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当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2021年9月26日日曜日

【書評】水上学著「疑え、競馬常識」~ともに考える、という著者の想いを体現する良書

 少し前の刊行ですが、血統予想家としてお馴染み水上学氏の著書「疑え、競馬常識」(秀和システム刊)を購入、読了しました。

 本書のテーマは「競馬格言のウソ・ホントをデータで紐解き、馬券作戦に役立てる術を考える」というもので、

  • 「夏は牝馬」
  • 「大型馬の休み明けは割引」
  • 「最終レースは荒れる」
など、噂レベルから定説として確立しつつある「格言」と呼ばれる類のものを1つ1つ取り上げてゆく内容になっています。

 もちろん、それら自体は「TARGETで調べりゃわかること」の集合体ですし、「荒れる」と言っても単勝2~30倍の穴人気レベルから単勝万馬券クラスの全くの無印まであるわけで想像する尺度は人それぞれですが、読了してみて「なんとなく気になっていたこと」を改めて考えさせてくれるという意味において、競馬への理解を深める良書であると感じました。

 あとしばしば「著名な予想家でさえ豪語しているが、データからは全くのウソである」といった話題も出てきており「あぁ、あの専門紙の○○さんかな」と思えるような痛快な指摘も随所に散りばめられており、読んでいてなかなか胸のすくことも多い一冊でした。


 それぞれの詳らかな内容は本書に譲るとして、自分が本書において特に良いなと思った点は下記2点です。


①読者と共に考える、というスタイル

 評論家、予想家の中には「お前ら知らないだろうけど真実はこう、俺が教えてやるよ」的なスタンスの人も少なくないと感じます。それは競馬予想というものがまだアナログでロマンとともに語られていた20世紀には少なく、何もかもがデータ化され可視化され、誰もが簡単に発信を行えるようになった現代において鮮明になってきたと感じます。

 それは予想手法の進化あるいは深化によって新たな観点や価値観の発掘によるところが大きいのですが、自らの理論の追及に励むあまり、誰とは言いませんがどうも一般のファンを見下しているような物言いが目につく人もいます。マイケル・サンデル教授の言葉を借りれば「行き過ぎた実力主義」、ゆがんだメリトクラシー(G1TCの馬ではない)がこの世界にもはびこっているようにも感じています。

 水上氏と言えば自分が毎週視聴している「競馬予想TV!」(フジテレビONE)をはじめテレビ、ラジオ、Webと盛んに活躍する著名人で、表に出る機会が多い分有名税を払わされることも少なくないはずです。著名な予想家が横柄な物言いに陥りがちなのは、本質を顧みない稚拙な反論に接する機会が増えうんざりしたが故の心の動きという要因もあるかと思いますが、この本ではしばしば「調べたけど原因はわからない、なのでこれ以上は無理に論評しません」というシーンが出てきており、凡そ予想を生業とする人のプライドがいい意味で感じられないのが良いところだと考えます。

 例えば、本書の項目の一つに「海外遠征帰りの馬は軽視すべきか」というテーマがありました。結果として「海外遠征する馬はそもそも一流馬に限られ、総じて国内のレースで好成績を収めているので必要以上に軽視する必要はない」というデータが出ていたのですが「香港帰りだけは成績が悪い、しかし理由はわからない」と締めくくられています。

 予想家とファンという立場の違いをつなぐのが本書であるならば本来、予想家側の結論なりを誇示して締めくくりたいはずのところ、氏は無理にこじつけをしないで読者の想像、研究にゆだねるスタイルを取っています。わからないことは書かない、のではなく、わからないことを皆で考えるという水上氏の姿勢は「実るほど頭が下がる稲穂かな」という言葉を思い出さずにはいられません。

 これは完全に余談ですが、2年ほど前に東京競馬場に出かけた時にラジオ日本の出番の合間と思われる水上氏を目撃したことがありました。売店でコーヒーとサンドイッチを買って関係者通路に消えていったので声もかけられませんでしたが、何というか、メディア露出の多い人にありがちな威圧感めいたものが無く、いかにも人に好かれそうなオーラの持ち主だなと感じたことを覚えています。ある意味人となりがそのまま表れた著書であると思えばそれも納得です。


②「競馬の市民権」を考える視点

 これはよくツイッターなどで須田鷹雄氏も触れていますが、日本社会における競馬の見られ方というものについて「競馬の市民権を疑え」というテーマで「こっち側」にいる人間としても考えてみたい、というコラムが本書には掲載されています(著者が連載していた「競馬の天才!」内コラムの転載)。

 ご存知の通り、中央競馬は農林水産省の管轄で施行されており、利益は国庫に還元され様々な事業の財源となっています。元々馬券販売は宝くじなどと同様に、戦費の捻出や復興財源の確保、自治体における財政貢献を見込んで行われ公共性の高い事業でありますが、やはり一般的にはギャンブルの類であることは間違いなく、依存症問題などとセットでマイナスイメージで語られることの多いレジャーでもあります。

 その点、売り上げの一部が日本財団の財源となり福祉車両の購入など公益性の高い使途に充てられているボートレースは早くからそうした広報活動を積極的に展開していました。JRAがこの手のプロモーションを本格化させたのはコロナ渦になって以降で、開催継続の正当性や意義をアピールする必要性に駆られての措置と考えれば、JKA(競輪・オートレースの統括団体)と並んでこれでも遅いくらいでした(本来なら東日本大震災の時からこのようにすべきだった)。

 水上氏が本書で語っているのは主に「依存症を生むリスクを抱えるレジャーが一般社会にどこまで受け入れられているのか、たまには立ち止まって考えるべきでは」という視点でありますが、本質的には個人(=経済力や可処分所得を顧みず購入し身を窶してしまう人)の問題であって統括団体としてできることは限られるとも述べています。別に○○をすべき、という提言めいたものも無く、我々ファン一人一人が顧みる機会を持つ必要性に触れていますが、今の時代だからこそこの視点を大事にしたいと感じました。

 考えてみれば、体毛が白かったり馬産界ではレアな九州産というだけで一般ニュースに取り上げられる現代は、競馬ファンにとってはとても恵まれていると言えるでしょう。自分の好きなことにプライドを持つ、ということは大事ですが、市民権を得た趣味だと勘違いして大上段に構えてしまうと思わぬところから矢が飛んできたりするわけで、それは競馬をはじめとした公営競技のファンには特に付きまとう視点だと思います。かと言って変に縮こまったりへりくだる必要もないのですが。

 毎週楽しめていることが当たり前だと思わない、我々の愛する趣味は、様々なバランスと多くの人の努力によって成り立っている世界なんだということを自認する、この項からはそんなメッセージが聞こえてくるようでした。


 丁度昨今、単勝1倍台の馬がコロッと負けるケースが頻発しています。「当たり前を疑う」という本書のテーマが、簡単そうで難しいことなんだと、現実に改めて気づかされます。


【9/26(日)予想】オールカマーの全頭評価&ねらい目レース(神戸新聞杯)

■中山11R

[1]①ウインマリリン(横山武)

 伸びずバテずが身上の馬で、前走の天皇賞(春)もじっとしていたが故の⑤着。③着争いとは0.4離れていましたし、明らかな格下が半分を占めるメンバー構成では相対的にこのくらいの着順でないと辻褄も合いません。但しその分横山武Jの積極騎乗が嵌るタイプで、立ち回りが要求される中山で絶好の1番枠と来れば押さえは必要でしょう。

[1]②ウインキートス(丹内)

 目黒記念圧勝の余勢を駆って参戦した札幌記念では、3角で進出するタイミングを窺っていたところブラストワンピースが捲りながら内に切れ込んできたために一旦引かざるを得ませんでした。じわっと進出するこの馬の形を作れなかった上、気持ちも切れてしまったのかそこからズルズルと後退。ただそれにしても目黒記念のパフォーマンスを考えれば止まり過ぎ。やはり本質的に前半60秒前後のペースではお釣りを残せなかったと見るべきで、強力な先行馬もいるここでは恵まれは望みにくく。

[2]③セダブリランテス(石川)

 ここ2戦を含め、着外に敗れた3回はいずれもワンターンのコース。中山では18年の金杯でウインブライトを撃破しており、その前のアルゼンチン共和国杯でもスワーヴリチャードの0.6差③着とG1級との好走経験を有するなど、実績ではG1馬2頭に引けを取りません。休み休みの起用で7歳秋にしてこれがまだ10戦目ですが、今回は好走パターンのCW追いで最終調整しており、坂路調整だった過去2戦からの上昇は明らかで今年では一番の出来と言えるでしょう。ポジションを取りたい馬はいますが飛ばすタイプではなく、61秒ぐらいで運べそうなこの舞台なら通用があっても驚けません。

[2]④アドマイヤアルバ(柴田善)

 2走前の目黒記念はウインキートス同様異次元のスローペースに助けられての好走で、宝塚記念で前半が60.0で流れるといつもの通りポジションを取れませんでした。現状ではOP特別レベルでようやく掲示板に載れるかという馬で、ここで通用する根拠には乏しいです。

[3]⑤ソッサスブレイ(柴田大)

 関屋記念の内容を見れば重賞でのパンチ不足は明らか。関越Sのように良いポジションで最後に進路を作れれば一瞬の脚は持っていますが、相手も強くなりよほど作戦を工夫しないことには見せ場は作りにくいかと…

[3]⑥ランブリングアレー(戸崎)

 前走のヴィクトリアマイルでは道中後方のインでじっと構え、直線では外目を主張して進路を確保。丁度ディアンドルの通っていたあたりが伸びる/伸びないの境目で、キレで劣ると見られていた同馬をうまく導いた吉田隼Jの好騎乗もありました。

 しかしもう一つ好走要因としてあげたいのが「休み明けローテ」。過去2か月以上の間隔を空けて臨んだレースでは(2,2,1,0)とパーフェクトに走れており、昨秋のカシオペアSも2か月半ぶりの実戦でボッケリーニらを一蹴。今回は4か月半ぶりのレースですが中間入念に乗られ、最終追いではCWで馬なりで49.4-12.2と抜群の時計をマーク。本来中山向きで条件も相手関係も良くなるここでなら上位評価は必至でしょう。

[4]⑦ブレステイキング(石橋脩→内田博)

 このコースでは18年にセントライト記念④着があるものの、母シユーマの兄弟は慢性的に足下に不安を抱えこの馬以外の5頭の兄弟のうち4頭が半年以上の休養歴を持っています(1頭は1戦で引退)。上には準OPのヘリファルテが居ましたが、3度にわたる長期休養を余儀なくされ結局4歳秋の本栖湖特別が最後の勝利に。この馬も年明けに約7か月ぶりに復帰するも1秒以上負けており、ピークは過ぎたと判断せざるを得ません。

[4]⑧サトノソルタス(大野)

 前走鳴尾記念時の見解がこちら。

 この馬は休み明けでこそ走るタイプで、2か月以上の間隔を開けたレースは(1,2,2,2)に対しそれ以外は(0,0,0,4)。後者に該当する今回は前走以上のパフォーマンスは望みにくく、メンバーも落ちるわけではないここでは大きな期待は懸け難く。

 結果的に中3週の鳴尾記念は道中4番手を進むも伸びきれず1.0差の⑦着。実績で言えば昨年の金鯱賞でサートゥルナーリアの0.3差③着がありますが、前半63.6秒超スローを3番手追走でしたからむしろ差される方がおかしいレベル(勝ち馬は強いですが)。恵まれてこの程度となると、休み明けでも買えても紐程度でしょうか。

[5]⑨マウントゴールド(岩田望)

 前走の七夕賞は結果的に行ったもの勝ちのレースで、そこで1番枠を引いて4番手を進んで4着では本質的な価値は見出せません。重賞になると今一つ信頼度が落ちる岩田望Jの手綱さばきに期待するにしては先行勢が揃いすぎた印象で。

[5]⑩キングオブコージ(横山典)

 約1年ぶり。目黒記念勝ちから大箱コース得意の印象ありますが、中山は2戦2勝で立ち回りの良さを活かしてひと足で決めるレースも対応可能です。調教も休養前同様にCWでの最終追いを消化し49.8-118の好時計で動けてもいます。

 但しやはり中身がどうかという点は気になるのと、横山典Jは近年特に長欠明けの馬で無理をさせない傾向が強いのがマイナス要素です。



 上記は同騎手がデビュー以来、中49週以上で出走した馬に騎乗した際の成績です。一見すると悪くないように見えますが10勝のうち8勝は2001年以前のもので、最後に馬券内に入ったのは2015年まで遡ります。特に近年は馬本位の騎乗スタイルで、位置を無理に取りに行かないor馬と喧嘩しないことを優先するが故まるで勝負なならずに帰ってくることもしばしば(それは長欠明けの馬に限りませんが…)。ここも賞金自体は足りている故、ひと叩きして天皇賞orアル共→JCというのが理想ではないかと見ます。

[6]⑪グローリーヴェイズ(M.デムーロ)

 香港ヴァーズ勝利、昨年のJCでも3強に肉薄しての⑤着と実力は現役トップクラスであるものの、メジロ牝系らしくエンジンの掛かりはワンテンポ遅い印象で東京や京都といった大箱コースで紛れなしの勝負でこそ強さを発揮できるタイプなのも事実。事実、今年の金鯱賞ではスローに持ち込まれギベオンの逃げ切りを許し、阪神内回りの宝塚記念では大敗。トリッキーなこのコースでは紛れの憂き目に遭う可能性が高いと見ます。

[6]⑫レイパパレ(川田)

 前走の宝塚記念はそう厳しい流れではなかったものの、回復途上の馬場コンディションもあってかゴール前でユニコーンライオンに差し返されての3着。やはり阪神内回りで雨が残るとディープ系は厳しく、その中ではよく残した方と言えるかもしれません。

 ここは飛ばす馬もおらず61秒~62秒くらいの運びが出来そうですが、前走の物足りなさが56kgという斤量なのか2200mという距離なのかという可能性も否定できず、そのいずれもが再現となる今回は試金石と言えるでしょう。

[7]⑬ゴールドギア(田辺)

 前走の目黒記念はスローペースを見越し早めの進出を見せるも先行勢の返り討ちに遭って1.1差の⑤着。レースの上りが32.8となっては追い込み馬に厳しい展開だったことは事実で致し方ないにしても、2走前にメトロポリタンSを勝った時にCWで50秒、51秒を連発していたのと比べると今回の調教時計は二回りは足りず、目標はやはりアル共でしょう。

[7]⑭アールスター(長岡)

 連覇を狙った小倉記念は感冒により取り消し。立て直された今回ですが、その小倉記念の直前同様に坂路で52秒台をマークし、OP昇級後では最速の時計を出しています。但し脚質的にはどうしても展開の利がないと難しいタイプにつき、嵌り待ちの騎乗を得意とする長岡Jとの組み合わせでは信頼は置きにくいです。

[8]⑮ロザムール(三浦)

 重賞で2度の波乱を演出していますが、そのいずれもが雨の影響の残る特殊なコンディションでした。脚元が悪くても変わらずに走れるタイプであるのでそのような状態では相対的に優位に立てますが、降雨予想のない今回は望み薄でしょう。

[8]⑯ステイフーリッシュ(横山和)

 前走は心房細動で無念の競走中止。この中間は久々という点も加味し、心肺機能の強化を図ってしっかり負荷をかけてきました。ただ、調教素人の意見としては一杯に追われた割に最後の1Fは動きがやや緩慢に映り、神戸新聞杯に騎乗のない藤岡佑Jが遠征することなくテン乗りの横山和Jを配した点からも、ここを叩いて次走以降が矢作厩舎の本領発揮と見るべきでしょうか。

<予想>
◎セダブリランテス
○ランブリングアレー
▲レイパパレ
△グローリーヴェイズ
△ウインマリリン


■中京11R イクスプロージョン

 母ファシネイションは3代母グレースアドマイヤから続く名牝系なのですが、この一族は中京が得意。兄アプルーヴァル(牡6、父オルフェーヴル)は全3勝が中京芝1400mで挙げたもので、近親にはフランツ(ケフェウスS②着)、エスポワール(シンガポールTC賞)、アリストテレス(小牧特別)、アールドヴィーヴル(ローズS③着)と中京コースで好走した馬がズラリと揃います。

 中京に限らず、東京や阪神などでもよく好走する一族なのですが共通する特徴は「左回りや坂のあるコースが得意」という点。グレースアドマイヤは父トニービン、母は日本で大成功を収めた繁殖として名高いバレークイーンという血統で「エプソムダービーモデル」として上記コースを得意とする馬が多数出てきたのも頷けます。

 グレースアドマイヤの後継繁殖となった本場の2代母グローリアスデイズ(フローラS②着など)が父にサンデーを持つ関係でしばらく父はキンカメ系などに限られ、中距離以上の適性馬が多い傾向にありましたが、本馬の父オルフェーヴルやエピファネイアなど「サンデーの孫」が種牡馬入りしたことでサンデー3×3の配合が可能になり、中距離以下の活躍馬も出始めています。

 閑話休題…

 同馬のオーナーの近藤英子氏と言えば、言わずと知れた「アドマイヤ」の故・近藤利一氏の前妻ですが、セレクトセールで高額馬を競り落とす利一氏とは対照的に英子氏は自らの牝系を大事にし、配合相手などの選定を自ら行ったうえでそのほとんどを自己所有しています。同じ基礎牝馬をベースにしている以上、所有馬の傾向が似通るのは当然と言えます。そういえば利一氏の持ち馬の権利を継承した後妻の旬子氏が、某税理士に所有馬を売り渡すという噂はどうなっちゃったんですかね(すっとぼけ)

 イクスプロージョンに話を戻すと、中京芝2200mで③②①着。特に2走前の春日井特別では2番手追走から2.11.9の好タイムでの勝利でした。今年この条件で勝ちタイムが2分12秒を切ったのはこのレースを含め4レースしかなく、他3つは日経新春杯・京都新聞杯の両重賞と2勝クラスの長良川特別と格上戦ばかり。加えて上りがかかりやすい中京で自身の上りが35秒を切った勝ち馬はイクスプロージョンのみで、差しの効く舞台にして2番手から押し切った内容も評価できこの舞台への適性は相当高いと見込まれます。

 当然、今回はダービー馬シャフリヤールをめぐる争いなわけで、ダービー3着のステラヴェローチェを含めこの2頭が人気の中心になることは疑いようはありません。これが例年通り阪神芝2400mであれば波乱の余地はあまりないと思いますが、小頭数でめぼしい先行馬も居ない中でかわいがられるようなことがあれば…上記2頭と違って賞金加算・権利獲得を目指すイクスプロージョンが積極騎乗で一泡吹かせるシーンがあっても驚けません。

2021年9月25日土曜日

【9/25(土)予想】

■中山4R ゼログラヴィティ

 前走の小樽特別(札幌・芝1200m)は前半3F33.4で飛ばしたうえ4角で早くも後続を突き放した結果最後に差されるといういかにも丹内Jらしい騎乗でした。岩戸師も前走の敗因は前半の運び方にあると指摘し「普通に運べば勝機」と語っている以上、前走が「普通」ではなかったことを認めているようなものです。そこに「普通に乗ること」をモットーとする戸崎J起用となれば、めぼしい先行馬も居ないここはチャンス大でしょう。ブエナベントゥーラが居なければ1倍台もあったでしょうが、気性の関係で仕方なくこの距離を使う向こうとはスピードの絶対値が違います。頭に妙味。

2021年9月20日月曜日

【9/20(月・祝)】セントライト記念の全頭評価

[1]①ベルウッドエオ(吉田豊)

 前走の南相馬特別は福島としては珍しい前傾戦で、先行勢に不利な流れの中4角5番手以内での馬では最先着の⑥着と踏ん張りました。土曜の中山を勝ったナリノモンターニュと0.3差でもありますが、自己条件ならともかく流石に低く見積もっても2勝クラス相当のメンバーを相手にしなければいけないここでは家賃が高いです。

[2]②アサマノイタズラ(田辺)

 流石に師匠の手塚師を以てしても嶋田Jのポカをかばい切れなくなったのか、デビュー7戦目にしてようやく乗り替わり。前走のラジオNIKKEI賞はスタートから詰まらんとして外に持ち出すタイミングを窺っていたら後方に置かれてしまい、結局ノーチャンスの位置取りになったうえ4角から直線まで前が開かずちぐはぐな競馬に。減量期間中の若手ならともかく水仙賞以降このようなレースの繰り返しでは、継続騎乗させる言い訳を見つけることの方が難しいです。

 同馬の星野オーナーの活躍馬にはアユサン、ヤングマンパワー、ココロノトウダイなどがいますが、これらすべてが手塚厩舎の管理。同師への信頼も厚く、常にコンタクトを取っている所属の弟子にクラシックのチャンスをという意向も汲んで継続騎乗が許されてきた側面もあるでしょう。手塚師の「非情采配」といえば、ユーバーレーベンやつい先日のマイネルファンロンで奏功しているのは記憶に新しいところです。

 最終はDWで田辺Jがコンタクトし併せ馬。稍重のコンディションながら51.0-11.6と前週よりも大きく時計を詰めており、ここに来ての良化が窺えます。伸びしろで台頭する余地は十二分にあるかと。

[3]③ヴィクティファルス(池添)

 スプリングSまでの3戦は前半1000mが62秒ほどのゆったりした流れを中団から差し込むレース。G1で大敗した2戦は60秒ほどで流れる締まった流れで見せ場を作れませんでした。とはいえ、前走のダービーは13秒を刻む区間もあったりと緩急をつけることが出来た流れで、好位をロスなく進み直線もキレイに前が開いた割に案外だった内容からは距離適性の限界を感じるゆえ、仮に前半が緩んでも2200mではお釣りを残せるか微妙なところです。

[3]④タイムトゥヘヴン(柴田善)

 京成杯の案外なレースぶりやNHKマイルCでの健闘を踏まえれば、この馬の適性距離は2000m未満と見てよさそうです。距離短縮局面で買いたい馬につきこの条件では…

[4]⑤ノースブリッジ(岩田康)

 前走のラジオNIKKEI賞では向正面で掛った分最後止まっても③着でしたが、初めての2000m未満の距離でも自分の形に持ち込めたことは収穫でした。但しその前走はイン前が圧倒的有利になった馬場バイアスもあっての好走で、同様の期待を続けて掛けられるかどうかは難しく…

[4]⑥レインフロムヘヴン(石橋脩)

 距離があった方がいいタイプで2000m以上では大崩れなく走れています。但し前走の青葉賞は外差し有利展開に乗じて着を上げたもので、4着以下が実質1勝クラスのメンバーの中で⑥着ではここで強調できるほどではないと見ます。

[5]⑦タイトルホルダー(横山武)

 距離を気にしてか必要以上に控えたダービーでも⑥着と踏ん張りましたが、やはり行き切ってこそのタイプ。皐月賞の内容を思えばここでは力量上位は明らかですが、先行勢の隊列が読めないここでは何かにやられる可能性も捨てきれずで。

[5]⑧レッドヴェロシティ(M.デムーロ)

 前走の自己条件戦は目標にされた分の敗戦で、勝ったアラタがケフェウスSまで4連勝を決めたとあっては酌量の余地もあるレースでした。但し3走前の水仙賞は超スロー+アサマノイタズラのポカに助けられての勝利で、2走前の青葉賞も外差し有利のコンディション込みでの③着では重賞級の評価はまだ早計かと。

[6]⑨カレンルシェルブル(横山和)

 古馬相手の1勝クラスは斤量面、メンバー的にも相対的に3歳勢が有利になって当然で、ここを勝っての昇級と裏付けに乏しい現状では。

[6]⑩オーソクレース(ルメール)

 骨折休養明け。前走のホープフルSは前を走るランドオブリバティが逸走し、労せずして4角で先頭に立てたもののそこからが案外。当時だけ走ったとしても重賞級かと言われると疑問符で、ましてや完調とまでは言えない現状では。

[7]⑪ルペルカーリア(福永)

 前がかりな気性と体質的な問題から連戦よりも間隔を空けて使った方が走れるタイプで、唯一勝ち切った未勝利戦は中17週での臨戦でした。半兄サートゥルナーリアも2か月未満の間隔では(0,0,0,3)だったように、シーザリオ牝系の特徴と言えるでしょう。

 前走の京都新聞杯は若さを見せ、普通なら惨敗もあり得る掛かり具合ながら0.1差の②着と健闘。中京2200mにして前半1000mの通過が59.9秒というのは明らかなハイペースで、今年同条件で前半が60秒を切ったレースはこれを含め3つ(他の2つは1/16長良川特別、1/31美濃S)ありましたが、そのいずれもで逃げた馬は4秒差以上の大敗を喫しています。いかにルペルカーリアが異次元のエンジンを持っているかが見て取れるラップでした。

 1週前にCWで併せ馬を消化。ビッシリ追われ負荷をかけた調整が出来ている点も好材料で、気性面の問題からプールとの併用で様子見モードだった前回から気性面の成長も感じられます。毎日杯0.5差④着の内容からも通用の素地は持っており、同型が複数いる点も折り合い面ではプラス。菊花賞兄弟制覇に向けここは力を見せてくれるでしょう。

[7]⑫ソーヴァリアント(戸崎)

 失格が無ければもっと早く上のクラスに上がれていた馬で、この夏の連勝は実績を思えば当然と言える内容でした。初の重賞挑戦だった弥生賞は4角通過順がそのまま着順になるようなスローペースを唯一差し込んで0.5差④着でしたが、体重を増やしながら連勝しているようにここに来ての成長は確かでしょう。ペースが流れてほしいタイプでこのメンバー構成なら自分の末脚は使えそうで、権利取りの圏内には押さえる必要があるでしょう。

[8]⑬グラティアス(松山)

 本来苦手である瞬発力勝負となったダービーで0.6差⑧着と健闘しましたが、伸びずバテずのレースぶりは皐月賞同様。先行勢が手薄ならば京成杯の再現もあると見ますが、このレベルの先行勢に割って入って自分のレースをやり切るとなるともう一回りの成長が欲しいところです。

[8]⑭ワールドリバイバル(津村)

 前走のラジオNIKKEI賞は結果的にインを取れた馬が台頭する流れで、緩くなった馬場で後方勢の末脚が削がれたのも味方しました。但し2着に上がれたのはノースブリッジが道中掛かって最後に止まった分であり、実質的には3着相当のパフォーマンスでした。逃げなくても競馬ができるところを示せたのはこの馬自身の成長ですが、斤量増+皐月賞の内容を考えればここでは強調し辛く。

<予想>
◎ルペルカーリア
○タイトルホルダー
▲ソーヴァリアント
△アサマノイタズラ

2021年9月19日日曜日

【9/19(日)予想】ローズSの全頭評価

[1]①イリマ(幸)

 この夏2連勝しましたが、負け残った未勝利戦とレベル的に疑問符の付く古馬混合の牝馬限定戦と強調材料には乏しいです。前走にしてもだいぶスムーズに運べて直線もロスなく外に出せた分の完勝で、勝ちっぷりが評価されて穴人気するようでしたら春の実績勢を重く取りたいです。

[1]②エンスージアズム(岩田望)

 フラワーC②着から参戦した春クラシック2戦は⑧⑱着。桜花賞は道中押っ付ける場面が目立ち、その前に取りこぼした2戦も含めマイルだとやや忙しいと見てよいでしょう。オークスはパドックでは問題なかったもののレースでは発汗が目立ち、向こう正面ではやや行きたがる場面も。おまけに直線の入り口では躓くような場面があり走りのバランスを崩し鞍上も無理をさせずに流してのもので、すべてが嚙み合わなかった敗戦と言ってよいでしょう。

 フラワーCこそ上手く外に出しての②着だったものの、馬群を気にする面があり精神的な課題を克服できなかった春シーズン。今回はそのフラワーカップ以来となる単走での最終追いで、併せ馬は1週前の時点で消化。3頭併せの真ん中に入れカレンルシェルブルには遅れたものの、キングオブコージに先着したのは及第点。直前を軽くしてテンションを程よく保つことに加えブリンカーを装着して挑む今回、変わり身があっても驚けません。

[2]③アイコンテーラー(亀田)

 早苗賞は特に強調できる勝ちタイムでもなく、その早苗賞で克服していたはずの稍重馬場のラジオNIKKEI賞は見せ場なし。メンバーや斤量差も考えれば当時の内容ではここは通用可能性薄くて…

[2]④スパークル(藤岡佑)

 追い切りは好時計で動ける体制にはあるものの1勝クラス、2勝クラスと小頭数戦を先行策で押し切る内容で特筆するレベルではなく、斤量面の恩恵もある古馬戦を勝ったというのみではここで即通用かとなると微妙な部分です。

[3]⑤クールキャット(ルメール)

 メジロ牝系の大型馬らしく立ち回りに不安を残し、2走前のフローラSでは外枠からごちゃつかずに立ち回れた利も大きかったです。今回は再度内枠を引いてしまった上初の遠征、調教の動きも悪くないとはいえ自動計時導入前後の比較で考えればオークス時にはだいぶ及ばない時計で、休み明けは静観すべきタイプと見ます。

[3]⑥メイショウオニユリ(池添)

 負け残りの未勝利戦→古馬混合牝馬限定1勝クラスを連勝しての参戦で、両方ともレベルには疑問符の付くレース。以前は古馬相手に好走すればそれなりの評価を与えられる水準でしたが、降級廃止で条件戦の古馬勢の層が薄くなり特に1勝クラスは以前よりも3歳馬の台頭が容易くなった事情もあり、古馬混合戦を勝ち上がるのは半ば当たり前という状況になった昨今ではよほどのパフォーマンスや相手でもないと、いきなり重賞、という評価は下しにくいです。

[4]⑦ストゥーティ(吉田隼)

 1勝クラスを勝ったばかりですがこちらは桜花賞でHペースを形成し0.8差⑦着と見せ場を作った実績があります。但し、2走前の負けを見るに溜め逃げは性に合ってなく、ある程度飛ばしてキレ勝負に持ち込ませない方が得策なタイプでしょう。形状的にどうしても前半に時計を要しやすい中京では、自分の形に持ち込むのはやや難しいと見ます。

[4]⑧オータムヒロイン(古川吉)

 2走前の1勝クラスはこの馬含め4頭が次走で即勝ち上がるレベルの高いメンバー。そこで唯一4角10番手以下から掲示板を確保した末脚はローカル向きと言えます。但し、スクリーンヒーロー産駒は得意コースと不得意コースの差が激しく、中京2000mは不得意コースに分類されます。


 上記はスクリーンヒーロー産駒における中京芝コースの距離別成績です。何故かこのコースだけ異常なまでに不得意としており、スタート位置が200m4角寄りに伸びる2200mだと何故か勝てているという不思議。これは中京だけの話ではなく…


 東京の数字がこちら。1800mに加えスクリーンヒーロー自身がG1を勝った2400mまでもこの有様な一方で、スタート後の直線が比較的短い1400mやコーナー3つというトリッキーな2000mではベタ買いでも儲かるレベル。根幹・非根幹というわけでもないですし、中山では満遍なく好成績を収めているあたりもまた謎で。とにかく、現時点では(クールキャット含め)スクリーンヒーロー産駒をこのコースで買うのは悪手という判断にならざるを得ません。

[5]⑨タガノパッション(岩田康)

 前走のオークスでは中2週での再輸送と酷なローテーションを克服して0.3差の④着と大健闘を見せました。但しご存知の通りの外差し有利コンディションに加えて、前の馬たちが脚が上がったところを差し込んできてのものですから、強かったというよりは展開をしっかり味方につけたという言い方の方が正しいかもしれません。ここは近2戦のような流れるレースは期待でき無さそうで、賞金自体は足りてもいるので自分の競馬に徹してどこまで、という一戦になるでしょうか。

[5]⑩エイシンヒテン(松若)

 白菊賞を勝ち賞金的には優位な立場で重賞戦線に参戦したものの、その後の好走は実質1勝クラスの忘れな草賞②着のみ。自己条件で逃げても残せない現状では。

[6]⑪プリュムドール(武豊)

 未勝利+古馬1勝クラスの連勝組ですが、4走前の未勝利戦ではプログノーシス(毎日杯③着)から0.2差の②着に健闘しています。先に動いた本馬を目標に、ゴール前で離れた外からプログノーシスが差し切ったというレースで負けるのは止むを得ず、逃げたマイネルジャッカルが1.2差⑤着となる中先行集団から踏ん張った内容は評価できるものでした。

 その次の未勝利戦でも青葉賞④着のテーオーロイヤルの②着。前走は斤量に助けられたとはいえ、0.7差⑤着のシルバーエースが次走で勝ち上がり。キレで劣る分前目につけられればしぶとく、前半が緩みやすい中京は合っているでしょう。内枠に先行タイプが揃った分位置が取れるかが鍵ですが、上り馬の中で一番の惑星ならこの馬かと。

[6]⑫アンドヴァラナウト(福永)

 前走の出雲崎特別は直線で行くところ行くところ前が塞がり、まともに追えたのは400m程度でアッサリ抜け出す強い内容でした。先行勢がほぼ壊滅という流れを終始3番手で進んでの勝利も価値は高いのですが、このレースを含め近4走は1000m通過が60秒を切っており比較的よどみのない流れを好走してきています。中京芝2000mとなると前半は緩むことが多いため、エアグルーヴ牝系がこのペースに耐えられるかという意味では試金石の一戦になるでしょう。

[7]⑬コーディアル(鮫島駿)

 前走は阪神JSの叩き台だったマーニのHペースで後方勢に流れが向いたのに加え、小倉の勝ち方を知っている鮫島駿Jが4角で内を回した好騎乗もありました。全馬が勝負をかけるトライアルとなると流石に話は別で、戦績は安定しているものの上手く乗って掲示板があれば、というところでしょうか。

[7]⑭アールドヴィーヴル(松山)

 この牝系はフランツ、アリストテレス、エスポワールと本来2000m以上で本領を発揮するタイプで、マイルでの3戦は適距離とは言えない中で健闘を見せました。急坂を1.5回上る中京芝2000mコースはこの馬向きの舞台で、あとは春に減らした馬体をどこまで戻せているかがポイントでしょう。

[7]⑮オパールムーン(横山典)

 ファンタジーSでポツン炸裂の②着を見せてからは尻すぼみ。母コパノマルコリーニからは2桁人気で2勝を挙げたクリノコマチや10歳まで現役を続け引退レースの鳴尾記念で④着と健闘したサイモンラムセスといった個性派が出ており、春までの結果だけで見限るのは早計という向きもあります。しかし父のヴィクトワールピサ自身は本来はマイル寄りの適性の持ち主で、小回りでスピードが必要な皐月賞や有馬記念は勝てても大箱で持続力を要するダービーやJCでは③着が精一杯でした。今回の距離延長は少なくともプラスではなく、愛知杯のようなハイラップでポツンが利くような展開にでもならないことには…

[8]⑯タガノディアーナ(和田竜)

 春の内容ではここで強調できるほどの実績とは言えないものの、前走の糸魚川特別で先行有利の流れを差し込んでランドオブリバティの②着した内容は評価できます。2走前の小倉戦でコーナー4つも克服済で位置取りも不問。相手には押さえておきたい1頭です。

[8]⑰オヌール(川田)

 デビューからの2戦はスローを前付けして押し切っての勝利で、前走はいきなり前半5F60.2のまっとうなペースになり位置を下げてしまいました。加えて初輸送を考慮して直前も手控えるなど調整も噛み合わず。今回は最終で川田JがコンタクトしCWで52.0-11.9と上々の動きをマークしており、枠が枠だけに位置取りが鍵ですがスローからの決め手勝負になれば出番はあるでしょう。

[8]⑱レアシャンパーニュ(浜中)

 斤量的に有利であるはずの古馬混合の1勝クラスを2度も取りこぼし。未勝利からの連勝でここに来ている馬も多いこのメンバーでは伍せるとは言い難く…

<予想>
◎エンスージアズム
○アールドヴィーヴル
▲オヌール
△アンドラナヴァウト
△タガノディアーナ
△タガノパッション
△プリュムドール

2021年9月18日土曜日

【9/18(土)予想】

■中山12R マイネルデステリョ

 未明から降り続く大雨の影響を考えると、よくて重、最悪不良馬場で最終レースを迎えることになりそうです。

 マイネルデステリョの父エイシンフラッシュは、国内25戦のうち実に23戦が良馬場でのレースで、その他は稍重が2回あるのみだったのですが皐月賞③着、春の天皇賞②着といずれも好走していました。元々、その父キングズベストの産駒はトーラスジェミニをはじめとし重馬場を得意とするタイプが多く出ますが、このエイシンフラッシュの産駒については明確に「良<稍重<重<不良」という傾向が出ています。


 上記は全期間の成績で、回収率はもとより勝率、連対率、複勝率のすべてで馬場が悪いほど良くなるという珍しいまでにキレイなデータ。能力の基礎値が高くどのようなコンディションでも満遍なく走るディープ系が叩き出す数値と違って、コンディションの良し悪しが買い要素に直結すると言ってよいでしょう。

 なお、マイネルデステリョ自身は稍重以下で(1,1,0,3)。そもそも生涯で1勝しかしていないので適性を語るほどの母数でない上、畠山師は「馬場は悪くならない方がいい」と語っています。但しこの馬は切れる脚が使えずに現級で足踏みしており良馬場歓迎、というほどのタイプではないはずで、前走の札幌戦も丹内Jがのんびり構えていたところ外から先行勢が殺到し包まれ動けなくなってしまったことで位置を下げての敗戦でしたから、やはり2走前のように前前で運んだ方が現状では良さを出せると見ています。

 加えて今回気になっているのが「なぜここに使ってきたのか」という点です。

 ラフィアンのWebサイト(会員でなくても閲覧可能)では前走で北海道4連戦を終えて帰厩し、一旦ビッグレッドF鉾田TCへ放牧に出したうえで10月以降の新潟or福島開催を目指す方針とされていました(9/10時点)。しかし結局鉾田には行かず在厩で調整され、何の予告も無く中1週での中山続戦。陣営は動きが良くなってきたことをアピールしていましたが、そもそも休養予定を覆してレースに使う判断に至った理由に一切触れられていないのが謎で…(ラフィアンではこれが普通なのでしょうか?)

 強いてこれまでと違う点を挙げるとすれば、戸崎Jがこの馬に初めて乗るというところでしょうか。戸崎Jは今年ラフィアン系列(ラフィアン、ビッグレッドF、ウイン名義)の馬に20鞍騎乗していますが(①着は無し)、その8割にあたる16鞍が故・岡田繁幸氏の逝去後にあたる5月以降に集中しています。いわゆる「お抱え騎手」の重用は岡田氏自身の指示ではないと言われているものの、グループ内に絶対的な影響力を持った同氏が不在となったことで柔軟性が出てきたことはやはり事実でしょう。

 ただ、仮に戸崎Jが確保できたことが出走の理由だとしても、これまでのラフィアンの騎手起用の方針からしてそのような物言いは当然できないはずです(フラワーCのユーバーレーベンは直前の騎乗停止という止む無き事情もあるでしょう)。在厩していたのも様子を見たうえで「プランB」の可能性を探っていたからと考えられ、理由なき続戦はひとえに適鞍でトップジョッキーを確保できるチャンスが出来た(丹内JはコスモビューFのロッソモラーレに騎乗)という解釈が妥当ではないかと考えます。メンバー的にも上位勢は力量差が無く、台頭の余地は十分でしょう。

2021年9月12日日曜日

【9/12(日)予想】京成杯AHの全頭評価とねらい目レース(中京2、セントウルS)

■中山11R

[1]①グレナディアガーズ(川田)

 前走のNHKマイルCでは先行勢の中で唯一踏ん張りました。道中は折り合いに苦労し、4角でもあえて外を回して控えさせましたが、結果的に内前の先行勢が全滅したことからもあのコース取りは正解でした。

 但し川田Jはレース後「秋は別路線になると思います」とコメントしており、距離適性の限界を示唆していました。タフな流れを残せるスピード能力はある一方で本質的にテン中終いを揃えられるタイプの馬ではないため、トロワゼトワルのように後ろをちぎる逃げを打てるタイプの馬でもいないとこの馬向きの展開にはなりにくい懸念もあります。

[1]②カテドラル(戸崎)

 外枠で壁を作れなかった安田記念から一変、前走の中京記念では後方でしっかり溜めを作るこの馬の好走パターンに持ち込めました。4角でメイケイダイハードに張られたロスもあり、スムーズなら頭までと思わせる内容でした。一瞬の脚を使える強みは中山向きで、この内枠でうまく捌けるかは鍵ですが馬群で溜めさせることにかけては戸崎Jの真骨頂。展開利は欲しいですが相手にはマーク必要と見ます。

[2]③ベステンダンク(武藤)

 流石に9歳となりキレに劣る分、重馬場などで時計がかかった際には台頭できますが開幕週の良馬場となると呑まれる可能性が高いと見ます。

[2]④グランデマーレ(藤岡康)

 前走の関屋記念は左回りのせいか道中終始スムーズさを欠いていましたが、位置をかなり下げた割には直線だけで5着まで押し上げてきました。やはり神戸新聞杯と鷹巣山特別の大敗は左回りと見てよく、右回りで番手外を取るいつものレースができれば当然にパフォーマンスは上げてこられますし、重賞タイトルに手が届く位置にいる馬であることは間違いないでしょう。但し今回は同じ藤岡でも弟の康太Jが初騎乗。関東での経験値が兄とは段違いな上乗り難しさも残すこの馬でテン乗りとなると一抹の不安は残ります。

[3]⑤ステルヴィオ(横山武)

 メンタル面と喉の不調が長引く現状。新味を狙ったダート参戦も不発に終わり、7か月半ぶりの実戦は久々のマイル戦。この距離はおととし6月の安田記念以来となりますが、当時は超豪華メンバーの中で0.4差⑧着と善戦しており、やはりこの馬の最高のパフォーマンスは1600m~1800mだと見ています。

 この中間は追うごとに時計を詰め、毎週の併せ馬で気持ちを乗せることにも努めたと陣営。中身がどうかは走ってからにはなるものの、右回りのこの距離は復活にはうってつけの舞台。これで走れば本当に「岩戸最強」と言っても良いのでしょうが…果たして。

[3]⑥レイエンダ(津村)

 前走のダービー卿CTではスタートで躓いた際に走りのバランスが崩れ、鞍上も無理をさせずに流しただけのレースになりました。気持ちの面で難しいことろがあったことからもこの中間に去勢を施し、今回は5か月ぶり+調教再審査を経ての1戦となりますがもとよりスピード比べは得意ではなく、開幕週の馬場でパフォーマンスを上げられる期待は薄いです。

[4]⑦マルターズディオサ(田辺)

 前走のヴィクトリアマイルでは終始馬群の中で窮屈な運びになってしまい、スパッと切れるタイプではないため位置を上げられませんでした。加えて連戦よりも休み明けのほうが走れる気性で、今回楽に立ち回れる外目の枠が取れればねらい目はあるかと思いましたがこの枠と斤量では少々微妙で、外から行きたい馬もある程度いる今回のメンバー構成で上手く好位外を取れるかがポイントでしょう。

[4]⑧ワイドファラオ(柴田善)

 芝は2年ぶり。元々ニュージーランドTの勝ち馬であり適性を疑う余地はありませんが、前走は久々にこの馬の良さを出せそうかと思った小倉の高速馬場で0.9差⑧着。結局のところ中央のダート重賞ではユニコーンSを勝ったのを最後に馬券になっていません。かしわ記念はいろいろな事情があり恵まれた一戦で、4歳以降のパフォーマンスを見るとここで取捨を検討するレベルにはないというのが見方です。

[5]⑨コントラチェック(大野)

 恐らくは本来なら丸山Jが乗る予定だったのが急遽の乗り替わり。乗り難しい部分があるだけにテン乗りはプラスではなく、前向きな気性故距離短縮で結果を残しているだけに久々の距離延長となるローテも微妙です。

[5]⑩カラテ(菅原明)

 爪不安明けの安田記念は参考外。前走の関屋記念は最終の坂路で51.9-12.7と、50秒台をマークした東京新聞杯ほどではないものの調教でも動けており②着好走と復調を見せました。但し今回は強めに追って53.3-12.9と強調できる時計ではなく、この馬のパフォーマンスを発揮できるかは微妙なところです。

[6]⑪バスラットレオン(藤岡佑)

 ニュージーランドTは実質2勝クラスのメンバーとはいえ、逃げて上り最速をマークする日の打ちようのないレース。馬券に絡めなかったのは「冬場」「不適距離」「落馬」と敗因がハッキリしており、54kgの斤量は相当恵まれたと言ってよいでしょう。陣営は仕上がり途上であることを強調していましたが、最終追いは坂路でミッキーブリランテを突き放し自己ベストの50.2をマークするなどさらなる成長を見せています。控えさせることを示唆しているのでそこで我慢が利けば、という条件付きにはなりますが、力量通り走れば圧勝まであっても。

[6]⑫カレンシュトラウス(池添)

 脚元の不安から攻めきれないジレンマがあり、以前は早い時計は直前に1本出すのが精一杯という状態だったのが、昨冬の休養を経て馬が変わってきました。この連勝中は1週前、最終と負荷をかけて仕上げられており、その中でも体重を増やして勝っているのは好材料。今回は1週前・直前と一杯に追われており状態に不安は無いと見ます。但しここ3戦は後傾戦を速い上りで勝っており、テンが速くなることが必至の今回、重賞のペースでどこまで対応できるかが課題。充実度で突破する可能性も十分にあり得ますが…

[7]⑬スマートリアン(三浦)

 ここ2戦はリステッド戦で連続②着。いずれも勝ち馬には上手く乗られたものでこの馬の力は出せていたと見ています。但し今回久々に三浦Jが騎乗する点はやや気がかり。キズナ産駒のこの馬のキレを引き出すとなると手が合わない可能性も考えられます。


 上記は「2016年以降の芝レースで三浦Jがヘイルトゥリーズン系の父を持つ産駒に乗った際の成績」です。複勝率の上位を占めるのはステイゴールドやSS直系など見事に「非ディープ」の馬ばかり。ディープインパクト産駒自体は能力の元値が高いのでそれなりの数字ですが、キズナ産駒は下から数えた方が早くディープブリランテ・ブラックタイド(ディープの全きょうだい)に至っては下からワンツー。

 元々今年の勝ち鞍も芝14勝(うちディープの仔or孫は3勝)に対しダートで32勝と、粘り強く追った時に味の出るジョッキー。芝のスピード比べに偏重した中央競馬のG1を勝てないのも仕方ないと思える部分もありますが…

[7]⑭マイスタイル(横山和)

 6歳シーズン以降は「休み明け好走→続戦で凡走」のパターンを繰り返しており、前走の関屋記念は休み明けローテも嵌っての0.2差④着好走でした。続戦ローテの今回は望み薄で。

[8]⑮アカノニジュウイチ(横山典)

 それまで3勝は後傾戦を速い上りで制していただけに、スプリントらしい前傾戦となった前走のテレビユー福島賞で勝ち切ったのは意外でした。元々東京芝1400mの新馬戦で1頭だけ違う脚を使って差し切ったように、マイル前後での活躍が期待されていた馬。本来もう少し前半はゆっくり入った方が良く、マイルへの参戦はプラスに働く期待があります。横山典Jの進言でここに使ったというのも不気味で、開幕週となるとどうしてもイメージは逃げ・先行有利ですが前がごった返すと差し追い込み勢の台頭もあり得るのが秋の中山。シャタリング効果でポツンからの大外一気でも届く可能性が。

[8]⑯スマイルカナ(柴田大)

 春2戦は休み明けにもかからわず昨秋より体重を減らしての臨戦で、本来のデキにありませんでした。中間はじっくり乗られ馬体も回復、復調気配をうかがわせる調整過程となっています。逃げ馬にとって中山芝1600mの大外枠はマイナスでしかないですが昨年も大外枠から②着しており、55kgが鍵もハナにこだわらなくていい今なら克服もできるかと。

<予想>
◎アカノニジュウイチ
○バスラットレオン
▲ステルヴィオ
△カレンシュトラウス
△カテドラル
△グランデマーレ
△マルターズディオサ
△スマイルカナ


■中京2R ベルマレット

 前走は結果的に距離が長く、目標にされた分キレ負けする格好に。距離短縮は好材料で、矢作厩舎の中2週×ルメールJで手ごろな人気なら狙う手はあるでしょう。


■中京11R クリノガウディー

 前走後は一息入れて立て直し、最終は坂路で53.5-11.6と態勢は整いました。鞍馬Sの前から岩田康Jがつきっきりで調教をつけ手の内に入れての2連勝。人気上位勢がスプリンターズSへの通過点としてここを使ってくる中この馬は重賞タイトルが欲しいところで、スピードタイプの先行馬も揃ったここなら折り合いの不安も無く運べそうです。ここを勝てば流石にオーバーなガッツポーズをしても許されるはずで。

2021年9月11日土曜日

【9/11(土)予想】紫苑Sの全頭評価

 [1]①スルーセブンシーズ(大野)

 2走前のミモザ賞は重馬場で前が飛ばす特殊展開。外差し優位のコンディションも相まって派手な勝利でしたが、その次のオークスでは先行勢総崩れの流れの中で後方待機から0.7差⑨着と物足りない内容。内が伸びなかったとはいえ、コースロスも無く直線ではポッカリ前が開いたにも関わらず伸びなかった点を考えれば、現状同じ3歳牝馬同士のレースでは劣勢と言わざるを得ません。

[1]②トウシンモンブラン(三浦)

 2走前に小倉の1勝クラス戦で②着した際の勝ち馬ジェラルディーナは2勝クラスを連勝。この馬も次走で直ぐに勝ち上がったように一定の評価ができるレースでした。但しその時も含めここ2戦は、小倉の乗り方を知っている松山Jが冷静に捌いてロスなく導いての好走。発馬は今一つにつき、フルゲートで外の先行勢にドッと来られると窮屈になる懸念があります。助走をつけて加速できる阪神や小倉のようなコースが向いているタイプで、急加速が求められる中山も特性を発揮しにくく。

[2]③ミスフィガロ(津村)

 2走前の未勝利勝ちはスローペースを自ら動き前を潰しに行ったもので、前走は一転1分58秒台の決着を中団から差し切る内容。ペースもコースも違う舞台で2連勝は素質開花を伺わせるものです。ウッドでの追い切りができていない点はもう1段階の成長を待ちたいところですが、1週前に速めの時計を出し直前に軽く、という調教パターン自体は連勝中のここ2戦と同じで好調を維持できている模様。但しこの枠では序盤に包まれる懸念があり、これまで福永、武豊、ルメール、川田とトップクラスの各騎手が跨ってこれだけの結果を残せている中津村Jがどこまでうまく捌けるか、でしょう。

[2]④エクランドール(ルメール)

 デビュー2連勝で4か月ぶりの一戦。前走の1勝クラス戦は8頭のうち4頭が未勝利馬というメンバー構成で、前半61.8秒のスローペースを2番手から押し切る楽な内容で正直ここで強調できるレベルにはありません。但し春に比べ楽に調教時計が出るようになっている点は成長を伺わせ、ポジションを取れさえすれば通用の目はあっても。

[3]⑤キヨラ(内田博)

 地元(盛岡/水沢)所属の牝馬がオパールCを勝ったのは2001年のセイントリーフ(セイクリムズンの姉)以来20年ぶりという快挙でした。ただセイントリーフは福島3歳S(2000年、旧馬齢表記)でも②着するほどの実績があったのに対し、キヨラの中央在籍時の新馬・未勝利の2戦はいずれも1秒以上の大敗。格上挑戦組が多いとはいえ、流石にこのメンバーで伍せるかと言われると…

[3]⑥シャーレイポピー(鮫島駿)

 初の1800m戦となった前走は前残りの流れを4番手から流れ込んでの④着と特に強調できる内容ではありませんでした。0.1差で③着だったハギノアレスと5kgの斤量差があったことを思えばそれと同じだけの脚しか遣えなかったのでは、距離延長はプラスではなかったと見るべきでしょう。さらなる距離延長に初のコーナー4つのコースと、克服すべきハードルは多くて。

[4]⑦パープルレディー(田辺)

 初戦の新潟内回り戦以降は全て東京の2000m以上戦を使われ、気性面・器用さで乗り難しさを残す現状。前走のオークスは調整過程も順調でなかったですが根本的にペースについていけてなかった印象で、よほど時計がかからないことにはこの距離では忙しいかと。

[4]⑧メイサウザンアワー(石橋脩)

 前走のカーネーションCは前半4Fが50.0秒のスローペースを2番手から押し切ったもので、どこから行っても33秒台の上りを使えた馬が上位に来るというレース。それよりは2走前のフローラSの0.2差④着の方が評価できる内容で、直線でスライリーに進路をカットされ切り替えるロスもあった中での接戦でした。外の先行勢との兼ね合いが鍵ですが、好位を取れれば粘り込みの目はあっても。

[5]⑨アイリッシュムーン(富田)

 2勝はいずれも1800m戦。2000mではポジションを取れても取れなくても末が甘くなる現状で、適距離からは外れているという見解です。

[5]⑩エイシンチラー(M.デムーロ)

 前走の三面川特別は前半4Fが49.5秒とかなりのスローで、本来なら後方待機勢にはノーチャンスのレースを差し切った強い内容でした。但し新潟の芝1800mはワンターンで実質的に1600mに近いレイアウト。リアルインパクト産駒が得意とする「左回りのマイル」とほぼほぼイコールのコースと見ることもできます。3走前のミモザ賞は特殊な馬場で飛ばした逃げ馬を追いかけすぎたもので仕方ないにしても、本来の適性を考えれば距離延長はプラスとは言い難く。

[6]⑪ファインルージュ(福永)

 一部ではルメールJが秋波を送っている?とも噂のこの馬ですが、本番に乗れない(サトノレイナスに騎乗予定)前提で乗り替わることは流石にありませんでした。

 状態面の不安を語っていたオークス時と違い今回は1か月前から十分に乗られ、日曜には坂路で53.2-11.9をマーク。最終もウッド3頭併せの真ん中で先着し素軽い動きを見せました。元々クイーンCを勝っているとはいえ桜花賞では促しながら追走するシーンがあるなどマイルはやや忙しく、状態面の不安もない今回は改めての期待をかけられそうです。

 加えて今回は岩戸厩舎への転厩初戦。調教停止となった木村師の管理馬が移って3週間ほどになりますが、元木村厩舎の所属馬の成績がこちら。


 転厩前後の戦績比較ができない新馬戦は除いているうえサンプルが少ないので何ともですが、この平均人気にしてこの複勝回収率は驚異的。オレンジフィズ以外は2か月以上の休み明けであり、オーナーサイドで上位騎手を引っ張ってこられるようになった結果とも言えますが、美浦で仕上げて新潟に輸送するケースでも安定して走れている点は図らずも「登録師」との格の違いと見てよいでしょう。ここも人気ですが素直に信頼できる1頭と見ます。

[6]⑫アビッグチア(嶋田)

 3勝クラスで走った経験があるのはこの馬だけで、水無月Sの0.3差⑤着はまずまずの内容。但しフラワーCでの自滅を見れば1400mから2000mへの一気の距離延長はプラスとは言い難く、アサマノイタズラでさえポカを繰り返した嶋田Jが鞍上では御せる期待は薄いと言わざるを得ず…

[7]⑬ハギノピリナ(藤懸)

 オークスはペースが緩い3角の内に進出を開始し、直線でも馬場の良い大外に出せたことが好走要因でした。2走前の矢車賞に続いて藤懸Jの好判断が光った内容でしたが、外差し優勢の馬場にも助けられた感は否めずで、デビュー以来阪神と東京でしか走ってこなかった点を考えても中山に求められる急加速という点ではやや物足りない現状です。2月のデビューから3か月で5戦を消化したのち、初の休み明けという点も不確定要素です。

[7]⑭ホウオウイクセル(丸田)

 小柄な馬体を活かした立ち回りの良さがセールスポイントで、コーナー4つのコースでは2戦2勝。いずれも1800mにつきルーラーシップ産駒のスイートスポットという見方もできますが、ワンターンで流れてしまう展開よりは息の入るこの舞台の方がパフォーマンスを上げられるでしょう。調子や展開のアヤがあったとはいえフラワーCではユーバーレーベン、クールキャットに先着しており、久々も先週そして今週とウッドで意欲的に併せ馬を消化。最終調整が坂路で単走だった桜花賞時とは歴然の出来と見え、再度の重賞好走が期待できるでしょう。

[7]⑮スライリー(石川)

 折り合いが難しい一方でスムーズに前目を取れればしぶとく、2走前のフローラS②着はもとより4走前の菜の花賞もアナザーリリックやストゥーティといった骨っぽいところを相手に勝利。やや急仕上げの感はありますが気の良いタイプで仕上がりは早く、嵌った時の走りはここでも通用するはずで押さえに。

[8]⑯クリーンスイープ(戸崎)

 前走は唯一の3歳牝馬でただ貰いの側面が強かったレースでした。2走前のカーネーションCを見れば、内をロスなく立ち回って直線もうまく前が開いたにもかかわらずいったんは交わしたメイサウザンアワーに差し返されるという物足りない内容。最後の100m位で急に内にモタれる仕草もあり、本質的にはやや距離が長かったかもしれません。追い切りの動きは悪くないものの、マイルで切れ味を活かしたいタイプと見ています。

[8]⑰ホウオウラスカーズ(横山和)

 ここ2戦は安定した取り口で2連勝。4角3番手以内であれば(3,1,0,0)で、スムーズに運べそうな外枠は好材料です。但し2走前は外枠から荒れた内をうまく避けての運びで、前走は最内からロスなく運んでの勝利。いずれも枠とコースコンディションが嵌った部分もあり、今回は開幕週の外枠+距離延長につき折り合って運べるかが鍵となります。直前が強めであったことでかえって馬に気が入り過ぎなければ良いのですが…

[8]⑱プレミアエンブレム(横山武)

 前走は上手く立ち回れた分の快勝でしたが2走前の1勝クラス戦がハイレベルで、この馬と当時の③④⑦⑨着がいずれも勝ち上がり済。コース経験もあり位置取りは問いませんが理想は前目で、この枠なら無理せずポジションを取れそうで、条件馬同士の比較でなら上位にランクできるでしょう。

<予想>
◎ファインルージュ
○ホウオウイクセル
▲プレミアエンブレム
△スライリー
△メイサウザンアワー

2021年9月5日日曜日

【9/5(日)予想】新潟記念の全頭評価とねらい目レース(新潟8、丹頂S)

■新潟11R

[1]①サトノアーサー(石川)

 前走の関屋記念は半年ぶりのレースで頓挫明けと強気になれない臨戦過程で0.7差の⑪着。ですが道中は手ごたえ十分にガッチリ折り合い、直線でも一向に前が開かずまともに追えなかった中で33.9の末脚で上がってきた点は密かに評価できるレースだったと考えます。中2週での再輸送がどうかですが、18年のエプソムC①着時もメイSから中2週で再輸送して勝っており苦にしないタイプ。菊花賞以降ワンターンのコースにこだわって使われており距離も問題なく、直線でばらけそうなここは脚の使いどころひとつでチャンスでしょう。

[1]②ザダル(石橋脩)

 ローテありきで間隔の詰まった菊花賞以外は崩れずに走れており、今回も2か月の休養ののち先月中旬に帰厩。その時点ではまだ手塚厩舎の管理下でしたが順調に登坂を重ね、大竹厩舎に戻った1週前には南DWで併せ51.6-11.5をマーク。但し、前走のエプソムC(①着)時は1週前の時点で同じ南DWでの併せ馬で50.6-11.8で走っており、自動計時が導入されて以後の時計の出方を考えれば一回りから二回りは物足りない数字です。直前は輸送を考慮しての軽めと割り切っても、斤量が57.5kgに増えることも加味すると前走以上とは?

[2]③ショウナンバルディ(戸崎)

 前走の小倉記念は外差しに振り切った2頭のワンツー決着。それを思えば0.9差⑤着とはいえ3着争いからは0.4差と悲観する内容ではありませんでした。但しこの馬は前半ゆったり入れた方が良いタイプにつき、ワンターンの新潟2000mでテンが流れるとなるとパフォーマンスを上げる期待は薄いです。

[2]④レッドサイオン(杉原)

 昨春にOP入りするまでは順調だったのですが、自分で止めてしまうような点が出てきてしまい昇級後わずか2戦で去勢。その後障害を3戦するも走るたびに着を落とし結局平地に戻しましたが、前走の札幌日経OP(函館)では4角で抜いた相手に直線で抜き返される始末でまだ戻っているとは言えない状況。去勢から1年になり、馬体が戻ってくればポテンシャルを取り戻せる期待はありますが元々それ以前もOPでの好走歴は無いだけに、検討は馬体回復を待ってからでも。

[3]⑤リアアメリア(川田)

 前走VM(⑬着)時の見解がこちら↓

 昨年のローズS勝ち、オークス4着と世代上位の実績の持ち主ではありますが2歳時に勝ったアルテミスS含め「途中で一呼吸置けるレース」ではしっかりギアを入れて走れる一方、ワンターンのマイルなど息が入らず流れるレースでは苦戦しています。前走の反省からある程度ポジションを取りに来るでしょうが、流石にアルテミスSのような緩い流れは期待できずで。

 結果的に終始11秒台以下のラップでは末脚を繰り出せず。あれでも近年のVMと比べれば緩んだ方ではありましたが…今回は距離が延びる点は良いものの、ワンターンの新潟2000m戦ではやはり息を入れにくい故、嵌り待ちという舞台にはなってしまいます。

[3]⑥パルティアーモ(横山武)

 新潟では(3,1,1,1)。理想は溜めてひと脚、で前走はスローを見越してか意識的に出していった分最後に捕まりましたが勝ちに行っての競馬で好内容でした。ただ相手関係としては必ずしも強調できるほどではない上、ここ2戦手綱を取ったルメールJが重賞も新馬戦も無い札幌での騎乗を優先したという点は気になり、この人気で買うべき馬ではない可能性もあると見ます。

[4]⑦マイネルサーパス(柴田大)

 パフォーマンスのピークはアンドロメダSを勝った3歳秋で、ハンデを背負わされるようになってからは今一つの内容。休み明けをひと叩きした今回、久々に56kgに戻る点は良いですが動きも今年の金杯(⑯着)とさほど変わらずで強調材料には乏しいです。

[4]⑧ギベオン(岩田望)

 切れる脚に欠ける分3走前のように舐められた逃げが打てれば良いのですが、流石にここは頭数も揃っており斤量も背負わされる分プラス評価はしにくいです。

[5]⑨アドマイヤポラリス(三浦)

 前走目黒記念(⑬着)時の評価がこちら↓

 純粋な切れ味勝負では分が悪いものの、道中でじわっと進出し直線で前を捉えるレースが得意なタイプでこの2連勝も自分の持ち味を発揮したレースでした。詰めの甘さも解消されつつあり、外回りコースだった2走前の阪神2400m戦で34.2で上りをまとめていることからもここにきての充実度は目を見張るものがあります。ただ今回はスロー必至のメンバー構成で、似たような位置から切れ味を繰り出せる同型馬も少なからずおりどこまで踏ん張れるかが鍵でしょう。

 このレースは4角でどこにいたかが大事で、後ろだと物理的に届かないので必然的に先行orまくり勢が着を上げたのですが、この馬に関しては6番手にいたにもかかわらず急加速が苦手なため4角で呑まれてしまい、直線では前も開かずに終わってしまいました。結果的に、離れた3番手集団を進んだことで自らヨーイドンの流れに入ってしまったことが敗因でしょう。多少時計がかかってくれそうなのは幸いですが、本来はもう少し距離があった方が良いタイプでワンターンの2000mでパフォーマンスを上げてくるイメージは湧きにくいです。

[5]⑩ラーゴム(池添)

 元来の気性難で、きさらぎ賞までは相手のレベルにも助けられ何とかなっていましたが流石にクラシックではごまかし切れませんでした。「いくらかマシになった」と陣営は語っているものの、現状併せ馬ができておらずこの中間は単走5Fで時計を出すのが精一杯。動きは良いですしワンターンの2000mで流れる分にはいいですが、G1のペースでも掛かってしまうようではこの距離では信頼は置きにくいかと。

[6]⑪ラインベック(津村)

 母系譲りの気の良さで逃げるとしぶとく、理想は前走や5走前のようにひきつけた逃げが打てる展開です。一方で多頭数のレースを苦手にしており、9頭立て以下では(3,0,2,0)なのに対し10頭立て以上だと(1,0,0,6)(←①着時は11頭立て)と成績の差が顕著に出ます。ひきつければ切れ味のある馬にかっさらわれ、かといって飛ばすと持たない、というタイプにつき今回は流れが向かない懸念が大きいです。

[6]⑫ヤシャマル(菅原明)

 前走初の重賞挑戦となったエプソムCは一気の相手強化の上定量戦。加えて差し決着を3番手で進む厳しい展開を0.7差⑨着ですから健闘の部類でしょう。今回は控える競馬を示唆していますが、前目につけたい馬は何頭か他にもいるうえ時計がかかりそうなコンディションは好都合。この中間も十分に乗られ、併走相手のザスリーサーティ(土曜新潟12Rで②着)が一杯に追うところを馬なりで併入と仕上がりも良好。斤量減も後押しに押さえは必要と見ます。

[7]⑬クラヴェル(横山典)

 ひと押しに欠ける一方自在性が強みで、横山典Jはまさに手が合っていると言えるでしょう。ただ今回は開催最終週につき内を突くオプションは難しく、ポツンからの大外一気も馬群がばらけると不発の懸念があります。理想は先行して33秒台の脚を繰り出せればよいのですが、出すと甘くなるタイプにつき勝ち切れるかと言われると…

[7]⑭エフェクトオン(木幡巧)

 新潟での2勝はいずれも内回り2400mでのもの。前走の阿武隈Sは空いた内を巧くついた田辺Jの好騎乗が大きく、本来は一瞬の脚で決めきるレースが理想です。

 この馬の全4勝のうち3勝が田辺Jなのですが、今回同騎手は新潟記念に騎乗なし。元々53kgはギリギリの斤量で、2016年以降の5年間で僅か6回しか騎乗がありません。


 基本的にG1ないしは勝負が見込める上位人気馬でないと乗っておらず(ゴールドギアは謎ですが同年の目黒記念で三浦Jに乗り替わって⑤着した経緯もあったかと)、今回に関しては見込み薄と判断したと推察されます。かと言ってこの成績を見る限りでは乗ってきたところで有力、とまでも言い切れないのですが…。

[8]⑮プレシャスブルー(柴田善)

 馬体を増やせるかが鍵になる馬で、理想は450kg近くまで持ってこれればよいのですがこの中間夏負けしたとの言及があり、ここ数日で涼しくはなったもののどこまで増やせるかは少々疑問符です。前走(442kg)からいくらかでも増えていれば紐にはあっても。

[8]⑯マイネルファンロン(M.デムーロ)

 前走の函館記念はまともに掛かってしまったうえ、レッドジェニアルに絡まれレースになりませんでした。この中間は美浦に戻り、最終は重めの南DWで単走馬なりで51.8-12.7をマークしており体調も上々です。力量的にどこまで、というのはあるのですが、手塚師がデムーロJを手配するのは「手替わりさえすれば勝ってくれそう」という見込みがあるサインです(ユーバーレーベンはまさにその例)。手塚厩舎の馬の騎手別成績を調べたところ

 M.デムーロ(5-3-6-12)勝率19.2% 複勝率53.8% 単回112/複回113
 ルメール(33-15-17-49)勝率28.9% 複勝率57.0% 単回77/複回82
 ※何れも短期免許での騎乗(~2014年)を含む。

となっており、信頼度が高いばかりか馬券的には寧ろおいしいというレベルになっています。社台系の有力馬も多く抱える厩舎につき絶対的な騎乗数は多くないですが、逆に言うとデムーロJが手塚厩舎の馬に乗るときは陣営の推薦に基づく起用と見てよいでしょう(実際オークス以降ラフィアン系列の騎乗依頼が急増しましたがすべて他厩舎で、手塚厩舎のラフィアン馬に乗るのはオークス以来)。

 事実、この馬にあれだけ乗っている柴田大Jが(1,2,3,6)で丹内Jが(1,2,0,6)なのに対し、たった2回しか乗っていないモレイラJが(2,0,0,0)というのがこの馬の現状を雄弁に物語っています。時計がかかればより良いですが、この乗り替わりだけでも十分に買う価値はあると見ています。

[8]⑰トーセンスーリヤ(横山和)

 前走の函館記念は前の2頭(レッドジェニアル・マイネルファンロン)が勝手に飛ばして労せずに折り合えた上、勝手に潰れたおかげでギリギリまで追い出しを我慢できた分最後は突き放す余裕を見せての勝利。おそらくこの馬自身は59秒くらいの前半通過だったとみられますが、馬場とクラスを考えれば速いというほどではなく丁度7走前に勝った新潟大賞典に近い展開に持ち込めたのも大きかったです。

 ただ今回もラインベック・ショウナンバルディあたりを行かせて見ながらの追走が期待できるうえ、宝塚記念の内容を見れば斤量に泣くことも無さそう。渋った馬場は割引も出来は良く再度の好走も可能と見ます。

<予想>
◎マイネルファンロン
○サトノアーサー
▲トーセンスーリヤ
△ザダル
△ヤシャマル
△クラヴェル
△リアアメリア


■新潟8R アイスナイン

 初勝利となった昨年1月の未勝利戦は雪の舞うコンディションの中2.0差の圧勝。現級でも④⑤着の経験はあり能力はある一方で、ここ2戦は途中で気持ちが切れたかのように失速してしまいレースになっていませんでした。

 4月の新潟戦後に去勢を敢行。今回は5か月ぶりのレースとなりますが、8月頭に帰厩しプールも併用しながら丹念に乗られてきました。最終追いは昨日の古町Sにも出走した格上のアーバンイェーガーに食らいつき併入。ラスト2F目のラップが11.9となっており、坂路の区間ラップが12秒を切るのはこの馬史上初めて。動き自体は現級入着していた年始の頃に戻っていると見えます。あとは馬体を減らさずに来れるかが鍵ですが、中間も調整を手控えてない点からもクリアできそうです。

 シュルードアイズを除く上位人気勢は前半4Fが50秒台に乗るようなスローで先行したりダート未経験の未勝利馬と不確定要素が多く、馬場と隊列を読んだ手綱さばきが光る大庭Jの起用も力量差の小さい条件戦ではプラス。狙うならここでしょう。


■札幌11R アイスバブル

 前走の札幌記念(⑦着)で本命抜擢しましたが、インを進むも3角でステイフーリッシュが脱落してしまいそのあおりを受けて最後方まで下げるロスがありました。伸びなおしての脚は見どころありで、やはり洋芝は合う模様です。続戦で丹頂Sに出てくれれば買いたいと思っていただけにまさに(個人的な)念願かなっての参戦。今年芝で(0-1-0-27)の水口Jが乗るにしても人気は必至でしょうが、好戦は可能な舞台です。

2021年9月4日土曜日

【9/4(土)予想】

■札幌9R タイセイグラシア

 ダートは2回目ですが、最初に走った6走前の未勝利戦は不良馬場の前傾戦+外差し勢のワンツーの展開を2番手で進んで③着。②着だったサトノテンペストは次走勝ち上がり、そして勝ったリプレーザは兵庫CS勝ち、JDDも0.1差の⑤着と実績を挙げており、一定のレベルにはあったレースでした。芝短距離でも先行できるスピードはありながら、切れる脚を使えずに善戦止まりが続いているだけにダート替わりはプラスで、被されずに運べそうな枠も好材料。


■新潟10R シーリアスラブ

 新潟は雨が残っており芝は稍重スタート。終日曇りで夕方以降雨予報もあるコンディションでは回復は望め無さそうです。2000mで2分台に乗るような時計のかかる馬場が理想のこの馬にとっては丁度いい具合と言えます。今春の転厩後、左回りでは③④④④着と安定して走れているうえこれまで連戦時は中間馬なりオンリーだったのが今回はしっかり負荷をかけられており、厩舎側も手ごたえをつかんだのかはたまた馬が変わってきたのか、とにかく今は調子が良いと見えます。4走前はロータスランドから0.3差に好戦しており現級突破の資格は十分。最終週の馬場に手を焼くことが無ければ一発の期待も。


2021年8月29日日曜日

【8/29(日)予想】キーンランドCの全頭評価とねらい目レース(RKB賞、朱鷺S)

■札幌11R

[1]①ロードアクア(団野)

 OP昇級後はパッとしないレースが続いていましたが2走前にTVh賞を勝利。但し当時は追いかけたケイアイサクソニーが垂れたことで4角で自然と先頭に立てた利も大きく、前走はハンデ戦でトップハンデを背負わされたことを考えても同斤のタイセイアベニールと比べると物足りない内容でした。同型も増えるここで斤量据え置きとなると強調はしにくいです。

[1]②ソロユニット(古川吉)

 道営所属で昨年のエーデルワイス賞(Jpn3)の勝ち馬。先日は盛岡で行われた地方全国交流のハヤテスプリント(岩手M2)を勝っており、1200m戦は5戦負けなしと高いスピード能力は折り紙付きです。但し芝は初めてにつき未知数なのと、そもそもアジアエクスプレス産駒は出走数の違いを加味しても圧倒的に芝<ダート、という結果が出ています。

・アジアエクスプレス産駒
 芝  (1-1-3-59)  勝率1.6%/複勝率7.8%
 ダート(23-24-23-231)勝率7.6%/複勝率23.3%

 ちなみに芝の1勝もキモンブラウンの勝ったはやぶさ賞(新潟芝1000m)で、本質的な芝適性を示すものとは言い難く…

[2]③アストラエンブレム(吉田隼)

 ソラを使うところがあり勝ちにくいタイプでしたが、中距離路線からマイルにシフトした谷川岳Sとさらに距離を詰めたラピスラズリSで勝利。但し「併走相手に困らない多頭数で」「さほど時計が速くなく」「それでいて前が止まる」というお膳立てが無いと厳しく、この馬自身も昨年の夏以降パフォーマンスを上げているわけではないため、現状で足りるかとなると…

[2]④タイセイアベニール(藤岡佑)

 この夏は北海道に滞在するも函館をスキップしこれが4戦目。コーナーリングに難があるうえエンジンのかかりに時間を要すタイプにつき、コーナーの緩い札幌を狙ってのローテが組める今年の変則開催はうってつけだったでしょう。函館SS、TVh賞の前半2戦は不利もあり不完全燃焼でしたが、前走は前残りの流れを大外枠から長く良い脚を使い②着。それでも脚を余しましたが…

 このような特性から、外差しに回らざるを得ないのがこの馬。開催が進み外差し優位の今のコンディションは合うはずで、4度目の洋芝で今度こそ、の期待は大きいです。

[3]⑤メイケイエール(武豊)

 元々1200mでも前に馬がいると我慢が利かない馬で、そこを武豊Jがだましだましやってきたのが2歳時のレースでした。チューリップ賞はメンバーレベルに助けられての勝利で、やはり現状では1200mでしか現実的には走らせられないでしょう(返し馬で難儀するので、スタート地点まで1km歩く新潟芝1000mコースはゲートインできない、とのこと)。

 意図的に下げても前に馬がいる限りは抑えが効かず、かといってその気に任せて行かせてしまうと先頭に立った時点でスイッチが切れるという気性の持つ主につき、まともに掛かるロスは覚悟の上で前半は抑えていかないとレースにならないのが現状。1分09秒を切るか切らないか程度の決着と考えれば、小倉2歳Sと同じだけ走ったとしても若干足りない計算で…

[3]⑥カツジ(横山武)

 前走は思い切った最後方からの競馬で目を見張る伸び脚を見せ0.1差⑤着。カツジ復活の立役者である岩田康Jはクラウンドマジックで新潟2歳Sに乗る為不在で、横山武Jは初騎乗となります。陣営は後方もやむなしとしていますが、本来の横山武Jのスタイルとしてはある程度位置を取ってロスなく運びたいクチにつき、また中途半端に位置を取るようでは凡走の目が。

[4]⑦ヒロイックアゲン(秋山稔)

 実は芝1200mに限れば2年以上、13戦にわたって0.3差以内の好走を続けている隠れた善戦マン。1000mでも勝っているようにスピードはあるのですが切れる脚が無いため周回コースでは勝ち切れずにいますが、春のオーシャンSも0.3差④着と好走。函館SSの上位組であったカレンモエ、ビアンフェと接戦しており、7歳になっても衰えは見られません。末脚勝負になると分が悪いですが、それなりに引っ張る馬も居て開催終盤で時計がかかるとなれば浮上の目はあっても。

[4]⑧セイウンコウセイ(勝浦)

 重賞しか走れないため着順の見栄えは悪いですが、行き脚も衰えておらずスタートさえ決まれば粘り込める実力は持っています。但し近年左回りしか使われておらず、右回りを使われるのは1年半ぶり。先行勢の中では実績断然も勝ち切るまでは?

[5]⑨エイティーンガール(横山和)

 外差し展開をうまく活用できた昨年は満点のレースでしたが、展開に左右されるきらいは相変わらず。雨の望みが薄く斤量が+1kgとなる今年はハマってどこまで。

[5]⑩シュウジ(丹内)

 芝で良いパフォーマンスを見せたのは3年前までさかのぼる上、長欠明けに転厩初戦、1年半ぶりの芝と強調材料に乏しいここでは。

[6]⑪ミッキーブリランテ(和田竜)

 発馬が不安定でアテにしにくいところはあるものの、流れに乗れれば最後まで良い脚を使えます。但し古馬になってから休み明けは3回使われていずれも2桁着順。本音を言うとひと叩きが理想につき、ここを使ってセントウルSに出てきたら矢作厩舎の買いパターンと言えますが…

[6]⑫レイハリア(亀田)

 時計勝負への対応を見せた前走は評価できるもので、当時の2着馬・3着馬も次走で重賞勝ちと快進撃の続く葵S組でもあります。同レース組でも牡馬は自己条件ですらまともに走れていない惨状ですが、牝馬は斤量差も活かし古馬重賞で食い込める素地はあると見ていいでしょう。今年の北海道シリーズ、芝1200m戦で【単回162/複回135】の亀田Jが乗るとなれば要注意。

[7]⑬ダイアトニック(池添)

 デビュー以来大崩れなく走っていた中、キーンランドCとスプリンターズSで連続して1秒以上の敗戦。雨中の高松宮記念の後でさえ変わりなく走れていたにも関わらず突然の大崩れは原因を掴みかねるもので、地力は認めても中身も含めて戻っているかは一度静観してもよさそうです。

[7]⑭カイザーメランジェ(菱田)

 重賞ウイナーと言ってもいわゆる「カカオ問題」で僅か7頭で争われた函館SSでのもので、前走はラップの緩んだ4角で上手くポジションを上げられたのが大きかったです。不完全燃焼で終わった他の馬との比較を考えれば、今回56kgを背負わされるのはプラスとは言い難く。

[8]⑮マイネルアルケミー(黛)

 前走は直線で前が開かずろくに追えなかった割には0.3差と小差の善戦。2勝クラス・3勝クラスを勝った時は15番枠・13番枠と外目から運んでいましたが、昇級後の札幌での3戦は2番・1番・4番といずれも内枠で窮屈なレースを強いられたのも大きかったです。外枠替わりは買いたいですが、黛Jは毎年北海道に参戦している割に最後に札幌の芝で勝ったのは2016年。馬質の問題もあるとはいえ流石に勝てなさすぎで厚く買うには。

[8]⑯ジョーアラビカ(大野)

 前走は4角でスムーズさを欠いた分伸びきれませんでしたが、その前の2戦は後方外目から助走をつけて加速する形。着順の違いは時計の違いで、開催前半で時計の出る馬場だと力のない先行勢が脱落する(ビアンフェやカレンモエは別格ですが)分間に合いますが、時計がかかるとそれなりに前も残る為相対的に届きにくくなるという図式です。ここも開催終盤で前走程度の時計が見込まれる舞台につき、嵌り切るかどうかは怪しいです。

<予想>
◎タイセイアベニール
○ヒロイックアゲン
▲セイウンコウセイ
△レイハリア
△マイネルアルケミー


■小倉10R モズピンポン

 2か月半の休み明けを叩いて③着から中1週での続戦。年始の小倉開催でも2か月半の休み明けを叩いて⑤着→中1週の続戦で②着しているように「使いながら仕上げる」矢作厩舎の得意パターンに嵌っており、コース実績もあるここなら。


■新潟10R アフランシール

 左回り芝1400mは(2,0,1,4)ですが着外のうち3度は④⑤⑤着。⑩着に敗れた昨秋のオーロCは鞍上が過剰に外を回すロスの大きいレースで止む無しの敗戦でした。小回りコースで一瞬の脚を活かしたいタイプで、ここ数戦に比べれば相手関係も大幅に楽になるチャンス。人気が外枠勢に集中するなら妙味です。

2021年8月28日土曜日

【8/28(土)予想】

■新潟4R リュヌダムール

 前走の福島戦は内枠が災いし包まれる格好に。その前3走で連続③着しているように、好位外目ないしは行き切れれば最後まで脚は使える馬です。2走前、3走前の②着馬は既に勝ち上がり、3走前の②着馬は惜敗続きのマイヨアポアと、順番待ちの立場であることは明白。内過ぎない枠も引けたので、外の先行勢を行かせて番手を確保できれば。


■新潟7R ピッツベルニナ

 このレース、この時期の未勝利戦にしてはかなりの低レベルで、前走2桁着順の馬が8頭もいる上芝1200mで入着経験があるのは4頭のみ。当然に前を取れる馬が人気するのですが、どの馬も勝ちを急ぐあまり仕掛けが早くなる傾向にあるのがこの時期の未勝利戦の特徴でもあり、これら人気の先行勢を見ながら進める馬に一発の期待を見出したいです。

 ピッツベルニナは今回初めての芝なのですが、デビュー戦は水の浮く不良ダートで全く進まず、前走は乾いたダートで終始キックバックを気にしてレースにならず。コーナーリングに難がある馬でもあり内枠も向いていませんでした。芝替わりないしは外枠を引いてその懸念が和らぐ条件なら期待できると見ていましたがその両方(初芝+7枠13番)に該当するここはチャンスありと見ます。


■札幌11R ココニアル

 人気が予想されるアンティシペイトはスパッと切れる脚の無いタイプで、行き切るか距離長いところに好走が集中していることからも本質的にローカルの2000m前後のレースは不向きと見ています。ソルドラードも10か月ぶりで去勢明け初戦、その他中穴以下も定量戦のここではなかなか推しにくく、舐められた人気になるなら頭の期待が掛けられるこの馬からいきたいです。

 昨夏の北海道でも②①②着とまとめて好走しており、洋芝とコーナー4つコースの適性は証明済み。前走は中1週の滞在競馬ながら+8kgと馬体を増やし、過去最高の馬体重(452kg)で勝ち切っているのも充実ぶりを伺わせます。番組的に今年の北海道はこれがラストになるはずで、休み明けとはいえ勝ち切るまで期待できるでしょう。

2021年8月22日日曜日

【8/22(日)予想】W重賞の全頭評価とねらい目レース

■札幌11R

[1]①ステイフーリッシュ(坂井)

 連戦ローテで使いながら結果を出すのが矢作厩舎ですが、この馬は過去6回の休み明けで①⑤③②③④着と崩れずに走れています(元々大崩れしないタイプではありますが)。今回も1週前に坂路でビッシリ追われてから札幌入りし芝で3頭併せを消化。昨年以降取り口が安定しており、出遅れずに運べれば常に重賞戦線で好走できています。勝ちきるにはワンパンチ足りないタイプですが、ここでも上位を窺う力はあると見ます。

[2]②サトノセシル(ルメール)

 欧州血統らしく、前走は雨で上りのかかる展開で浮上してきました。それまで結果を出せていなかった待機策で好走できた点も含め、やや展開に恵まれた印象で再度恵まれてもこのメンバーではさすがに、といったところです。

[3]③マイネルウィルトス(団野)

 前走の函館記念は休み明けの分割引が必要との見解でしたが、陣営が懸念していた通り馬体を減らして(-6kg)の出走となりました。しかし着順は8着とはいえ2着から8着は0.1差の中にひしめいており、コース差を考えれば実質的には2着相当の走りではあったと見ています。団野Jに手替わりになる点は買いたいですが、前走が特に強調できるレースレベルでもなかったことを考えればそこから大きな上積みが無いことにはこのメンバーではどうかというところです。

[4]④ラヴズオンリーユー(川田)

 遠征帰りの久々の一戦になりますが、1週前に併せ馬を消化し直前に単走というパターンは京都記念①着時と同じ調整過程です。こちらも本来連戦で仕上がってくる矢作厩舎でどちらかと言えばこの馬は間隔が空き過ぎない方が成績が良いのですが、今回はBCフィリー&メアターフを見据えての前哨戦であり結果を出す仕上げが見込まれるはず。矢作師の「よくないところが無い」というコメントは完調ではないというニュアンスもうかがわせますが、このメンバーでは一応の格好はつけられそうで。

[4]⑤トーラスジェミニ(横山和)

 丸1年の休養から復帰した3歳秋以降に関して言えば、馬体の増減が結果に直結しているのが現状です。

 プラス体重(0,0,0,6)
 増減なし(2,0,0,2)
 マイナス体重(4,0,1,5)

 傾向として、絞れにくい秋冬にプラス体重で出てきて凡走⇔暖かい時期に絞れて好走という相関が見て取れ、今回の最終追いも「あまりやり過ぎたくなかった」という陣営の意向からダートで単走。当日の馬体重には注意も、型通りに減らしてこられれば再度の好走は期待大でしょう。

[5]⑥バイオスパーク(池添)

 この馬は内枠で立ち回りの良さを活かせる小回りコースだと良く、前走の函館記念もうまく内に入れられた結果の好走でした。条件戦時代も阪神では取りこぼしが多かったように大箱コースでは信頼度は今一つで、コーナー径の大きい札幌替わりで相手も強くなるとなると良くて押さえまででしょうか。

[5]⑦ペルシアンナイト(横山武)

 前走の鳴尾記念は結果的に3角~4角でもう1列ポジションを上げられていれば…というレースでしたが、そもそもスタートで挟まれて後手に回らざるを得ない不利もあり直線でもワンテンポ追い出しを待たされた割にはよく伸びてきました。昨年2着の実績が示す通り洋芝は合っており、昨年のメンバーを考えても今年も通用余地はあると見ます。

[6]⑧ユーキャンスマイル(藤岡佑)

 道中の追走力に難があるタイプで、長距離であったり重馬場などで時計がかかった時に何とか間に合って好走する、という近況です。加えて左回りの方が周りもスムーズで、そのどちらも期待できないこの舞台では。

[6]⑨アイスバブル(水口)

 前走は直線で前が壁になりブレーキを踏む瞬間がありながら鋭く伸びて上り最速をマーク。正直驚きました。洋芝は初めてで、過去2回の稍重馬場でいずれも上り3番手以内の脚を使えていることからも適性が高かったということでしょう。ただそれを差し引いても決して展開が向いたわけではなかっただけに、かなり強い競馬だったと言えます。

 続戦もこの中間はさらに調子を上げており、最終は重たい函館のウッドで54.7-12.6。2歳馬との2頭併せのはずが外を走る他厩舎の馬と実質3頭併せになったのも幸いでした。本質的にはコーナーからの加速がしやすい札幌の方がレースがしやすいはずで、引き続きマークが手薄になるようであれば再度の一発も警戒が必要と見ます。

[7]⑩ディアマンミノル(泉谷)

 この馬もアイスバブル同様距離不足と見られる中での函館記念好走でしたが、前が詰まるシーンのあったアイスバブルとは対照的に4角から外を回し支障なく伸びられた分もありました。札幌替わりは歓迎であるものの、前走を見る限りではやはりもう少し距離があった方が与しやすいタイプなだけに…

[7]⑪ウインキートス(丹内)

 前走は説明不要の超スローペースに助けられての勝利で、不利のあった日経賞以外は大崩れなく走れているとはいえ斤量増でもある今回は強調できる材料には乏しいです。重賞勝ち後で注目を集めるここよりは、評価も落ち着くであろう秋以降のG1で改めて評価したい馬です。

[8]⑫ブラストワンピース(岩田康)

 勝った昨年のこのレースにしろ前走にしろ、1番枠から最高の立ち回りで好結果を残しているのがこの馬の近況です。馬体重については先月末に函館に入厩した時点で562kgとのことで、1か月かけてじっくり絞れていれば心配はありませんが立ち回りの面で不安を残す今回は上手く内に入れてどこまで…というレースになりそうです。

[8]⑬ソダシ(吉田隼)

 壁を作って折り合わせたかったこの馬にとっては最悪の枠を引いてしまいました。先行タイプは何頭かいるので番手は取れそうですが、この距離がどちらに転ぶかは未知数なうえ母ブチコも一度ケチがついた後は結局最後まで気性面の矯正が叶わなかった経緯があるだけに、初黒星の後でキッチリ立て直してこられるかここが試金石でしょう。

<予想>
◎アイスバブル
○トーラスジェミニ
▲ラヴズオンリーユー
△ステイフーリッシュ
△ペルシアンナイト
△マイネルウィルトス
△ソダシ

 水口Jは今年まだ芝で勝てていないのですが、アイスバブルの全妹であるレースガーデンとのコンビで2勝を挙げており、しかもいずれも北海道(函館、札幌で各1勝)でのもの。この血統を手の内に入れていることを踏まえ、実績度外視で本命抜擢。人気の牝馬に勝たれたらその時はごめんなさいということで…


■小倉11R

[1]①ボンセルヴィーソ(富田)

 1200mは2回走って(0,0,0,2)。昨年の淀短距離Sは0.3差5着と一見走れているように見えますが、前半が34.8とマイル戦に近い流れでこの馬でも通用したという事情があり、下手をすれば32秒台になりかねない小倉芝1200m戦では厳しいと見ます。最近のレースぶりからは1400mすら怪しくなりつつある現状ではなおさら…

[1]②エングレーバー(浜中)

 京王杯SCでは見せ場なく敗れましたが、やはりその前の心斎橋Sのほうが出来が良かったことに加えて、その心斎橋Sは4角まで前に壁を作れていましたが前走は終始壁を作れず気持ちのオンオフを切り替えられなかったことも敗因として考えられます。今回は上手く壁を作れそうな内枠に加えてさらなる距離短縮、そして3か月ぶりのレースであり気持ちも入り過ぎないと来ればここは好走のチャンスと見ます。

[2]③コンパウンダー(荻野極)

 このコースで2勝を挙げており相性は良いですが、いずれも小倉の条件戦らしく上りがかかる(=最後に前が止まる)レースでの好走につき重賞で33秒台の上りが求められるとなるとワンパンチ不足の感は否めずで。

[2]④ノーワン(川又)

 基本的には、下記前走の評価通りと見ており、頭数も増えメンバーも同等以上が揃うここでは。

 かれこれ2年4か月勝ってないものの、終いは必ず一脚を使えるタイプで着差ほど負けているレースは多くはありません。但し、助走をつけて長く良い脚を使うタイプではなく馬群の中で脚を溜めて最後の一脚で決めるレースが理想で、阪神1400mのようなレイアウトのほうが力が発揮できるだけにこのコース、この枠では脚の使いどころが難しいと見ます。

[3]⑤ロジクライ(秋山真)

 前走アイビスSDは大事を取っての取り消しでしたが、影響はないとのことでここに参戦。しかしながら芝でまともに走ったのは昨年の春まで遡るうえ、ここ2戦はダートで先行はできていても残せない、というレースを続けており、ハーツクライ産駒で加齢を考えても距離短縮で良さが出るかと言われると…

[3]⑥ファストフォース(鮫島駿)

 CBC賞は行き切ったことが奏功し日本レコードでの快勝。このコースも2戦2勝で相性は問題ないですが、前走は空前のハイラップで体力で劣る牝馬が脱落しての結果でもあり、現に13頭中牡馬の出走は僅か4頭だったにもかかわらずワンツーフィニッシュに加えタイセイビジョンも4着と3頭が掲示板に載っています。流石に今回は昨日の佐世保Sが1.07.8の決着だった上、雨が見込まれることからタイムは落ち着きそう。前走と違い今回は中間で3Fからしか時計を出しておらず、まともに追ったのは最終追いのみ。斤量も55kgに戻るここは割引要素が多く、前走内容で人気するならここは少々危険かと。

[4]⑦ジャンダルム(福永)

 クラシック大敗後はマイル路線に転向しましたが、ムラ駆け傾向があり好走してからの続戦でもコロッと大敗したりしていました。前がかりな気性と併せてこの辺りは母Believe(米国繋養につき横文字ですがあのビリーヴ)の特性とも言える部分でしょう。それが証拠に距離短縮で挑んだ4走前(1400m)と前走(1200m)は前付けからしっかり勝てているうえ、前半ペースが33秒台になると(1,0,1,0)とペースが流れた時に持ち味を発揮しています。好走後の次走がアテにできないタイプではあるものの、前が流れそうなここは再度の好走も可能な舞台でしょう。

[4]⑧メイショウケイメイ(藤懸)

 最後に掲示板に載ったのは2年前のフィリーズレビューの⑤着。賞金はOPなので番組の都合上1400mにこだわると出られるところが無いため適性外のところにも出ざるを得ないという状況で、3歳以降はハンデで恵まれても良いところが無い現状では…

[5]⑨シゲルピンクルビー(和田竜)

 前走の函館SS時は「内枠の短距離戦が苦手な泉谷J」を理由に割り引きましたが、案の定スタートを決められず後手を踏み、前が閊えて最後まで何もできずに終わってしまいました。前傾戦のフィリーズレビューの内容からも適性は短いところにあると見ており、中枠替わりで和田竜Jに戻る今回は見直せる舞台でしょう。

[5]⑩メイショウカリン(酒井)

 今年このコースで3戦していますが、①着だった巌流島Sは32.6-35.7とバッタバタの前傾戦を4角16番手から差し切ったもので、それよりも上りが速くなった北九州短距離S、CBC賞では見せ場なく敗れています。ここも33秒台の上りは必須と見られ、雨で時計がかからない限りは厳しいかと。

[6]⑪アウィルアウェイ(松山)

 前走のCBC賞は32.3-33.7のラップで、末脚を身上にするこの馬にとってしてみれば32秒台を出さないと勝てない状況につき「物理的に間に合わなかった」レースと見るべきでしょう。普通前半が32秒台になるレースは後半が34秒くらいになるはずで、前走が特殊だっただけで本来前傾戦は大得意なクチ。多少馬場が渋ってもメンバー的に前半は流れるはずで、全体時計が緩む今回は前走以上が期待できます。

[6]⑫モズスーパーフレア(松若)

 前走の高松宮記念では先行勢で唯一掲示板に残しました。重馬場が得意というよりかはダッシュ力が段違いな分、追い込みが届かない展開で前に居られるメリットを活かせるレースで浮上するタイプと言えます。32秒台で先行しても残せる点は強みですが、昨年は夏の小倉が短かったのに対し今年の夏は3週のインターバルを置いての連続開催でそれなりに芝の痛みも進んでおり、馬場の恩恵を受けにくい点は若干割引必要かと。

[7]⑬ファンタジステラ(藤井勘)

 直線で詰まった2走前を度外視すれば準OPで連続好走していますが、いずれも好位の内目を取って直線でスッと抜け出すレース。外差し傾向が出ており外枠を引いてしまった今回は得意な形に持ち込むのは少々ハードルが高そうです。

[7]⑭レッドアンシェル(武豊)

 調整の難しさは相変わらずで、今回もCBC賞を目標にしておきながらコンディション不良で立て直しての一戦。その効果もあってか今回は2週前からしっかり時計を出せており、直前は併せ馬を消化し順調に来られています。こういった過程もあり福永Jが乗れない点は残念ですが、大敗後の巻き返しもあり得る出来にあると見ます。

[7]⑮メイショウキョウジ(斎藤)

 福島テレビOP⑯着後は短期放牧に出され立て直しを図られましたが、中間はまだ太目を残している点と陣営曰く覇気に欠ける様子とのことで、コース実績は認めるもののこの距離このメンバーでどうかというところです。

[8]⑯アスコルターレ(藤岡康)

 マーガレットSはその後の過程を見れば2勝クラス相当と見るべきで、斤量を含めて考えても格下感は否めません。母母リッスンという血統背景からも、スピード比べよりは時計のかかった方が良い印象で…

[8]⑰ヨカヨカ(幸)

 前走のCBC賞では内の好位を進みうまく運んだかに見えましたが、直線では右に左にフラフラしておりお釣りが無くなったようでした。5着という結果をどう考えるかですが、この下が長期スランプ馬や条件馬ばかりであることを考えれば額面通りに評価はしにくいのが正直なところです。前回を異次元のペースだったと割り切って評価する考え方もできますが、強かったと言うには物足りない内容につきメンバーも強化される今回、痛恨の外枠もプラスとは言い難く。

[8]⑱ボンボヤージ(岩田望)

 前走のマレーシアCは7頭立ての小頭数な上1分6秒台が出るレースで、物理的に前に居ないとどうしようもないレースでした。確かに小倉は(2,1,0,0)で安定していますが、18頭立ての大外枠となる今回は楽なレースは望め無さそうで。

 加えて気になるのが、コンビで2勝を挙げる川須Jが乗らないという点。川須Jは日曜は新潟なのですが乗鞍は僅かに2鞍で、メインのNST賞でテン乗りのロードラズライトに乗るのと3Rの新馬戦でダイシンアキラという馬に乗るのみ。このダイシンアキラは先月からずっと調教をつけている馬で梅田師の期待も高い1頭なのですが、それにしても近年ジリ貧は否めない同騎手の立場にあって重賞勝ちが狙える鞍ではなく新馬を優先するというのは、前者に見込みがないのか後者によほど期待しているのか…

<予想>
◎シゲルピンクルビー
○アウィルアウェイ
▲エングレーバー
△ジャンダルム
△レッドアンシェル
△モズスーパーフレア


■新潟11R ノンライセンス

 芝に使われた前走と3走前を除けば大崩れなく走れている上、牝馬らしく脚抜きの良い馬場の方が良いタイプ。2走前の京葉S(重)ではダンシングプリンス、ジャスパープリンスとOP実績のある牡馬に交じって2着と好走しており、クラスの目途も立てられている現状でこのメンバーなら。


2021年8月21日土曜日

【8/21(土)予想】

■小倉7R セラヴィー

 前走は初の芝1200m戦でしたが、4角で前の馬が内に切れ込んできてブレーキを踏まざるを得ず、加えて直線では前が詰まり鞭を1発も使えず流しての入線。2走前はダート、3走前は後方有利展開を4角3番手から進んだもので度外視できます。元々はカバーガールやゴタイリキなどメンバーの揃ったところで差のないレースをしてきた馬。外枠変わりでスムーズに運べれば前進期待です。


■新潟7R ハイレジリエンス

 外傷明けで8か月ぶりのレースですが、頭の高い走りをする馬で前がかりなところもあり休み明け+距離短縮は好材料。前走はモロに掛かってしまい直線でお釣りなく、2走前も前半掛かりっぱなしでしたが向こう正面で捲られるとピタリと折り合い4着に残した内容を見るに、前に馬を置いて折り合える戸崎Jの起用もプラスに働くと見ます。但し実力通りならマイヨアポアがアッサリでもおかしくないレース故、馬券は複勝狙いで。


■新潟10R シャイニーブランコ

 昇級初戦の前走で3着と目途はつけたものの、現状では1400mだとやや末が甘くなるところがあり、ベストは1200mでしょう。3走前に接戦だったデンコウリジエールは既にOP入り。通用級の実力の持ち主であり前走がフロック視されるならここはチャンスと見ます。

2021年8月15日日曜日

【8/15(日)予想】W重賞の全頭評価とねらい目レース(UHB賞)

■新潟11R

[1]①グランデマーレ(藤岡佑)

 2回走った左回りで大敗しているのですが、神戸新聞杯(中京)は10か月の休み明け、そこから続戦の鷹巣山特別(東京)はそれまでの戦法を覆して抑えての道中で力を発揮できずのレースでした。いずれも訳ありの敗戦につきこれら2戦からは決して左回りがダメという結論は下せないのですが、勝ってきたレースはいずれも好位外の2~3番手をスムーズに進めてのもの。この枠で長い直線もあるレイアウトをいかにして被されずに進めるか、舵取りは容易ではないと見ます。

[1]②ベストアクター(柴田善)

 休み明けは苦にしないタイプですが、直前の動きは前走程度でその前走で大きな不利も無く見せ場を作れなかったとなるとプラス評価は難しいところです。マイルに実績が無い点も気になります。

[2]③シャドウディーヴァ(福永)

 左回り得意のイメージが強いですが、前走、前々走と右回りでも小差で走れています。OP昇級後は距離短縮ローテで(1,1,1,1)。折り合いの不安なく臨める点は良く、あとはやや外差しに振れている今の新潟のバイアスをどう活かすか。新潟芝ではほぼ2回に1回は複勝圏に来る福永Jですから、うまくやってくれるとは思いますが。

[2]④ラセット(秋山真)

 脚の使いどころが難しい馬で、キレはあるもののそれを長く使えない面がネックです。阪神や京都のように下り坂があり4Fくらいから加速するコースなら最後の一脚で決めきれますが、東京や新潟のように長く良い脚を使えることが求められるコースでは持たない懸念があります。

[3]⑤アトミックフォース(武藤)

 マイルを使った2戦は④⑤着と着順は悪くないものの、東風Sは行った行ったの決着で残せず0.7差、ダービー卿CTは前崩れのレースを控えての0.6差でさして強調できる内容ではないと見ています。ワンターンのコース自体は合っているものの、マイルに対応できるスピードという点では少々物足りないかと。

[3]⑥ロータスランド(田辺)

 前走の中京記念(小倉)は早々に手ごたえが怪しくなったものの、そこからしぶとさを見せての0.4差⑤着。その前までの連勝の内容からも上りのかかる馬場や展開で上位に来れるタイプとは見ていますが、流石にワンターンのマイルで重賞となるとペースが流れそうで追走力という点では不安が残ります。

[4]⑦ハッピーアワー(丸田)

 前走は⑪着とはいえ久々に1秒差以内に走りをまとめてきました。この馬なりに復調が伺えますが、3歳以降パフォーマンスを上げられていない点は気がかりで。

[4]⑧アンドラステ(岩田望)

 前走は鞍上の好騎乗もありましたが、折り合いに難がある馬で距離短縮局面でしっかり折り合えたことが大きかったです。その点今回はさらなる距離短縮で条件は良いですが、2戦続けて中3週での続戦というのはキャリア初で、気のいい分この臨戦がどう出るかは半信半疑でもあります。

[5]⑨ソッサスブレイ(柴田大)

 ここ2戦が小差の好内容。特に前走の関越Sは新潟外回りのごまかしがきかない舞台でしっかり末脚を伸ばして0.1差③着と健闘しました。但し直線入り口まで壁を作れ、スッと外に出して差すことのできた展開利も大きかったです。再度恵まれればとは思うものの、マイルへの距離短縮に加え相手も一気に強くなる分どうかと…

[5]⑩ブランノワール(丸山)

 ラスト4Fから加速し最後の1Fで他が止まったところを差す形のレースが得意で、4勝中3勝を阪神で挙げているのも3角からの坂を巧く使えるからだと言えます。一方で600m地点でギアチェンジしてゴールまで加速するようなレースは向いておらず、新潟外回りは明らかな後者につき。

[6]⑪ソングライン(池添)

 2走前の桜花賞は向こう正面でメイケイエールの不利を受け、人馬共に気持ちが切れての⑮着。前走のNHKマイルCはスムーズな競馬が叶ったものの、抜け出してソラを使ったところをシュネルマイスターに捕まり惜しい②着。敗因はハッキリしているうえ前走で苦杯をなめたシュネルマイスターは次走の安田記念で③着とし、世代レベルの高さを証明してくれました。

 前走が示す通り勝ちにくいタイプであり頭で狙うのはやや心もとないですが、仮に1頭になるシーンがあったとしてもこれを負かすレベルの末脚を持つ馬がどの程度いるのかという点を考えれば、軸としては最適と言えるでしょう。

[6]⑫サトノアーサー(戸崎)

 昨年は後方待機から進路ができたタイミングでスパッと伸びてきましたが、今年に入ってややエンジンのかかりが遅くなっている印象があります。前走の東京新聞杯にしても、前が開かなかったことはありますが盛んに追われた割に良い伸びを見せたのは最後の200mからでした。その上中間頓挫があってのぶっつけでこことなると、力を発揮してどこまで…というのが正直なところです。

[7]⑬カラテ(菅原明)

 前走は爪不安明けで明らかな調整途上という一戦で参考外でした。今回は最終の坂路で51.5-12.7と、50秒台をマークした東京新聞杯ほどではないにしろ動きは大きく良化してきました。最終2Fに最速となるのは連勝当時のこの馬のいつものパターンで、好位で壁を作り直線で抜け出すパターンを取りやすい新潟コースなら巻き返しの目はあっても。

[7]⑭クリスティ(M.デムーロ)

 テンにゆとりを持てるかが鍵となる馬で、前半3Fが34.9秒以下だと(0,0,0,3)※いずれも掲示板外⇔それ以上かかれば(5,2,0,2)※2回の着外は④⑤着。稍重で開催された2014年を含め、関屋記念は過去10年で7度が前半34秒台以下の入りとなっており、マイスタイルがペースを作りそうな今回も速い方に振れる可能性が高いと見ます。

[7]⑮ミラアイトーン(津村)

 3走前のニューイヤーSではのちに重賞でも連続好走するミッキーブリランテより1kg重いハンデを背負いタイム差なしの③着。前走はスタートの失敗が全てで、昨年0.4差⑤着した実績もあるこのレース。発馬を決めさえできれば圏内の可能性はあるでしょう。

[8]⑯プールヴィル ※出走取消

[8]⑰マイスタイル(横山典)

 折り合い難のある馬で、中長距離戦で逃げる競馬をした後で距離短縮するといずれも好走しています。

 17年菊花賞(3000m)逃げて⑱着→18年福島民報杯(2000m)②着
 18年中日新聞杯(2000m)逃げて⑧着→19年京都金杯(1600m)②着
 19年函館記念(2000m)逃げて①着→19年スワンS(1400m)③着
 21年新潟大賞典(2000m)逃げて⑭着→21年関屋記念(1600m)?着

 1年ぶりのレースとなった前々走のダービー卿CTも果敢に逃げ、外差し決着を0.4差④着に残しており力の衰えは見られません。ムラな面がありアテにしにくい分、ローテーション的に狙える今回は妙味も見込めそうです。

[8]⑱パクスアメリカーナ(内田博)

 左回りは過去2回走って④⑥着。主戦だった川田Jはおろか前走(と言っても一昨年のマイラーズCですが)で騎乗した藤岡佑Jに至っては同レースで別の馬に乗るわけで、テン乗りの内田博Jで明らかに結果の出ていない条件を使われる意図が不明です。乗り込み量は十分ですが直前の動き自体は前走時には及んでおらず、いくら中内田厩舎といえど流石に今回は叩きの側面が強いと見ます。個人的にはG1級の素材であると見込んでいるので、順調にマイルCSまで行ってくれることを願うのみです。

<予想>
◎ソングライン
○マイスタイル
▲シャドウディーヴァ
△ロータスランド
△アンドラステ
△ミラアイトーン
△カラテ


■小倉11R

[1]①アールスター ※出走取消

[2]②ファルコニア(川田)

 前走のエプソムCは3角で内に進路を取った川田Jの好判断が光りました。ここ2戦と同様に良い位置を取れる自在性を強みに、直線ではコーナーワークだけで先団に取りつくことができました。そこから押し切れないのが足りないポイントでもあり、前走だけでOPで通用するとは言い切れないのですが、今回は半分準OPのようなメンバーにつき前回同様に内を捌ければ再度見せ場は作れそうです。

[3]③グランスピード(和田竜)

 前走の不知火Sでは初めてブリンカーを装着し、スタートから真一文字に伸びてハナを取り切りタイム差なしの②着でした。位置を取れなければ脆いですが前走のようにしっかり前付けができれば大崩れは無く、4角3番手以内なら(3,2,1,1)。この頭数、メンバーなら残り目はあるでしょう。

[4]④テーオーエナジー(藤岡康)

 この馬のピークはOPを連勝した3歳冬~4歳春シーズンで既に3年半前の話。その後はダートでも見せ場を作れておらず、先週のエルムSを除外されての参戦で強調はできません。9頭立てになったここは無事完走すれば170万円が手当として入りますので、無理をしない走りに徹するでしょう。

[5]⑤ショウナンバルディ(岩田康)

 結果的に前走も前半が60.8という平均以下のペースでついていけた格好でしたが、控えて脚を伸ばす形で結果を残せたのは大きかったです。今回は何が何でも、というメンバーはおらずペースは落ち着きそうで、ここ2戦とのメンバー差を考えれば押さえは必要でしょう。

[6]⑥ダブルシャープ(酒井)

 追い込み馬ですが純粋なキレ勝負では分が悪く、元々上りのかかる小倉は向いているうえ雨で馬場が重くなればその分さらに時計がかかるので差し届きやすくなるタイプです。天候の回復を考えても準OPと大差ないこのメンバーなら引き続いて警戒必要でしょう。

[7]⑦ヒュミドール(幸)

 ここ2戦は外を回したことが仇となり、前がつかえたり距離ロスが大きいレースになってしまいました。吉田豊Jは開催後半の芝コースではまず内を通さないため、前走のエプソムCもファルコニアのポジションを取れれば2着もあったと見ています。それが幸Jになってどこまで、というのはありますが、日経賞の内容からもOPでやれる素地はある馬でこのメンバーなら要警戒です。

[7]⑧ヴェロックス(浜中)

 デビュー戦を圧勝した舞台ということで小倉が得意なように見られていますが、大トビな馬で4角で加速がつく小回りの小倉は本来この馬には不向きな舞台と見ています。前走のエプソムCでは④着と格好はつけましたが、得意の大箱コースでも伸びきれなかったのを見れば往時のキレには程遠い現状と言わざるを得ず、この馬に関して言えば人気も見込まれるため「このメンバーでも」買いたいとは言いにくいのが正直なところです。

[8]⑨モズナガレボシ(松山)

 芝に転戦後上りのかかるレースばかりを使われていましたが、前走の佐渡Sはレースの上りが初めて35秒以下となるペースにも拘らずそれを克服して③着に残しました。アナザーリリック、ゴルトベルクと後方待機勢が1,2着する中で4角5番手から残した内容は評価でき、2走前の阿武隈Sも直線で進路をカットされる不利があっての敗戦で悲観するものではありません。4kg減の斤量も味方し一押しが効けば下剋上もあり得るでしょう。

[8]⑩スーパーフェザー(武豊)

 年齢を重ねて折り合いがマシになっており、これまで先行かまくりでしか好走できていなかった中で前走は控えて最後に脚を使う収穫のある内容でした。不知火S組の上位3頭がそのまま出てくる格好となり、相手関係を考えれば無視はできないかと。

<予想>
◎モズナガレボシ
○ヒュミドール
▲ファルコニア
△グランスピード
△ショウナンバルディ
△ヴェロックス
△スーパーフェザー

 見た目ほど力量差が無いと考えますが意外と何を買ってもさほど配当は跳ねなさそうなので、軸だけ決めて手広く流そうと。


■札幌11R タイセイアベニール

 前々走の函館スプリントSではスタートでノメった上4角で挟まれる不利があっても0.5差まで脚を伸ばしました。雪辱を期したはずの前走のTVh賞は直線で挟まれまたも0.5差。次は手替わりなら…と思っていたところまさかのルメールJ。実はこの馬の初勝利はこのコースでルメールJが跨った未勝利戦人気は必至ですが昨年のセントウルS④着など実績はここに入れば断然で、この枠なら挟まれようも無く能力全開と来れば頭まで。

2021年8月14日土曜日

【8/14(土)予想】

■札幌9R レコレータ

 間隔を空けた方が良い馬で、唯一掲示板を外したのは中2週で挑んだデビュー2戦目の未勝利戦。前走も中1週でベストとは言えない臨戦過程ながら0.2差2着に踏ん張ったあたりはこのクラスでもやれる素地を示したレースでした。

 中間は函館開催をスキップし中6週でここへ参戦。単走だった前走と違って最終は併せ馬で負荷をかけられており、状態面の不安も無く挑めるここは中心視。


■新潟11R グッドマックス

 ここ2戦はスタートのタイミングが合わず位置を下げての敗戦。元々上りのかかる展開は得意で、3走前のアクアマリンSでは水しぶきの上がる不良馬場を4着に残しています。今日の新潟も雨量が多くコンディションの悪化が懸念され、皆が前に殺到する直千競馬であればこの馬の良さが生きる舞台と見ます。

2021年8月9日月曜日

マミリアス、船橋の交流戦へ。今回ばかりは結果にシビアに


 出資馬である広尾TCのマミリアス(牡3、美浦・根本厩舎)が、10(火)の船橋9Rナイスレイン特別(ダ1600m)に出走。未勝利脱出へラストかもしれないチャンスに挑みます。

 前走、7/4の福島戦(7着)以降は在厩で調整。出走機会が得られることを最優先しての陣営の意向もあり、次走予定が確定しない中でも暑い中緩めずにここまで来ました。この時期は他陣営も考えることは一緒で、月初に予定されていた金沢の交流戦は30頭超の申し込みがあり補欠にすら入れず。そのような状況の中、よく船橋に滑り込めたというのが正直なところです。

 ここまでのマミリアスのレースを見るに、ダートだと1800mはやや長いという感触。前走で試した1700mももう一つ踏ん張り切れなかったことを考えれば、コーナー4つで1600mは丁度こなせそうな範囲でしょうか。逆に言えば今の時期の中央未勝利戦は芝は大渋滞、ダートだと1000,1200,1700,1800の4つしか距離設定が無いため出る番組に困るという状態であったため、この出走が叶ったのも運が味方したと言えます。

 中央からはマミリアス含め7頭が参戦しますが、ほぼほぼ未勝利戦で1秒差で負けている馬の集まりといった感じでしょうか。鞍上は大井の矢野J。前回の交流戦(森J)といい、力量差がなく混戦の中トップ級の騎手を確保できたことは非常に心強いです。



 中央の未勝利戦は9/5(日)で終了。残り4節となり優先権持ち以外は現状でも4節空けないと出られない状況で、出走間隔を考えればこれがラストチャンスでしょう。デビュー戦であと一歩着を拾えていたら…優先権を持って挑んだ中山戦で挟まれなければ…等タラレバを上げればきりが無いですが、それも含めてここまでの結果を甘受すべきなのが競馬であり一口馬主であると考えます。

 次に繋がるレースを、と願ってきましたが、この期に及んでは2着も殿も同じ、としか言いようがありません。これまでの経緯から決して楽観はできない舞台ではありますが、チャンスを持って挑めるということがまずは何より。コンディションや鞍上の手配など陣営のこれまでの尽力がなんとか報われるよう、出資者としてはただ祈るのみという状況。きっとマミリアスは結果で応えてくれると信じています。


 発走は19:05。明日ばかりは早めに上がらせてもらって、未来に繋がる走りを応援しようと思います。

【8/9(月・休)予想】クラスターCの全頭評価

■盛岡10R

[1]①シークザトゥルース(小林)

 あたかもキョウエイトルースの子供っぽい名前ですが全く関係は無く、ビッグレッドFの生産で牝系を辿ればノーザンドライバーがいる血統。中央未勝利、岩手のOPで距離1000m超えでは頭打ちの現状を考えれば計算はしにくいです。

[2]②サマニー(村上)

 中央時代の良績は左回りダートの短距離に集中しており、転出後の3勝もいずれも盛岡ダートですのでこの馬にとっては良い移籍であったでしょう。但しそれでも中央では1勝クラスの馬、加えて最近は位置が取れなくなっているのか1400m以上でないと残せておらず、1分10秒を切るのがほぼ確実のこの舞台では。

[3]③サイクロトロン(松山)

 ダートでは良馬場(4,0,0,1)に対し稍重以下では(0,1,1,4)。降水確率90%のここでは不利なコンディションになることが見込まれるうえ、3連勝中の相手もダート短距離にしてはかなり恵まれた方で、重賞実績馬と伍するにはやや時期尚早の感も。

[3]④ジャスティン(坂井)

 海外を転戦ののち前走は芝を使われ、国内のダートは今年初出走です。前走を見る限り出脚の衰えは無さそうですが、長らく変則的な調教を余儀なくされた分戦える状態にあるのかが不透明です。過去7-8月の出走自体が無いため夏場への対応も未知数な上、58kg自体は勝ち星もあるものの他馬との比較で考えれば有利とはいえない条件です。

[4]⑤レールガン(高橋)

 今回のメンバーの中では地元勢で一番の実力馬となりますが、地元でも重賞を勝てないレベルとなるとさすがにここで勝負になる計算はできないかと。

[4]⑥ウインルーカス(木村)

 毎年夏場に調子を上げてくるタイプですが、昨年ほどのキレを見せられていない現状では一発台頭の望みは薄いと見ます。

[5]⑦スティンライクビー(坂口)

 3歳時に岩手で3連勝し、中央再転入後準OPまで出世した馬ですが準OP時の好走は軽ハンデ(52,52,49kg)でのもの。斤量の恩恵も無いうえ直近は地元で1秒以上の負けが続く現状では。

[5]⑧リュウノユキナ(柴田善)

 元々ムラ駆け傾向の強かった馬なのですが、昨秋からは発馬も安定しそれが好成績につながっているように映ります。前走は平坦コースでヒロシゲゴールドを捉えきれませんでしたが、盛岡は300mの直線に坂があり地方でも随一のタフなコースと言えます。前々走で不良馬場の東京スプリントを勝ったように馬場が渋っても問題なし。55kgで出られるここはチャンスでしょう。

[6]⑨ボタニーク(山本聡)

 前走は末脚勝負で2着に食い込んだとはいえ、6馬身前にいたキラットダイヤは中央2勝クラスで全く歯が立たなかった馬。力量的に計算は立ちません。

[6]⑩ヒロシゲゴールド(幸)

 左回りは(2,2,0,0)とパーフェクト連対中。中央の左回りでダート1200mを取れるのが新潟のみで適鞍が限られるという事情に加え、OP級となるとせいぜい新潟で年1~2回行われるOP特別かクラスターCしかなくなってしまいます。昨年のこのレースを2着した後、中1週の強行軍で新潟のNST賞に出たのも、この馬の得意条件を逃したくないという事情も手伝ったものでしょう。

 それだけにここに向けてはしっかり乗り込まれており、2週連続で栗東坂路で50秒台を出すなど動きは万全。外のマテラスカイは控えてもOKな馬で、自分の形に持ち込めばここも十分好戦は可能でしょう。

[7]⑪メイショウオオゼキ(関本玲)

 地元の条件戦でも2秒差で負けている現状では、よほど恵まれないことには…

[7]⑫マテラスカイ(武豊)

 昨年のこのレースではヒロシゲゴールドに行かせて直線で前を捉えるレースで勝ち切り進境を見せました。元々スピード勝負は望むところで脚抜きの良い馬場もOK。帰国後2か月にわたって乗り込まれており、昨年同様に50秒台を連発しているように状態も問題なくメンバーも大きく変わらないとなれば今年も好勝負は必至と見ます。

[8]⑬ツルオカボルト(菅原辰)

 水沢のOPであればまだ流れ込めますが、直線でのエンジンが必要な盛岡では前走の内容を見る限り地元勢でもやや厳しい近況かと…

[8]⑭ナリタスターワン(高松)

 今回の地元勢では唯一の中央OP馬ですが、岩手転入後の3度の2着は重馬場の水沢850mと盛岡芝1000mが2回。やはり本質的には芝馬で、交流競走でも今回出る中央勢との勝負付けは済んでいると考えます。

<予想>
◎ヒロシゲゴールド
○マテラスカイ
▲リュウノユキナ

 実質5頭立ての上、重賞実績のないサイクロトロンと臨戦過程から不確定要素の大きいジャスティンを除いた3頭で組み立てるとなると、変に紐荒れを狙うより絞った方が良さそうに思えます。

2021年8月8日日曜日

【8/8(日)予想】レパードSの全頭評価とエルムS予想

■新潟11R

[1]①ラヴォラーレ(菅原明)

 東京ダ2100mに転じて②①①着と安定していますが、前走の2勝クラス戦は古馬戦でも低調メンバーで強調材料には乏しく、今回斤量が+5kgとなるのも厳しいかと。

[2]②レプンカムイ(鮫島駿)

 揉まれずに運べるかがポイントの馬で、2勝はいずれも逃げ切り。前走は2番手追走でしたが外枠からスムーズに運べたぶんの好走でした。この枠なので発馬を決めることが大事な上、過去勝ったのはいずれも前半が緩むレース。元々前傾戦になるのがこのレースの常な上先行勢が多数揃ったここで揉まれまいと出していくと、最後に止まってしまう懸念が大きいです。

[2]③タマモブトウカイ(永野)

 1600~1800mで勝ちあぐね、2100mに距離を伸ばしたところテンが63秒台とゆっくりになった分追走が叶った形。実質3勝クラスのここではペース面の不安が大きいです。

[3]④ホッコーハナミチ(浜中)

 前走は前半流れやすい小倉に加えて重馬場、その中で内をロスなく立ち回れた分のレコード勝ちではありました。ただ今回も内目の枠を引けたうえ、前に行きたい馬が多い中一歩引いた位置で脚を溜められそうなのは好材料で、スタートを無難に決めさえすれば上位争いが期待できます。

[3]⑤オセアダイナスティ(川田)

 2走前はスタートタイミングが合わず後方から。包まれずに進めれば3走前、また前走のようなパフォーマンスが期待できる馬で、この枠で同型も多いので立ち回りが難しいですが早めの流れにも対応できるタイプにつきうまく番手の外を取れれば好走可能と見ます。

[4]⑥スマートパルフェ(西村淳)

 2連勝で抽選を潜り抜けましたが、ダートは牡牝差が大きく出る舞台で斤量的にも有利になる古馬混合の1勝クラスを勝ったのみではこの舞台で通用する可能性は見定めにくいです。重馬場を逃げ切って勝っているところからもやはりスピードが活きるレースの方が良く、良馬場想定の今回はタフな流れが見込まれる故…

[4]⑦ロードシュトローム(木幡巧)

 年始に1勝クラスを勝ち上がってからは精彩を欠く内容。その勝ち上がった内容自体は悪くなかったものの、馬場もペースも違うとはいえホッコーハナミチの勝った2勝クラス戦より4秒も遅い勝ちタイムでは、ここに入って伍せるとは考えにくいです。

[5]⑧テイエムマジック(藤懸)

 この時期の1勝クラス戦は3歳同士の方が古馬戦よりレベルが高くなる傾向にある(斤量や勝ち抜け数の違いで)のですが、それでも前走のメンバーは次走古馬戦に行っても振るわない戦績の馬が多く、実質3勝クラス戦のここでは現状格下感は否めません。

[5]⑨ハンディーズピーク(福永)

 前走の西部スポニチ賞は2着はともかく3着以下は現級で苦戦している馬ばかりで、実質2頭立てと言ってもいいレースでした。これで3勝クラスの扱いを受けるのはいいのか悪いのか…馬柱はきれいですがここでは厳しいと見ます。

[6]⑩ルコルセール(石橋脩)

 一部で「伝説の1勝クラス戦」の呼び声も高い2走前の東京戦を制し、前走は明らかに舞台が向いてなさそうな函館で2勝クラスを突破。コーナー4つでも左回りに戻るうえ先行勢を見ながら進めそうなこの枠も好材料。鞍上の石橋脩Jがお手馬のレピアーウィット(エルムS)ではなくこちらに乗りに来る点も陣営の勝負度合いが伺え、上り目はどうかもダートでは3戦全勝というスケールの大きさに賭ける手はあるかと。

[6]⑪ノースザワールド(松山)

 前走が初ダートでしたが躓いて後方から。道中コースロスなく運べたうえ、前が止まりやすい1900m戦で脚抜きが良かった点も有利に働いたと見ます。但し重馬場のアーリントンCが0.7差6着とそこそこ走れており、ダートの適性が高い可能性は否定できません。恵まれて勝ったと片づけるのは早計かと思われ、ここでは押さえが必要かと。

[7]⑫トモジャリア(三浦)

 前走は最内枠からロスなく運ぶ戸崎Jらしい騎乗。上位入線馬のその後を考えればここでは強調は難しく、うまく立ち回って掲示板があればという程度でしょうか。

[7]⑬タイセイアゲイン(松若)

 2歳時に2勝クラスを勝ってますが、自己条件でも特に見せ場がなかった現状を考えれば、ここに入って伍せる可能性は見出しにくいです。

[8]⑭スウィープザボード(津村)

 前走1勝クラスを勝ち上がりましたが、上位入線馬の次走も強調できずタイム的にも「そんなに速くない前傾ラップ」だったことを考えれば、現状は荷が重そうです。

[8]⑮メイショウムラクモ(柴田善)

 正直前走は揉まれずに進めた点が大きく、2着以下も現級成績が振るわない点から人気ほど強調できるかというと微妙ですが、今回も大外枠を引け前を見ながら進めそうな枠を引けたのはプラスでしょう。メンバー的には実質3勝クラスにつき通用級とみてはいますが、他にも2勝クラスを勝った馬が複数いる中では決して1頭抜けているとまでは言えないというのが見立てです。

<予想>
◎ルコルセール
○メイショウムラクモ
▲ホッコーハナミチ
△オセアダイナスティ
△ノースザワールド


■函館11R ソリストサンダー

 現状ではコーナー4回の立ち回りを要求されるコースの方が得意で、前走のかしわ記念も一瞬追い出しが遅れる場面がありながら差のない2着まで追い上げてきました。斤量が1kg減となるここは重賞勝利のチャンスで、外にテンが速い馬がいるのでそれらを遣って好位外を確保できれば重賞制覇のチャンスでしょう。

2021年8月7日土曜日

【8/7(土)予想】

■新潟10R イバル

 レースの上りが38~9秒かかるくらいの前傾戦が得意な馬で、ここ2戦はレース自体が36秒台の上りでこの馬の脚は使っているものの着は上げられずでした。それでも前走が初の1200m戦にしては良く差は詰めており、その前走は中山ダ1200mの5番枠だったのに対し今回は新潟ダ1200mの12/14番枠とテンの流れに乗りやすい外目を引けたのは好材料。金曜、土曜と猛暑日の陽気が続く新潟は含水率が3%を切るパサパサのダートコンディションで、最後の1Fが13秒に突入するような消耗戦なら食い込み警戒です。


■新潟11R ウインドライジズ

 「左回り芝1400m」で「揉まれずに運ぶ」ことが好走条件で、前走は最悪の1番枠を引きましたが積極策で上手く周囲に馬のいない5番手を確保し0.1差④着と踏みとどまりました。出していくと末が甘くなるところがあるだけに前走の内容は収穫で、今回は大外枠を引けたので4走前の奥多摩S(0.1差②着)出たなりで溜めを作れそうです。夏の新潟で(2,0,1,2)と走れており季節・舞台も問題なく、現級通用の実績もあるだけにここは好勝負できておかしくありません。


 

2021年8月1日日曜日

【8/1(日)予想】クイーンSの全頭評価とねらい目レース(関越S)

■函館11R

[1]①クラヴァシュドール(藤岡佑)

 前走は見せ場を作りましたが、重馬場で脚が止まった先行勢に対し追って追ってようやく追いついた程度の3着では復調気配はうかがえません。まともに評価できるのは4走前のニューイヤーSの0.2差5着ですがハンデ差4kgのアルーシャに敗れていることを考えれば、このメンバーではよくて掲示板かと。

[2]②イカット(横山武)

 この枠と頭数なら理想的な位置は取れそうですが、それなりに重賞で走っているメンバーが相手となるとここまでの戦歴から強調はし辛いです。

[3]③フェアリーポルカ(三浦)

 コースレイアウトで巧拙が分かれるタイプで、コーナー径の小さいコース(福島、中山など)に良績が集中しています。ここ2戦は交流重賞で参考外、4走前は外に振られやすい小倉、6走前は東京、7走前は札幌と得意でないコースでのレースばかりでそれを除けばほぼ完ぺきに走れています。この馬にとっては昨年と違っての函館開催は好都合で、ターコイズSでは中京記念を制したアンドラステと好戦しており実績からもここは好勝負可能と見ます。

[4]④ローザノワール(国分恭)

 芝は下級条件含め5回走っていずれも1.0秒以上の大敗。シャムロックヒルがいるここは楽な逃げも望め無さそうで。

[5]⑤ドナアトラエンテ(川田)

 前走は展開が向かず、前々走は異次元の道悪と敗因はハッキリしています。条件戦時代のメンバーからは必ずしも強調できるとまでは行かないものの、牝馬限定戦なら格好はつけられると見ます。

[5]⑥マジックキャッスル(戸崎)

 末脚一手のイメージですが位置を取ってレースをすることも可能で、今回もコースとメンバーを考えれば中団から進めてくるものと思われます。脚質的にどうしても詰まる、包まれるリスクを負いがちですが、この頭数であれば捌く難易度は低そうです。戦歴は牝馬G1級。初コースとごちゃつきさえ克服できれば自ずから上位候補。

[6]⑦マイエンフェルト(川又)

 1勝クラス、2勝クラスの勝ちはそれぞれ軽斤量でのもので、前走も最内の経済コースを進んでの勝利で特に強調できる内容ではありませんでした。格上挑戦でも恩恵のない別定戦のここでは。

[6]⑧ウインマイティー(M.デムーロ)

 陣営は秋華賞以降の不振を「秋華賞で挟まれて怖い思いをしたことが尾を引いている模様」と話しており、メンタル面の影響が大きいという見解を示しています。


 恐らく4角で加速する際にマジックキャッスルとリアアメリアの間に入ってしまった(画像)ことを指しているのかと思いますが、確かにこれ以降の2戦は好位にいても自分で止めてしまうようなところが見えます。大外枠でも引けば一考の余地はあると見ていましたが、この微妙な枠では逃げるしかなさそうで。

[7]⑨テルツェット(ルメール)

 先週のライオンボスやここ数年のオジュウチョウサン(=疲労回復スピードの遅れ、障害馬故の番組の少なさ、オーナー意向の二転三転する起用方針)がそうであるように、和田郎厩舎は「ローテありき」の調整が苦手な一面があります。ゆったり間隔を取ってじっくり仕上げた方が結果の出せる厩舎で、前走のヴィクトリアマイルはキャリア最短の中5週でギリギリという感じの仕上げだった分か気持ちが入り過ぎた故の敗戦と陣営も語っています。半月前から函館に入れる万全の臨戦過程にルメールJを配してきたここは勝負がかりと見てよいでしょう。

 早めの進出でカテドラル以下を封じた前々走のダービー卿CTは完勝と言える内容で、自分から動けるところはこの馬の強み。小頭数かつ外目の枠でスムーズに進出できそうな今回は勝機ありでしょう。

[7]⑩サトノセシル(大野)

 前走の洞爺湖特別の勝ちタイム1.47.0は今開催の同距離で最速のものでした。但し洋芝ゆえ開催が進むにつれ明らかに時計がかかってきていることを考えれば、開幕週の恩恵はかなり大きかったと考えます。格上挑戦で別定戦のここでは同じような形には持ち込みにくそうで。

[8]⑪シャムロックヒル(団野)

 元々団野Jとのコンビで2勝を挙げており、前走はユニコーンSのローウェルに騎乗するため代打で藤懸Jが乗ったものではありました。その前走はやはり最内で50kgという恩恵が大きく、流石に5kg増で8枠のここでは。

[8]⑫シゲルピンクダイヤ(和田竜)

 折り合い面の課題は解消しつつありそれなりの位置が取れそうな半面、ズブさが出てきている昨今。大箱コースではその点をカバーできても小回りではキレ負けの懸念が。

<予想>
◎テルツェット
○フェアリーポルカ
▲マジックキャッスル
△ドナアトラエンテ


■新潟11R インビジブルレイズ

 まともに考えればジュンライトボルトかサトノウィザードのいずれかから行きたいのですが、どちらも間隔が空くと取りこぼすタイプ。それならば昨年の新潟大賞典で5着の実績あるこの馬から入りたいです。前走は不適距離、その前は不良馬場で力を出し切れていませんが、その前の2戦は6着ながら小差に好走しており、内外フラットな今のコンディションならねらい目はあっても。


2021年7月31日土曜日

【7/31(土)予想】

■新潟11R ハイアーグラウンド

 人気の中心はアネモネS勝ちのアナザーリリックですが、アネモネSはその後自己条件でも通用していない馬が多数でリステッドとはとても呼べず、凡そ1勝クラスのレベルでした。前走のNHKマイルCは完調とは言い切れない中ゴール前に伸びたように見えましたが、後方待機勢が有利になる流れで止まった馬を交わした程度と見ています。即ち、レベルは1勝クラスにも拘らず賞金は1000万入るためこのクラスにいるという状態で、現時点ではクラス相応の力量を持っているとは言い難いと考えます。

 しかしこのレースは力量が拮抗しており、それに代わる軸馬も見つけにくいというのが実情です。それならば通用の目を探りたいのが◎ハイアーグラウンド。ここ2戦は東京コースで小差のレースをしていますが、いずれも伸びない内を突いてのものでした。この馬は前に壁を作って溜めを利かせた方が走れるタイプで、前走は1番枠からイン追走、前々走は15番枠でしたが大野Jが向こう正面で内に入れてしっかり追いました。4着でしたが前が開くのが遅れた分で十分健闘と言ってよく、今の新潟はまだ内も十分に伸びるコンディション。先週日曜の最終のように馬群が広がってスムーズに捌ければチャンスありでしょう。


2021年7月25日日曜日

アリシアン、デビュー戦は4着。課題と適性を探す旅はまだ始まったばかり


 出資馬である広尾TCのアリシアン(牝2、美浦・加藤征厩舎)が日曜函館5Rの新馬戦(芝1800m)に出走。単勝2.5倍の1番人気の支持を受け、4着となりました。

 注目の馬体重は494kg。6月の帰厩前が517kgだったことを思えば型通りに絞れてきた格好で想定内の範囲だったと思います。パドックでも首を使って小気味良く外目を回り、雰囲気の良さを伺わせる立ち振る舞いでした。

 レースではスタートを無難に決め、勝ったトップキャストを見ながらの2番手を追走。前半1000mが60.2とクラスと頭数を思えばかなり流れた中でしっかりレースに参加できていましたが、3角から加速する勝ち馬に対しアリシアンは鞭が盛んに入るもペースアップに対応できず。4角で2着のシンティレーションに交わされ、直線では完全に止まった格好で3着のコスモルーテウスにも抵抗できず4着での入線となりました。

 新馬戦で60秒台で逃げて上りもまとめたトップキャストは強いの一言。元々コース調教でも動けており、2着に入ったシンティレーションも含め順当な結果だったと思います。アリシアンは4着に残したとはいえ3角で早々に脱落した格好で、勝ち馬との着差は3秒5。調教でそれなりにやれていたことを思えばここまで何もできないレースになるとは思えず、レースを理解できていないか適性がここになかったかのいずれかかとは思います。しかしながら、勝ち馬が楽々逃げ切ったうえ3着以下は皆脚が上がってしまった中での結果につき、課題がどこにあるのかさえこの1戦だけではわからないというのが正直なところでしょうか。

 この馬にとって幸いだったのは、こうして早めに実戦を経験できたことで学びの機会を得られたうえ、芝ダートどちらでも可能性を見出せる血統・馬格の裏付けがあるということでしょうか。今後のレース選択含め陣営には難しい舵取りが求められますが、裏を返せばあらゆる選択肢が残されている立場であることも事実。掲示板に載ったことを考えれば思い切って休ませて立て直すこともできますし、手ごろな頭数の内にあらゆる可能性を探るために続戦していくことも可能でしょう。

 何せまだ2歳の夏。可能性を探る長い旅は始まったばかりで、無事に走り続けた先にともに喜べる舞台にたどり着けることを信じてやみません。まずはデビュー戦、本当にお疲れ様でした。

【7/25(日)予想】アイビスサマーダッシュの全頭評価

[1]①バカラクイーン(菅原明)

 先行できるかどうかがカギを握る馬で、周回コースでの好走は全て4角3番手以内で通過した時のものでした。ここ2戦は他の馬も速く積極的に位置を取りにいかなかった分の敗戦で、前傾戦に強いタイプでこのコースでも好走実績があります。但し別定戦につき2勝クラスでも54kg背負わされてしまうのは分が悪く、この枠では1桁番手を取れるかどうかも怪しいので。

[1]②モメチョッタ(城戸)

 2走前にこのコースで1番枠から③着したレースは見事なコース取りでした。但し荒れ馬場+稍重のコンディションにつき決着タイムが57秒8という超低速戦で、必要以上に外に馬が密集し下級条件戦ゆえにそれらがポツポツと脱落する中でうまく風を除けられたのも大きかったです。古馬につき斤量面での恩恵もないここでは。

[2]③ヒロイックアゲン(荻野極)

 昨年10月のルミエールADで重馬場を逃げ切っておきながら、前走の韋駄天Sでは見せ場なく惨敗。ルミエールADでは18番枠から好発を決められたことに加え、この馬の走るコースだけが掘れることなく良い状態を保てていたことも大きかったです。一方韋駄天Sでは開催が進みほぼ土の上を走るようなコンディションで、まさしく雲泥の差がありました。韋駄天Sで力を出せなかった実績馬の評価は難しいところがありますが、この馬に関しては直千適性・夏の実績ともに十分な上、2走前のオーシャンSでも0.3差④着に入っているように力の衰えは皆無でしょう。

 年齢と枠で人気を落とし気味ですが昨夏の稲妻S(3勝C)で1番枠から②着しており、加えて今回は古馬重賞としては史上最低レベルに近いメンバーで別定戦。ここまでメンバーが薄いとオープン馬にとって馬齢重量はむしろ逆ハンデで、うまく捌けさえすれば掲示板以上があっても。

[2]④ジュランビル(松若)

 3歳夏までに3勝しましたがそこから3勝クラスで足踏みが続く現状。小倉を得意としておりHペースの前傾ラップは得意なのですが、前走はダート馬のピアシックを除けば実質6頭立ての3着で強調できる内容ではありませんでした。気になったのは、出ムチをくれてまでハナにこだわった割には最初の11.9-10.4の区間で前に行けなかったうえ、終始インの好位をキープしておきながら逃げたビアイを交わすのがやっとというレースぶり。本質的にはスローの前残りかHペースの前崩れでしか好走と言えるレースをしておらず、最初の2Fが21秒台で流れるここではそもそもレースに参加できるのかが怪しく…

[3]⑤リッチクレマチス(原)

 テンのスピードはそれなりにあるタイプなのですが、ローレルゲレイロに母父メイショウサムソンという明らかなパワー型で2勝はいずれも馬場が渋った前傾戦。それなりに条件の揃った4走前の中山戦でさえ1秒以上負ける現状では…

[3]⑥モントライゼ(川田)

 京王杯2歳Sを勝った時には優秀なスプリンターになると目していたのですが、3歳になってテンが速くなると③⑤着と取りこぼしが続いています。2歳時の2勝はイーブンペースないしは前傾戦を押し切ってのもので、最後に一足が使えるタイプでもないため前に行けないこの枠と馬場状態を考えるとこの人気で手は出し辛いです。

[4]⑦グレイトゲイナー(丸山)

 前走のテレビユー福島賞で1桁番手にいた馬で掲示板を確保したのは②着のこの馬と③着のヴェントヴォーチェ。後者は土曜のTVh杯を快勝しましたが、当時は長欠明けで余裕残しの仕上げで力が違ったという見方ができるでしょう。故に、それに先着したからと言って高い評価はしにくく、むしろグレイトゲイナー自身前半3F33.0というレースは経験したことのないハイペースで、最後アカノニジュウイチに捕らえられたあたりはペースの問題が大きいと見ます。3勝はいずれも逃げか2番手で前半が34秒以上のレースであり、テンだけ速い馬は多数いるのでここでは理想の位置取りを得ることは難しいと見ます。

 余談ですがロボットアニメにありそうな馬名です。但し富野由悠季の作品には「濁点」と「ン」が必ず入るためその要件は満たしておらず。東映あたりの作品で探せば出てきそう、グレイトゲイナー…

[4]⑧タマモメイトウ(津村)

 前走は見事な末脚でしたが、32秒台前半が当たり前のこのコースで上り33.4というのは特筆する数字ではなく、荒れ馬場で先行勢が脱落した利も大きいレースでした。元々周回コースでも末脚が嵌るか否かという極端なレースしかできない馬で、開幕週でまともに斤量を背負うとなると再現性は薄いと見ます。

[5]⑨トキメキ(田辺)

 昇級してペースの壁を打ち破れておらず、連勝中は前半34秒台のレースで好位から差し切ってきましたが3勝クラスで前半33秒台のレースになると着外続き。脚を溜めることが難しいこの舞台では。

[5]⑩アルミューテン(柴田大)

 韋駄天Sは道中最後方で漁夫の利を得ての4着で、このコースでの好走歴がありますがいずれもハナを切れてのもの。元々周回コースでもハナを切れないと好走できない馬で、1200m戦で控えさせてからのこの舞台でハナを切れる確率は低いと見ます。

[6]⑪ロードエース(松山)

 上りのかかる展開に強いダート馬らしく見せ場を作れたのが前走の韋駄天Sでした。ダートでもテンが32秒台になると追走できておらず、まっとうなスピード勝負では分が悪いです。

[6]⑫ライオンボス(鮫島駿)

 荒れ馬場で58kgを背負いまともに先行した韋駄天Sは参考外とできるレースでした。それを除けばこのコースで(4,2,0,0)としており文字通りの「直線番長」。元々ダートを走っていた時の2勝も全て1000m戦で、一息で走り切れる舞台が合っているタイプ。昨年は同様にこのコースを得意としていたジョーカナチャンに足下を掬われましたが、今回は初顔合わせの3歳勢を除けば一通り勝負付けの済んだメンバーでだいぶ与しやすくなりました。直前の調教が軽いのは少し気がかりなのと、流石に31秒台で逃げ切った4歳時と比べるとバリバリ最強というほどではないですが、ここでなら外せない存在でしょう。

[7]⑬ビリーバー(杉原)

 昨年3着となって以降良いところがありませんが、前走のパラダイスSでは32秒台の脚を遣いながら前残り展開に泣かされました。それ自体は3着のホープフルサインと同水準であるものの、前半36.2という明らかなスローペースにも拘らず直線向いてからゆっくり進路を探して400mから追い出すというレースをされては流石に敵いません。元々夏場は動ける馬で、直前手控えましたが1週前に負荷をかけたことを考慮すれば十分でしょう。追い込むにしても好位につけられるこの枠は好都合で、良馬場でやれさえすれば昨年の再現も十分考えられるでしょう。

[7]⑭オールアットワンス(石川)

 この馬も3歳になりテンが速くなると詰めの甘さが露呈し出世が遅れていますが、バテない分着をまとめられています。但し前走の葵Sにしろその前のマーガレットSにしろ、この馬より後ろの着順だった馬は自己条件に帰って全く通用していません。2歳時の2勝も緩めのペースを押し切ったものと考えれば、いくら51kgとはいえこの舞台で持ち味を活かせるタイプとは見えないだけに。

[8]⑮セピアノーツ(藤田菜)

 4走前のこのコースで未勝利戦を勝っていますが、この時の55.7という勝ちタイムは同年の開催では下から数えた方が早いレベルで、良馬場ということを考えてもクラスなりという評価の域は得ません。51kgですしハナを切れれば見せ場は作れると思いますが、流石に1勝クラスの馬が単勝10倍台前半では過剰人気の感もあり、押さえるなら連・複の相手として扱うのが妥当でしょう。

[8]⑯ルドラクシャ(斎藤)

 ロジクライの取り消しで大外枠になりましたが、この舞台で勝った未勝利戦の55.8という時計はさして強調できるものではありません。自己条件の直千でも色々と注文がつく現状ではいくら絶好枠でもこの舞台では手は出し辛く。

<予想>
◎ヒロイックアゲン
○ライオンボス
▲ビリーバー

 16頭中9頭が格上挑戦で、1勝クラスも3頭いるという古馬重賞は見たことがなく、メンバーのレベルだけで言えば史上最低と言っても差支えは無いでしょう。直線競馬という特殊条件に活路を見出したことも考えられますが、土曜の自己条件ではなくここを使ってきている陣営の中には重賞で10着以内でもらえる出走奨励金をアテにしている(=自己条件戦でも勝負になるか)ケースも少なくはないと考えられます。

 先述した通り、枠のせいもあり◎ヒロイックアゲンはかなり舐められた人気になっていますが、枠の有利不利で1勝クラスの馬がOP馬を逆転できるとはさすがに思えず、内枠から好走している実績も踏まえて抜擢した次第です。

 相手も昨年のアイビスSD好走組の2頭で。見た目の印象以上に格下馬が入り込む余地は薄いと見て、印はこの3頭に絞ります。

2021年7月24日土曜日

アリシアン函館デビュー、強敵相手も堂々の走りを


 出資馬である広尾TCのアリシアン(牝2、美浦・加藤征厩舎)が、日曜函館5Rのメイクデビュー函館(芝1800m)でデビューを迎えます。自身4頭目の出資馬デビューとなりますが夏開催でのデビューは初めてで、順調にここまで来てくれた有難さを実感しています。


 エピファネイア産駒、母は中央ダート1勝のベネディーレで半兄に京成杯2着のガンサリュートがいる血統のアリシアンは、募集時からとにかくその馬体の大きさで話題になっていました。6月にチャンピオンヒルズに調整放牧に出た時の馬体重が517kg。調教動画でも併せた僚馬のレイトンヒル(牡3)に全く馬格で負けておらず、その身体を活かしたパワフルなストライドが目につきました。

 パワーのありそうな体つきからダートでのデビューもあるかと思いましたが、速めをやる中で判ったのはかなり跳びの大きなタイプであるということ。時計を見ても水準級のスピードはありそうで、洋芝適性も見込める中函館芝1800m、小頭数のレースでデビューできるのはプラスでしょう。

 レースは1枠1番からのスタート、鞍上には吉田隼人Jを迎えます。内枠が仇となる可能性もあるうえ、外の各馬には好素材がズラリ。同じ函館芝コースでの追い切りで40秒台でまとめてきたシンティレーション(父ロードカナロア、半兄に2戦2勝のブライトギフト)、トップキャスト(父ダイワメジャー)の牝馬2騎に加えて、キタサンブラック産駒でOP馬ソロフレーズの下のオディロンも注目の存在です。あとは個人的には足を向けて寝られないレベルでお世話になったウインクルサルーテの全弟であるソアリングも気になるところです。それでも各媒体では注目馬として挙げられているのもちらほら見る上、専門誌でも混戦の中で一定の評価は受けているようで、俄かには期待を持てる一戦となりました。


 どの出資馬にしても1つ勝ってできるだけ長く現役を続けてもらいたいという思いで出資しているのですが、'19勢の苦境にその難しさも実感する今日この頃。今のアリシアンにとってはこの上ない舞台であるでしょうし、好結果はもちろんですが学び、収穫の多い一戦になってくれたらと思いますし、社台系クラブの強敵にひとつ胸を借りるくらいの気持ちで堂々と走り切ってくれたらと願うのみです。


【7/24(土)予想】

■函館8R ケイアイシェルビー

 前走の1勝クラス戦は微妙にスタートが合わず、内に押し込められキックバックを受け頭を上げて走っていたのに加えてムチでバカつくというめちゃくちゃなレース。立て直すために直線ではだいぶ位置を下げたもののそこからは改めて伸びを見せました。今回は大外枠で揉まれる心配も無く、良馬場でコーナー4回のコースなら追走も問題なし。スムーズならここはアッサリ。


■函館11R チェアリングソング

 函館日刊スポーツ杯からの臨戦が8頭もいるメンバー構成で自ずから同レースの上位勢が人気になっていますが、そこで盛大に詰まって脚を余して負けたのがこの馬でした。元々福島で勝っているようにコーナーの径の小さいコースでも立ち回れるタイプで、今回は外目を回れそうかつ開幕週の前回と比べインの消耗も進んでいることも踏まえれば流れが向きそうです。


2021年7月18日日曜日

【7/18(日)予想】W重賞の全頭評価とねらい目レース(福島テレビOP)

■函館10R

[1]①カフェファラオ(ルメール)

 力の違いで押し切った新馬・ヒヤシンスSを除いて、重賞では「テンのペースが上がると好走⇔落ち着くと凡走」という傾向が見て取れます。

・前半3Fタイムと着順
 ユニコーンS(1着)12.1-10.9-11.2→34.2
 JDD(7着)12.2-11.4-12.3→35.9
 シリウスS(1着)7.2-11.0-10.9-13.1→35.7(1900m戦のため推定)
 チャンピオンズC(6着)12.7-11.1-12.7→36.5
 フェブラリーS(1着)12.5-10.8-11.4→34.7
 かしわ記念(5着)12.0-12.0-12.3→36.3

 かねてから言われているストライドの大きさ故小回りコースでは走りにくいという点も頷けますが、個人的にはこの馬に関しては気性的な部分が大きいと見ています。例えばシリウスSやヒヤシンスSで後方から外を回して勝ったように、あるいはフェブラリーSのように周りに馬がいない環境で速めのラップを折り合うなどしてストレスなく進めるかが鍵になるでしょう。

 その点でいえば、コーナーの径の小さい函館で最内というのは最悪で、もう下げて外を回すしか勝ち目はないでしょう。ペースについても通常は35秒台中盤位の入りになるのですが、今年に関しては確たる逃げ馬が不在で誰かが行くにしてもペースは落ち着いてしまいそうで、気分良く運べる淀みないペースというのは期待が難しいでしょう。

[1]②ハナズレジェンド(藤岡佑)

 使える脚が一瞬で、ギリギリまで馬群の中で溜めて抜け出したいタイプのこの馬にとってはこの枠は歓迎です。但し理想は前が引っ張って直線で団子になる展開ですが、ペースが落ち着いた場合動き出しが早くなることから3~4角で置かれてしまう懸念があり、射程圏で直線を迎えるというのは難しくなってしまいます。かといって追走のためにコーナーで動くと末が甘くなるので、じっとして展開が向くのを待たざるを得ないのが現状です。

[2]③ワールドウインズ(武豊)

 遠征競馬で(3,1,0,1)と結果を残していますが、うち2勝の小倉は直前入厩で滞在では落ち着ぎ過ぎてしまう点があると陣営は語っており、前走の凡走もその点紐づく部分があります。

 但し前走に関してはこの馬が苦手とする馬群の中の競馬を強いられたことも原因と見ています。勝ち上がり以降連対した5回はいずれも逃げか外に馬を置かずに追走できたレースで、逆に馬群の中に入ってしまった六甲Sと前走の巴賞は力を出せませんでした。今回好位につけたい馬は複数おり、フルゲートのハンデ戦でこの枠からうまく外を突ける位置に導けるかが課題です。

[2]④アイスバブル(水口)

 大箱の中長距離戦でしか走れてない上、モレイラ、アブドゥラといった追える短期外人Jの騎乗時に良績が集中しています。ここ3戦の手綱を取った石川Jもどちらかと言えばそっちよりではあるものの、それでもメトロポリタンSで流れ込んでの6着がやっとという現状。あらゆる条件が上向かないここでは。

[3]⑤ジェットモーション(横山武)

 脱腸ののち去勢といろいろと受難続きだったこの馬が、約2年の休養を経て本格化。注意力に欠けるところがあり、ブリンカーを着用の上道中は馬群に入れて直線でひょっこり外に出すという戦法が理想ですが復帰後の3勝はいずれもその形。6着に敗れた京橋Sは小頭数で縦長馬群になりそれが叶わなかったものでした。前走は壁は作れましたがG前で前が狭くなり追えずで参考外。16頭立てでうまく馬群に入れられる可能性は高いうえ、連勝した小倉戦のように速い動きだしにも対応できる脚質につき、立ち回り一つでチャンスはあるでしょう。

[3]⑥タイセイトレイル(菱田)

 500kg級の馬にしては休み明け(0,1,2,2)とまずまず走れていますし、函館は初コースも札幌で(0,0,3,0)と洋芝も問題ないでしょう。但し主戦場は2400m超の長距離で、2000m以下のレースに出るのは実に3年半ぶり(18年12月の芝1600m戦/1勝クラスで⑧着)。矢作厩舎はこの馬しか出さないにもかかわらず所属の坂井Jをレッドジェニアルに譲っている点からもここでの勝負度合いは低そうで、札幌日経OPに向けた叩きと見るのが妥当かと。

[4]⑦ドゥオーモ(勝浦)

 昨年の小倉大賞典も函館記念も、上りのかかる展開を利しての好走でした。ここ5戦は展開が向かずハンデも昨年と据え置きになったのは良かったですが、今回もなかなか前が止まら無さそうで…

[4]⑧トーセンスーリヤ(横山和)

 休み明けは④②②③①⑤と堅実なうえ負けも小差。前に馬を置いて進む形が理想で、前走はハイペースでわずかに残せませんでしたが差し決着を0.1差④着なら十分に走れています。中間は美浦で十分に乗ったうえで、最終のタイミングで函館に輸送しダートで負荷をかけての追切と体調面も問題ないでしょう。但し陣営は熱さの不安を口にしているだけに、最高気温28度の予想が出ている函館はギリギリでしょうか。

[5]⑨サトノエルドール(亀田)

 前走に限らず、この馬の勝ちパターンは3~4角で捲り上げていくスタイルにつきペースが落ち着きそうなここは流れが向きそうな舞台と言えます。カフェファラオの態度がギリギリまで決まらなかったがためにソデにされた格好ではありますが、3場開催でW重賞がある週であることを考えれば亀田Jを確保できたのは良い方だと思います。

 不思議なことに亀田Jの芝での良績は根幹距離に集中しています。


 上記は今年の亀田Jの芝レースの距離別成績ですが、1400、1800といった非根幹距離で芳しくない一方で1200、2000では信頼に足ると言える数字を残しています。藤井Jの真逆とでも言いましょうか…

[5]⑩マイネルウィルトス(丹内)

 元々平坦コースで4角4番手以内を取れれば高い確率で好走する馬であるわけで、ここでも条件は揃うはずです。ただ2走前の壇之浦Sは他馬が外に振られる中インベタで労せずしてポジションを上げられたがための勝利で、前走は直線でのスピードアップが難しいコンディションでうまく風除けしながら進めた分で、色々と恵まれた側面が大きいです。凱旋門賞への壮行戦となり人気もしていますが、休み明け自体が久々というのとここに来て陣営が体重減に言及しており調整が上手くいくかどうかも不透明な状況です。


 上記は2010年以降の宮厩舎の前走間隔別成績ですが、回収率はともかくとして絶対的な勝率他は間隔の短い方が好走できています(5~8週の回収率が良いのは2度の単勝万馬券で数値が跳ね上がっている側面あり)。早めに動き出す展開は丹内Jと手が合っているとも言えますが、現状のオッズがこの馬の実力を真に示しているとは言い難く…

[6]⑪ディアマンミノル(泉谷)

 前走は見せ場なく敗れましたが、4角からずっと狭いところを走らされた分でした。左回りのコーナーリングもスムーズではない様子で、エンジンのかかりが遅い分長く良い脚を使えるのでやはり理想は右回りの大箱(=京都、阪神)コースの低速戦となるわけです。立ち回りが要求される函館では、エンジンがかかる前に終戦する可能性が高そうで…

[6]⑫アドマイヤジャスタ(吉田隼)

 昨年のこのレースにしろ今年の小倉大賞典にしろ、前が流れて脱落した先行勢を拾うレースで台頭している現状です。ペースが落ち着くうえ例年より開催開始が後ろ倒しになった分まだ内が活きている今回、斤量2kg増というのも歓迎材料とは言えません。

[7]⑬ワセダインブルー(大野)

 未勝利~2勝クラスまでは「長距離戦で馬場が渋った時」に勝ち上がっていた馬で、4走前のオホーツクSで洋芝+2000m戦を克服して勝っていますが札幌の開催後半で外差し傾向が出ていたタイミングでの勝利でありました。3走前の福島記念は直線で一瞬前が塞がったうえ位置取りを思えば0.5差6着は善戦の部類かとは思いますが、4角から鞭を入れる動き出しで最後は脚が上がってしまった様子を見るにここではかなり恵まれないとまだ厳しいと見ます。

[7]⑭マイネルファンロン(秋山稔)

 メンバー的にはスンナリ先行できそうな構成で、昨年は体調面の問題もあり全く見せ場が作れませんでしたが今年は休み明けの巴賞をひと叩きして体調上向き。スプリングS3着の実績もあり小回りコースが合っており、60秒前後くらいまでで流れてくれれば一昨年の再現があっても驚けません。

[8]⑮バイオスパーク(池添)

 昨年は外有利馬場を内で先行して3着。今年はその点条件は好転するのですがこの枠を引いてしまったのは大きな痛手です。2桁馬番では(1,1,1,5)で、馬券圏内に入った3度は10番枠or11番枠と「中枠」カテゴリでの好走と内に入れられるかで成績が変わってくるタイプにつき、よほど積極的に運ばない限りはインを取れなさそうで。

[8]⑯レッドジェニアル(坂井)

 良績が京都に偏っているように平坦コースは合っており、京都開催が無くなったうえG2勝ちにつき斤量面で気を遣う必要から適鞍探しに苦労していましたが、久々に平坦コースの重賞に出られるチャンスとなりました。

 但し状態面では明らかに途上で、絞れていないにもかかわらず最終追いが軽いというチグハグな内容。芝コース追い切りで51.6-12.2というのも特に強調できる時計ではなく、ここを叩いて札幌記念…と行きたいところでしょうか。

<予想>
◎ジェットモーション
○マイネルファンロン
▲サトノエルドール
△トーセンスーリヤ
△ハナズレジェンド
△ワールドウインズ

 好位で壁を作って運べそうなジェットモーションから入ります。前ないしは内で運べそうな各馬を相手に。


■小倉11R

[1]①ミスニューヨーク(加藤)

 1800mでは(4,1,1,1)で、唯一の着外は前残り決着を外差しした福島牝馬Sでそれも0.5差⑨着ですから内容のあるレースではありました。小倉や芝の重馬場のように上りがかかる展開を得意としており、理想は一雨ですが良馬場でも立ち回り一つで台頭の余地はありそうです。

[2]②ダノンチェイサー(岩田望)

 骨折明け後は手薄なOPでも勝ちきれない体たらくで、同じ舞台で行われた昨夏の小倉日経OPは後方有利な展開だったとはいえ外に持ち出した割には止まり過ぎという内容。元々きさらぎ賞も前有利展開があっての勝利で、ローカルとはいえ現状ではベストを尽くしても重賞で勝ち負けとまでは。

[3]③アンドラステ(川田)

 前走のマーメイドSでは距離延長でまともに掛かってしまい、外目で壁も作れず最後に止まってしまいました。その点今回はテンも流れるし距離は短くなるしで条件は明らかに好転しますが、馬の特徴なのか厩舎の特徴なのか間隔が詰まると必ずと言っていいほどパフォーマンスを落としており中3週の今回は強調しにくいのも事実です。

[4]④ドリームソルジャー(鮫島駿)

 4走前の阿武隈Sの際にご紹介したのが下記。

 ドリームソルジャーは「平坦」「右回り」「コーナー4回」のコースに良績が集中しており、過去6回の連対歴(3勝②着3回)は全てこの条件に該当します。

 上記に当てはまった阿武隈Sは、鞍上の好騎乗もあり見事に①着。昇級後3戦はパッとしませんがいずれも左回りのうえ「坂あり」か「ワンターン」で好走条件に合致しませんでした。今回久々に適条件に出られるうえ頭数・ハンデも手ごろで、開催上旬で内も活きているコンディション。内を捌ける鮫島駿Jなら直線でインにできたスペースを突いて一発、という期待は十分に持てるでしょう。

[5]⑤ロータスランド(藤岡康)

 台風の日のもみじSでラウダシオンの2着している経歴もあり、小脚が使えるタイプで他馬が苦手とする道悪でもスイスイ走れる強みがあります。この3連勝中は稍重or重でのレースが続きその点も大きかったと見ています。コーナーで加速の付く小倉は大トビ馬よりこのような馬の方が走り易い舞台ではありますが、まともにペースが流れた時の追走力は未知数であるうえムチに敏感なところがあり(前走も鞭を入れるたびに逆方向に飛んでいた)、位置を落とすと直線でかなり追いにくい展開になることが懸念されます。

[5]⑥メイケイダイハード(酒井)

 前走の米子Sは重馬場を思えば58kgを背負い4角2桁番手で唯一掲示板に食い込んだ走りは評価できるものでした。但し輸送で体が減ってしまうタイプにつき遠征競馬で結果を出せていない点が気がかりで、好走歴のほとんどは阪神という点からも昨年と舞台が変わる点はプラスとは言えないでしょう。

[6]⑦アメリカズカップ(松若)

 昨年の小倉記念ではマイル戦のようなハイペースが幸いし、後ろにいたことで漁夫の利を得られた4着でした。前が早くなると言っても今回そこまで捨て身の逃げを打ちそうな馬も見当たらず、現状のコンディションでは後方待機で35秒台の上りでは間に合わないだけに…

[6]⑧カテドラル(福永)

 前走の安田記念ではペースが思ったほど速くならなかった上、結局外を回す形になり良さが生きませんでした。前半が流れ自然と折り合いがつく小倉1800mであれば距離延長も対応可能でしょうし、コースロスを避け内を捌ければチャンスはあるでしょう。

[7]⑨ボッケリーニ(浜中)

 道中でしっかり脚を溜められればキレるタイプで、今年の中日新聞杯を含め前半4Fが48秒以上かかれば(4,0,0,2)に対し47秒台以下だと(1,4,1,2)とやや詰めの甘いところが出てしまいます。ワンターンの新潟外2000mからコーナー4つの小倉1800mに変わる点は好材料ですが、ある程度流れも速くなるので今年の小倉大賞典のように何かに負ける可能性は否定できないかと…

[7]⑩ディアンドル(団野)

 前走のヴィクトリアマイルでは道中のペースが11秒台後半になったことで一息入れることができ、中距離向きの馬に展開が向いたレースでした。コーナー4つの小倉大賞典で3着していることもあり、キャリア序盤は気性面の懸念から短距離戦を使わざるを得なかっただけでこの路線でも十分にやれることを示す近走となっています。当時よりも内が走り易く、他に行きたい馬も居ない今回は自分の形に持ち込めそうで型通り走れば好戦期待。

[8]⑪クラヴェル(横山典)

 前走のマーメイドSは外差しが嵌った格好ですが、牝馬で2000mを走れる馬がそもそも多くないこともあり軽ハンデでスムーズに運べた馬同士の決着ということを考えれば本質的な評価は高くはありません。ハンデキャッパーもそれがわかっての52kgであるわけですが、上りがそれなりに掛かる小倉であれば立ち回り次第で台頭の目はあっても良いでしょう。

[8]⑫アバルラータ(西村淳)

 8走前に勝ったオークランドRCTは丁度1年前に阪神で行われた中京記念の1つ前のレースで、インは砂埃が上がるほどのバッドコンディション。前が流れる展開もありましたが昇級後同様の流れでも通用していない点を考えれば、外有利馬場のお膳立ては欲しいところ。今の小倉はまだそこまでとは言い切れないだけに…

<予想>
◎ドリームソルジャー
○ディアンドル
▲ボッケリーニ
△ロータスランド
△カテドラル
△ミスニューヨーク
△アンドラステ
△クラヴェル

 ハンデ戦らしい混戦が見込まれる故、相手は広く取りたいです。


■福島11R マリアズハート

 良績が「右回りの1200m戦」に集中しており、3戦ぶりに得意舞台に出る格好。その3走前の春雷Sは最内枠から得意のイン突きで伸びましたが、外有利のバイアスもあり②着どまり。馬群の中を運ばせてインを突く戦法が合っており、包まれにくい枠を引き今の福島は内が活きるコンディションと来れば、巻き返しは可能と見ます。