞台は好転します。一方で当時の皐月賞は内前がほぼ総崩れという展開でそこに乗じた点は否めず、デビュー2連勝は何れも平坦で直線の短い函館・札幌だったことを考えれば600mを伸びきる走りに向いているかどうかは懐疑的です。コナブリュワーズの子供は早枯れ傾向も見て取れ、骨折期間を挟んだこの間の成長度も?

[6]⑪パンジャタワー(松山)

昨日のエプソムCの上位3頭は2000mの勝ち鞍のある馬が揃う結果に。ワンターンなのでマイル寄りのスピードが必要なのに加えその距離を走り切れるスタミナの裏付けも必要なレースでした。パンジャタワーは朝日杯の止まり方を見る限り距離は1400mまでが限界と見られ、外差しが嵌った時の複穴候補までか。

[6]⑫マピュース(田辺)

前走の桜花賞では前が止まった展開にも乗じて④着。とはいえインをうまく立ち回ったうえ稍重馬場も味方した形。最後方から大外を回したリンクスティップとは着差以上の力量差があると考えるべきで、前走でも指摘した通り高速決着への対応力も未知数です。

[7]⑬ミニトランザット(鮫島駿)

新馬戦は逃げ切り、京成杯とチャーチルダウンズCは後方からしまいを活かして③着。2走前のきさらぎ賞でいいところなく⑧着と敗れた際鮫島駿Jは「馬混みで競馬(を経験)していなかったのが響いたのか…」とのコメント。姉のイフェイオンも好位外につけて被されないレースをした方が力を出せるタイプで、もまれずに運べるかどうかがカギになると言えるでしょう。この枠であれば好位外のレースができるのが理想ですが、馬も鞍上もスタートがアテにならないタイプなだけに…

[7]⑭ティラトーレ(木幡巧)

自分で決める脚が無く、牝馬限定戦で先行力と体力を活かして粘りこむタイプ。末脚も求められるこの舞台では?

[7]⑮アルテヴェローチェ(佐々木)

折り合いの難しさを抱えながらも最後は自分の脚を遣えており、前残り展開にも泣いた朝日杯FS⑤着以外はオール連対。締まった流れの方がレースしやすいタイプで、4走前のサウジアラビアロイヤルCを見る限りは直線の長い東京も向くはず。あとは速い上がりが使えるかがカギなだけに、なるだけいい位置でレースをさせてあげられれば。

[8]⑯サトノカルナバル(レーン)

正直共同通信杯の走りを見る限りは距離が伸びてよいタイプには見えず、外差しでしまいに賭けるという戦法ができる馬でもなさそう。鞍上が鞍上だけに押さえる必要はあるとは思いますが…

[8]⑰ヴーレヴー(浜中)

前走の桜花賞は最内を引いたこの馬に向かないコンディションや展開にもなり⑧着。割り引く敗戦ではないと考えますが、それでも2走前のエルフィンSが4F48秒とかなり落ち着いたラップの2番手から押し切ったまでとなるとここでのスピード不足は否めません。

[8]⑱コートアリシアン(菅原明)

トータルクラリティの項でも述べましたが、長く脚を遣えるタイプではなく一瞬のキレで決めたいところ。それだけに前走のNZTは中山コースも向いた格好で、再び末脚全開の東京に戻るのはマイナスでしょう。

<予想>
◎モンドデラモーレ
○アルテベローチェ
▲アドマイヤズーム
△マジックサンズ
△ランスオブカオス
△マピュース
△パンジャタワー
△ミニトランザット

2025年5月10日土曜日

【5/10(土)予想】京都新聞杯・エプソムCの注目馬とねらい目レース(駿風S)

■京都11R/京都新聞杯 ロットブラータ

京都外回りで少頭数、なおかつ先を見据えたステップレースの側面もある3歳重賞となるとスローペースは必至。陣営は番手競馬を希望してはいますが、おそらく誰も行かなさそうなので今回もこの馬がハナを切ることが予想されます。改修後も芝コースの水はけの悪さは相変わらずで、この天気では回復は難しそう。切れ味が削がれ前目の馬に展開が向く流れの後押しもあれば。


■東京11R/エプソムカップ ラケマーダ

名目上は宝塚記念のステップレースという位置づけにつき、その本番が3週間前倒しになったことに伴いエプソムCも1か月前倒しで開催されることに。ただ、過去10年で実際にエプソムCから宝塚記念に行った馬はわずか2頭で(0,0,0,2)。中距離馬にとって上半期の総決算で、大阪杯春の天皇賞など国内に加え、サウジにドバイ、香港などいろいろな路線から直行する賞金持ちの馬が多くなったことが主因ですが、そもそもワンターンでほぼマイルといって差し支えのない東京1800mとコーナー4つの内回りコースで争われる阪神2200mとでは求められる適性が全く異なり、むしろここに出る馬は安田記念を目指した方が現実的な気もします(中3週であればできなくはない)。

ラケマーダは前走の小倉大賞典で③着。前半が流れる展開も向きましたが、ここ最近は気難しさもマシになりしっかり控えるレースが出来ています。1800mでもマイル寄りの適性が求められる舞台はぴったりで、メイショウチタンが主張するところにビーアストニッシドが追いかけ、さらに押さえの利かないシュトラウスが絡んでくる展開になればしまい勝負の色が強まることは間違いありません。カシオペアS、キャピタルS、洛陽Sと重賞好走級の馬たちと小差で走ってきていることも踏まえればここは通用してもいいはず。


■新潟11R/駿風S ウォータールグラン

二の脚の速さがセールスポイントで、促さなくても32秒台でハナに立ててしまいます。その分コーナーのあるコースではためを作った後続にやられてしまうレースが続いていますが、一息で押し切れる千直でなら見直せるはず。中枠からであればむしろかぶせる形で先行出来、自分の形に持ち込めればスピードは間違いなく通用級で。

2025年5月6日火曜日

【5/6(火・休)地方競馬予想】名古屋グランプリの注目馬

■名古屋11R/名古屋グランプリ ハギノアレグリアス

前走のアンタレスSは熱中症を発症しシンガリ負け。当日は25度近くまで気温が上がったことは確かですが、9月の阪神で行われるシリウスSを連覇しておりその理屈は当てはまらないのでは?と最初は疑問に感じました。ただ、今年のJRA古馬ローテ改正の理由の1つでもある「暑熱順化」を切り口に考えると話は変わってきます。

2025/4/19 アンタレスS(阪神)⑫着 23.7度
2024/12/1 チャンピオンズC(中京)④着 14.3度
2024/9/28 シリウスS(阪神)①着 28.8度
2024/5/18 平安S(京都)⑦着 27.8度
2024/4/14 アンタレスS(阪神)③着 22.4度
2024/3/6 ダイオライト記念(船橋)③着 14.5度
2023/12/3 チャンピオンズC(中京)⑥着 13.7度
2023/9/30 シリウスS(阪神)①着 25.8度
2023/6/28 帝王賞(大井)④着 30.8度
2023/5/20 平安S(京都)②着 23.9度
2023/3/16 名古屋大賞典(名古屋)①着 22.1度

上記は重賞を初めて制した一昨年の名古屋大賞典以降の成績と近隣観測点の当日の最高気温を示したものです。例えば連覇したシリウスS(何れも夏日)と前走(言うて23度)を見比べれば前者の方が気温が高かったわけですが、夏を超えての高温は問題なくても春先の急な気温上昇は堪えるという説を取れば説明がつく内容です。昨年の平安Sで着外に敗れたこととも整合性が付き、今日はあいにくの天気で気温が15度くらいに落ち着く(しかも弥富は海沿いの埋め立て地なのでこれより体感は寒いはず)となれば見直してよいでしょう。昨年のシリウスS~チャンピオンズCの内容はここに来てのもう一段階の成長を感じさせるもの。もう少し内枠が良かったとも思うものの不良馬場なら外を回せた方が有利と見られ、外3番手あたりを取れそうなノットゥルノと併せて狙いたいです。

2025年5月5日月曜日

【5/5(月・祝)地方競馬予想】かしわ記念の注目馬

■船橋11R/かしわ記念 ウィリアムバローズ

中央勢で唯一良馬場の船橋で勝った経験がある馬。その3走前の日テレ杯ではウシュバテソーロ、メイショウハリオ(、キャッスルトップ)といったG1級を向こうに回しての逃げ切りでした。昨年のかしわ記念は不良馬場も合わず位置を取れないレースで⑥着でしたが、前走のフェブラリーSは見た目以上に競りこまれる展開でもありました。良馬場ならシャマルの外の2番手あたりにつけられそうですし、何より3F目に息が入らないワンターンのレースは向いていないはず。コーナー4つでメリハリを持って進めれば変われてよいはずで、距離適性を疑問視されて人気しないようなら。

2025年5月4日日曜日

【5/4(日・祝)予想】天皇賞(春)の全頭評価

■京都11R/天皇賞(春)

[1]①アラタ(大野)

今の日本競馬は中距離に最適化され過ぎており、本質的にステイヤー、という馬は勝ち上がることが難しい構造になっています(2歳戦は2000mまでしかレースが無い、新馬戦の早期終了、未勝利戦も3歳9月で終了、etc.)。生産界も番組数や繁殖価値からみな最初からステイヤーを志向した配合はしないため、結果的に今の長距離路線は「中距離でも十分強いけどこっちの方がより強さを発揮できる馬」のためのレースになっています。ゆえに、中距離G3でやっと勝負になるレベルの馬では足りないというのが基本的な考えです(これは他の出走馬にも言えますが)。アラタに関して言えば中距離戦でも位置が後ろになりがちなので距離が延びることは問題ないと思いますが、基本的にはコーナー4つのレースで一瞬の脚を活かすレースがしたいタイプで3角からの長い加速に対応できるかといわれると怪しく。

[2]②ウインエアフォルク(幸)

3勝クラス馬。豪華メンバーの一昨年のJCは別としても、その他2度の重賞挑戦でも1秒以上負けている現状では。

[2]③ブロ-ザホーン(菅原明)

良いときはコース追いでしっかり負荷をかけているのですが、この中間は1週前にウッドが1本あったのみ。併入でまとめているものの最後の1Fは減速しており、やはりまだ本来の動きにはない様子。よっぽどの大雨でも降れば話は別ですが…

[3]④ジャンカズマ(野中)

前走のダイヤモンドSは最後の600mで勝負が決まる東京のレースがそのまま3400mに持ち込まれた結果、前が可愛がられての②着確保でした。ここはメンバーレベルが上がるうえ、動き出しの速い京都外回りでは。

[4]⑤サンライズアース(池添)

前走の阪神大賞典は格上挑戦で勝利。まだ物見をしながら走っており精神面の課題は残るものの、当時も途中でマコトヴェリーキーに交わされてスイッチが入ったとのことで、目標にできる馬が置ければエンジンが入るタイプのようです。今回は前目で残したい馬がそこそこ居るので道中の隊列は決まりそう。あとはそれらを直線で早々に交わした後でどこまで粘れるかが課題で、キレのあるタイプに負ける懸念はあるものの長くいい脚を遣うレーススタイルは京都に合っているはずで。

[4]⑥ヘデントール(レーン)

日本の芝レースへの適性に疑問符のつくオシェアJの乗った青葉賞以外はオール連対。ダイヤモンドSも4角からの進出で長い東京の直線を押し切るなど、自分で勝ちに行ける強みを持っています。ここ2戦が戸崎Jでしっかり折り合っての好走だっただけに、レーンJになってガツンと行ってしまわないかが不安も能力だけなら中心視。

[4]⑦プラダリア(松山)

前走の京都記念は仕掛け遅れの分の⑥着とはいえ、得意時期、得意コースということを考えれば物足りない内容。2走前の香港ⅤでクリスチャンJが積極的なレースをした分前走行きたがる面が出てしまったとのことで、この馬が池添Jでしか勝てていないことがよくわかるエピソードでもあります。一気の距離延長となるここも気性面がネックとなりそうで。

[5]⑧ショウナンラプンタ(武豊)

前走の阪神大賞典は明らかに脚を測ったレースで④着。それでもレース上りより遅い脚しか使えなかった点を考えると、元々の末脚に限界があるのかこの距離が向いていないのかのいずれかと考えられます。前者であれば、折り合い面から控える競馬に徹してきた鮫島駿Jの戦法に無理があったという話でこの手替わりがプラスに働く(=武豊J騎乗で位置が取れれば届く)可能性がありますが、後者であればそもそも誰が乗っても…という結末。菊花賞の走りからは後者のような雰囲気も感じなくはなく、また本来は左回りの方がパフォーマンスが良いだけに悩みどころですが、この鞍上でこの人気というのは押さえなければいけません。

[5]⑨シュバリエローズ(北村友)

2走前のステイヤーズSで新境地。前走の日経賞は柔らかい馬場にのめってしまっての大敗で度外視できるレースでしたが、一瞬のキレというよりは前付けしてしぶとさを活かしたいタイプで京都コースは向いています。折り合いにも進境がみられる今なら中距離戦でくすぶっていた鬱憤を晴らす走りも。

[6]⑩リミットバスター(岩田康)

前走で2勝クラスを勝ったばかり。杉山晴師はやけに強気ですが、もまれ弱さを抱え少頭数戦でないと好走が難しく、インにこだわる鞍上との相性は最悪なはず。

[6]⑪マイネルエンペラー(丹内)

マイネテレジアには一貫してステイゴールドおよびその仔がつけられており、ステイゴールド産駒の兄マイネルファンロンは22年のこのレースで⑥着、ゴールドシップ産駒の全姉ユーバーレーベンはオークス馬と長いところの適性を持っている母系と言えます。マイネルエンペラーにしても今まで使われてなかっただけで、血統的にはここでやれて何ら問題はありません。ただ丹内Jは関西圏では別人のように大人しく、元々騎乗数が少ないのもありますが京都芝では15年前に1回勝ったのみで通算は(1,3,2,61)となかなか厳しい数字。20-21年に放映された大河ドラマ「麒麟がくる」は本能寺の変で敗走する途中で討ち取られたとされた光秀が丹波の山奥で生きていた、という結末ですが、函館出身のキリンさんは果たして勝って帰ることができるのか。

[7]⑫ワープスピード(横山和)

昨春の天皇賞は条件線上りのスマートファントムが差して④着するような消耗戦を差して⑤着。とはいえ末脚はそのスマートファントムや先行した上位勢にも劣るもので、ステイヤーとしての資質が高まっているというより年々スピードが衰えているといった方が正しいでしょう。前走の阪神大賞典は前に出した分度外視できるレースとは言え、メンバーレベルも上がるここで前進は望めず。

[7]⑬ジャスティンパレス(鮫島駿)

昨年はドバイ遠征から宝塚記念へ直行するローテでこのレースをパス。それも含めて一昨年にここを勝って以降はずっと中距離戦を使われ今一歩のレースが続いてきましたが、やっとこの馬を中心視できる条件になったと言えます。何度も言及していますが、この馬はパラメータを体力に振られたタイプで長距離戦や超絶ハイペース戦(一昨年秋の天皇賞)など他の馬が体力を削がれる局面で力を発揮するタイプ。中距離戦ではキレ勝負で負けてしまうところも、消耗戦必至の長距離戦では見直さなければいけません。

[8]⑭ビザンチンドリーム(シュタルケ)

前走のレッドシーターフハンデは新たな一面を見せたものの、ステイフーリッシュが勝つなど代々このレースは日本のG2~G3級の馬が通用し得るレベル。海外のステイヤーレースは欧州の重い芝が中心で、日本に近い時計の出るサウジの長距離戦となるとどうしても層が薄くなってしまいます。昨年の菊花賞も後方有利展開に乗じての⑤着では嵌った感が強く、ペースを引っ張る先行馬が見当たらない今回は展開面も厳しく。

[8]⑮ハヤテノフクノスケ(岩田望)

青森県産、血統的背景からも人気が先行しがちですが、昨年の菊花賞では後方から運ぶも2秒以上離されての大敗。条件戦のペースでは何とかなってもここでは。

<予想>
◎ジャスティンパレス
○サンライズアース
▲ヘデントール
△ショウナンラプンタ
△シュヴァリエローズ
△マイネルエンペラー

2025年5月3日土曜日

【5/3(土・祝)予想】京王杯SC・ユニコーンSの注目馬とねらい目レース(東京7R)

■東京11R/京王杯スプリングカップ アサカラキング

過去距離短縮局面では④①①①着。唯一の着外は3歳春に走った2000m戦で、マイル以下に限ればモルガナイトSも含めパーフェクトの成績です。3走前の阪神CはG1級のメンバーに交じって差し有利展開を果敢に逃げて0.4差の④着と健闘。2走前の阪急杯も外差し決着の中逃げ粘っての②着と展開に抗って好走を続けており、外枠に差し追い込み馬が集まった今回のメンバー構成なら急かされずに自分のペースで先行できるでしょう。今の東京が差し追い込み有利なのは承知の上ですが、距離延長ローテの馬の多い今回は前が甘やかされる期待も込みで。


■京都11R/ユニコーンステークス ベリタバグス

4走前の1勝クラスでジャナドリア(雲取賞①着、羽田盃③着)の②着、3走前の黒竹賞でルクソールカフェの②着と世代上位と差のない競馬をしています。気難しさを見せる一面があり、ここ2戦は決して折り合いが上手とは言えないキング、モレイラ各Jが乗って④③着と勝ち切れていませんがこれが実力ではなく、藤岡佑Jへの手替わりでじっくり運ぶレースが出来れば変わっていいはずです。


■東京7R ネオゴールド

左にもたれる面があるのですが、脚元が弱く休み休み使われた都合もありここまで右回りしか使われてきません。今回は爪不安明けの一戦ですがようやく左回りに使われるのはプラス材料で、めぼしい先行馬も居ないここは距離延長で先手を取れれば押し切れる期待も。

2025年4月29日火曜日

【4/29(火・祝)地方競馬予想】羽田盃の注目馬

■大井11R/羽田盃 アメージング

3走前の黒竹賞ではルクソールカフェにびっしり競られて⑤着。確勝を期して早目に仕掛けてきた相手に対し4角から応戦するも直線では失速してしまいました。それでも並みの馬ならバッタリ止まりそうなところ、ルクソールカフェの後ろから一緒に上昇してきたスナッピードレッサとの⑤着争いに踏みとどまったあたりはよく残したと言えるでしょう。前走の京浜盃にしてもリコースパローにハナを譲った分だらしない競馬になったもので、田邊J(NAR表記)もハナに行けなかったことを敗因に挙げているあたり今回はしっかり主張するはずです。スマイルマンボとの兼ね合いが鍵も、前走初の1800mでハナを切って⑤着という結果を踏まえれば向こうは控えて脚を溜めたいところで、行き切った時の強さは4走前、2走前のパフォーマンスを見れば評価できるもの。特に2走前は4角から断然人気のサムシャインにこれまたびっしり競られるも逆に返り討ちにしての勝利で、流石にルクソールカフェと比べればここはメンバーも落ち着くだけに本来の強さを発揮できる舞台と見ます。

2025年4月27日日曜日

【4/27(日)予想】フローラSの注目馬

■東京11R/サンケイスポーツ賞フローラステークス タガノアビー

昨日の東京は芝レースが5R組まれていましたが、ペースの速い遅いにかかわらずすべて差し追い込み勢が勝利。4角先頭の馬は③着が1回あったのみで、先行馬も②③着がそれぞれ1回と先行受難(しかも何れも3番人気以内)のコンディションでした。昨年同様にエアレーション作業を行い差しが効いた部分もありますが、直前の雨でもう少し末脚が削がれると思った青葉賞でさえ外差し決着、好位にいたゲルチュタール(4人気)が外差し2頭に権利を搔っ攫われてしまう展開となれば、先行有利のフローラステークスとて差し勢の台頭に留意する必要がありそうです。

牝馬にとって2000mという距離は長距離戦の部類で、ここに出てくる馬は「距離不足で差し届かなかった馬」と「スピード不足で平均速度の下がる中距離戦で先行して成績をあげる馬」に分かれると考えられます。例えばフラワーカップで言うところのゴーソーファーは前者で、勝ったレーゼドラマは後者だったと言えますが中山だからああいう結果になったという話で、これを東京でやっていたらこの2頭の着順は逆だったかもしれません。2000mを走り切れる馬が多くないという3歳牝馬同士のレースであるが故内枠先行優位に出ていますが、逆に言えば2000mを走り切れるのであればしっかり末脚を遣える馬の方が本来有利なはずで、今の東京のコンディションを考えればそういう馬を探したいと思います。

名前の出たゴーソーファーやエストゥペンダもいいのですが、過去10年の勝ち馬のうち8頭が8番枠以内の内枠。それならば毎回最速の上りを遣いつつ、距離を伸ばしながら成績を上げてきたタガノアビーの伸びしろに賭けたいです。前走の未勝利戦はスタートで挟まれ位置取りを落としたものの外々を回っての差し切り。3角から下り坂で加速する小倉(特に中距離戦)では外を回ると遠心力で余計に振られてしまうため不利なのですが、それを押し切ったのですから見た目以上のパフォーマンスと言えます。隣のロートホルンは逃げるでしょうからゲートで邪魔をされる懸念も小さく、有力どころがこぞって外目を引いた今回狙いたい存在です。

2025年4月26日土曜日

【4/26(土)予想】青葉賞の注目馬

■東京11R/テレビ東京杯青葉賞 ホウオウアートマン

過去10年で差し追い込み勢が8勝と圧倒的な後方有利レースですが、今年から開催が1週繰り上がりフローラSとともに開幕週に行われることに。トライアルという性質を考えればどの馬も行かせたくない舞台で、折り合いの懸念のあるガルダイアも池添Jとなればがっちり抑えて運びたいはず(そもそも気性面でダービーを目指すべき馬ではないと思いますが、国枝厩舎のラストイヤーなのでNHKマイルCで妥協するという選択肢はなかった様子)。一方でホウオウアートマンはここで初ブリンカー。2走前の未勝利戦は向こう正面からのまくりに応戦しながらも最後まで伸び続ける見どころのある内容で、あれを見る限りは前に行って自分のタイミングで脚を遣った方が良さそうなだけに、単騎逃げが可能&次を見据えて控える人馬が多くスローペースが見込め、かつ内前有利のコンディションが期待できる今の東京でならねらい目はあるでしょう。

2025年4月20日日曜日

【4/20(日)予想】皐月賞の全頭評価・福島牝馬Sの注目馬とねらい目レース(野島崎特別)

■中山11R/皐月賞

[1]①ニシノエージェント(津村)

ホープフルSがG1に昇格して以降の施行となる2018年以降の京成杯に顕著なのが「展開を利して勝った馬」と「力の違いを見せつけて勝った馬」の差です。具体的には前者は「先行押し切りor後方一気」で展開に乗じて勝ったケース、後者は中団につけて直線で末脚を繰り出して勝ったケースを指します。

[展開利パターン]4角位置→その後の成績
18年ジェネラーレウーノ(2番手)→皐月賞③着、セントライト記念勝ち
19年ラストドラフト(先頭)→その後平地で勝ち星なし
20年クリスタルブラック(10番手)→その後勝ち星なし(長期休養中、てかまだ抹消してなかったんだ)
21年グラティアス(2番手)→その後勝ち星なし
22年オニャンコポン(10番手)→その後勝ち星なし

[実力パターン]
23年ソールオリエンス(5番手)→皐月賞
24年ダノンデサイル(5番手)→DSC、ダービー

まとめると、極端な位置取りや戦法で展開利で勝った馬はその後多くが奮わず、逆に道中ついていくスピードに加えて脚もしっかり見せた馬はその後も活躍を続けています(ソールオリエンスはカウント上5番手ですが極端な戦法という意味では前者に該当するかも)。ニシノエージェントは4角位置こそ6番手でしたが、早目に先行馬が垂れてきた分番手が繰り上がった格好。3角11番手は実質的に追い込み競馬で勝ったもので、流石に皐月賞に出てくるメンバーはそう簡単に垂れないだけに。

[1]②エリキング(川田)

骨折休養明け。前走の京都2歳Sは川田Jが「無理やり動かした」と語るほど直線での反応が悪く、何とか間に合ったというレース。少頭数戦しか経験がないうえ器用さに欠けるところがあり、中山の内枠というのもマイナスです。

[2]③キングスコール(藤岡佑)

この馬もまた跳びが大きく不器用なところがあり、多頭数戦の内枠はマイナス材料です。前走のスプリングSは落鉄しながら③着と力はあるのですが、ここよりもダービーが楽しみな存在です。

[2]④ジュタ(坂井)

前走の弥生賞は4角でごちゃついたときに馬が止めてしまったとのこと。不器用さと繊細さをはらみ、多頭数戦の内枠では買いにくいです。

[3]⑤ジョバンニ(松山)

若葉Sでもタイム差なしの勝利だったように、常に相手なりで勝ち身に遅いところがありますが器用さと一瞬の脚で京都2歳S・ホープフルSと小回りコースを②着と健闘。立ち回りで着を拾うタイプなだけにゲートの悪さがネックでしたがそれも解消され、1週前には格下相手とはいえウッドで50秒台~しまい2Fにわたって11秒台をマークするなど動きの良さが目立つ中間。ホープフルSは現時点での完成度でクロワデュノールに完敗を喫しましたが、目下の充実度であればその差はもう少し詰まってもよいはずで。

[3]⑥マスカレードボール(横山武)

気持ちの高ぶりやすいタイプであるだけに地下馬道を通る必要が無いのはプラスに働くでしょうが、ホープフルSは荒れ馬場に脚を取られたとの話で跳びの大きいタイプはイコール大箱向きとも言え、陣営が口をそろえて語るように東京の方が良いのは事実でしょう。加えて祖母のビハインドザマスクは現役時代12~1400mを主戦場にしていたスピードタイプで、ワンターンの直線でトップスピードに乗せる走りが得意なクチなだけにここが全力かといわれると怪しく。

[4]⑦フクノブルーレイク(松岡)

重馬場が得意というよりは使える上りに限界があるタイプで、前走のスプリングSは重馬場で切れ味が削がれる展開の中で相対的に浮上できた②着でした。前半1000mが60秒を切る締まった流れを走ったのは新馬戦のみで、キャリア唯一の着外がその新馬戦となるとここは脚が溜まらない懸念が。

[4]⑧ジーティーアダマン(岩田望)

逃げて2連勝。必ずしもペースに恵まれてのものではなく、前走のすみれSは59.5の流れを自ら刻んで上りも35.1でまとめるという好内容でした。とはいえ時計が出たのは開幕初日、しかもただの開幕週ではなく約1年の休催明けという絶好のコンディションで1番枠からのイン逃げだった分もあり。母カウニスクッカも行き切ってこそというタイプだっただけに、逃げ馬クラッシャーがいる今回は楽な戦いにはならないでしょう。

[5]⑨ピコチャンブラック(石橋脩)

前走のスプリングSは結果的にラチ沿いを運んだ先行勢が潰れた上、重馬場で後ろから誰も来なかったというレース。外3番手にいたことが勝因としか言いようのないレースで、やはり本来は控えるよりも行き切ってしまった方が良さが出るタイプです。新馬戦のパフォーマンスからも持てる力は相当なはずですが、いかんせん当日のメンタル次第という馬だけにあてにはしずらく。

[5]⑩クロワデュノール(北村友)

デビューから2戦が前目からの最速上がり、前走のホープフルSは中団から運ぶもファウストラーゼンを追いかけるように4角までで好位につけて直線突き放すレースを見せ、同世代には敗けようがないと感じさせる内容。3か月半ぶりとなるここも1週前の時点で長めから併せてラストに10秒台まで加速する追い切りを見せ、中間の調整に抜かりはありません。2戦目の東スポ杯の時に+24kgと大幅な馬体増を見せた後、ここまでの過程で体重が増えている様子はないだけに成長力という点では他の馬の方が上でしょうが、この先はともかく少なくともこの段階までは現状の力を出せれば勝負になっていいでしょう。

[6]⑪ミュージアムマイル(モレイラ)

モレイラJはこのコースで(4,3,2,1)と複勝率90%。昨年②着に持ってきたコスモキュランダはその後デムーロJに手綱が戻っても今一つな成績が続いているように、プラスアルファの瞬発力を引き出すことに長けていると言え、その点でトリッキーな中山コースは向いているタイプでもあります。ミュージアムマイル自身は3戦目の黄菊賞のパフォーマンスからも距離はこのくらいの方が良く、朝日杯FSも必ずしも適距離と言えない条件でアドマイヤズームに0.4差の②着なら上出来でしょう。弥生賞は重馬場を苦にしての④着で、良馬場で鞍上強化となるここは巻き返し必至と見ます。

[6]⑫ドラゴンブースト(丹内)

京成杯は勝手に前が垂れてきたところを外から交わしての②着。それでいてさらに後ろにいたニシノエージェントに差されていることを考えれば距離が伸びてよいタイプでもなさそうで。

[7]⑬アロヒアリイ(横山和)

2走前は自身のさらに外を回ったゴーソーファーに差されて②着、前走の弥生賞もファウストラーゼンが向こう正面でまくって流れが速くなり前を行く馬が厳しくなったところを最後の最後に脚を遣っての②着。そもそもファウストラーゼンが37秒も上がりかかっているのにそれを差せない時点で上りの限界を露呈した格好で、他に脚を遣える馬がいっぱいいるここでは。

[7]⑭カラマティアノス(戸崎)

前走の共同通信杯は直線ヨレながら走るマスカレードボールに突き放されての②着。レイデオロ産駒らしく陣営はギアチェンジ能力への懸念を口にしており、調教の時も一気に加速するとその反動で苦しくなる様子。指摘されているモタれ癖もそこから来ているようで、左回りというより残り2F目のトップスピード比べとなりやすい東京コースが向いてなく、4角からじわっと加速し坂上でトップスピードになる中山の形態であればモタれずに最後まで走り切れることが期待できます。ダービーよりもここというタイプで、人気が上がり切る前の今がねらい目という考え方も。

[7]⑮ヴィンセンシオ(ルメール)

前走の弥生賞は道中ハナを切って運ぶもファウストラーゼンのまくりに遭い②着。大型馬で緩い馬場のグリップに苦労しながらも道中速くなったところも耐え、後続の追撃を封じたあたりは能力を見せました。ただ体質的に間隔を取って使いたいタイプで、これまでも3か月の間隔でレースを使われてきた経緯もあるだけに中5週で整ったかどうかは気になるところ。陣営も1週前までは前走のダメージからの立ち上げに苦労した旨を語ってもおり、若干間に合わせた感は否めません。

[8]⑯サトノシャイニング(西村淳)

前走のきさらぎ賞は前に馬を置く形をとって差し切り勝ち。②着に降したリンクスティップは桜花賞③着、③着のランスオブカオスは毎日杯を勝つなど、メンバーレベルの高い一戦でした。ただ当時は1800m戦にしてはマイルに近いペースで流れた分もあり今回距離延長で折り合いが課題となるのと、揉まれたくないだけに外目を通るとファウストラーゼンのまくりをモロに受ける懸念もあり、スムーズに走り切れるかも試練となるだけに。

[8]⑰ファウストラーゼン(杉原)

母ペイシャフェリスも前傾ラップを押し切るタイプの逃げ馬で、スタートで出ていかないこの馬が減速ラップを走り切る流れに持ち込むためにはまくりを打つのが最適という現状。やることが決まっているタイプなので結局は対応できる馬の数=道中動いてもなお最後まで脚を遣える馬がどれだけいるかで成績が変わってきます。今まではそれが居なかったかいてもクロワデュノール程度でしたが、今回はじっと我慢して最後に脚を遣えそうな馬がもう少し居そうなのとつられて引っ掛かってしまいそうな馬も出てくる懸念が。

[8]⑱マジックサンズ(佐々木)

骨折明け。前走のホープフルSは行きたがってしまい馬ごみに入れられず、ファウストラーゼンにまくられたあたりでスコーンと抜けてしまったような失速の仕方。コナブリュワーズの仔は気性面の問題が尾を引き頭打ちになるケースが多く、大外枠を引いてしまったのでは折り合いが厳しく。

<予想>
◎カラマティアノス
○ミュージアムマイル
▲クロワデュノール
△ジョバンニ
△サトノシャイニング
△ファウストラーゼン


■福島11R/福島牝馬S ホーエリート

このレースは非主流種牡馬が活躍しやすいレース。過去10年で最多の19頭を送り出したディープインパクト産駒は(0,3,3,13)で何と勝ち星なし。この間の勝ち馬を見てもSS系が4勝に対し圧倒的に出走数が少ない非SS系が6勝と優勢で、うち4勝はルーラーシップが2勝と、同じミスプロ系の種牡馬から出ています。

今回ミスプロ系はルーラーシップ産駒が2頭。中でもホーエリートはフラワーC②着と実績もあるうえ、根幹距離で(0,0,0,5)に対し非根幹距離は(2,2,1,0)と得意にしているクチ。アリスヴェリテにペイシャフラワーが絡み、セキトバイーストも早めの競馬をするとなると動き出しが早い展開になり、最後の最後で脚を遣える馬が浮上しうる流れになりそうなのもプラスでしょう。

■中山9R/野島崎特別 ピンクジン

現級で常に差のない好走を続けながらも、地味な血統と勝負服のせいかなぜか人気しない存在。昨年のこの時期には格上挑戦で福島牝馬S④着するなど立ち回り一つでここを突破できるはずで、内枠を引いたにもかかわらずシンガリ人気で放置されるようならねらい目も。

2025年4月19日土曜日

【4/19(土)予想】アンタレスSの注目馬

■阪神11R/アンタレスステークス ホウオウルーレット

ここは最内を引いた上前走のフェブラリーSで厳しい先行争いを演じたサンデーファンデーに、逃げて結果を残しているマーブルロック、さらに前走で1400mを使ったことで前進気勢が見込めるヤマニンウルスと先行タイプが揃った印象。ひとえに前がよどみなく引っ張りつつこれらの後ろを追いかけるのが理想的なポジショニングになりそうですが、内目の枠を引いたホウオウルーレットが虎視眈々と狙っているはずです。2走前のプロキオンSではインにこだわった結果位置取りを落としてしまい④着に敗れましたが、当時の反省も踏まえ今回はもう一列前を取ってくるでしょう。オメガパフュームの下という血統背景を考えれば引き続き右回りで走れるのもプラスで、実績馬が58kgを背負わされる一方斤量据え置きのここなら前進可能と見ます。

2025年4月13日日曜日

【4/13(日)予想】桜花賞の全頭評価

■阪神11R/桜花賞
※重以下のコンディションになることを想定した予想です。ただそこまで雨が降らない可能性もあるため、良・稍重ですとこの限りではないことをご容赦願います。

[1]①ヴーレヴー(浜中)

前走のエルフィンSはこの馬以外すべて1勝馬というメンバー構成で、結果的には勝って当然というレースでした。エンジンの掛かりが遅いタイプで距離はマイル以上が良さそうであるものの、2走前のファンタジーSの内容からすると馬場が重くなるのはマイナスに作用しそうです。

[1]②エリカエクスプレス(戸崎)

前走のフェアリーSはニシノラヴァンダが速めのラップを刻む中2番手を進み、直線で後続を突き放す圧勝劇。気性の危うさをはらみここまで十分に間隔を取られましたが、1週前追い切りでは単走で48秒台を出すなどここでは持てるエンジンが1段違うでしょう。ミストレスがハナを切りよどみなく流れれば折り合いは問題ないものの、前肢がスイスイ伸びるフォームからは馬場の悪化が気になるところ。特に3角は既に掘れはじめており、まとまった雨量でインを通らされるとノメる懸念が。

[2]③マピュース(田辺)

ドスローで溜めるレースでしか勝ち切れない割に使える脚に限界があり、上級戦では前が止まってくれないとなかなか浮上できない現状。新潟の新馬戦のパフォーマンスからすればもう少しやれていいはずですが、平坦巧者の可能性もありそうで。初の右回り、初輸送と超えるべきハードルは小さくありません。

[2]④ショウナンザナドゥ(池添)

前走のフィリーズレビューは前が止まったところを展開利もあって届いた格好のレース。それまでさんざん勝ちあぐねてきたところを見ると脚の遣いどころがかなり難しいタイプのようで、なおかつミスエーニョの仔となると距離延長でまともに運べるのかは怪しく。

[3]⑤ボンヌソワレ(川田)

前走のフィリーズレビューは速い流れを4番手で追いかけ、先行勢で唯一の上位入着となる③着。前が直線入り口で脱落し早目に先頭に立った分目標にされましたが、差し有利の流れを最後まで踏ん張った内容は強かったと言えます。但し自分でレースを決める脚が無いので流れ込むだけになってしまうのが難点で、美浦での最終追い後の時点で馬体重がすでに前走比マイナスというのも気になるところ。マイルは一寸長いと思われるだけに、身体が減って一押しが利かなくなる懸念が。

[3]⑥ビップデイジー(幸)

阪神JFは外差し有利展開に乗じての②着で、前走のチューリップ賞はスローを先行しおあつらえ向きの展開になったにもかかわらず③着と取りこぼしてしまいました。然るに、ペースが流れ折り合いがつけられる展開の方が走りやすいタイプで、上級戦で締まった流れになり、かつ雨量が増えインが使えないようなコンディションになればパフォーマンスは上げられるでしょう。

[4]⑦エンブロイダリー(モレイラ)


前走のクイーンCは差し決着を2番手から押し切っての勝利。手綱を取ったルメールJ曰く「切れる脚こそないもののエンジンがかかれば良い脚を遣う」とのことで、中山のサフラン賞で取りこぼしたのも頷けます。追って味のあるタイプの能力を引き出すのにかけては右に出る者はいないモレイラJが駆るとなれば無視はできませんが、上の表にあるようにアドマイヤマーズ産駒は芝での勝ち星すべてが良馬場という戦績。自身も馬場が渋るとからっきしだったように、道悪との相性の悪さも遺伝している可能性が高そうなだけに雨予報は歓迎できません。

[4]⑧ウォーターガーベラ(武豊)

馬群を割って脚を遣わせるのが向いているタイプで、前走のチューリップ賞にしても3走前のシンザン記念にしても、直線の混戦に紛れて勝負根性を発揮できるのが強みです。桜花賞の直線は団子状態になりやすく、中枠を引けた今回もうまく直線で併せる形を作れれば浮上の目も。

[5]⑨アルマヴェローチェ(岩田望)

阪神JFはこの馬向きのタフな馬場コンディションと外差し展開に乗じ差し切り勝ち。血統背景からもキレよりはパワーというタイプで良馬場の上り勝負では分が悪いですが、重馬場の札幌2歳Sでも②着しているように雨で力のいる馬場になればこの馬にはプラスでしょう。

[5]⑩トワイライトシティ(松山)

2連勝は何れもスロー戦を前目から押し切ったもの。そこからものすごい脚を遣ったとかであればまだしも、しまいにも特に見るべきところはなく。

[6]⑪ミストレス(坂井)

一本調子なところがありここ2戦はダートを使われたものの、何れも1秒以上離される敗戦。サウジダービーはともかくブルーバードCで3角からついていけなかった内容を見るに、根本的にダートには適性が無かったと見るべきでしょう。阪神外回りというコース形態からはこの手のタイプの台頭は本来難しいですが、馬場が悪化しギアチェンジの必要がそもそもないようなコンディションになった際にはいかに前に行ってそのスピードを維持できるかが重要になります。行き切ってしまえば残り目も期待できるものの、気になるのは走るたびに馬体重を減らし続けている点。デビュー時502kgだった馬体重が2走前のブルーバードCで494kg、さらに今回の調教後の時点で480kgに減っており、しっかり追えていること自体は評価できるもののこの分だと本番は470kg台で出てきそうな気配で、カイ食いの良いタイプにもかかわらず流石にデビューから30kgも減るのは疑問です。これでも出してくるのであれば陣営としては問題ないと考えているのか…?

[6]⑫リンクスティップ(M.デムーロ)

牝馬としてはスタミナとパワーに振れているタイプですが、牡馬を相手に勝ち上がりきさらぎ賞でも②着するなど健闘。特にそのきさらぎ賞で後塵を拝したサトノシャイニングは東スポ杯でクロワデュノールから0.1差の②着していた相手であり、当時③着に降したランスオブカオスは毎日杯を勝利。これら差し勢が台頭する流れを2番手から食い込んだのですから、牝馬相手となるここは力量自体は格上と見るべきでしょう。中間も1週前に好時計をマークしたのち、直前ではそれでも普通のコンディションであればキレ不足が指摘されるところ、馬場が悪化しインが使えない状況になれば話は別。デムーロJお得意の4角まくりが嵌る可能性は大いにあるでしょう。

[7]⑬チェルビアット(北村友)

前走のフィリーズレビューはハイペースの差し有利展開に乗じての②着。1400m以上では未勝利戦も勝ちあぐねた経緯を考えると、距離延長はマイナスでしかなく。

[7]⑭ダンツエラン(団野)

3走前のファンタジーSはギリギリ掘れない外を通っての辛勝。ギアチェンジで脚を遣うというより前目で流れ込むのがスタイルのため切れ味が削がれるコンディションになれば浮上の目はありますが、阪神JFでもスタートでの接触(自らが1完歩目で内によれた分)からカリカリしてしまったように気分良く走らせるハードルが高く、マイルで勝っているとはいえドスローの新馬戦で前目から押し切ったまで。依然としてもたれが解消されない現状では能力全開とまでは?

[7]⑮クリノメイ(酒井)

メンタル面が難儀な馬で、カリカリするうえソラを遣うところがあり乗りこなすのは相当難しい現状。阪神JFはゲートで突進し外枠発走になってしまい⑭着大敗も、それ以外の3戦は鞍上が何とかうまく収めながら上手く併せ馬の形に持ち込んでの勝利。ただこれらは腕もさることながら内枠を引けた分併せに行くハードルが低かったのもありました。ハクサンムーンとのコンビで重賞3勝するなど癖馬を乗りこなすことにかけては一級品の酒井Jですが、スタートからインに殺到するであろうこの舞台でこの枠からとなると収めるのは簡単ではないだけに。

[8]⑯ナムラクララ(西村淳→藤岡佑)

前走のチューリップ賞は初のマイル戦でもあり、あえて前に馬を置くポジションから運ぶも⑤着。その前のつわぶき賞、紅梅Sと違い直線でひと脚を繰り出せず、ナムラクレアの下という血統背景からしてもやはり距離が長かったと見るべきでしょう。おまけにエンブロイダリー同様アドマイヤマーズ産駒で天気の助けも望め無さそうで。

[8]⑰プリムツァール(津村)

新馬戦と前走のアネモネSは何れもトワイライトシティから0.1差の②着。どちらのレースもインを立ち回った相手に対し外を回した分で、内外が入れ替わっていれば何れもこちらが勝っていてもおかしくはありませんでした。ドーブネの下という血統背景から大箱は向くもののひと脚を繰り出せるタイプではなく、前走でも荒れ馬場に脚を取られる局面があり馬場悪化もマイナス。この枠から先行するとなると序盤にかなり脚も使いそうなだけに。

[8]⑱ブラウンラチェット(横山武)

1番人気に支持された阪神JFは428kg(-12)と大幅馬体減に加え、隣のクリノメイにつられテンションが上がってしまったこともあり全く力を出せませんでした。今回、馬体減を気にせず乗り込めるように栗東滞在を選択。木曜時点の馬体重は448kgと一見馬体回復できているように見えますが、栗東移動後の調教は併せ馬でも強い負荷はかけられてなく、馬体減を気にかけながらようやくこの程度というレベル。栗東所属馬の多くは前走時から+10kg程度の水準が多く、栗東から阪神の移動でおおよそ10kgほど減ることが見込まれるだけにアルテミスSの440kgはおろか新馬戦の438kgを維持できるかも怪しい状況です。アルテミスSで見せたエンジンの違いを考えれば能力は通用級ですが、この枠からだと立ち回りも難しく。


<予想>
◎リンクスティップ
○アルマヴェローチェ
▲エリカエクスプレス
△ウォーターガーベラ
△ビップデイジー
△エンブロイダリー
△ミストレス

2025年4月12日土曜日

【4/12(土)予想】阪神牝馬S・NZTの注目馬

■阪神11R/サンケイスポーツ杯阪神牝馬ステークス ソーダズリング

良馬場で行われる年は上り勝負になりやすく、好枠を引きかつ上り勝負に対応できるソーダズリングから入りたいです。近走は中間の坂路で逆時計になるなど調子が上がり切っていない様子でしたが、今回はしっかり順時計を踏んでの調整過程。丁度昨年京都牝馬Sを勝った頃のいい動きが戻ってきたと見ることができ、距離延長で中団くらいの位置が取れればチャンスはあるでしょう。


■中山11R/ニュージーランドトロフィー イミグラントソング

近年のNZTは残念桜花賞の色合いが強く、今年も半数が牝馬。元々桜花賞に向かってマイラーが賞金を稼ぐインセンティブの強い牝馬が多数枠を占める一方で、最初からマイル路線を狙う牡馬であれば阪神開催のチャーチルダウンズC(アーリントンC)に向かうのが普通で、ここに出てくるのはクラシックに行ける望みのなくなった中距離馬か、アドマイヤズームのように明確な目的(遠征と一泊競馬を本番前に経験させる)をもっている馬のいずれかというパターンが大半です。

イミグラントソングは本来なら早く勝ち上がって重賞を使いたかったところでしたが、昇級初戦のひいらぎ賞はデンクマールから0.1差の②着と相手が悪すぎ、前走の平場もスローの前残りを中団から脚を伸ばしての③着とツキがありませんでした。本来ならゆうに賞金を積めていたはずでここでは力量上位。アドマイヤズームが前哨戦のレースをして差し損ねるようなら。

2025年4月6日日曜日

【4/6(日)予想】大阪杯の全頭評価

■阪神11R/大阪杯

[1]①ボルドグフーシュ(吉田隼)

長欠明けを2度使われ④④着。復帰緒戦のチャレンジCはまだ言い訳の利く内容でしたが、前走のアメリカJCCは鞍上も語っていた通り③着は欲しかった内容でした。元々勝負所でのエンジンの掛かりが悪く京都外回りのように4角からエンジンをふかして回れるコースが理想で、阪神や中山のように動き出しが早いコースでは置かれ気味。それを3Fのキレで補ってきた部分があるだけに、それを繰り出せなかった前走の内容からするといい頃のパフォーマンスを望むのは少々酷かと。

[2]②ホウオウビスケッツ(岩田康)

前走の金鯱賞はデシエルトの制御不能の大逃げを早目に捕まえに行った分、最後にクイーンズウォークの差し切りを許す格好に。本来ああいう前傾戦は得意ではなく、後半自らも加速しながら押し切るレースが理想です。今回も同じような隊形になると見られますが、前走の反省を踏まえてデシエルトはハナを叩きこそすれがっちり抑えての運びをするはずで、2番手ないしはアルナシームを前に入れての3番手のインで蓋をできそうな構成です。有力どころがドバイ遠征でごっそり居ないのもいいことに後ろがちょっかいを出さない展開を作れれば、早目のふかしから後続を完封するシーンまで。

[2]③ラヴェル(北村友)

前走の金鯱賞は重馬場にノメった分もあり⑨着。跳びがきれいなタイプで元々馬場が渋るとからっきしなのでこの結果は度外視できるでしょう。ただ不器用さ故、少頭数ないしは外目の枠を引いてスムーズに運ぶのが理想で、この内枠からだと立ち回りは苦労しそうです。

[3]④ソールオリエンス(松山)

スタートの悪さは古馬になるにつれ改善しているものの、かといって出していくと末が使えない難しさ。昨年の宝塚記念のように外差しの効く消耗戦にならないと浮上は難しく、思ったより雨も降らなかった今日のコンディションでは。

[3]⑤ベラジオオペラ(横山和)

立ち回りの上手さが身上で、昨年の大阪杯も含めこのコースは2戦2勝と最も得意とするところ。じっくり乗られてきたわりに先週まで陣営のトーンは低かったものの、最終追いの動きは十分で体制は整ったと見てよさそうです。前付けして切れを活かしたいタイプにつき、デシエルトが大逃げを打つなどで縦長馬群になった時の難しさはありますが、先行組の中では決め手は上位。中団の前目までをキープできれば争覇圏でしょう。

[4]⑥ジャスティンパレス(鮫島駿)

中距離戦では取りこぼしが多く、ひとえにまっとうなキレ勝負になると純粋な中距離適性を持つ馬に負けてしまいます。他方、一昨年の天皇賞(秋)のように超Hペースなどで体力勝負になった際にはその分の適性で浮上し得るタイプで、もしデシエルトにアルナシームが絡んで制御不能のペースになるなどした際には間に合う可能性も考えられます。それでも器用な立ち回りは不得手なタイプであり、勝ち切れるかは微妙なところ。

[4]⑦ヨーホーレイク(岩田望)

折り合いの難しいタイプですが、前走の京都記念は主張するタイプの先行勢が多いメンバー構成もありうまく押さえが利いての勝ち切り。そこから距離短縮となるうえ引っ張る存在も複数いるここは前走よりレースしやすいはずで、インで壁を作って運べればやれる力はあるはずです。

[5]⑧カラテ(和田竜)

馬場が渋った昨年の宝塚記念でも見せ場を作れずシンガリ負け。G2~G3でも2桁着順が続く現状では。

[5]⑨コスモキュランダ(丹内)

アルアインの産駒らしく、コーナー4つの右回りでは(1,4,1,2)で掲示板を外したのは1回だけ。ただその1回が遠征した京都2歳Sの⑧着で、加藤士厩舎自体が遠征を得意としていないのに加え丹内Jも京都・阪神の重賞では(0,0,2,30)と結果を残せてなく。

[6]⑩シックスペンス(横山武)

前走の中山記念はまだ本調子にない中、直線で進路ができるとまっすぐ伸びて着差以上の完勝。1分44秒台のレコードが出たことを考えてもいかに前が止まらない馬場であったかが伺え、それを中団待機から前を捉えたのですからやはりスピード能力は桁違いと言ってよいでしょう。それだけに、毎日王冠を高いパフォーマンスで勝ったことを見ても距離はマイル寄りと見られ、初遠征、初の2000m、初の中4週を考えれば絶対視できるほどの実績にはまだないと見るべきでしょう(割れ気味のオッズもそれを反映しているかとは思いますが)。

[6]⑪デシエルト(池添)

昨秋の2連勝を見るに、気持ちよく行き切った際の強さは本物でしょう。前走の金鯱賞では2角から制御不能になり自滅気味の④着でしたが、ガス抜きが出来てから臨む今回は癖馬請負人の池添Jを手配。前走の反省を踏まえがっちり抑えていくはずで、自分のペースさえ守れれば後ろは横山典・岩田康のベテラン両名が蓋をしてくれる分恵まれうる期待も。

[7]⑫ステレンボッシュ(モレイラ)

桜花賞以降は勝ち切れていないものの、前走の香港ヴァーズでは古馬、牡馬に混ざって③着と健闘。ただ当時は最大4kgの斤量差があった中のレースで、今回は牡馬相手で2kgのハンデがあるのみ。調教でも1週前から猛時計を出し、最終もウッドで49秒台を出すもしまいが鈍くなるなどややオーバーワーク気味で、これが吉と出るか否かは慎重に見極めたいです。

[7]⑬ロードデルレイ(西村淳)

前走の日経新春杯はメイショウタバルが前半57.7の超Hペースで引っ張った分、2000mに近い流れとなり圧勝。元々折り合い難があるだけに流れた方がレースはしやすく、距離も伸びるよりは2000mまでというタイプ。ただコーナーの周りが右回りだとぎこちない部分があり、なおかつコーナー4つも克服が必要。力は認めますが個人的により大きく狙いたいのは秋の天皇賞です。

[8]⑭エコロヴァルツ(M.デムーロ)

前走の中山記念はほぼ完ぺきな立ち回りでこの馬自身もレコードで走っているにも関わらず、シックスペンスに差されての②着。相手が悪すぎました。被されるとやる気をなくすので外枠は良いですが、折り合い面を考えれば距離延長かつ壁を作りにくいこの並びは試練でしょう。

[8]⑮アルナシーム(横山典)

だいぶ常識にかかってきた現状で、好位のインから前が止まったところを捕まえる勝ちパターンが板についてきました。もう少し内枠を取って死んだふりが出来ればよいのですが、この枠でかつデシエルトを前に置くとなると我慢できるかが難しく。

<予想>
◎ホウオウビスケッツ
○ベラジオオペラ
▲ジャスティンパレス
△デシエルト
△ヨーホーレイク
△ロードデルレイ
△シックスペンス
△ステレンボッシュ

2025年4月5日土曜日

【4/5(土)予想】ダービー卿CT・チャーチルダウンズCの注目馬

■中山11R/ダービー卿チャレンジトロフィー マテンロウオリオン

ここはメイショウチタンが主張するところにアサカラキングが絡む形になりそうで、自ずからペースは流れることが見込まれます。前が崩れて直線で早目にトロヴァトーレらが押し出される形になれば仕掛けのタイミングがワンテンポ早くなり、最後の最後で差し勢が届く展開も予想されます。中山マイルは重賞で2回走って②④着と何れも小差で好走。この馬のほかに追い込みタイプが居ない今回は最後方ポツンが嵌る可能性も。


■阪神11R/チャーチルダウンズカップ モンタルチーノ

前走の1勝クラス戦は距離短縮かつかなりのハイペースで流れた分もあり、追走に苦労し⑦着。再度のマイル戦となるここは好位のインでしっかり脚を溜められそうです。ツーエムクロノスが引っ張りフォルテムが付いていきそうな展開ですが、メンバーを見渡すとキレに欠けるため前々で勝負したい馬が多く、逆に直線で勝負したいのはこの馬とランスオブカオスくらいと見られます。Bコース替わり初週ということも踏まえると素直に内枠を引いたこちらから。

2025年3月30日日曜日

【3/30(日)予想】高松宮記念の全頭評価・マーチSの注目馬

■中京11R/高松宮記念

[1]①マッドクール(坂井)

昨年の覇者。その昨年は2番枠から好位のインを立ち回り、直線では荒れた見た目を気にして各馬が外を回す中インを貫き通しナムラクレアの猛追を振り切りました。スプリンターズSはピューロマジックの乱ペースについていけず、前走の阪神C(京都)は外差し有利のコンディションでナムラクレアの差し切りを許した格好で共に敗因ははっきりしています。気温が上がりすぎたり乱ペースになると良くないですが、今回は32秒台で引っ張りそうな馬は見当たらないうえ気温も10度前後の予想。おまけにこの好枠を引いたとあっては無視はできません。

[1]②ウイングレイテスト(松岡)

8歳でもスピード負けしないところは優秀で、前走のオーシャンSでも1分7秒台の決着の中を③着。ただいかんせん荒れた馬場を気にするタイプで、2走前の阪神C(京都)では連続開催終盤の荒れた芝が合わず⑰着大敗。今回も荒れ馬場、しかもインコースを走るとなると相当やりにくいはずです。

[2]③ビッグシーザー(北村友)

昨年は内枠からマッドクールの後ろを通る理想的な運びを見せましたが⑦着。格下相手のレースでは無双できても強い相手と走ると脆いところがあり、初速が付かないタイプであることを考えると位置取りを落としそうなこの枠はマイナスとなる可能性も。

[2]④トゥラヴェスーラ(丸山)

2年ぶりの出走。過去3回出走し、21年④着・22年④着・23年③着とこの舞台に高い適性を見せてきました。馬群で我慢させて直線で脚を遣うレースが得意なクチでこの枠も問題ありませんが、このブログでも再三触れてきたように常に鼻出血のリスクと戦う必要があるのに加え、追い切りの動きも流石に全盛期には及ばずの現状では。

[3]⑤オフトレイル(菱田)

鋭い決め手と折り合いの難しさが同居し、距離を詰める必要があるうえどうしても後ろからになってしまいます。前走のオーシャンSは開幕週の前有利展開に加え序盤位置を取りに行った分もあっての⑨着、2走前の東京新聞杯は距離延長で行きたがった分もあり⑧着と敗れましたが、3走前の阪神C(京都)では直線進路を切り替えるロスがありながらの③着で、それもきれいな外目ではなく荒れた内側に突っ込んで脚を遣った内容で評価できます。当時の走りから馬群を割って荒れた馬場を突っ込ませても問題ないことは証明済みで、距離不足の懸念はあるものの騎手意識が外に向きがちなこのレースで度胸良くインにこだわれれば一発も。

[3]⑥ルガル(西村淳)

昨年のスプリンターズSは超ハイペースを前目から押し切って勝利。4走前のシルクロードSでも1分7秒台の決着を圧勝していただけに、元来スピード勝負に強いタイプです。今回は荒れ馬場で時計がかかる舞台となるのと左回りの芝では勝ち切れていないだけに実績通りの評価はしにくいですが、芝の短距離では理由ありの敗戦以外は安定して走れているだけに評価は落とせません。

[4]⑦モズメイメイ(松若)

夏場に復調したかと思えば、サマースプリントシリーズ以降の4戦は再び低迷。昨年もこのレースで⑮着に敗れた後北九州記念で③着しているように、気温の上昇とともに調子を上げるタイプと推察されます。寒さが戻ってくる日曜の中京は合わないでしょう。

[4]⑧カンチェンジュンガ(武豊)

前走の阪急杯(京都)では外差し展開にも乗じての差し切り勝ち。しまいはいつも脚を遣いますが、良績は右回りの平坦コースに集中しており、距離短縮で位置取りを落とす懸念もあり。

[5]⑨キタノエクスプレス(国分恭)

3走前のCBC賞は直線で進路がカットされる不利があり⑦着、2走前のオパールSは出していった分に加え+12kgも響いて⑦着と敗れましたが、それ以外は芝1200mで(3,3,0,0)とパーフェクト。見た目のイメージより溜めた方が切れるタイプなものの、前走のように時計がかかる決着でも勝ち切れたのは収穫でした。中京ではダートで勝ち星もあり左回りや急坂を苦にすることもなく、足りない可能性はあるもののここまでの戦績だけを見れば底を見せておらずケチの付け所が無いだけに、来られてもおかしくはありません。

[5]⑩サトノレーヴ(モレイラ)

スプリンターズSは夏負けの影響が尾を引き十分な負荷がかけられなかったうえ、スタートで後手を踏み間に合わずの⑦着。前走の香港スプリントは地元勢に屈し③着も、今の香港短距離界は世界トップレベルと言っていい馬質。敵地で善戦したと言ってよいでしょう。ここに向けては1週前にモレイラJが跨り想定以上の時計が出てしまい、直前は馬体回復とのバランスを見ながらの軽めの調整。それでも坂路ではなくいつものパターンであるウッドで追えている点は心配なく、初の左回りに戸惑わなければ十分に勝負になるはずです。

[6]⑪スズハローム(佐々木)

ここ3戦は右回りで大きな着順続きも、左回りでは複勝率80%のサウスポー。4走前のCBC賞は好発から下げてしまった分ドロップオブライトを捕まえきれませんでしたが、タイム差なしの②着と適性を示しました。下り坂からの最後の急坂という中京1200mのコース形態は純粋なスプリンターには厳しく、1400mを主戦場とする馬の方が最後まで脚を遣えます。この馬も中京コースではそのCBC賞を含め1400mで①着・1200mで②着とパーフェクトに走れており、母父には09年にスプリントG1を完全制覇したローレルゲレイロを持つ血統面もプラス。もう少し内目の枠が理想でしたが、イン突きの意識を十分に持っている佐々木Jならうまく誘導できるはずで、得意舞台で巻き返す魅力は十分です。

[6]⑫トウシンマカオ(横山武)

スプリンターズSは位置取りの差で②着だっただけで、馬自身はあのような高速戦にも対応できるスピードを持っています。ただ、当時跨った菅原明J曰く左回りだとコーナーリングがスムースでないところがあり、かつきれいな馬場でスピードを活かしたいタイプ。左回りの荒れ馬場では昨秋のようにはなかなかいかなさそうで。

[7]⑬エイシンフェンサー(川又)

抜け出すとフワッとするところがあり、馬群がタイトになるローカル場や中山、あるいは内回りコースが向いています。前走のシルクロードSもハイペースで前が止まったところでいい位置につけていた分流れ込んだ中での最先着、というレースで、荒れ馬場で馬群が広がりやすい大箱では脚の遣いどころが相当難しく。

[7]⑭ナムラクレア(ルメール)

仕上がりが早くいつも前哨戦で高いパフォーマンスを見せるものの、本番では反動もあってか届かないというレースが続いてきました。陣営もその反省に立ってか今回は暮れの阪神カップから3か月ぶりのぶっつけで臨んできており、これまでのG1挑戦と比べれば状態面のプラスは確実です。坂路での最終追いは持ったままでラスト2Fともに11.7を計時する抜群の動きで、タフな馬場も荒れた馬場も苦にしないメンタルの強さは牡馬顔負け。強いて言えばルメールJなので馬群をこじ開けるようなレースはしないであろうところで、昨年のように内から何かに掬われる可能性はゼロではない分全幅とまではいきませんが、これまでで最もG1に近づいていると言えるでしょう。

[7]⑮ママコチャ(川田)

前走のオーシャンSは完調とは言い切れない中でも勝ち切り、スピード適性の高さを見せつける内容。ただ暑い時期の方が調子を上げるタイプで、昨年は雨もあり動ききれずの⑧着でしたが今年も気温は低そうで。

[8]⑯バルサムノート(亀田)

マイルでは長いものの、スタートが悪くゲートが命のスプリント戦では安定しない現状。ベストは左回りの1400mで、内に潜り込むことも難しそうなこの枠からでは。

[8]⑰ドロップオブライト(幸)

3走前のCBC賞では最内枠からこれ以上ない立ち回りで後続を完封。コース適性はあるものの前走の淀短距離S(中京)のように外枠からだと良さが出ず、今回も外枠を引いてしまった故。

[8]⑱ペアポルックス(岩田康)

自分でレースを決める脚が無い分前目で流れに乗りたいところですが、かといってあまりにハイペースだとその脚も繰り出せないという難しさ。絶対ハナというタイプは今回見当たらないだけに果敢に先手を主張する可能性はありますが、序盤の下り坂で脚を遣いすぎると残せない懸念が。

<予想>
◎スズハローム
○オフトレイル
▲ナムラクレア
△マッドクール
△サトノレーヴ
△ルガル
△キタノエクスプレス


■中山11R/マーチS キタノリューオー

寒い時期に調子を上げるタイプですが、昨年のこのレースでは⑫着。当時原Jは「外に進路を求めたが案外だった。馬群の中で詰まってカッカさせた方が脚を遣える」とのコメントを残しており、内枠を引いたうえその原Jが1年ぶりに手綱を取るとなれば好走パターンの再現が期待できます。脚抜きが良く差しが決まりにくいコンディションは気がかりも、ここはピュアキアンが先手を主張し流れは速くなりそう。最後に前の脚が止まる展開になれば一発も。

2025年3月29日土曜日

【3/29(土)予想】日経賞・毎日杯の注目馬

■中山11R/日経賞 マイネルクリソーラ

昨年の中山金杯で③着した後は転厩による環境の変化もあり、調子が今一つでした。しかしながらここに来てウッドで好タイムを記録するなど調子が上向きに。11秒台前半のフィニッシュを3週連続で記録するのは自身初と、目下の充実ぶりが伺える中間の動きを見せています。今開催の中山は序盤の雨もありラチ沿いの痛みが進行し、特に2500m戦で加速が始まる3~4角のインは痛みが激しくなっています。こうなるとこの区間でスムーズに外を回せるタイプが有利で、枠の並び的にも中団外からうまく脚を遣えそうなこの馬にチャンスが生まれると見ました。


■阪神11R/毎日杯 ガルダイア

前走の京成杯は前に壁を作れず、ぶっ放してしまった分最後に止まってのシンガリ負け。その前のベゴニア賞も前残り展開を差しての③着と情状酌量の余地のある敗戦でした。新馬戦を4角先頭から最速の上りで押し切った内容から世代重賞ならやれるはずで、直前はテンションに配慮しての2頭併せも動きは抜群。行き切って良さの出たヴォラヴィア、あるいは瞬発力勝負に持ち込みたくないウォータークラークがここは先手を主張しそうで、折り合って運べれば力は上位。


2025年3月23日日曜日

【3/23(日)予想】阪神大賞典・愛知杯の注目馬とねらい目レース(鳴門S・中山12R)

■阪神11R/阪神大賞典 ウィープディライト

調教時からやんちゃな気性面が邪魔をし、3歳にして去勢を敢行。去勢放牧明けで調教代わりの側面もあった復帰緒戦を除けば①③①と安定した取り口を見せています。唯一敗れた本栖湖特別は少頭数のドスローを最後方から最速の上りを遣って追い込んだもので力は見せました。同じ長距離戦でも直線が平坦でロングスパート能力を求められる京都と違い、阪神は二度の急坂超えがありゴール前の末脚が求められる舞台。レースの上り3Fの上位3頭までで複勝率77.4%と絶対的な上りが求められる点から、ショウナンラプンタ・ヴェローチェエラ共々鋭い末脚で突っ込んでくる可能性は十分で。


■中京11R/愛知杯 セントメモリーズ

今年から芝1400mで挙行され、ヴィクトリアマイルへのステップとしての性格を持つこととなったこのレース。昨年までの京都牝馬Sは2月開催で高松宮記念をも視野に入れるスプリンターの参戦も少なくなかったですが、高松宮記念の前の週、加えて前後にはオーシャンSや阪神牝馬Sもあることを考えればここに出てくるのは自ずと「賞金の足りないスプリンター」か「マイルは微妙に長いけどスプリンターでもない」という馬になってきます。こうなるとペースを作るのは前者になりますが、3角から下り坂でゴール前に急坂のある中京だとスピードだけで押し切るのは難しく、後者側の適性を持つ馬が最後に上がってくると見てまだ底を見せていないセントメモリーズを抜擢したいです。

前走のシルクロードSではスタート前にゲート内で突進し外枠発走に。鞍上曰くこの時点でメンタルが崩れてしまいレースにならなかったとのことで度外視できます。左回り1400mは3戦3勝とパーフェクトで、テイエムスパーダ以外の先行勢が外枠に集まったのも好都合。スンナリ好位を取れればやれてよいはずです。


■阪神10R/鳴門ステークス ゼウスバイオ

阪神コースでは全3勝を挙げているばかりか②①④①①④④④着と抜群の安定感。阪神以外で(0,0,0,11)という成績からもコース巧者ぶりが伺えます。前走の北山Sは5か月ぶりの実戦で粘りを欠きましたが、元々が叩いてよくなるタイプ。スタートが良くなっている現状なら距離短縮で粘りが増せばここでも通用するはずです。


■中山12R アパイシュナール

前走の中山戦は休み明けかつ牡馬相手のレースで、勝ったソーニーイシューに早目に来られてしまった分もあり失速。現級実績馬が乏しい牝馬限定戦で相手関係が易化するのに加え、叩いての上積みも見込めるここはねらい目十分でしょう。

2025年3月22日土曜日

【3/22(土)予想】フラワーC・ファルコンSの注目馬

■中山11R/フラワーカップ レーゼドラマ

桜花賞トライアルが終わった後に挙行されるレースであり、マイルに対応できるスピードが無いためにマイル以下のレースへの起用を見送られてきた馬が多く集まります。一方もう少し待てば2000mのフローラSがあり距離が欲しい馬なら本来そちらを選ぶべきですが、東京向きの切れる脚が無いと厳しい舞台でもあり、タフな展開を押し切りたい馬にとっては必ずしも流れが向くとは限りません。結果、その谷間であるフラワーカップ(や忘れな草賞)に出てくる馬というのは一部の調整遅れの素質馬を除けば「マイルに対応できるスピードはないけど、かといって東京向きの切れる脚も無い馬」が多勢を占めるようにならざるを得ません。そうなるとラップの緩急が付きにくく、ギアチェンジ能力に長けた大箱向きの馬というよりはだらっとした流れを押し切れるタフさが求められるレースと考えられます。

レーゼドラマは2走前の未勝利戦の内容が秀逸。前半60秒フラットと決して先行有利ではないラップを刻みながら、2番手から直線では後続を0.9差突き放す圧勝劇。デビュー戦は京都、前走のゆりかもめ賞は東京でのレースで切れ味が求められ今一歩だった一方、中京の急坂をしっかり加速して脚を伸ばせたのは大きく中山の舞台も合うはずです。


■中京11R/中日スポーツ賞ファルコンステークス キャッスルレイク

前走のフィリーズレビューは直線で完全に詰まったこともそうですが、スタートで挟まれ3角手前では寄られて内に押し込められるなど全くスムースで無い競馬でした。2走前の紅梅Sは後方有利展開かつ3角からインブロリオに内に押し返され動けなかったのが大きく、4走前のファンタジーSは不良馬場の前有利展開を中団外に控えて0.4差なら悲観する内容ではありません。本来スムーズならもっとやれてよく、前走大敗でここまで人気が落ちるようなら。

2025年3月16日日曜日

【3/16(日)予想】スプリングS・金鯱賞の注目馬

■中山11R/スプリングステークス レーヴブリリアント

本番に向けて長く間隔を取ることが一般的になり、クラシック競走のレースレベルが年々下がっていることは衆目の一致するところでしょう。その中でも「本番までの間隔が長い方>短い方」という図式になりつつあり、スプリングSは弥生賞よりも一枚下のメンバーというのが正直なところです。それを表すデータとして「前走クラス別の成績」が挙げられます。


上記は過去10年のスプリングSにおける前走クラス別の成績ですが、最も多く勝ち馬を輩出しているのは前走で1勝クラス(500万下)を使ってきた馬たち。重賞を含むOP競走組と比較しても勝率・連対率はダブルスコアとなっています。ここ数年は2歳戦の整備が進みレベルの低い上級戦が多くなっていることに加え、重賞経験のある馬でも有力馬はもっと早いタイミングのステップレースであったり皐月賞に直行するのが普通で、前走で重賞を使っておきながらここに来ざるを得なかったという時点で力量としては一枚劣ると言わざるを得ず、それがこの成績に現れていると考えます。

ゆえにここは前走で1勝クラスを使った馬、なおかつその前走を勝っていれば(6,4,2,18)で単回207・複回100と妙味的にも優秀で、それに該当する中で人気のないレーヴブリリアントを狙います(もう1頭はマテンロウバローズ)。2走前のシンザン記念は外枠で壁を作れず3角から暴走気味にまくり上げて失速、その前のベゴニア賞は前残り展開を上り最速の脚で追い込んでの④着で、前走の1勝クラス戦で前残り展開をゴール前で差し切ったように中山向きの鋭い脚を持っています。近親にリスグラシューがいる血統で渋った馬場も問題ないはずで、重賞好走歴を持つ馬が不在のメンバー構成なら。


■中京11R/東海テレビ賞金鯱賞 ホウオウビスケッツ

岩田康Jのお手馬が激突しますが、行かないと良さが出ないデシエルトではなく控えてもレースができるホウオウビスケッツを選んだ格好に。こうなれば番手で蓋をして早目にデシエルトにちょっかいを出しに行く形をとるはずですが、そうはいってもデシエルトには稀代のペースメーカー武豊Jが跨るわけでそう簡単に止まりはしないでしょう。ここは2頭のマッチレースになると見て、後ろから差しに行くホウオウビスケッツに利があるかと。

2025年3月15日土曜日

【3/15(土)予想お休みします】

リステッド2競走が頭数が落ち着いてしまい、波乱の目を探るのも難しそうなメンバー構成につき、今日は予想をお休みさせていただきます。

2025年3月9日日曜日

【3/9(日)予想】弥生賞の注目馬とねらい目レース(総武S・大阪城S)

■中山11R/報知杯弥生賞ディープインパクト記念 レディネス

前走の新馬戦はスローペースを後方から運び、直線では進路を探しながら脚を遣いデビュー勝ち。目いっぱい追ったわけでもない中で33.7の末脚を繰り出せたあたり、持てるエンジンは相当なものを秘めています。体質の関係でデビューがここまでずれ込んだものの、現時点でここまで器用にレースができるのもスワーヴリチャード産駒らしい完成度の高さ故で、インをロスなく運べそうなこの枠も好材料。ミュージアムマイルは前走の感じからすると大箱向きの印象で(不適マイルでも②着できたのはその分だと見ています)、ファウストラーゼンは抑えきれなかったが故のぶっ放しからの距離延長が懸念点。ジュタも不器用さを抱えこのタイミングでの手替わりはプラスとは言えず、本気の権利取りを目論むこの馬にも十分チャンスはあると見ます。


■中山10R/総武ステークス ホールシバン

前走の門司Sは一見展開が嵌ったように見えて、この馬以外の掲示板は4角5番手以内の先行勢が占めており1頭だけ違う脚を遣ってのレースでした。元々素質は高く評価されていたものの鼻出血などで順調に使えなかった分キャリアは浅いですが、母のサマリーズも2歳時に全日本2歳優駿を制した後不振に陥り、賞金半減で1600万下から再起を果たし4歳夏にクラスターカップを制した経歴の持ち主。古馬になり再度伸びる機会がある血統だとすれば前走はフロックでも何でもなく、このコースは3歳時に3勝クラス戦を勝った舞台。好調持続できていればここでも。


■阪神11R/大阪城ステークス ウインエーデル

前走の洛陽Sはスタートから挟まれたりぶつけられたりとスムーズにいかないところがあり⑫着と敗れましたが、2走前のユートピアSは4角5番手までの5頭がそのままゴールになだれ込む前残り決着を強襲しまとめて差し切る強い内容。切れ味勝負の色合いが増す牝馬限定戦で差し切ったのは末脚の証明で、前走は当時の芝が掘れる京都のコンディションも合わなかったと見ています。先行馬がインに固まった今回はペースも落ち着きそうで、末脚の絶対値が求められる流れになれば紅一点のこの馬から。

2025年3月8日土曜日

【3/8(土)予想】フィリーズレビュー・中山牝馬Sの注目馬

■阪神11R/報知杯フィリーズレビュー インブロリオ

前走の紅梅Sは差し決着の中先行してもうひと脚を繰り出しての②着。道中は初めての左回りもあってか終始インに刺さり気味で、口向きの悪さを何とか矯正しながらの走りだっただけにスムーズならさらに上が見通せるレースぶりでもありました。チューリップ賞との棲み分けが成立している現代のフィリーズレビューは前傾ラップとなることは必至で、前走でタイトな流れを経験できたこともプラス。序盤の混戦に巻き込まれにくい外枠からスムースに走れれば。


■中山11R/ローレル競馬場賞中山牝馬ステークス エミュー

このコースはフラワーC勝ちを含む2戦2勝。前走の小倉牝馬Sは前傾ラップの追い込みが嵌った部分も大きいですが、ブリンカーによって最後まで集中して走れていたとのこと。時計のかかるコンディションは歓迎のクチで、ここもクリスマスパレードやセキトバイーストなど快速タイプが揃いハイペースは必至。最後の急坂で前が入れ替わる展開になれば十分足りるはずで。

2025年3月2日日曜日

【3/2(日)予想】中山記念・チューリップ賞の注目馬

■中山11R/中山記念 パラレルヴィジョン

昨年ダービー卿CTを制した時以来5走ぶりに戸崎Jを迎えての一戦。ここ4戦は安田記念・関屋記念・富士Sと苦手な左回りに抱えて乗るのに向かないマーカンドJと鞍上との相性にも恵まれずの敗戦でしたが、右回りでしっかり溜められる鞍上に戻る今回は見直すには十分です。もう少し内目の枠だとベストではありましたが、メイショウチタン、マテンロウスカイといった面々を見ながら運べばスムーズに番手が取れそうで、距離短縮となるここは折り合い面の問題もなく能力発揮といけるでしょう。


■阪神11R/チューリップ賞 ルージュナリッシュ

昨年の小倉記念の勝ち馬・リフレーミングを送り出す鮫島一師は定年引退前最後の重賞出走。しかしながら同厩舎の馬に一番多く騎乗(467鞍、現役で次点の鮫島良Jは217鞍とダブルスコア)し、リフレーミングとのコンビでもここぞの時に勝利してきた川田Jはこちらを優先。主戦の横山和Jに先約があるのかとも思いましたが、中山記念はグラティアスに騎乗とどうも中山を優先した風でもなさそうです。

ルージュナリッシュの国枝師は来年が定年。そのため今年が最後のクラシック挑戦になりますが、ここまで現3歳世代の牝馬で勝ち上がったのはこの馬のみ。牡馬も本賞金400万組しかおらず、ダービー参戦を目されたアロンズロッドは無念の戦線離脱で最悪春クラシックの出走がゼロという危機にあります。関西の重賞で関東馬に騎乗することがあまり多くない川田Jがあえてここを選んできたとなれば、国枝厩舎最後のクラシック挑戦に向けた権利獲得のミッションを負っていると考えてよさそうでしょう。先を見据えたレースをしてくるであろうここは勝ち切るまでは微妙も、このオッズで買えるなら複軸で。

2025年3月1日土曜日

【3/1(土)予想】オーシャンSの注目馬

■中山11R/オーシャンステークス ウインモナーク

3走前、そして前走ともに中山の高速決着の中を①③着。速い流れでもポジションを取れ、一瞬の脚を活かすスタイルは中山、特に開幕週のコンディションに合っています。新馬勝ちを含め休み明けも苦にしないタイプで、前走の相手関係からここでも十分威張れるはずです。欲を言えばもう少し内目の枠が欲しかったものの、真ん中にテイエムスパーダがいるこの位置関係なら好発からスッと前目を取れるでしょう。中間の状態もよく、本番を見据えた実績馬がもたつくようなら。

2025年2月23日日曜日

【2/23(日)予想】フェブラリーSの注目馬

※おことわり

本日は外出につき、G1全頭評価は割愛させていただきます。

■東京11R/フェブラリーステークス  サンデーファンデー

このレースが圧倒的に末脚優位なのは周知のところですが、その根本にあったのは「ハイペースを演出する短距離馬の存在」でした。例えば昨年ならドンフランキーのように本来1400m以下を主戦場とするスピードタイプが参戦し全体のペースを引き上げていましたが、近年短距離馬はリヤドダートスプリントへの参戦を選ぶケースが増え、スピードタイプが揃うことが少なくなりつつあります。実際インティは35秒台のペースで逃げ切ったわけで、ペースが緩みさえすれば先行勢にもチャンスのあるレースです。

今回前に行きそうな馬は5頭ほど居ますが、34秒台以下で逃げ切った経験のある馬はゼロ。各馬ともハナにこだわらない姿勢を見せているうえ、ブリンカー着用で行く気を見せているミトノオーも逃げを好まない田辺Jの騎乗となると無理して押していくような真似はしないはずで、前に行く馬にとってはペース的にも恵まれることが想定されます。

サンデーファンデーはここ2戦徹底先行が板についての②①着。距離短縮、ワンターンなど越えるべきハードルは多いですがそれは他の逃げ馬も同じこと。逃げたい馬の中では近走最もタフなレースを経験しており、ゲートが決まりさえすれば先行自体は容易いはずでしょう。あとは有力どころに差し馬が揃ったことでペースが恵まれれば一発も。

2025年2月22日土曜日

【2/22(土)予想】ダイヤモンドS・阪急杯の注目馬

■東京11R/ダイヤモンドステークス マイネルケレリウス

4勝全てが左回りでのもの。前走のステイヤーズSは1年半ぶりの右回りでしたが、0.4差⑦着と長距離適性を示してくれました。スローでじっくり運んで長く脚を遣わせたいタイプなので、必然的に東京や新潟外回りといったコース形態が向くわけですが、あまりに緩いと折り合いの懸念も。今回はジャンカズマがいる分ペースは流れそうで、前に目標を置いて早目に踏み出せれば簡単には止まらないはず。


■京都11R/阪急杯 シュバルツカイザー


G1の前哨戦の間隔が長くとられることに伴い、今年から2月の京都開催となる阪急杯。京都で施行されるのは実に30年ぶりということで、当然ながら近年のデータはありません。上記は「近10年の京都芝1400mの古馬重賞における前走距離別成績」を抽出したものですが、基本的に距離短縮組が好走していることが見て取れます。今回距離短縮で臨む馬は(障害帰りのヴァトレニを除き)4頭いますが、下が荒れていると走らないオオバンブルマイ、先行タイプで位置取りを落とす懸念のあるセッション、締まった流れではついていけないドナベティは軽視し京都金杯⑦着から臨戦のシュバルツカイザーを推したいです。

年齢的なものもあり現状では1400mが合っている様子。前走は流石に距離が長く、やや時計のかかる今の京都のコンディションも味方しそうです。インで我慢させて空いたところを突きたいタイプですから、岩田康Jの戦法ともがっちり嵌るはず。重賞としてはメンバーにも恵まれた感があり、3走前、2走前とこの距離で小差好走している実績を考えればやれても。

2025年2月16日日曜日

【2/16(日)予想】京都記念・共同通信杯の注目馬とねらい目レース(東京7R)

■京都11R/京都記念 リビアングラス

バビットが注文を付けて出していけば隊列はすんなり決まりそうですが、ここは明らかな叩きという実績馬が多くペースはあまり上がらないと思われます。前走の八坂Sは弟のインザモーメントとの叩き合いを制して押し切り、3歳時には京都新聞杯で③着している通りこのコースは得意としており、速い上がりが求められない今の京都であれば十分対応できるはずで展開利を見込んで狙いたいです。


■東京11R/共同通信杯 ワンモアスマイル

3走前は京都2歳Sの勝ち馬エリキング&ホープフルS②着のジョバンニの③着、2走前は阪神JF②着のビップデイジーの②着と相手関係に泣かされるレースが続いています。前走ぶっちぎられたナグルファルもちょっとエンジンが違うという勝ち方で、実質的にここ3走ずっと重賞級の走りをしていると言っても過言ではありません。冬の東京は上りの絶対値もさることながらポジションを取って運べるかが重要で、ここもスロー必至の流れから前目で脚を遣えるこの馬のチャンスは十分と見ます。


■東京7R ロードブライト

中央未勝利ながら2月の東京は④③④着と堅実。この時期は体調が良いようで、前走もやや置かれ気味の追走から直線で脚を遣い③着とタイム無しまで追い上げてきました。喉の問題もあり稽古で攻めきれない分前走は+20kgとやや余裕も感じ、一度使っての上積みも期待できるここは再度の好走期待。

2025年2月15日土曜日

【2/15(土)予想】クイーンCの注目馬

■東京11R/デイリー杯クイーンカップ ギフテッド

3歳重賞を制したファントムシーフ、ディスペランツァの下に当たる血統。前走のジュニアカップは発馬が決まらず後方から運びましたが、前残り展開にも泣き⑧着でした。それを度外視すればまだ見限るには早く、重賞好走実績も少ないこのメンバーなら発馬さえ決まれば勝負できるはずです。わざわざ東上し関東馬の重賞に騎乗する岩田康Jというのも不気味で。

2025年2月10日月曜日

【2/10(月)予想お休みします】

稍重が残るようであれば1頭推奨を予定していたのですが、良馬場まで回復したので取り下げさせていただきます。

皆様良い月曜日をお過ごしください。

2025年2月9日日曜日

【2/9(日)予想】東京新聞杯の注目馬

■東京11R/東京新聞杯 マテンロウスカイ

昨年はインを立ち回り馬群を縫って伸びてきたサクラトゥジュールが①着、先行したウインカーネリアンとホウオウビスケッツが②③着、2番枠からラチ沿いを運んだアスクコンナモンダが④着と内前を取った馬の上位決着でした。それだけこの時期の東京はポジション取りが重要で、その展開を外枠から運び昨年⑤着したマテンロウスカイは最も展開に抗ったレースだったと言えます。

元々ギアチェンジが苦手なタイプというのはここで何度も取り上げている通りですが、決して早い脚が使えないわけではなく2走前の天皇賞でも33秒台の脚で⑤着と健闘しています。セオが大外枠を引きメイショウチタンも往時の行きっぷりにない現状ではハナを主張しそうな馬はおらず、この枠でも前につけることはたやすいでしょう。前目から速い上がりで流れ込む展開にできれば。


■京都10R/令月ステークス エティエンヌ

凍結防止剤の入ったダートは乾きが遅いうえ、水分と違って塩化カルシウムは粘り気を持つため稍重でも脚抜きの良い馬場とはならず、力のいるコンディションになることが予想されます。1200m戦につきどうしてもポジション争いが激しくなりがちですが、こういう時こそ末脚で着の拾えるタイプを狙いたいです。

エティエンヌは前走のカペラSで激流を控えての⑤着。ただその前走は馬体重400kg台の中型馬が台頭するスピード戦であり、500kg超のこの馬に1分10秒台の決着は少し忙しかった印象です。力のいる馬場でなら間に合うはずで、前がやりあってくれれば突き抜けても。


2025年2月8日土曜日

【2/8(土)予想】ねらい目レース(RKB賞・早春S)

■小倉10R/RKB賞 トーアライデン

今日の小倉は晴れ間はあっても気温が低く回復が望めない芝コンディション。切れる脚が無く渋った馬場が合っているトーアライデンにチャンスが巡ってきたと言えるでしょう。昨年の冬に小倉で1勝クラスを卒業しており舞台適性も問題なく、近走はダートを使われた分見栄えしない成績ですが元々は現級③着の実績の持ち主。じわっと好位のインを取れるこの枠なら見せ場は作れるかと。


■東京11R/早春ステークス マイネルカンパーナ

スローの瞬発力勝負で前目から脚を遣うことに長けたタイプ。今回のメンバーを見渡すと見事に誰も行かなさそうでドスローは確定的。前目への意識の強い津村Jでポジションを取りに行ってくれそうな点も頼もしく、誰かがまくりでペースを乱すことが無ければここは残り目があっても。

2025年2月2日日曜日

【2/2(日)予想】根岸S・シルクロードSの注目馬

■東京11R/根岸ステークス ショウナンライシン

8枠を引けたときは(2,2,0,0)とパーフェクト。馬混みを避けてレースがしたいタイプですが、3走前のグリーンチャンネルCでは馬群を避けて後方のインを進み差し切る競馬を見せており「末脚を遣える先行馬」と言えます。とにかくこの根岸Sというレースはラスト3Fで鋭い脚を遣えないと勝負にならず、ここも末脚自慢が揃った一戦となりました。一方、脚抜きの良いコンディションなだけに後ろ過ぎると届かない懸念もあり、位置を取って運べてひと脚を持っているショウナンライシンにとってはうってつけの舞台でしょう。ドンフランキー、メイショウテンスイあたりが先団を形成するならその外3番手が取れそうで、それらが止まるのを待って追い出せば残り目も。


■京都11R/シルクロードステークス マイヨアポア

例年と違い1月に使われなかった京都。その分芝は良い状態で、今日も稍重発表ながらクッション値は9.5(9が標準で数字が大きいほど硬い)とスピードが出るコンディションになっています。ピューロマジックが飛ばすであろうここは33秒台前半~32秒台の流れも想定されますが、これについていける存在を考えればのルミエールADで前半32.0のペースからしまいに31.7の脚を繰り出して差し切ったマイヨアポアが挙げられます。

芝での勝ち星は千直の2勝のみ。コーナーありのコースは向いていないようにも見えますが、母が千直で3勝を挙げたエバーローズという血統背景もあり千直以外に使われる機会が極端に少なかっただけで、1200mがダメというのは早計に思えます。6走前の多摩川Sの1400mは流石に長かったと見るべきで、芝1200mは新馬戦で③着がありますが、この時も前半それなりに流れた中で先頭・2番手が①②着するところで4角12番手から鋭い脚を遣って食い込んできただけに、ハイペースで光る末脚を持っておりこれを以てすればコーナー2つの1200mでも十分に対応できるはずです。この中間はウッドで自己ベストの49.9-11.5という猛時計を出しており、引退レースとだけあって調教も手抜き無し。何れも前走で手綱を取ったクファシル、ダノンタッチダウンではなくこちらに乗ってくる北村友Jも不気味なだけに。

2025年2月1日土曜日

【2/1(土)予想】ねらい目レース(白富士S)

■東京11R/白富士ステークス グリューネグリーン

実はこのコースでは③④⑤着と崩れてなく、トモに疲れがたまりやすいようでじっくり立て直されてきたのは好材料でしょう。京都2歳Sを勝ったものの元々陣営も先々良くなってくるとの見立てで、稽古が地味なのもいつものこと。てっきりアルゼンチン共和国杯④着のアドマイヤハレーに乗るものと思っていた田辺Jがこちらを選択したのも気になるところで、中団からしまいを遣うレースが嵌りそうな舞台で一発期待です。


2025年1月26日日曜日

【1/26(日)予想】AJCC・プロキオンSの注目馬とねらい目レース(壇ノ浦S)

■中山11R/アメリカジョッキークラブカップ ボーンディスウェイ

一瞬のキレには劣るものの道中からじわっと加速できるタイプで、弥生賞③着など中山に良績が多いのも納得です。前走の中山金杯は差し決着の中を前目で踏ん張っての③着と力を見せました。好位外目を取れるかが好走のカギなだけに、再度の外枠も問題ありません。アウスヴァールが先手を主張して道を作ってくれればスンナリポジションが取れるはずで、変なまくりに出そうな人馬も居ないメンバー構成ならここに入っても自分のレースができるでしょう。


■中京11R/プロキオンステークス ホウオウルーレット

コンビを組んで④①②①着と手が合う岩田康Jに戻っての一戦。前走のベテルギウスSは前で運んだ馬の決着となり流れも向きませんでしたが、この馬自身も最終追いがいつものウッドではなく坂路とソフトでした。今回はウッドで3頭併せを敢行。遅れはしたものの元々稽古は地味な馬で問題視する必要はなく、好位のインを取れそうなこの枠も好材料。とにかく今の中京ダートはインを取って運んだ馬がバンバン上位に来るコンディションで、理想はハナを主張するであろうサンデーファンデーの後ろあたり。スリーエイチの2頭はゲートが速いとはいえず、その外にも差し勢がずらりと並んだ今回は「岩田ポジション」が取れるチャンスでしょう。


■小倉11R/壇ノ浦ステークス ダークエクリプス

冬の小倉開催は3年連続の参戦。一昨年は別府特別①着、昨年はこのレースで②着と得意にしており、前走の函館戦からここを目標にじっくり作られてきました。昨年は最後に止まったところを差されてしまいましたが、今の小倉芝のコンディションであれば平均ペースなら止まらないはず。芝中距離の3勝クラス戦はここを逃すと最終週の関門橋Sまで無いため、陣営としてもここで決めたいはずで。


2025年1月25日土曜日

【1/25(土)予想】小倉牝馬Sの注目馬とねらい目レース(初富士S)

■小倉11R/小倉牝馬ステークス セントカメリア

いくら馬場がいいとはいえ、このメンツでは前半57秒くらいのペースになることは必至でしょう。そんな乱ペースの2000mを走り切れる牝馬というのも決して多くはなく、おそらく直線では先行勢が垂れてインが渋滞になることが予想されます。ここで狙いたいのは「ハイペースを差せる馬」かつ「外目を回してきそうな馬」です。今回のメンバーの中で前半57秒台のレースでの好走経験がある馬は何頭かいますが、脚質的に外を回さざるを得ないであろうセントカメリアから入りたいです。

前走のターコイズSは距離短縮で折り合えたとは言え、結果的に前目につけていた馬たちでの決着となり流れが向きませんでした。再度2000mを使うとなると折り合いが鍵ですが、乱ペース必至のこの舞台であれば問題ないはず。4走前の小倉記念(中京)では前半57.1の流れから、レコードで勝ったリフレーミングと同じ上がり34.1の脚を遣い0.3差⑤着と健闘。当時先着したコスタボニータも出ていますが、前付けしてひと脚、というタイプで今回は位置取りに苦労しそうなだけにチャンスが生まれ得るのはこちらでしょう。


■中山11R/初富士S ロジマンボ

前走の常総Sは痛恨の出遅れで⑬着。前目での決着となった中でも最後は脚を遣えており、使われながら確実に良化しています。元々が連戦で調子を上げるタイプで、未勝利勝ちは7戦目、1勝クラス勝ちは叩き3走目、2勝クラス勝ちも叩き4走目。発馬が鍵も外枠ならリカバリーもたやすく、叩き4走目となるここで人気しないのであれば。


2025年1月19日日曜日

【1/19(日)予想】京成杯・日経新春杯の注目馬とねらい目レース(ジャニュアリーS)

■中山11R/京成杯 センツブラッド

キャリアの薄い馬同士の争いとなる世代限定戦は正確な能力比較が難しいのですが、一つ幸いなのは京成杯がクラシックに直結するレースになりつつあることです。いかに本番までの間隔を取るか、という使われ方が一般的になりつつある中で、ここで賞金加算に成功すれば皐月賞に直行できるわけです。かつては仕上がり早の馬がタイトルを取るだけ取ってクラシックでは用無し、というケースも多かったのですが、最近はホープフルSを自重したうえでクラシックを逆算して使ってくる馬が増えました。クラシックを志向する水準の馬が集まるだけに、「スローペースしか経験していない馬」よりは「ミドル以上のペースを経験している馬」を評価したいですし、その中でも「ハイペースを差した馬」よりは「ハイペースを前目で頑張った馬」をより上位に取りたいです。

センツブラッドの前走は芝2000m戦にして前半が59.8と流れ、4角からの立ち上がりで早目に先頭に立って押し切ったレース。2歳戦で最長距離となる2000m戦でこのペースで前目につけ押し切れるのは能力の証ですが、前が垂れてしまった分早目に先頭に立たざるを得なかったわけで本来はもう少し壁を作って運びたいはずです。ミニトランザットがペースを作りそうなここは番手のインが取れそうで、中山巧者のルーラーシップ×マーメイドS勝ちのサマーセントであれば坂も問題ないはず。ここまでのパフォーマンスから買うならこの馬でしょう。


■中京11R/日経新春杯 ショウナンラプンタ

スタートから正面直線を目いっぱい走る中京芝2200mコースは、クラスが上がって前半が流れると途端に差し有利のコースになりがちです。


上記は2020年以降にこのコースで行われた重賞(良馬場)の③着内馬の一覧ですが、差し馬が2頭以上、多いときは3頭すべて差し馬というレースも見られます。


また、2021~23年の中京開催を抜き出すと、「距離短縮組」が最も良い成績をあげています。そのため、序列としては「前走で2400m以上を使ってきた差し馬」が最上位と考えることができます。

ショウナンラプンタは気性面の課題と向き合いながら前走の菊花賞で④着。引っ張る馬がおり距離も詰まるここは折り合いの不安なく臨める舞台で、実質的に4歳牡馬同士の争いとなるここなら平坦でしか勝ち星のないヴェローチェエラやダービー以来久々のサンライズアース、逃げるしかないメイショウタバルとの比較で自ずから上位となるはずです。


■中山10R/ジャニュアリーステークス サーマルウインド

ハコダテブショウが控える競馬を示唆しており、完全に逃げ馬不在のレースになってしまいそうです。こうなると直近芝のスプリント戦で速い入りを経験しているサーマルウインドがスピードの違いで前に行きそうですが、実は520kgという馬格はこのメンバーの中で五指に入る立派なもの。


上記は昨年12月からの連続開催における同コースの馬体重別成績。特に今年は12月に全く雨が降らなかったこともあってか、力のいるダートとなり短距離戦でも520kg超が優秀な複勝率を叩きだしています。サーマルウインドは初ダートですが、元々芝でも稍重以下なら(3,0,0,1)と力のいるコンディションに強く、前に行ってそのまま、というシーンがあっても。

2025年1月18日土曜日

【1/18(土)予想】ねらい目レース(カーバンクルS、中京5R、中山12R)

■中山11R/カーバンクルステークス ジャスティンスカイ

依然として時計が出るコンディションにあって、昨年の鞍馬Sを1.06.9で制したように時計勝負に強いジャスティンスカイの出番があると見ています。前走のタンザナイトSでは位置を取るレースをして⑥着でしたが、2か月半ぶりの実戦でデビュー最高タイの540kgと絞り切れなかった分もありました。距離を詰めて使われ続けているようにテンションに課題があり、調教で絞るのには限界があるためひと叩きされたここは上積みも見込めるはず。内前有利ではあるもののゴール前はインの芝が掘れはじめており、最後のひと脚で決まる展開になれば頭まで。


■中京5R シャルクハフト

前走は1コーナー手前の落馬事象を回避して減速する不利。しかも4角5番手までの馬が掲示板を独占する前残り決着を追い込んで⑥着なら十二分に評価できる内容でした。本来はもっと位置を取って運べる馬で、初速のつかないタイプの多い今回のメンバー構成なら好位から運んで好走可能でしょう。


■中山12R パストラーレ


シルバーステート産駒にとって鬼門の東京で小差の好走。上記のデータが示す通り、東京と中山では連対率が倍も違います(芝ダートともに同様の傾向)。今回は主導権を取ることを企図しての距離延長ですが、人気のトライデントスピアが先団で蓋をすれば逃げを打った馬にチャンスが生まれ得ると見ます。

2025年1月13日月曜日

【1/13(月・祝)予想】シンザン記念の注目馬とねらい目レース(ニューイヤーS・中京7R)

■中京11R/日刊スポーツ賞シンザン記念 アクルクス

昨日の淀短距離Sは1枠のソンシとバルサムノートのワンツー決着。③着も逃げたグランテスト、④⑤着にもインを立ち回り直線でラチ沿いを伸びてきたホープフルサイン・エトヴプレが入るなど、特に短距離戦ではいかにインを走れるかが重要な舞台になっています。それだけに、内枠に実績馬が入るとだいぶオッズにも織り込まれている様子でこのレースも例にもれずインに入ったマイネルチケット・タイセイカレント・リラエンブレムといった顔ぶれが人気の一角に。ここまで極端であれば、オッズ的に軽視されている内枠勢を買っても良いのではないでしょうか。

アクルクスはここまで2戦とも京都を使われましたが、右回りでは内にもたれる面があり実際に新馬戦は直線でまっすぐ走らせるのが精いっぱいという内容で勝ち切りました。前走の秋明菊賞は1400m戦にして前半3Fが36.9という超スローペースを差しての⑤着。もたれは相変わらずも前に馬を置いて折り合い自分の脚は遣えていただけに、距離延長と左回り替わりで前進の余地は残していると見ます。実績馬も多く足りない可能性はありますが、見限る要素も無いだけに内枠でここまで人気が無いのであれば。


■中山11R/ニューイヤーステークス イフェイオン

体質的になかなか続けて使えない一方、休み明け緒戦はどうしても気合が入りすぎてしまうのがネック。実際に初勝利は新馬を叩いて中3週の未勝利戦で、同様に3か月振りの実戦だった桜花賞から中3週のNHKマイルCでも⑤着と好走しています。大外枠がどうかも、これら好走時と同じ叩き2走目の中3週で走りごろでしょう。


■中京7R ダノンブリザード

気難しいタイプで、前に壁を作ってメリハリをつけて走らせたい馬。実際過去2桁馬番を引いたときは(0,0,0,3)なのに対し1桁馬番では(1,2,3,2)。1桁馬番で臨んだ直近2走が着外ですが、2走前は芝短距離でしか結果を残せていないドイルJ、前走は騎手抽選レースで昨年未勝利の土田Jに当たってしまった分でした。まともな鞍上に戻るここは再度見直せるはずです。

2025年1月12日日曜日

【1/12(日)予想】フェアリーSの注目馬とねらい目レース(淀短距離S)

■中山11R/フェアリーステークス ニシノラヴァンダ

デビューの早期化が進む中、3歳重賞においては「どれだけ間隔を取ってレースに臨めるか」が重要な要素になりつつあります。


上記は2023年以降の3歳重賞の「前走間隔別成績」になります。数の少ない連闘と半年以上明けは別として、一番数の多い「9~25週(2~6か月)」が全てにおいてよい数値になっています。早期デビュー可能な育成施設を有する社台系の生産馬が底上げしている事実もありますが、特にフェアリーSのように1勝馬が多数を占める構成のレースになると目標レースから逆算して調整できるメリットがより顕著に出ます。


こちらはフェアリーS単体の過去10年における間隔別成績です。「中4週」というのは阪神JFからここに来る馬が中心で、そもそもそこで好走した馬は来ないですから凡走馬の巻き返しで数値が良くなっている部分があります。その特殊要因を考慮しなければ、そもそもフェアリーS自体も2か月以上の休み明けの馬が有利なレースと言えます。

ニシノラヴァンダはちょうど半年ぶりのレース。前走の函館2歳Sで②着した後、馬体の成長を促すため秋は全休。今回は20kgほど増えてきそうとのことですが、元々が420kg前後の小柄な馬なのでビルドアップは問題ないでしょう。今回のメンバーで唯一牡馬相手に重賞連対の実績があり、Cコース替わり初週の時計の出る馬場であればスッと前付けできるスピードは大きな武器。人気の盲点となりそうなここがねらい目と見ます。


■中京11R/淀短距離ステークス バルサムノート

折り合いに難があるうえ右回りではモタレてしまうことから、3走前に朱鷺Sで①着したように現状では左回りの1400m以下がベターという馬です。重賞ではパンチ不足もOP級では(2,0,0,1)と実績は十分。ここ2戦はメンバーや距離、回りなど合わずの敗戦で度外視可能なだけに、OP特別、左回り、1200m、好位を取れそうな内枠と条件の揃った今回はチャンスでしょう。

2025年1月11日土曜日

【1/11(土)予想】ねらい目レース(迎春S)

■中山11R/迎春S ファンタジア

堀厩舎の主戦の座を射止めた佐々木J。しかしながら序列として一番上なのはモレイラJ・レーンJをはじめとする短期免許勢です。先週の京都金杯でも「ずっと待っていた」キングJを鞍上に迎えたサクラトゥジュールでキッチリ勝利。中山に佐々木Jが居ながらキングJを迎えるファンタジアは、2走前の中山牝馬Sでも1.0差にまとめるなど準OPでは既に上位の力量を示しています。キレに欠けるだけにじわっと動ける長丁場も向いており、早目にふかせられる中山2200mなら能力全開でしょう。

2025年1月6日月曜日

【1/6(月)予想】ねらい目レース(万葉S・サンライズS)

■中京11R/万葉ステークス サンライズソレイユ

2勝クラス在級(=2階級格上挑戦)にして52kgというのはやや見込まれた感もありますが、そもそも前走のグッドラックHは勝ったスティンガーグラスが抜けており負けて強しといったところ。その前のステイヤーズSでスローペースを押し上げての⑥着も評価できる内容でした。その2走前に一緒に走ったゴールデンスナップ(牝馬)やメイショウブレゲとは当時はハンデが2kg差だったところ、今回は4kg差とさらに有利な状況に。キレる脚が使えない分上がりのかかりやすい中京開催は好都合で、人気でも妙味は十分かと。


■中山11R/サンライズステークス マイネルレノン

昨日の中山は芝1200mの1勝クラス戦で1.07.1の決着時計。昨年末の開催に続き時計の速い馬場となっています。マイネルレノンは高速決着に強く、前走の南総Sも1.07.4で走り②着に好走。当時は勝ったカピリナをはじめ出走メンバーのほとんどが牝馬で、比して斤量を背負う立場の牡馬の中では最先着。牡馬中心のメンバー構成のここは改めて。

2025年1月5日日曜日

【1/5(日)予想】東西金杯の注目馬とねらい目レース(中山8R)

 本年もよろしくお願いいたします。皆様の2025年が幸運と的中に満ち溢れますことを祈念いたします。

■中山11R/日刊スポーツ賞中山金杯 エアファンディタ

前走のチャレンジCは2000m戦にしては少し流れたものの、その分最後に差しが決まる展開にもなり③着好走を果たせました。急かさずに我慢できる武豊Jとも手が合っていた印象ですが、前回指摘した通り元々毎回自分の脚は遣えており8歳になっても衰えはありません。ここは先手を取りたいギャラクシーナイトに対し大外のホウオウビスケッツがどこまで競りに行くかに加え。クリスマスパレードの出方によってはかなり前半が流れる展開になることが予想されます。再度この馬の末脚が嵌る可能性に期待しても。


■中京11R/スポーツニッポン賞京都金杯 メイショウチタン

中京開催の金杯はとにかく内前を取れるかが鍵で、セルバーグが再度の積極策を示唆している今回すんなり2番手を取れそうなメイショウチタンにチャンスが回ってくると見ます。2走前の朱鷺Sは熱中症で参考外、前走のキャピタルSでもまだ尾を引いていたところで今回ようやく立ち直ってきたタイミングにテン乗りの横山典J。1週前の追い切りにも騎乗し坂路を49秒台で駆け上がってくるなど推進力を取り戻した様子で、他にお手馬がいたにも関わらず6年ぶり2回目の手綱となるこの馬を選んだとなれば要警戒です。


■中山8R ディオアステリア

既に現級では2度の③着がありクラス通用の力は示しています。前走の尾張特別でも中団のインをうまく運べていましたが、直線で待って内を突けばいいものをなぜか外に外に進路を求めて結果まともに追えずの⑩着。レースに参加していないに等しく、4走前に④着しているこのコースで仕切り直しは可能でしょう。