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当ブログは、広尾サラブレッド倶楽部株式会社様のご厚意により、同倶楽部の所有する競走馬の写真及びWebサイト記載情報の転載許可を頂いております。

2023年6月24日土曜日

【6/24(土)予想】ねらい目レース(天保山S、東京2R)

■東京2R コルニチェロ

この時期の未勝利戦はいわば「負け残り戦」で、理屈としては走れは走るほどレースレベルは下がり勝利に近づきます。裏を返せば、いくら近走成績が良くてもそれはメンバーレベルに助けられていることが多く、この力関係を逆転できるとすれば「間隔があいているがハイレベルなメンバーを戦ってきた馬」となります。2月の東京戦以来となるコルニチェロですが、その新馬戦は2~5着馬が既に勝ち上がり済とそれなりのレベルの中での⑥着でした。勝ち馬とは3.1差、⑤着馬とも1.1差であり、⑦着以降が未勝利であるためこの馬が勝てる方に属していたかの判定は微妙なところですが、明らかにレースをわかっていなかった風の走りで最後はデムーロJらしく流し気味の入線でした。一度レースを経験したことでの前進は十分に見込め、血統的にも距離は長めがよさそう。いずれ勝ち上がるでしょうが、妙味を狙うならここでしょう。


■阪神11R/天保山S メイショウダジン

前走の欅Sでは道中砂を被り続けるストレスフルな競馬になり、直線でも終始前が開かずまともに追えたのはゴール前100m程度。それでもルコルセールやケイアイロベージと言った人気馬を競り落としての④着は十分に評価できます。元々は一昨年の日本テレビ盃でも③着と好走しておりこのクラスでもやれる力はあるだけに、OP実績のない上がり馬が人気するメンバー構成なら台頭十分でしょう。

2023年6月18日日曜日

【6/18(日)予想】ユニコーンS・マーメイドSの注目馬とねらい目レース(東京12R)

■東京11R/ユニコーンS サンライズジーク

このコースは2戦2勝と得意にしており、大敗したレースは小回り、芝などはっきりした敗因があります。4走前のくすのき賞や前走の兵庫CSの負け方を見る限り、現状では右回りのコーナーワークに課題を残す模様でこの条件替わりはプラスでしょう。時計短縮に課題を抱える馬も多い中1分35秒台で勝ち切った経験も魅力で、ここは見直し必至です。


■阪神11R/マーメイドS サンカルパ

折り合い面が課題で、2000m戦は4走前の紫苑Sで0.7差⑨着があるのみ。ただこの時は向こう正面でモロに掛かってしまった分で、トライアルレースの特性上仕方のない面はあります。対してここはポジションを取りたい馬が多く道中の運びはやり易くなるはずで、こうした「相手が強い方が都合の良いタイプ」こそ格上挑戦の軽ハンデで狙いたい馬です。


■東京12R サトノレギオン

前走の中京戦は中間軽めの調整を余儀なくされ⑬着大敗。しかし当時の②④⑤⑨着は次走で即勝ち上がっており、レベルの高いメンバーが相手でした。立て直されたこの中間はウッドで負荷をかけられ調子に問題は無く、2走前までこのクラスで⑥②④⑥着と既に目途は立てている状態。人気は3歳勢に譲っても、キャリアの少ないこの馬の上昇余地は十分と見ます。

2023年6月17日土曜日

【6/17(土)予想お休みします】

なかなかこれといった妙味馬が無く、今日は大人しくすることとします。

2023年6月11日日曜日

【6/11(日)予想】エプソムC・函館スプリントSの注目馬

■東京11R/エプソムカップ ヤマニンサンパ

昨年1勝クラスを勝った後、一段飛ばしで飛鳥S(3勝C)を制しOP入りした変わり種。しかしながら弟に2戦2勝のヤマニンウルス、妹のヤマニンアンフィルは昇級初戦で(0,2,0,0)ときょうだいそろって昇級即力を出せるタイプです。2走前、昨年のエプソムCではゲリラ豪雨明けで終始馬場の悪い内側に押し込められ⑦着、前走の関越Sでは故障馬のあおりを受けブレーキを踏み⑧着とチグハグですが、何れも0.5差に纏めており着差ほど力量の差は無いはずです。10か月半ぶりの実戦がどうかですが、坂路オンリーの調整はいつものことで最終追いはわざわざ杉原Jが跨り坂路で加速ラップを踏む好内容。人気上位は適性距離が1Fずれていると思われる馬が多く、渋って外差しのバイアスが出てくるならば全3勝を今回と同じワンターンの1800mで挙げているこの馬の見せ場があるでしょう。


■函館11R/函館スプリントステークス ヴァトレニ

阪神メインの三宮S(OP)に出走するメイクアリープは幸Jがデビューから7戦すべてで手綱を取り(4,2,1,0)とパーフェクトな成績。目下3連勝中と快進撃を続けるさなか、幸Jはこちらを選択しメイクアリープは古川吉Jに乗り替わりとなります。幸Jと言えばJRA史上2人しかいない通算22,000回騎乗を達成する働き者(もう1人は武豊J)で有名で、1日12R騎乗もザラ。そんな幸Jが通算で18回しか騎乗経験が無く明日もこれを含めたった3鞍しか乗らない函館に遠征に来たのも、2走前に北九州短距離Sを制したヴァトレニとのコンビで重賞を獲りに来た本気度の現れと見てよいでしょう(もちろん先約だったのでしょうが)。開幕週の函館はインに馬が密集しがちなのに加え、雨が残り例年ほど速くはならなさそうで1分8秒前後の時計に対応できれば間に合う計算。夏場に好走歴が集中するタイプで調子も上向いており、外目をスムーズに運べれば勝機も十分です。


2023年6月10日土曜日

【6/10(土)予想】ねらい目レース(函館日刊スポーツ杯、水無月S)

■函館11R/函館日刊スポーツ杯 アルムファーツリー

初勝利はこのコース、その後の2連対は芝の稍重以下という戦績で時計の掛かる馬場は得意なタイプです。ここ3戦はダート1800m戦を使われ大敗続きですが、再び好走歴のある条件に戻ってきた格好に。函館は開幕週ですが雨が残り、ただでさえ洋芝で時計の掛かるところにクッション値7.3というかなり柔らかい芝コンディションにつき高速決着は見込め無さそうで、1分9秒前後でも間に合う決着になればこの馬の台頭余地も十分です。


■阪神11R/水無月S メイショウドウドウ

父ヴィクトワールピサはオールウェザーのドバイWCを制しましたが、国内では皐月賞・有馬記念と中山でG1を2勝。然るに急坂のあるコースの方が得意なタイプで、平坦コース(福島・新潟・京都・小倉)では(1,1,0,13)なのに対し急坂コース(中京・阪神)では(2,8,2,18)と複勝率4割という走りを見せています。阪神替わりはプラスですし内枠に控えたい馬が多く揃ったここは楽にインも取れそうで、得意舞台で一変は十分可能と見ます。

2023年6月4日日曜日

【6/4(日)予想】安田記念の全頭評価

■東京11R/安田記念

[1]①ナランフレグ(丸田)

前走の高松宮記念はスタートで寄られ位置を悪くしてしまい、それでも直線ではよく追い上げて④着。遠征競馬を苦手とする宗像厩舎でこの成績は評価してよく、マイルでの勝ち星はないものの昨年のこのレースも0.4差⑨着と善戦しており通用するだけの末脚はあります。これで雨が残れば食い込める余地も十分に見えましたが、土曜の午後から天気は回復。府中の水はけを考えれば良馬場開催は避けられず、まっとうな切れ味勝負となるとこのメンバーでは。

[1]②メイケイエール(池添)

前走の高松宮記念は見せ場を作れず⑫着。馬場も合いませんでしたが、それ以上に問題なのがビルドアップにより抑えが効かなくなっている点。今年に入ってから調教で猛時計を連発していますが、調教に跨った池添J曰く「筋肉がより発達し、コントロールがより難しくなった」とのことでこれまでどうにか抑えが効いていたところがもう人間の力ではどうしようも無くなっている状況を示唆しています。武英師も万策尽きたとばかりに当週は時計を出さず「今回は気分良く行かせる」作戦で臨むとコメントしており、暴走させて直線どこまでお釣りを残せるか、というレースになりそうです。

[2]③ジャックドール(武豊)

デビュー以来2000mにしか使われておらず、今回が初のマイル戦。とはいえほぼ同じ形態の東京芝で(2,0,0,2)のオール掲示板と安定しており、ワンターンのレースに不安はありません。前半4Fが47秒未満になると(0,0,0,2)で速い時計の勝負に一抹の不安は残るものの、メイケイエールが暴走して乱ペースになると2番手集団のラップは意外と落ち着くことが予想されます。強引に逃げたパンサラッサを好位からとらえた昨年の札幌記念のように、特殊な展開になった際に最もその利を受けそうな存在ではあります。

[2]④セリフォス(レーン)

2走前のマイルCSでは外差し有利の流れを悠々と大外を回して差し切り。展開だったり馬場の良いところを走れた恩恵はありますが、あれだけのロスを負ってでも勝ち切れてしまうというのは想像以上に強かったと言えます。敗れたレースにはすべて理由があり、6走前の朝日杯FSはスタートで後手、5走前のNHKマイルCは外差し決着で内を突いた分、4走前=昨年のこのレースはスタート直後に寄られ宥めるのに時間がかかりエネルギーをロス、前走のドバイターフは初の1800m戦でした。馬群に包まれると制御不能になるリスクもあり、昨秋は控えて大外を回す安全策で連勝。東京コースは回復途上ですが、特に雨上がりの晴天時は外から乾く傾向にあるのも好材料。乱ペースになっても距離短縮となる今回は自分のレースが出来ればおのずと勝機でしょう。

[3]⑤ソダシ(川田)

前走のヴィクトリアマイルはロータスランドを行かせて2番手を追走。大外枠のスタートながらしっかりと折り合い精神面での進境を見せた一戦でした。キレイな跳びで同じ良馬場でも雨が降る中の悪化段階と晴天の良化段階では後者の方が良いタイプで、阪神JF以降は前半3Fが34秒台まで速くなれば(4,2,1,0)と純粋なスピード争いは望むところ。初の中2週を克服できればチャンスは十分です。

[3]⑥ダノンスコーピオン(M.デムーロ)

32秒台の脚は持っていないタイプで、前走の京王杯SCはキレ負けしての⑪着。上りは掛かった方が良いタイプにつき馬場が回復すると出番は遠のきそうです。

[4]⑦ガイアフォース(西村淳)

前走のマイラーズCが初めてのマイル戦で②着。スタートで後手を踏む展開も、小倉2000mでレコード勝ちした実績が語る通り下り坂から直線平坦でトップスピードを維持するレースになり流れが向きました。戦前杉山晴師が「京都のきれいな馬場を走らせたく、天皇賞かここかの二択だった」と語っていた通り、マイルがどうこうというよりはこういうコースで適性があるということでしょう。流石に東京コースとは求められる適性が違うだけに、前走の好走を以てマイル適性があるかどうかは判断できません。

[4]⑧ドルチェモア(坂井)

前走のNHKマイルCは道中バランスを崩したこともあり流れに乗り切れず⑫着。ルーラーシップ産駒らしくスピードが求められるレースの方が力を出せますが、最後の3Fがずっと11秒台になるレースは未経験。ここは胸を借りる立場でどこまで…でしょう。

[5]⑨シャンパンカラー(内田博)

前走のNHKマイルCは流れを見て控える判断をした内田博Jの好騎乗に尽きます。あれが出来るなら当日の馬場なら間違いなく走れたはずで、何ら不思議のない勝利でした。このコースで3戦3勝という成績が示す通りヨーイドンの展開になれば確実に末脚は使えますが、問題はメイケイエールが暴走してなし崩し的に脚を使わされる展開になった時です。中山コースの2戦で取りこぼしているように早目に動きだすと案外で、久々にG1を制した鞍上がここを辛抱できるかにかかっています。

[5]⑩ソウルラッシュ(松山)

極端に速い時計が求められない限りはコンスタントに走れており、前走のマイラーズCにしても1分31秒台の勝ちタイムの中0.1差③着と高速決着への対応力を見せました。一方で使える上りに限界のあるタイプで、昨年の安田記念は上位馬が軒並み32秒台の末脚を繰り出した中で33.3の脚で⑬着。キレの差がそのまま着順に直結したと言ってよく、馬場が回復すればするほど好走圏内から遠ざかるだけに。

[6]⑪イルーシヴパンサー(岩田望)

昨年のこのレースで1番人気に支持されるも終始前がつかえて⑧着。それでもまともに追えない中で上がり最速タイの32.6の脚を使っており、ソングラインから0.2差まで迫った末脚は東京向きの適性を見せました。前走の中山記念はコース形態を気にしてという事情もあったのでしょうが、中途半端に位置を取りに行った上直線でやはり詰まり通しで⑧着。距離延長で溜めを作るのはたやすく、捌ける岩田望Jに戻るのは好材料。前が開いて能力全開ならここでも引けは取らないはずで。

[6]⑫ナミュール(横山武)

前走のヴィクトリアマイルは向こう正面での不利もそうですが、雨中で上滑りする馬場も合っていなかった印象です。良馬場で巻き返しは可能と見ますが、一方でこの馬は長くいい脚を使うというよりは一瞬のキレを活かしたいタイプ。故に枠順が成績を左右しかねず、1桁馬番で(3,1,1,0)に対し2桁馬番だと(0,1,0,4)。メイケイエールの暴走で乱ペースが予想される中では脚の使いどころは相当難しいはずです。

[7]⑬レッドモンレーヴ(横山和)

前走の京王杯SCは初めての1400m戦にも対応し、上り32.6の脚を使っての差し切り勝ち。エアグルーヴ一族らしく良績が左回りに集中しておりこの舞台は問題ないのですが、ここ2戦ともゲート内での駐立が怪しく後手を踏んでいる点は気がかりです。この中間はレース間隔が詰まることも考慮して芝コースで最終追いを敢行。坂路が閉鎖されている影響もあるのでしょうが、これまで中2週の臨戦でもウッドで追われていたことを考えると状態維持が目的の調整過程はプラスではなく、テンションの面からも懸念材料です。

[7]⑭シュネルマイスター(ルメール)

前走のマイラーズCは1分31秒台の高速決着を制し1年半ぶりの勝利。元々当時のメンバーで31秒台の勝ちタイムを持っているのはこの馬だけという背景もありましたが、常々指摘されてきた「右回りで手前変えない問題」を乗り切っての勝利は見た目以上の価値があります。この中間は2週連続でウッドでマイネルファンロンに先着しており、何れも最後の1Fが11秒台前半を刻んでおりゴールに向かって加速するこの馬の持ち味が出せる状態になってきました。前半が暴走ペースになってG前で掛かる流れになれば一昨年のNHKマイルCの再現とばかりに間に合う可能性も十分です。

[7]⑮マテンロウオリオン(横山典)

最近は溜めても出してももう一歩パンチを欠く現状。昨年のNHKマイルCでは大外ぶん回しての②着がありますが、このメンバーでそれをやるなら32秒台の脚が必要です。現状では東京向きの上がりを使えるイメージは描きにくく。

[8]⑯カフェファラオ(浜中)

2度の芝参戦は何れも1番枠を引いて⑨⑰着。被されると嫌気を出す面がありこの枠は良いのですが、結局この馬の好走パターンはそこそこの位置からひと脚を使うレースで、過去7勝は何れも4角10番手以内の位置取りでした。内目のポジションを取ると被される懸念があり、一方で外を回せばロスが大きいうえ直線で外に出したい馬は他にも多くいるだけに、シュネルマイスターやセリフォスの後ろから差してくるとなると32秒台の脚を使えるギアを持っていない限り流石に現実的な話ではなくなってしまいます。

[8]⑰ウインカーネリアン(三浦)

逃げなくてもレースは出来るタイプですが過去11連対は全て4角3番手以内でのもので、流石にこのメンバーでこの枠を引いてしまうと2~3番手というポジショニングは望めそうになく。

[8]⑱ソングライン(戸崎)

前走のヴィクトリアマイルはソダシの内を掬っての差し切り。先に抜け出すとソラを使う一方で以前は怖がりな面があり囲まれるとパニックになるため乗り方は相当難しかったのですが、ここに来ての心身の成長を窺わせるレースぶりでした。しかしながらヴィクトリアマイルを勝って中2週で臨むこのローテーションはアーモンドアイ・グランアレグリアでさえも②着が精いっぱい。中間もしっかり負荷をかけられているのは良いですが、さらに強い相手が立ちはだかる舞台でどこまで。

<予想>
◎セリフォス
○シュネルマイスター
▲イルーシヴパンサー
△ソングライン
△ソダシ
△ソウルラッシュ
△ジャックドール

2023年6月3日土曜日

【6/3(土)予想】鳴尾記念の注目馬

■阪神11R/鳴尾記念 マイネルファンロン

昨秋以降は調子が戻らず大敗を続けていましたが、この中間は昨春以来のCW51秒台をマークするなど良い頃のものに近づいてきました。併せ馬は2週連続して遅れてはいるものの、いずれも相手はシュネルマイスターでしたから仕方ありません。相手が揃ったように見えますがこの馬も昨年の宝塚記念⑤着の実績馬で、上位人気にG1実績のある馬も少ないここでなら十分に伍せるはずです。

2023年5月28日日曜日

【5/28(日)予想】日本ダービーの全頭評価・目黒記念の注目馬とねらい目レース(與杼特別、安土城S)

■東京11R/東京優駿(日本ダービー)

[1]①ベラジオオペラ(横山和)

前走の皐月賞はグラニットの番手で収まろうとしたところでタッチウッドのまくりに遭い被される格好となり、息も入らず3コーナーで脱落。外枠を引いたうえ余計にスタミナを消費させられる馬場も堪えました。本来デビューからの2連勝時のように切れ味で勝負するタイプで東京は歓迎のクチ。血統背景から距離の不安はありますが前走だけではまだ見限れません。

[1]②スキルヴィング(ルメール)

前走の青葉賞はトライアルの性質上動き出しが早くなり、差し勢有利の展開にも恵まれたことも事実でしたがキタサンブラック産駒らしくじわっとアクセルを踏み加速するレースで強さを発揮しました。さらに評価できるのは2走前のゆりかもめ賞で、1角から4角までずっと12秒台が続き最後の直線部分のみの勝負となった中で後方2~3番手からの差し切りを見せ非凡な瞬発力を見せつけました。このどちらのパターンにも対応できるのは大きな強みで、距離の不安が無い分ポジションを取れれば頭があってもおかしくはありません。

[2]③ホウオウビスケッツ(丸田)

ここ2戦は精彩を欠く走りですが、2走前のスプリングSにしても前走の皐月賞にしてもグラニットが居たためハナを取れず、スピードを活かせない重馬場だったこともあり良さを出せませんでした。この馬の真骨頂は3走前のフリージア賞のパフォーマンスで、自ら逃げて「12.7-11.7-12.1-12.5-12.6-11.8-11.6-11.2-11.2-11.8」というラップを刻みました。後傾ラップであることは間違いないのですが、注目すべきは後半5Fずっと11秒台で走っている点。逃げ馬が自ら加速しなおかつ最後まで止まらないのであれば後ろは届くはずが無く、逆にここ2戦は重馬場で急坂の中山でしたのでこういった走りができなかったことも頷けます。近5年のダービー出走馬で同様に「後半5Fすべて11秒台のレースを勝ったことのある馬」は6頭いたのですが、それがそうそうたる顔ぶれ。

2022
イクイノックス②(東スポ杯)
アスクビクターモア③(未勝利@中山)

2021
シャフリヤール①(毎日杯)
バスラットレオン止(NZT)

2020
コントレイル①(東スポ杯)

2019
ニシノデイジー⑤(東スポ杯)

4頭のG1馬+海外G2勝ち馬+JG1勝ち馬というラインナップで、かつ(完走していれば)何れもダービーで掲示板という優秀な成績。ダービーのペースは「玉砕覚悟で逃げるマイラー」が居るかいないかで大きく左右されますが、パクスオトマニカは距離を考えて積極的にはハナを取らなさそうですのでスタートさえ決まればこの馬がハナを奪える可能性は高いです。3戦ぶりに良馬場の大箱で走れる点は間違いなくプラスで、持てるポテンシャルを出し切れれば大駆けがあっても。

[2]④トップナイフ(横山典)

前走の皐月賞ではスタートでトモを落とし後方から。大体ソールオリエンスと同じようなコースを進んで0.9差の⑦着でしたが、結果的には馬場の悪い内目を通った馬たちが全滅した中で終始馬場の良いところを走れたメリットがありました。それで⑦着となるとキレが求められる東京でさらに成績を上げてくるイメージは描けずで。

[3]⑤ソールオリエンス(横山武)

ここ2戦は上がりの掛かる展開を差し切っていますが、元々は東京でのデビュー戦で33.3の脚を使って勝っているだけに一概に中山巧者とは片づけられません。操縦の難しいところもあり大箱コースに替わるのもプラスで、皐月賞がロスの大きい競馬だったことを考えても距離延長にも問題は無いしょう。ただ、しいてケチを付けるとすればそのデビュー戦は②着に下したレーベンスティールの方が速い上りを使えていたわけで、良馬場の東京で前走と同じようなレースをしようと思ったときに果たしてそこまでキレるのか?というのは現時点で裏付けはなく、そのデビュー戦は前半5Fが65.0というドスローで繰り出した末脚。もしかしたら上がりの絶対値がさほど高くないタイプの可能性もあり、実力だけでは決まらないダービーで1倍台の人気となると積極的に買いたい馬ではないと言えます。

[3]⑥ショウナンバシット(M.デムーロ)

前走の皐月賞はスタートは無理に行かずインをそつなく進み、4角で外に進路を取ったレースぶりはドゥラメンテの再来かと見まがうほど。タスティエーラとの併せ馬に持ち込んだところまで完璧でしたが、馬場の悪いところを走った分最後は止まってしまいました。内目を通った馬の中では唯一掲示板を確保しており見た目以上にはコース取りの恩恵を受けたわけではなかったと考えれば善戦と言えます。33秒台の上がりを求められたレースで勝ち切れていないように本質的には東京向きではないのでしょうが、前目につけてひと脚というダービーで穴を開けうる適性は持っており位置を取れれば一概には。

[4]⑦フリームファクシ(吉田隼)

前走の皐月賞は道悪で進みが悪かったことも堪え、内枠から被されたタイミングで頭を上げ制御不能に。ルーラーシップ産駒らしく大トビで大箱の良馬場に替わるのはプラス材料で、前に馬を置く形で折り合えれば見直す手も。

[4]⑧メタルスピード(津村)

前走の皐月賞を含め一連の好走は何れも中山でのもの。東京コースは6走前に未勝利戦で③着していますが、重賞で歯が立たなかったシルバースペードを捉え損ねたもので評価は出来ず、折り合い面からも距離延長はプラスではないでしょう。

[5]⑨グリューネグリーン(石川)

5走前に東京で未勝利戦を勝っていますが、当時はエエヤンが暴走気味に逃げた前傾戦でこの馬が先頭に立った最後の2Fは25.2も掛かっていました。今回も誰かが掛からない限りはこのような特殊ラップになることは考えにくく、4走前の京都2歳Sのように恵まれたとしてもこれ以上の上がりを使える先行馬は多いだけに。

[5]⑩シャザーン(岩田望)

前走の皐月賞は自慢の末脚が繰り出せず⑥着に敗れましたが、やはりそれまでのレースよりも前半が5秒以上早くなったレースでそこまでの溜めを作れなかったと考えます。既にOPに上がってしまった以上、今後前半が64~65秒も掛かることは長距離戦以外では考えられず先行勢がやりあっての自滅展開に嵌るのを待つか、血統的に距離を短くしてスタミナを末脚に振り分けるくらいしかないかと…

[6]⑪ハーツコンチェルト(松山)

母ナスノシベリウスからは5頭JRA出走馬が出ていますが、内3頭がハーツクライ産駒(全きょうだい)+父父ハーツクライのジャスタウェイ産駒が1頭。そのいずれもが2か月以内の臨戦で勝ち星を挙げられていません。この馬は本来東スポ杯で賞金加算が出来ればもっとゆったりしたローテが組めたはずなのでしょうが、まだ成長が追い付いていない様子で止む無く青葉賞からの中3週。元々ダービーを意識していた馬なので意地でも出さざるを得なかったのでしょうが、このローテで結果を出せるのなら元々こんな成績にはなっていなかったはずで。

[6]⑫タスティエーラ(レーン)

前走の皐月賞は道中ギリギリ馬場の良いところを回ってこられましたが、先行勢が4角で止まったことで早めに脚を使わされた分最後は失速。それでも他の先行馬が全滅する流れの中で勝ちに行っての②着は立派でした。ただ共同通信杯で案外だったようにキレ勝負に持ち込まれると厳しく、折り合い面に気を付ける必要もある中で距離延長のこの局面でレーンJへの乗り替わりというのは明らかにマイナス。ここでパフォーマンスを上げる期待は持ちにくいです。

[7]⑬シーズンリッチ(戸崎)

今回の出走馬の中で戸崎Jが騎乗経験があるのはこの馬のほかにはソールオリエンスとメタルスピードのみ。確かに他2頭はここで戸崎Jに手戻りとなったら暴動が起きるレベルですし、絶妙なタイミングで角田河Jが騎乗停止になったこともあってのコンビ復活ですが、百日草特別、共同通信杯と末脚の限界を露呈しての負け方だっただけに再度の東京戻りはプラスとは言えずで。

[7]⑭ファントムシーフ(武豊)

前走の皐月賞は落鉄の影響がありながらの③着。そもそもコーナーを回りながらの加速はやはり苦手なようで、4角時点ではメタルスピードに対し劣勢。ルメールJが馬群を捌くのはよっぽど切羽詰まった時の戦法で、直線だけでよくあそこまで追い上げてきました。2走前の共同通信杯もラスト800-600m区間12.4から次の200mで一気に11.3まで加速するレースをモノにしており、大箱向きのギアチェンジ戦が得意なタイプ。ハービンジャー産駒だけに高速決着には課題を残しますが、距離適性が固まっていない世代限定戦ならば押さえは必要かと。

[7]⑮ノッキングポイント(北村宏)

2400mはおろか2000mの経験すらない中で、陣営はNHKマイルCに登録すらせずここへの参戦を選択。トビが大きいので距離延長の方が力を出せそうとの見解ですが、例えば東京1600→2000とかならまだしも単純にコーナー回る回数が増える2400mへの距離延長は理屈としてどうなのかと。北村宏J自体は良いのですが、急遽参戦が決まったわけでもないのに前走の毎日杯で乗った藤岡佑Jすら確保できなかった点からも本気度は見えません。

[8]⑯パクスオトマニカ(田辺)

前走のプリンシパルSは1996年の施行以来最少の7頭立て。前半62.4という超スローペースで逃げ切ったまでで、ここでどうこう言えるレベルにはないかと。

[8]⑰ドゥラエレーデ(坂井)

2走前のホープフルSは終始2番手を進み、トップナイフとの叩き合いを制し大金星。元々3走前の東スポ杯が差し決着を0.2差④着に残したように、自分の形に持ち込めればしぶといタイプです。キレでは劣るもののペースが落ち着き競り合いが長く続く展開になれば浮上の目も。

[8]⑱サトノグランツ(川田)

ここに来て取り口が安定しての3連勝。前走の京都新聞杯も先行勢がそのまま残そうかというところをまとめて差し切るレースぶりで、高い素質を感じさせる勝ち方でした。一方ここまでは中間もコースで早目の時計を出して追えていましたが、流石に今回は中2週というローテもあり調教は手控え気味。少なくとも前走以上の状態とは言えないうえ大外枠を引いたロスは大きく、菊花賞まで楽しみは取っておいた方が良さそうです。

<予想>
◎ホウオウビスケッツ
○スキルヴィング
▲ソールオリエンス
△ショウナンバシット
△ベラジオオペラ
△フリームファクシ
△タスティエーラ
△ファントムシーフ
△ドゥラエレーデ
△サトノグランツ


■東京12R/目黒記念 アーティット

東京2500mはダービーのスタート地点から100m4角寄りにゲートが移動するわけですが、そこは丁度坂の下。つまりレース中に2回坂を上る必要があり、ただの平坦巧者だと苦戦するコースでもあります。同様の形態を持つコースには中山・阪神の2000m以上戦も該当しますが、より東京に近いのが同じ左回りの中京2200mコース。阪神より下り坂に入るタイミングが早く、かつ中山より直線が長いので良い脚を持続できるかが問われます。故に先行馬は苦戦を強いられることが多いコースですが、アーティットはこのコースで2戦2勝。しかも何れも2番手から勝っており差し有利の恩恵を受けておらず、タフさと末脚を併せ持つタイプでこのコースは向いているはずです。この中間はヒートオンビート、ユーキャンスマイルとともに十分に負荷をかけられ好時計をマークしており出来も問題なし。今の調子と適性を考えればここでも十分にやれるはずです。


■京都9R/與杼特別 キタノセレナード

前走の阪神戦は重馬場発表も、内から乾き始めており実際にラチ沿いは稍重レベルまで回復していました。上位2頭は外の脚抜きの良いところを伸びた分でインを立ち回っての③着は十分に評価でき、おまけに勝ったエナハツホは次走の三条Sを連勝、当時の2~7着馬の次走も(2,1,1,1)とレベルの高いメンバー構成でした。函館で2勝しており平坦コースも問題なく、力量通りなら順当でしょう。


■京都10R/安土城S ルプリュフォール

京都コースは2戦2勝。得意の舞台に戻ってきたうえ折り合い面からも1400mへの距離短縮はプラスです。阪神の1400mは内回りですが京都は外回りで4角で助走をつけて加速できるコース形態も向いており、昨秋のスワンS③着の実績からも決め手は重賞級。距離を延ばしてくるレッドベルオーブが引き離して逃げる隊列が想定され、ゴール前の混戦を断ち切れるキレを持つこの馬の出番と見ます。

2023年5月27日土曜日

【5/27(土)予想お休みします】

朝から出かけるため、予想お休みいたします。帰ったらダービーの全頭評価をば…

2023年5月21日日曜日

【5/21(日)予想】オークスの全頭評価

■東京11R/優駿牝馬(オークス)

[1]①ラヴェル(坂井)

デビュー以来ずっと2桁馬番を引かされ続け、特にここ2戦は多頭数の8枠で壁を作りにくい隊列になったこともあり⑪⑪着。内枠を引け理想的な運びは叶いそうですが、母のサンブルエミューズは現役時代の好走歴はマイル以下。ノヴェリスト産駒の半兄ヴェスターヴァルト、ハービンジャー産駒の半姉ナミュールも勝ち切れたのはマイル以下までのレースで、父がサンデー系に替わるこの馬が距離延長で見せ場を作れる期待は薄く、仮にアルテミスSと同じだけ走れたとしても進路が無く差し損ねたリバティアイランド以外は1勝クラスレベルの相手関係でギリギリ勝ったという内容につき…

[1]②ライトクオンタム(田辺)

前走の桜花賞は多頭数の内枠を引いてしまい、案の定馬群の中に押し込められ折り合いを欠くシーンが。その割にバテずに走り切っての⑧着は悪くはないのですが、元々小頭数の前傾戦という特殊な展開で大味な勝ち方だったシンザン記念の内容を評価できないだけに、G1でどうこうというレベルにはないと見ています。加えて、武幸師の傾向として「短距離馬に育ってしまう」点が挙げられます。開業以来平地のOP競走は重賞3勝を含め7勝していますがうち6勝がマイル以下で、それ以上の距離になると(1,3,3,51)と極端に成績が低下。2000mを超える距離では勝ち鞍自体がありません。折り合わせる調教が苦手なのか成長につれ距離適性が短くなる傾向にあるため、ここも距離延長への対応は難しいでしょう。

[2]③キタウイング(杉原)

前走の桜花賞ではスタートして一旦は外に行こうとするも、中団より後ろの馬たちが内を空けるのを見て切り替えた途端コーナーで各馬がラチ沿いに殺到して押し出されるような格好で後方へ。12年のキャリアでG1騎乗4回目という杉原Jの経験不足と言えばそれまでですが、これまでも立ち回りの良さで勝ってきた馬ですからすべてが裏目に出るとこういうこともあり得るという証左でしょう。未知の距離かつ根本的に体力が持たない馬が多いオークスは最後の直線で外にいる馬がスムーズに伸びて好走するのが恒例パターンになりつつあり、内を回って立ち回りの巧さを活かそうにもこの鞍上では先行勢の屍を越えられない可能性の方が高いかと。

[2]④キミノナハマリア(三浦)

前走のフローラSもそうですが、2000mでは思ったほど切れず。現状1800m以下の方が良いでしょう。

[3]⑤リバティアイランド(川田)

桜花賞のレース後川田Jは「道中全く進んでいかなかった」とコメントしており、あの位置取りは意図したものではなかったことを明かしていました。一方で、焦りはなかったかという問いに対して「彼女が選んだ位置取りなので…」と言葉を濁したりジョッキーカメラでは入線後「お嬢さん、終わったよ」と声をかけていた様子からも、戦前語っていたように気持ちの面が相当難しい馬。結果として異次元の末脚で勝ち切りましたが、あそこまで強い勝ち方をしてからの中5週。これで勝ち切ってしまえば連戦でパフォーマンスを落としたアーモンドアイをも超えられる可能性はありますが…

[3]⑥ゴールデンハインド(菅原明)

前走のフローラSでは久々にハナを切り最後の3Fも34.1でまとめ逃げ切り。1分59秒を切っての勝ち時計自体は20年のウインマリリンに匹敵するものですが、ご存じの通り特に芝の馬場は年々整備技術の向上により時計が出やすくなっていること、ウインマリリンの年は強烈な横風が向こう正面から正面に向かって吹いており内ラチ沿いを進んだ残り400mほどはずっとそれを受けながら走っていたこと、おまけにムチも落としてあの内容ですから単純に勝ち時計の比較でウインマリリンに相当する力量を認めるのは無理があります。急坂の中山・阪神よりはマシでしょうが、ハナにこだわらない姿勢を示している以上誰かにスムーズに行かれてしまっては良さが出ず、この馬が真価を発揮できるのは3年ぶりに京都開催に戻る秋華賞かもしれません。

[4]⑦ヒップホップソウル(津村)

ダンシングキイの一族は気性難が付きまとい、なかなか距離延長に対応できません。レッドガラン、バジオウ等牡馬のOPクラスでも距離は2000mが限界で、この馬にしても前走のフラワーCは不良馬場で外をスムーズに回ってこれたものでここで通用する力量の担保にはなりにくいです。社台F×木村厩舎で津村Jというのも明らかに勝負気配ではなく。

[4]⑧レミージュ(荻野極)

前走のチューリップ賞はスタートまずまずも控えて見せ場を作れず。溜めてもキレなかった内容から現状11秒台が続くような上がりのレースには対応できないため、正攻法で挑んでも跳ね返されるだけでしょう。ゴールデンハインドは前に馬を置いての調教を施されるなどハナにこだわらない姿勢を示しておりこの馬がハナを切る可能性は高そうですが、溜め逃げしても良さが出ないとなるとそれなりに引き離しての逃げを打つ可能性はあります。ここで参考となるのは3走前に逃げ切ったエリカ賞の内容。フォトンブルー(のちに弥生賞⑤着)がまくり気味に進出したおかげでラップが「12.5-10.9-13.2-12.9-12.3-11.5-11.8-11.5-12.0-12.1」と向こう正面の地点が最速になっており、本来こんなところで動かざるを得ないと逃げ馬にとっては相当厳しいはずでした。それを牡馬を相手に逃げ切ったのは評価してよく、当時の②③着馬は既に勝ち上がり済とメンバーレベルも一概には片づけられないものでした。4戦連続で手綱を取る荻野極Jは以前はあまりポジションを取る騎手では無かったですが、昨秋ジャンダルムでスプリンターズSを制して以降重賞でも積極騎乗が見られるようになり愛知杯ではそれまで逃げたことの無かったアブレイズで果敢にハナを切り④着好走。ノースヒルズの信頼を勝ち取ったように見え、ここもこれまでの負け方を踏まえて思い切って乗るようなら怖い存在になるかもしれません。

[5]⑨コナコースト(レーン)

前走の桜花賞は前半3F34.0という通過タイムは近10年では2014のハープスターの年に次ぐ速いペース。それでも残せたのは思ったより内枠勢が競りかけなかったことからインの2番手を確保できたのが大きかったです。最後も止まりかけながらペリファーニアを交わしたのは父譲りの勝負根性で、普通の年なら勝っていました。ただキタサンブラック産駒らしくじわっとアクセルを踏むレースが向いていたことも事実で、上がり勝負の東京では正攻法ではキレ負けの懸念もあるうえ、デビュー以来ずっと手綱を取ってきた鮫島駿Jからこの距離延長局面でわざわざ折り合えないレーンJへのスイッチ。中間も同騎手はコンタクトをとっておらず1週前は見習Jが稽古をつける始末。軽量の見習Jを乗せて速い時計が出るのは当たり前で、デビューからずっと体重が減っており今回も輸送でさらにマイナスが見込まれる点を踏まえても、見かけの調整過程ほど順調には見えません。

[5]⑩ソーダズリング(武豊)

前走のフローラSは内枠から好位を奪い最後まで走り切っての②着確保でしたが、スタート直後前に壁ができるまではかなり怪しい挙動を見せていました。ゴールデンハインドに被される格好になったことで馬ごみの中で我慢が利きましたが、あそこまで隊列に恵まれるのは2番枠を引けたからこそ。この枠からだとまず壁を作るのに苦労しそうなうえ、前走にしても上手く運べた割にはそこまで切れず。新馬・未勝利とそれなりのメンバーの中で好走してきたことを考えれば、ハーツクライ産駒らしく急坂のあるコースの方が強さを発揮できそうです。

[6]⑪ミッキーゴージャス(戸崎)

2連勝は事実ですが、前走の1勝クラス戦は10頭立てとはいえ半分が未勝利馬。上位入線勢もスイートピーSで着外となるようなメンバーばかりでおよそ評価できるレースではありませんでした。デビューの未勝利戦にしても18頭立てでこの馬以外はその後誰も勝てておらず、単にレース選びの上手さで見かけの馬柱がきれいに見えているだけです。血統背景からも過剰人気するでしょうが、少なくとも正攻法で挑む限りはこの舞台においては可能性を見出すのは難しいかと…

[6]⑫ハーパー(ルメール)

クイーンCで-12kg、桜花賞で-4kgと走るごとに馬体重を減らしており、前走は中間の併せ馬で遅れるなどなかなか攻め切れない過程でありながら④着と地力を見せました。今回は中間ウッドで意欲的に追われ、日曜にもユーキャンスマイルと併せて先着。最終追い後の馬体重が前走比+10kgの472kgとなっており、負荷を強めながらも馬体は維持できています。ここ2戦は流れが速く位置取りを落としており、ルメールJも「マイルの馬ではない」と語っている通りやや忙しいレースになっていた分距離延長は歓迎で、ルメールJの乗り方的にも直線外に進路を作ってしっかり脚を使わせられる大箱コースもプラス。キレるタイプでない分大外ズドンは難しいですが、先団から早めに外に進路を確保できれば長く脚を使えるので善戦可能でしょう。

[7]⑬ドゥーラ(斎藤)

ここ3戦はマイルに使われ追走に手いっぱい。札幌2歳Sをまくりで勝ったように一瞬のキレより長く良い脚を使いたいタイプで、距離延長+手替わりで位置取りが改善すれば通用しても良いはずです。ただ陣営は控える競馬を示唆しているだけに、正攻法ではキレ負けの懸念が。

[7]⑭ペリファーニア(横山武)

前走の桜花賞ではスタートも決まりトーセンローリエの後ろで壁を作って進めたことで、理想的なレースが出来③着。まだ素質だけで走っており伸びしろの大きさは期待大ですが、仕方ないとはいえこのタイミングで距離延長となるのは折り合い教育を考えると難しい一戦です。最終追いも3頭併せの真ん中で我慢させたかったのでしょうが行きたがるところを抑えきれず先頭に立ち先着。簡単には追い負けない勝負根性を持っていますが逆に目標や壁が無いと抑えが利かない懸念もあり、ポジションを主張する馬が居ればその後ろについていくので良いですがそれが居ない時の身のこなしが課題です。

[7]⑮エミュー(M.デムーロ)

桜花賞は距離もペースも合わなかった中での⑧着で悲観する必要はないのですが、フラワーC、桜花賞と中2週が連続ししかも前走は初輸送と酷な条件が重なりました。馬体のないこの馬にとって長距離輸送の無い東京戦はプラスですが、この中間は和田郎厩舎にしてはかなり攻めており、普段ウッドで57~8秒程度が常のところ50秒台というのはそうそうお目にかかれないタイム。出来が良いという言い方もできますがやや急仕上げにも映るだけに、テンションに影響しなければ良いのですが。

[8]⑯ドゥアイズ(吉田隼)

前走の桜花賞では前を走るライトクオンタムがふらふらしていたこともあって位置取りを落としてしまい、直線でも前が狭くなる一幕が。最後は馬群を縫って伸びてきていただけに、もう1列前が取れていれば結果は違ったでしょう。距離延長で位置取りが改善すればしぶとく脚は使えるタイプだけにここも要注意です。

[8]⑰シンリョクカ(吉田豊)

スタートでバランスを崩しかけ、立て直して取りつこうとするも後方から。4角で外に進路を求めたこともあり及びませんでしたが、中間難しい調整を強いられ輸送もあったことを考えれば⑥着はよく走れています。元々デビューの東京戦でドスローの上がり勝負を0.6突き放して圧勝しており、舞台替わりは歓迎のクチ。馬群を捌くセンスの高さも阪神JFで証明済で、大外まで持ち出さずとも末脚を使えるのはアドバンテージ。スムーズなら上位争い可能でしょう。

[8]⑱イングランドアイズ(横山和)

前走のフローラSでは14番枠から後方を進んで④着。レース後横山和Jは「外枠ではやれることが限られた」とコメントしておりそれはその通りなのですが、ちょうど1か月前にダノンザキッドの大阪杯(13番枠から③着)でも同じようなコメント。枠の有利不利をよく考えてレースをするタイプで、実際芝コースの枠番別騎乗成績では8枠の連対率・複勝率が最高になっています(下表)。


この馬にとっての理想は新馬勝ちの時のように馬群で折り合わせたいところですが、キタウイングの見解の際も述べましたがオークスは最後に外を突いて伸びてくるのが好走パターンで、今回の大外枠は展開を利するという意味では決して悪いわけではありません。終始大外を回ってしまっては距離ロスの懸念もありますが、うまく馬群に収められれば最後は見せ場を作れるはずです。

<予想>
◎レミージュ
○イングランドアイズ
▲リバティアイランド
△シンリョクカ
△ハーパー
△ドゥアイズ

2023年5月20日土曜日

【5/20(土)予想お休みします】

外出の用があるため、本日分の予想はお休みさせていただきます。オークスの全頭評価は何とかしたい…です。

2023年5月14日日曜日

【5/14(日)予想】ヴィクトリアマイルの注目馬とねらい目レース(栗東S)

■東京11R/ヴィクトリアマイル ロータスランド

前走の高松宮記念は道中で他の馬に前に入られたり狭くなったりで何度か手綱を引く場面もあり⑥着。それでも0.5差ですから大きく負けてはいないのですが、元々雨馬場は苦にしないタイプだけに荒れた馬場が堪えたと見るのが良さそうです。元々昨年のマイルCSでも外差し決着の中4番手追走から一旦先頭に立つ場面を作り0.4差⑧着(③着だったソダシとは0.1差)、安田記念でも0.4差⑩着と一線級のマイラーに混ざって善戦しており、ポテンシャルはG1でも通用すると踏んでいます。中間は単騎放牧を挟みタフなレースの疲れを抜いたうえで、直前はいつも通り1週前ウッドで併せ馬→当週単走で坂路追いというルーティーンを踏めており状態に問題はありません。距離延長+内枠で好位を取れればこのメンバーでも。


■京都11R/栗東S デンコウリジエール

元々荒川厩舎らしく間隔を詰めて使いながら調子を上げるタイプですが、OPを既に2勝しており斤量の関係で適鞍が限られる現状。全6勝は全て1400m以下で挙げたものでここ2戦は明らかに不適距離で使われており、前日輸送も合わないクチで前走は東京遠征もマイナスでした。この後阪神でダ1200m・1400m戦は組まれていますが毎年夏場は休養に充てているため、中2週・叩き3走目で1400m戦に戻ってきたここは狙っていた番組のはずです。坂路で最終追い53秒を切る仕上げは4走前に勝ったギャラクシーSの時と同じ臨戦過程。このデキならば再度の好走があっても。

2023年5月13日土曜日

【5/13(土)予想】京王杯SCの注目馬とねらい目レース(はやぶさ賞)

■東京11R/京王杯スプリングカップ ホープフルサイン

このコースは好相性で過去5回走って②③①④⑧着。着外に敗れた20年の雲雀Sは外差し決着で内を突いたもので0.5差と着順程負けておらず、その他のレースも0.2差以内に走れています。短距離のOPは賞金持ちが多くなかなか思うような番組に使えませんでしたが、3走前に淀短距離Sを勝ち切ったことで賞金面の余裕が生まれようやく適条件での重賞参戦となりました。馬群の中で脚を溜めたいタイプにつき内目の枠を引けたのは歓迎で、前走の春雷Sはゲート内でガチャガチャしたところでスタートが切られ馬込みに入れられなかったのが敗因。速めの流れを経験しての距離延長で位置取りも容易になりそうで、Bコース替わりの東京は午前のレースを見てもインが伸びる状況。ペースも落ち着く想定につき中団勢にチャンスが生まれる流れなら。


■新潟9R/はやぶさ賞 ダンスインザリング

初勝利を挙げた6走前が33,5-39.2、②着した8走前も34.1-38.5という超後傾戦で最後まで脚を使ってのものでした。新潟は先週の雨中の開催で芝の傷みが進行したこともあり時計がかかる傾向にあり、今回は前走4角5番手以内だった馬が16頭中12頭もおり消耗戦となることは必至。好枠から中団で控えるレースが出来れば最後馬群がばらけた隙を狙っての一発は十分期待できるでしょう。

2023年5月7日日曜日

【5/7(日)予想】NHKマイルCの全頭評価・新潟大賞典の注目馬

■東京11R/NHKマイルC

[1]①フロムダスク(横山和)

二の足でハナを奪えるもののゲートに課題があり、サウジダービーから帰国後のこの中間も対策をしながらの調整。ただ仮に行き切れても1400m戦でいずれも終いが甘くなって差されているのを踏まえるとやはり1600mは現状では長いと判断せざるを得ず、京王杯2歳S②着時には直線でも50秒切りの坂路がやれていたことを踏まえると最終追いの時計も控えめで、ここに来ての上積みは厳しいでしょう。

[1]②モリアーナ(横山典)

川崎のヘルシェイクは矢野Jが乗ってはじめて「ヘルシェイク矢野」となるわけですが、この馬も武藤Jが乗ってはじめて物語がスタートする馬でありました。しかしながら超Hペースを追いかけた阪神JFはともかくとして、クイーンC、NZTと使える脚の限界を露呈しての③④着。ロスの大きい競馬になったことは事実ですが、正直脚の使いどころがあまりにも難しすぎ現状ではデビュー2連勝時のようにスローで前付けが叶うようなレースにならないと良さを活かせません。雨でペースが多少緩むうえ鞍上交代で好位のインを取る競馬が出来れば前進は見込めますが、そもそも34秒台の前半を追いかける脚力が備わっているのかが鍵で、もしかしたらオークスに行った方が良かったということも考えられるだけにここは試金石でしょう。

[2]③ウンブライル(横山武)

走りに集中しきれない面があり、前走のNZTからブリンカーを着用。それでも3角から手が動くなど反応がイマイチな中直線だけで②着に食い込んできました。ステルヴィオの全妹にあたる血統でバネの効いた走りをする一方で、やはり理想は良馬場の大箱コース。かなりの降雨量が見込まれる今回、脚元を気にせず集中して走り切れるかは未知数の部分が大きいです。

[2]④ショーモン(鮫島駿)

前走のアーリントンCではユリーシャの後ろにポジションを取ったつもりが、どんどん離され2番手集団の先頭に。壁を作れず、かといって前を潰そうにもユリーシャもエルフィンSの勝ち馬と力はあるわけでやりにくいレースになってしまいましたが、直線では一旦差されたシルヴァーデュークを差し返すなど勝負根性を見せました。切れる脚はないものの長くいい脚を使える上差し返す強さを持っているのは雨の府中では魅力的で、今回は先行馬も多く壁を作ってレースが出来そうなのもプラス。ペース一つで前走の上位勢とは逆転も可能で、このメンバーなら狙いは立つはずです。

[3]⑤シングザットソング(吉田隼)

2走前のフィリーズレビューが速い流れを外から押し切る良い勝ち方でマイルでも、と思わせましたが、前走の桜花賞では直線も伸びず⑦着。現状では流れがタイトな1400m戦の方が向いており、使える脚が長くないため東京替わりもマイナスです。

[3]⑥エエヤン(戸崎)

中山で3連勝中。4走前の東京戦は掛かり気味に暴走した分の⑤着で度外視可能ですし、折り合い重視の戸崎Jに手が替わり同型も多い今回は折り合い面もマシにはなるはずです。決め手勝負では分が悪いですが、これも雨が降れば相殺。あとは3連勝中何れも35秒台だった前半がさらに早くなる分お釣りを残せるかがポイントで、参考としては半姉のカイトゲニーが1600m以下成績(3,1,1,2)のところ前半35秒未満のレースだと(0,0,1,2)と走れておらず、適性という観点からは未知数です。

[4]⑦オールパルフェ(大野)

前走のスプリングSは距離もさることながら馬場も影響したとのこと。かといって東京コースは新馬戦でノッキングポイントの決め手に屈し②着とキレを活かしたいタイプでもなく、どっちに振れてもこのコースの適性は期待できずで。

[4]⑧セッション(団野)

前走のアーリントンCで初のマイル戦を経験し②着。最後はオオバンブルマイに離れた外を差されたまででほぼ勝ちに等しいレースは出来ていましたが、ユリーシャが想像以上のペースで飛ばした分壁を作れなかったのは痛かったです。マイルでも流れに乗れる点は示せましたし、同型が多くなる分レースはしやすく、先行馬群の中でギリギリまで我慢させるレースが出来ればここも善戦あっても。

[5]⑨ナヴォーナ(田辺)

2走前に東京で新馬勝ちしたように決め手は証明済。ただ前走のアーリントンCが明らかに馬場を気にしての負け方だっただけに、再度の雨予報は歓迎ではなく。

[5]⑩オオバンブルマイ(武豊)

唯一敗れた2走前の朝日杯FSはスタートのタイミングが合わなかったうえ、隣のグラニットに前に入られやむなく後ろから運ぶ形となったものでそれ以外の3戦は位置を取りに行って勝ち切っています。重馬場への対応も前走のアーリントンCでこなしましたし、3勝は何れも前半34秒台の速い流れで中団に取りついて脚を使うレース。この東京マイルに求められる適性は高く、あとはマイルになった時に最後の1Fまで11秒台を求められるような馬場状態にならなければここも最後は見せ場を作れるでしょう。

[6]⑪シャンパンカラー(内田博)

前走のNZTではポジションを取ろうとスタートから促すも位置を取れず、向こう正面では挟まれたうえ直線入り口でも一瞬前が塞がる不利。4角から手が動く展開で最後は勝ち馬の内に進路を求めざるを得ない中でも③着を確保したのはマイル適性の高さでしょう。一番見どころのあるレースをしたと言ってよく、2戦2勝の東京に替わる本番は期待大です。但し今回はこれまでよりさらに前半が早くなるうえ、前目にこだわって最初に脚を使いすぎてしまうと重たい馬場で消耗する可能性があります。内田博Jは大井で鍛えた粘り強い追い味が魅力もゲートや短距離戦のポジショニングに課題を残し、マイル以下の重賞を勝ったのは19年NZTのワイドファラオが最後。控えて末脚を使わせるレースをするのであれば期待大ですが、ポジションを取りに行くと返り討ちに遭う懸念も。

[6]⑫クルゼイロドスル(M.デムーロ)出走取消

[7]⑬ドルチェモア(三浦)

2走前の朝日杯FSは好位3番手のインという絶好の位置を取り難なく勝利しましたが、当時のメンバーは明確に敗因のあったオオバンブルマイを除けば次走1勝クラスの勝ち負けすら出来ていない馬が多く、レースレベルには疑問が残ります。加えてその前のサウジアラビアロイヤルCにしても、前半34.8というのは大逃げを打ったグラニットのタイムで2番手のこの馬はそこから2秒ほど離れての追走でしたから、実質デビュー戦の37-35のラップを再度なぞっただけでした。前走のNZTでプレッシャーを受ける展開になりアッサリ敗れてしまったところを見ると、現状ここでは力が足りないと見ます。

[7]⑭ユリーシャ(松山)

前走のアーリントンCは重馬場で34.1の大逃げを打ち⑪着でしたが、道悪自体は4走前に稍重で未勝利戦を逃げ切っているので敗因はペースにあったと見るべきでしょう。ハナを切れないと良さが出ないため行きたいところですが、最内のフロムダスクという難敵を抑えてハナを取ってしまえば自滅の流れにつき。

[7]⑮カルロヴェローチェ(レーン)

折り合い難があり距離を短くしたここ2戦で好内容。前走のファルコンSでは4番手の内で控えさせ、最後はインからの捌きに苦労しながらも②着と結果を残し先を見据えた内容ではありました。しかしながら馬群に入れた道中も頭を上げながらの走りで、武豊Jが御して何とか持たせていたことを考えると距離延長+レーンJへの手替わりは折り合い崩壊の懸念が。

[8]⑯タマモブラックタイ(幸)

前走のファルコンSを含め、連対した4戦は何れも最後の1Fが12秒台と掛かるレース。小倉や中京、北海道と言ったタフなスプリント戦で活躍が見込めますが一方で大箱向きのキレとスタミナは不足気味。牝系の活躍馬にはタマモブリリアンなどが居ますがいずれも勝ち鞍は1400mまでで、自身も6走前に新潟2歳Sで0.8差⑨着だったことを踏まえればここは適性外でしょう。

[8]⑰ミシシッピテソーロ(柴田大)

力んで走ってしまう面があったとのことで、前走のNZTからハミをトライアビットに変えリラックスして走れるように促したところ最後まで脚を使え⑤着。但し上がりの掛かる展開に助けられた分もあったうえ、最後の1Fで甘くなってしまい似たような位置にいたウンブライルとは差を詰められず。東京コースに替わって前進とまでは期待しにくいのですが、今回のメンバーで唯一大外一気を決め込んでいる存在。混戦で最後の一押しが届けば複系の相手には。

[8]⑱ダノンタッチダウン(川田)

前走で皐月賞を使うに至った背景の考察は省略しますが、道悪と距離のダブルパンチで大敗。鞍上曰く「今の精いっぱい」とコメントしていましたが、この中間もプールを併用しながらの調整とダメージが無かったとは言い切れない過程。再度道悪が想定されるのもマイナスで。

<予想>
◎ショーモン
○オオバンブルマイ
▲セッション
△モリアーナ
△エエヤン
△シャンパンカラー
△ミシシッピテソーロ


■新潟11R/新潟大賞典 ロングラン

前走の福島民報杯は3角から狭いところに押し込められ動くに動けずの⑥着。広い新潟コースではその心配もなくなるうえ、雨中の重馬場は4走前のレインボーSで豪快な差し切り勝ちを決めており問題なし。2走前の小倉大賞典でもタフな展開の中最後まで脚を使い0.2差④着とクラスの目途が立つ内容で、今の新潟が外を回して差せる馬場につきこの馬の戦法ともマッチするコンディションならチャンスはあるでしょう。

2023年5月6日土曜日

【5/6(土)予想】京都新聞杯の注目馬とねらい目レース(新潟12R)

■京都11R/京都新聞杯 リビアングラス

3月デビューから連闘→中3週→中2週の臨戦ですが、短期間の連戦は矢作厩舎の得意パターン。とはいえ流石にここからダービーとなるとかなり強行軍となるため、ここで賞金を加算して秋へ、というのが理想のはずです。メンバー的に流れが落ち着きそうな構成の中で、ダービーを見据えている馬も混ざっており後々の折り合いに影響を与えないようじっくり運びたい人馬も多いはずでスローは必至。開催が進んでいるとはいえまだまだ状態の良い京都はインを取れたものが強く、ここで最も恵まれうるのはこの馬と見ています。


■新潟12R ケヴィンズクロス

喉に不安のある馬で、終日雨予報の今日の新潟は最良のコンディション。加えて一息で行き切りたいタイプにつき最近は1200m戦でもコーナーで止めていたとのことで、直線競馬は気性的にも合う期待があります。唯一の勝ち星は新潟ダート1200m戦を逃げ切ったもので、ゴール前に急減速するラップにも対応済。外過ぎない枠も好材料で上手く目標を置いて運べれば一発も。

2023年4月30日日曜日

【4/30(日)予想】天皇賞の全頭評価とねらい目レース(邁進特別)

■京都11R/天皇賞(春)

[1]①ジャスティンパレス(ルメール)

ディープインパクト産駒ながら最後の3Fだけのキレ勝負は苦手で、実際昨年の牡馬クラシックでも皐月賞・ダービーでは出番が全くないながらも最後の菊花賞で見せ場を作りました。後半5F~6Fにかけてのロングスパートが求められる阪神に対し、京都は最後の直線でギアチェンジできる中距離適性が求められる舞台。2走前の有馬記念のように内に押し込められた時の機動力にも課題があるタイプなだけに、前走の内容を鵜呑みにしてここでも、とは推しにくいのが正直なところです。

[1]②ディープモンスター(浜中)

3歳時のひ弱さが抜け、古馬になってからは最終追いをコースで出来るようになり成績も安定。最後の3Fに脚を使うタイプのレースが向いており、菊花賞⑤着の実績からもこの舞台は合うはずです。但し今回は久しぶりに最終追いが坂路。中4週の前走でさえCWで最終追いをしていたことを考えれば、連戦につきコンディションは必ずしも万全とは言えない可能性が高そうです。

[2]③タイトルホルダー(横山和)

タフな場面でバテずに脚を使える馬で、阪神開催の菊花賞、昨年のこのレースと後半5Fを59~60秒で逃げ切ったように長めにアクセルを踏めるレースに持ち込めれば強いです。一方で京都は3コーナーに上り坂があり基本的には最後の3Fの瞬発力が勝負を分けます。中盤で溜めすぎると逆にキレで勝る馬たちの台頭を許す余地が生まれますが、この馬自身一昨年の日経賞で最後の3Fを34.7でまとめており、中距離戦でも対応しうるスピードは持っています。間隔が詰まっても問題なく走れるタイプで天気も不問。少なくともこの馬自身に減点する要素は見当たらず、あとは同型との兼ね合いでしょう。

[2]④メロディーレーン(幸)

平坦の長距離はこの馬の最も得意とするところで、3年前のこのレース⑪着は前残り展開で差し込めなかった分もありました。このメンバーで勝ち負けは厳しいですが、先行争いが厳しくなれば掲示板はあっても。

[3]⑤アイアンバローズ(坂井)

前走の阪神大賞典のように脚があると思って控えてしまうと案外な結果に。溜めて切れさせるというよりは前目につけて最後まで叩き合うレースが向いており、芝レースで4角4番手以内なら(2,3,1,2)で昨年のこのレース含めすべて掲示板を確保している隠れた安定勢力です。タイトルホルダーが居る以上これに鈴をつけたい馬は居ないはずでポジションは取りやすく、ノーマークで好位から運べれば残り目は十分です。

[3]⑥アスクビクターモア(横山武)

不良馬場で進んでいかなかった前走は参考外。スピードで押し切った2走前の菊花賞が秀逸で、脚質的にもタイトルホルダーとはがっぷり四つ。ただこちらの場合は上級戦で34秒台の脚を使ったことが無く、最後に加速できるギアは持ち合わせてない分京都コースへの対応が鍵になりそうです。平坦コースの経験こそないものの東京で(0,0,3,0)と取りこぼしが目立ち、ダービー③着も先行馬に有利な舞台でのもの。この馬自身が止まるというわけではないですが、末脚比べになった時にどこまでこらえられるか…

[4]⑦ディープボンド(和田竜)

宝塚記念、有馬記念でも僅差の好走があるようにこの馬自身は元来中距離適性が高く、一方で長く脚を使える点から長距離戦でもそれなりの成績を残せていると見ています。ただ京都向きのキレを有しているタイプではなく、京都開催の京都新聞杯(2020年)を勝っていますが当時は上りが36.2も掛かる消耗戦で、この馬が得意とする展開になったことが大きかったです。3連覇の掛かっていた阪神大賞典で⑤着に敗れるなどここに来て往時の末脚が見られなくなっており、過去2年より上のパフォーマンスを求めるのは難しいでしょう。

[4]⑧トーセンカンビーナ(岩田望)

3年前、京都開催の天皇賞では0.7差⑤着と健闘を見せましたがこれを境に成績は右肩下がり。ようやく京都に戻ってきましたが最近は走りが一本調子で3000m超のレースでも見せ場を作れなくなっており、ここは参加賞でしょう。

[5]⑨ヒュミドール(武豊)

前走のダイヤモンドSは先行勢が壊滅した流れの中で効率よく内を回っての②着で、この馬の立ち回りの巧さが奏功した格好でした。元来は中距離馬で3勝クラス勝ちも東京の芝1800mコースで挙げたもの。ひと脚を使えるタイプではあるのですが今回は輸送を考慮してか最終追いが坂路で単走とかなりソフト。ここ3年ほ最終は必ずコースに入れていたことを考えるとこの大一番で手控えてしまったのは割り引かざるを得ないでしょう。

[5]⑩サンレイポケット(M.デムーロ)

前走の阪神大賞典は上がりの掛かる展開で浮上を期待しましたが、スローの瞬発力勝負になってしまい⑥着。舞台が京都に替わり上がりの掛かるレースにはまずならなさそうなため、ここも前走以上は望めないでしょう。

[6]⑪ディアスティマ(北村友)

前走の日経賞では2番手から運び最後までしぶとく脚を使っての③着でしたが、レース上り36.8(=逃げ切ったタイトルホルダーの使った上がり)に対し38.0も上りを要していた点を考えれば渋った馬場は得意ではなく、やはりディープインパクト産駒らしく良馬場でキレが求められる展開の方が合っています。ただこの馬の場合間隔を開けた方が走れており、長欠明けだった昨年の京都大賞典で⑤着した一方でそこから中7週のステイヤーズSでは逃げて⑨着に沈むなど、叩き2戦目でパフォーマンスを下げる傾向にあります。この中間も坂路で軽めの調整に終始しており、上がり目の薄い中でどこまで健闘できるかでしょう。

[6]⑫ブレークアップ(松山)

昨秋に東京で2連勝しましたが、六社Sは稍重馬場で他の馬のキレ味が削がれたところを押し切ったもので、アルゼンチン共和国杯にしてもアクシデントをうまく避けた分スムーズに走れたのが大きかったです。それ以前の3勝は何れも中山で挙げたもので、前走の阪神大賞典で③着に食い込んだように本質的には急坂コースを得意とするタイプ。雨が残れば浮上の目はあるでしょうが、改装後の京都は相当水はけがよいといううわさもあり、馬場が回復すると不向きのコンディションになってしまうでしょう。

[7]⑬ボルドグフーシュ(川田)

スタートで突っ張る癖がありこれは未だに解消していないのですが、前走の阪神大賞典では内枠の利も活かしポジションを落とさずに運べ②着。これまでの追い込み一辺倒のスタイルを崩しての好走となりましたが、一方で8走ぶりに上がり最速の時計を使えなかったように出していったことの弊害も見受けられ、恐らく川田Jは本番を見据え脚を計ったレースをしたものと見られます。父スクリーンヒーローという血統背景からはイメージしにくいですが、昨年のゆきやなぎ賞では33.3の末脚を繰り出して差し切るなど元々最後の3Fで切れる脚を使えるタイプ。これが中京や阪神等3角から下り坂が始まるコースだと置かれ気味になってしまうのですが、京都のコース形状は4角から進出したいこの馬の脚の使い方にピッタリと言えます。前走の収穫を活かして本番で末脚勝負に徹するようなら能力全開が期待でき、あとはどれだけ前がやりあってくれるかで着が上下するでしょう。

[7]⑭マテンロウレオ(横山典)

前走の大阪杯では好位のインを取れ理想的な展開でしたが、直線向いてからが案外で④着。鞍上は「負けただけ。馬は頑張っている」という趣旨のコメントをしていましたが私には「ベストな競馬をしたが実力が足りなかった」という意図に見て取れます。初の58kgという要素もあったかと思いますが、あそこまで完璧に立ち回って③着に入れないのでは適性以前に現状の力量の問題でしょう。外枠を引いたうえ距離も伸びるここでは。

[8]⑮エンドロール(永野)

昨春に連勝したのは小頭数で相手関係に恵まれた分で、未勝利脱出に11戦、2勝クラス勝ちも8戦を要したように基本的にはクラス慣れの時間を必要とするタイプです。遠征競馬の良績も乏しく、血統背景からも距離が伸びるのはどうか…

[8]⑯シルヴァーソニック(レーン)

長距離戦でも詰めの甘さがネックとなり勝ち切れない現状ですが、その分位置を取れれば安定して走れています。ただ前走のレッドシーターフHは好枠を利していい位置が取れた分で、今回レーンJが継続騎乗となるとこの枠から出していくと掛かる懸念があります。京都コース自体は合いそうですが、うまく運んでどこまで。

[8]⑰アフリカンゴールド(国分恭)

前走の阪神大賞典は最初の1000mが64.9と緩みに緩んでようやくハナを奪えたという競馬。タイトルホルダーが居る以上そこまで緩くはならないはずで、陣営は向こう正面からのロングスパートに賭ける作戦を示唆していますが、坂のある阪神と違って最後まで11秒台のラップが必要な京都でその作戦がどこまで通用するか…

<予想>
◎ボルドグフーシュ
○タイトルホルダー
▲アイアンバローズ
△ジャスティンパレス
△アスクビクターモア
△ブレークアップ


■新潟10R/邁進特別 シゲルセンム

過去2勝はダートと上がりの掛かる重馬場でのもの。ここ2戦は上がりの速い展開になったうえ道中で被されてしまい気性面の脆さを出したのも大きかったです。今回直千コースの大外枠で同様の懸念はありますが、枠の並び的にこの馬に被せてまでハナを奪いそうな馬は居なさそうです。3走前に10か月半ぶりのレースで勝ったように長欠明けは問題なく、この馬向きの流れになる直線競馬はチャンス。人気必至でも頭で狙います。

2023年4月29日土曜日

【4/29(土・祝)予想お休みします】

東京・京都共に紛れの少ない順当決着が見込まれるうえ、新潟も開幕初日で傾向を見極める必要があるため本日のレースは見送らせていただきます。3年ぶりの京都開催となる明日の天皇賞の予想を今から始めます…

2023年4月23日日曜日

【4/23(日)予想】フローラS・マイラーズCの注目馬

■東京11R/サンケイスポーツ賞フローラステークス バロッサヴァレー

全兄にJC等を制したスワーヴリチャードが居る血統ですが、同馬以降の兄弟に共通するのが「左回り巧者」というポイントです。言わずもがなスワーヴリチャードは東京コースでパフォーマンスを上げるタイプでしたし、姉のルナステラは左回り(2,3,1,0)で生涯連対率100%、その下のルナシオンも全3勝が東京コースと左回りにめっぽう強い血統です。バロッサヴァレー自身も中京の新馬戦を勝った後は牡馬相手にエリカ賞⑤着、あすなろ賞④着と右回りで小差のレースを続けており、特にその前走あすなろ賞は61.1-59.7という小倉らしいラップの中で向こう正面からまくり気味に進出、後半5Fが12.1-12.0-11.9-11.9-11.8と加速し続ける流れの中で自ら動いて一番きついレースをしたと言ってよく、控える競馬をしたアウフヘーベンに差されたのはやむを得ないところ。むしろ0.3差に踏みとどまったのは長く脚を使える適性を示した点で収穫の大きいレースでした。左回り+直線の長い東京コースに替わるのは間違いなくプラスで、差しの利く芝コンディションも好材料。中団外目をスムーズに回って脚を使えれば権利取り圏内は十分期待できます。


■京都11R/読売マイラーズC マテンロウオリオン

京都の外回りコースはきつい勾配で知られていますが、基本的なレイアウト自体はリニューアル前と変わりません。今回唯一コースの作りで変更があったのはこの3~4コーナーの内ラチの角度が緩やかになった点。坂を下りながらコーナーを曲がるのは阪神なども同じですが京都のコーナーは径が小さく、これまでは角度のキツイコーナーで馬群がばらけることで外に振られたり内ががら空きになったりしていましたが、緩やかになったことでより加速を付けながらコーナーを回りやすくなったと言えるでしょう。東京や阪神と言った大箱では直線向いてヨーイドン、のレースで間に合いますが、加速を付けながらコーナーを回り直線が平坦な京都ではそれなりの位置にいないと差しも厳しくなります。直線が長いのでそういった大箱の実績がイコールになりそうに見えますが、実は適性的には中山のようなタイトにコーナーを回るスキルが求められ、かつそれなりに長く脚を使えるタイプだとなお良いと言ったおころでしょう。これに合致するのがマテンロウオリオンであるわけです。

前走のダービー卿CTでは4角13番手というかなり厳しい位置から脚を使い④着まで追い上げましたが、加速をつけて直線入り口に入ったところで前が塞がり伸びない内に入れざるを得なかった経緯がありました。同じコースのニュージーランドトロフィーでは②着の実績もあり中山向きの機動力を持つ一方で、NHKマイルCでダノンスコーピオンとタイム差なしの②着と長くいい脚も使えるタイプ。この両者の特性が発揮できる京都マイルは能力全開の舞台のはずで、スムーズなら通用してもおかしくありません。

2023年4月22日土曜日

【4/22(土)予想】福島牝馬Sの注目馬とねらい目レース(京都6R)

■福島11R/福島牝馬S ニシノラブウインク

道悪の前走や距離2000m超の不適条件を使われた3走前、5走前を除けば堅実に走れており、2走前のカウントダウンSにしても⑫着とはいえインダストリアと0.6差、6走前のフラワーCと4走前の紫苑Sではスタニングローズにそれぞれ0.1差、0.3差と好走。その紫苑Sで道中挟まれてストレスがかかったことがきっかけでここ最近は集中しきれない走りが続いていましたが、今回よりチークピーシーズを着用し気性面の改善を図ることに。外目の枠を引け揉まれる可能性は低いのと、コーナー4つの1800mは②着したフラワーC以来で好位で息を入れられるレイアウトは向いています。意外にもテン乗りの勝浦Jは芝コースでは福島が最も成績が良く、3歳時の相手関係を考えればここでも引けは取らないはずで。


■京都6R コスモミローディア

前走の金山特別は前半5F63.6という超スローペースにしびれを切らしてか向こう正面からまくり気味に進出しましたが、後半加速する一番キツイところで脚を使ってしまい直線で失速。このレースは結果としてまくりの直撃を受けなかった4角3番手・2番手の馬が①②着で、この馬より後ろにいた最後方待機の馬が③着と言う決着となり、まくった側もまくられた側も厳しいレースでした。現級で4年勝てていないものの4走前の函館で④着、5走前の札幌で②着と平坦コースに良績が集中しており京都替わりはプラス。徹底先行タイプもおらず好位を取れさえすれば一発も。

2023年4月16日日曜日

【4/16(日)予想】皐月賞の全頭評価・アンタレスS:・福島民報杯の注目馬

■中山11R/皐月賞

[1]①ソールオリエンス(横山武)

前走の京成杯は4角で外に膨れながらもしっかり脚を使い1頭違う決め手を見せ、中山向きのキレを持ち合わせているのは強みです。ただ気になるのがデビュー2連勝が何れも9頭立てのレースで多頭数戦の経験が無いということ。2歳重賞体系の整備が進んだ弊害とも言え同例は多くはないのですが、過去10年で見ると2014年3番人気に支持されたトーセンスターダムもデビュー3連勝が何れも9頭立て以下というキャリアで⑪着。揉まれ強さ云々は個体の事情を重視すべきですが、一般論で考えれば初めてのフルゲートが最内枠というのは相当な試練のはず。この馬自身新馬戦ではゲートで隣の馬に接触しエキサイトしながら走っていた経緯もあり、半兄のヴァンドギャルドも周りを気にする性格であったことを考えればここで能力全開というのは難しいかもしれません。

[1]②ワンダイレクト(藤岡佑)

デビュー3戦ずっと2000mを使われ、2戦目の若駒Sではモロにかかるところを見せながらの②着、前走の弥生賞では初の右回り+遠征も③着にまとめており収穫のある内容でした。ただその2戦目が前に壁が無いタイミングで掛かったもので、内枠を引けたので好位のインでじっとしていられれば良いのですが今回は藤岡佑Jに乗り替わり。最近はビアンフェやセリフォス等極端なレースで嵌る馬でしか結果を出せておらず、ジャックドールを控えさせて負けるなどストレスの溜まるレースが苦手。厩舎ゆかりの血統でもあり自身も祖母ワンカラット、母ワントゥワンの背中を知るだけにその起用自体は理解できますが、求められる脚質との相性があまり良いとはいえずで。

[2]③グリューネグリーン(石川)

最後の3Fの決め手勝負が苦手で、イーブンないしは前傾のタフな流れの方が結果を出せるタイプ。初勝利を挙げた東京の未勝利戦はエエヤンが道中11秒台のラップで暴走気味に逃げる展開を2番手で追いかける難しい展開を早目の追い出しから前を捉えたもの。ここ2戦はスロー気味に流れたうえ、ホープフルSは1角で不利、前走の弥生賞は前に行かせず脚を計るかのようなレースをしましたが案の定見せ場なく敗れておりやはりポジションを取りに行くレースをしてこその馬でしょう。通常の年なら向こう正面でちゃんと息が入りますが、今年は溜め逃げの出来ないグラニットが居るため未勝利戦当時のような前傾戦になる可能性もあり、前目のレースを示唆していることからも2番手集団の先頭でグラニットを早目に捉えるような仕掛けが出来れば最も恵まれうる存在になります。

[2]④ショウナンバシット(M.デムーロ)

4走前の未勝利戦以外はスローの前付けで好走しているまででまともなレースをしているとは言い難いのですが、裏を返せば普通なら逃げ切りを許してしまいそうな展開でもしっかり前を捉えています。今回はデムーロJがテン乗りになりますが、1週前追い切りでコンタクトを取りフリームファクシとの併せ馬で51.9-11.4の好時計をマーク。時計を見るとかなり動かしているようにも見えますが鞍上はほぼ何もせず回ってきただけで、これはデムーロJが追い切りで好気配を感じている時のサインです(調子が悪いと動かすが調子が良ければ何もしない)。長らく主戦だったラウダシオンでもただ回ってくるだけの調教時は好結果を出していましたし、逆にモズアスコットの高松宮記念では指示に反し強めに追ってしまい(⑬着)矢作師と絶縁に。デビューから手綱を取ってきたグリューネグリーンではなくこちらに乗るという点からも期待の高さがうかがえ、騎手として最多の皐月賞4勝を誇る鞍上のチョイスは無視できません。

[3]⑤フリームファクシ(レーン)

ルーラーシップ産駒の勝気なところが早くから現れているタイプで、前走のきさらぎ賞も外から進路をカットされかけてエキサイトするなど気難しい面を見せながら辛勝。教育的観点から逃げを好まない川田Jがデビューの新馬戦で逃げを選んだという事実からもその難しさが見え隠れします。好位で控える競馬を覚えさせながらの3連勝は立派ですが、その川田Jではなく折り合えないタイプのレーンJが跨るとなるとこれまでの教育が水泡に帰す可能性すらあり、危険な組み合わせと言わざるを得ません。

[3]⑥ウインオーディン(三浦)

前走の共同通信杯では出遅れて最後方からのレースとなりましたが上り最速となる33.6の脚を繰り出し⑤着まで追い上げてきました。メンバーの厚さを考えれば十分ではありますが、新潟2歳Sでの走りからも現状ではワンターンで決め手を活かす方が向いており、コーナー4つ+距離延長はプラスではなく。

[4]⑦ファントムシーフ(ルメール)

2走前のホープフルSでは内枠から窮屈なところに入ってしまい、ポジションを取れなかった分の④着。前付けして最後の3Fでギアチェンジできるレースぶりは大舞台向きで、ルメールJがその素質を評価するのも頷けます。普通なら確かにこの馬が中心になるのですが、グラニットがペースを崩しそうな展開が予想される今回に限っては大箱向きでなし崩しに脚を使えるタイプでないがゆえ難しいレースを迫られそうです。

[4]⑧トップナイフ(横山典)

3走前の京都2歳Sでは内から差し込んできての②着、ホープフルSではハナに立ちタイム差なしの②着、前走の弥生賞では輸送で-10kgと体を減らすも好位のインでじっと我慢しての②着と異なる戦法で結果を残しています。横山典Jが騎乗した最終追いがだいぶ軽かったことが話題ですが、これは京都2歳Sでも同様。テンションに配慮したソフト調教と考えれば今回は控えるないしはポツンまであり得ます。キレるタイプではないだけに嵌るかと言われるとどうかも、馬場の良い外目を回るという考えならばそこにチャンスを見出すのはありでしょう。両G1馬が居ないここでは実績上位で注意は必要です。

[5]⑨ホウオウビスケッツ(横山和)

スピードに乗ると強く、フリージア賞の1.59.3という勝ちタイムは逃げ馬のものとしては立派です。一方で気性的な危うさも持ち合わせており、1週前追いに騎乗した横山和Jも「自分との戦いになる」とコメント。中間は単走で5F程度にとどめている点からも気を遣いながらの調整が伺えます。馬なり調教ながらウッドチップの蹴り上げが強く、キレイな芝でグリップを効かせて走るタイプからも馬場悪化はマイナスで、前走のスプリングSも馬場の悪い内を通って手ごたえが今ひとつだった様子からも今回は力試しでしょう。

[5]⑩ラスハンメル(石橋脩)

主戦の藤岡康JはアンタレスSでケイアイパープルに騎乗。現状前半5Fが63秒以上かかるレースでないと好走できておらず、前走も本来なら逃げ切っていなきゃいけないスローペース。この舞台で求められる適性は見出せません。

[6]⑪シャザーン(岩田望)

前走のすみれSでは前半が64.4という超スローペースを差し切り勝ち。阪神内回りでのパフォーマンスですから持てる能力は高いと見ますが、逆にそうしたドスローのレースしか経験していないのが難点。現時点ではこの切れ味がいつも使えるのか、ドスローで溜まりに溜まってたまたまこれだけの末脚が繰り出せたのかは判然としないだけに…

[6]⑫ダノンタッチダウン(川田)

朝日杯FSから直行というローテですが、ここまで3戦は何れもマイル。クラシックを意識するなら半兄ダノンザキッドのようにホープフルSを使ってくるはずで、今年が最後のクラシック挑戦となる安田隆師の管理馬で牡馬クラシックに出せそうなのがこの馬しかいないという事情もあっての参戦でしょう。川田Jがフリームファクシなどを断りこちらに乗るのも恩義を優先する同騎手らしい選択で、これがまだスローペース見込みならギリギリ我慢させて末脚に賭ける手はあるでしょうが、そうはならなさそうなメンバー構成。ここを叩いてNHKマイルCへ、というのが本音でしょうか。

[7]⑬グラニット(嶋田)

ミルファームはG1になると突然よそ行きの騎手起用をしていましたが、阪神JFのキタウイングも朝日杯FSのこの馬も良いところが出せずに敗退。かといって手を戻せば大舞台での経験の浅さを露呈するわけで、桜花賞のキタウイングは明らかに杉原Jの進路選択ミスで大きくロスをしてしまいました。嶋田JもG1は一昨年の皐月賞(アサマノイタズラ⑯着)以来二度目ですが、この馬に関しては変に折り合わせたり溜めても良いことが無いのはこれまでのレースで証明済ですからもう行くしかありません。前走のスプリングSでも重馬場ながらに前半59.4のラップで逃げあわや優先圏内という0.4差④着に健闘。距離が長いことは承知の上で使ってくるのですから、結果はともかく小細工なしに逃げるだけでしょう。

[7]⑭タスティエーラ(松山)

弥生賞は危なげないレースぶりでしたが、本来なら共同通信杯を勝って余裕をもってここに臨みたかったはずでしょう。その共同通信杯は向こう正面半ばでタッチウッドがまくり気味にハナに立つも、その後の4角までの区間で12.4-12.8-12.4としっかり溜めを作れた分前目につけた馬の独壇場になってしまいました。ある意味東京コースの形態ゆえの不利な展開でしたが、父サトノクラウンは宝塚記念勝ちの他不良馬場の天皇賞(秋)でキタサンブラックの②着するなどトリッキーかつタフなレースで結果を残してきた馬。この馬も東京より中山でパフォーマンスを上げる期待が持てます。この中間はさらに一段攻めを強化し、ウッドで自己ベストをマークするなど調子も上向き。骨っぽいメンバーが揃っていた弥生賞組の中では最も外の枠を引け、壁を作れずとも走れるのは前走で経験済。好位の外目を回れればチャンスは十分です。

[7]⑮ベラジオオペラ(田辺)

デビューからの2戦は上がり勝負でしたが、前走のスプリングSでは重馬場の前傾戦を差し切っての勝利。内枠を引きながらも馬場の良い外を通らせた鞍上の好騎乗が光りましたが、500kg前後の好馬体ながらに器用さも持ち合わせているタイプです。一方でエアデジャヴーの牝系は上級戦で間隔を詰めて連続好走できないタイプが多く、ダート転向後○×ホースと化したエアスピネルや昨年スプリングS③着→皐月賞⑰着のサトノヘリオスなどがその典型例。この馬自身も中間ははじめての在厩調整となり、開業6年目でこの馬の前走がようやく初めての重賞タイトルという上村厩舎の力が試される舞台でしょう。

[8]⑯タッチウッド(武豊)

前走の共同通信杯はスタートのタイミングが合わず後方から運ぶも、ファントムシーフの項でも述べた通りまくり気味に先頭に立ち息を入れる完璧なリカバリーを見せ②着。ただ結局のところ新馬戦も含めスローでハナに立つ競馬しか経験していないうえ、半兄ノースブリッジ同様にゲート難が付きまとうのは厄介なところ。番手で折り合えるかは未知の世界な上、530kg近い馬格と血統背景からは大箱向きでしょう。

[8]⑰メタルスピード(津村)

前走のスプリングSでは距離延長に対応し坂上でグラニットを交わしての③着。ただ上位2頭とは力の差を感じる内容で、今回はグラニットを交わす程度では太刀打ちできない相手が揃っており現状ではマイルの方が良さそうです。

[8]⑱マイネルラウレア(戸崎)

2戦ともスローな流れを末脚だけで2連勝。逃げ先行天国ともいえる中京芝2000mコースで前半63.4という流れを最後方から差し切ったのは相当強いです。立ち回りの負担が少ない大外枠も魅力でこれが順調であれば重く扱いたいところだったのですが、中間頓挫があり弥生賞・毎日杯をいずれも回避。今回ここに至るまでの調教は坂路オンリーで、これまで2戦のようにコースで追えていないのもマイナス。これが個人の馬であれば青葉賞などに向かう選択肢もあったでしょうが、クラブ馬で戸崎Jも押さえており「使えるのに使わない」とは行きません。無理をせず回ってきたうえでダービーの権利を取れれば御の字でしょう。

<予想>
◎タスティエーラ
○ショウナンバシット
▲グリューネグリーン
△ベラジオオペラ
△トップナイフ
△ファントムシーフ
△シャザーン
△ソールオリエンス


■阪神11R/アンタレスS オセアダイナスティ

被されると脆く逃げもしくは外に馬を置かずに先行できる時が好走パターンで、2桁枠番を引けた際は①①⑤着と崩れていません。ここ2戦は追い込み決着を終始突かれたりスタートが決まらなかったりとまともに走れていませんが、前走からブリンカーを着用し気性面の課題を克服しつつあり枠順好転のここは一発あっても。


■福島11R/福島民報杯 バイオスパーク

当地では3年前に福島記念を勝利。3番枠から好位のインを上手く立ち回っての勝利でしたが、元々内目を引いたときに好走歴が集中するタイプでした。最近はなかなか内枠を引けておらず、5走前のメイSは向こう正面でまくりが発生する特殊な流れで位置取りを落とし参考外のレース。4番枠ですがプレシャスブルーは後ろから、テーオーシリウスは大逃げタイプにつきスタートを決められれば好位のインにつけるのはたやすく、前走の金鯱賞も0.8差⑨着なら衰えはなしと見てよいでしょう。2年半ぶりに56kgを背負う斤量面でも恵まれ一発を。

2023年4月15日土曜日

【4/15(土)予想】アーリントンCの注目馬とねらい目レース(中山8R)

■阪神11R/アーリントンC セッション

先週のニュージーランドトロフィーに桜花賞除外組が殺到したことに触れましたが、その余波を受けたのが抽選となった1勝馬たち。同レースを除外になりここも除外になった馬の中には、出れば人気の一角であっただろうダノンゴーイチ等もおります。その悲劇を回避し1週スライドでの出走が叶ったのがマルチャンとセッションですが、本来先週出ておきたかった関東馬のマルチャンに対し遠征が無くなるセッションはむしろ僥倖。前走の弥生賞では何とか宥めながら2番手を追走するも直線では手ごたえがなくなり⑦着でしたが、1800mで勝利し2000mでは2戦していずれも③着という戦績からも距離短縮はプラスと見てよいでしょう。先週出来上がっていたこともありこの中間はキャリアで初めて坂路で最終追いでしたが、手加減なしの動きで51.6-11.9の自己ベストをマーク。この動きからも短いところへの適性は高そうで、馬場状態を問わないシルバーステート産駒で天候も問題なし。皐月賞の上位人気を形成する弥生賞組として、恥ずかしいレースにはならないでしょう。


■中山8R ルルローズ

決め手に欠けるところがあり上りを求められる展開では厳しいですが、母方からのパワーを有し時計の掛かる展開で浮上するタイプです。今回は中央初勝利となった8走前以来の渋化馬場が期待でき、被されずに運べそうな外目の枠を引けたのも好材料。内枠の行きたい馬を行かせ好位外を運べれば、馬場の良いところを通って浮上可能でしょう。

2023年4月9日日曜日

【4/9(日)予想】桜花賞の全頭評価とねらい目レース(忘れな草賞)

■阪神11R/桜花賞

[1]①ブトンドール(池添)

距離を伸ばしてからもうワンパンチ足りない競馬が続いており、特にここ3戦は上がりタイムにも現れているように溜めてもキレない現状。ビッグアーサー産駒の距離適性の限界を露呈している格好に加え、前走のフィリーズレビューで「ここの結果次第で今後の路線が決まる」と言っていたにも拘らず主戦の鮫島駿Jが乗れないこともわかって参戦するあたり、人間の都合で出走させられているとしか思えず。

[1]②ライトクオンタム(武豊)

前走のシンザン記念はロスの大きい競馬で差し切りましたが、小頭数の前傾戦というかなり特殊な流れであったうえ1勝クラスもまともに勝てないメンバーの集まりで正直評価には値しません。デビュー戦も東京で11頭立てと比較的ゆとりのある構成でスロー逃げ。いきなりフルゲートの内枠に入れられてしまってはこの鞍上を以てしても捌きの難易度は高いです。

[2]③リバティアイランド(川田)

前走の阪神JFではスプリント戦に近いハイラップで先行勢が止まる流れとなったことで余計にインパクトが強い勝ち方にはなりましたが、②③着がインを突いて伸びてきたことを考えれば外から王道のレースをしたこの馬の力が段違いだったと見るべきでしょう。唯一の懸念はこの枠。2走前のアルテミスSのように蓋をされたときに取りこぼす可能性は無いとはいえず、川田Jはこの馬に関して「いかに平常心で臨めるか」をキーワードに挙げています。アルテミスSも阪神JFも、常に安全策を取ってちゃんと外に出して脚を使わせてきた点からも、馬群に突っ込ませるにはまだ気性面で心もとないという評価の裏返しとも見られます。そうなると、内をめがけて各馬が殺到する今のコンディションではパニックを避けようと折角の好枠でも引いて外を回すなどの対応が求められ、馬の気分を優先して進めると先行勢の台頭を許す可能性も捨てきれません。

[2]④ドゥアイズ(吉田隼)

札幌2歳Sまでの内容から先行出来てこその馬と見ていましたが、2走前の阪神JFではスタート一息も後方インで我慢し直線で進路を探しながら伸びて③着確保。これ自体はハイペースの前崩れが幸いした格好でしたが、前走のクイーンCでは逃げ馬、2番手がそれぞれ⑬⑭着に沈む流れを3番手から追いかけ、直線坂下では進路が無くなりかけるもこじ開けての②着。それも一度は抜け出してフワッとしたところハーパーが伸びてくると併せ馬の形でファイトバックしてモリアーナを逆転したところから、勝ち切れなさと勝負根性が同居するタイプと見えます。昨年のスターズオンアースの勝ち方にも現れているように、インが活きるコンディションで内に各馬が殺到するこの舞台では馬群を割ったり併せ馬で頑張れるタイプが台頭しやすく、離れた外から差されてしまうのはやむを得ないにしても団子状態の先団の中で抜け出せるとしたらこの馬でしょう。

[3]⑤ハーパー(ルメール)

前走のクイーンCでは馬群を割って良い末脚を見せましたが、輸送で-12kgと減らしていたように陣営は体重維持に気を遣いながらの調整を余儀なくされてきました。今回も1週前では併せ馬に遅れたように攻め切った、という追い切りは出来ておらず、加えてラフプレーを好まないルメールJへの手替わりというのも少し気がかりです。馬群を割って脚を使わせることを躊躇わない川田Jに対し、ルメールJが直線で馬群の中から脚を使わせるのは「馬の調子が悪い時(グランアレグリアの21年安田記念等)」に限られ、本来は外に出して進路を確保してから満を持して追い出すのがスタイルです。これは大レースが東京や阪神といった大箱に多く、末脚に秀でた強い馬に乗る機会が多いからこそのスタイルですがお世辞にもハーパーは「後方ズドン」で勝てるタイプの馬では無いだけに、乗り方を誤ると何も出来ずに終わってしまう可能性もあります。

[3]⑥モズメイメイ(和田竜)

ここ2戦はスロー逃げが叶っての連勝ですが、近年の桜花賞は最初の3Fが34秒台になることがほとんど(重馬場の2020年すら34.9)。逃げたい馬はいないので展開は作れそうですが、番手で突きたい馬はそれなりにいるだけによどみないペースで辛抱できるかは未知の部分です。

[4]⑦コンクシェル(丸山)

前走のアネモネSからブリンカーを着用。ここまで4戦とはペースの違いもあり控える格好になりましたが最後まで集中して走れたことで着を上げてきました。4角から追いどおしになるなどまだ反応に時間がかかる面があり阪神コース替わりはプラスですが、前走は大外枠から揉まれずに運べたのも好材料でした。この舞台で大外を回すのはロスが大きく。

[4]⑧キタウイング(杉原)

3走前の阪神JFは位置を取りに行こうとハイペースについていき⑭着大敗、前走のチューリップ賞はスローペースに加え進路を探しながらのレースとなり⑦着と、縦長のスプリント戦という特殊展開になった新馬戦を含め敗れた理由は何れも明白です。フェアリーSの勝ち方が嵌り過ぎで逆に人気を落とし気味ですが、伸びどころをうまく運べた新潟2歳Sも含めて器用に立ち回れるのがこの馬の強みとも言えます。進路が開きさえすれば伸びる脚は持っており、押さえは必要でしょう。

[5]⑨コナコースト(鮫島駿)

前走のチューリップ賞、その前のエルフィンSともに勝負所で動ききれずに②着に敗れていますが、いずれも4F目と3F目のラップ差が大きいヨーイドンのレースで、急速なギアチェンジに対応しきれていないと見ています。これは折り合い教育を重視する傾向の強いクラシックに向けたステップ・トライアルレースではよくある話で、こうしたタイプは本番でペースが流れたり動き出しが早くなって急加速が不要な流れの方が向いています。現に同じキタサンブラック産駒であるイクイノックスもダービーは取りこぼしたものの、パンサラッサの大逃げで特殊な流れになった昨秋の天皇賞や早目の進出が必要な有馬記念を勝ち切ったばかりかドバイSCでは逃げ切った始末。今回で考えればリバティアイランドに切れ味勝負を挑む馬は少なく、各馬早目の進出が予想されることからじわっとアクセルを踏めるこの馬に展開が向く可能性は高いと見ます。

[5]⑩エミュー(松山)

3走前の菜の花賞でいいところが無かったことも踏まえ、ハービンジャー産駒という血統背景から距離を伸ばした経緯がありマイルに戻るのはプラスとは言えません。前走のフラワーCにしても馬場の良い外をぶん回したデムーロJの騎乗が嵌っただけで、根本的な追走力不足は否めません。おまけに陣営は桜花賞への出走を想定してなく、軽めの調整はこの厩舎のいつものパターンにしても410kg台のこの馬にとって中2週続きのローテがプラスに働くとも思えず。

[6]⑪シンリョクカ(吉田豊)

中間は除外リスクも鑑み皐月賞も視野に入れての調整を強いられましたが、3週にわたって3頭併せを敢行するなど攻め込めているのは好印象です。前走の阪神JFは外を回った勝ち馬に対しロスなくインを立ち回り垂れた先行勢を交わしての②着だっただけに強調はしにくいですが、馬群を捌ける器用さは示した格好につきその点では留意が必要でしょう。

[6]⑫シングザットソング(岩田望)

前走のフィリーズレビューではポジションを取りに行き、前半33.2という速い流れを外を回して押し切った内容は評価できます。それまでの3戦ともスタートが決まらず後方から差しに回るレースを強いられていただけに一概に1400mの馬とは言い切れず、ここも好位を取れれば面白いでしょう。

[7]⑬ドゥーラ(戸崎)

ここ2戦は流れに乗り切れず不完全燃焼のレースが続いていますが、マイルへの距離短縮で位置を落としているうえ馬群の中で進路を求めようにもスパッと切れないため伸び負けているのが現状です。現に前走のチューリップ賞にしてもキタウイングと接触して最後流したのは事実にせよ、空いたスペースを争った際にキタウイングに伸び負けていたために進路を取れなかったというのが実情です。前走のペースですら前に行けなかったことを踏まえると、さらに流れそうな本番で位置取りが改善する可能性は低いでしょう。

[7]⑭ペリファーニア(横山武)

前走のチューリップ賞では勝ちに行くレースをしたもののルカンが壁になり内に入れられなかったことで引っ掛かってしまい、最後の一伸びを欠いてしまいました。この馬の立ち回りを活かすためにも本番では内目の枠が欲しかったところでこの外枠は痛く、調教の動きを評価する声もありますが格下馬と併せて大きく先着という内容。鹿戸師のこのやり方は半兄のエフフォーリアが不振だった時と一緒で、調教後馬体重の時点で前走以下の492kgとなっている点からもさらなる上積みは望みにくいです。モーリス産駒らしく本格化はもう少し先かもしれません。

[7]⑮ジューンオレンジ(富田)

前傾戦を差し込むここ3戦の内容が良いところからも、距離適性は短い方だと思われます。ダートや直線競馬に出てくると面白いでしょうが…

[8]⑯ムーンプローブ(北村友)

前走のフィリーズレビューでは距離短縮で折り合えた分最後にひと脚を使えましたが、本来あれだけのハイペースであれば差し切ってほしかったというのが本音です。坂が合わないのか1400mでもまだ長いという可能性もありますが、いずれにせよ距離延長+外枠を引いた今回は全てにおいて条件がマイナスで。

[8]⑰ラヴェル(坂井)

前走の阪神JFでは大外枠で壁を作れず折り合いを欠いてしまい⑪着。ただ2走前のアルテミスSも大外枠でしたがこの時は10頭立てで馬の後ろに入れても問題ない隊列でした。今回も外枠を引いてしまったのは痛いですが連戦だった前走と違ってリフレッシュして臨めるのはプラスで、うまく中団の外目で折り合えれば力は足りてよいはずです。

[8]⑱トーセンローリエ(横山和)

前走のアネモネSで初めてのマイルを経験しましたが、自ら勝ちに行く内容で後続を完封。ただ中間に12秒台の区間を作れた分でもあり、スピードオブライトの距離適性が想像以上に短かったこともあっての勝利でありました。ここも番手は楽に取れそうですが、モズメイメイ同様に早めに突かれ息の入らない流れになると厳しいでしょう。

<予想>
◎コナコースト
○ドゥアイズ
▲リバティアイランド
△シングザットソング
△キタウイング
△ラヴェル
△ハーパー
△シンリョクカ


■阪神9R/忘れな草賞 ミヤビ

本来なら同オーナーのモリアーナが桜花賞に出られていればここも武藤Jが乗れていたはずなのですが無念の乗り替わり。しかしながらこの馬は一貫して2000m以上を使われ、牡馬相手にも葉牡丹賞・ゆりかもめ賞と連続③着と健闘しています。葉牡丹賞勝ちのミッキーカプチーノはホープフルS⑤着、ゆりかもめ賞②着のサヴォーナも先週のアザレア賞を勝つなどメンバーレベルは水準以上。距離適性の観点から近年は桜花賞と両にらみで登録をかける実績馬の参戦が少なく、今年もスピードの足りない中距離馬が中心のメンバー構成につき戦ってきた相手を考えればここは通用級でしょう。

2023年4月8日土曜日

【4/8(土)予想】ニュージーランドT・阪神牝馬Sの注目馬

■中山11R/ニュージーランドトロフィー モリアーナ

今年は牝馬が7頭出走しさながら「残念桜花賞」というメンバー。ご存じの通り今年の桜花賞は近年類を見ない高ボーダーですが、その根源にあるのは現3歳世代が牡馬に混じって賞金を稼げるほどレベルが高いという背景でしょう。


昨年の2歳芝OP以上の牡牝混合戦(九州産限定戦を除く)は25レースありましたが、そのうち牝馬が9勝を挙げています(上図)。特に最初に挙行される函館2歳Sのブトンドールを皮切りに札幌2歳Sのドゥーラに至るまで実に7連勝で、中央所属の牡馬は9レース目に当たる小倉2歳Sのロンドンプランでようやく初勝利と牝馬勢が牡馬を圧倒していました。

上の表はこの指標を近10年を対象に抽出したものですが、最も多かったのは現5歳世代。ソダシ、ジェラルディーナ、ソングラインと既に古馬G1を制した馬を複数輩出する世代で納得です。2014年産(現9歳)と言えばリスグラシュー、ディアドラ、アエロリット。2011年産(現11歳)にもJCを制したショウナンパンドラや香港C②着のヌーヴォレコルト、凱旋門賞に挑戦したハープスター等タレントが揃い、それらに匹敵する期待をかけられる世代と言えるでしょう。

モリアーナは2走前の阪神JFで◎としましたが、ハイペースを追いかけ自滅しての⑫着。前走のクイーンCは一転して控える競馬も抜け出すのが早くて内を通った先行馬に差し返されての③着。鞍上の経験値もありますがこの馬自身が使える脚が長くなく、極端な追い込み競馬が合わなかったと見ています。ここ2戦は内枠を引いたこともあり詰まりの懸念から早めに進路を確保しに行く必要がありましたが、外枠を引けた今回はレースもやり易くなるはずで4角でごちゃつくことが無ければひと脚で足りるでしょう。


■阪神11R/サンケイスポーツ杯阪神牝馬S コスタボニータ

連戦で調子を落とした2走前から3か月の間隔を取って立て直された前走の初音Sを快勝。初の1800m戦に加えスローペースでもしっかりと折り合えたのは収穫で、元々未勝利~2勝クラスを3連勝したように素質の高さは重賞級と見ています。距離短縮となりますがゲートに不安はなく、4角5番手以内なら(4,0,0,0)という馬ですから小頭数は歓迎のクチ。おまけに稍重で(3,0,0,0)と渋った馬場も気にしないタイプで、週末降った雨が抜ける途上の阪神は稍重想定。何が何でもハナという馬はいないだけに先団は数頭で固まりそうで、インで折り合えれば十分チャンスです。

2023年4月2日日曜日

【4/2(日)予想】大阪杯の全頭評価とねらい目レース(中山7R)

■阪神11R/大阪杯

[1]①ジェラルディーナ(岩田望)

昨秋以降別馬のような好走を続けていますが、父モーリス×母ジェンティルドンナという血統背景からは想像できない器用さが嵌った格好で、3戦いずれも馬場バイアスを味方につけて上手く立ち回っています。陣営は距離不足を課題に挙げていますが、元々1800mを4勝しているうえコーナー6回の中山2500mをこなせたのですから心配には及びません。内枠を引いたうえ岩田望Jという器用に立ち回れる鞍上を配したからには、好位でじっとするレースができれば自ずから上位争いできるでしょう。

[1]②マリアエレーナ(浜中)

前走の金鯱賞は前が開かず最後は流しただけで参考外のレースで、3走前の天皇賞は制裁レベルの不利を受けての0.7差⑦着で評価に値する内容でした。師が「負ける気がしない」とかなり吹いているのが不気味ですが、昨年の小倉記念を圧勝したように良馬場のまっとうな力比べなら牡馬相手でも十分に伍せる力を持っており、平坦コースがベストも好枠を引けたここは再度勝負になっても。

[2]③モズベッロ(西村淳)

大雨の先週に行われていればまだ期待は持てましたが…

[2]④ノースブリッジ(岩田康)

前走のアメリカJCCは好位の内を進み直線で前が開いたところを突き抜けての完勝。以前のように逃げなくてもレースができるようになった点は成長で、スパッと反応できるのも小回りコース向きで今回の舞台設定は絶好でしょう。但し長らく在厩で調整されていることにも現れている通り気性面の難しさが同居するタイプで、現状でもゲートが完全に改善したとは言い難いうえ新馬戦以来の関西輸送。クリアできれば当然有力候補ですが果たして…

[3]⑤ワンダフルタウン(和田竜)

大トビなタイプで良馬場の大箱が理想。内回りコースで内目の枠を引いてしまった今回は窮屈な立ち回りになりそうで、外差しの恩恵も得られそうにないここでは。

[3]⑥ヴェルトライゼンデ(川田)

前走の日経新春杯ではメンバーに恵まれた面もありましたが59kgを背負って完勝。2走前のジャパンカップも先行勢で唯一③着と好走し、完全に立ち直ってきたと言えるでしょう。ただやはり左回りの方が走りはスムーズで、着外に敗れた3回は何れも右回り。それでいてドリームジャーニー産駒らしく急坂コースが向いている故、ベスト舞台は中京。そこからパフォーマンスを落としてしまうこの舞台では全幅の信頼までは置きにくく。

[4]⑦マテンロウレオ(横山典)

前走の京都記念はインベタに徹した分の②着とはいえ、勝ったのはドウデュースですから悲観するほどではありません。このコースでは2戦2勝と走れており枠も許容範囲ですが、気になるのは今回初めて58kgを背負う点。4走前のアンドロメダS勝利時も54kgと斤量に恵まれた部分はあり、斤量実績のある他の馬との比較ではどうしても割引が必要でしょう。

[4]⑧ラーグルフ(戸崎)

前走の中山記念では内を選択した人気馬が続々と詰まる中スムーズに外を回し②着を確保。自身のレースに徹しましたが、周りも早く動いたおかげで最後に垂れてきた先行勢を交わせたもので結果的に外枠が吉と出た格好でした。本来は内目の枠の方が良いタイプでその点は条件が好転しますが、先週のナランフレグの時にも触れた通り宗像厩舎は遠征の経験値が少なく苦戦しており、この馬も今回が関西圏は初参戦で未知の部分が大きいです。

[5]⑨ジャックドール(武豊)

2走前の天皇賞(秋)では4番手に控えたその騎乗が色々と物議を醸しましたが、結果としてはイクイノックス、パンサラッサ、ダノンベルーガに続く④着と悲観する内容ではなく、⑤着のシャフリヤールには0.3差をつけているわけですからこの馬の力は十分に示せた内容でした。元々控えても良いタイプですが、やはりパンサラッサのようなタイプが居るのといないのとでは競馬のしやすさが違います。昨年のこのレースは落鉄の影響もあり⑤着。理想は左回りも同型の少ないここはすんなり先手を奪えそうで残り目には注意です。

[5]⑩ポタジェ(坂井)

昨年のこのレースではその前の金鯱賞(4角12番手から上がり最速も④着)の反省を生かしポジションを取りに行くレースで勝ち切りましたが、元々キレ勝負できるタイプではなくその後は宝塚記念後方ママで⑪着→毎日王冠キレ負けで⑥着→天皇賞後方ママで⑬着→有馬記念距離不適で止まり⑫着と全く良さを活かせていません。それでいて前走の金鯱賞は59kgを背負って伸びを欠いての⑥着でしたからここも人気を落とすのは必至です。ただ上りを求められにくいこのコースは合っており、ポジションを取りに行ければ好勝負できるはずなのですが陣営は控える競馬を示唆しているのが何とも…

[6]⑪スターズオンアース(ルメール)

昨春の頓挫が無ければまず間違いなく3冠牝馬になっていたであろう存在。現4歳世代牝馬のレベルは確かに疑問符のつくところはありますが、その頂点に立つこの馬個体の評価は別個でしょう。使える脚が長くない分取りこぼしも多いタイプですが、それだけに始動戦をヴィクトリアマイルではなくここに定めてきたのは納得です。秋華賞後にも繋靭帯炎を発症し休養を余儀なくされましたがこの中間の乗りこみ量は十分。スタートさえ決まれば自身の力は出せるはずで、牡馬相手にどこまでやれるか力試しの一戦となるでしょう。

[6]⑫キラーアビリティ(団野)

古馬になってから単走オンリーの調整をするようになった点は気になりますが、それで2走前の中日新聞杯を勝っていますからひと叩き後の調整パターンとしてはこれで良さそうです。右回り2000mはホープフルSも勝った相性のいい条件ですが、58kgが初めてとなるうえ現状では控える競馬でないと良さを出せないタイプで、内回りで間に合うかどうかと言われると…?

[7]⑬ダノンザキッド(横山和)

前走の中山記念では危惧した通り気持ちが張り過ぎており、ゲートでてこずったうえ1角で挟まれそうになり終始カッカした走りに。そこから中4週の今回はいい意味でガス抜きが済んだようで、日曜に最終追いを実施しゲート再審査もクリア。昨秋も使い詰めのローテでマイルCS②着・香港カップ②着と好走できており、久々を叩かれてのここはリラックスして好走できる番でしょう。

[7]⑭ヒシイグアス(松山)

前走は宝塚記念以来8か月ぶりのレースでしたが、蓋を開けてみれば+14kgもものともせず得意の中山で完勝。体質的に弱いところがありなかなか連戦できませんでしたが、今回は1週前にDWで3頭併せの内から50.9-11.2の好時計をマーク。寒い時期の方が良いだけに気温の上昇はマイナスですが、前走以上の出来で臨めるここも注意が必要です。

[8]⑮ヒンドゥタイムズ(池添)

陣営曰く昨夏の去勢手術を経て硬さが取れたとのことで、元々稽古掛けする馬でしたがこの中間はCWで50.1-11.5の自己ベストをマークし調子はさらに上がっています。去勢放牧明け緒戦となった4走前の小倉記念は苦手な暑い時期のレースながら②着と好走。3走前の京都大賞典はキャリア最長の2400m戦で勝ちに行き早めに動いた分止まっての④着、2走前のチャレンジCは距離短縮ローテで位置取りを落とした分間に合わずの⑥着でしたが、前走の小倉大賞典ではポジションを取りに行き道中も上手く立ち回っての勝利でした。操縦性の高いタイプで内回り2000mは向く舞台。あとはこの枠と斤量をこなせればここでも魅力は十分です。

[8]⑯ノースザワールド(北村友)

使える脚が短くもう一押しが利かないタイプで、相手なりに好走こそすれ勝ち切れなさを抱えています。昨年の湘南Sではジャスティンカフェに0.7差千切られており、流石にG1級の切れ味の前ではいくら善戦マンとは言え上位を脅かすとまでは。

<予想>
◎ダノンザキッド
○ジャックドール
▲ジェラルディーナ
△マリアエレーナ
△ヴェルトライゼンデ
△ヒシイグアス
△ノースブリッジ
△スターズオンアース
△ヒンドゥタイムズ


■中山7R レディナビゲーター

マイルで(1,3,1,0)なのに対しそれ以外の距離では(0,0,0,3)。2000mに使われた前走は参考外と見てよいでしょう。2走前のマイル戦で勝たれたダノンティンパニーは既に2勝クラスも突破しており、スムーズに内を抜けた相手に対し前が壁となり追い出しを待たされたこちらは0.6差の③着でも悲観する内容ではなく、最内枠でも馬群がばらけそうな今回スムーズに運べれば勝機です。

2023年4月1日土曜日

【4/1(土)予想】ダービー卿CTの注目馬とねらい目レース(阪神7R)

■中山11R/ダービー卿チャレンジトロフィー ミッキーブリランテ

昨年の京成杯AHの時にも触れましたが、「距離延長ローテ」「中3週以内」「右回り」では(2,2,0,0)と完璧に走れています。今回もわざわざダートのコーラルSを叩いて中2週での東上でここに照準を合わせており、ハンデの57.5kgも昨年の東風Sで58kgで②着しており問題ありません。中間の攻めは未勝利馬に後れを取る内容でしたが、元々調教の動きと本番の走りが連動しないタイプでそれが高配当を生む要因にもなっています。Bコース替わりも内ラチ沿いの荒れが残る今の中山なら極端な内枠よりもこのくらいの枠の方がレースはしやすいはずで、好走条件がそろったここは複系厚めで勝負です。


■阪神7R ワンダーアマルフィ

2か月以上の休み明けなら②③③⑤⑤⑤着と常に安定して走れており、この中間も坂路で51秒台とこの馬の好走パターンに合致する調整過程を踏めています。3戦連続の1400m起用ですが今回は前2走と違って外枠を引けた分序盤の位置取りはマシになりそうで、2走前の分だけ走れればここでも末脚は引けをとりません。

2023年3月26日日曜日

【3/26(日)予想】高松宮記念の全頭評価とマーチSの注目馬

■中京11R/高松宮記念

[1]①トゥラヴェスーラ(丹内)

一昨年、昨年と④着が続いていますが、一昨年はうまく馬群を縫って大健闘の④着だったのに対し昨年はゴール前で鼻出血を発症し失速しての④着。あれが無ければ頭か、ロータスランドの際どい②着くらいまではあったでしょう。元々調教中の鼻出血は何度か発症しており、結果として前哨戦を使って中3週だったことも一因として考えられ、今回のぶっつけローテはその点も考慮しての作戦と思われます。

普通に考えれば8歳で従前と同じかそれ以上のパフォーマンスを望むのは酷で、昨年も阪急杯②着以外は複勝圏内に顔を出せず。しかしながら近3戦は苦手の右回りだったうえ何れも0.3差以内に纏めており着順程負けてはいません。加えて中間の動きも良く、永島Jが乗って時計が出やすかったとはいえ2週前には坂路で49.5-12.8の自己ベストをマーク。1週前も丹内Jが駆けつけ51.9-12.0をやれており、一昨年の淀短距離S・高松宮記念の時と同様に「2週前速め→1週前鞍上騎乗→直前軽め」の好走時ルーティーンを踏めているのも好感です。

あとは中京コースで5年勝ち星のない丹内Jがどう捌いてくれるかが課題で、枠が外であればあるほどその難易度は上がるだけに入った枠によって軽重を決めたいと考えておりましたがまさかの最内枠。こうなれば無難にスタートを決めラチ沿いを走ってくるだけでこの馬のレースは出来るだけに狙わないわけにはいかなくなりました。現状の予報では一日中雨が続く見込みでもあり、純粋なスピード比べで無くなる分この馬にもチャンスは十分あるでしょう。

[1]②ウォーターナビレラ(吉田隼)

オークス・秋華賞は距離、クイーンSは暑さでカリカリしてしまったことが敗因でしたが、その疲れを取ったはずの前走の京都牝馬Sは直線で全く反応できず⑭着。+18kgが影響した分もあるのでしょうが、そうだとすればこの中間あまり強い負荷をかけられていないのと辻褄が合いません。今回最終も4Fの単走が精いっぱいで、気持ちの面の難しさが出てきている現状では手は出しにくく。

[2]③キルロード(和田竜)

前走は久々の大敗も落鉄があり参考外。芝短距離に転向した5歳シーズン以降崩れたのは前走と出遅れた10走前のセプテンバーSのみで、切れる脚はない分ペース不問で前付けできるダッシュ力があり常に小差で好走中。自分で勝ちに行けないタイプであり決着時計によって着が上下しますが、好枠を引いたうえ今年も天気に恵まれうる期待は大きく押さえは必要です。

[2]④ダディーズビビッド(秋山真)

前走の阪急杯はアグリを追い詰めての②着。調教時に加減して走る癖があり、爪の不安に由来する可能性もあったため手を出すかは難しい臨戦でしたが、蓋を開ければレースでは真面目に走ってこれました。一方その前走は距離短縮で折り合いがマシだったことも手伝い、乗りなれた浜中Jで上手く運べた分もありました。かといって1200mまで短くしてしまうと今度は位置取りを落としてしまい詰めが甘くなるのが難点で、現に1200mではOPでも勝ち切れず。ベストは左回りの1400mで、あとはテン乗りの秋山真Jがどううまく運ぶかでしょう。

[3]⑤メイケイエール(池添)

既に重賞を6勝しているように実力は誰もが認めるところで、ブレーキが利かないのは相変わらずですがアクセルを我慢するメンタルは育ってきました。一方でその類まれな素質ゆえ反動も大きく、昨年は高松宮記念・スプリンターズステークスと1番人気に推されましたがいずれも人気を裏切る形に。結果としては前哨戦を使って中2週の反動があったと見るべきでしょう。その反省もあってか今回はぶっつけローテで、中間はCWで47.0-11.7という文字通り抑えきれない動きを披露。重馬場は小倉2歳Sで経験済で血統的にもマイナスになる要素は無く、昨年のセントウルSを圧勝したパフォーマンスからも万全の態勢で走れば勝ち負けでしょうが、あとは内枠有利の現状にあっていかにしていいポジションで我慢をさせられるか。中間跨った池添Jが「ビルドアップしてさらに押さえにくくなった」と語る通り、昨秋以降の馬体の成長は著しいだけにその点が懸念です。

[3]⑥ナランフレグ(丸田)

ウインキートスのエリザベス女王杯でも少し触れましたが、遠征競馬の経験値が少なく良績が少ない宗像厩舎にあって遠征でG1を制したこの馬の実力は相当です。ただ昨年の勝利自体は(悔しいので何度も言いますが)トゥラヴェスーラが鼻血を出していなければあり得なかったもので、あのコースが開いたことが一番の勝因でした。得意の左回りに戻る点は見直せますが、ここ4戦は2か月以上の間隔を空けて使われていただけに久々の中2週で昨年同様に走れるかどうかも未知数です。

[4]⑦ヴェントヴォーチェ(西村淳)

前走のオーシャンSは1.07.4という速い時計の決着になったこともありこの馬に展開が向きました。ただ連戦で連続好走ができないタイプにつき、あの圧勝から中2週でこことなるとこの馬の凡走パターンになってしまいます。中間も状態維持程度の調整に留まっており、フレッシュな状態とは言い難く。

[4]⑧ロータスランド(岩田康)

前走の京都牝馬Sでは大外枠から最内まで持っていき、最後方からのイン突きで③着を確保。ラチ沿いにスペースができる幸運もありましたが、そもそもロスを覚悟で無理やり最内までもっていった上ウインシャーロットが居なければ突き抜けるまであった手ごたえにつき、まだまだ衰えは感じられません。元々上がりの掛かったほうが良いタイプでこれまでのキャリアで4角最後方というのは初めてで、そこから阪神内回りで32秒台の脚を使えたのも収穫でした。昨年の②着は上がりの掛かった展開に恵まれたかと思いましたが、前走を見る限りそれなりの上がり勝負にも対応できておりここに来ての進境を感じます。流石にスプリント戦でヤケクソまくりはしないでしょうから、まともに回ってこれれば今年もチャンスありでしょう。

[5]⑨ディヴィナシオン(松本)

前走のオーシャンSは近走課題だったスタートも無難に決め、最内枠から中団のインを取れたことも良かったです。昨夏に小倉で1.07.1で勝った実績もあり、時計勝負は元々対応できるだけの力を持っていますが今回は真逆のコンディションが予想されるだけに…。

[5]⑩オパールシャルム(武藤)

7走前の福島テレビOPはスプリント戦にして前半が34.6という楽なペースで、上りも34.8とそこまで早くなかったペースに助けられました。ただ明日は時計の掛かる想定につき当時の分だけ走れれば足りる計算であるうえ、近5走で芝1200mで逃げた経験を持つのはこの馬だけ。行き切れれば恵まれるポジションは取れるだけに、このメンバーでは切るのは危険かと。

[6]⑪ピクシーナイト(戸崎)

阪急杯を叩く予定でしたが中間に歩様の乱れがあり回避。調教の動きは悪くないだけに実績は認めますが、気になるのは休養のきっかけとなった香港スプリントの止め方。前を走る故障馬を避けんとして無理な体勢になったことで怪我をしてしまったもので、前に馬を置いたときのメンタル面が気がかりです。逃げてしまうのも手ですが戸崎Jはそのような乗り方を好まないタイプでもあり、先ずは無事に回ってくるのが先決でしょう。

[6]⑫アグリ(横山和)

前走の阪急杯はメンバーに恵まれた部分もあったとはいえ、その前の六甲アイランドSに続いて前半33秒台の流れで前につけられ勝てたのは大きかったです。1400mなら時計勝負で押し切れますが、スプリントだと忙しくなるため良馬場でも適度に時計のかかるコンディションが理想。唯一の1200m戦経験が札幌の1勝クラス戦で1.10.4(稍重)④着という点でこのクラスで通用するかは未知数ですが、位置さえ取れればやれてもおかしくは無いはずです。

[7]⑬ファストフォース(団野)

中京1200mコースは4回走って(0,2,0,2)ですが、好走した2回は時計の速いレース(シルクロードS1.07.3、セントウルS1.06.2)で着外の2回は時計の遅いレース(高松宮記念1.08.6、長篠S1.08.8)でありました。元々速い決着で他の馬がついていけないような時に体力を活かして生き残るタイプで、今回は控える競馬を示唆している点からも持ち味を発揮するレースにはなりそうになく時計の掛かる決着が見込まれる今年も良くて見せ場まででしょうか。

[7]⑭トウシンマカオ(鮫島駿)

この馬はとにかく枠順に泣かされており、それでも3走前2走前は大外枠から勝利。前走のシルクロードSももう少し内目を引けていればもっと上の着順はあったはずです。ビッグアーサー産駒という和製スプリンター血統らしく現代のスピード競馬にあっては最もパフォーマンスが高いのは1400m戦で、ある程度の時計がかかる中京1200m戦は本質的に向いていると言えます。掲示板を外した2回は何れもマイル戦で、ファルコンSの⑤着も直線で前が壁になり内有利馬場で止む無く外に出して間に合わなかった分の敗戦でした。枠がもう少しまともなら重く扱いたかったところですが、トゥラヴェスーラを2年連続で④着に導いた鮫島駿Jが駆るとあっては枠不利をリカバリーでき得るだけに。

[7]⑮ナムラクレア(浜中)

前走のシルクロードSでは渾身の末脚を繰り出し快勝。中京芝1200m戦で上り33秒を切って勝ったのは過去3例しかなく(メイケイエール、レッドファルクス、デルマカトリーナ)、時計のかかるコンディションを考えれば相当な強さと言ってよいでしょう。右ムチ一発で左に飛んでいく等直線でのふらつき具合を見ればちょっと消耗が心配になるレベルでしたが、2か月の間隔を取って立て直され中間もハードに追われ体調面は問題なし。ただ、直線は併せ馬の形に持ち込みたいタイプだけにやはりもう少し内目の枠が欲しかったというのが正直なところで、これまでのキャリアで11戦中10戦が1桁馬番を引けていたことを考えてもこの枠からどう乗りこなすかが課題です。

[8]⑯グレナディアガーズ(岩田望)

重馬場だった昨年のこのレースで⑬着大敗。スプリントが向いていないわけではないと思いますが、やはりソウルスターリングなどと同様にフランケル産駒らしく重馬場がからっきしというタイプと見られます。今年も雨予報につき手は出しにくく。

[8]⑰ボンボヤージ(川須)

3走前の北九州記念は最内枠を引けたことが最大の勝因でした。1列後ろで前の馬が垂れるのを冷静に捌き、皆が外を回す中でがら空きになった内を伸び伸びと走れた分最後まで持ちこたえられました。5勝の内訳が小倉3勝・京都2勝という典型的な平坦巧者で、急坂でタフさも必要なこの舞台でまして外枠となるとかなり厳しいです。

[8]⑱ウインマーベル(松山)

怖がりな面をブリンカーで矯正している現状で、外枠を引いたり道中揉まれない位置取りが理想の馬です。重馬場での勝ち星もあるうえ中京で2勝しているようにコースは問題なく大外枠も歓迎のクチですが、内が活きているコンディションとなるとどこまで迫れるかでしょう。

<予想>
◎トゥラヴェスーラ
○キルロード
▲ロータスランド
△トウシンマカオ
△メイケイエール
△アグリ
△ナムラクレア
△ウインマーベル
△ナランフレグ
△ダディーズビビッド
△オパールシャルム


■中山11R/マーチS キタノヴィジョン

稍重以下では①①④③③⑦と着をまとめており、唯一掲示板を外した前走の仁川Sも直線で内にこだわり最後の100m少ししか脚を使えず敗れたもので、メイショウフンジンから0.4差と良く差を詰めてきました。先行勢の多いメンバー構成で流れが速くなることは必至で、脚質的にも嵌る可能性は大きく複穴妙味は十分です。

2023年3月25日土曜日

【3/25(土)予想】毎日杯の注目馬

■阪神11R/毎日杯 マイネルメモリー

未勝利脱出に6戦を要しましたが昇級後も崩れておらず、相手なりに走れるタイプです。前走のゆきやなぎ賞を除いてすべてのレースで上り3位以内の末脚を繰り出せていましたが、その前走はヨーイドンの脚比べになり上位4頭には置かれる形に。特に3歳春までのクラシックディスタンス戦は距離を気にしてか必要以上にスローになる傾向が強く、当時の①②④着がディープインパクトを祖父に持つ馬だったことからも適性の差が出た負け方でした。今回は実績豊富な阪神のワンターンに戻るうえ、初勝利は稍重馬場で雨が残るコンディションで適度に時計がかかるのも好材料。2走前がモズメイメイの0.2差と考えればここでも大きく差はなく、舐められすぎのこのオッズならば。

2023年3月19日日曜日

【3/19(日)予想】スプリングS・阪神大賞典の注目馬とねらい目レース(名古屋城S)

■中山11R/フジテレビ賞スプリングS アヴェッリーノ

先週のアネモネSでも似たような状況でしたが、今回のメンバーのうち前走で4角5番手以内だった馬が16頭中実に13頭もおり、非該当の3頭のうちドンデンガエシもゲートさえ決まれば前に行きたいクチ。雨の残るコンディションの割には流れは速くなると考えられます。

残る2頭がセブンマジシャンとアヴェッリーノなのですが、セブンマジシャンは脚質的に大外を回らざるを得ず、前走小頭数の京成杯でも不利を受けて③着に終わったように外的要因に左右されてしまいます。それならば、ダートで勝ち上がり荒れた内を通ることに抵抗のないアヴェッリーノの一発に期待したいです。2走前の中山戦では好位の内から運び、4角で前が詰まる場面がありながらも伸び直して③着。前走の東京戦で初勝利を挙げましたが、終始内に刺さるところを矯正しながら追われており右回りの方が走りがスムーズなタイプです。デビュー3戦目まで芝を使われいずれも2秒以上負けている点は気がかりですが、使われながらも体は増えておりこの中間は3週にわたりコースで併せ馬を消化するなど意欲的。他の馬が内を空けて進んだところを構わずにイン突きという構図が理想です。


■阪神11R/阪神大賞典 サンレイポケット

人気は上位3頭に集中していますが、ボルドグフーシュ、ジャスティンパレス、ディープボンドに共通するのは「前走で有馬記念を使った」点です。

クラシックに限らず、最近のG1レースは1か月前のトライアルやステップレースを使わず直行する馬が増えており、実際そういった馬が多く勝ち星をさらっています。背景には日本の競走馬のレベルアップにより大レースの消耗度合いが大きくなっており、余裕を持ったローテで万全の体調で向かうことがベターとなっている現状があります。裏を返せば、そうしたレースを使った後の回復には昔よりも時間がかかるとも言え、実際昨年の有馬記念を戦った馬のうち今年既に走った5頭は何れも掲示板を外しています(AJCC⑦着、京都記念⑥⑩止着、金鯱賞⑥着)。4歳馬2頭は何れも神戸新聞杯→菊花賞→有馬記念というローテ、ディープボンドも凱旋門賞からの帰国初戦であったことを踏まえると、2か月半休んだとはいえどこまで体調を戻せているかは慎重になって見た方が良さそうです。

サンレイポケットは日経新春杯以来2か月ぶりとなりますが、元々上がりの掛かったほうが良いタイプで前走のレース上り35.4というのはこの馬にとっては速すぎました。このレースは年によって時計のかかり方が大きく違うのですが、稍重で行われた4年前は上りが38.0も掛かりました。当時はロードヴァンドールが1週目のゴール前で動いたこともあり最後に時計がかかったわけですが、今年も出来れば前に行きたいという馬は数頭おり、譲り合いのスローは考えられないでしょう。平均以上で流れれば上がりの掛かる展開を利しての台頭も可能と見ます。


■中京11R/名古屋城S ロードリバーサル

左回りに良績が集中していますが本来は被されたくないクチで、前走のアルデバランSにしても6番枠からのスタートで外に出すタイミングを伺いながらの運びを強いられました。当時勝ったメイショウフンジンは仁川Sを連勝、ダイオライト記念でも③着するなど完全に軌道に乗っており、そこから0.3差の⑤着なら評価できます。今回はさらに立ち回りの楽な外枠を引け、この中間もウッドで51.2-11.7を単走でマークしており除外の影響を感じさせない好調ぶり。噛み合う可能性は小さくないと見ます。


<おわりに>

厩務員労組によるストライキは本日解除され、通常の運営体制に戻っております。しかしながら、これは調教師会から何か新しい回答があったわけではなく、栗東の労組が金曜段階で離脱したこと、またスト決行中にも関わらず実際の現場では組合員の多くが競馬開催業務に従事しており、その実効性が低下したことが最大の理由でありました。

賃金交渉自体は今後も継続され、その行方次第では来週改めてストライキが決行される可能性も否定はできませんが、今回の一件でストライキの意味がないことが露見してしまった以上労組側の切れるカードは無くなったに等しく、本来の要望が通る形で解決を見ることは難しくなったと言えるでしょう。

尤も、今回の争点となった賃金格差は既に働いている人たちの賃金体系を維持する一方で今後新たに厩務員になる人の分を下げるという形で労使が折り合った経緯があり、格差是正を目的としたストライキの正当性は認められるものの、そもそもその格差を作ったのは「自分たちの賃金体系は維持する」とした既得権側の人たちでもあります。スト権の確立に至ったのも、全体の4分の3にあたる旧賃金体系の人たちにとっては何の実害も無く「今の若い人はかわいそうだね」の一点だけで賛成できる内容であったからで、その経緯に照らせば調教師会が歩み寄る必然性がどこまであったのかというのは疑問の残る部分でもあります。

調教師会側にしてみれば賃金を引き上げるということはその原資をどこから引っ張ってくるのかという問題でもあり、特に賞金収入の少ない下位厩舎にとっては預託料の引き上げしか取りえる選択肢が無いわけです。個人や小規模組合に支えられている下位厩舎にとっては少しの値上げも預託減の原因になり得、賃上げという要望に対し一枚岩になれない背景はそこにあると考えられます。かといってそういった厩舎を切り捨てればよいかといわれると、サラブレッドの生産数が増加の一途をたどる現状においては現実的でもありません。

このように、今回の件は単なる労使問題の枠を超えて根が深いテーマであり、単に片一方に白黒をつけられる性質のものではありません。通常の体制に戻った以上は競馬を楽しむほかないのですが、引き続き注視をしていきたいです。

2023年3月17日金曜日

【3/18(土)予想について】※3/18(土)09:00追記

前提から申し上げますと

「ストライキが決行されている状態で開催された場合、馬券の購入は見送る」

ことといたします。

賃金体系の問題は当事者間の話し合いで決めることが前提につき私が口をはさむことでは無く、思うところはたくさんありますがその点についての論評はここでは控えさせていただきます。

一方で、本来お世話をしている担当者がつかない状態でレースに向かわされる馬たちへの影響というのは定量的に測れないうえ、我々からすればどの馬がその影響を受け、どの馬が受けていないのかの見分けが不可能であるがゆえ、不確定要素の大きい中での競馬開催に財産を投じるのはリスクが高いと判断する次第です。

こんな場末の個人ブログを見に来てくださるくらい競馬に精通された方なら周知かと思いますが、馬は繊細な生き物であり、また人間が思う以上に人間のことを理解しています。突然見ず知らずの人間に餌を与えられたり体を洗われたり、そういった微妙な環境の変化が及ぼすストレスは無視できないはずで、メンタル面の変調に起因するパフォーマンスへの影響を考えると馬券購入の難易度はかなり高くなると思料されます。

従いまして、正規の厩舎スタッフを欠いた状態で競馬開催がされた場合は、馬券の購入対象として相応しくないと判断し見送ることといたします。

尤も、この手の労働争議というのは水際のタイミングまで交渉がなされ、一定の譲歩を引き出したうえで解決するケースも多いものです。記憶に新しいところでは2014年に相鉄HD系の各社(相模鉄道・相鉄バス)が始発からストライキに突入したものの、午前7時ごろに妥結を見、順次営業を再開していった例があります。鉄道会社をはじめとした交通インフラは影響度合いの大きさもあり他業種と比較しても特に労組の力が強い業態故一概に同じようには言えないですが、調教師会も馬主から財産を預かって運用する立場である以上その管理体制を維持できない状態を放置するのは本意ではないでしょうから、とにかく今はただ一刻も早い解決を願うのみです。

[3/18 9:00追記]

中山で「事故による出走取消」が既に2件発生しており、表に見える形で影響も出始めている模様です。残念ながら今日の開催については通常の形ではできなかったということで、正式に見送りといたします。

但し、レースが開催されている以上は公式に記録として残り、過去戦歴のストックとしての扱いを変えるわけにはいきませんので、いつも通り分析やら競馬新聞の購入やらは行っております。厩務員・調教助手と同様に、競馬に関わる様々な人たちの日常は、我々ファン側のいつも通りの経済活動によって成り立つのだということを想いながら。

2023年3月12日日曜日

【3/12(日)予想】金鯱賞・フィリーズレビューの注目馬とねらい目レース(アネモネS)

■中京11R/金鯱賞 アラタ

自在な立ち回りが身上な一方で勝ち切れなさと表裏一体なタイプ。前走の中山金杯も+24kgという状態面を考慮すればタイム差なしの④着は健闘の部類で、元々良績がコーナー4回の2000mに集中しており中山コースが向いていたというのもありました。この手の馬は絶対能力で押し切れる条件戦の内は良いのですが、決め手に勝る馬が増えてくるOP以上になると善戦どまりが多くなってしまいます。然るに、正攻法で乗ってくるジョッキーだとどうしてももう一押しが利かないのですがそこで登場するのが横山典J。開幕週の最内枠を引けましたからここは積極策で詰めの甘さを補うことが可能なはずで、断然人気が予想されるプログノーシスが追い込み脚質+大外ということでマークが甘くなれば粘りこみに注意が必要です。


■阪神11R/報知杯フィリーズレビュー ムーンプローブ

スイッチの入りやすい気性で、前走の阪神JFではハイペースで壁を作れず行きたがってしまったうえ直線でモリアーナとぶつかると戦意喪失。余分に大敗してしまった分ここでは人気も落としていますが、連戦で手控えた前走時と違い中間は坂路で52.0-12.1の好時計をマーク。リフレッシュ効果もうかがえ、距離短縮で折り合いがマシになれば巻き返し可能と見ます。


■中山11R/アネモネS コンクシェル

アネモネSの馬柱を見渡すと、前走で4角5番手以内だった馬が実に12頭。桜花賞最後の切符を争うトライアルだけに早めの動き出しが予想されますが、昨日の中山牝馬Sにしても無理のないペースで逃げたウインピクシスが残せず差し勢の決着になっており、ゴール前で形勢が一変する展開もあり得そうです。今回これといった追い込み馬は見当たらないですが、強いてあげるなら1800mの新馬戦を勝っており大外枠を引いたコンクシェルがその位置に収まると見ました。前走は4角4番手ですが9頭立てでのもので、距離短縮で後方からのレースにはなりそうですが今回からブリンカーを着用。最後まで集中させることができれば前が止まったところを一網打尽にできるでしょう。

2023年3月11日土曜日

【3/11(土)予想】中山牝馬Sの注目馬とねらい目レース(コーラルS、中山8R)

■中山11R/ローレル競馬場賞中山牝馬ステークス スライリー

急仕上げが祟った紫苑S⑮着以外は中山コースで①④着。昨年のこのレースも後方で折り合って進み0.2差まで迫りましたが、上りを使える馬ではないだけにもう少し4角でスムーズにポジションを上げられていればもっとやれていたでしょう。昨年同斤だったクリノプレミアムと今回は2.5kg差とハンデにも恵まれた印象で、勝ち切るタイプではないにしろ折り合って運べれば台頭あるでしょう。


■阪神11R/コーラルS ピンシャン

ここ1年ほど距離や枠や展開にも恵まれず自分の競馬が出来ていませんが、今回は1年半前に天保山Sを逃げ切った時と同じ舞台。坂路で猛時計を出すのは森厩舎のお家芸とはいえこの中間久々に坂路で50秒を切るタイムをマーク。前回50秒を切ったのがその天保山Sの最終追い時だったことを考えれば、ようやくよかった頃の動きを取り戻してきたとも見てよいでしょう。芝スタートの外枠も引け、テンのダッシュの重要性をよく理解している兵庫の吉村Jが跨るのもプラス。ここは一変の走りがあっても。


■中山8R クラリティスケール

前走の中山戦について菊沢師は「砂を被って嫌がってしまった」と語っていますがそんなことは未勝利戦の頃からわかっていたことで、問題はそれがわかっていながら勝負所で内に突っ込んだ菊沢一Jの判断ミス。5戦連続騎乗につき知らなかったでは済まされない立場で、流石に師もノルマンディーの会員サイトで平謝りでした。横山和Jへのスイッチは勝負度合いの現れで、気のいいタイプにつき休み明けでフレッシュな状態で臨めるのもプラス。ここはやや相手が揃った感ですが、最後に外に出せれば脚は使える馬につき複系まで押さえて。

2023年3月5日日曜日

【3/5(日)予想】弥生賞の注目馬とねらい目レース(総武S・中山8R)

■中山11R/弥生賞ディープインパクト記念 フォトンブルー

このレースには2頭のシルバーステート産駒が出走していますが、こちらはシルバーステートの半弟にあたります。札幌の新馬戦は小頭数+前半5Fが63秒のスローな流れを自ら動いてまくり気味の勝利でしたが、当時はまだ体が出来ておらず「仕上げるために使った」レースでもありました。その中で勝ち切っただけに本来持てる素質は高いはずなのですが、2走前の黄菊賞は終始馬場の悪い最内を通ったのに加え道中の走りもバラバラ。前走のエリカ賞にしても道中の折り合いに苦労し途中でまくり気味に進出し逆噴射というチグハグな内容で、調教も手控えられていたように連戦の疲労も感じられました。

休養を経て立て直された今回は長めからウッドでしっかり追われ、50.4-11.9を馬なりでマーク。前走比でグンとよくなったのはもちろんですがこれの特筆すべきところは乗ったのが武幸師だったということ。現役時代、高身長ゆえに体重管理に苦労したことを考えれば現役の騎手よりは重量があると考えるのが妥当で、本来なら時計が出にくいところこれだけのタイムを軽々とマークしてきたあたりに成長を感じます。折り合いに不安のある藤岡康Jから戸崎Jに替わるのはプラスなうえ、それなりに前に行きたいメンバーが揃ったことも好材料。本来の力を見せられればこのメンバーで足りてもおかしくはなく、シンガリ人気なら買いでしょう。


■中山10R/総武S ロードエクレール

馬場が渋るとダメな馬で全4勝は何れも良馬場。前走のラジオ日本賞も雨中の不良馬場で最後は止まってしまいましたが、元々は昨年の卯月Sでウィリアムバローズの②着したようにクラス通用の実力はあるうえ、この舞台も良馬場なら(1,1,0,0)と得意にしています。ハナを叩きそうなノーブルシルエットが大外になったのも好都合で、発馬を決められればアッサリまで。


■中山8R ジッピーレーサー

揉まれずに運びたいタイプで、大外枠では(2,0,0,1)。唯一敗れた3走前はラチ沿いの前目を通った馬たちでの決着で出番のない流れになったものでした。良績は渋化時に集中し時計勝負に課題を残しますが、今の中山はインの馬場が良いがためにハナ争いが激化するとハイペースで内前先行勢が総崩れになるケースも見られ、好位外目を追走したいこの馬に流れが向き得るコンディション。ノーマークの先行競馬が叶う今回は再度穴を開けるチャンスでしょう。

2023年3月4日土曜日

【3/4(土)予想】オーシャンS・チューリップ賞の注目馬

■中山11R/夕刊フジ杯オーシャンS キミワクイーン

2回中山開催というのは前年12月~当年1月の2か月間の開催から1か月のインターバルを経ての2か月連続開催につき前開催の傷みのリカバリーが鍵となりますが、芝の生育管理技術の向上に伴い年々内外の不利は少なくなっています。このレースも昔は馬場の悪い内目を通らされた馬が苦戦してきましたが、近年ではモズスーパーフレアやハクサンムーンのようにハイペースを刻む逃げ馬の台頭も目立つようになりました。

但し逃げ馬が絶対有利かと言えばそういうわけでもなく、過去10年で(1,2,2,5)。むしろ頭妙味は2~4番手で(6,4,1,24)。今回のメンバーですとジャスパージャックはハナを主張するでしょうがその他は出たなりというタイプ。その中でも一番外枠を引け被される可能性の少ないキミワクイーンを本命としました。1200mに転戦してから(2,1,0,0)。唯一敗れた2走前の道頓堀Sは輸送減りで-14kgと体調が整わなかった中でジャスパージャックとタイム差なしというもので評価を落とす必要はなく、実績馬が本番に向けた試走という位置づけの中でここで賞金を確保したい思惑はわざわざ岩田康Jを関東に呼んだところからも十二分に伝わってきます(横山武Jがペリファーニアを断りにくいという事情もあるかと思いますが)。1200mでの3戦すべてで2~4番手を確保して好走できている点もこのレースにマッチしますし、ここはいきなりでも通用できるでしょう。


■阪神11R/チューリップ賞 ペリファーニア

桜花賞に限った話ではないですが、G1レースの前哨戦と言われてきた各レースの地位が低下してきているのは事実でしょう。それには複数の理由があると考えられますが、日本競馬全体のレベルの向上に伴い1レースあたりの消耗度が高くなったことで本番前に十分な間隔を取る必要があり、以前の考え方で本番1か月前等に設けられたトライアルレースを使ってしまうと本番に十分な体力を残すことができないというのが大きいです。加えて、JRA自体が新馬戦の早期化・2歳戦の充実などにより早くに賞金を稼ぐ方向に仕向けていることもあり、有力馬は早期にクラシック出走に十分な賞金を確保し本番に余裕のあるローテで臨むことが増えました。

結果として、昔の考え方で本番1か月前に設けられたままのトライアルレースは現代においては「2歳重賞に間に合わなかった馬」以外は「賞金が足りている馬の調教代わり」か「桜花賞に出くことが目的になっている馬」の出走にしかなっていないのが現状です。事実チューリップ賞で優先出走権を得た馬で実際に桜花賞を勝ったのは16年②着のジュエラー以来出ておらず、レースの立ち位置は確実に変化しています。こうなると、実績馬はここで全力を出さない可能性がある一方で、賞金の足りない馬の大半はここまで勝ちあぐねてきたわけで無敗のケースを除けばここで狙える馬は限られます。

血統的にも人気は必至でしょうが、ここは新馬戦からの伸びしろも含めてペリファーニアを本命とします。その新馬戦はスタート劣勢も中団に取りつき、向こう正面でもポジションを取ろうと鞍上が仕掛けるとすぐに反応し直線では楽に抜け出す強い内容。反応の良さ、立ち回りの巧さは半兄エフフォーリア同様で、初戦から16頭立てのレースを経験できたことも大きかったです。このレースセンスならば17番枠も克服できる可能性が高いと見ます。

2023年2月26日日曜日

【2/26(日)予想】中山記念・阪急杯の全頭評価とねらい目レース(下関S)

■中山11R/中山記念

[1]①ダノンザキッド(北村友)

昨年の香港カップ②着以来となりますが、その香港Cは以前の気性面の脆さが感じられず距離延長でもしっかりと折り合いひと脚を繰り出せました。安田隆師は「現地で馬体が減っておりコンディションは良くなかった」と語っておりまさに地力で見せ場を作ったと言えますが、逆に言えば体調が万全でなかったがために大人しかったとも言えるかもしれません。今回は中間元気いっぱいとのことですが、休み明けはパフォーマンスを一枚落としている(2か月ぶり弥生賞③着、半年ぶり富士S④着、3か月ぶり中山記念⑦着/安田記念⑥着、2か月半ぶり関屋記念③着)だけに今回もむしろ元気が空回りするパターンかもしれません。力は認めますが脆さもある馬だけに。

[2]②ソロフレーズ(武士沢)

岩手を経て再転入になりますが、盛岡の芝レースというのは中央で通用しなくなった馬同士の集まりでそこでいくつか勝ったと言ってもこのメンバーで通用する根拠にはなりません。3年前に勝った日本海Sも2200m戦としては異例の59.3というハイラップのズブズブ決着で後方を進んでいただけの話で、中央時代の戦績からも推しにくく。

[3]③イルーシヴパンサー(M.デムーロ)

前走の京都金杯では発馬が決まり労せずして好位のインを取れたことが大きかったです。ダイワキャグニーの動き出しにつられて外を回った馬たちが速めに動いてきた分外差し勢が不発だったこともあり、立ち回りの良さでつかんだ勝利だったと言えるでしょう。これまでの5勝が全て東京と新潟外回りだったことを思えば、中京戦の内枠を捌けたことはこの馬なりの進境とも言えますが、今回は久々の右回り。距離延長でのデムーロJへの手替わりというのも溜めを作る観点からはプラスとは言えずで。

[3]④ドーブネ(武豊)

スピードの違いでハナに立つタイプで、変に抑えるより気分良く行かせた方が良いのはここ3戦で証明済。ただ前走の白富士Sでは最内枠から楽にハナを奪い道中で12.6までラップを落とすなど逃げ馬の理想的な流れを作っておきながら踏ん張れず②着。この内容からも距離は1800mまでが守備範囲でしょう。この舞台はスプリングSで出遅れて⑫着があるのみですが、これまでの経験がほとんどワンターン=スタートがスタンドと反対のレースに集中しているのが懸念材料。スタンド前発走で発馬を決められるかが鍵になりそうで、それさえこなせれば他の先行勢がクッションになって楽に逃げ切り…というシーンも考えられますが。

[4]⑤シュネルマイスター(バシュロ)

昨年の秋3戦は何れも右回りコース。良いところが無かったですが、最近では調教でも右回りでは手前を変えないようでそのあたりが影響している可能性がありそうです。立て直されて状態は良さそうですが、やはりここは叩きでもあり折り合い重視のレースをするでしょうからこのコースでは届かない公算が大きいです。

[4]⑥ソーヴァリアント(横山武)

心房細動明けの前走チャレンジCを快勝。骨折の影響も感じさせず、再び軌道に乗ってきたと見てよさそうです。ただ今回は相手関係で難儀しそうで、過去4角通過順が3番手以内であれば(5,1,0,0)とパーフェクトなのですが、今回は少なくともドーブネ、トーラスジェミニ、ショウナンマグマと逃げ馬が3頭おりこれらよりも後ろになることは確実な情勢。加えて末脚でカタをつけるのではなく前目から押し切るタイプにつき、仕掛けるタイミングが早くても遅くても何かに負けてしまう可能性のある馬です。先行勢が垂れてきたのを受けて早めに先頭に立つと後続の目標にされますからその3頭の間にもう1頭誰かを置いてレースしたいですが、その馬の頑張り次第で勝ち切れるか垂れるか差し損ねるかが左右されると言ってよいでしょう。力量は認めるので印は外せないですが…

[5]⑦ナイママ(柴田大)

先週の小倉大賞典を除外されてここへ。状態は維持出来てはいますが流石にここでは相手が強くて。

[5]⑧トーラスジェミニ(原)

昨年はいろいろと調教を工夫するも結果は変わらず。今回も3頭併せの真ん中で前を追いかける形の調教で動けてはいるのですがそれはいつものことで、逃げられなかったり早目に競られたりと少しでもケチがつくと脆さを見せる現状です。既に重賞を勝ってもおりこの先そこまで恵まれるようなレースはそうそうないでしょうし、今回は特に同型もおり開幕週で先行勢は目の敵にされるコンディション。すんなりとは行かせてくれないでしょう。

[6]⑨ショウナンマグマ(石橋脩)

1800mでは(3,1,0,0)、それ以外では(0,0,0,8)と完璧なまでの千八巧者。但し今回はハナを叩けそうもないうえ、高速決着に実績が無く開幕週の馬場もマイナスです。

[6]⑩モズベッロ(大野)

1年ぶりで乗りこみ量は豊富ですが、脚元の問題から中間は坂路とプール主体で馬体は絞れず。2000m未満のレースに出るのも3年半ぶりで、ここは公開調教でしょう。

[7]⑪ヒシイグアス(松山)

大健闘だった前走宝塚記念②着から8か月ぶり。元々体質的な弱さを抱えているうえ夏が苦手で、前走後は熱中症になったこともあり休養が長引きましたが、1週前にDWでの3頭併せで50.6の時計を出しており立て直しは問題なさそうです。長い休養の分馬体がどこまで絞れて来るかが鍵ですが、地力だけでも押さえる必要はありそうです。

[7]⑫スタニングローズ(吉田隼)

前走のエリザベス女王杯はいつも通りのレースに徹した結果、外差し有利展開に逆行するレース運びで⑭着。ロゼカラーから続く「薔薇一族」は基本的に良馬場でしか走れないことからも、馬場も合わなかったと見るべきでしょう。調教の動きは昨秋紫苑S、秋華賞を連勝した時と同様に53秒前後の全体時計から加速ラップを踏めており、この馬の力の出せる態勢にはなったと見ています。あとはその力を出したところで古馬勢にどこまで伍せるのかが気になる点ですが、現4歳世代の上位はイクイノックスやドウデュース等既に古馬通用級の実力を示しており総じてのレベルは高いはず。あとは牝馬のレベルがどうかというところですが、超絶差し有利レースのオークスで4角4番手から②着したのは世代の中でも高いポテンシャルの現れとみており、2戦2勝の中山コース替わりもプラス。ここでも通用する期待は十分です。

[8]⑬ラーグルフ(菅原明)

早目の動き出しから勝負をつけたいタイプで、このコースは合っています。ただ前走で勝った中山金杯と違い今回は開幕週の馬場という点で外まくりは決まりにくく、G1に出したいという狙いもあるでしょうし先を見据えた余所行きの競馬をするようなら期待値は下がります。

[8]⑭リューベック(田辺)

前走の但馬Sは開幕週の馬場を味方につけ、好位のインで宥めながら脚を溜め直線で前を捉える優等生の競馬でした。大外枠を引いた今回はここまで恵まれる期待は薄いうえ、タイトルホルダーでも逃げなかった田辺Jが中途半端に控えるレースをするようなら、伸びずバテずで見せ場を作れずに終わる可能性が高いです。

<予想>
◎スタニングローズ
○ソーヴァリアント
▲ヒシイグアス
△ダノンザキッド
△イルーシヴパンサー
△ドーブネ


■阪神11R/阪急杯

[1]①メイショウベンガル(高倉)※取消

[1]②メイショウチタン(高倉)

3走前のオーロCでは6F戦からの距離延長ローテでハナを切りタイム差なしの②着。陣営も現状では無理に抑えるのでなく行き切ったほうが良いとみており、内枠を引いた今回も積極策で行くでしょう。オーロCで勝ったウインシャーロットは先週の京都牝馬Sでも②着に好走しており力量は引けをとっておらず、アグリが番手に引くようならしぶとさを見せるチャンスは十分です。

[2]③サトノラムセス(池添)

上がりの掛かったほうが差し込めるタイプで、中京1400mは向いている条件でもありました。3走前にこのコースで⑧着がありますが、外差し勢には用なしとなったコンディションで進路を探して大外に持ち出さざるを得なかったもので度外視。この枠を引けたからには好位で溜めてレースができるはずで、開幕週の馬場がどうかもここも注意が必要でしょう。

[2]④ホープフルサイン(幸)

5歳シーズンから成績が安定し、前走の淀短距離Sでは約1年ぶりの実戦ながらOP初勝利。元々ダート勝ち上がりな上洋芝で実績があることからも時計を要した方が走れるタイプで、故に上級条件では1400mの方が向いているとみておりました。前走勝ったことで人気は上がってしまいそうですが、本来狙うならこの舞台のはずでうまく捌ければ改めて。

[3]⑤ダディーズビビッド(浜中)

どうも蹄を気にして走っているようで、前走の睦月Sも本気で走れていなかった模様。この中間も自ら加減して走っているようで、本数のわりになかなか絞れてこないのが現状。爪割れなどを気にしているのが問題ならば暖かくなるにつれ解消してくるとは思いますが、それでないとしたらメンタル面の問題は厄介です。いずれにしてもここは1回静観の番。

[3]⑥ロードベイリーフ(酒井)

久々の1400m戦ですが、過去3戦②④⑥着ながら常に小差で走れており距離自体は問題ないでしょう。ただ時計が求められると対応できないうえ後方からの展開待ちになってしまうため、ここでも恵まれる可能性は低そうです。

[4]⑦グレナディアガーズ(岩田望)

昨年の阪神Cでは距離延長ローテ+大外枠を克服しタイム差なしの②着と地力を見せました。朝日杯勝ちもありますが基本は1400m以下の馬で、このメンバーで57kgで出られるのはボーナスレースと言っていいレベル。本来叩かなくても高松宮記念には出られるはずで、それでもあえてここに出してきたということは間隔の詰まる高松宮記念はともかくまずはここを取りに来たと見るのが妥当でしょう。古馬になってから控えるレースをしているのは気になる点ですが、今回に限って言えば積極的に乗れる岩田望Jの方が手が合っているはずです。

[4]⑧ショウナンアレス(戸崎)

クラスが上がってからは溜めを作れず詰めの甘いレースが続いており、今回は格上挑戦でさらに厳しいペースになることを考えれば見せ場を作るのは難しいでしょう。

[5]⑨メイショウケイメイ(角田河)

いつも自分の脚は使っているのですが、古馬になってからは相手が強くなりなかなか届いていない現状。脚質的に前走の北九州短距離Sがチャンスだったわけですが、それでも0.3差⑪着とあってはここで上向く可能性は見出せず。

[5]⑩リレーションシップ(岩田康)

昨年のこのレースでは内枠から壁を作って進むも位置取りを下げてしまい、直線では外に持ち出さざるを得ないレースとなり④着。内を進んだ各馬が上位を独占する中では健闘した部類と言えるでしょう。1400mがベストではありますが、使える脚が長くないので阪神や新潟と言った内回りコースの方が向いており舞台替わりはプラスに。あとはこの枠を引いてしまったので岩田康Jの一か八かの強引なまくりをやられてしまうと自爆する懸念がありますが、うまく行ったときには侮れない存在です。

[6]⑪アグリ(横山和)

スタートセンスが良く、スピードでそのまま押し切れるタイプなので中身がついてきたこの3連勝は至極順当だったと言えます。前走で前傾戦を2番手から押し切っているのもポイントが高く、途中で誰かに絡まれるような展開にさえならなければここも安定勢力でしょう。

[6]⑫ミッキーブリランテ(和田竜)

間隔を詰めて身体を仕上げ、距離延長で位置を取り、内枠で溜めを作った時に好走できる馬で、強引にインを取りに行った京成杯AH以外は2桁枠番で結果を出せておらず。ローテも不向きなここは叩き台でしょう。

[7]⑬ラルナブリラーレ(鮫島駿)

先週の京都牝馬Sを除外になりここへ。ただその割には今週の最終追いは坂路で51.8-11.9とかなりの時計を出せており、むしろ先週より体調は上向いたとも言えます。陣営は上がり勝負に懸念を示していますが、3戦連続して33秒台の末脚を繰り出しており2走前には新潟1400mの信越Sで0.2差④着と直線の短いコースでも十分にやれるところを示しています。人気上位は安定した取り口を見せていますが、メイショウチタンやホウオウアマゾンがハナにこだわる姿勢を見せたうえでリレーションシップが途中で引っ搔き回すような展開を作ればグレナディアガーズやアグリも安穏とはしていられず、想定外に動き出しが早くなれば直線で脚を使えるタイプの台頭があっていいはずです。大外をぶん回すような無粋な真似はしないであろう鞍上だけに注意は必要です。

[7]⑭グレイイングリーン(団野)

距離は1400mがベストで、外を回すとどうしても末が甘くなってしまうタイプにつき内目が欲しかったのですが…同じ狙いを持つラルナブリラーレが隣にいることもあり、よほどうまく立ち回らないとイン突きは難しいでしょう。

[8]⑮ホウオウアマゾン(国分優)

前走の根岸Sでは行き脚もつかず⑫着。内目で砂を被ってしまったこともありますが、結果的に現状ダートは合っていなかったと見るべきでしょう。そのため前走がノーカウントではあるのですが、一時よりマシになったとはいえこの馬は調整が難しく遠征競馬で結果を出せてないのに加え連戦が苦手。過去、休み明けを叩いたあとは走るたびにパフォーマンスを落としており、ここは得意のローテではないだけに。

[8]⑯ルプリュフォール(横山典)

1400mを狙って使われ続け戦績が安定。内枠を引けば馬群で控えることもできますが、折り合いに難がある馬のためやはりじっくり後ろから行った方が良い馬です。こうなると横山典Jの戦法は一つ。ここでも通用する末脚は持っていますが、距離ロスを考慮すれば届かない懸念も。

<予想>
◎ラルナブリラーレ
○グレナディアガーズ
▲アグリ
△ホープフルサイン
△リレーションシップ
△メイショウチタン
△サトノラムセス
△ルプリュフォール


■小倉11R/下関S スイートクラウン

前走は馬場入場後除外となりましたが、歩様に硬さが見られ大事を取ってのものでした。この中間は問題なく乗り込めており、一昨年から昨年にかけ福島・札幌で連続好走した通り平坦コースが合っています。加えて今週の小倉芝1200mは外枠から好位につけた馬の好走が目立ち、昨日も3鞍あったこのコースで複勝圏に入った9頭のうち7頭が2桁馬番。ごちゃつかずに馬場のマシなところを通れる利が如実に出ている現状で、前目から押し切りたいこの馬にとってもプラスに働くと見ています。元々は現級でもマイネルジェロディの②着していたような実力馬で、近走の馬柱だけで軽視するのは危険でしょう。

2023年2月25日土曜日

【2/25(土)予想】ねらい目レース(仁川S・伊丹S・中山8R・阪神12R)

■阪神11R/仁川S ダンツキャッスル

阪神ダート2000mはホームストレッチ一杯を使って先行争いが繰り広げられるため前半が速くなりやすく、OP以上では5F通過が59~60秒台となることも珍しくありません。故に知らない内にオーバーペースに巻き込まれた先行馬が最後に止まることがあるうえ、それまで1800mや2100m戦で前半ゆったり入るタイプのレースで良績を収めてきた馬にとっても条件が異なります。ペースはメンバーによっても変わってきますが、ヒロイックテイルが去勢明け緒戦の前走で久々にハナを切れたことを考えればここも主張するはずで、緩いペースにはならないだろうと踏んでいます。

こうなると差し馬で速い流れにも対応できる馬を狙いたいのですが、1つの指標として今回の出走メンバーのうち「前半5Fが60秒未満のレースを勝った経験のある馬」を抜き出すとダンツキャッスル・グレートタイム・スレイマンの3頭。但し後者2頭は前回勝利後の調子落ちが激しく能力発揮は難しいとみており、それならば「馬体が絞れれば」の条件付きですが調教内容からも一変の可能性を秘めるダンツキャッスルとします。

一昨年に大沼Sを勝っており、5走前のマリーンSでも後にエルムSを勝つフルデプスリーダーから0.4差の④着と善戦。この馬は休養で馬体が増えてしまうのがネックで、2走前は+18kgの太目残り、前走の小倉戦もまだ馬体は絞れていなかったうえに60kg+前残り決着とすべてが向きませんでした。今回は約1か月かけてコースで乗りこまれシェイプアップが見込めるのに加え、斤量も4kg減の56kgになり前進可能。4走前だけ走れればこのメンバーでも足りるはずで、推定シンガリ人気ならば鞍上に目を瞑って押さえる手も。


■阪神10R/伊丹S ロッキーサンダー

前走は過去2回走っていずれも着外と相性の悪い中京コースで、0.6差⑨着も仕方ありません。阪神では21年12月以降9戦連続で掲示板を外していない安定株で、2走前にはプロミストウォリアの③着の実績もあり現級では優に通用級。ここはサンライズアリオンを筆頭に前目につけたい馬も多く、展開利も見込め台頭が期待できるでしょう。


■中山8R ローズピリオド

昇級後も安定して走れており、スタートで挟まれた3走前を除けば③②着。2走前は4角で進路が無くなり切り返すロスがあってのもので、前走はズブズブの不良馬場で前も止まらず致し方なしの敗戦でした。1完歩目が速くなく外枠を引けたのも好材料で、前を射程圏に入れながら運びたいこの馬に戸崎Jの手も合うでしょう。


■阪神12R ベルウッドブラボー

2歳時にダリア賞を勝った実績からも1400mがベストの舞台で、右に張る面があるうえ使える脚が短いタイプのため「右回り+内回り」は絶好の条件です。2走前の同条件では1番枠から理想的な立ち回りを見せましたが、直線で前が開かず不完全燃焼の④着。再度の西下で内枠を引け、二度目の騎乗となる吉田隼Jも今度は決めてくれるでしょう。

2023年2月19日日曜日

【2/19(日)予想】フェブラリーSの注目馬とねらい目レース(小倉大賞典)

■東京11R/フェブラリーS ケンシンコウ

3歳時にはユニコーンSでカフェファラオの③着とした後、レパードSを勝利した実力馬ですが気性難が付きまとい成績にムラがある現状。それでも前走の根岸Sではキャリアで初めて1400mを使われ最後方から脚を伸ばし⑥着と見どころがありました。その前走は陣営も位置取りを下げることは想定通りでしたが、元々4角10番手以下では(0,0,0,6)と後方一気のキャラクターではないだけに致し方のない敗戦でもありました。

そこから1Fの距離延長となる今回はある程度の位置が取れることが見込めるうえ、鞍上は積極的にポジションを取りに行くタイプのバシュロJ。先行タイプは何頭かいますが競り合って潰れるのを嫌いたい馬が大半であるうえ、大本命のレモンポップは距離不安と戦いながらの運びで必然的に後ろを気にしながら追わなければならず、自ずから前目を取れる馬にチャンスが生まれます。好位で壁を作って運べればこのメンバーなら十分通用するはずで。


■小倉11R/小倉大賞典 インテンスライト

勝ち味に遅いタイプで、毎度昇級するたびにクラス慣れの期間を置いて勝ち上がっています。現に2勝クラスで5戦、3勝クラスで6戦を要しており、昨春のOP昇級からも既に5戦を走って未勝利ですが3走前の京成杯AHでは0.3差の⑦着と健闘を見せており、徐々にG3の水になじみつつあります。前走のニューイヤーSは減った馬体を戻せたものの、終始中途半端にインにこだわった結果直線でも行き場を見つけられず不完全燃焼の⑦着でした。菊沢一Jは長らくこの馬の手綱を取ってはいますが、お手馬のクラリティスケールでさえも被せられたくない馬なのに4角で内に入れる判断ミスを犯すレベルの騎手につき、今回勝浦Jに手が替わるのはプラスでしょう。同じコースで行われた昨日の最終Rを7人気のヒルノエドワードで勝ったように、特に冬の小倉開催では勝浦Jの「伸びどころを熟知した騎乗」が目立ちます。

<表1>勝浦Jの開催場別成績(芝レースのみ)

<表2>うち、小倉芝における月別成績

<表3>さらに、1~3月の小倉芝における開催週次別成績
※「その他」は9日目以降の開催を指す。

千葉県出身・美浦所属の勝浦Jは関東メイン場を主戦場としますが、夏は北海道、そしてこの時期は小倉を拠点としています。関東以西の競馬場の中では最も成績が良いことに加え、特にこの冬開催、しかも開催が進むほどに成績が良くなっていることがデータから窺えます。冬の小倉は芝が傷みやすく、特に今開催は雨中でのレースが多く3角から傷みが大きくなっています。こうなると伸びどころの把握と、それを実現するためのポジショニングが求められ、勝浦Jの好成績はその点が奏功していると言えるでしょう。

勝浦Jが小倉大賞典に乗るのはこれが5回目で、成績自体も(0,1,0,3)と決して強調できる数字ではありません。しかし着外の4回は何れも先行してのもので、差し決着のバイアスに逆らっての敗戦でした。唯一の連対が20年②着のドゥオーモで、これがまさに小倉の乗り方を知っている人間と言わんばかりの4角まくりを見せ10番人気の低評価を覆しました。今回のインテンスライトも「出たなりでしまいを活かすレースを」陣営は画策しており、無理せず外目を回して馬場の良いところを伸びられればハンデG3なら食い込み注意でしょう。

2023年2月18日土曜日

【2/18(土)予想】ダイヤモンドSの注目馬とねらい目レース(金蹄S)

 ■東京11R/ダイヤモンドS タイセイモナーク

前走の万葉Sでは終始主導権を握り最後の最後にミクソロジーに交わされての②着でしたが、刻んだラップは59.9-63.6-59.9とまるで菊花賞のタイトルホルダーを思わせるような綺麗なラップでした。中京開催だったここ3年の中では一番速いタイムだったにも関わらず、過去2年は何れも差し決着で逃げ馬が垂れている中でこの馬は終始ハナを取り最後まで粘っており一定の評価が出来るでしょう。そもそも中京はコース形態から最後の坂で逃げ馬が止まりやすく差し有利なコースで、今回坂の緩い東京に替わるのもプラス。ミクソロジーが人気の中心になるようなメンツであればこの馬の通用可能性も十分と言えます。


■東京10R/金蹄S リーヴル

前走久々にダートに使われましたが、内枠を引いた上スタートで躓き後方から。元々キレるタイプで無いだけにダートでそれを補いたかったのですが、前目からじわじわ脚を使いたい馬なので自分の形に持ち込めませんでした。芝でも現級ではフライライクバード、グレンガリーといった相手と小差のレースをしており力自体は通用してよく、外目の枠を引いた今回は揉まれずに好位を取れれば一発も。


2023年2月12日日曜日

【2/12(日)予想】共同通信杯の注目馬

■東京11R/トキノミノル記念共同通信杯 シュタールヴィント

④着に敗れた初戦と前走の京都2歳Sは内枠で包まれる形。一方で2走前の未勝利戦は好位2番手の外をスムーズに運んでの快勝で、手ごろな頭数で外目の枠を引けた今回は陣営も2走前の再現を狙っています。マルセリーナの仔でありこの馬の上にはラストドラフト、ヒートオンビートが居ますが、いずれも脚の使いどころが難しいタイプで後方一気というよりは前目につけてひと脚、というのが好走パターンです。今の東京は外差しというよりはインから鋭い脚を使えることが好走要件で、良馬場まで回復した今日の馬場なら改めてこのセオリーにのっとって考えれば通用の余地はあっても。



2023年2月11日土曜日

【2/11(土・祝)予想】クイーンCの注目馬

■東京11R/デイリー杯クイーンC ウヴァロヴァイト

水はけの良い東京は朝からの好天で既に稍重まで回復。降雪の影響を感じさせず大きく予想を転換する必要はなさそうです。

ウヴァロヴァイトの前走・赤松賞は6頭立てにして4F50.3という超スローペース。こうなるといくら33.3の脚を使ったとしても、キャリアで勝るミスヨコハマには立ち回りで劣ってしまいます。今回はハイペースとまでは行かないものの、16頭立てで重賞らしいまともなペースで流れてさえくれれば末脚は通用するはずで、これまで最終追いは芝かポリトラックだったところデビュー以来初めてウッドで最終追いきりを消化できているのも好材料。出遅れさえなければここでも好勝負可能と見ます。


2023年2月5日日曜日

【2/5(日)予想】東京新聞杯の全頭評価

■東京11R/東京新聞杯

[1]①プリンスリターン(横山和)

OP・リステッド3連勝と充実一途の中で、昨年のこのレースを目指していた中屈腱炎で無念のリタイア。実戦ベースでは一昨年のキャピタルS以来となるので1年2か月ぶりですが、ストロングリターン産駒にしては450kg台とコンパクトな馬体をしており気性的にも久々は苦にしないタイプです。ただ追い切りの動きを見る限りでは良い頃と比べるともう一声欲しい時計で、シルエットもやや太目残りという印象。まずは復帰戦を無事に終えることが最優先でしょう。

[1]②ウインカーネリアン(三浦)

昨年3連勝した頃などは併用調教でバリバリ追えていましたが、今回は久々の割にはコース追いにプールを織り交ぜてというソフトな調教過程。蹄葉炎を患った経緯もあり冬場は慎重にならざるを得ないのでしょうが、元々休み明けが(0,0,0,5)という馬なだけに強気にはなりにくい臨戦です。

[2]③ジャスティンカフェ(福永)

今開催の東京は条件戦でも32秒台の上がりが出るコンディションで、とにかく速い上りが無いと勝負になりません。4走前の湘南Sで見せた32.9の末脚を考えれば、今の東京コースに最も嵌る存在と言えるでしょう。前走のマイルCSは馬場の悪いところに押し込められたうえ直線はまともに前が開かずという展開を最後の200mだけで⑥着まで持ってきたのですから十分と言え、2か月以上の休み明けでは(2,2,0,0)と実力を発揮できる臨戦も好材料。人気必至でもここは中心視。

[2]④ピンハイ(坂井)

前走のエリザベス女王杯は終始馬場の悪いところを走らされたこともありスタートからスムーズさを欠き、いつものキレも無く⑨着に敗れました。これまで最後にひと足を使って着を拾ってきたタイプなだけに、キレを削がれる重馬場は本質的に合わなかったかもしれません。この手のタイプは脚の使いどころが難しいですが、それだけに内枠を引けたのは好材料で試金石の一戦となるでしょう。

[3]⑤インダストリア(戸崎)

前走のカウントダウンSはギリギリまで壁を作り溜めた戸崎Jの好騎乗のおかげもあり見事な差し切りを見せましたが、久々の分上手くカッカさせられた面もありました。一度使われて同じような脚が使えるのかという点に加え、早目に馬群が広がる東京では前回と同じようには脚を使えない懸念も。

[3]⑥マテンロウオリオン(横山典)

スワンS0.5差⑦着、マイルCS0.7差⑩着と古馬相手でも着順程負けてはおらず、前走の京都金杯は後日談でゲート内で頭をぶつけていたとのこと。参考外の一戦なのは事実ですが、気になるのは横山典Jが今回の直前にこの馬ではなくプリンスリターンの稽古に回っていたこと。騎乗馬が居るのにわざわざ自分の乗らない馬の稽古をつける意図が判らず…アクシデント明けというのもありここは人気でも様子見したい局面です。

[4]⑦タイムトゥヘヴン(大野)

レース上りが速いとキレ負けするタイプで、全2勝が何れも中山という点からも上がりの掛かる展開が希望です。ここも見せ場は作れそうですが勝ち切るとなるともう1段階ギアが欲しいところです。

[4]⑧ファルコニア(吉田隼)

立ち回りで着を拾うタイプにつき内が活きているコンディション自体は良いのですが、よっぽど前半が緩まないと速い脚を使えないタイプだけにここではキレ負けの懸念があります。雨でも降れば話は別ですが…

[5]⑨ショウナンマグマ(M.デムーロ)

1800m戦で(3,1,0,0)、それ以外で(0,0,0,7)とはっきりしているタイプ。東京の1800m戦でも勝っておりワンターン自体は問題ないのですが、レース上りが早くなった時の対応力は未知数で。

[5]⑩ピースワンパラディ(菅原明)

昨夏に屈腱炎から1年半ぶりの復帰後、重賞で⑤⑥④着と差のないレースを続けています。地味ながらいつも最後は速い上りを使える馬で、3勝を挙げる東京はベストの舞台。使うたびに調子を上げているのも好材料で、「デビュー以来最も良い出来」と言われた前走の京都金杯時の最終追いが坂路2Fだったのに対し、今回はコースで52.7-11.9の併せ馬を消化。2走前の富士Sで⑥着だったことを考えれば力は足りてよく、末脚活きる舞台で浮上可能でしょう。

[6]⑪カイザーミノル(藤岡康)

体質面に難があり、間隔を空けた時の方が走れたり調教でもあまり強い負荷をかけられなかったりしたのですが今回は2週連続で併せ馬を消化するなどハードな調教過程。前走が中1週で⑤着してから中3週で続戦というローテにも、ここに来ての体質強化が伺えます。ただ、ここであえてテン乗りの藤岡康Jを起用してきたのは謎で、東京で乗る機会自体が滅多にない騎手なだけにたまたま関西の騎手で乗りに行く用がある(ゆりかもめ賞のラスハンメル)からお願いされたようにも見え本気度という点では?

[6]⑫シュリ(津村)

3走前の関屋記念のようにそこそこペースが流れキレを求められない展開になれば強いのですが、今の東京は先行馬にも33秒台前半の上がりが求められる状況につきこの馬向きのコンディションではなく。

[7]⑬サクラトゥジュール(田辺)

前走のニューイヤーSではラチ沿いを進んだ①③着馬に対し4角から外を回して②着。上り33.6の時計は自身の新馬戦以来の末脚でした。掛かるところがありペースが流れる東京マイルに替わるのは好材料で、外を回す形になるとどうかですがポテンシャルは重賞級でしょう。

[7]⑭エアロロノア(武豊)

この馬は前半が緩んだ方が脚を使えるタイプで、前半が35秒以上かかるペースになればチャンスがあるのですが、直近4年連続して前半3Fが35秒を切っているのが東京新聞杯。ここはショウナンマグマがハナを切りそうなうえにシュリもおり楽逃げにはならなさそうで、脚を溜める難易度は高そうです。

[8]⑮ナミュール(横山武)

末脚に長けたタイプではあるのですが、この馬はどちらかというと一瞬のキレを活かしたいタイプ。故に8枠を引いた2走は着外に敗れており、もう少し内目の枠が欲しかったというのは本音でしょう。絶対視は難しいですが、2か月以上の間隔を空けて使われたときは(2,1,0,0)と走れており無下には扱えません。

[8]⑯プレサージュリフト(ルメール)

前走の京都金杯では内枠で包まれまいとスタートから脚を使った分、最後は脚が上がり0.2差の③着。マイルでも勝ってはいますが途中で12秒台の区間ができるような溜めを作れる展開で脚を使える馬につき、前走同様に11秒台のラップを刻み続けるこの舞台ではガス欠の懸念が。

<予想>
◎ピースワンパラディ
○ジャスティンカフェ
▲サクラトゥジュール
△ピンハイ
△ナミュール
△インダストリア

◎○▲は私の中では同等の評価なのですが、その中で一番前にいそうなピースワンパラディを◎とし、後方待機勢の中では内枠を引き32秒台の脚を持つジャスティンカフェが○、次いでサクラトゥジュールを▲としました。

2023年2月4日土曜日

【2/4(土)予想】ねらい目レース(アルデバランS・東京12R)

■中京11R/アルデバランS トランスナショナル

前走の師走Sは道中後方に待機していた組が上位を独占する流れの中、好位4番手のインを追走し0.8差の⑧着と踏みとどまりました。直線で前が開いてからは脚は使えていたのですが、陣営曰く周りを気にする面があり確かに3~4角の途中で狭くなるシーンで怯むようなアクションをしていました。今回からパシュファイヤーを装着し臨む一戦となりますが、調教段階から手ごたえありとのことでここは一変が期待できそうです。中京は芝も含めて(1,1,0,0)と相性が良く、イン突きが奏功すれば一発も。


■東京12R シャーマンズケイブ

初ダートとなった2走前にこのコースで快勝を見せましたが、昇級初戦の前走は岩田康Jが被されまいと外に出してからの向こう正面での無茶なまくりで⑫着。全く参考外と言えるでしょう。中7週で立て直され再度芝スタートになるここは見直せるはずで、横山武Jがお手馬ともいえるフクウンではなくテン乗りのこちらを選択してきたのも期待の現れ。2走前に負かしたグリュースゴットよりも人気していないのであれば狙う価値ありです。

2023年1月29日日曜日

【1/29(日)予想】根岸S・シルクロードSの注目馬

■東京11R/根岸ステークス ホウオウアマゾン

根岸Sを読み解くうえで重要なのが「前走で使われた距離」と「ローテーション」です。


上記は過去10年の根岸Sにおける「前走距離」と成績の分布ですが、複勝率ベースでみると「短縮>同距離>延長」という相関が見て取れます。過去10年の出走馬の中で最も多く前走として使われたのはカペラSなのですが、出走馬の成績は(2,2,1,26)。一方で武蔵野S組はその半分以下の出走数ながら(3,1,1,6)と堅調で、信頼のおける臨戦過程と言えます。


こちらは前走からの間隔別の成績で、間隔が開くほど好成績となっています。武蔵野Sを使った場合「9~25週(=中8~24週)」に該当するので、前走距離のデータとリンクする内容でもあります。

その武蔵野Sと言えば、昨年はバスラットレオンが逃げ切らんとするところをレモンポップが捕まえに行き、さらにギルデッドミラーがその後ろから差してくるという決着。35.8-35.5というこの条件にしては珍しい後傾戦になりながらバスラットレオンに先着したこの2頭は強かったと言ってよく、ここで人気するのも頷けます。

と、ここまでの理屈を並べればこの2頭のいずれかに◎を打ちたいところですが、「高配当より好配当」というテーマを掲げるこのブログ的には何ともつまらない結論です。そこで、もうひと捻りの要素として「前走クラス(レース格)」を基に考えます。


当たり前ながら前走で重賞を使われた馬が好成績なのですが、注目すべきは「前走G1馬の平均人気と平均着順」。平均5.5人気に対し4.8着と人気以上の成績を挙げており、前走G3馬のそれとは逆の相関を見せています(流石に前走リステッドは1頭しか好走例が無く比較対象としては不適当なため除外)。前走が格上のレースで見た目の着順は悪くても、力のある馬がしっかり走ることで配当妙味を生み出していると考えられます。

これら「距離短縮ローテ」「中8週以上」「前走がG1」に該当するのはタガノビューティーとホウオウアマゾンですが、前者は成長力に疑問符のつくヘニーヒューズ産駒で今回初Bとはいえ4歳シーズンのような末脚は流石に期待できず。ならば芝のG1ですが前走マイルCSで該当するホウオウアマゾンのダート適性に賭ける手はあるでしょう。3歳時まではなかなか強い調教を課すことが出来ず遠征のたびに調子を崩していましたが、古馬になって併せ馬を消化するようになり体質面の強化が伺えます。加えてこの馬は切れ味勝負が苦手で、時計のかかるコンディションで好走するタイプ。現に稍重以下ではアーリントンC勝ちも含め(2,2,0,0)とパーフェクトに走れており、乾いたダートへの適性は見込めると見ます。モズアスコット、バスラットレオン等芝実績馬を条件替わりで復活に導いた矢作師の好判断が、この馬の未来を切り開くキッカケとなることを期待して。


■中京11R/シルクロードS シャインガーネット

斤量に関する改定で「ベース斤量が+1kg」というのは周知の事実ですが、もう1つ、短距離カテゴリにおけるアローワンスの改定というものがあります。

(2022年度)

(2023年度)

これまで、別定戦においては「~1600m」「1700~2100m」「2200m~」の3カテゴリで距離を区分し、距離が長くなるほど若齢馬の斤量恩恵が大きくなるように設定されてきました。しかしながら、3歳勢も早くから古馬スプリント戦に参戦する機会が増えたこともあってか今年から新たに「~1300m」の区分が登場し、「1400~1600m」と比較して斤量を1kg増とする改定がなされました。これにより、1300m以下の別定戦において「4歳1月までは古馬より1kg軽かった」という恩恵が無くなってしまったわけで、今回のシルクロードSに登場する4歳馬は本来「実質2kg増」というわけです。

このようにとらえればマッドクールは54kg相当、ナムラクレアはセックスアローワンスと相殺で56.5kg相当、前走で重賞を勝ったトウシンマカオは56.5kg相当、重賞勝ち+G1②着のウインマーベルの59kgでさえ本来なら57kg相当の評価と考えられ、総じて4歳馬の斤量は甘めと言ってよいでしょう。但しマッドクール・ウインマーベル・トウシンマカオは真ん中より外を引いてしまい、ナムラクレアは3勝全てが平坦コースというタイプにつき急坂の中京には懸念があり、一概に4歳勢に飛びつくのは難しいと考えます。

そもそもこうした経緯もあって、今回のレースでは大半の馬が前走から斤量増となります。ですが斤量減となる3頭(レイハリア、ショウナンバニラ、カイザーメランジェ)はOPでは頭打ちの感が強く、マッドクールを除く据え置きの馬の中でもエイティーンガールは雪により最終追いをダートで余儀なくされた経緯もあって強くは推せません。それならば、前走ラピスラズリS②着と走っておきながら斤量据え置きの恩恵を受けるシャインガーネットを推奨したいです。昨年のこのレースではメイケイエールに0.1差②着と迫った実績もあり、左回りの方が得意ゆえコース替わりでさらなる前進が見込めます。ここが引退レースの予定につき、お釣りを残さない調整過程も好感で好走期待です。